JP3945780B2 - 原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法および成膜装置 - Google Patents

原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法および成膜装置 Download PDF

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Description

本発明は、発電プラントなどの原子力プラントの構成部材への放射性核種の付着を抑制する方法およびその方法を実施する成膜装置に関する。
例えば、沸騰水型(以下、BWRと略記する。)の原子力発電プラントでは、圧力容器内に燃料棒を収容してなる原子炉内に、再循環ポンプやインターナルポンプによって冷却水を強制循環することにより、燃料で発生した熱を効率的に冷却水に移動させるようにしている。このようにして原子炉内で発生した冷却水の蒸気は、大部分が蒸気タービン発電機の駆動に利用され、蒸気タービンから排出される蒸気は復水器で凝縮されるとともに、復水器内で凝縮された復水はほぼ完全に脱気されて、再び原子炉の冷却水として給水される。その際、腹水器内では、炉心で水の放射線分解によって発生した酸素及び水素もほぼ完全に除去される。また、原子炉に戻される復水は、原子炉における放射性腐食生成物の発生を抑制するため、脱塩器などのイオン交換樹脂濾過装置で主として金属不純物が除去され、200℃近くまで加熱して原子炉に給水される。
また、放射性腐食生成物は、圧力容器内や再循環系等の接水部からも発生することから、主要な一次系の構成部材は腐食の少ないステンレス鋼、ニッケル基合金などの不銹鋼が使用されている。また、低合金鋼製の原子炉圧力容器には、ステンレス鋼の内面肉盛りがなされ、低合金鋼が直接炉水と接触することを防いでいる。この様な材料上の配慮に加えて、炉水の一部を炉水浄化装置によって浄化し、炉水中に僅かに生成する金属不純物を積極的に除去している。
しかし、上述のような腐食対策を講じても、炉水中の極僅かな金属不純物の存在は避けられないため、一部の金属不純物が金属酸化物として燃料棒の表面に付着する。燃料棒表面に付着した金属元素は、燃料から放射される中性子の照射を受けて原子核反応を起こし、コバルト60、コバルト58、クロム51、マンガン54等の放射性核種が生成される。これらの放射性核種は、大部分が酸化物の形態で燃料棒表面に付着したままであるが、一部の放射性核種は取り込まれている酸化物の溶解度に従って冷却水に溶出したり、クラッドと呼ばれる不溶性固体として炉水中に再放出される。炉水中の放射性物質は、炉水浄化系によって取り除かれるが、除去できなかったものは炉水とともに再循環系などを循環している間に構成部材の接水部表面に蓄積される。その結果、構成部材表面から放射線が放射され、定検作業時の従事者の放射線被曝の原因となる。作業被曝の線量は、各人毎に規定値を超えないように管理されているが、近年この規定値が引き下げられ、各人の被曝線量を経済的に可能な限り低くする必要が生じている。
そこで、配管への放射性核種の付着を低減する方法や、炉水中の放射性核種の濃度を低減する方法が様々検討されている。例えば、亜鉛などの金属イオンを炉水中に注入して、炉水と接触する再循環系配管表面に亜鉛を含む緻密な酸化皮膜を形成させることにより、酸化皮膜中へのコバルト60やコバルト58等の放射性核種の取り込みを抑制する方法が提案されている(特許文献1)。また、冷却水中に放射性核種が溶出ないし放出される状態になる前に、運転中に炉水が通流する再循環系配管及び炉水浄化系配管の内面に、予め一定条件で酸化皮膜を形成させることが提案されている(特許文献2)。
特開昭58-79196号公報 特開昭62-95498号公報
しかし、特許文献1に記載のように、亜鉛などの金属イオンを炉水中に注入する方法の場合は、運転中に常に亜鉛イオンを注入し続けなければならないという問題の他、亜鉛自体の放射能化を避けるため、同位体分離した亜鉛を使用しなければならないという問題がある。
また、特許文献2に記載の酸化皮膜を形成させる方法の場合は、例えばBWRの運転温度域(250〜300℃)において酸化皮膜を形成させていることから、次のような問題があることが判明した。すなわち、本発明者らの研究によると、酸化皮膜を生成する対象の構成部材がステンレス鋼の場合、構成部材の表面にまずクロム成分の多い内層酸化皮膜が形成され、その内層酸化皮膜の表面にクロム成分の少ない外層酸化皮膜が形成されることが判った。特に、このような2層構造の酸化皮膜の場合、内層酸化皮膜に放射性のCo−60やCo−58が取込まれ易いという性質があり、放射性核種の付着抑制効果があまり大きくないということが判明した。
本発明は、原子力プラント構成部材への放射性核種の付着を効果的に抑制することを課題とする。
上記課題を解決するため、種々の検討を行った結果、次の知見を得た。
第1に、供用運転時の炉水温度域(例えば、250〜300℃)のように高温の雰囲気で酸化皮膜を形成すると、成膜対象の構成部材の金属母材中への水の放射線分解によって生じる酸素の拡散速度が速く、母材の酸化が速いことから、初期に生成される酸化皮膜(内層)は母材であるステンレス鋼に含まれるクロム成分が多くなる。
第2に、内層酸化皮膜上に形成される酸化皮膜(外層)は、母材から溶出した鉄イオンが高温水中で溶解度を超えて析出するため、鉄が主成分となる。
第3に、供用運転時の温度域のような高温の雰囲気で酸化皮膜を形成すると、内層酸化皮膜の上に形成される外層酸化皮膜の結晶などの膜構造が必ずしも緻密に形成されない。したがって、炉水中のコバルトなどの放射性核種が外層酸化皮膜を透過し、内層酸化皮膜中の鉄成分と置き換わる形で、放射性核種が内層酸化皮膜中に取り込まれる。
これらの知見を得た発明者らが行った実験について、図2〜図4を用いて説明する。図2は、予め酸化皮膜を形成していないステンレス鋼について、BWR供用運転条件下の冷却水中に試料を浸漬し、その試料に付着したCo−58の付着量の経時変化を求めた実験結果を示す。図において、横軸は浸漬時間を示し、縦軸はCo−58付着量の相対値を示している。図示のように、浸漬時間の経過とともにCo−58付着量が上昇し、やがて付着量が飽和する傾向を示している。このCo−58付着量の変化は、酸化皮膜の成長と同様の傾向を示している。つまり、浸漬初期には腐食速度が速く、皮膜成長速度も速いため、Co−58の付着速度も速くなっている。しかし、500時間程度経過すると、成長した酸化皮膜による高温水中酸化剤の拡散抵抗によって皮膜成長速度が遅くなってくるに従い、Co−58の付着速度も遅くなってくることを示している。
図3は、ステンレス鋼に予め酸化皮膜を形成していない試料Aと、ステンレス鋼に予め酸化皮膜を形成した試料Bについて、BWR供用運転条件下の冷却水中に試料を浸漬し、試料A、Bに付着したCo−58の付着量の相対値を比較した実験結果を示す。それら試料A、Bにおいて、A1、B1はクロムが主成分の内層酸化皮膜、A2、B2は鉄が主成分の外層酸化皮膜の部分を示している。この結果より、試料Bに示すように、BWR供用運転条件下の高温水中で予め形成した酸化皮膜の場合は、クロム主成分の内層酸化皮膜B1中に放射性のコバルトが取り込まれることが分かる。つまり、BWR供用運転条件下の高温水中で予め酸化皮膜を形成して、供用運転中に生成される酸化皮膜の成長速度を遅くしてコバルトの取り込みを抑制しようとしても、放射性核種の付着抑制効果が小さいことが分かる。これに対して、予め酸化皮膜を施していない試料Aの場合は、鉄が主成分の外層酸化皮膜A2が成長して行く過程で、コバルトの取り込みが起こり易いことが表れている。しかし、試料Bに示すように、予め酸化皮膜を施しておくことにより、成長が遅くなった外層酸化皮膜B2へのコバルトの取り込みが起こり難くなることが分かる。この鉄が主成分の外層酸化皮膜A2、B2は、レーザーラマンスペクトルによる分析から、マグネタイトを主成分とするフェライト皮膜(以下、適宜、マグネタイト皮膜という。)であることが分かった。これらのことから、酸化皮膜としてマグネタイト皮膜を生成することができれば、コバルトの付着を抑制できることが期待できる。
しかし、BWRの供用運転に近い高温水中で酸化皮膜を形成させると、冷却水中の溶存酸素が金属母材中へ拡散してクロムを主成分とする内層酸化皮膜B1が形成されてしまうのを抑制できないから、その内層酸化皮膜B1が放射性コバルトの取り込み源となり、放射性核種の付着を抑制できないという問題が残る。
そこで、溶存酸素の金属母材中への拡散速度が遅い温度条件(例えば、100℃以下)で、外層酸化皮膜A2、B2のようなマグネタイト皮膜のみを形成させることができれば、放射性核種のコバルトの取り込みを抑制できることを考察した。
この考察に基づき、ステンレス鋼表面にマグネタイト皮膜を形成した後、BWR供用運転条件の高温水中に浸漬してCo−60の付着量を調べた結果、図4に示すようにCo付着量を大きく抑制できることが分かった。図4において、縦軸は試料C、D、EのCo−60付着量の相対値を示している。試料Cはステンレス鋼の表面を機械的に研磨した試料、試料Dはステンレス鋼の表面にBWR供用運転条件下で予め酸化皮膜を形成した試料、試料Eはステンレス鋼の表面に100℃以下によりマグネタイト皮膜を形成した試料である。図4から明らかなように、試料C、Dに比べて、マグネタイト皮膜を形成した試料EのCo付着量は大きく抑制されていることが分かる。なお、マグネタイト皮膜を形成する方法としては、原子炉発電プラントの構成部材の腐食を抑制する技術ではなく、磁気記録媒体のフェライト膜を形成する技術ではあるが、例えば、特公昭63−15990号公報に記載の方法を適用することができる。ただし、同公報に記載の方法は塩素を用いているが、原子力プラントの構成部材の健全性を確保する観点から、塩素を用いることができないので、同公報に記載の方法と異なる方法を採用する必要がある。
本発明は、上記の課題を解決するため、図2〜図4の知見に基づき、原子力プラントを構成する金属部材の表面に鉄(II)イオンを吸着させ、常温乃至200℃、好ましくは常温乃至100℃、さらに好ましくは60乃至100℃の温度条件下で、前記吸着した鉄(II)イオンを酸化してフェライト皮膜を成膜し、該フェライト皮膜により前記金属部材に放射性核種が付着するのを抑制することを特徴とする。
これによれば、原子力プラントを構成する部材の表面に形成されるフェライト皮膜は、生成時の温度が炉心運用時の温度よりも低いことから、図4の試料Eに相当するマグネタイトを主成分とするフェライト皮膜が形成されることになる。すなわち、フェライト皮膜生成時の温度が炉心運用時の温度域の場合、酸化剤の拡散速度が速いことからクロムを主成分とする従来の内層酸化皮膜が形成され、そこへコバルトが取り込まれてしまう。これに対して、フェライト皮膜生成時の温度が60℃乃至100℃と低い場合、酸化剤の拡散速度が遅いことからクロムを主成分とする従来の内層酸化皮膜が形成されず、放射性核種の取り込みが少ない図4の試料Eに相当する鉄を主成分とするマグネタイト皮膜が形成されることから、構成部材への放射性核種の付着を抑制することができる。
また、鉄を有機酸又は炭酸などに溶解させて2価の鉄イオン(鉄(II)イオン)含む溶液を構成部材の表面に作用させた後、その溶液に酸素などの酸化剤を注入して酸化皮膜を形成することができる。
本発明の放射性核種の付着抑制方法を適用する際、炉水と接する対象構成部材の表面は、金属部材の裸の表面であることが好ましい。特に、既に供用運転された構成部材の表面には、冷却水中での水の放射線分解によって発生する酸化剤の酸素により腐食防止用の酸化皮膜が形成されている。この酸化皮膜は、供用運転下の高温の温度域で形成されていることから、図3に示した試料Bの内層酸化皮膜B1と同様、クロムを主成分とする酸化皮膜が形成され、放射性核種が既に取り込まれていることなになる。したがって、その酸化皮膜の上に本発明に係るマグネタイト皮膜を形成しても、十分な線量低減効果が得られない。
そこで、本発明の放射性核種の付着抑制方法は、原子力プラントにおいて一般に行われている化学除染等の除染工程の終了後に実施することが好ましい。具体的には、除染工程の終了段階から炉心起動前までの間に実施することが好ましい。つまり、化学除染等の除染は、原子力プラントの炉水と接する構成部材の表面に付着した放射性核種を酸化皮膜と共に除去するために行われる処理である。したがって、化学除染等の除染によって対象の構成部材の金属母材の表面が露出し、自然酸化膜もほとんど無い状態で、本発明の放射性核種の付着抑制方法を適用する。その結果、構成部材の表面に直接、本発明に係るフェライト皮膜の一種であるマグネタイト皮膜が形成されるから、放射性核種の付着を効果的に抑制することができる。これにより、定検作業時の被曝線量を低減することができる。
本発明の放射性核種の付着抑制方法を適用する構成部材は、BWRプラントの炉水再循環系又は炉水浄化系を構成する部材が好適であるが、これに限るものではない。また、本発明はBWRプラントに限らず、加圧水型(PWR)原子力プラントにおける炉水と接触する構成部材への放射性核種の付着抑制技術に適用できる。
本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施するフェライト皮膜の成膜装置は、処理液を貯留するサージタンクと、該サージタンク内の処理液を吸引する循環ポンプと、該循環ポンプにより吸引された前記処理液を成膜対象の配管系に供給する処理液供給管と、該処理液供給管の処理液に注入する鉄(II)イオンを貯留する第1の薬液タンクと、前記処理液供給管の処理液に注入する酸化剤を貯留する第2の薬液タンクと、前記処理液供給管の処理液をpH5.5乃至9.0に調整するpH調整剤を貯留する第3の薬液タンクと、前記成膜対象の配管系から戻される処理液を前記サージタンクに戻す処理液戻り管と、前記処理液の温度を60℃乃至100℃に加熱する加熱手段とを備えて構成することができる。
また、化学除染と兼用する場合は、成膜対象の配管系を化学除染する酸化剤と還元剤の薬液タンクを、前記処理液供給管に連通して設けて構成することができる。
本発明によれば、原子力プラント構成部材への放射性核種の付着を効果的に抑制することができる。
以下、本発明の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法について、実施の形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1に、本発明の放射性核種の付着抑制方法の一実施の形態をフローチャートにして示し、図5に原子力発電プラントの再循環配管に本発明を適用してなる全体系統構成図を示し、図6に本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施する成膜装置の詳細系統構成図を示す。
図5に示すように、原子力発電プラントは、燃料棒を圧力容器に収容してなる原子炉1と、原子炉1の頂部に連結された主蒸気配管2と、主蒸気配管2に連結された蒸気タービン発電機3と、蒸気タービン発電機3の蒸気排出口に連結された腹水器4とを備えて構成される。腹水器4で凝縮された復水は、復水ポンプ5によって抜き出され、復水浄化装置6と、給水ポンプ7と、低圧給水加熱器8と、高圧給水加熱器9とを有してなる給水配管系10を介して原子炉1の給水として戻されるようになっている。低圧給水加熱器8と高圧給水加熱器9の熱源は、蒸気タービン発電機3の抽気により賄われるようになっている。
また、原子炉1内の冷却水を循環する炉水再循環系は複数設けられ、原子炉1の底部に連結された複数の再循環ポンプ21により抜き出された炉水を、それぞれの再循環ポンプ21に連結された炉水再循環配管22を介して原子炉1の上部に戻して循環するように構成されている。また、原子炉1の炉水を浄化する炉水浄化系は、原子炉1の底部に連結された浄化系ポンプ24により抜き出された炉水を再生熱交換器25及び非再生熱交換器26を介して冷却し、冷却された炉水を炉水浄化装置26により浄化し、浄化された炉水を再生熱交換器25で昇温した後、給水系の高圧給水加熱器9の下流側から原子炉1に戻すように構成されている。なお、図5では、本発明を炉水再循環系に適用する場合を示しており、本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施するフェライト皮膜の成膜装置30を、炉水再循環系に仮設配管で連結した状態を示している。すなわち、原子炉1の供用運転が停止されたとき、原子炉1と炉水再循環配管22との連結を切り離し、その切り離された炉水再循環系に処理液を循環可能に仮設配管を介して成膜装置30が連結される。
成膜装置30の一実施の形態は、図6に示すように構成されている。本実施形態の成膜装置30は、化学除染処理に兼用できるように構成されている。すなわち、処理に用いる水が充填されるサージタンク31と、サージタンク31の水を抜き出してバルブ33、34を介して炉水再循環配管22の一端に供給する循環ポンプ32を備えて構成されている。バルブ33、34を結ぶ処理液配管35には、バルブ36、37、38及び注入ポンプ39、40、41を介して、それぞれ化学除染に用いられる薬液タンク42、43、44が連結されている。薬液タンク42には、配管内の汚染物を酸化溶解するための過マンガン酸イオンが貯留されている。薬液タンク43には、配管内の汚染物を還元溶解するためのシュウ酸が貯留されている。薬液タンク44には、pH調整のためのヒドラジンが貯留されている。また、処理液配管35には、バルブ45、46及び注入ポンプ47、48を介して、それぞれフェライト皮膜生成に用いられる薬液タンク49、50が連結されている。薬液タンク49には、鉄をギ酸で溶解して調製した2価の鉄(II)イオンを含む薬剤が保管されている。なお、鉄を溶解させる薬剤としては、ギ酸に限らず、鉄(II)イオンの対アニオンとなる有機酸又は炭酸を用いることができる。薬液タンク50には、酸化剤としての酸素を溶存する水が貯蔵されている。なお、フェライト皮膜生成時のpH調整に、薬液タンク44に貯留されているヒドラジンが用いられる。
一方、循環ポンプ32によって炉水再循環配管22の一端に供給された処理液は、炉水再循環配管22内を通って他端からバルブ51に戻される。バルブ51を介して戻された処理液は、循環ポンプ52と加熱器53とバルブ55、56、57を介してサージタンク31に戻されるようになっている。加熱器53とバルブ55には、冷却器58とバルブ59が並列に連結されている。バルブ56には、カチオン交換樹脂塔60がバルブ61を介して、また、混床樹脂塔62がバルブ63を介して、それぞれ並列に連結されている。バルブ57には、分解装置64がバルブ65を介して並列に接続されている。分解装置64には、バルブ66と注入ポンプ67を介して薬液タンク68が連結され、薬液タンク68に貯留された過酸化水素水を分解装置64に注入可能になっている。
また、酸化剤を注入するバルブ46の位置は、鉄(II)イオンを注入するバルブ45及びpHを調整する薬剤を注入するバルブ38の下流側であって、かつ処理対象部位にできるだけ近い位置に設定することが好ましい。また、サージタンク31の出口側にフィルタを設置することが好ましい。さらに、鉄(II)イオンを含む薬剤を貯蔵する薬液タンク49、pHを調整する薬剤を貯蔵する薬液タンク44、及びサージタンク31には、水溶液中の酸素を除去するために、窒素又はアルゴンなどの不活性ガスをバブリングすることが好ましい。また、分解装置64は、鉄(II)イオンの対アニオンとして使用する有機酸、及びpH調整剤のヒドラジンを分解できるようになっている。つまり、鉄(II)イオンの対アニオンとしては、廃棄物量の低減を考慮して水や二酸化炭素に分解できる有機酸、又は気体として放出可能で廃棄物量を増やさない炭酸を用いている。なお、薬剤の使用量を抑えるには、余分な反応生成物を分離除去して未反応薬剤を回収し、再利用することが好ましい。
このように構成される成膜装置30を用いて、本発明の放射性核種の付着抑制方法を炉水再循環系に実施する処理手順を、図1に示したフローチャートに沿って説明する。まず、本発明方法を実施するに際しては、成膜装置30を処理対象の構成部材を含む配管系に連結することから始まる(S1)。例えば、図5のように、炉水再循環系を処理対象とする場合は、原子炉1が停止されたときに原子炉1と炉水再循環配管22との連結を切り離し、その切り離された炉水再循環系に仮設配管を介して成膜装置30を連結する。
次に、本実施形態の場合は、成膜装置30を用いて炉水と接する金属部材の表面に形成された放射性核種を取り込んだ酸化皮膜などの汚染物を、化学的な処理により除染する(S2)。なお、本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施するに当たって、化学除染をすることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。要は、本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施する前に、フェライト膜の生成対象である金属部材の表面が露出されていれば、研磨などのような機械的な除染処理を適用することができる。
ステップS2の化学除染は、周知の方法であるが、ここで、簡単に説明しておく。まず、バルブ33、34、51、55、56、57を開き、他のバルブを閉じた状態で、循環ポンプ32、循環ポンプ51を起動して、化学除染の対象の炉水再循環系22内にサージタンク31内の処理液を循環させる。そして、加熱器53により処理液の温度を約90℃まで昇温する。次いで、バルブ36を開いて注入ポンプ39を起動し、薬液タンク42内の過マンガン酸イオンを処理液中に注入する。これにより、除染対象部に形成されている酸化皮膜などの汚染物が酸化溶解される。
このようにして汚染物の酸化溶解が終了したら、処理液中に残っている過マンガン酸イオンを分解するため、バルブ37を開いて、注入ポンプ40を起動し、薬液タンク43内のシュウ酸を処理液中に注入する。続いて、汚染物の還元溶解を行うため、薬液タンク43内のシュウ酸を更に処理液中に注入するとともに、処理液のpHを調整するため、バルブ38を開いて、注入ポンプ41を起動し、薬液タンク44からヒドラジンを処理液中に注入する。このようにして、シュウ酸とヒドラジンを注入した後、バルブ61を開くと共に、バルブ56を閉じて、処理液をカチオン交換樹脂塔60に通し、処理液中に溶出してきた金属陽イオンをカチオン交換樹脂に吸着させて処理液中から除去する。
還元溶解が終了した後、処理液中のシュウ酸を分解するため、分解装置64の出口側のバルブ65と分解装置64をバイパスさせるバルブ57の開度を調整して、処理液の一部を分解装置64に通流させる。このとき、バルブ66を開けて、注入ポンプ67を起動して、薬液タンク68の過酸化水素を分解装置64に流入する処理液中に注入し、分解装置64にてシュウ酸を分解する。シュウ酸が分解された後、処理液中の不純物を除去するため、加熱器53をオフにすると共に、バルブ55を閉じる。これと同時に、冷却器58のバルブ59を開けて、処理液を冷却器58に通して処理液の温度を下げる。これにより処理液の温度が混床樹脂塔62に通水できる温度(例えば、60℃)まで下げた後、カチオン樹脂塔60のバルブ61を閉じ、混床樹脂塔62側のバルブ63を開いて、処理液を混床樹脂塔62に通流させて処理液中の不純物を除去する。
これら一連の昇温から酸化溶解、酸化剤分解、還元溶解、還元剤分解、浄化運転を、2〜3回程度繰り返すことにより、除染対象部位である金属部材の酸化皮膜を含む汚染物を溶解して除去する。
このようにして、金属部材の酸化皮膜を含む汚染物を除去した後、本発明に係るフェライト皮膜の生成処理に切り換える。まず、最後の浄化運転終了後、加熱器53を使って処理液を所定温度に調整する(S3)。このときの所定温度は、100℃程度が好ましいが、これに限られない。要は、生成されるフェライト皮膜に、原子炉の供用運転時の炉水中の放射性核種が取り込まれ難い程度に、結晶等の膜構造が緻密に形成できればよい。したがって、少なくとも200℃以下が好ましく、下限は常温でもよいが、膜の生成速度が実用範囲になる60℃以上が好ましい。
また、薬剤の使用量を抑える点からも、フェライト皮膜生成の処理液の温度は、60〜100℃にすることが好ましい。その理由について説明する。図7に、炭酸鉄(II)の25℃の大気飽和水における飽和溶解度0.065g/100g−水の鉄濃度5.6×10−3mol/Lで計算した鉄−水系の電位v.s.pH図を示す。図7から、フェライトの一種であるマグネタイト(Fe)の安定領域が、25℃から60℃、60℃から100℃へと上昇するごとに、低pH側へ広がって行っていることが分かる。したがって、温度を上げることによって反応溶液のpHを調整するための薬剤の量を減らすことができる。フェライト皮膜を形成させるためには、鉄(II)イオンが成膜対象部の表面に吸着する必要がある。しかし、溶液中の鉄(II)イオンは溶存酸素によって化学式1に従って鉄(III)イオンに酸化され、鉄(III)イオンは鉄(II)イオンに比べて溶解度が低いため、化学式2に従って水酸化鉄として析出してしまうから、フェライト皮膜形成に寄与しなくなってしまう。そこで、処理液中の溶存酸素を除去するため、不活性ガスのバブリング又は真空脱気を行うことが好ましい。
(化1)
4Fe2++O+2HO→4Fe3++4OH
(化2)
Fe3++3OH→Fe(OH)
このようにして循環される処理液の温度が所定温度に達したら、バルブ45を開いて注入ポンプ47を起動し、薬液タンク49から鉄をギ酸で溶解して調製した鉄(II)イオンを含む薬剤を処理液中に注入する(S4)。続いて、処理液のpHを5.5乃至9.0に調整するため、バルブ38を開け、注入ポンプ41を起動して、薬液タンク44からヒドラジンを処理液中に注入する(S5)。これにより、処理対象の金属部材表面に鉄(II)イオンが吸着される。続いて、処理対象の金属部材表面に吸着した鉄(II)イオンを、鉄(III)イオンに酸化してフェライト化させるため、バルブ46を開き、注入ポンプ48を起動して、薬液タンク50に貯留されている酸化剤の酸素が溶存する水を処理液中に注入する(S6)。これにより、処理対象部位にマグネタイトを主成分とするフェライト皮膜の酸化皮膜(以下、マグネタイト皮膜という。)が形成される。
このようにして、マグネタイト皮膜の生成が完了した場合は、ステップS7において、ステップS8の廃液処理工程に進むが、マグネタイト皮膜の生成が完了していない場合は、ステップ9に進んで薬剤の補充を行って、必要な厚みのマグネタイト皮膜を生成する。
マグネタイト皮膜が形成された後の処理液中には、ギ酸やヒドラジンが残存するので、処理液を排水するに当たって、ステップS8の廃液処理を実施して、それらの不純物を除去しておく必要がある。ところで、これらの不純物を、イオン交換樹脂塔60で処理すると、イオン交換樹脂の廃棄物が増えることになる。そこで、ステップS8の廃液処理は、除染系統にある分解装置64を用い、ギ酸は二酸化炭素と水に、ヒドラジンは窒素と水に、それぞれ分解処理することが好ましい。これにより、イオン交換樹脂塔60の負荷を減らしてイオン交換樹脂の廃棄物量を減らすことができる。なお、分解処理は、シュウ酸の分解と同様に、処理液の一部を分解装置64に流入させるため、分解装置64をバイパスするバルブ57と分解装置64のバルブ65の開度を調整し、分解装置64に流入する処理液中に過酸化水素を注入してギ酸及びヒドラジンの分解を行う。このようにして、イオン交換樹脂の廃棄物や放射性廃棄物の発生量を抑制しながら、対象部位にマグネタイト皮膜を形成して、通常の原子炉供用運転中における対象部位への放射性核種、つまり放射性コバルトイオンの付着を抑制することができる。その結果、炉水再循環系の配管の線量率を抑制して定検作業時の被曝を低減できる。
また、成膜処理に、塩素などの薬剤を用いていないことから、原子炉構成部材の健全性を害することがない。
(第2実施形態)
図8に、図6に示した薬液タンク49に貯留する鉄(II)イオンを生成する部分の具体的な一実施の形態の系統構成図を示す。図8において、薬液タンク70にはギ酸水溶液が貯留され、この薬液タンク70には窒素バブリング装置71から窒素がバブリングされ、これによって溶存酸素が除去されるようになっている。溶存酸素を除去されたギ酸水溶液は、注入ポンプ72によって金属鉄溶解タンク73に移送される。金属鉄溶解タンク73には金属鉄74が設置してあり、移送されてきたギ酸水溶液によって鉄(II)イオンが溶出する。このとき、金属鉄溶解タンク73には窒素バブリング装置71から窒素がバブリングされる。金属鉄溶解タンク73のギ酸水溶液は、溶存酸素を実質的に含まないので鉄(II)イオンが鉄(III)イオンに酸化されることはほとんど無い。鉄(II)イオンを溶解したギ酸水溶液は、注入ポンプ75によって薬液タンク47に移送されて貯留される。また、薬液タンク47には、窒素バブリング装置71から窒素がバブリングされている。貯蔵中も窒素バブリング装置71から窒素がバブリングされ、空気中の酸素によって鉄(II)イオンが鉄(III)イオンに酸化されるのを防いでいる。
このようにして生成、貯蔵された鉄(II)イオン水溶液を、図6に示した第1実施形態の成膜処理に用いる。したがって、図8の実施形態により調整された鉄(II)イオン水溶液は、成膜装置30において薬液タンク50から注入される酸素などの酸化剤と混合するまで酸化剤に接触しないため、鉄(II)イオンのまま成膜対象部位まで達する量が多くなる。そのため、成膜対象部位に吸着される鉄(II)イオンの量が増え、マグネタイト皮膜の生成反応が起こり易くなる。
(第3実施形態)
図9に、図8に示した鉄(II)イオンを生成する他の実施の形態の系統構成図を示す。本実施形態は、図8の実施形態のギ酸に代えて、炭酸水を鉄イオンの溶液として用いた例である。薬液タンク76には炭酸が貯留され、二酸化炭素バブリング装置77から供給される二酸化炭素が薬液タンク76内にバブリングされ、1気圧の飽和炭酸水が生成される。生成された1気圧の飽和炭酸水は、注入ポンプ72によって金属鉄溶解タンク73に移送される。金属鉄溶解タンク73には炭酸鉄(II)78が収納されており、1気圧の飽和炭酸水に溶解する。また、金属鉄溶解タンク73には二酸化炭素バブリング装置71から二酸化炭素がバブリングされている。ところで、文献(化学大辞典5、p729(1997年)縮刷版)によれば、炭酸鉄(II)の溶解度は、通常、20℃で0.065g/100g−水であるが、1気圧飽和炭酸水の場合は、0.1g/100g−水まで溶解度が上昇するとされている。更に、溶存酸素を排出でき、実質的に溶存酸素を含まないので溶解した鉄(II)イオンが鉄(III)イオンに酸化されることはほとんど無い。鉄(II)イオンを溶解した飽和炭酸水溶液は、注入ポンプ75によって未溶解成分の炭酸鉄(II)を除去するフィルタ79を介して、薬液タンク49に移送されて貯留される。貯留中も、薬液タンク49に二酸化炭素バブリング装置71から二酸化炭素がバブリングされ、空気中の酸素による鉄(II)イオンの鉄(III)イオンへの酸化を防いでいる。
このようにして生成、貯蔵された鉄(II)イオン水溶液を、図6に示した第1実施形態の成膜処理に用いる。したがって、図9の実施形態により調整された鉄(II)イオン水溶液は、成膜装置30において薬液タンク50から注入される酸素などの酸化剤と混合するまで酸化剤に接触しないため、鉄(II)イオンのまま成膜対象部位まで達する量が多くなる。そのため、成膜対象部位に吸着される鉄(II)イオンの量が増え、マグネタイト皮膜の生成反応が起こり易くなる。また、鉄(II)イオンの対アニオンとして炭酸イオンを使っていることから、固体廃棄物の量を減らすことができる。
(第4実施形態)
図10に、本発明の成膜装置30のさらに他の実施形態の系統構成図を示す。本実施形態が、図6の実施形態と相違する点は、サージタンク31と、ヒドラジンの薬液タンク44と、鉄(II)イオンの薬液タンク49に、それぞれ窒素バブリング装置71を接続して設けたことにある。これによって、それぞれのタンク内の溶液の溶存酸素を排出させて、実質的に酸素を含まない溶液にすることができる。その結果、上述した第2〜第3実施形態と同様に、マグネタイト皮膜の成膜に寄与しなくなる鉄(III)イオンの溶液中における生成を減らし、マグネタイト皮膜の生成反応の低下を抑制することができる。
(第5実施形態)
図11に、本発明の成膜装置30のさらに他の実施形態の系統構成図を示す。本実施形態は、図10の実施形態に加えて、サージタンク31の出口側の循環ポンプ32とバルブ33との間に、副反応生成物を除去するフィルタ80を設置している。マグネタイト皮膜は、鉄(II)イオンが成膜対象部位の表面に吸着され、その一部が薬液タンク50から注入される酸化剤によって鉄(III)イオンに酸化されフェライトを形成し、この吸着、酸化を繰り返すことで皮膜として成長して行く。ところが、移送される溶液中においても、鉄(II)イオンは薬液タンク50から注入される酸化剤と反応し、その一部が鉄(III)イオンとなり、溶液中でフェライト粒子や水酸化鉄(III)の粒子を形成してしまう。これらの粒子は時間と共に成長するため、滞在時間の長いサージタンク31内で特に成長し易い。成長したこれらの粒子が再び成膜対象部位に供給されると、成長しているマグネタイト皮膜中に取り込まれてマグネタイト皮膜の均一な成長が阻害されてしまう可能性がある。特に、水酸化鉄(III)が取り込まれると脱水反応によってヘマタイトを生成する際に、放射性コバルトを取り込んでしまうことがある。
そこで、成膜対象部位の表面でマグネタイト皮膜の均一な成長を行わせるためには、これら副反応によって生成した粒子状生成物を取り除いた方がよく、そのためには粒子状生成物が成長し易いサージタンク31の出口側に副反応生成物を除去するフィルタ80を設置することが効率的である。これによって、副反応によって生成した粒子状生成物の成膜対象部位への供給量が減り、マグネタイト皮膜の均一な成長がし易くなる。
(第6実施形態)
図12に、本発明の成膜装置30のさらに他の実施形態の系統構成図を示す。本実施形態は、図11の実施形態に加えて、薬液タンク50に貯留する酸化剤として酸素飽和水を生成する具体例を示したものである。図示のように、薬液タンク50の水を張り、この水を循環ポンプ82で循環させながら、その循環水に酸素含有ガス注入装置82から酸素含有ガスを注入し、酸素含有ガスの酸素濃度における酸素飽和水を作る。この酸素飽和水を、マグネタイト皮膜生成用の酸化剤として使用する。これにより、酸化剤から発生する廃棄物が無くなり、その分だけ廃棄物量を減らすことができる。
(第7実施形態)
図13に、本発明の成膜装置30のさらに他の実施形態の系統構成図を示す。本実施形態は、図6の酸化剤の薬液タンク50に代えて、酸素含有ガス注入装置82からマイクロバブル発生装置83に酸素含有ガスを供給し、このマイクロバブル発生装置83から処理液配管35に酸素含有ガスマイクロバブルを注入するようにしている。マイクロバブル発生装置83は、成膜対象部位に供給される処理液の一部をマイクロバブル発生のため分岐し、この分岐部において酸素含有ガス注入装置82から供給される酸素含有ガスを混合して酸素含有マイクロバブルを発生させて処理液配管35に戻している。マイクロバブル化された気泡は、液層での上昇速度が極めて遅いため、通常の気泡のようにすぐに気液2相分離することなく、流れが存在する場においてはマイクロバブルのまま液相の流れに沿って流動する。このため、本実施形態によれば、酸化剤は酸素含有ガスのマイクロバブルとして成膜対象部位に到達する。
また、本実施形態によれば、第6実施形態に比べて、マイクロバブルの酸化剤を用いていることから、マイクロバブル中に含まれる酸素は直接には液相中の鉄(II)イオンと反応しないため、成膜対象部位に達する前に液相中で鉄(III)イオンに酸化される鉄(II)イオンの量を減らすことができる。
(第8実施形態)
図14に、本発明の成膜装置30のさらに他の実施形態の系統構成図を示す。本実施形態は、図13の実施形態に加えて、アスコルビン酸注入装置を設けたことを特徴とする。アスコルビン酸注入装置は、アスコルビン酸水溶液が貯留された薬液タンク84から注入ポンプ85とバルブ86を介して、アスコルビン酸水溶液が処理液配管35に注入されるように構成されている。薬液タンク84内のアスコルビン酸水溶液は、窒素バブリング装置71から窒素によってバブリングされ、溶存酸素が取り除かれている。処理液配管35に注入されたアスコルビン酸は、酸素含有ガスのマイクロバブルを含む処理液と混合され、鉄(II)イオン、pH調整剤と共に成膜対象部の表面に到達する。この間、酸素含有ガスのマイクロバブルから液中に溶解した溶存酸素の一部によって鉄(II)イオンの一部は鉄(III)イオンへ酸化されてしまうが、本実施形態によればアスコルビン酸が存在するため、鉄(III)イオンが再び鉄(II)イオンへ還元され、鉄(II)イオンの消耗量を減少させることができる。このように、注入された鉄(II)イオンの大部分はそのままの形態で成膜対象部の表面に到達して吸着される。吸着されたた鉄(II)イオンの一部は、マイクロバブル中に含まれる酸素によって酸化され、酸化されずに吸着している鉄(II)イオンと共にフェライト形成反応を起こしてマグネタイト皮膜を形成する。
したがって、本実施形態の鉄(II)イオンに代えて、鉄(II)イオンと鉄(III)イオンの少なくとも一方を含む薬剤を用い、鉄(III)イオンを還元する還元剤としてのアスコルビン酸と、処理液のpHを5.5乃至9.0に調整する薬剤とを混合した処理液を金属部材の表面に接触させてマグネタイト皮膜を成膜するようにすることができる。
(第9実施形態)
図15に、本発明の成膜装置30のさらに他の実施形態の系統構成図を示す。本実施形態は、図6の分解装置64に代えて、紫外線照射装置87を使用している。第1実施形態と同様、マグネタイト皮膜の成膜を終了した後、処理液中に残存しているギ酸とヒドラジンを分解するため、バルブ57と紫外線照射装置87のバルブ65の開度を調整して、処理液の一部を紫外線照射装置87に流入するようにする。同時に、バルブ66を開け、注入ポンプ67を起動して、薬液タンク68内の過酸化水素を紫外線照射装置87に注入する。これによって、紫外線照射を受けた過酸化水素の一部はOHラジカルを生成し、このOHラジカルによってギ酸は二酸化炭素と水に、ヒドラジンは窒素と水に酸化分解される。その結果、マグネタイト皮膜生成終了後の廃液中に含まれる薬剤を気体と水に分解して廃棄物量の低減できる。
(第10実施形態)
図16に、本発明の成膜装置30のさらに他の実施形態の系統構成図を示す。本実施形態は、図6の実施形態の分解装置64に代えて、マイクロバブル発生装置89を用いることを特徴とする。図示のように、マイクロバブル発生装置89には、オゾンガス供給装置90からオゾンガスを吹き込むように構成されている。分解装置64の場合と同様、バルブ57とマイクロバブル発生装置89の出口側のバルブ65の開度を調整することにより、マイクロバブル発生装置89の処理液の一部を通流させる。これにより、マイクロバブル発生装置89に吹き込まれたオゾンガスは、ギ酸やヒドラジンを含む処理液中でオゾンマイクロバブルとなる。これにより処理液中に溶解したオゾンが、直接、ギ酸やヒドラジンを酸化分解するか、若しくはオゾンと水との反応によって生じるOHラジカルによってギ酸やヒドラジンが酸化分解され、二酸化炭素と窒素、水になる。これにより、マグネタイト皮膜生成終了後の廃液中に含まれる薬剤を、気体と水に分解して廃棄物量が低減される。
(第11実施形態)
図17に、本発明の成膜装置30のさらに他の実施形態の系統構成図を示す。本実施形態は、化学除染の直後には通常行わない貴金属付着処理を、本発明の成膜処理後に行う手順を示すフローチャートである。貴金属付着処理は、原子炉構成部材の応力腐食割れ抑制のために行われるが、通常は原子炉停止または中間停止時の停止操作開始時から原子炉停止までの炉水温度が約150℃になったところで、48時間ほどかけて行われる。化学除染直後に行わないのは、化学除染によって酸化皮膜が除去された原子炉構成部材の表面には、貴金属元素の付着が起こりにくいからであり、酸化皮膜がある程度成長してから貴金属付着処理を行うようにしている。150℃で行うのは、いろいろな温度における貴金属付着量を検討した結果、最も効率がよかったからである。
つまり、図17に示すように、図1の実施形態と同様に、化学除染を行った後(S11)、直ちにマグネタイト皮膜の成膜処理を行い(S12)、次いで定検終了に合わせて原子炉の昇温を開始し(S13,S14)、炉水の温度を150℃に48時間保持した後(S15)、貴金属を注入し(S16)、その後、原子炉の昇温を再開して(S17)、定格運転に移行する(S18)。
このように、本実施形態によれば、化学除染後、直ちにマグネタイト皮膜処理によって構成部材の表面に金属酸化物であるマグネタイト皮膜が形成されるから、貴金属付着処理によって貴金属元素が付着し易い。そこで、原子炉起動から炉水の温度が150℃となったところで、白金やロジウムを含む貴金属化合物の注入を開始し、その状態を48時間ほど維持して貴金属着処理を行うことができる。
(第12実施形態)
図18に、貴金属処理の手順の他の実施形態のフローチャートを示す。本実施形態は、マグネタイト皮膜処理の終了後、直ちに成膜装置30をそのまま利用して、貴金属付着処理を行う手順を示したものである。貴金属の注入装置は、図6の例えばシュウ酸注入装置を用いることができる。つまり、薬液タンク43内に白金やロジウムを含む貴金属化合物の水溶液を入れて、注入ポンプ40を使って処理液中に注入する。温度は100℃程度までしか上昇しないが、処理液中には核燃料が無いことから、ジルカロイへの影響を心配する必要がないため、通常の貴金属付着処理よりも貴金属の濃度を上げたり、処理時間を延ばしたりすることができ、これによって所定量の貴金属を付着させることができる。
すなわち、図18に示すように、化学除染を行った後(S21)、直ちにマグネタイト皮膜の成膜処理を行い(S22)、続いて貴金属付着処理を行い(S23)、次いで定検終了に合わせて原子炉の昇温を開始して(S24,S25)、定格運転に移行する(S18)。
本発明の放射性核種の付着抑制方法の一実施の形態を示すフローチャートである。 予め酸化皮膜を形成していないステンレス鋼について、BWR供用運転条件下の冷却水中に試料を浸漬し、その試料に付着したCo−58の付着量の経時変化を求めた実験結果を示す図である。 ステンレス鋼に予め酸化皮膜を形成していない試料Aと、ステンレス鋼に予め酸化皮膜を形成した試料Bについて、BWR供用運転条件下の冷却水中に試料を浸漬し、試料A、Bに付着したCo−58の付着量の相対値を比較した実験結果を示す図である。 ステンレス鋼表面にマグネタイト皮膜を形成した後、BWR供用運転条件の高温水中に浸漬してCo−60の付着量を調べた実験結果を示す図である。 原子力発電プラントの再循環配管に本発明を適用してなる一実施の形態の全体系統構成図を示す図である。 本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施する成膜装置の詳細系統構成図を示す図である。 炭酸鉄(II)の25℃の大気飽和水における飽和溶解度0.065g/100g−水の鉄濃度5.6×10−3mol/Lで計算した鉄−水系の電位v.s.pHの関係を示す図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の特徴部の部分系統図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の特徴部の部分系統図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の系統図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の系統図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の系統図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の系統図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の系統図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の系統図である。 本発明に係る成膜装置の他の実施形態の系統図である。 本発明のフェライト皮膜の成膜後に貴金属付着処理を行う手順を示したフローチャートである。 本発明のフェライト皮膜の成膜後に貴金属付着処理を行う他の手順を示したフローチャートである。
符号の説明
30 成膜装置
31 サージタンク
32 循環ポンプ
35 処理液配管
39、40、41、47、48、67 注入ポンプ
42、43、44、49、50、68 薬液タンク
52 循環ポンプ
53 加熱器
58 冷却器
60 イオン交換樹脂塔
62 混床樹脂塔
64 分解装置

Claims (18)

  1. 鉄(II)イオンを含み、温度が常温乃至100℃である処理液を、原子力プラントの金属部材の、炉水と接する表面に接触させて、この表面に前記鉄(II)イオンを吸着させ、吸着された前記鉄(II)イオンを酸化させることによって前記表面にフェライト皮膜を形成することを特徴とする原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  2. 前記金属部材の表面に接触させる前記処理液の温度を60℃乃至100℃にする請求項1に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  3. 前記フェライト皮膜の形成を、前記金属部材の表面に付着している酸化皮膜を除去した後に行う請求項1または請求項2に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  4. 前記酸化皮膜の除去を、化学除染によって行う請求項3に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  5. 鉄(II)イオンを含む第1の薬剤、前記鉄(II)イオンを鉄(III)イオンに酸化する第2の薬剤、及びpHを調整する第3の薬剤を含み、温度が常温乃至100℃でpHが5.5乃至9.0である処理液を、原子力プラントの金属部材の、炉水と接する表面に接触させて、この表面に前記鉄(II)イオンを吸着させ、吸着された前記鉄(II)イオンを酸化させることによって前記表面にフェライト皮膜を形成することを特徴とする原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  6. 前記金属部材の表面に接触させる前記処理液の温度を60℃乃至100℃にする請求項5に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  7. 前記処理液中の塩素濃度が1ppm以下であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  8. 前記第1の薬剤は、金属鉄を有機酸に溶解させた溶液であることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  9. 前記溶液は、有機酸を含む水溶液に対して不活性ガスのバブリング及び真空脱気のいずれかを行い、その後、前記金属鉄を溶解させて前記鉄(II)イオンを生成させて得られる請求項8に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  10. 前記第1の薬剤は、炭酸鉄を炭酸水と有機酸のいずれか一方に溶解させた溶液である請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  11. 前記第1の薬剤を貯留するタンク、前記第3の薬剤を貯留するタンク、及び処理液を貯留するサージタンクの少なくとも1つに、不活性ガスをバブリングする請求項5乃至請求項10のいずれか1項に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  12. 前記第2の薬剤は、アスコルビン酸である請求項5に記載の原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法。
  13. 処理液を貯留するサージタンクと、前記サージタンク内の前記処理液を吸引する循環ポンプと、前記循環ポンプにより吸引された前記処理液を原子力プラントにおけるフェライト皮膜形成対象の配管系に供給する処理液供給管と、前記処理液供給管に注入する鉄(II)イオンを含む第1の薬剤を貯留する第1の薬液タンクと、前記処理液供給管に注入する前記鉄(II)イオンを鉄(III)イオンに酸化する第2の薬剤を貯留する第2の薬液タンクと、前記処理液供給管に注入するpHを調整する第3の薬剤を貯留する第3の薬液タンクと、前記配管系から戻される前記処理液を前記サージタンクに戻す処理液戻り管と、前記処理液の温度を60℃乃至100℃に加熱する加熱手段とを備えている、原子力プラント構成部材の表面にフェライト膜を形成する成膜装置。
  14. 前記配管系を化学除染する酸化剤と還元剤の薬液タンクが、前記処理液供給管に接続されている請求項13に記載の成膜装置。
  15. 前記処理液戻り管に、前記処理液中の汚染物を除去するイオン交換樹脂塔及び混床樹脂塔が切替可能に接続されている請求項14に記載の成膜装置。
  16. 前記処理液供給管及び前記処理液戻り管のいずれか一方に、前記処理液中に含まれる固
    形分を除去するフィルタを設置している請求項13に記載の成膜装置。
  17. 前記第2の薬液タンクは、その内部で前記第2の薬剤を生成するために、酸素含有ガス注入装置を接続している請求項15又は16に記載の成膜装置。
  18. 貴金属元素又は貴金属元素を含む化合物を貯留する他の薬液タンクが前記処理液供給管に接続されている請求項13乃至17のいずれか1項に記載の成膜装置。
JP2004214541A 2004-07-22 2004-07-22 原子力プラント構成部材の放射性核種の付着抑制方法および成膜装置 Expired - Lifetime JP3945780B2 (ja)

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