JP3945509B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は内燃機関の制御装置に関する。
複数の気筒を備え、スロットル弁から吸気弁までの吸気管内にスロットル弁を介し空気がスロットル弁通過空気量だけ流入し、吸気行程が行われると吸気管からそれぞれの吸気弁を介し空気が筒内充填空気量だけ流出して各気筒内に充填される内燃機関において、吸気管についての質量保存則と、吸気管内の空気についての状態方程式とから得られる数式を用いて各気筒の筒内充填空気量を算出するようにした内燃機関が公知である(特許文献1参照)。
特開2002−70633号公報 特開2001−234798号公報
この数式を用いて筒内充填空気量を算出するためには、例えば吸気管内の空気の温度及び吸気管の容積を求めなければならない。しかしながら、空気温度を求めるためには例えば温度センサが必要になるばかりか、応答遅れのことを考えると温度センサを用いても空気温度を正確に求めるのは困難である。また、吸気管には製造誤差があるので、吸気管の容積を例えば設計値に等しいものと考えることはできない。吸気管の容積を一つずつ測定するのはとても現実的でない。
そこで本発明は、筒内充填空気量を簡単にかつ正確に算出することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために1番目の発明によれば、複数の気筒を備え、スロットル弁から吸気弁までの吸気通路部分内にスロットル弁を介し空気がスロットル弁通過空気量だけ流入し、吸気行程が行われると該吸気通路部分からそれぞれの吸気弁を介し空気が筒内充填空気量だけ流出して各気筒内に充填される内燃機関において、筒内充填空気量を第1空気量と第2空気量とに分割し、該第1空気量は、吸気行程が行われることにより生ずるスロットル弁通過空気量に対する筒内充填空気量の超過分であり、吸気行程が行われることにより生ずる吸気圧の低下量である吸気圧低下量を気筒毎に検出する吸気圧低下量検出手段と、それぞれの吸気圧低下量に基づいて各気筒の第1空気量を算出する第1空気量算出手段と、スロットル弁通過空気量を検出するスロットル弁通過空気量検出手段と、スロットル弁通過空気量に基づいて各気筒の第2空気量を算出する第2空気量算出手段と、それぞれの第1空気量と第2空気量とを合計することにより各気筒の筒内充填空気量を算出する筒内充填空気量算出手段と、各気筒の筒内充填空気量に基づいて機関制御を行う制御手段と、を具備し、該第1空気量算出手段は、筒内充填空気量を算出すべき少なくとも二つの気筒の吸気行程が含まれるように設定クランク角範囲を設定し、該設定クランク角範囲内で吸気行程が行われた気筒の吸気圧低下量の合計値を算出し、それぞれの吸気圧低下量と該吸気圧低下量合計値とに基づいて第1空気量を算出する、制御装置が提供される。
また、2番目の発明によれば1番目の発明において、吸気行程末期に筒内から吸気通路部分への空気の逆流が生ずるときには前記第2空気量算出手段による第2空気量の算出作用を禁止している。
筒内充填空気量を簡単にかつ正確に算出することができる。
図1は本発明を4ストローク火花点火式内燃機関に適用した場合を示している。しかしながら、本発明を圧縮着火式内燃機関に適用することもできる。
図1を参照すると、1は例えば8つの気筒を備えた機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は吸気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポート、10は点火栓をそれぞれ示す。吸気ポート7は対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸気ダクト13を介してエアクリーナ14に連結される。各吸気枝管11内には燃料噴射弁15が配置され、吸気ダクト14内にはステップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置される。なお、本明細書では、スロットル弁17下流の吸気ダクト14、サージタンク13、吸気枝管12、及び吸気ポート7からなる吸気通路部分を吸気管IMと称している。
一方、排気ポート11は排気マニホルド18及び排気管19を介して触媒コンバータ20に連結され、この触媒コンバータ20は図示しないマフラを介して大気に連通される。なお、図1に示される内燃機関の吸気行程順序は#1−#8−#4−#3−#6−#5−#7−#2である。
各気筒の吸気弁6は吸気弁駆動装置21により開閉弁駆動される。この吸気弁駆動装置21はカムシャフトと、クランク角に対するカムシャフトの回転角を進角側と遅角側との間で選択的に切り換えるための切換機構とを具備する。カムシャフトの回転角が進角側にされると図2にADで示されるように吸気弁6の開弁時期VO及び閉弁時期VCが進角され、従って開弁時期が進角される。これに対し、カムシャフトの回転角が遅角側にされると図2にRTで示されるように吸気弁6の開弁時期VO及び閉弁時期VCが遅角され、従って開弁時期が遅角される。この場合、吸気弁6のリフト量及び作用角(開弁期間)が維持されつつ開弁時期(位相)が変更される。図1に示される内燃機関ではカムシャフトの回転角は機関運転状態に応じて進角側又は遅角側に切り換えられる。なお、吸気弁6の開弁時期が連続的に変更される場合や、リフト量又は作用角が変更される場合にも、本発明を適用できる。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。スロットル弁17上流の吸気ダクト13には機関吸気通路内を流通する吸入空気流量を検出するためのエアフローメータ39が取り付けられる。また、サージタンク12には吸気管IM内の圧力である吸気圧Pm(kPa)を例えば10msec間隔で逐次検出するための圧力センサ40とが取り付けられる。更に、アクセルペダル42にはアクセルペダル42の踏み込み量ACCを検出するための負荷センサ43が接続される。これらセンサ39,40,43の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ44が接続される。CPU34ではクランク角センサ44の出力パルスに基づいて機関回転数NEが算出される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して点火栓10、燃料噴射弁15、ステップモータ16、及び吸気弁駆動装置21にそれぞれ接続され、これらは電子制御ユニット30からの出力信号に基づいて制御される。
i番気筒(i=1,2,…,8)の燃料噴射時間TAUiは例えば次式(1)に基づいて算出される。
TAUi=TAUb・kDi・kk (1)
ここでTAUbは基本燃料噴射時間、kDiはi番気筒の空気量バラツキ補正係数、kkはその他の補正係数をそれぞれ表している。
基本燃料噴射時間TAUbは空燃比を目標空燃比に一致させるために必要な燃料噴射時間である。この基本燃料噴射時間TAUbは機関運転状態例えばアクセルペダル42の踏み込み量ACC及び機関回転数NEの関数として予め求められてマップの形でROM32内に記憶されている。また、補正係数kkは空燃比補正係数、加速増量補正係数などをひとまとめにして表したものであり、補正する必要がないときには1.0とされる。
i番気筒において吸気行程完了時に筒内に充填されている空気の量を筒内充填空気量Mci(g)と称すると、空気量バラツキ補正係数kDiは筒内充填空気量Mciの気筒間バラツキを補償するためのものである。i番気筒の空気量バラツキ補正係数kDiは例えば次式(2)に基づいて算出される。
kDi=Mci/Mciave (2)
ここで、Mciavは筒内充填空気量Mciの平均値(=ΣMci/8、ここで「8」は気筒数を表している)を表している。
例えば吸気管IMの内周面や吸気弁6の外周面上に主として炭素からなるデポジットが形成されると、デポジットの付着量は気筒毎に異なるので、筒内充填空気量Mciに気筒間バラツキが生じるおそれがある。筒内充填空気量Mciに気筒間バラツキが生ずると、出力トルクに気筒間バラツキが生ずることになる。
そこで本発明による実施例では、空気量バラツキ補正係数kDiを導入し、筒内充填空気量の気筒間バラツキを補償するようにしている。
或いは、i番気筒の燃料噴射時間TAUiを次式(3)に基づいて算出することもできる。
TAUi=Mci・kAF・kk (3)
ここで、kAFは空燃比を目標空燃比に一致させるための補正係数である。
なお、燃料噴射が実際に行われるタイミングが燃料噴射時間TAUの算出タイミングよりも或る時間だけ先であることを考慮し、式(3)における筒内充填空気量Mciを、燃料噴射時間TAUの算出タイミングよりも或る時間だけ先の予測値とすることもできる。
燃料噴射時間TAUを式(1)に基づいて算出する場合も式(3)に基づいて算出する場合も、筒内充填空気量Mciを正確に求める必要がある。
本発明による実施例では、i番気筒の吸気行程が行われることにより生ずる吸気圧Pmの低下量である吸気圧低下量ΔPmdiに基づいて筒内充填空気量Mciが算出される。次に、図3から図5を参照しながらまず吸気圧低下量ΔPmdiについて説明する。
図3は、圧力センサ40により例えば一定時間間隔で720°クランク角にわたって検出された吸気圧Pmを示している。図3において、OPi(i=1,2,…,8)はi番気筒の吸気弁開弁期間を表しており、0°クランク角は1番気筒#1の吸気上死点を表している。図3からわかるように、ある気筒の吸気行程が開始されると、上昇していた吸気圧Pmが低下し始め、斯くして吸気圧Pmに上向きのピークが生ずる。吸気圧Pmは更に低下した後に再び上昇し、斯くして吸気圧Pmに下向きのピークが生ずる。このように、吸気圧Pmには上向きのピークと下向きのピークとが交互に生ずることになる。図3には、i番気筒の吸気行程が行われることにより吸気圧Pmに生ずる上向きのピークがUPiでもって、下向きのピークがDNiでもって、それぞれ示されている。
図4に示されるように、上向きのピークUPiにおける吸気圧Pmを最大値PmMi、下向きのピークDNiにおける吸気圧Pmを最小値Pmmiと称すると、i番気筒の吸気行程が行われることにより吸気圧Pmが最大値PmMiから最小値Pmmiまで低下する。従って、この場合の吸気圧低下量ΔPmdiは次式(4)で表される。
ΔPmdi=PmMi−Pmmi (4)
一方、図4に示されるように、吸気弁6が開弁すると、吸気管IMから流出して筒内CYLに吸入される空気の流量である筒内吸入空気流量mci(g/sec、図5参照)が増大し始める。次いで、筒内吸入空気流量mciが、スロットル弁17を通過して吸気管IM内に流入する空気の流量であるスロットル弁通過空気流量mt(g/sec、図5参照)よりも大きくなると、吸気圧Pmが低下し始める。次いで、筒内吸入空気流量mciが低下してスロットル弁通過空気流量mtよりも小さくなると、吸気圧Pmが増大し始める。
即ち、吸気管IM内にスロットル弁17を介し空気がスロットル弁通過空気流量mtだけ流入し、吸気行程が行われると吸気管IMから各吸気弁6を介し空気が筒内吸入空気流量mciだけ流出することを考えると、流出分である筒内吸入空気流量mciが流入分であるスロットル弁通過空気流量mtを一時的に超過し、このため吸気管IM内の圧力である吸気圧Pmが吸気圧低下量ΔPmdiだけ低下する。
さて、筒内充填空気量Mciは筒内吸入空気流量mciを時間積分したものである。従って、筒内充填空気量Mci又は空気量バラツキ補正係数kDiに対する吸気弁開弁期間OPi(図3参照)の重複の影響を無視できるとすると、筒内充填空気量Mciは次式(5)のように表すことができる。
Figure 0003945509
ここで、tMiは吸気圧Pmに上向きのピークが発生する時刻である上向きピーク発生時刻を、tmiは吸気圧Pmに下向きのピークが発生する時刻である下向きピーク発生時刻を、Δtdiは上向きピーク発生時刻tMiから下向きピーク発生時刻tmiまでの時間間隔(sec)を、Δtopは吸気弁開弁時間(sec)を、それぞれ表している(図4参照)。
式(5)において、右辺第1項は図4にT1で示される部分、即ち筒内吸入空気流量mciとスロットル弁通過空気流量mtとで囲まれた部分の面積を表したものであり、右辺第2項は図4にT2で示される部分、即ち筒内吸入空気流量mciとスロットル弁通過空気流量mtと直線mci=0とで囲まれた部分の面積を台形で近似して表したものである。
上述したように、吸気行程が行われることにより筒内吸入空気流量mciがスロットル弁通過空気流量mtを一時的に超過する。従って、筒内吸入空気流量mciを時間積分して得られる筒内充填空気量Mciがスロットル弁通過空気流量mtの時間積分値を超過する。部分T1はこのように、吸気行程が行われることにより生ずるスロットル弁通過空気流量mtの積分値に対する筒内充填空気量Mciの超過分を表している。
従って、一般化して言うと、筒内充填空気量を部分T1の面積で表される第1空気量と部分T2の面積で表される第2空気量とに分割し、第1空気量は、吸気行程が行われることにより生ずるスロットル弁通過空気量に対する筒内充填空気量の超過分であり、それぞれの第1空気量と第2空気量とを合計することにより各気筒の筒内充填空気量を算出しているということになる。
一方、吸気管IMについての質量保存則は、吸気管IM内の空気についての状態方程式を用いて次式(6)により表される。
Figure 0003945509
ここで、Vmは吸気管IMの容積(m3)を、Raは空気1モル当たりの気体定数を、Tmは吸気管IM内の空気の温度(K)を、それぞれ表している(図5参照)。
時刻tMiから時刻tmiまでの間に吸気圧Pmが吸気圧低下量ΔPmdiだけ低下する。従って、Vm/(Ra・Tm)をパラメータKmでひとまとめにして表し、スロットル弁通過空気流量mtをその平均値mtaveで表すと、式(5)は式(6)を用いて次式(7)のように書き直すことができる。
Figure 0003945509
そうすると、吸気圧Pmを圧力センサ39により検出して吸気圧低下量ΔPmdiを算出し、上述したパラメータKmを求め、スロットル弁通過空気流量mtをエアフローメータ39により検出してその平均値mtaveを算出し、時刻tMi,tmiを吸気圧Pm及びスロットル弁通過空気流量平均値mtaveから検出して時間間隔Δtdi(=tmi−tMi)を算出すれば、式(7)を用いて筒内充填空気量Mciを算出できることになる。なお、吸気弁開弁時間Δtopは予めROM32内に記憶されている。
しかしながら、冒頭で述べたように吸気管容積Vm及び吸気管温度Tmを正確に求めるのは困難である。そこで本発明による実施例では、吸気管容積Vm及び吸気管温度Tmを求めることなくパラメータKmを求めるようにしている。次に、図6を参照しながら本発明による実施例のパラメータKmの算出方法を説明する。
本発明による実施例では、筒内充填空気量Mciを算出すべき少なくとも二つの気筒の吸気行程が含まれるように設定された設定クランク角範囲内において吸気管IM内に流入する空気量と吸気管IMから流出する空気量とに注目している。
図6は、すべての気筒の吸気行程が含まれる例えば1番気筒の吸気上死点から次の1番気筒の吸気上死点までの720°クランク角範囲が設定クランク角範囲に設定された場合を示している。
この720°クランク角範囲内に吸気管IM内に流入した空気の総量は図6(A)にハッチングで示される部分の面積であって、この720°クランク角範囲におけるスロットル弁通過空気流量平均値mtaveと、クランクシャフトが720°クランク角だけ回転するのに要した所要時間t720との積で表される(mtave・t720)。一方、この720°クランク角範囲内に吸気管IMから流出して気筒内に充填された空気の総量は図6(B)にハッチングで示される部分の面積であって、筒内充填空気量Mciの合計ΣMciで表される。
720°クランク角範囲の始点と終点とで吸気圧Pmがほとんど変化していなければ、この720°クランク角の間に吸気管IM内に流入した空気の総量と、吸気管IMから流出して各気筒内に充填された空気の総量とは、互いにほぼ等しいはずである。従って、この場合には次式(8)が成立する。
Figure 0003945509
式(8)の右辺に式(7)を代入して整理すると、パラメータKmは次式(9)のように表すことができる。
Figure 0003945509
即ち、エアフローメータ39により検出されたスロットル弁通過空気流量mtからスロットル弁通過空気流量平均値mtaveを算出し、クランク角センサ44の出力から所要時間t720を算出し、時間間隔Δtdi(図4参照)の合計値ΣΔtdi又は時間間隔Δtdiと吸気弁開弁時間Δtop(図4参照)との和の合計値Σ(Δtdi+Δtop)を算出し、吸気圧低下量ΔPmdiの合計値ΣΔPmdiを算出すれば、パラメータKmを算出することができる。このようにすると、吸気管容積Vm及び吸気管温度Tmを求めることなくパラメータKmを簡単に求めることができ、従って筒内充填空気量Mciを簡単にかつ正確に求めることができる。
図7に示されるように、例えば4つの気筒の吸気行程が含まれる360°クランク角範囲を設定クランク角範囲に設定することもできる。図7に示される例では、1番気筒の吸気上死点から6番気筒の吸気上死点までの第1の360°クランク角範囲と、6番気筒の吸気上死点から次の1番気筒の吸気上死点までの第2の360°クランク角範囲とが設定される。
第1の360°クランク角範囲については、第1の360°クランク角範囲におけるスロットル弁通過空気流量平均値mtaveと、クランクシャフトが第1の360°クランク角範囲だけ回転するのに要した所要時間t360と、第1の360°クランク角範囲内で吸気行程が行われる気筒の筒内充填空気量Mcjの合計ΣMcj(j=1,2,3,4)とから、次式(10)が成立する。ここで、jは吸気行程順序を表している。同様に、第2の360°クランク角範囲については、第2の360°クランク角範囲におけるスロットル弁通過空気流量平均値mtave’と、クランクシャフトが第2の360°クランク角範囲だけ回転するのに要した所要時間t’360と、第2の360°クランク角範囲内で吸気行程が行われる気筒の筒内充填空気量Mcjの合計ΣMcj(j=5,6,7,8)とから、次式(11)が成立する。
Figure 0003945509
従って、第1のクランク角範囲についてのパラメータKmは次式(12)のように表すことができ、第2のクランク角範囲についてのパラメータKmは次式(13)のように表すことができる。
Figure 0003945509
この場合、第1のクランク角範囲内で吸気行程が行われる気筒の筒内充填空気量Mcj(j=1,2,3,4)は次式(12)により算出されたパラメータKmを用いて式(7)により算出され、第2のクランク角範囲内で吸気行程が行われる気筒の筒内充填空気量Mcj(j=5,6,7,8)は次式(13)により算出されたパラメータKmを用いて式(7)により算出される。
従って、一般化して言うと、筒内充填空気量を算出すべき少なくとも二つの気筒の吸気行程が含まれるように設定クランク角範囲を設定し、この設定クランク角範囲内で吸気行程が行われた気筒の吸気圧低下量ΔPmdiの合計値ΣΔPmdiを算出し、それぞれの吸気圧低下量ΔPmdiと吸気圧低下量合計値ΣΔPmdiとに基づいて上述の第1空気量を算出しているということになる。或いは、それぞれの吸気圧低下量ΔPmdi、吸気圧低下量合計値ΣΔPmdi、スロットル弁通過空気流量mtもしくはその平均値mtave、クランクシャフトが設定クランク角範囲だけ回転するのに要する所要時間、吸気圧Pmに上向きピークUPi(図4参照)が発生してから下向きピークDNiが発生するまでの時間間隔Δtdiもしくはその合計値ΣΔtdi、又は吸気弁開弁時間Δtopもしくはその合計値ΣΔtopに基づいて第1空気量を算出しているという見方もできる。
ところで、例えば吸気弁開弁期間が遅角側RT(図2参照)に設定されると、吸気弁閉弁時期VCが吸気下死点以降になる。この場合、ピストンが上昇を開始しても吸気弁6が開弁状態に保持されているので、筒内に吸入された空気が吸気管IM内に逆流するおそれがある。このような逆流が生ずると、図8にXでもって示されるように筒内吸入空気流量mciが一時的に負値になり、部分T2を台形で近似することはもはやできない。即ち、吸気行程末期に筒内から吸気管IMへの空気の逆流が生ずるときには、筒内充填空気量Mciを式(7)から正確に算出することはできない。
そこで本発明による実施例では、吸気弁開弁期間が遅角側RTに設定されたときには、式(7)による筒内充填空気量Mciの算出作用を禁止している。この場合、筒内充填空気量Mciの更新が行われず、空気量バラツキ補正係数kDiは先の計算サイクルで算出された筒内充填空気量Mciから算出される。
図9は本発明による実施例のi番気筒の燃料噴射時間TAUiの算出ルーチンを示している。このルーチンは予め定められた設定クランク角毎の割り込みによって実行される。
図9を参照すると、ステップ100では基本燃料噴射時間TAUbが算出される。続くステップ101では筒内充填空気量Mciの算出ルーチンが実行される。このルーチンは図10に示されている。続くステップ102では式(2)を用いてi番気筒の空気量バラツキ補正係数kDiが算出される(i=1,2,…,8)。続くステップ103では補正係数kkが算出される。続くステップ104では式(1)を用いて燃料噴射時間TAUiが算出される。i番気筒の燃料噴射弁15では燃料噴射時間TAUiだけ燃料が噴射される。
図10は本発明による実施例のi番気筒の筒内充填空気量Mciの算出ルーチンを示している。
図10を参照すると、ステップ110では吸気弁6の開弁時期が進角側AD(図2参照)に設定されているか否かが判別される。吸気弁6の開弁時期が進角側ADに設定されているときには次いでステップ111に進み、スロットル弁通過空気流量平均値mtaveが算出される。続くステップ112では所要時間t720が算出される。続くステップ113ではi番気筒についての上向きピーク発生時刻tMi及び下向きピーク発生時刻tmiが検出される(i=1,2,…,8)。続くステップ114ではi番気筒の時間間隔Δtdiが算出される(Δtdi=tmi−tMi)。続くステップ115ではΣ(Δtdi+Δtop)が算出される。続くステップ116ではi番気筒についての最大値PmMi及び最小値Pmmiが検出される。続くステップ117では式(4)を用いてi番気筒の吸気圧低下量ΔPmdiが算出される。続くステップ118では吸気圧低下量合計値ΣΔPmdiが算出される。続くステップ119では式(9)を用いてパラメータKmが算出される。続くステップ120では式(7)を用いてi番気筒の筒内充填空気量Mciが算出される。これに対し、ステップ110において吸気弁6の開弁時期が遅角側RTに設定されているときには処理サイクルを終了する。従って、筒内充填空気量Mciの算出が禁止される。
これまで述べてきた実施例では、図4に示される部分T2を、上辺及び下辺がそれぞれΔtdi及びΔtopである台形に近似している。しかしながら、部分T2を一辺が例えばΔtdiの長方形に近似することもできる。この場合、上述した式(7)及び(9)はそれぞれ次式(14)及び(15)のようになる。
Figure 0003945509
内燃機関の全体図である。 吸気弁開弁時期を示す図である。 吸気弁Pmの検出結果を示す図である。 吸気圧低下量ΔPmdiを説明するためのタイムチャートである。 筒内充填空気量Mciの算出方法を説明するための図である。 パラメータKmの算出方法を説明するためのタイムチャートである。 パラメータKmの算出方法の別の例を説明するためのタイムチャートである。 吸気弁開弁時期が遅角側に設定されたときの筒内吸入空気流量mciを説明するためのタイムチャートである。 燃料噴射時間TAUiの算出ルーチンを示すフローチャートである。 筒内充填空気量Mciの算出ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 機関本体
6 吸気弁
17 スロットル弁
40 圧力センサ
IM 吸気管

Claims (2)

  1. 複数の気筒を備え、スロットル弁から吸気弁までの吸気通路部分内にスロットル弁を介し空気がスロットル弁通過空気量だけ流入し、吸気行程が行われると該吸気通路部分からそれぞれの吸気弁を介し空気が筒内充填空気量だけ流出して各気筒内に充填される内燃機関において、筒内充填空気量を第1空気量と第2空気量とに分割し、該第1空気量は、吸気行程が行われることにより生ずるスロットル弁通過空気量に対する筒内充填空気量の超過分であり、吸気行程が行われることにより生ずる吸気圧の低下量である吸気圧低下量を気筒毎に検出する吸気圧低下量検出手段と、それぞれの吸気圧低下量に基づいて各気筒の第1空気量を算出する第1空気量算出手段と、スロットル弁通過空気量を検出するスロットル弁通過空気量検出手段と、スロットル弁通過空気量に基づいて各気筒の第2空気量を算出する第2空気量算出手段と、それぞれの第1空気量と第2空気量とを合計することにより各気筒の筒内充填空気量を算出する筒内充填空気量算出手段と、各気筒の筒内充填空気量に基づいて機関制御を行う制御手段と、を具備し、該第1空気量算出手段は、筒内充填空気量を算出すべき少なくとも二つの気筒の吸気行程が含まれるように設定クランク角範囲を設定し、該設定クランク角範囲内で吸気行程が行われた気筒の吸気圧低下量の合計値を算出し、それぞれの吸気圧低下量と該吸気圧低下量合計値とに基づいて第1空気量を算出する、制御装置。
  2. 吸気行程末期に筒内から吸気通路部分への空気の逆流が生ずるときには前記第2空気量算出手段による第2空気量の算出作用を禁止する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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