JP3944808B2 - リニアモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はコギング力、推力リップル、発熱を嫌い、高速・高加減速または高精度位置決めを要求される例えば半導体製造装置やFA機器用のリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のリニアモータとして、米国特許第4633108号明細書に開示されているようなものがある。このリニアモータは、平板状のバックヨークに界磁用の永久磁石が貼り付けられた可動子と、ティースに集中巻のコイルを巻き付けそれを複数個移動方向に並べた固定子から構成されている。
さらに、隣接する永久磁石間の距離である極ピッチをλとし、隣接するティース間の距離であるスロットピッチをτとした場合、τ:λが2:3の関係となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが従来の技術によると次のような問題点がある。すなわち、米国特許第4633108号明細書記載のリニアモータは、可動子の両端に配置された永久磁石の影響により、可動子が移動するとスロットピッチτを周期としたコギング力が発生する。その結果、速度リップルが発生し、搬送時や加工時に様々な問題を来たす。
さらに、従来の構成によると、極ピッチをλ、スロットピッチをτとした場合、τ:λが2:3の関係にあるが、この構成を巻線係数が大きくできる毎極毎相のスロット数3/8において可動子両端の永久磁石の配置方法に適用した場合、コギング力がかえって大きくなってしまい、適用することが困難であった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、可動子両端の永久磁石の影響によるコギング力を大きく低減し、可動子を軽量化しても速度リップルの小さいリニアモータを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明のリニアモータは、電機子に3相の電機子巻線を施し、界磁に8N−1(Nは自然数)個の第1永久磁石を一列に配備し、その両端に前記第1永久磁石とは大きさが異なる2個の第2永久磁石を配備した毎極毎相のスロット数3/8のリニアモータにおいて、前記第1永久磁石の幅をWとした場合、前記第2永久磁石の幅W’を
0.5W<W’<0.6W
とし、スロットピッチをτとした場合、第2永久磁石とその内側にある第1永久磁石の中心間距離λ’を
0.9τ<λ’<1.0τ
とする。以上の構成により、可動子両端の永久磁石の影響によって発生していたコギング力を低減することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は請求項1乃至2における正面から見た断面図、図2は図1におけるA−A’断面図、図3は永久磁石と電機子の形状を表す図である。これらの図において、1は可動子、2は第1永久磁石ユニット、3は第2永久磁石ユニット、4はリニアガイド、5は固定子、6は固定子フレーム、7は山形の固定部材、8は第1電機子ユニット、9は第2電機子ユニット、10は第3電機子ユニット、11は第4電機子ユニット、12は第1永久磁石、13は第2永久磁石、14は分割コア、15は電機子巻線である。
まず、可動子1について説明する。可動子1は、両サイドにこれを支持するためのリニアガイド4、テーブル面に対し垂直に配置された界磁用の2個の永久磁石ユニット2、3から構成される。1個の磁石ユニットには2種類の永久磁石12と永久磁石13が全部で9個一列に並んで配備されている。まず、第1永久磁石12は可動子1の内側にあり、極性が交互になるように極ピッチλごとに配置されている。
第2永久磁石13は可動子1の両端にあり、それに隣接する第1永久磁石12の極性とは逆の極性となるように配置されている。ここで、第1永久磁石12の幅Wと第2永久磁石13の幅W’の関係は
W:W’=1:0.54
となっている。
【0006】
次に、固定子5について説明する。固定子5は、2個の磁石ユニット2,3を挟み込んでいる4個の電機子ユニット8〜11、その電機子ユニット8〜11を貼り付けている山形の固定部材7、リニアガイド4と山形の固定部材7を受けている固定子フレーム6より構成される。1個の電機子ユニットは、18個の分割コア14とそれに予め集中巻した電機子巻線15より構成される。さらに、この電機子巻線15の表面は熱伝導の良い樹脂でスタイキャストされている。
このような構成において、スロットピッチτと極ピッチλの関係は
τ:λ=8:9
となっており、また、第2永久磁石13の中心からその隣の第1永久磁石12の中心までの距離λ’との関係は、
τ:λ’=1:0.94
となっている。
また、第2永久磁石13の左端面からその隣の第1永久磁石12の左端面までの距離Lは
L=λ’+(W−W’)/2=0.94×τ+0.23×W
と表される。Wが
W=0.9×τ
であるとすれば、スロットピッチτと第1永久磁石12の左端面から第2永久磁石13の左端面までの距離Lの関係は、
L=0.94×τ+0.23×0.9×τ=1.15×τ
τ:L=1:1.15
となる。
【0007】
以上のような構成により、可動子1両端の永久磁石12,13の影響によって発生するコギング力は、ほとんど無くすことができる。そこで、この効果を従来例と比較して説明する。
従来技術によるとスロットピッチτと上述した距離Lとの関係が
τ:L=2:3=1:1.5
となっている。また、磁石幅W、W’やスロットピッチτが本実施例と同じである場合、スロットピッチτと上述した距離λ’の関係を導くと、
τ:λ’=1:1.29
となる。つまり、本発明実施例に比べ従来技術の方がL、λ’が長くなる。このような構造の違いによるコギング力を比較した結果を図4に示す。
図4からもわかるように、従来技術による磁石の配置にすれば本案の約8倍の振幅でコギング力が発生する。
また、コギング力はλ’/τの大きさによって変化し、実施例で示したλ’/τ=0.94のとき最小となる。
λ’/τとコギング力の関係を図5に示す。
なお、コギング力が最小となる形状は、第1永久磁石12の幅Wと第2永久磁石13の幅W’の比によって若干前後するが、条件が
0.9τ<λ’<1.0τ・・・・・(1)式
かつ、
0.5W<W’<0.6W・・・・・(2)式
であれば、コギング力を比較的小さくできる。
つまり、W=W’としたものに比べ、(2)式のみを採用すれば、コギング力を約1/3に低減することができ、さらに(1)式の条件を満たすことによって、本発明は従来技術のものに比べ、約1/8にまでコギング力を低減できるのである。
【0008】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の構成により、可動子両端の永久磁石の影響によるコギング力を大きく低減することができる。また、コギング力の振幅だけでなくその発生次数も高次化しており、可動子を軽量化しても速度リップルの小さいリニアモータが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す正面から見た断面図である。
【図2】 本発明の実施例を示す上面から見た断面図である。
【図3】 本発明の実施例の形状を示す図である。
【図4】 本発明と従来技術によるコギング力波形を示す図である。
【図5】 本発明の永久磁石形状とコギング力振幅値の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 可動子、2 第1永久磁石ユニット、3 第2永久磁石ユニット、4 リニアガイド、5 固定子、6 固定子フレーム、7 山形の固定部材、8 第1電機子ユニット、9 第2電機子ユニット、10 第3電機子ユニット、11 第4電機子ユニット、12 第1永久磁石、13 第2永久磁石、14 分割コア、15 電機子巻線
Claims (1)
- 電機子に3相の電機子巻線を施し、界磁に8N−1(Nは自然数)個の第1永久磁石を一列に配備し、その両端に前記第1永久磁石とは大きさが異なる2個の第2永久磁石を配備した毎極毎相のスロット数3/8のリニアモータにおいて、
前記第1永久磁石の幅をWとした場合、前記第2永久磁石の幅W’を
0.5W<W’<0.6W
とし、
スロットピッチをτとした場合、第2永久磁石とその内側にある第1永久磁石の中心間距離λ’を
0.9τ<λ’<1.0τ
としたことを特徴とするリニアモータ。
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JP11254298A JP3944808B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | リニアモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11254298A JP3944808B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | リニアモータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11308850A JPH11308850A (ja) | 1999-11-05 |
JP3944808B2 true JP3944808B2 (ja) | 2007-07-18 |
Family
ID=14589264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11254298A Expired - Fee Related JP3944808B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | リニアモータ |
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1998
- 1998-04-22 JP JP11254298A patent/JP3944808B2/ja not_active Expired - Fee Related
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