JP3942227B2 - プロピレン重合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アイソタクチックトリアッド分率が極めて高く、特定量の2,1−挿入に基づく位置不規則単位と1,3−挿入に基づく位置不規則単位を有する新規なプロピレン重合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プロピレン重合体は、剛性、耐熱性、成形性、透明性、耐薬品性に優れるという特徴が着目されて、各種工業用材料、各種容器、日用品、フィルムおよび繊維などの種々の用途で広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプロピレン重合体は、用途によっては透明性、耐衝撃強度などが必ずしも十分ではなかった。このため、剛性、耐熱性、成形性および耐薬品性に優れるばかりでなく、透明性、耐衝撃強度に優れたプロピレン重合体の出現が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、アイソタクチックトリアッド分率が高く、特定量の2,1−挿入に基づく位置不規則単位と1,3−挿入に基づく位置不規則単位を有する新規なプロピレン重合体を提供することを目的とするものであって、下記の条件(A)、(B)および(C)の特徴を有するプロピレン重合体が剛性、耐熱性、成形性、光沢に優れるにもかかわらず、高い透明性や耐衝撃強度を有するという知見に基づくものである。
【0005】
したがって、本発明によるプロピレン重合体は、下記の条件(A)、(B)および(C)を充足すること、を特徴とするものである。
(A)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部の、13C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッド分率が98%以上であること、
(B)13C−NMRで測定した、全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.5〜2.0%であり、かつプロピレンモノマーの1,3−挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.06〜0.4%の範囲であること、
(C)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量Mwが10,000〜1,000,000の範囲にあること。
【0006】
【発明の実施の形態】
<プロピレン重合体>
本発明によるプロピレン重合体は、先ず、頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部の、13C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッド分率(即ち、ポリマー鎖中の任意のプロピレン単位3連鎖のうち、各プロピレン単位が頭−尾で結合し、かつプロピレン単位中のメチル分岐の方向が同一であるプロピレン単位3連鎖の割合)が97%以上、好ましくは98%以上、のものである。なお、アイソタクチックトリアッド分率を以下、mm分率と記載する。
【0007】
ここで、13C−NMRスペクトルの測定方法は、下記の通りである。13C−NMRスペクトルは、10mmφNMR用サンプル管の中で、350〜500mgの試料をo−ジクロロベンゼン約2.0mlにロック溶媒である重水素化ベンゼン約0.5mlを加えた溶媒中で完全に溶解させた後、130℃でプロトン完全デカップリング法で測定した。測定条件は、フリップアングル65°、パルス間隔5T以上(Tは、メチル基のスピン格子緩和時間のうち最長の値)を選択した。プロピレン重合体においてメチレン基及びメチン基のTはメチル基より短いので、この測定条件では全ての炭素の磁化の回復は99%以上である。
【0008】
ケミカルシフトは頭−尾結合しメチル分岐の方向が同一であるプロピレン単位5連鎖の第3単位目のメチル基を21.8ppmとして設定し、他の炭素ピークのケミカルシフトはこれを基準とした。この基準では、PPP[mm]で示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピークは21.3〜22.2ppmの範囲に、PPP[mr]で示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピークは20.5〜21.3ppmの範囲に、PPP[rr]で示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピークは19.7〜20.5ppmの範囲に現れる。
【0009】
ここで、PPP[mm]、PPP[mr]およびPPP[rr]はそれぞれ下記のように示される。
【0010】
【化1】
Figure 0003942227
さらに、本発明のプロピレン重合体は、プロピレンの2,1−挿入および1,3−挿入に基づく位置不規則単位を含む下記の部分構造(I)および(II)を特定量含有するものである。
【0011】
【化2】
Figure 0003942227
この様な部分構造は、プロピレン重合体の重合時に発生する位置不規則性が原因と考えられている。プロピレンモノマーは、通常、メチレン側が触媒と結合する1,2−挿入であるが、稀に2,1−挿入あるいは1,3−挿入することがある。2,1−挿入で重合されたモノマーは、ポリマー鎖中において前記の部分構造(I)で表される位置不規則単位を形成する。また、1,3−挿入で重合されたモノマーはポリマー鎖中において前記の部分構造(II)で表される位置不規則単位を形成する。
【0012】
本発明に係るプロピレン重合体の全ポリマー連鎖中のmm分率は次の式で表される。ところで、部分構造(II)では1,3−挿入の結果、メチル基が1個相当分消失している。
【0013】
【数1】
Figure 0003942227
この式において、ΣICHは全メチル基(19〜22ppm)の面積を示す。また、A▲1▼、A▲2▼、A▲3▼、A▲4▼、A▲5▼、A▲6▼、A▲7▼、A▲8▼およびA▲9▼は、それぞれ、42.3ppm、35.9ppm、38.6ppm、30.6ppm、36.0ppm、31.5ppm、31.0ppm、37.2ppm、27.4ppmの面積であり、部分構造(I)、(II)中で示した炭素の存在量比を示す。
【0014】
また、全プロピレン挿入に対する2,1−挿入したプロピレンの割合、1,3−挿入したプロピレンの割合は下記の式で計算した。
【0015】
【数2】
Figure 0003942227
本発明によるプロピレン重合体は、実質的にプロピレンのホモポリマーである。しかし、プロピレン挿入態様に関する条件(A)および(B)が充足されるかぎり、少量のプロピレン以外のα‐オレフィン(エチレンを包含する)、たとえばプロピレンに対して6.0モル%までの量のα‐オレフィンとの共重合体であってもよい。
【0016】
<プロピレン重合体の製造>
本発明によるプロピレン重合体を製造する方法は、上記の物性を満足するプロピレン単独重合体を与えるものであれば、特に限定はされない。その中でも、本発明の重合体を製造するのに好適な触媒系は、メタロセン触媒であり、たとえば、下記に示すような成分(1):後述する遷移金属化合物から選ばれる少なくとも1種のメタロセン化合物と、成分(2):[(2)−1]アルミニウムオキシ化合物、[(2)−2]ルイス酸、[(2)−3]成分(1)と反応して成分(1)をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物、あるいは[(2)−4]イオン交換性層状珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物と、必要に応じて成分(3):有機アルミニウム化合物からなる触媒である。本発明による重合体は、好ましくは前記触媒の存在下にプロピレンを重合させることによって得られる。
成分(1)
本発明によるプロピレン重合体を製造するオレフィン重合触媒を形成する成分(1):遷移金属化合物は、下記一般式(I)で表される遷移金属化合物である。
【0017】
【化3】
Figure 0003942227
[ここで、Qは2つの共役五員環配位子を架橋する結合性基を示し、Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる金属原子を示し、そして、XおよびYはMと結合した水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基またはケイ素含有炭化水素基を示し、そして、Rはそれぞれ炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基を示し、さらに、Rはそれぞれ炭素数が6〜16のアリール基を示す。]
Qは、2つの共役五員環配位子を架橋する2価の結合性基を表し、たとえば、(イ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の2価の炭化水素基、(ロ)シリレン基ないしオリゴシリレン基、(ハ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の炭化水素基を置換基として有するシリレンあるいはオリゴシリレン基、(ニ)ゲルミレン基、または(ホ)炭素数1〜20の炭化水素基を置換基として有するゲルミレン基、等が例示される。この中でも好ましいものはアルキレン基、炭化水素基を置換基として有するシリレン基である。
【0018】
XおよびYは、それぞれ独立に、すなわち同一でも異なってもよくて、(イ)水素、(ロ)ハロゲン、(ハ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の炭化水素基、または、(ニ)酸素、窒素、あるいはケイ素を含有する炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の炭化水素基を示す。このうちで好ましいものは、水素、塩素、メチル、イソブチル、フェニル、ジメチルアミド、ジエチルアミド基等を例示することができる。
【0019】
は、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基、ナフチル基、ブテニル基、ブタジエニル基等が例示される。また、炭化水素基以外に、ハロゲン、ケイ素、窒素、酸素、ホウ素、リン等を含有する、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、トリメチルシリル基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピラゾリル基、インドリル基、ジメチルフォスフィノ基、ジフェニルフォスフィノ基、ジフェニルホウ素基、ジメトキシホウ素基、等を典型的な例として例示できる。これらの内で、炭化水素基であることが好ましく、特に、メチル、エチル、プロピル、ブチルであることが特に好ましい。
【0020】
は、炭素数が6〜16のアリール基を示し、具体的にはフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、アセナフチル、フェナレニル、アセアントリレニルなどである。また、これらのアリール基は、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基で置換されたものであっても良い。これらのうち、好ましいのは、フェニル、ナフチルである。
【0021】
Mは、チタン、ジルコニウム、ハフニウムの中から選ばれる金属であり、好ましくはジルコニウムである。
【0022】
上記遷移金属化合物の非限定的な例として、下記のものを挙げることができる。
(1)メチレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(2)メチレンビス(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(3)メチレンビス(4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(4)メチレンビス(4−ナフチルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(5)エチレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(6)エチレンビス(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(7)エチレンビス(4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(8)エチレンビス(4−ナフチルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(9)イソプロピリデンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(10)イソプロピリデンビス(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(11)イソプロピリデンビス(4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(12)イソプロピリデンビス(4−ナフチルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(13)ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(14)ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(15)ジメチルシリレンビス(4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(16)ジメチルシリレンビス(4−ナフチルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(17)フェニルメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(18)フェニルメチルシリレンビス(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(19)フェニルメチルシリレンビス(4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(20)フェニルメチルシリレンビス(4−ナフチルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(21)ジフェニルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(22)ジフェニルシリレンビス(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(23)ジフェニルシリレンビス(4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(24)ジフェニルシリレンビス(4−ナフチルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(25)ジメチルゲルミレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(26)ジメチルゲルミレンビス(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(27)ジメチルゲルミレンビス(4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
(28)ジメチルゲルミレンビス(4−ナフチルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド
等が例示される。これらの中では、特にジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリドおよびジメチルシリレンビス(2−エチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリドが好ましい。
【0023】
尚、命名法は、前記一般式(I)に示す2,4−置換アズレン骨格を有する遷移金属化合物の錯化前の化合物の構造に基づいて、有機化学生命化学命名法(上)平山健三、平山和雄編(南江堂)により行った。また、上記に示すヒドロアズレン骨格を有する遷移金属化合物は、1,4−ジヒドロアズレン、2,4−ジヒドロアズレン、3,4−ジヒドロアズレン、3a,4−ジヒドロアズレン、4,8a−ジヒドロアズレン骨格を有する錯化前の化合物から得られる遷移金属化合物、またはこれらの骨格を有する錯化前の化合物の混合物から得られる遷移金属化合物であるか、1,6−ジヒドロアズレン、2,6−ジヒドロアズレン、3,6−ジヒドロアズレン、3a,6−ジヒドロアズレン、6,8a−ジヒドロアズレン骨格を有する錯化前の化合物から得られる遷移金属化合物、またはこれらの骨格を有する錯化前の化合物の混合物らか得られる遷移金属化合物であるか、1,8−ジヒドロアズレン、2,8−ジヒドロアズレン、3,8−ジヒドロアズレン、3a,8−ジヒドロアズレン、8,8a−ジヒドロアズレン骨格を有する錯化前の化合物から得られる遷移金属化合物、またはこれらの骨格を有する錯化前の化合物の混合物から得られる遷移金属化合物であることを意味する。
【0024】
また、これらの化合物のクロリドの一方あるいは両方が臭素、ヨウ素、水素、メチルフェニル、ベンジル、アルコキシ、ジメチルアミド、ジエチルアミド等に代わった化合物も例示することができる。
さらに、上記のジルコニウムの代わりに、チタン、ハフニウム等に代わった化合物も例示することができる。
【0025】
成分▲2▼
成分▲2▼は、成分[▲2▼−1]:アルミニウムオキシ化合物、成分[▲2▼−2]:ルイス酸、成分[▲2▼−3]:成分▲1▼と反応して成分▲1▼をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物、あるいは成分[▲2▼−4]:イオン交換性層状珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物である。ここで、ルイス酸のあるものは、「成分▲1▼と反応して成分▲1▼をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」として捉えることもできる。従って「ルイス酸」および「成分▲1▼と反応して成分▲1▼をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物」の両者に属する化合物は、いずれか一方に属するものと解することとする。
【0026】
アルミニウムオキシ化合物(成分[▲2▼−1])としては、具体的には下記の一般式〔II〕、〔III 〕または〔IV〕で表される化合物が好ましい。
【0027】
【化4】
Figure 0003942227
(ここで、pは0〜40、好ましくは2〜30、数であり、Rは水素または炭化水素残基、好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜6、のもの、を示す。また複数あるRは各々、同一でも異なってもよい。)
一般式〔II〕および〔III 〕の化合物は、アルモキサンとも呼ばれる化合物であって、一種類のトリアルキルアルミニウム、または二種類以上のトリアルキルアルミニウムと水との反応により得られる生成物である。具体的には、(イ)一種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルアルモキサン、エチルアルモキサン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、(ロ)二種類のトリアルキルアルミニウムと水から得られるメチルエチルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン等が例示される。これらの中で、特に好ましいのはメチルアルモキサンおよびメチルイソブチルアルモキサンである。
【0028】
これらのアルモキサンは、各群内および各群間で複数種併用することも可能であり、また、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他のアルキルアルミニウム化合物と併用することも可能である。
【0029】
これらのアルモキサンは公知の様々な条件下に調製することができる。具体的には以下の様な方法を例示できる。
【0030】
(イ)トリアルキルアルミニウムをトルエン、ベンゼン、エーテル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方法、(ロ)トリアルキルアルミニウムと結晶水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物と反応させる方法、(ハ)トリアルキルアルミニウムとシリカゲル等に含浸させた水分とを反応させる方法、(ニ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、エーテル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方法、(ホ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムと水和物、と加熱反応させる方法、(ヘ)シリカゲル等に水分を含浸させ、トリイソブチルアルミニウムで処理した後、トリメチルアルミニウムで追加処理する方法、(ト)メチルアルモキサンおよびイソブチルアルモキサンを公知の方法で合成し、これら二成分を所定量混合し、加熱反応させる方法、(チ)ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素溶媒に硫酸銅5水塩などの結晶水を有する塩を入れ、−40〜40℃位の温度条件下トリメチルアルミニウムと反応させる方法。この場合、使用される水の量は、トリメチルアルミニウムに対してモル比で通常0.5〜1.5である。このようにして得られたメチルアルモキサンは、線状または環状の有機アルミニウムの重合体である。
【0031】
一般式〔IV〕で表される化合物は、一種類のトリアルキルアルミニウム、または二種類以上のトリアルキルアルミニウムと、
【0032】
【化5】
Figure 0003942227
で表されるアルキルボロン酸(ここで、Rは炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、のものを示す)との10:1〜1:1(モル比)の反応により得ることができる。具体的には、(イ)トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1の反応物、(ロ)トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:1反応物、(ハ)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物、(ニ)トリメチルアルミニウムとエチルボロン酸の2:1反応物、および(ホ)トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:1反応物等が例示される。これらの一般式〔IV〕の化合物は、複数種用いることも可能であり、また一般式〔II〕または〔III 〕で表されるアルモキサンや、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他のアルキルアルミニウム化合物と併用することも可能である。
【0033】
また、ルイス酸(成分[▲2▼−2])、特に成分▲1▼をカチオンに変換可能なルイス酸、としては、種々の有機ホウ素化合物、金属ハロゲン化合物、あるいは固体酸等が例示される。具体的には、(イ)トリフェニルホウ素、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ホウ素、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素等の有機ホウ素化合物、(ロ)塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、塩化臭化マグネシウム、塩化ヨウ化マグネシウム、臭化ヨウ化マグネシウム、塩化マグネシウムハイドライド、塩化マグネシウムハイドロオキシド、臭化マグネシウムハイドロオキシド、塩化マグネシウムアルコキシド、臭化マグネシウムアルコキシド等の金属ハロゲン化合物、および(ハ)シリカ、アルミナ、アルミナ等の固体酸がある。
【0034】
また、成分▲1▼と反応して成分▲1▼をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物(成分[▲2▼−3])としては、一般式〔V〕で表されるものが好ましい。
〔K〕e+〔Z〕e- 〔V〕
ここで、Kはイオン性のカチオン成分であって、例えばカルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスフォニウムカチオン等が挙げられる。また、それ自身が還元されやすい金属の陽イオンや有機金属の陽イオン等も挙げられる。これらのカチオンの具体例としては、(イ)トリフェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シクロヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフェルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリ(メチルフェニル)ホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリフェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、ピリリウム、および銀イオン、金イオン、白金イオン、銅イオン、パラジウムイオン、水銀イオン、フェロセニウムイオン等がある。
【0035】
上記の一般式〔V〕におけるZはイオン性のアニオン成分であり、成分▲1▼が変換されたカチオン種に対して対アニオンとなる成分(一般には非配位の)であって、例えば、有機ホウ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ひ素化合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオンなどが挙げられる。具体的には、(イ)テトラフェニルホウ素、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、(ロ)テトラフェニルアルミニウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、(ハ)テトラフェニルガリウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム、(ニ)テトラフェニルリン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)リン、(ホ)テトラフェニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ素、(ヘ)テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アンチモン、(ト)デカボレート、ウンデカボレート、カルバドデカレボレート、デカクロロデカボレート等がある。
【0036】
本発明において、成分[▲2▼−4]として用いられる(1)イオン交換性層状珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物とは、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる珪酸塩化合物であり、含有するイオンが交換可能なものを言う。大部分のイオン交換性層状珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物の主成分として産出するが、これら、イオン交換性層状珪酸塩は特に、天然産のものに限らず、人工合成物であってもよい。
【0037】
イオン交換性層状珪酸塩の具体例としては、例えば、白水晴雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)、等に記載される公知の層状珪酸塩であって、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト、メタハロイサイト、ハロイサイト等のカオリン族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト等のスメクタイト族、バーミキュライト等のバーミキュライト族、雲母、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母族、アタバルジャイト、セピオライト、バリゴルスカイト、ベントナイト、バイロフィライト、タルク、緑泥石群が挙げられる。これらは混合層を形成していてもよい。
【0038】
これらの中では、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ベントナイト、テニオライト等のスメクタイト族、バーミキュライト族、雲母族が好ましい。
【0039】
なお、成分〔▲2▼−4〕として、水銀圧入法を測定した半径が20オングストローム以上の細孔容積が0.1cc/g未満の化合物を用いた場合には、高い重合活性が得られがたい傾向があるので、0.1cc/g以上、特には0.3〜5cc/gのものが好ましい。また成分〔▲2▼−4〕は特に処理を行うことなくそのまま用いることができるが、成分〔▲2▼−4〕に化学処理を施すことも好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している不純物を除去する表面処理と粘土の結晶構造に影響を与える処理のいずれをも用いることができる。
【0040】
具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処理等が挙げられる。酸処理は表面の不純物を取り除く他、結晶構造中のAl、Fe、Mg等の陽イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。また塩類処理、有機物処理では、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層間距離を変えることが出来る。イオン交換性を利用し、層間の交換性イオンを別の大きな嵩高いイオンと置換することにより、層間が拡大した状態の層状物質を得ることもできる。すなわち、嵩高いイオンが層状構造を支える支柱的な役割を担っており、ピラーと呼ばれる。また層状物質層間に別の物質を導入することをインターカレーションという。
【0041】
インターカレーションするゲスト化合物としては、TiCl、ZrClの陽イオン性無機化合物、Ti(OR)、Zr(OR)、PO(OR)、B(OR)[Rはアルキル、アリール等]等の金属アルコラート、[Al13(OH)247+、[Zr(OH)142+、[FeO(OCOCH+ 等の金属水酸化物イオン等が挙げられる。これらの化合物は、単一で用いても、また2種類以上共存させて用いてもよい。また、これらの化合物をインターカレーションする際に、Si(OR)、Al(OR)、Ge(OR)等の金属アルコラート等を加水分解して得た重合物、SiO等のコロイド状無機化合物等を共存させることもできる。また、ピラーの例としては上記水酸化物イオンを層間にインターカレーションした後に加熱脱水することにより生成する酸化物等が挙げられる。成分〔▲2▼−4〕はそのまま用いてもよいし、新たに水を添加吸着させ、あるいは加熱脱水処理した後用いてもよい。また、単独で用いても、上記固体の2種以上を混合して用いてもよい。
【0042】
本発明においては、塩類で処理される前の、イオン交換性層状珪酸塩の含有する交換可能な1族金属の陽イオンの40%以上、好ましくは60%以上を、下記に示す塩類より解離した陽イオンと、イオン交換することが好ましい。このようなイオン交換を目的とした塩類処理で用いられる塩類は、2〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンを含有する化合物であり、好ましくは、2〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子、無機酸および有機酸から成る群より選ばれた少なくとも一種の陰イオンとから成る化合物であり、更に好ましくは、2〜14族原子から成る群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、Cl、Br、I、F、PO、SO、NO、CO、C、ClO、OOCCH、CHCOCHCOCH、OCl、O(NO、O(ClO、O(SO)、OH、OCl、OCl、OOCH、OOCCHCH、CおよびCから成る群から選ばれる少なくとも一種の陰イオンとから成る化合物である。具体的にはCaCl、CaSO、CaC、Ca(NO、Ca(C、MgCl、MgBr、MgSO、Mg(PO、Mg(ClO、MgC、Mg(NO、Mg(OOCCH、MgC、Sc(OOCCH、Sc(CO、Sc(C、Sc(NO、Sc(SO、ScF、ScCl、ScBr、ScI、Y(OOCCH、Y(CHCOCHCOCH、Y(CO、Y(C、Y(NO、Y(ClO、YPO、Y(SO、YF、YCl、La(OOCCH、La(CHCOCHCOCH、La(CO、La(NO、La(ClO、La(C、LaPO、La(SO、LaF、LaCl、LaBr、LaI、Sm(OOCCH、Sm(CHCOCHCOCH、Sm(CO、Sm(NO、Sm(ClO、Sm(C、Sm(SO、SmF、SmCl、SmI、Yb(OOCCH、Yb(NO、Yb(ClO、Yb(C、Yb(SO、YbF、YbCl、Ti(OOCCH、Ti(CO、Ti(NO、Ti(SO、TiF、TiCl、TiBr、TiI、Zr(OOCCH、Zr(CO、Zr(NO、Zr(SO、ZrF、ZrCl、ZrBr、ZrI、ZrOCl、ZrO(NO、ZrO(ClO、ZrO(SO)、Hf(OOCCH、Hf(CO、Hf(NO、Hf(SO、HfOCl、HfF、HfCl、HfBr、HfI、V(CHCOCHCOCH、VOSO、VOCl、VCl、VCl、VBr、Nb(CHCOCHCOCH、Nb(CO、Nb(NO、Nb(SO、NbF、NbCl、NbBr、NbI、Ta(OOCCH、Ta(CO、Ta(NO、Ta(SO、TaF、TaCl、TaBr、TaI、Cr(CHCOCHCOCH、Cr(OOCCHOH、Cr(NO、Cr(ClO、CrPO、Cr(SO、CrOCl、CrF、CrCl、CrBr、CrI、MoOCl、MoCl、MoCl、MoCl、MoF、MoI、WCl、WCl、WF、WBr、Mn(OOCCH、Mn(CHCOCHCOCH、MnCO、Mn(NO、MnO、Mn(ClO、MnF、MnCl、MnBr、MnI、Fe(OOCCH、Fe(CHCOCHCOCH、FeCO、Fe(NO、Fe(ClO、FePO、FeSO、Fe(SO、FeF、FeCl、FeBr、FeI、FeC、Co(OOCCH、Co(CHCOCHCOCH、CoCO、Co(NO、CoC、Co(ClO、Co(PO、CoSO、CoF、CoCl、CoBr、CoI、NiCO、Ni(NO、NiC、Ni(ClO、NiSO、NiCl、NiBr、Pb(OOCCH、Pb(NO、PbSO、PbCl、PbBr、CuCl、CuBr、Cu(NO、CuC、Cu(ClO、CuSO、Cu(OOCCH、Zn(OOCCH、Zn(CHCOCHCOCH、ZnCO、Zn(NO、Zn(ClO、Zn(PO、ZnSO、ZnF、ZnCl、ZnBr、ZnI、Cd(OOCCH、Cd(CHCOCHCOCH、Cd(OCOCHCH、Cd(NO、Cd(ClO、CdSO、CdF、CdCl、CdBr、Cdl、AlF、AlCl、AlBr、AlI、Al(SO、Al(C、Al(CHCOCHCOCH、Al(NO、AlPO、GeCl、GeBr、GeI、Sn(OOCCH、Sn(SO、SnF、SnCl、SnBr、SnI、Pb(OOCCH、PbCO、PbHPO、Pb(ClO、PbF、PbI等が挙げられる。酸処理は表面の不純物を取り除くほか、結晶構造のAl、Fe、Mg、等の陽イオンの一部または全部を溶出させることができる。
【0043】
酸処理で用いられる酸は、好ましくは塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸から選択される。処理に用いる塩類および酸は、2種以上であってもよい。塩類処理と酸処理を組み合わせる場合においては、塩類処理を行った後、酸処理を行う方法、酸処理を行った後、塩類処理を行う方法、および塩類処理と酸処理を同時に行う方法がある。
【0044】
塩類および酸による処理条件は、特には制限されないが、通常、塩類および酸濃度は、0.1〜30重量%、処理温度は室温〜沸点、処理時間は、5分〜24時間の条件を選択して、イオン交換性層状珪酸塩から成る群より選ばれた少なくとも一種の化合物を構成している物質の少なくとも一部を溶出する条件で行うことが好ましい。また、塩類および酸は、一般的には水溶液で用いられる。
【0045】
本発明では、好ましくは上記塩類処理および/または酸処理を行うが、処理前、処理間、処理後に粉砕や造粒等で形状制御を行ってもよい。また、アルカリ処理や有機物処理などの化学処理を併用してもよい。
【0046】
これらイオン交換性層状珪酸塩には、通常吸着水および層間水が含まれる。本発明においては、これらの吸着水および層間水を除去して成分〔▲2▼−4〕として使用するのが好ましい。
【0047】
ここで吸着水とは、イオン交換性層状珪酸塩化合物粒子の表面あるいは結晶破面に吸着された水で、層間水は結晶の層間に存在する水である。本発明では、加熱処理によりこれらの吸着水および/または層間水を除去して使用することができる。
【0048】
イオン交換性層状珪酸塩の吸着水および層間水の加熱処理方法は特に制限されないが、加熱脱水、気体流通下の加熱脱水、減圧下の加熱脱水および有機溶媒との共沸脱水等の方法が用いられる。加熱の際の温度は、イオン交換性層状珪酸塩および層間イオンの種類によるために一概に規定できないが層間水が残存しないように、100℃以上、好ましくは150℃以上であるが、構造破壊を生じるような高温条件(加熱時間にもよるが例えば800℃以上)は好ましくない。また、空気流通下での加熱等の架橋構造を形成させるような加熱脱水方法は、触媒の重合活性が低下し、好ましくない。加熱時間は0.5時間以上、好ましくは1時間以上である。その際、除去した後の成分〔▲2▼−4〕の水分含有率が、温度200℃、圧力1mmHgの条件下で2時間脱水した場合の水分含有率を0重量%とした時、3重量%以下、好ましくは1重量%以下、であることが好ましい。
【0049】
以上のように、本発明において、成分〔▲2▼−4〕として、特に好ましいものは、塩類処理および/または酸処理を行って得られた、水分含有率が3重量%以下の、イオン交換性層状珪酸塩である。
【0050】
また成分〔▲2▼−4〕は、平均粒径が5μm以上の球状粒子を用いるのが好ましい。より好ましくは、平均粒径が10μm以上の球状粒子を用いる。更に好ましくは平均粒径が10μm以上100μm以下の球状粒子を用いる。ここでいう平均粒径は、粒子の光学顕微鏡写真(倍率100倍)を画像処理して算出した数平均の粒径で表す。また成分〔▲2▼−4〕は、粒子の形状が球状であれば天然物あるいは市販品をそのまま使用してもよいし、造粒、分粒、分別等により粒子の形状および粒径を制御したものを用いてもよい。
【0051】
ここで用いられる造粒法は例えば攪拌造粒法、噴霧造粒法、転動造粒法、プリケッティング、コンパクティング、押出造粒法、流動層造粒法、乳化造粒法、液中造粒法、圧縮成型造粒法等が挙げられるが、成分〔▲2▼−4〕を造粒することが可能な方法であれば特に限定されない。造粒法として好ましくは、攪拌造粒法、噴霧造粒法、転動造粒法、流動層造粒法が挙げられ、特に好ましくは攪拌造粒法、噴霧造粒法が挙げられる。尚、噴霧造粒を行う場合、原料スラリーの分散媒として水あるいはメタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メチレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の有機溶媒を用いる。好ましくは水を分散媒として用いる。球状粒子が得られる噴霧造粒の原料スラリー液の成分〔▲2▼−4〕の濃度は0.1〜70%、好ましくは1〜50%、特に好ましくは5〜30%である。球状粒子が得られる噴霧造粒の熱風の入り口温度は、分散媒により異なるが、水を例にとると80〜260℃、好ましくは100〜220℃で行う。
【0052】
また造粒の際に有機物、無機溶媒、無機塩、各種バインダーを用いてもよい。用いられるバインダーとしては例えば砂糖、デキストローズ、コーンシロップ、ゼラチン、グルー、カルボキシメチルセルロース類、ポリビニルアルコール、水ガラス、塩化マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸マグネシウム、アルコール類、グリコール、澱粉、カゼイン、ラテックス、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、タール、ピッチ、アルミナゾル、シリカゲル、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等が挙げられる。
【0053】
上記のようにして得られた球状粒子は、重合工程での破砕や微粉の生成を抑制するためには0.2MPa以上、特に好ましくは0.5MPa以上の圧縮破壊強度を有することが望ましい。このような粒子強度の場合には、特に予備重合を行う場合に、粒子性状改良効果が有効に発揮される。
【0054】
本発明に用いることのできる成分▲2▼は、上記の内容のものである。これらは、成分▲2▼として単独で用いることもできるし、成分[▲2▼−1]のアルミニウムオキシ化合物と成分[▲2▼−2]のルイス酸、成分[▲2▼−3]の成分▲1▼と反応して成分▲1▼をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物との併用や、成分[▲2▼−3]の成分▲1▼と反応して成分▲1▼をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物と成分[▲2▼−4]のイオン交換性層状珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物との併用など任意の組合せも可能である。
成分▲3▼
本発明での好ましい重合触媒において、必要に応じて成分▲3▼として用いられる有機アルミニウム化合物の例は、一般式
AlR3-a
(式中、Rは炭素数1から20の炭化水素基、Pは水素、ハロゲン、アルコキシ基、aは0<a≦3の数)で示されるトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウムまたはジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモノメトキシド等のハロゲンもしくはアルコキシ含有アルキルアルミニウムである。またこの他、メチルアルミノキサン等のアルミノキサン類等も使用できる。これらのうち特にトリアルキルアルミニウムが好ましい。
【0055】
<触媒の調製/使用>
成分▲1▼、成分▲2▼および必要に応じて成分▲3▼を接触させて触媒とする。その接触方法は特に限定されないが、以下のような順序で接触させることができる。また、この接触は触媒調製時だけでなく、オレフィンによる予備重合時、またはオレフィンの重合時に行ってもよい。
1) 成分▲1▼と成分▲2▼を接触させる
2) 成分▲1▼と成分▲2▼を接触させた後に成分▲3▼を添加する
3) 成分▲1▼と成分▲3▼を接触させた後に成分▲2▼を添加する
4) 成分▲2▼と成分▲3▼を接触させた後に成分▲1▼を添加する
そのほか、三成分を同時に接触させてもよい。
【0056】
この触媒各成分の接触に際し、または接触の後にポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、アルミナ等の無機酸化物の固体を共存させ、あるいは接触させてもよい。
【0057】
接触は窒素等の不活性ガス中、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行ってもよい。接触温度は、−20℃〜溶媒の沸点の間で行い、特に室温から溶媒の沸点の間で行うのが好ましい。
【0058】
本発明で使用する成分▲1▼、成分▲2▼の使用量は任意であるが、一般的に成分▲2▼として何を選択するのかで好ましい使用量の範囲が異なる。
【0059】
成分▲2▼として成分[▲2▼−1]を使用する場合、成分[▲2▼−1]中のアルミニウム原子と成分▲1▼中の遷移金属の原子比(Al/Me)で1〜100000、好ましくは10〜10000、さらに好ましくは50〜5000の範囲である。
【0060】
成分▲2▼として成分[▲2▼−2]、成分[▲2▼−3]を使用する場合、成分▲2▼中の遷移金属と成分[▲2▼−2]、成分[▲2▼−3]のモル比で0.1〜1000、好ましくは0.5〜100、特に好ましくは1〜50の範囲で使用される。必要に応じて成分▲3▼を使用する場合のその使用量は、対成分▲1▼に対するモル比で10以下、さらに10以下、特に10以下、の範囲が好ましい。
【0061】
成分▲2▼として成分[▲2▼−4]を使用する場合、成分[▲2▼−4]1gあたり成分▲1▼0.001〜10mmol、好ましくは0.001〜5mmolであり、成分▲3▼が0.01〜10000mmol、好ましくは0.1〜100mmolである。また、成分▲1▼中の遷移金属と成分▲3▼中のアルミニウム原子比が1:0.01〜1000000、好ましくは0.1〜100000である。
【0062】
このようにして得られた触媒は、調製後に不活性溶媒、特に炭化水素、例えばヘキサン、ヘプタンなどで洗浄せずに用いてもよく、また該溶媒を使用して洗浄した後に用いてもよい。
【0063】
また、必要に応じて新たに前記成分▲3▼を組み合わせて用いてもよい。この際に用いられる成分▲3▼の量は、成分▲1▼中の遷移金属に対する成分▲3▼中のアルミニウムの原子比で1:0〜10000になるように選ばれる。
【0064】
重合の前に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等のオレフィンを予備的に重合させ、必要に応じて洗浄したものを触媒として用いることもできる。
【0065】
この予備的な重合は、不活性溶媒中で穏和な条件で行うことが好ましく、固体触媒1gあたり、0.01〜1000g、好ましくは0.1〜100g、の重合体が生成するように行うことが望ましい。
【0066】
重合反応は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭化水素や液化α−オレフィン等の溶媒存在下、あるいは不存在下に行われる。温度は−50℃〜250℃であり、圧力は特に制限されないが、好ましくは常圧〜約2000kg・f/cm2 の範囲である。
【0067】
また、重合系内に分子量調節剤として水素を存在させてもよい。更に、重合温度、分子量調節剤の濃度等を変えて多段階で重合させてもよい。
【0068】
【実施例】
下記の実施例は、本発明をさらに具体的に説明するためのものである。本発明はその要旨を逸脱しないかぎりこれら実施例によって制約を受けるものではない。
【0069】
なお、以下の触媒合成工程および重合工程は、すべて精製窒素雰囲気下で行った。また溶媒は、モレキュラーシーブMS−4Aで脱水したものを用いた。
【0070】
GPCによる重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnは以下の方法により決定した。ウォーターズ製GPC150C型の装置と昭和電工製AD80M/Sのカラムを3本使用し、溶媒にオルトジクロロベンゼンを用い、測定温度140℃で行った。
<実施例1>
[ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド]の合成
特開昭62−207232号公報に記載された方法に従って合成した。すなわち、2−メチルアズレン2.22gをヘキサン30mlに溶かし、フェニルリチウムのシクロヘキサン−ジエチルエーテル溶液15.6ml(1.0等量)を0℃で少しずつ加えた。この溶液を室温で1時間攪拌した後、−78℃に冷却しテトラヒドロフラン30mlを加えた。この溶液にジメチルジクロロシラン0.95mlを加え、室温まで昇温し、さらに50℃で1.5時間加熱した。この後、塩化アンモニウム水溶液を加え、分液した後、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−ジクロロメタン5:1)で精製するとジメチルビス[1−(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレニル)]シラン1.48gが得られた。
【0071】
上記で得られたジメチルビス[1−(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレニル)]シラン768gをジエチルエーテル15mlに溶かし、−78℃でノルマルブチルリチウムのヘキサン溶液1.98ml(1.64mol/L)を滴下し、徐々に昇温して室温で12時間攪拌した。減圧下溶媒除去した後、得られた固体をヘキサンで洗浄し減圧乾固した。これにトルエン・ジエチルエーテル(40:1)20mlを加え、−60℃で四塩化ジルコニウム325mgを加え、徐々に昇温して室温で15分間攪拌した。得られた溶液を減圧下濃縮し、ヘキサンを加えて再沈殿させるとジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリドのジアステレオマー混合物(下記のスペクトルデータを示すジアステレオマーAおよびBの混合物)150mgが得られた。
【0072】
[精製法]
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリドのジアステレオマー混合物(ジアステレオマーAおよびB)887mgを塩化メチレン30mlに溶解し、100W高圧水銀ランプを有するパイレックスガラス製の反射器に導入した。この溶液を攪拌しながら常圧下30分間光照射(300nm〜600nm)した後、塩化メチレンを減圧下留去した。得られた黄色の固体にトルエン7mlを加え攪拌した後静置すると、黄色の固体が沈殿し上澄みを除いた。さらに同様の操作をトルエン4ml、2ml、ヘキサン2mlで行った後、得られた固形物を減圧下乾固すると、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリドの単一のジアステレオマー(下記のスペクトルデータを示すジアステレオマーA)437mgが得られた。

H NMR(300MHz、C)δ0.51(s、6H、Si(CH)、1.92(s、6H、CH)、5.30(br d、2H)、5.75−5.95(m、6H)、6.13(s、2H)、6.68(d、J=14Hz、2H)、7.05−7.20(m、2H、arom)、7.56(d、J=7Hz、4H)

H NMR(300MHz、C)δ0.44(s、3H、Si(CH))、0.59(s、3H、Si(CH))、1.84(s、6H、CH)、5.38(br d、2H)、5.75−6.00(m、6H)、6.13(s、2H)、6.78(d、J=14Hz、2H)、7.00−7.20(m、2H、arom)、7.56(d、J=7Hz、4H)
【0073】
[触媒の合成]
[粘土鉱物の化学処理]
塩化マグネシウム1.25kgを溶解させた脱塩水6.3リットル中に市販のモンモリロナイト(クニミネ工業製、クニピアF)1kgを分散させ、80℃で1時間攪拌した。この固体を水洗した後、8%の塩酸水溶液7リットル中に分散させ、90℃で2時間攪拌し、脱塩水で洗浄した。このモンモリロナイトの水スラリー液を固形分濃度15%に調整し、スプレードライヤーにより噴霧造粒を行って、球状粒子を得た。その後、この粒子を200℃で2時間減圧乾燥させた。[触媒成分の調製]
内容積0.5リットルの攪拌翼のついたガラス製反応器で、上記で得たジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド0.015mmolとトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.3mmolを混合し、ここに、化学処理粘土1.0gを添加し、室温で5分攪拌混合して固体触媒成分のトルエンスラリーを得た。
[重合]
内容積3リットルのオートクレーブ内をプロピレンで十分置換した後に、十分に脱水した液化プロピレン750gを導入した。これに、トリイソブチルアルミニウム・ノルマルヘプタン溶液2.76ml(2.02mmol)を加え、70℃に昇温した。その後、上記固体触媒成分を50mgをアルゴンで圧入して重合を開始させ75℃で2時間反応させた。その後、エタノール10mlを圧入して反応を停止し、残ガスをパージしたところ145gのポリマーが得られた。
【0074】
このポリマーの分析値は、アイソタクチックトリアッド分率が99.8%、2,1−挿入に基づく位置不規則単位の割合が1.18%、1,3−挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.08%、GPCによる重量平均分子量が290,500であった。
【0075】
<実施例2>
[メチルイソブチルアルモキサンの製造]
充分に窒素置換した攪拌機および還流コンデンサー付の1000ミリリットルフラスコに、脱水及び脱酸素したトルエン100ミリリットルを導入した。次いで、2本の滴下ロートの一方に、トリメチルアルミニウム0.72g(10ミリモル)、トリイソブチルアルミニウム1.96g(10ミリモル)をトルエン50ミリリットルに希釈し、他の一方に飽和水含有のトルエンを導入し、30℃の条件下で混合アルミニウム溶液及び飽和水含有トルエンをAlおよびHOを等モルずつ3時間かけてフィードした。フィード終了後、50℃に昇温し2時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧蒸留して1.9gの白色固体のメチルイソブチルアルモキサンを得た。得られた白色固体をトルエンに希釈し、27Al−NMRの測定の結果、ケミカルシフト174ppm、半値幅5844Hzのスペクトルを示した。
【0076】
[重合]
内容積3リットルの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで充分に置換した後、充分に脱水および脱酸素したヘプタンを1.5リットル導入し、内温を75℃に維持した。次いで、あらかじめトルエンに希釈したメチルイソブチルアルモキサン200mgを添加し、さらに、トルエンに希釈したジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルジヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド0.4mgを加えた。その後、75℃に昇温し。プロピレンを5kg/cm2 ・Gまで昇圧し、重合を開始させ、3時間その温度を維持した。反応終了後、残ガスをパージして得られたポリマースラリーから濾過によって溶媒を分離し、ポリマーを乾燥した。その結果、96gのポリマーが得られた。
このポリマーを分析したところ、アイソタクチックトリアッド分率が99.8%、2,1−挿入に基づく位置不規則単位の割合が1.16%、1,3−挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.14%、GPCによる重量平均分子量が176,100であった。

Claims (1)

  1. 下記の条件(A)、(B)および(C)を充足することを特徴とする、プロピレン重合体。
    (A)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部の、13C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッド分率が98%以上であること、
    (B)13C−NMRで測定した、全プロピレン挿入中のプロピレンモノマーの2,1−挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.5〜2.0%であり、かつプロピレンモノマーの1,3−挿入に基づく位置不規則単位の割合が0.06〜0.4%の範囲であること、
    (C)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量Mwが10,000〜1,000,000の範囲にあること。
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