JP3932650B2 - 電子レンジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は食品を加熱調理する電子レンジに関し、特にその加熱室の食品載置部を引き出し構成としたときの電波シール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、加熱室の食品載置部を引き出し構造とした電子レンジは特開平3−45820号公報および特開平6−109257号公報に開示されている。特開平3−45820号公報によれば、電子レンジは図9に示すように機器本体1に設けた加熱室2に食品を載置する底板3と開閉扉4からなる引き出しをスライドさせることにより出し入れする構成としたものであった。また、特開平6−109257号公報に記載のものは引き出しを引き出したとき、引き出しが傾むくのを防止する構成としたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記各公報に記載の電子レンジは食品の出し入れを容易にするため引き出し構造としたというものであり、電子レンジの使用にあたって、食品を載置する底板と開閉扉からなる引き出しをスライドさせる構成としたために生ずる電波漏洩の問題は全く開示されていない。
【0004】
電子レンジの加熱室の食品載置部を引き出す構成とする時従来例のように食品を載置する底板と一体に構成した開閉扉を引き出し方向である前後方向に移動して、加熱室前面の開口を開閉する構成とした場合、開閉扉の動きは底板の動きに連動しているため、開口と開閉扉との間には閉成時どうしても不均一な空隙が生じ易くなる。
【0005】
空隙が大きくなるとこの空隙からの電波の漏洩が増大するという問題が生ずる。このような機器に関してはこの電波漏洩値は規格(電気用品取締法)で規制されており、実用的には規格値(1mW/cm2)を十分に下まわる必要がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、本体筺体と、この本体筺体に設けたマイクロ波発生装置と、食品を載置する引き出し構造の加熱容器とを備え、前記加熱容器とこの加熱容器の開口を覆う給電口を含むマイクロ波発生装置の蓋部とで加熱室を形成する構成とすると共に、加熱容器の開口周縁部と、この開口周縁部に対向する蓋部との間に電波の漏洩を防止する電波シール機構を設ける構成とした。
【0007】
そして、加熱容器の上部開口周縁部と蓋部との空隙は電波漏洩に直接影響するが、この空隙は引き出し方向すなわち可動方向の動きに対して平行に引き出されるため基本的に変化しないため、加熱容器が引き出し方向に多少前後しても電波漏洩を安定して低く抑制することができる。したがって、実用的には規格値(1mW/cm2)を十分下まわるようにすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は食品を載置する引き出し構造の加熱容器と、この加熱容器の開口を覆う給電口を含むマイクロ波発生装置の蓋部とで食品を加熱する加熱室を形成すると共に、加熱容器の開口周縁部と、これに対向する蓋部との間に電波の漏洩を防止する電波シール機構を設ける構成とした。
【0009】
そして、加熱容器の上部開口と蓋部との間に電波シール機構を設けた構成としたので、この部分からの電波漏洩を抑えることができる。
【0010】
また、加熱容器の開口周縁部と、この開口周縁部に対向する蓋部との間に、チョーク溝からなるチョーク式電波シール機構を設ける構成とした。
【0011】
そして、加熱容器の開口周縁部と蓋部とは密着せず、例えば1mm程度のギャップがあってもチョーク作用により電波漏洩を十分低い値に抑制できるので、加熱容器を摩擦抵抗無しに軽く引き出せる構成とすることができる。
【0012】
また、蓋部周縁に設けたチョーク溝と、加熱容器の開口周縁に前記チョーク溝に対向して設けたつば部とで、チョーク式電波シール機構を構成したものである。
【0013】
そして、加熱容器に単につば部を設けただけなので加熱容器をシンプルでかつ、軽量に構成でき、水洗い等に対しても十分取り扱いの良さを維持することができる。
【0014】
また、電波シール機構を形成するチョーク溝とこれに対向するつば部に於いて、加熱容器の引き出し方向前後のつば部の幅を左右のつば部の幅より広くしたものである。
【0015】
そして、チョーク溝と加熱容器のつば部との対応距離が長くなるため、引き出し方向に対してズレを生じても、電波が漏洩するまでのズレを大きくすることができる。
【0016】
また、加熱容器の本体筺体への収納状態を検出し、マイクロ波発生装置の作動を停止する機能を有するスイッチ手段を本体筺体蓋部下面側に少なくとも1個設けた構成とした。
【0017】
また、スイッチ手段は上下方向に作動する作動部を有する構成とした。
【0018】
そして、上記スイッチ手段は、本体筺体の蓋部下面と加熱容器のつば部との間に一定値以上のギャップが生ずるとこれを検出しマイクロ波発生装置を停止するようにすることができる。加熱容器を引き出した状態では、本体筺体の加熱容器の出入り口から操作される可能性がある。しかし前記スイッチ手段は蓋部下面に設けられており、さらに上下方向に作動する作動部から成り立っているので、外部からは棒やドライバー等を用いても容易に操作出来ないので、不用意にマイクロ波発生装置の停止が解除されることが無い。
【0019】
また、蓋部周縁に設けたチョーク溝と、加熱容器の開口周縁に前記チョーク溝に対向して設けたつば部とで電波シール機構を形成し、前記つば部でスイッチ手段を開閉する構成とした。
【0020】
そして、電波シール機構を形成するつば部自身でスイッチ手段の開閉を行うので、スイッチ手段が開閉するつば部とチョーク溝とのギャップをより正確に設定,管理できる。
【0021】
また、スイッチ手段に加熱容器の引き出し状態、すなわち加熱容器が本体筺体内に正常に納まった位置からずれたかどうかを検出する機能を併せもたせたものである。
【0022】
そして、加熱容器の引き出し状態を検出する検知手段を別途必要としない。しかも引き出し状態の検知手段が外部から棒やドライバー等を用いて操作されるという危険を防止することが出来る。
【0023】
また、加熱容器の底部壁面を加熱する加熱源を加熱容器の底面下方に加熱容器から機械的に独立して本体筺体側に設けたものである。
【0024】
そして、加熱源が本体筺体側に設けられ、加熱容器は熱源から完全に独立,分離しており、しかもケーブル等も無いシンプルな構成とすることができるので、加熱容器はフライパン感覚で使用出来、そのまま水洗いも可能となる。
【0025】
また、加熱源をハロゲンランプや赤外線ヒータなどの放射加熱手段を用いる構成とした。
【0026】
そして、加熱源は加熱容器と分離独立して本体筺体側に設けられ、しかも加熱容器は本体筺体から引出自在に設けられている。このため加熱容器の底面と加熱源のあいだにある程度の空隙の生ずることは避けがたいが、加熱源を放射加熱手段としているので空隙があっても効率良く加熱容器底面を加熱出来る。
【0027】
また、加熱容器の底面をパンチングメタルあるいは金網等で構成した。
【0028】
そして、パンチングメタルもしくは金網の貫通孔の間から加熱源で食品を直接加熱出来る。一方加熱容器は引出自在に設けられているから、加熱容器を引き出してしまえば、加熱源の上部は解放状態になるので、パンチングメタルもしくは金網の間から食品クズが落ちても容易に掃除することができる。
【0029】
また、加熱源を誘導加熱手段とした。
【0030】
そして、加熱容器の底面と誘導加熱手段の加熱コイルのあいだに空隙があっても、効率良く加熱容器底面を加熱出来るとともに、加熱コイルの上面はセラミックプレートなどの誘電体材料よりなるカバーで機械的に完全に遮蔽出来るので、安全かつクリーンな構成を実現出来る。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明でいうマイクロ波漏洩とは規格値(電気用品取締法)以上の値(1mW/cm2)を云う。
【0032】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の電子レンジの要部断面図である。
【0033】
図1において、5は電子レンジの本体筺体である。6はマイクロ波発生装置であり、マイクロ波を発生するマグネトロン7と、マイクロ波を伝播する導波管8と、給電口9と電波シール機構としてのチョーク溝10を有する蓋部11を備えている。12は食品13を載置するつば部14を有する加熱容器であり、本体筺体5から出し入れ自在の引出し構造につくられている。そして、加熱容器12と、この加熱容器12の開口を覆うマイクロ波発生装置6の蓋部11とで加熱室15を形成すると共に、加熱容器12のつば部14と蓋部11のチョーク溝10とを対応させることによりマイクロ波が加熱室15より漏洩するのを防止する構成とした。
【0034】
この構成によりマグネトロン7で発生したマイクロ波は導波管8を伝搬し給電口9より加熱室15に供給され、加熱室15の加熱容器12に載置されている食品13を加熱する。
【0035】
次にマイクロ波の漏洩について述べる。
【0036】
加熱容器12の可動方向である引き出し方向が加熱容器12とこれを覆う蓋部11との間のギャップの形成方向とは上下に垂直な関係にあるため、加熱容器12が引き出し方向に多少動いても加熱容器12の開口と蓋部11との間のギャップGは基本的には変化しない。従って組立時に加熱容器12の開口と蓋部11とのギャップGをマイクロ波が漏洩しないように十分小さくしておけば、加熱容器12の可動方向での多少の動きに対してもギャップGは変化しないため電波漏洩が生じないようにすることができる。
【0037】
さらに、加熱容器12のつば部14と、蓋部11に設けたチョーク溝10からなるチョーク式電波シール機構は、例えば1〜2mm程度のギャップがあってもチョーク作用により電波漏洩が生じないようにすることができる。従って加熱容器12は若干のギャップを設けることで摩擦抵抗無しに軽く引き出せる構成となっている。
【0038】
しかも本実施例の場合、加熱容器12に付加されるものは単につば部14だけなので加熱容器12は非常にシンプルでかつ軽量であるので、水洗い等に対しても十分取り扱いの良いものとなる。
【0039】
一方、チョーク溝を加熱容器12の開口周縁に、つば部を蓋部周縁に設ける構成とすることも当然可能であるが、この場合、加熱容器12のシンプルさは若干損なわれることになる。
【0040】
(実施例2)
図2は本発明の実施例2の電子レンジの要部断面図である。
【0041】
本実施例において実施例1と異なる点は、加熱容器12が収納状態から引き出され始めるとこれを検出し、マイクロ波発生装置であるマグネトロン7の動作を停止する引き出し検知手段16を本体筺体5の一部に設けた点である。
【0042】
なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0043】
次に動作,作用を説明すると、加熱容器12が収納状態から一定以上引き出されると加熱容器12の側壁の位置でON/OFF検知する引き出し検知手段16が作動し、マグネトロン7の動作を強制的に停止する。この時、加熱容器12は引き出し検知手段16が検知するまで引き出し方向に一定の距離は移動するが、加熱容器12の開口と蓋部11とのギャップGは基本的には変化しないので、マグネトロン7の発振が停止する直前まで電波漏洩を抑えることができる。
【0044】
(実施例3)
図3は本発明の実施例3の電子レンジの蓋部11と加熱容器12の断面を示し、図3(a)は同加熱容器12の引き出し方向に並行な断面、図3(b)は同加熱容器12の引き出し方向に垂直な断面である。本実施例において、実施例1と異なる点は加熱容器12の開口周縁のつば部14に於いて加熱容器12の引き出し方向前後のつばの幅Waを左右の幅Wbよりもw広くしたものである。本実施例のつば部14の外周部に設けられている折り返し14aは、つば部14の強度と平面度を向上する目的で設けられている。
【0045】
なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0046】
次に動作,作用を説明する。加熱容器12は引き出し方向に垂直な方向には両側から規制され、基本的に動かない構成となっているが、引き出し方向には当然可動構成となっているので、収納状態においてもある程度の前後のズレは避けられない。これに対し、本実施例に於いては、引き出し方向にwズレても引き出し方向のつばの幅Waがw広いため蓋部11のチョーク溝10とこれに対向するつば部14で形成される電波シール機構は維持されることになる。特に実施例2の場合のように、引き出し検知手段16により、マグネトロン7の発振を停止する構成とした場合には、引き出し検知手段16の作動直前まで引き出しを移動させても十分な電波シール機能を発揮出来るようにすることができる。
【0047】
(実施例4)
図4は本発明の実施例4の電子レンジの要部断面である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。本体筺体5とその一部を構成する蓋部11と蓋部11下面に作動部18を有するスイッチ手段17及び加熱容器12とそのつば部14を引き出し方向に対して垂直に切った断面を図4aに、引き出し方向に対して平行に切った要部断面を図4bに示す。本実施例に於いて、蓋部11の周縁部にスイッチ手段17は設けられている。このスイッチ手段17の作動部18は加熱容器12の開口周縁のつば部14に当接するように、蓋部11の下面から下方に蓋部11を貫通して設けられている。加熱容器12を引き出した時、作動部18が最後に当接するつば部14の奥には図4bに示すようにさらに外側奥に向かって下向きのテーパー部19が設けられている。
【0048】
次に動作,作用を説明する。図4bに於いて、加熱容器12を本体筺体5内に入れて行くと、テーパー部19がスイッチ手段17の作動部18に当接し、さらに押し込むと作動部18はテーパー部19により徐々に押し上げられる。そして、図4aに示すように、加熱容器12のつば部14により作動部18の作動位置、言い換えればスイッチ手段の開閉位置が決まる。つば部14と蓋部11とのギャップGが小さければ閉成状態となり、マグネトロン7は作動可能となる。ギャップGが大きくなるとスイッチ手段17は開成状態になりマグネトロン7の作動は他の全ての制御手段に優先して停止される。ここで電波シール機構を形成するつば部14自身でスイッチ手段17の開閉動作が行われるので、ギャップGの判定は精度の高いものになる。
【0049】
加熱容器12と蓋部11とのギャップGは加熱容器12の引き出し動作と無関係に本体筐体5を組み立てた時点で基本的に決まるものである。すなわち、本実施例の場合、蓋部11のある本体筐体上部5aと本体筐体下部5bはネジ部5cで連結固定されており、加熱容器12と蓋部11との前記ギャップGは、加熱容器12の挿入される蓋部11と本体筐体下部5bの底部との距離で決まる。いずれにしても、このスイッチ手段17は蓋部11の下面に作動部18を持ち、しかもその作動方向が上下方向のため、加熱容器12を出し入れする本体筐体5の前面からは棒状の道具を用いても操作し難く、不用意に作動される事がない。
【0050】
(実施例5)
図5は本発明の電子レンジの実施例5の蓋部11とスイッチ手段17と加熱容器12のつば部14付近の要部断面を示す。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0051】
加熱容器12の引き出し方向の奥に位置する蓋部11周縁部のチョーク溝10の外側にスイッチ手段17は配置されており、これに対向するつば部14は外側奥に向かって下向きのテーパ部19を有している。
【0052】
次に動作,作用を説明する。加熱容器12が完全な収納状態に有れば、つば部14によりスイッチ手段17は閉成されている。加熱容器12を引き出すと、まずスイッチ手段17の作動部18が前記テーパ部19にかかり、次いでテーパ部19も無い位置に来る。テーパ部19は下向きに傾斜しているので、スイッチ手段17の作動部18はテーパ部19の傾斜に沿って下方向に作動し、このテーパ部19を移動する間に閉成状態から開成状態に移行する。逆に加熱容器12を入れる時はテーパ部19により、作動部18が押し上げられ、スイッチ手段17が閉成し、作動可能状態になる。よって、前記テーパ部19を十分短くしておけば、加熱容器12を引き出し始めると、マイクロ波発生装置6の作動を停止する引き出し検知手段の一つとして使用する事ができる。
【0053】
(実施例6)
図6は本発明の電子レンジの実施例6の要部断面図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0054】
本実施例に於いて、実施例1と異なる点は、加熱容器12の底面下方に加熱容器12から機械的に独立し、本体筐体5側に加熱源20を設けた点である。加熱源20はハロゲンランプや赤外線ヒータ等の放射加熱手段が用いられている。シーズヒータを用いても加熱時の表面温度を約500℃以上に表面温度を設定することがてきるので十分放射加熱手段として機能する。
【0055】
次に動作,作用を説明する。加熱容器12が本体筺体5に収納された状態では加熱容器12の底部の直下に加熱源20が設けられた状態となる。加熱源20として放射加熱手段を用いているので、加熱容器12と加熱源20とが多少離れていても効率的かつ高速に加熱することが出来る。また、加熱容器12には直接加熱源に関わるものは全く付属していないので、加熱容器12は軽量かつシンプルな構成となり、フライパン感覚で手軽に扱える。特に電気部品が付属していないので、本体筺体から引き出して水で丸洗いも出来る。
【0056】
(実施例7)
図7は本体の電子レンジの実施例7の要部断面図である。なお、実施例6と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0057】
本実施例に於いて、実施例6と異なる点は、加熱容器9の底面がパンチングメタル21で構成されている点、さらに加熱源20の下には引き出し自由に設けられた屑受けトレイ22を有している点である。
【0058】
次に動作,作用を説明する。パンチングメタル21はマイクロ波に対しては金属壁と同じ機能を有し、加熱室15はマイクロ波を閉じこめて食品13を加熱する一方、加熱容器12に収納された食品13はパンチングメタル21の開口部を通じて伝えられる加熱源20からの輻射熱や伝導熱により直接加熱調理される。さらに、パンチングメタル21の開口から加熱源20側へ落ち込んだ食品屑等は屑受けトレイ22により受け止められる。屑受けトレイ22や加熱源20とその周囲は、加熱容器12を引き出してしまえば直接手を入れて掃除等の手入れを行える一方、屑受けトレイ22は引き出して単独でも清掃出来る。ここで重要なことは、マイクロ波が存在するのは加熱容器12と蓋部11で形成される加熱室の中だけに限定されているため、マイクロ波の漏洩やマイクロ波によるスパーク等のトラブルを一切考慮せずに加熱源20や屑受けトレイ22を構成出来る点である。
【0059】
なお、前記各実施例において加熱容器12の底部はパンチングメタルとしたが、金網とすることもできるものである。
【0060】
(実施例8)
図8は本発明の電子レンジの実施例8の要部断面図である。なお、実施例6と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0061】
本実施例に於いて、実施例6と異なるのは、加熱源を誘導加熱手段とした点である。図8に於いて、加熱コイルからなる誘導加熱手段18は耐熱ガラス等の誘電体材料からなるカバー19で機械的に覆われている。
【0062】
次に動作,作用を説明する。誘導加熱手段23で発生する誘導磁界は、耐熱ガラス等の誘電体材料からなるカバー24があっても全く影響は受けず、また加熱容器12の底面と誘導加熱手段23とは間隙が5mm〜10mm程度あっても加熱容器12の底部を十分効率良く加熱することができる。よって加熱容器12を引き出しても加熱源である加熱コイル23が外部に露出せず、従って加熱コイル23を外部から損傷したりする危険を防止することが出来る。
【0063】
以上の実施例においては、チョーク溝からなる電波シール機構を示したが、電波シール機構としては、電波吸収体を用いるものあるいは、チョーク溝と電波吸収体を併用するもの等他の実現方法があることは言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る電子レンジは上部に開口を有する加熱容器を本体筺体から引き出し自由に設け、この加熱容器と本体筺体側に設けられた蓋部とでマイクロ波を閉じ込める加熱室を形成するので、加熱容器をそのまま食品載置部として用いることができるため、構成がシンプルとなる。さらに、電波シール機構に於いて電波漏洩に直接影響するギャップが引き出し方向の動きに対して基本的に変化しないため、食品の出し入れに必要な加熱容器の引き出し方向の動きに対して電波漏洩を防ぐことかできる。
【0065】
また、加熱容器の開口周縁部と、蓋部との間には、チョーク溝からなるチョーク式電波シール機構を形成しているので、加熱容器の開口周縁部と蓋部とは、例えば1mm程度のギャップがあってもチョーク作用により電波漏洩を防ぐことができ、加熱容器を軽く引き出せる構成とすることができる。
【0066】
また、蓋部周縁に設けたチョーク溝と、加熱容器の開口周縁に設けたつば部とで電波シール機構を構成しており、加熱容器には単につば部のみが付加されるだけである。その結果、食品の出し入れ等頻繁に取り扱うだけでなく、水洗い等も含め、取扱の簡便さが求められる加熱容器をシンプル,軽量に構成することができる。
【0067】
また、電波シール機構を形成するチョーク溝とこれに対向するつば部に於いて、加熱容器の引き出し方向前後のつばを左右のつばより広くしているので、引き出し方向前後に対してズレを生じても、十分な電波漏洩防止機能を維持できるという効果がある。
【0068】
また、蓋部下面と加熱容器のつば部との間に一定値以上のギャップが生ずるとこれを検出しマイクロ波発生装置を停止するスイッチ手段を蓋部下面側に1つないし複数個設けている。このスイッチ手段は蓋部下面に配置されているので外部からは棒やドライバー等を用いても容易に操作出来ないので、不用意にマイクロ波発生装置の停止を解除することが無いという効果がある。
【0069】
また、スイッチ手段が上下方向に作動する作動部から成り立っているので、外部からは棒やドライバー等を用いても容易に操作出来ないので、不用意にマイクロ波発生装置の停止を解除することが無いという効果がある。
【0070】
また、蓋部に設けたチョーク溝と、加熱容器の開口周縁に設けたつば部とで電波シール機構を形成し、前記つば部自身でスイッチ手段を開閉しているので、つば部とチョーク溝とのギャップをより正確に設定,管理できるという効果がある。
【0071】
また、スイッチ手段に加熱容器の引き出し状態を検出する機能を併せもたせているので、加熱容器の引き出し状態を検出する検知手段を別途必要とせず、しかも引き出し状態の検知手段が外部からは棒やドライバー等を用いて操作されるという危険を防止することが出来る。
【0072】
また、加熱容器の底部壁面を加熱する加熱源を加熱容器の底面下方に加熱容器から機械的に独立して本体筺体側に設けているので、加熱容器はシンプル,軽量でしかもケーブル等も無く、完全に独立,分離した構成とすることができ、フライパン感覚で使用、そのままの水洗いも可能となるという効果がある。
【0073】
また、加熱源をハロゲンランプや赤外線ヒータなどの放射加熱手段としているので、加熱容器の底面と加熱源のあいだに空隙があっても、効率良く加熱容器底面を加熱出来るという効果がある。
【0074】
また、加熱容器の底面をパンチングメタルあるいは金網等で構成しているので、加熱源で食品を直接加熱出来る一方、パンチングメタルもしくは金網の間から食品クズが落ちても、加熱容器を引き出して落ちた食品クズ等を掃除することができるという効果がある。
【0075】
また、加熱源を誘導加熱手段としているので、加熱容器の底面と誘導加熱手段の加熱コイルのあいだに空隙があっても、効率良く加熱容器底面を加熱出来るとともに、加熱コイルの上面はセラミックプレートなどにより完全に遮蔽出来るので、安全かつクリーンな構成を実現出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における電子レンジの要部断面図
【図2】 同実施例2における電子レンジの要部断面図
【図3】 (a)同実施例3における電子レンジの引出し方向に平行な面の要部断面図
(b)同実施例3における電子レンジの引出し方向に垂直な面の要部断面図
【図4】 (a)同実施例4における電子レンジの要部断面図
(b)同実施例4における電子レンジの要部断面図
【図5】 同実施例5における電子レンジの要部断面図
【図6】 同実施例6における電子レンジの要部断面図
【図7】 同実施例7における電子レンジの要部断面図
【図8】 同実施例8における電子レンジの要部断面図
【図9】 従来の電子レンジの要部断面図
【符号の説明】
5 本体筺体
6 マイクロ波発生装置
9 給電口
10 チョーク溝
11 蓋部
12 加熱容器
14 つば部
15 加熱室
17 スイッチ手段
18 作動部
20 加熱源
21 パンチングメタル
23 誘導加熱手段
Claims (9)
- 本体筺体と、この本体筺体に設けたマイクロ波発生装置と、食品を載置する引き出し構造の加熱容器とを備え、前記加熱容器とこの加熱容器の開口を覆う給電口を含むマイクロ波発生装置の蓋部とで加熱室を形成する構成とすると共に、加熱容器の開口周縁部と、この開口周縁部に対向する前記蓋部との間に電波の漏洩を防止する電波シール機構を設ける構成とした電子レンジにおいて、前記筺体蓋部周縁に設けたチョーク溝と、前記加熱容器の開口周縁に前記チョーク溝に対向して設けたつば部とでチョーク式電波シール機構を形成し、前記加熱容器の引き出し方向前後の前記つば部の幅を左右の前記つば部の幅より広くした電子レンジ。
- 加熱容器の本体筺体への収納状態を検出し、マイクロ波発生装置の作動を停止する機能を有するスイッチ手段を本体筺体蓋部下面側に少なくとも1個設けた請求項1に記載の電子レンジ。
- スイッチ手段は上下方向に作動する作動部を有する構成とした請求項2に記載の電子レンジ。
- 加熱容器の開口周縁に設けた電波シール機構であるチョーク溝対向して設けたつば部でスイッチ手段を開閉する構成とした請求項2または3項に記載の電子レンジ。
- スイッチ手段に加熱容器の引き出し状態を検出する機能を併せもたせた請求項2ないし4のいずれか1項に記載の電子レンジ。
- 加熱容器の底部壁面を加熱する加熱源を加熱容器の底面下方に加熱容器から機械的に独立して本体筺体側に設けた請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子レンジ。
- 加熱源を放射加熱手段とした請求項6に記載の電子レンジ。
- 加熱容器を底面をパンチングメタルあるいは金網で構成した請求項6または7に項記載の電子レンジ。
- 加熱源を誘導加熱手段とした請求項6に記載の電子レンジ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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