JP3932325B2 - 耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法 - Google Patents

耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物ガラスから作られたガラス製発泡粒を利用する壁材及び屋根材等の建築仕上げ材として好適な、耐凍害性を備える軽量成形体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
軽量発泡成形体、例えば発泡タイルは、軽量で、断熱性及び耐久性に優れた建築仕上げ材であるとともに、また軽量であるということから、同時に作業性に優れ、駆体構造にかかる荷重の低減も図れるというメリットがあり、以前から多くの研究開発が行われていて、多くの特許文献も存在している。それには、伊勢珪砂、杭火石、流紋岩、真珠岩、黒曜石及びシラス等の天然ガラスを主成分とせしめるもの、又は瓶等の容器用ガラスもしくは建築物の窓等に使用されている板ガラスと同じガラス、特にこれらの廃ガラスを主成分とせしめるもの等がある。
【0003】
ガラスに関しては、建築物あるいは自動車等に多量の板ガラスが使用されており、また各種の飲料水を収容するビンなどの容器用ガラスとしても大量に使用されている。そして、それらは大量に廃棄処分される。すなわち、建築物については、古くなると立て替えがあり、また容器については、使い捨てあるいは数度の使用で損傷の発生あるいは汚染物の除去不能等の理由で新規製品に更新すること等で大量のガラスが廃棄処分される。このようなことでガラス、特に廃ガラスを主たる原料とする軽量成形体を有効活用することは非常に有意義なことであり、本発明者らもこの点に着目した。
【0004】
廃ガラスを利用して軽量成形体を製造する技術については、廃ガラスを粉砕してガラス粉とし、それに発泡剤その他の副成分を混合して板状体等に成形した後焼成するものと、廃ガラスを粉砕してガラス粉とし、それに発泡剤その他の副成分を混合して微粒を形成した後焼成して、ガラス製発泡粒を形成し、その後他の副成分を混合した後所望の形状に成形し、成形体を焼成するものとがある。そして、例えば前者については特開平9ー25181号公報の技術が、後者については特開平7ー165437号公報(特許第2548083号)等の先行技術が存在している。
【0005】
我々も、軽量成形体の特性を生かすべく、それを利用する壁材、屋根材等の建築仕上げ材に関しては、従来から多くの研究開発を進めてきたところである。今回、本発明者らは廃ガラスを有価物として活用せしめることの重要性を意識し、それを使って実用性のある建築仕上げ材等として利用可能な軽量成形体、すなわち特に屋外等の外部で使用可能な軽量成形体を製造することのできる技術の研究開発を進めた。我々が研究を進めた廃ガラス活用技術は、前記した2者の内の後者、すなわち廃ガラスからまずガラス製発泡粒を形成した後に成形体を製造する技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
壁材及び屋根材等の建築仕上げ材は、建築物の外壁あるいは外側に使用されるものであるから、自然環境による影響を大きく受け、特に冬季にはそれを無視することはできない。すなわち冬季においては、雨、外気中の水分等の凍結に起因する体積膨張によって引き起こされる外壁材の破壊あるいは損傷、すなわち凍害を無視することはできない。従来からタイル等の実用性のある建築仕上げ材を数多く社会に提供してきた我々としてはガラス廃棄物を活用することの重要性を認識し、耐凍害性のある軽量体を提供することが重要であると考えた。
【0007】
そこで、本発明者らは、このような視点、すなわち耐凍害性の視点から先の先行技術に検討を加えた。すなわち、前記した特開平7ー165437号公報に記載の技術を検討した。そこには廃ガラスを主成分として焼成して得たガラス製発泡粒の表面にこれと同じ組成、すなわちガラスと少量の粘土質鉱物からなる被覆層を形成し、ついで成形して板状体を形成した後焼成して軽量体を製造する技術が記載されている。
【0008】
そして、その実施例として混合廃ガラス60〜64部と粘土質鉱物36〜40部を含有する被覆層を有するガラス製発泡粒が記載されており、またそのガラス製発泡粒から板状体を成形し、ついで焼成して得た軽量体の吸水率、嵩比重及び焼成強度等が記載されている。しかしながら、その先行技術には、耐凍害性について具体的に記載するところはない。このようにかかる問題に関しては、この先行技術では、具体的あるいは直接的には配慮されていない。
【0009】
本発明者らは、耐凍害性のあるガラス製発泡粒を利用した軽量体を開発するに当たり、前記した先行技術によって製造された軽量体の耐凍害性の能力をまず試験することにした。その結果、該公報に記載の先行技術では耐凍害性のあるものは得られないことがわかった。またこの先行技術においては、通常耐凍害性の目安となると考えられている吸水率についても、前記したとおり実験が行われており、データも開示している。
【0010】
そのデータによれば、吸水率も高くなく、比較的低いことがわかる。しかしながら、ガラス製発泡粒を使った軽量体にあっては、このようなものでも耐凍害性は充分ではないというようなこともいわれており、我々もガラス製発泡粒を使用した軽量体について、直接耐凍害性に関する実験を行い、そのことを確認した。そこで我々は、多くの利点を持つガラス製発泡粒を利用して、耐凍害性を有する軽量体を開発すべく、研究して、完成したのが本発明である。
【0011】
すなわち、従来技術の廃ガラスを原料として製造したガラス製発泡粒を主原料とする軽量体の持つ特性を最大限に生かしつつ、この耐凍害性問題を解消する軽量体を提供することを狙いとして、技術開発を進めた結果完成したのが本発明であり、このようにして得られた軽量体は、勿論建築仕上げ材等として備えることが必要な範囲の強度を有するとともにまた形状安定性も備えるものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明における前述の優れた特性を有する軽量体は、廃棄物ガラスから形成されたガラス製発泡粒を主原料の1として使用するものであり、その発明は、ガラス発泡製粒及びコーティング材からなる組成物を焼成原料として、耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法であって、その組成物の組成がガラス製発泡粒20〜70重量%及びコーティング材30〜80重量%であって、コーティング材の組成がガラス55重量%以下及び粘土質鉱物45重量%以上であることを特徴とするものである。
【0013】
本発明では、このような組成の中で、ガラス製発泡粒とコーティング材との比率及びコーティング材中のガラスと粘土質鉱物との比率を前記範囲で選択することにより、嵩比重が1.0前後から1.5前後のものまで幅広い範囲の軽量成形体が製造できる。また製造された軽量成形体は、建築仕上げ材等に必要な強度を備え、形状安定性及び耐凍害性が優れたものであるという特徴を有するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、ガラス製発泡粒を利用した、本発明の耐凍害性を有する軽量成形体の製造方法を具体的に説明する。本発明で製造される軽量成形体は、好ましくは、まず廃ガラス等から製造されたガラス製発泡粒とCMC(カルボキシメチルセルロース)等を含有する結合剤溶液とを混合して、発泡粒の表面を結合剤で被覆する。次にガラス粉と粘土質鉱物からなるコーティング材を混合し、乾燥した後、建築仕上げ材、例えばタイルの形状に成形し、ついで800〜1100℃の高温で焼成して、軽量成形体を製造する。
【0015】
原料の配合については、まず廃ガラス等から製造されたガラス製発泡粒及びコーティング材からなることが必要である。その両者の関係は、ガラス製発泡粒は20〜70重量%、好ましくは30〜60重量%であり、コーティング材は、30〜80重量%、好ましくは40〜70重量%である。そしてコーティング材中のガラスは55重量%以下であり、好ましくは30〜55重量%がよく、より好ましくは35〜50重量%がよい。またコーティング材中の粘土質鉱物は45重量%以上であり、好ましくは45〜70重量%がよく、より好ましくは50〜65重量%がよい。
【0016】
使用するガラス製発泡粒は、ガラス原料を使って製造した新規なガラスが利用できることはいうまでもないことであるが、廃ガラスから製造されたものが好ましく利用できる。このことは、資源の有効活用及び廃棄物の処分手段という面からみても好ましいものである。その粒径は0.3〜2.5mm、好ましくは0.3〜1.2mmがよい。その製造方法は特許第2548083号に記載の方法が好ましく採用できる。
【0017】
この方法によれば、まず混合廃ガラスを粗粉砕し、この粗粉砕された廃ガラスに微量の硝酸ソーダ(発泡剤)及びベントナイト等を混合した後微粉にする。これに結合剤を塗布しながら0.4〜1.2mmに造粒し、その後キルンで焼成して0.4〜2.0mm粒径のガラス製発泡粒が製造される。このようなガラス製発泡粒は既に市販もされており、例えばそれには(株)サンライト製造のGライトがあり、これは好ましく使用できる。
【0018】
ガラス製発泡粒の製造に使用する原料の廃ガラスの組成に関しては、特に制限はなく、建築物あるいは自動車等に広く使用されている板ガラスあるいは清涼飲料水等を貯蔵する瓶等に使用されている容器用ガラスであるソーダ石灰ガラス、鉛ガラス及び硼珪酸塩ガラス等の珪酸塩ガラスは廃棄される量も多いことから、好ましく使用でき、したがって、この珪酸塩ガラスの組成は特に適している。
【0019】
コーティング材は、前記したとおりガラス及び粘土質鉱物からなるものであって、ガラス製発泡粒の表面を被覆するものである。その際のガラスは、ガラス製発泡粒の場合と同様に、大量にあって、かつ安価で最も入手し易いことから、廃ガラスが好ましく使用できる。その組成はガラス発泡粒と同じ組成でも、異なった組成でもよく、特に組成を問題とすることなく使用できる。
【0020】
ガラスとともに使用する粘土質鉱物としては、例えばベントナイト、原水簸粘土及び蛙目粘土等が使用できる。コーティング材としては、前記した両材料を混合粉砕して60メッシュ以下の微粉をそのまま使用してもよいし、造粒して使用してもよい。その際の粒径は0.5〜2.0mm程度が好ましく、また造粒には各種の装置が使用できるが、スプレードライヤーあるいはデシンターが好ましく使用できる。また、このコーティング材には色付けのために顔料を混合してもよい。
【0021】
ガラス製発泡粒にコーティング材を被覆するに当たっては、その結合を良好にするために事前に表面を湿潤化せしめておくのがよく、特にCMC等の結合剤を含有する水溶液で表面を処理しておくのが好ましい。この結合剤を含有する水溶液での処理はドラムミキサー、クロスロータリー又はアイリッヒミキサーによって行うのがよい。この処理後コーティング材とガラス製発泡粒とを混合し、発泡粒の表面を被覆する。この被覆処理は、ドラムミキサー、クロスロータリー及びアイリッヒミキサー等の装置によって行うのがよい。
【0022】
このようにして得たコーティング材を被覆したガラス製発泡粒の成形では、乾式成形機により板状体及びブロック状体等の用途に応じた形状にする。乾式成形機としては、プレス成形機が好ましく使用され、その際の加圧圧力は、150〜300kgf/cm2 が採用される。外壁及び屋根材等として使用される建築仕上げ材用の板状体の厚さ及びサイズは、それぞれ0.5〜2cm及び40〜2000cm2 程度のものが製造可能である。
【0023】
その形状は、正方形、長方形及び楕円形などの各種のものが採用でき、また正方形及び長方形の4隅を面取りした形状も採用できる。成形後には、施釉することも可能であり、それは好ましいことである。その際の釉薬は、コーティング材とほぼ同組成のものを使用するのがよく、具体的にはガラス対粘土質鉱物の比が40:60〜90:10の範囲がよい。
【0024】
焼成には、ローラーハースキルン、トンネルキルンあるいは電気炉等の各種の焼成炉が使用可能であるが、連続自動焼成することができることから、ローラーハースキルンが好ましい。焼成温度は800〜1100℃で実施するのがよく、焼成時間は、焼成製品の大きさ、形状等によって多少の違いはあるが、40分〜20時間程度である。また焼成温度はコーティング材の組成によって、多少違いがあり、粘土質鉱物の比が高くなった場合には、焼成温度を先の範囲で高めに設定するのがよい。
【0025】
【実施例】
この実施例では、施釉しない軽量成形体と、施釉した軽量成形体を製造し、嵩比重、24h吸水率及び耐凍害性について試験を実施した。施釉しない軽量成形体に関しては、本発明に該当する軽量成形体と、本発明を逸脱する、すなわち本発明に該当しない軽量成形体とを色々な組成で製造し、それらについて先の性質に関する試験を行った。
【0026】
(コーティング材の組成)
ここで採用したコーティング材の組成には、ガラス55重量%以下及び粘土質鉱物45重量%以上のものと、それを逸脱したものとがあり、その具体的組成は表1に示したとおりである。試料No.1〜6が本発明の範囲内の組成であり、試料No.8及び9は本発明の範囲外のものである。
【0027】
【表1】
Figure 0003932325
【0028】
(実施例1〜6及び比較例1〜4)
次に、このコーティング材を使って製造した軽量成形体における、コーティング材とガラス製発泡粒との比率にも、本発明の範囲内の組成であるガラス製発泡粒20〜70重量%及びコーティング材30〜80重量%と、その範囲外のものとがあり、その具体的比率及びその際に使用したコーティング材の試料番号を表2に示した。この比率及びコーティング材の組成の両者が本発明の範囲内のものである場合が実施例であり、いずれか一方がその範囲外の場合には比較例ということになる
【0029】
【表2】
Figure 0003932325
【0030】
実施例1〜6が本発明に該当するものであり、比較例1〜4が本発明の範囲外のものである。比較例には、コーティング材の組成のみが本発明の範囲外のものと、ガラス製発泡粒とコーティング材との比率及びコーティング材の組成の両者ともに本発明の範囲外のものとがある。これらについて、嵩比重、24時間吸水率及び耐凍害性に関する試験を実施し、データを得た。その結果も表2に示す。
【0031】
この試験に使用した軽量成形体の具体的製造方法は、以下のとおりである。ガラス製発泡粒としては、Gライトと呼称され、市販されているガラス製発泡粒の粒径0.3〜2mmものを使用した。まず、これにCMCを4wt%含有する結合剤水溶液をガラス製発泡粒に対して8wt%の比率で添加し、ドラムミキサーにて混合して、該発泡粒の表面を湿らせた。
【0032】
その後表1に示すコーティング材を添加して、転動造粒機にて発泡粒表面を被覆した。次いで得られた発泡粒を200kgf/cm2 の圧力でプレス成形機にて、板状体(300mm×300mm×13mm)を乾式成形した。成形後、5℃/minにて、1000℃まで昇温し、その温度にて1時間保持した後冷却して軽量成形体を製造した。
【0033】
得られた軽量成形体を使って、嵩比重、24時間吸水率及び耐凍害性について試験した結果が表2に記載してあることは前記したとおりである。この試験結果から実施例及び比較例の両軽量成形体とも、嵩比重は約1.0〜1.5の範囲にあり、また24時間吸水率は約0.5〜3.5の範囲にあり、この両性質に関しては、これといった差異がないことがわかる。それにもかかわらず、耐凍害性に関しては、実施例では300サイクルで合格しているのに対し、比較例では180サイクルあるいは90サイクルで破壊しており、実施例の軽量成形体が耐凍害性で優れているのに対し、比較例の軽量成形体が劣っていることがわかる。
【0034】
なお、耐凍害性試験はJIS A 1435中の気中凍結気中融解法によって行った。その概要を示すと以下のとおりである。−20℃までの冷却と30℃までの加熱とを、冷却時に水分の凍結が起こる気体環境中で行い、この冷却と加熱を1単位、すなわち1サイクルとして、300サイクル繰り返した。その結果、割れ、ひび割れ、膨れあるいは剥離等の破壊が起こらなかった場合には、耐凍害性は合格とし、それ以前に破壊が起こった場合には、不合格とするとともに、いずれの場合にもサイクル数を記載した。
【0035】
この試験結果から、ガラス製発泡粒にコーティング材を被覆し、ついで焼成して製造した軽量成形体においては、吸水率が耐凍害性の目安になり得ないことも理解できる。以上のことから、本発明の範囲内において、初めて優れた耐凍害性を有するところのガラス製発泡粒を使用した軽量成形体が得られることが理解できる。また本発明を逸脱した領域においては、耐凍害性に優れた成形体が得られないことも、この試験結果から理解でき、本発明で優れた効果が得られることが明らかになる。
【0036】
(実施例7)
前記実施例に続き、実施例1の組成の原料を使って300角(すなわち300mm×300mm×13mm)の成形体を実施例1と同じ条件で加圧成形して得た成形体に施釉した後、950℃にて40分間焼成して得た軽量成形体の特性について、実施例1〜6と同様に性能試験を実施した。その結果は、嵩比重1.38、24h吸水率2.5%であり、また耐凍害性もクリアした。
【0037】
図1は、軽量成形体における、ガラス製発泡粒とコーティング材の成分である粘土質物質とガラスとの3者の3成分系の状態図であり、この図において、3角形の頂点はガラス製発泡粒が100wt%を示しており、底辺は、粘土質鉱物とガラスからなるコーティング剤が100wt%であることを示している。この底辺上において、右端ではコーティング材がガラス100wt%であり、左端では粘土質鉱物100wt%である。
【0038】
そして、太い実線で包囲された部分が本発明に該当することを意味し、その外側は本発明の対象外であることを示している。図中の「1」、「2」等の数字は実施例の番号を示し、「比1」等の記載は比較例であることと、その番号を示している。この図をみると、太い実線の外側で、かつ右側の部分に位置する比較例1、3及びで4では耐凍害性が低下し、上側の部分に位置する比較例2では成形不良となっていることがわかる。さらに実施例をみると下側にいくに従い嵩比重が増加していることもわかる。
【0039】
【発明の効果】
本発明により、外壁、屋根等の建築仕上げ材あるいはその他の屋外で使用可能な軽量構造材として具備することが必要な特性である耐凍害性、軽量性、強度及び形状安定性を備える軽量成形体を製造することができた。しかも原材料として使用するガラス製発泡粒及びコーティング材の主成分の一つであるガラスは廃ガラスを利用でき、その結果廃棄物の有効利用が図られるだけでなく、廃棄物の処分技術としても優れたものである。
【0040】
さらに得られた軽量成形体は廃棄物を利用していることから、数多くある他の材料を原料とする軽量成形体に比しても卓越した利点を有するものであって、社会的ニーズに答えるものであり、またコストの低減を図ることができる技術でもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】軽量成形体における、ガラス製発泡粒とコーティング材の成分である粘土質物質とガラスとの3者の3成分系の状態図である。

Claims (9)

  1. ガラス製発泡粒をコーティング材で被覆した後、加圧乾式成形により成形体を形成し、ついで焼成して耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法であって、ガラス製発泡粒とコーティング材とをそれぞれ20〜70重量%及び30〜80重量%とし、かつコーティング材の組成をガラス55重量%以下及び粘土質物質45重量%以上とせしめることを特徴とする耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
  2. ガラス製発泡粒とコーティング材とをそれぞれ20〜70重量%及び30〜80重量%とし、かつコーティング材の組成をガラス30〜55重量%及び粘土質物質45〜70重量%とせしめる請求項1記載の耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
  3. ガラス製発泡粒とコーティング材とをそれぞれ30〜60重量%及び40〜70重量%とし、かつコーティング材の組成をガラス30〜55重量%及び粘土質物質45〜70重量%とせしめる請求項1又は2記載の耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
  4. ガラス製発泡粒とコーティング材とをそれぞれ30〜60重量%及び40〜70重量%とし、かつコーティング材の組成をガラス35〜50重量%及び粘土質物質50〜65重量%とせしめる請求項1、2又は3記載の耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
  5. 軽量成形体の嵩比重が1.0〜1.5である請求項1ないし4のいずれか1に記載の耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
  6. ガラス製発泡粒に結合剤を施した後コーティング材で被覆する請求項1ないし5のいずれか1に記載の耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
  7. 焼成温度を800〜1100℃とする請求項1ないし6のいずれか1に記載の耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
  8. 焼成時間を40分〜20時間とする請求項1ないし7のいずれか1に記載の耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
  9. 成形後の成形体に施釉した後焼成する請求項1ないし8のいずれか1に記載の耐凍害性のある軽量成形体を製造する方法。
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