JP3931558B2 - 光ディスク及び光ディスク記録再生方法並びに光ディスク記録再生装置 - Google Patents

光ディスク及び光ディスク記録再生方法並びに光ディスク記録再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、片側又は両側をウォブル(蛇行)したグルーブと、隣り合うグルーブ間に位置したランドとを対にしたトラックが、ディスク基板上で最内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成され、且つ、ランド上にはグルーブに記録する情報信号への補助情報がランドプリピットとして予め形成されていると共に、所定数のランドプリピットに対応して情報信号への記録ブロック単位(ECCブロック)が割り当てられた光ディスク及び光ディスク記録再生方法並びに光ディスク記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクは、映像情報とか音声情報やコンピュータデータなどの情報信号を円盤状のディスク基板上で螺旋状又は同心円状に形成したトラックに高密度に記録及び/又は再生でき、しかも所望のトラックを高速にアクセスできることから多用されている。
【0003】
一方、情報信号をより一層高密度に記録再生できる光ディスク及び光ディスク記録再生装置が要求され、この要求を満たすために各種の改善が行われており、この一例として、光ディスク上でトラックのトラック幅及びトラックピッチなどを狭めて情報信号への高密度化を図る方法が採用されている。これに伴って、狭いトラック幅及び狭いトラックピッチでもアドレス情報の読取りや光ディスクの回転制御を正確に得るために、ウォブル(蛇行)したグルーブ(溝)と、隣り合うグルーブ(溝)間に位置するランドとを対にしたトラックが、ディスク基板上で最内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成され、且つ、ランド上にはグルーブに記録する情報信号への補助情報がランドプリピットとして予め形成された光ディスク及びこの光ディスクを記録再生するための光ディスク記録再生装置が、例えば、特開平9−326138号公報,特開平10−293926号公報などに開示されている。
【0004】
図12は従来の光ディスクの一例を説明するための図、
図13は従来の光ディスクの他例を説明するための図である。
【0005】
まず、上記した特開平9−326138号公報に開示された光記録媒体及びその記録再生方法、記録再生装置では、CLV(Constant LinearVelocity…線速度一定)回転制御方式の光ディスクを用いて情報信号の高密度記録再生を目的としており、図12に示した如く、光ディスク100は、単一周波数でウォブルしたグルーブ101を有すると共に、隣り合うグルーブ101間に位置するランド102上には所定間隔でランドプリピット(例えばアドレスピット)103が予め記録されている。
【0006】
また、上記した光ディスク100を記録再生する記録再生方法及び記録再生装置では、光ディスク100上の一つのグルーブ101とこの両側に隣接するランド102,102とにビームスポットBを照射してグルーブ101から検出したウォブル信号により光ディスク100の回転制御を行うと共に、各ランド102,102上のランドプリピット103,103から検出したランドプリピット信号により記録信号の光ディスク100上での位置を検出している。
【0007】
次に、上記した特開平10−293926号公報に開示された記録用クロック信号発生装置では、光ディスクとしてCD−R(CD−Recordable)に対して約7倍に記録容量を向上させたDVD−R(DVD−Recordable)が適用され、ここでも情報信号の高密度記録再生を目的としており、図13に模式的に示した如く、光ディスク200は、所定の周波数成分のウォブル信号でウォブルしたグルーブトラック201と、隣り合うグルーブトラック201間に形成したランドトラック202とが不図示のディスク基板上に螺旋状又は同心円状に形成され、且つ、ランドトラック202上にウォブル信号に対して所定の位相関係を有するランドプリピット203が予め形成されている。また、光ディスク200はDVD−Rに適用されているために、情報信号を記録するグルーブトラック201が予め情報単位としてのシンクフレームごとに分割されている。そして、26のシンクフレームにより一つのレコーディングセクタが構成され、更に、16のレコーディングセクタにより一つのECC(Error Correcting Code)ブロックが構成されている。なお、一つのシンクフレームは、情報信号を記録する際の記録フォーマットにより規定されるピット間隔に対応する単位長さ(以下、Tという。)の1488倍(1488T)の長さを有しており、更に、一つのシンクフレームの先頭の14Tの長さの部分はシンクフレーム毎の同期をとるための同期情報SYとして用いられている。
【0008】
一方、光ディスク(DVD−R)200のランドトラック202上に記録されるランドプリピット203は、シンクフレーム毎に記録される。この際、夫々のシンクフレームにおける同期情報SYが記録される領域に隣接するランドトラック202上に、プリ情報における同期信号を示すものとして必ず一つのランドプリピット203が形成されていると共に、当該同期情報SY以外の当該シンクフレーム内の前半部分に隣接するランドトラック202上に、記録すべきプリ情報の内容を示すものとして一つ又は二つのランドプリピット203が形成されている(なお、同期情報SY以外の当該シンクフレーム内の前半部分については、記録すべきプリ情報の内容によってはランドプリピット203が形成されない場合もある。)。更に、一つのレコーディングセクタにおいては、偶数番目のシンクフレーム(EVENフレーム)又は奇数番目のシンクフレーム(ODDフレーム)のいずれか一方のシンクフレームにランドプリピット203が形成されてプリ情報が記録すべき情報の内容に対応して設定されている。
【0009】
そして、上記した記録用クロック信号発生装置では、ウォブルしたグルーブトラック201から抽出したウォブル信号の位相を担う信号と、ランドトラック202上のランドプリピット203から検出したランドプリピット信号との位相を比較して位相差信号を出力し、当該位相差信号に基づいてクロック信号の位相を調整することで、クロストークの影響を無視できないウォブル信号に基づいて生成されるクロック信号の時間軸上の変動を、クロストークの影響を受けないランドプリピット203を用いて補正しているので、光ディスク200の回転に高い精度で同期した記録用クロック信号を生成することが可能となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来の光ディスク及び従来の光ディスクを適用する光ディスク記録再生装置では、情報信号への高密度化を図る際に、光ディスク100,200上に形成したグルーブ101,201と、ランド102,202上に形成したランドトプリピット103,203とにより狭トラック化及び狭トラックピッチ化に対応させているものの、光ディスク100,200上に形成したグルーブ101,201が単一周波数又は所定の周波数でウォブルされているために、両光ディスク100,200は共にCLV(線速度一定)で回転制御されながら情報信号の記録再生を行うため、以下の▲1▼〜▲4▼項に記載した問題点を有しており、これらの問題点について図14を用いて説明する。
【0011】
図14は従来の光ディスクにおいて、(a)はウォブルしたグルーブのウォブル位相が逆の位相を持つ箇所を模式的に示し、(b)は一つのグルーブの両側に隣接するランド上に形成したランドプリピット同士が重なり合う箇所を模式的に示した図である。
【0012】
従来の問題点を項目順に説明すると、
▲1▼.従来の光ディスク100,200は共にCLV(線速度一定)で回転制御されているので、ディスク半径方向に隣り合うグルーブのウォブル位相が逆位相になる箇所が発生し、隣接トラックからのクロストークが大きくなり、信号品質が劣化するために記録に使えない領域が光ディスク面上に複数存在する。また、逆位相になるためにランドプリピット信号が、劣化する等の問題が生じる。
【0013】
より具体的には、図14(a)に示した如く、ディスク半径方向に隣り合う3本のグルーブ101(201)のうち、中間のグルーブ101(201)と図示上方のグールブ101(201)に形成されているウォブルの位相が、点線で囲んだように反転する場合も起こり得る。このような場合、点線で囲んだ部位では隣り合うグルーブ101(201)との距離が狭まる部分で記録してある情報信号からのクロストークが大きくなり、信号劣化からデータ誤りを生じたり、記録時に既に記録してある隣接トラックの誤消去などが発生する。
【0014】
また、図14(b)に示した如く、ウォブル位相が隣り合うグールブ101(201)間で徐々にずれていくに従って、一つのグールブ101(201)の両側に隣接するランド102(202)上のランドプリピット103(203)の相対位置も変化し、一つのグールブ101(201)の両側で点線で囲んだ部位のランドプリピット103(203)が互いに重なり合う箇所が生じる。このように点線で囲んだ部位ではランドプリピット103(203)から検出したランドプリピット信号の出力が十分に得られず、ランドプリピット信号の読み取りに影響が出てくる。
【0015】
このため、上記したように、隣り合うグルーブ101(201)間で、ウォブル位相が互いに逆になる部分については、ディジタル情報信号の記録を行わないとか、ランドプリピット103(203)を記録しないなどの対策が必要であった。
【0016】
▲2▼.また、一つのグールブ101(201)の両側に隣接するランド102(202)上のランドプリピット103(203)が互いに重なる箇所が生じる場合には、この箇所で情報信号の再生ができないために、ランドプリピット103(203)の位置を変えるなどの処理が必要である。
【0017】
▲3▼.また、光ディスク100(200)の半径方向に大きな距離のデータシークを行う場合、光ディスク回転用のスピンドルモータの回転数がデータ記録あるいは再生可能な範囲に落ち着くまで長時間を要するために、データシークに時間がかかる。
【0018】
▲4▼.また、特開平10−293926号公報に開示された光ディスク(DVD−R)200では、ランドプリピット203で表現すべきアドレスデータとしては、ECCブロックアドレス、ECCブロック内でのセクタアドレス(相対セクタアドレス)が含まれる。例えばDVD−Rでは、前述したように一つのECCブロックが16のレコーディングセクタで構成されている。つまり、16のレコーディングセクタのデータに対してECC(エラー訂正コード)処理が施され、ディスク表面の傷、ゴミなどによって発生するバーストエラーに対して訂正ができるようにされている。ここでは、光ディスク200上で適宜な長さに亘って連続して発生するエラーをバーストエラーと呼称している。
【0019】
ところで、光ディスク200は、透明なディスク基板を通して情報信号と対応する微少な記録マークを読み出す仕組みとなっているが、この透明なディスク基板は、ディスク表面の傷やゴミから記録マークを保護すると同時に、光ディスク表面の傷やゴミをビームスポットの焦点からずらすことによってその影響を少なくさせる効果がある。
【0020】
この際、ディスク基板の厚みが厚いほど上記効果は大きいが、逆に光学的な収差の量も大きくなり、情報信号の記録再生性能は落ちる。例えば、光ディスクの傾きに対する許容度はディスク基板の厚みの3乗に反比例して減少する。従って、さらなる記録密度の向上のためには情報信号読取り側に位置するディスク基板の厚みを薄くする必要が生じる。しかしながら、情報信号読取り側に位置するディスク基板の厚みを薄くすることで、ディスク表面のゴミや傷が記録再生信号に与える影響は大きくなるので、信号処理でその影響を低減する必要がある。
【0021】
そこで、上記DVD−RのECCブロックを、例えば16のレコーディングセクタ単位から32のレコーディングセクタ単位にして、エラー訂正範囲を大きくすることが考えられる。このようにすると、見かけ上、2倍のバーストエラーに対応できることになる。
【0022】
しかしながら、同時にランドプリピット203で表現すべきデータのうち、セクタアドレスも16から32に増えるため、セクタアドレスを表現するためのランドプリピット203は1ビット分多く必要になる。
【0023】
しかし、セクタそのものの長さは変わらないので、セクタ毎のランドプリピット203によるランドプリピットデータ数も一定であり、セクタアドレスを表現するランドプリピット203のビット数が足りなくなる。
【0024】
そこで、上記した▲1▼〜▲4▼項に記載の問題点を解決できる光ディスク及び光ディスク記録再生方法並び光ディスク記録再生装置が望まれている。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、請求項1記載の発明は、片側又は両側がウォブル(蛇行)されて情報信号を記録又は再生するグルーブと、隣り合う前記グルーブ間に位置したランドとによる対がディスク基板上で際内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成され、且つ、前記ディスク基板の半径方向に分割された複数のゾーンの各ゾーン内で前記ウォブルが同位相に形成され、更に、前記グルーブが偶数個のセクタからなる記録ブロック単位(ECC単位)で構成され、且つ、各セクタが偶数個の同期フレームにより構成されているのに対応して、前記ランド上には前記グルーブに記録する前記情報信号への補助情報となる複数種のランドプリピットが前記各セクタ内で前記偶数個の同期フレームに対して所定の間隔ごとに予め配置された光ディスクであって、
前記複数種のランドプリピットは、前記偶数個のセクタのうちで前半のセクタと後半のセクタとに分けて前記各セクタの同期信号を表す第1,第2のランドプリピット部と、データ“0”,“1”を表す第3,第4のランドプリピット部とからなり、各ランドプリピット部はそれぞれ3ビットのビット列で表され、且つ、前記各ランドプリピット部の先頭ビットは必ず“1”で表された状態で、一つの前記グルーブに対して一方側の前記ランド上に形成した前記各ランドプリピット部は一つのセクタ中の奇数番目の同期フレームに対応して配置され、且つ、一つの前記グルーブに対して他方側の前記ランド上に形成した前記各ランドプリピット部は前記一つのセクタ中の偶数番目の同期フレームに対応して配置されていることを特徴とする光ディスクである。
また、請求項2記載の発明は、片側又は両側がウォブル(蛇行)されて情報信号を記録又は再生するグルーブと、隣り合う前記グルーブ間に位置したランドとによる対がディスク基板上で際内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成され、且つ、前記ディスク基板の半径方向に分割された複数のゾーンの各ゾーン内で前記ウォブルが同位相に形成され、更に、前記グルーブが偶数個のセクタからなる記録ブロック単位(ECC単位)で構成され、且つ、各セクタが偶数個の同期フレームにより構成されているのに対応して、前記ランド上には前記グルーブに記録する前記情報信号への補助情報となる複数種のランドプリピットが前記各セクタ内で前記偶数個の同期フレームに対して所定の間隔ごとに予め配置された光ディスクであって、
前記複数種のランドプリピットは、前記偶数個のセクタのうちで奇数番目のセクタと偶数番目のセクタとに分けて前記各セクタの同期信号を表す第1,第2のランドプリピット部と、データ“0”,“1”を表す第3,第4のランドプリピット部とからなり、各ランドプリピット部はそれぞれ3ビットのビット列で表され、且つ、前記各ランドプリピット部の先頭ビットは必ず“1”で表された状態で、一つの前記グルーブに対して一方側の前記ランド上に形成した前記各ランドプリピット部は一つのセクタ中の奇数番目の同期フレームに対応して配置され、且つ、一つの前記グルーブに対して他方側の前記ランド上に形成した前記各ランドプリピット部は前記一つのセクタ中の偶数番目の同期フレームに対応して配置されていることを特徴とする光ディスクである。
【0026】
また、請求項記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の光ディスクを、各ゾーン毎には線速度が略一定に切り換えられ、且つ、各ゾーン内では角速度が一定に制御されて記録再生する光ディスク記録再生方法であって、
前記光ディスクを光ピックアップで再生した再生信号から前記複数種のランドプリピットを検出して複数種のランドプリピット信号を出力するランドプリピット検出ステップと、
前記ランドプリピット検出ステップから出力された前記複数種のランドプリピット信号を復号して前記各セクタの同期情報とアドレス情報とを生成して出力するランドプリピット復号ステップと、
前記ランドプリピット復号ステップから出力された前記各セクタの前記同期情報と前記アドレス情報とに基づいて、前記記録ブロック単位で構成された前記グルーブに前記情報信号を記録する記録条件を設定する制御ステップと、
前記制御ステップで設定された前記記録条件に基づいて、前記情報信号を前記グルーブに記録する記録ステップと、
を有することを特徴とする光ディスクの記録再生方法である。
【0027】
また、請求項記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の光ディスクを、各ゾーン毎には線速度が略一定に切り換えられ、且つ、各ゾーン内では角速度が一定に制御されて記録再生する光ディスク記録再生装置であって、
前記光ディスクを光ピックアップで再生した再生信号から前記複数種のランドプリピットを検出して複数種のランドプリピット信号を出力するランドプリピット検出手段と、
前記ランドプリピット検出手段から出力された前記複数種のランドプリピット信号を復号して前記各セクタの同期情報とアドレス情報とを生成して出力するランドプリピット復号手段と、
前記ランドプリピット復号手段から出力された前記各セクタの前記同期情報と前記アドレス情報とに基づいて、前記記録ブロック単位で構成された前記グルーブに前記情報信号を記録する記録条件を設定する制御手段と、
前記制御手段で設定された前記記録条件に基づいて、前記情報信号を前記グルーブに記録する記録手段と、
を具備したことを特徴とする光ディスクの記録再生装置である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る光ディスク及び光ディスク記録再生方法並びに光ディスク記録再生装置の一実施例を図1乃至図11を参照して<光ディスク>,<光ディスク記録再生方法及び光ディスク記録再生装置>の順に詳細に説明する。
【0029】
<光ディスク>
図1は本発明に係る光ディスクを説明するための斜視図、
図2は本発明に係る光ディスクにおいて、ゾーンの構成を示した平面図、
図3は本発明に係る光ディスクにおいて、ウォブルしたグルーブのウォブル周期を内周側と外周側に分けて模式的に示した図である。
【0030】
図1に示した如く、本発明に係る光ディスク1は、厚さが例えば略0.6mm程度の透明なディスク基板2を円盤状に形成し、このディスク基板2の一方の面側にウォブル(蛇行)したグルーブ3と、隣り合うグルーブ3間に位置するランド4とを対にしたトラックが、ディスク基板2上で最内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成され、且つ、ランド4上にはグルーブ3に記録する情報信号への補助情報がランドプリピット5として予め形成されている。
【0031】
尚、グルーブ3及びランド4の形状は、一般的にグルーブ3が凹状に形成され、ランド4は凸状に形成されているものの、ビームスポットBを照射する面が反転すれば両者の凹凸関係が逆転するために、グルーブ3及びランド4の凹凸形状は、いずれか一方を凹状に形成し、他方を凸状に形成すれば良いものである。
【0032】
更に、後述するように、所定数のランドプリピット5に対応して情報信号への記録ブロック単位(ECCブロック)が割り当てられている。
【0033】
この際、グルーブ3は情報信号を記録するための記録用トラックとなっており、一方、ランド4上に形成したランドプリピット5は補助情報としてアドレス情報,訂正用パリティなどがピット形態で予め記録されている。
【0034】
また、グルーブ3及びランド4上には、相変化材料を用いた相変化記録層6と、Al(アルミニュウム),Au(金)などを用いた金属反射層7と、保護層8とが順次形成され、更に、保護層8側に厚さが略0.6mm程度の補強基板9を接着材を用いて貼り合わせて、合計厚さが1.2mmの光ディスク1が形成されている。
【0035】
従って、グルーブ3上に成膜した相変化記録層6により情報信号の重ね書き,情報信号の追記が可能となり、DVD−RW(DVD−Rewriteable)に適用可能に構成されている。
【0036】
そして、透明なディスク基板2の他方の面側から一つのグルーブ3と、このグルーブ3の両側に隣接するランド4,4とにビームスポットBを照射して、ビームスポットBがディスク基板2,相変化記録層6を通って金属反射層7で反射された戻りの反射光を、後述する光ディスク記録再生装置20(図9)内に設けた4分割型のホト・ディテクタ28(図9,図10)を用いてプッシュプル法により再生信号を検出している。
【0037】
尚、光ディスク1へのさらなる記録密度の向上のために情報信号読取り側に位置するディスク基板の厚みを薄くする必要が生じた場合には、図示を省略するものの、厚さが0.5mm〜1.1mm程度の厚いディスク基板2にグルーブ3とランド4とを対にしたトラックを螺旋状又は同心円状に形成し、これらのグルーブ3及びランド4上に金属反射層7,相変化記録層6を順に成膜した後、相変化記録層6側に厚さが0.1mm〜0.2mm程度の薄い透明フィルムを透明接着材で接着し、この薄い透明フィルム側からビームスポットBを照射するように光ディスク1を形成する方法もある。
【0038】
また、図2に示した如く、本発明に係る光ディスク1は、情報信号を記録する記録領域が光ディスク1の半径方向に沿ってディスク基板2の中心孔2aを中心として同心円状に複数のゾーンに分割されれている。この際、一例として、光ディスク1の直径を12cmに形成し、且つ、記録領域をゾーン0からゾーンN−1までN個に分割した場合にゾーン数Nは例えば83であり、且つ、各ゾーン内は例えば1024本のトラックで構成されている。
【0039】
また、光ディスク1への回転制御方式は、ゾーン0からゾーンN−1まで各ゾーンごとに光ディスク1の回転数を順次段階的に切り換えて略線速度一定に回転制御されるZCLV(Zone Constant Linear Velocity)方式が採用されると共に、各ゾーン内はZCLVにより各ゾーンごと設定された一定の回転数で常に角速度一定に回転制御されるZCAV(Zone Constant Angular Velocity)方式が採用されている。
【0040】
上記した光ディスク1への回転制御方式に伴って、図3に示した如く、ZCLV方式によりゾーンごとに光ディスク1の回転数を順次段階的に切り換えているため、内周側の回転数は高く、外周側の回転数は低いので、グルーブ3のウォブル周期は内周側で低く、外周側で高くなっている。
【0041】
更に、各ゾーン内ではZCAV方式により一定の回転数で回転することで、1024本のグルーブ3はウォブルの位相が全て同一の位相に形成されているので、各ゾーン内で隣り合うグルーブ3が互いに逆位相なるなどの現象が生じないため、グルーブ3の間隔が狭くなることにより生じる隣接トラックからのクロストークも発生しない。
【0042】
次に、光ディスク1上で適宜な一つのゾーン内において、ランド4上に形成したランドプリピット5を中心に図4乃至図8を用いて説明する。
【0043】
図4は本発明に係る光ディスクにおいて、ランド上に形成したランドプリピットを説明するための図であり、(a)はランドプリピットの形状を模式的に示した図であり、(b)はランドプリピットを検出した時のランドプリピット信号の波形を示した図、
図5はグルーブの同期フレーム内の信号形態を示した図、
図6はランド上に形成したランドプリピットの種類を説明するための図、
図7は一つのセクタに対応して設けた複数のランドプリピットを示した図、
図8(a)は一つのECCブロック中の一つのセクタのランドプリピットを示し、(b)は一つのECCブロックと対応するランドプリピットブロックを示した図である。
【0044】
図4(a)に示した如く、光ディスク1上で適宜な一つのゾーン内では、複数のグルーブ3が全て同一の位相でディスク円周方向に沿ってウォブルされており、且つ、グルーブ3の一つの同期フレーム周期は例えば3ウォブル周期に設定されている。尚、図4(a)に示したグルーブ3は、両側共にウォブルされているが、これに限らず、グルーブ3の片側のみをウォブルさせても良い。
【0045】
そして、グルーブ3の一つの同期フレーム周期と対応する一つの同期フレーム内には、図5に示したように、同期信号SYと、情報信号Dとが記録される。
【0046】
また、グルーブ3に記録される情報信号のデータフォーマットは、先に従来例のDVD−Rで説明したと同様に26個の同期フレーム(シンクフレームで)で一つのセクタ(レコーディングセクタ)が構成されているものの、この実施例では一つのECC(Error Correcting Code)ブロックがDVD−Rの2倍の32セクタで構成されている。
【0047】
図4(a)に戻り、グルーブ3間のランド4上に形成したランドプリピット5は、グルーブ3のウォブル周期,同期フレーム周期と対応して設けられている。
【0048】
より具体的には、ランドプリピット5は、グルーブ3の一つの同期フレーム周期に対して所定の間隔として一つおきに設けられ、且つ、各ランドプリピット5は、ウォブル周期,同期フレーム周期に対して所定の位置に設けられており、更に、一つのグルーブ3の両側に位置するランド4,4上に形成したランドプリピット5,5は、上記した所定の間隔を保ちつつ位置をずらして両者が重なり合わないように設けられている。
【0049】
即ち、一つのグルーブ3に対して一方側のランド4上に形成したランドプリピット5は奇数番目の同期フレームに対応して設けられ、且つ、他方側のランド4上に形成したランドプリピット5は偶数番目の同期フレームに対応して設けられているので、ランドプリピット5,5同士が一つのグルーブ3の両側で重なり合うことがない。
【0050】
また、ランドプリピット5は、図6に示したように、3ビット(b2,b1,b0)を用いた組み合わせにより4種類のコードデータが設定されており、3ビット(b2,b1,b0)の配列は連続した3つのウォブル中でウォブル周期に同期した各ウォブルの所定位置に合計で3か所設定されている。
【0051】
この際、ランドプリピット5の3ビット(b2,b1,b0)の配列は、プリピット同期信号1が(1,1,1)に、プリピット同期信号2は(1,1,0)に、プリピットデータは(1,0,1)に、プリピットデータ=0は(1,0,0)に設定されている。
【0052】
従って、各ランドプリピット5は、4種類のうちのいずれか1つが必ず付与されていると共に、4種類のランドプリピット5はビットb2が共通して“1”に設定されており、プリピット同期信号1及びプリピット同期信号2についてはビットb1が共に“1”であることにより同期情報であるとして認識され、更に、ビットb0が“1”か“0”かを認識することにより1ビットのデータとして扱うことができる。
【0053】
これに伴って、前述したように、一つのセクタは26個の同期フレームで構成されているため、同期フレームの同期フレーム周期に対して一つおきに設けたランドプリピット5は一つのセクタと対応して13個設けられており、図7に示したように配置されている。
【0054】
また、図8(a)に示した如く、一つのECCブロックは32セクタで構成されており、各セクタと対応して設けた13個のランドプリピット5は、1個のプリピット同期信号(1又は2)と、12個のプリピットデータ(12ビット)とで構成されている。
【0055】
更に、図8(b)に示したランドプリピットブロックは、図8(a)に示した一つのセクタ内に設けたランドプリピット5を、32セクタ分まとめて一つのECCブロックと対応させたものである。
【0056】
ここで、1セクタ分のランドプリピットに記録する内容は、プリピット同期信号と、ブロック内の相対セクタアドレス、およびECCブロックアドレスやゾーン番号等のディスクインフォメーションである。この際、ディスクインフォメーションは8ビットを割り当てているので、残る5ビットでプリピット同期信号と相対セクタアドレスを表示しなければならない。しかし、一つのECCブロック内の32セクタのアドレスを表すには、5ビット全部必要である。そこで、プリピット同期信号を1ビット、相対セクタアドレスを4ビットとし、プリピット同期信号は前述したように2通りのプリピット同期信号1及びプリピット同期信号2のコードパターンを使用している。これにより、1ビットを用いた2種類のプリピット同期信号1,2による同期信号パターン情報と、プリピットデータ中の4ビットの相対アドレス情報とを組み合わせて合計で5ビットからなる組み合わせアドレス情報を得て、この組み合わせアドレス情報により一つのECCブロックを構成する32セクタ分のアドレス情報を得ることができる。言い換えると、1ビットを用いた2種類のプリピット同期信号1,2による同期信号パターン情報でプリピットデータ中の相対アドレス情報の一部を兼ねることで、ECCブロック内のアドレス情報量を増大させることができる。
【0057】
更に、2通りのプリピット同期信号1及びプリピット同期信号2は、相対セクタアドレスの最上位ビットとして用いており、且つ、一つのECCブロック中でプリピット同期信号1が前半の16セクタの同期コードとし、プリピット同期信号2が後半の16セクタの同期コードとなっているが、これに限定されることなく、例えば、奇数番目のセクタにプリピット同期信号1を、偶数番目のセクタにプリピット同期信号2を割り当てるなども可能である。
【0058】
また、図8(b)のような例に限らず、本発明によれば、ランドプリピット5中のプリピット同期信号をアドレス情報と兼用するため、n個の同期信号パターン情報を有するプリピット同期信号と、プリピットデータ中のmビットのアドレスビットとを組み合わせた組み合わせアドレス情報により、従来では2セクタ分しか表せないところが、n×2セクタの相対アドレスが表すことができ、一つのECCブロック中にセクタ数が多い場合でも光ディスク記録再生装置20(図9)によって適切な記録が行えると共にECCブロックあたりのセクタ数を増やしてエラー訂正能力を向上させることが可能であり、高密度で、より高精度の光ディスク1が得られる。
【0059】
そして、一つのグルーブ3の両側に位置するランド4,4上にそれぞれ形成したランドプリピット5,5を4分割型のホト・ディテクタ28(図9,図10)を用いてプッシュプル法により再生信号中から検出したランドプリピット信号は、図4(b)に示したように、同期フレーム周期ごとに極性が正逆に再生される。この際、プッシュプル法によるランドプリピット信号の検出は、一方のランド4側の検出出力から他方のランド4側の検出出力を引き算することで、互い違いに正逆の値が得られる。
【0060】
<光ディスク記録再生方法及び光ディスク記録再生装置>
図9は本発明に係る光ディスクを適用する光ディスク記録再生装置を示した構成図、図10は本発明に係る光ディスク上に照射したビームスポットによる光ディスクからの反射光を4分割型のホト・ディテクタで検出する状態を模式的に示した図、
図11は図9に示したランドプリピット復号回路の動作を説明するための図である。
【0061】
図9に示した本発明に係る光ディスク記録再生装置20は、先に説明した本発明に係る光ディスク1を用いて情報信号を記録及び/又は再生可能に構成されている。
【0062】
上記した光ディスク記録再生装置20は、内部に設けたシステムコントローラ21によって装置全体の制御が行われていると共に、このシステムコントローラ21は光ディスク1への記録時に後述するランドプリピット復号回路32から出力された各種の情報により光ディスク1への記録条件を設定している制御手段でもある。
【0063】
また、信号処理回路22は、光ディスク1に情報信号を記録するための記録用情報信号を処理し、且つ、光ディスク1から再生した再生用情報信号を処理するためのものであり、これらの記録用情報信号及び再生用情報信号は一時的にメモリ23に記憶され、光ディスク1への記録及び/又は再生時にメモリ23から適時読み出されている。
【0064】
また、システムコントローラ21から光ディスク1のゾーン情報がスピンドルモータ制御・駆動回路24に入力されている。また、スピンドルモータ制御・駆動回路24には、後述するウォブル周波数位相同期回路34から出力されたウォブル周波数及びウォブル位相情報も入力されている。そして、スピンドルモータ制御・駆動回路24からの指令によって、スピンドルモータ25を介して光ディスク1を回転させている。この際、スピンドルモータ制御・駆動回路24は、システムコントローラ21からのゾーン情報により、前述したように、光ディスク1内の各ゾーンごとにZCLVにより光ディスク1の回転数を順次段階的に切り換えて略線速度一定に回転制御すると共に、各ゾーン内ではZCAVにより各ゾーンに対応して設定された回転数で角速度一定に回転制御している。
【0065】
また、光ディスク1と対向して光ピックアップ26が光ディスク1の半径方向に移動自在に設けられている。上記した光ピックアップ26には、不図示の対物レンズからビームスポットB(図1)を光ディスク1上に照射するためにレーザビームを出力するLD駆動回路27と、光ディスク1に照射したビームスポットBが光ディスク1で反射された戻りの反射光を検出するために4分割型のホト・ディテクタ28とが内蔵されている。
【0066】
まず、光ディスク1への記録時には、映像信号や音声信号などの情報信号が不図示の情報信号符号化器によって符号化されて、上記した信号処理回路22によって所定の伝送路符号化が行われると共に、誤り訂正符号の付加や同期信号の付加などの記録フォーマット化がなされて、メモリ23に一時的に記憶されている。
【0067】
一方、先に図1を用いて説明したように、光ディスク1に照射されたビームスポットBは、ディスク基板2,相変化記録層6を通って金属反射層7で反射され、この金属反射層7で反射された戻りの反射光が4分割型のホト・ディテクタ28に入力され、この4分割型のホト・ディテクタ28で反射光を光電気変換した後、ホト・ディテクタ28からの出力を増幅器29によって所定の増幅を行い、更に、増幅器29からの出力信号(再生信号)を記録再生制御回路30と、ランドプリピット検出回路31と、ウォブル検出回路33とに供給している。
【0068】
ここで、記録再生制御回路30と、ランドプリピット検出回路31と、ウォブル検出回路33とに供給される再生信号は、4分割型のホト・ディテクタ28から出力される信号と略等価であり、図10を用いて簡略に説明する。
【0069】
図10に示した状態は、4分割型のホト・ディテクタ28が光ディスク1上でウォブルされたグルーブ3の略中央に位置し、且つ、このホト・ディテクタ28で図示右側のランド4上のランドプリピット5を検出している状態を模式的に示している。
【0070】
上記した4分割型のホト・ディテクタ28は略矩形状に形成されており、光ディスク1の半径方向に沿った直線とトラック方向に沿った直線とで全受光領域が4等分割されているものの、このホト・ディテクタ28上に結像したビームスポットBは光ディスク1の外周側(又は内周側)の2つの受光領域A及び受光領域Bの組みと、内周側(又は外周側)の2つの受光領域C及び受光領域Dの組みとで2つの組みを形成しているので、光ディスク1の記録トラック方向に沿った直線に対して2分割した状態となる。尚、ホト・ディテクタ28で検出する信号は、ビームスポットによる回折現象などの影響を考慮しているがここでは概念的に説明する。
【0071】
上記した4分割型のホト・ディテクタ28からの受光出力と略等価な再生信号は、受光領域A,B,C,Dの全ての領域から出力された値であり、これらの各受光領域の値を加減算可能に出力されている。
【0072】
図9に戻り、記録再生制御回路30では、増幅器29からの再生信号を用いて、ホト・ディテクタ28の全ての受光領域A〜Dからの受光量を加算して(A+B+C+D)信号を得るようになっており、この(A+B+C+D)信号は光ディスク1への記録時には必要なく、光ディスク1からの再生時に再生情報信号として得られる。
【0073】
また、ウォブル検出回路33は、光ディスク1上に形成したグルーブ3のウォブルを検出するものであり、ここでは増幅器29からの再生信号を用いて、ホト・ディテクタ28の受光領域A,Bの加算値から受光領域C,Dの加算値を減算して{(A+B)−(C+D)}信号を得て、この{(A+B)−(C+D)}信号を不図示のバンドパスフィルタを通してランドプリピット5の影響を除去することでウォブル信号を得て、このウォブル信号をランドプリピット検出回路31と、ウォブル周波数位相同期回路34とにそれぞれ出力している。
【0074】
また、ウォブル周波数位相同期回路34は、入力されたウォブル検出回路33からのウォブル信号と、下記するランドプリピット検出回路31からのランドプリピット位相とを用いて、光ディスク1への記録時の記録周波数(記録クロック)及び記録位相情報を生成するための信号の検出がなされて、これらの信号を記録再生制御回路30に出力すると共に、スピンドルモータ制御・駆動回路24にも供給して光ディスク1が所定の回転数になるようスピンドルモータ25の制御が行われている。
【0075】
また、ランドプリピット検出回路31は、光ディスク1上に形成したランド4上のランドプリピット5を検出するものであり、ここでは増幅器29からの再生信号を用いて、ホト・ディテクタ28の受光領域A,Bの加算値から受光領域C,Dの加算値を減算して{(A+B)−(C+D)}信号を得て、この{(A+B)−(C+D)}信号をウォブル信号の振幅値よりも大きな所定値でスライスすることでランドプリピット信号を得て、このランドプリピット信号をランドプリピット復号回路32に出力している。また、ランドプリピット検出回路31は、ここで得られたランドプリピット信号のランドプリピット位相をウォブル周波数位相同期回路34に出力している。
【0076】
また、ランドプリピット復号回路32では、図11に示した如く、ランドプリピット検出回路31で検出したランドプリピット信号からプリピット同期信号1(SYNC1)及びプリピット同期信号2(SYNC2)と、プリピットデータ=1及びプリピットデータ=0とを復号している。
【0077】
この際、ランドプリピットブロックにおいて、プリピット同期信号1(SYNC1)は一つのECCブロックと対応する前半の16セクタの同期コードであり、一方、プリピット同期信号2(SYNC2)は後半の16セクタの同期コードである。
【0078】
また、12ビットのプリピットデータのうち4ビットで16通りの相対アドレス情報を、残りの8ビットでECCブロックアドレスとか、訂正用パリティとか、記録条件などの補助情報を得ている。
【0079】
更に、前述したように、1ビットを用いた2種類のプリピット同期信号1,2による同期信号パターン情報と、プリピットデータ中の4ビットの相対アドレス情報とを組み合わせて合計で5ビットからなる組み合わせアドレス情報を得て、この組み合わせアドレス情報により一つのECCブロックを構成する32セクタ分のアドレス情報を得ている。
【0080】
そして、ランドプリピット復号回路32で得られた各情報をシステムコントローラ21に伝えている。
【0081】
これに基づいてシステムコントローラ21は、得られたゾーン番号やアドレス情報あるいは記録制御情報を基にビームスポットB(図1)への記録パワー、記録用ピットの形状を決めるためのパルスストラテジなどの記録条件を設定して、記録再生制御回路30に伝達し、この記録条件と共にメモリ23に蓄えられた情報信号をパルス変調して記録データをLD駆動回路27に送り、LD駆動回路27は入力される記録データに応じて最適なレーザーパワー、記録ストラテジで光パルスを光ディスク上のグルーブ3に照射して情報信号を記録している。この際、メモリ23の制御はシステムコントローラ21で行っている。
【0082】
次に、光ディスク1からの再生時には、記録時と同様に、ホト・ディテクタ28で光ディスク1からの反射光を光電気変換し、増幅器29によって所定の増幅を行い、増幅器29からの再生信号が記録再生制御回路30,ランドプリピット検出回路31,ウォブル検出回路33にそれぞれ加えられる。また、記録再生制御回路30は、増幅器29からの再生信号を用いて、ホト・ディテクタ28の全ての受光領域A〜Dからの受光量を加算して(A+B+C+D)信号からなる再生情報信号を得て、この再生情報信号をメモリ23に一時的に書き込み、更に、メモリ23から再生情報信号を適宜読み出して信号処理回路22に再生データとして送出し、所定の処理が加えられて最終的に再生情報信号が出力されている。
【0083】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の光ディスクによると、とくに、複数種のランドプリピットは、偶数個のセクタのうちで前半のセクタと後半のセクタとに分けて各セクタの同期信号を表す第1,第2のランドプリピット部と、データ“0”,“1”を表す第3,第4のランドプリピット部とからなり、各ランドプリピット部はそれぞれ3ビットのビット列で表され、且つ、各ランドプリピット部の先頭ビットは必ず“1”で表された状態で、一つのグルーブに対して一方側のランド上に形成した各ランドプリピット部は一つのセクタ中の奇数番目の同期フレームに対応して配置され、且つ、一つのグルーブに対して他方側のランド上に形成した各ランドプリピット部は一つのセクタ中の偶数番目の同期フレームに対応して配置されているので、一つのグルーブの両側に位置する各ランドに形成した各ランドプリピット部は互いに重なり合うことがなく、且つ、各ランドプリピット部の先頭ビットにより一つのセクタ中の偶数個の同期フレームの同期を検出することができるために、この光ディスクを用いたときに複数種のランドプリピットを確実且つ迅速に検出することができる。
また、請求項2記載の光ディスクによると、とくに、複数種のランドプリピットは、偶数個のセクタのうちで奇数番目のセクタと偶数番目のセクタとに分けて各セクタの同期信号を表す第1,第2のランドプリピット部と、データ“0”,“1”を表す第3,第4のランドプリピット部とからなり、各ランドプリピット部はそれぞれ3ビットのビット列で表され、且つ、各ランドプリピット部の先頭ビットは必ず“1”で表された状態で、一つのグルーブに対して一方側のランド上に形成した各ランドプリピット部は一つのセクタ中の奇数番目の同期フレームに対応して配置され、且つ、一つのグルーブに対して他方側のランド上に形成した各ランドプリピット部は一つのセクタ中の偶数番目の同期フレームに対応して配置されているので、請求項1記載と同様に、一つのグルーブの両側に位置する各ランドに形成した各ランドプリピット部は互いに重なり合うことがなく、且つ、各ランドプリピット部の先頭ビットにより一つのセクタ中の偶数個の同期フレームの同期を検出することができるために、この光ディスクを用いたときに複数種のランドプリピットを確実且つ迅速に検出することができる。
【0084】
また、請求項記載の光ディスク記録再生方法及び請求項記載の光ディスク記録再生装置によると、上記した請求項1又は請求項2記載の光ディスクを用いているので、複数種のランドプリピットを確実且つ迅速に検出することで、信頼性の向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクを説明するための斜視図である。
【図2】本発明に係る光ディスクにおいて、ゾーンの構成を示した平面図である。
【図3】本発明に係る光ディスクにおいて、ウォブルしたグルーブのウォブル周期を内周側と外周側に分けて模式的に示した図である。
【図4】本発明に係る光ディスクにおいて、ランド上に形成したランドプリピットを説明するための図であり、(a)はランドプリピットの形状を模式的に示した図であり、(b)はランドプリピットを検出した時のランドプリピット信号の波形を示した図である。
【図5】グルーブの同期フレーム内の信号形態を示した図である。
【図6】ランド上に形成したランドプリピットの種類を説明するための図である。
【図7】一つのセクタに対応して設けた複数のランドプリピットを示した図である。
【図8】(a)は一つのECCブロック中の一つのセクタのランドプリピットを示し、(b)は一つのECCブロックと対応するランドプリピットブロックを示した図である。
【図9】本発明に係る光ディスクを適用する光ディスク記録再生装置を示した構成図である。
【図10】本発明に係る光ディスク上に照射したビームスポットによる光ディスクからの反射光を4分割型のホト・ディテクタで検出する状態を模式的に示した図である。
【図11】図9に示したランドプリピット復号回路の動作を説明するための図である。
【図12】従来の光ディスクの一例を説明するための図である。
【図13】従来の光ディスクの他例を説明するための図である。
【図14】従来の光ディスクにおいて、(a)はウォブルしたグルーブのウォブル位相が逆の位相を持つ箇所を模式的に示し、(b)は一つのグルーブの両側に隣接するランド上に形成したランドプリピット同士が重なり合う箇所を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1…光ディスク、2…ディスク基板、
3…グルーブ、4…ランド、5…ランドプリピット、
6…相変化記録層、7…金属反射層、
20…光ディスク記録再生装置、
21…システムコントローラ、22…信号処理回路、23…メモリ、
24…スピンドルモータ制御・駆動回路、25…スピンドルモータ、
26…光ピックアップ、27…LD駆動回路、28…ホト・ディテクタ、
29…増幅器、30…記録再生制御回路、
31…ランドプリピット検出回路、32…ランドプリピット復号回路、
33…ウォブル検出回路、
34…ウォブル周波数位相同期回路、
B…ビームスポット。

Claims (4)

  1. 片側又は両側がウォブル(蛇行)されて情報信号を記録又は再生するグルーブと、隣り合う前記グルーブ間に位置したランドとによる対がディスク基板上で際内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成され、且つ、前記ディスク基板の半径方向に分割された複数のゾーンの各ゾーン内で前記ウォブルが同位相に形成され、更に、前記グルーブが偶数個のセクタからなる記録ブロック単位(ECC単位)で構成され、且つ、各セクタが偶数個の同期フレームにより構成されているのに対応して、前記ランド上には前記グルーブに記録する前記情報信号への補助情報となる複数種のランドプリピットが前記各セクタ内で前記偶数個の同期フレームに対して所定の間隔ごとに予め配置された光ディスクであって、
    前記複数種のランドプリピットは、前記偶数個のセクタのうちで前半のセクタと後半のセクタとに分けて前記各セクタの同期信号を表す第1,第2のランドプリピット部と、データ“0”,“1”を表す第3,第4のランドプリピット部とからなり、各ランドプリピット部はそれぞれ3ビットのビット列で表され、且つ、前記各ランドプリピット部の先頭ビットは必ず“1”で表された状態で、一つの前記グルーブに対して一方側の前記ランド上に形成した前記各ランドプリピット部は一つのセクタ中の奇数番目の同期フレームに対応して配置され、且つ、一つの前記グルーブに対して他方側の前記ランド上に形成した前記各ランドプリピット部は前記一つのセクタ中の偶数番目の同期フレームに対応して配置されていることを特徴とする光ディスク。
  2. 片側又は両側がウォブル(蛇行)されて情報信号を記録又は再生するグルーブと、隣り合う前記グルーブ間に位置したランドとによる対がディスク基板上で際内周から最外周に亘って螺旋状又は同心円状に形成され、且つ、前記ディスク基板の半径方向に分割された複数のゾーンの各ゾーン内で前記ウォブルが同位相に形成され、更に、前記グルーブが偶数個のセクタからなる記録ブロック単位(ECC単位)で構成され、且つ、各セクタが偶数個の同期フレームにより構成されているのに対応して、前記ランド上には前記グルーブに記録する前記情報信号への補助情報となる複数種のランドプリピットが前記各セクタ内で前記偶数個の同期フレームに対して所定の間隔ごとに予め配置された光ディスクであって、
    前記複数種のランドプリピットは、前記偶数個のセクタのうちで奇数番目のセクタと偶数番目のセクタとに分けて前記各セクタの同期信号を表す第1,第2のランドプリピット部と、データ“0”,“1”を表す第3,第4のランドプリピット部とからなり、各ランドプリピット部はそれぞれ3ビットのビット列で表され、且つ、前記各ランドプリピット部の先頭ビットは必ず“1”で表された状態で、一つの前記グルーブに対して一方側の前記ランド上に形成した前記各ランドプリピット部は一つのセクタ中の奇数番目の同期フレームに対応して配置され、且つ、一つの前記グルーブに対して他方側の前記ランド上に形成した前記各ランドプリピット部は前記一つのセクタ中の偶数番目の同期フレームに対応して配置されていることを特徴とする光ディスク。
  3. 請求項1又は請求項2記載の光ディスクを、各ゾーン毎には線速度が略一定に切り換えられ、且つ、各ゾーン内では角速度が一定に制御されて記録再生する光ディスク記録再生方法であって、
    前記光ディスクを光ピックアップで再生した再生信号から前記複数種のランドプリピットを検出して複数種のランドプリピット信号を出力するランドプリピット検出ステップと、
    前記ランドプリピット検出ステップから出力された前記複数種のランドプリピット信号を復号して前記各セクタの同期情報とアドレス情報とを生成して出力するランドプリピット復号ステップと、
    前記ランドプリピット復号ステップから出力された前記各セクタの前記同期情報と前記アドレス情報とに基づいて、前記記録ブロック単位で構成された前記グルーブに前記情報信号を記録する記録条件を設定する制御ステップと、
    前記制御ステップで設定された前記記録条件に基づいて、前記情報信号を前記グルーブに記録する記録ステップと、
    を有することを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
  4. 請求項1又は請求項2記載の光ディスクを、各ゾーン毎には線速度が略一定に切り換えられ、且つ、各ゾーン内では角速度が一定に制御されて記録再生する光ディスク記録再生装置であって、
    前記光ディスクを光ピックアップで再生した再生信号から前記複数種のランドプリピットを検出して複数種のランドプリピット信号を出力するランドプリピット検出手段と、
    前記ランドプリピット検出手段から出力された前記複数種のランドプリピット信号を復号して前記各セクタの同期情報とアドレス情報とを生成して出力するランドプリピット復号手段と、
    前記ランドプリピット復号手段から出力された前記各セクタの前記同期情報と前記アドレス情報とに基づいて、前記記録ブロック単位で構成された前記グルーブに前記情報信号を記録する記録条件を設定する制御手段と、
    前記制御手段で設定された前記記録条件に基づいて、前記情報信号を前記グルーブに記録する記録手段と、
    を具備したことを特徴とする光ディスクの記録再生装置。
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