JP3928869B2 - 無段変速機用ベルトのエレメントの板厚測定装置 - Google Patents

無段変速機用ベルトのエレメントの板厚測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、無段変速機用ベルトのエレメントの板厚を測定する測定装置に関する。
無段変速機用ベルトは、金属製板材から打ち抜かれた複数のエレメントが環状に積層され、各エレメントが相互に外れないように無端のリングに組み付けられて構成されている。この種の無段変速機用ベルトを構成するエレメントは、無段変速機のプーリに接するV面を形成する両端縁を備えるボディーと、該ボディーにネックを介して連設されたヘッドとを備えている。
ところで、金属製板材から打ち抜かれた前記エレメントは各部の板厚にばらつきが生じているものがある。このような板厚にばらつきを有するエレメントは、環状に積層した際にエレメント同士が密着せず、無段変速機用ベルトの組立て工程において前記リングへの組み付けが困難となる。また、たとえ前記リングに組み付けられたとしても、エレメント同士の間隔がばらついて無段変速機用ベルトによるプーリ間の駆動力伝達効率が低下するといった品質低下を招くおそれがある。
そこで、従来、無段変速機用ベルトを組み立てるに先だって、作業者がマイクロメータを用いて手作業で該エレメントの各部の板厚を測定することが行なわれている。
しかし、作業者の手作業によるエレメントの板厚測定においては、該エレメントの前記ボディーやヘッドの複数箇所について一箇所ずつ板厚を測定しなければならず、多大な工数及び長時間を要するだけでなく、一定の測定精度が得られないおそれがある。
そこで、エレメントの複数の測定箇所に対して同時に板厚を測定することができる測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の測定装置においては、エレメントをその両面が上下方向に向かう姿勢に昇降自在に位置決めし、次いで、該位置決めされたエレメントのボディー及びヘッドに予め設定された複数の測定箇所の下面に複数の第1変位センサを対応させて当接させる。続いて、各第1変位センサの上方に対向する複数の第2変位センサを、位置決めされたエレメントのボディー及びヘッドの上面に当接させる。そして、各変位センサから得られる変位量に基づいて各測定箇所の板厚を測定する。これによって、一度に複数箇所の板厚が測定できるので、作業者がマイクロメータを用いて各測定箇所の板厚を一箇所ずつ測定する場合に比べて、板厚測定を効率良く行なうことができる。
ところで、この種のエレメントは、金属製板材から打ち抜かれたときに僅かな曲りが生じることがある。この曲りについては、ヘッドの中央からネックを経てボディーの中央に至る中心線に沿った方向での発生は極めて少ないが、特にヘッドの両側のイヤーの延びる方向やボディーの左右方向(何れも中心線に直交する方向)に比較的大きく発生する。しかもこの曲りはボディーの左右方向への曲り具合とヘッドの両イヤー方向への曲り具合が一定とはならない。
また、この種のエレメントは、金属製板材から打ち抜かれることによって、部分的に僅かに引け(打抜き時に周囲の端縁から引っ張られることにより形成された肉薄となっている窪み)が発生していることがある。このような引けが発生している場合に、先端が半球状或いは円錐状に形成されている測定子を備えた変位センサを採用すると、引けの内部に測定子の先端が入り込んで当接した場合には実際よりも肉薄に測定されてしまい正確な測定結果が得られない。そのため、近年では、先端が平坦面とされた測定子を備えた変位センサを採用し、引けの内部に測定子の先端が入り込むことを回避するようにしている。
しかし、先端が平坦面とされた測定子によると、前述したように曲りによって傾斜する測定箇所においては、測定子の先端がエレメントに均等に当接されず、測定箇所の傾斜角度に応じて両測定子の間隔が実際の板厚より大きく測定され、正確な測定結果が得られない不都合があった。
特開2001−304847号公報
かかる不都合を解消して、本発明は、エレメントの板厚を効率良く且つ正確に測定することができる無段変速機用ベルトのエレメントの板厚測定装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、無段変速機のプーリに接するV面となる一対の端縁が両側に形成されたボディーと、該ボディーの中央部から延びるネックを介して連設され、ボディーに沿って延びるイヤーが両側に形成されたヘッドとを備える無段変速機用ベルトのエレメントの板厚測定装置であって、前記エレメントには予め複数の測定箇所が設定され、複数の測定箇所のうちの少なくとも1つは、ヘッドの中央からネックを経てボディーの中央に至る中心線上であって且つ前記ボディーと前記ネックとの境界又はその近傍位置に設定され、他の測定箇所は、ヘッド及びボディーにおける前記中心線の両側位置設定されており、前記エレメントの各測定箇所の上下を開放し、且つ、前記中心線が水平となる姿勢にエレメントを保持する保持部材と、該保持部材に保持されたエレメントの上方に配設され、該エレメントの上面側の各測定箇所に当接するまで下降する測定子を備える複数の第1変位センサと、各第1変位センサに対向して前記エレメントの下方に配設され、該エレメントの下面側の各測定箇所に当接するまで上昇する測定子を備える複数の第2変位センサと、前記エレメントの各測定箇所に各第1変位センサの測定子と各第2変位センサの測定子とが当接したとき、各変位センサの測定子の変位量に基づいてエレメントの各測定箇所の板厚を測定する板厚測定手段とを備えている。
そして、本発明の第1の態様は、前記各第1変位センサの測定子と各第2変位センサの測定子とは前記エレメントに当接する側の先端が平坦面とされ、前記板厚測定手段は、エレメントの前記中心線上であって且つ前記ボディーと前記ネックとの境界又はその近傍位置に設定された測定箇所に当接する測定子と、他の測定箇所に当接する測定子との変位量に基づいて、他の測定箇所の傾斜角度を算出して測定値の補正を行うことを特徴とするものである。
本発明の板厚測定装置によってエレメントの各測定箇所の板厚を測定するときには、先ず、前記エレメントを前記保持部材に保持させる。これにより、該エレメントはヘッドの中央からネックを経てボディーの中央に至る中心線が水平となる姿勢となる。金属板から打抜かれたエレメントは、その中心線に沿った方向での曲りの発生が極めて少なく、エレメントに曲りが発生しているときには中心線を介した曲りによりその両側に向かう傾斜が発生する。従って、中心線が水平となる姿勢にエレメントが保持されていることにより、エレメントに曲りが発生している場合には、ヘッドの両イヤーとボディーの両側とが、中心線に直交する方向に傾斜するように保持される。
そして、前記保持部材に保持されたエレメントの各測定箇所に向かって各第1変位センサの測定子が下降し、各第2変位センサの測定子が上昇する。これにより、エレメントの各測定箇所の上下から各第1変位センサの測定子と各第2変位センサの測定子とが当接しする。次いで、板厚測定手段により、各変位センサの測定子の変位量に基づいてエレメントの各測定箇所の板厚を測定する。
このように、本発明によれば、エレメントに曲りが発生していても、前記保持部材によってエレメントを保持することにより、エレメントの中心線を基準として曲りによるヘッドの両イヤーとボディーの両側の傾斜方向を中心線に直交する方向に向けることができる。
このとき、前記各第1変位センサの測定子の先端と各第2変位センサの測定子の先端とが平坦面とされていることで、例えば、測定箇所の一部に引け(打抜き時に周囲の端縁から引っ張られて部分的に肉薄となっている部分)が生じていても、引けの内部に測定子の先端が入り込むことがなくその周囲に測定子が当接して引けの影響を防止することができる。
ところで、エレメントに曲りが発生している場合に、各測定子の先端が平坦面とされていると、傾斜する測定箇所に当接した各測定子がエレメントの上下面に均一に当接されないことがある。そこで、板厚測定手段による測定においては、各第1変位センサの測定子と各第2変位センサの測定子との変位量に基づいて測定箇所の傾斜角度を算出し、測定値の補正が行われる。このときにも、エレメントの前記中心線が水平に維持されていることから、測定箇所の傾斜方向が明確に把握できるので、測定箇所の傾斜角度を十分な精度をもって算出することができる。
なお、このときの補正について説明すれば、測定箇所の1つが前記中心線上であって且つ前記ボディーと前記ネックとの境界に設けられ、他の測定箇所がヘッドの一方のイヤーに設けられているので、先ず、ボディーとネックとの境界の測定子の当接位置からイヤーの測定子の当接位置までの高さと間隔距離とからイヤーの測定子の当接位置の傾斜角度を算出する。次いで、このときの傾斜角度からイヤーの測定子が本来当接されるべき位置までの距離を誤差として算出する。そしてこのときの誤差を実際にイヤーの測定子が当接した位置から減算することで、測定値を補正する。
以上のように、本発明によれば、前記保持部材によってヘッドの中央からネックを経てボディーの中央に至る中心線が水平となる姿勢にエレメントが保持されるので、エレメントに曲りが発生していても容易に補正することができ、エレメントの各測定箇所の板厚の測定精度を向上させることができる。
また、本発明の第2の態様は、少なくとも前記エレメントの中心線の両側に位置する測定箇所の上下面に夫々当接する各測定子は、当接側の先端が前記中心線に対して略平行に直線状に延びる鋭利な稜線を有する形状とされていることを特徴とする。
本発明によれば、前記エレメントの中心線の両側位置に設定された測定箇所に当接する測定子が、先端に直線状の鋭利な稜線を有する形状とされている。しかも、この稜線は前記中心線に対して略平行に延びており、エレメントは前記中心線が水平とされている。これにより、エレメントに中心線を介して両側に傾斜する曲りが生じていても、中心線の両側位置に設定された測定箇所(具体的にはイヤーやボディーの両側)に当接した測定子の先端は該測定箇所の傾斜方向に直行する線状に当接する。これにより、エレメントの曲りに影響されることなく測定子の先端を均一に測定箇所に当接させることができ、測定値の補正を不要として精度の高い板厚の測定を行うことができる。しかも、測定子の先端の稜線は直線状に当接するので、測定箇所の一部に引けが生じていても、引けの内部に他の測定子の先端が入り込むことがなく引けの影響を防止して高精度な板厚の測定を行うことができる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の測定装置の要部の概略構成を示す説明的平面図、図2はエレメントの保持状態を示す説明的側面図、図3はエレメントの保持状態を示す説明的正面図、図4は本実施形態の測定装置の測定状態を示す説明図、図5は図4の一部の拡大説明図、図6は他の実施形態の測定装置の要部を示す説明的正面図、図7は図6の一部の拡大説明図である。
図1に示す本実施形態の測定装置1は、エレメント2の板厚を測定するものである。該エレメント2は、図示しないが、複数積層されて環状に配列され、金属製の複数の板状リングを積層してなる積層リングによって一体に結束されて無段変速機用ベルトを形成する。該エレメント2は、金属製板材を打抜いて形成され、図1を参照すれば、ボディー3と、該ボディー3にネック4を介して連設されたヘッド5とを備えている。ボディー3の両端縁は、図示しない無段変速機のプーリに接するV面を形成する。また、ヘッド5はボディー3に沿って延出する一対のイヤー6,7を備えて略三角形状に形成されている。なお、ヘッド5の中央部には一方に突出するディンプル8が形成されており、該ディンプル8の裏側にはディンプル8に対応する凹状のホールが形成されている。また、エレメント2には、本実施形態の測定装置1によって板厚が測定される5つの測定箇所が設定されている。これらの測定箇所のうち、ボディー3とネック4との境界位置中央部は基準測定部aとされ、他の測定箇所については、一対のイヤー測定部b,c、及び一対のボディー測定部d,eとされている。
なお、本実施形態おいて図示されるエレメント2は、金属板から打抜かれるときのスプリングバック等により曲りが生じた状態のものを示している。この曲りは常に発生するものではなく、また、発生していても僅かであるが、説明の便宜上図中(特に図4及び図7)においては曲りを誇張したエレメント2を示している。また、エレメント2の曲りは、ヘッド5の中央からネック4を経てボディー3の中央を通る中心線xに沿った方向では殆ど見られず、中心線xに直交する方向に向かってヘッド5とボディー3の両側方向に傾斜するように発生することが本発明者によって確認されている。
次に、本実施形態の測定装置1の構成を説明する。該装置1は、図1に示すように、基台9と、基台9上に立設された一対の保持部材10,11と、一対の規制部材12,13とを備えている。保持部材10,11は、図1に示すように、エレメント2のヘッド5の先端と、その反対側に位置するボディー3の端部の一部を保持するものであり、図2に示すように、エレメント2を載置する水平の載置部14と、載置部14に載置されたエレメント2の前後方向の動きを規制する規制部15とを備えている。保持部材10,11は、図1及び図2に示すように、載置部14によってエレメント2の前後方向(ヘッドの中央からネックを経てボディーの中央を通る方向)に延びる中心線xが水平となるように保持する。前記規制部材12,13は、図1に示すように、基台9に立設され、エレメント2のボディー3に形成された凹部に係合してエレメント2の左右方向の動きを規制する。
また、図2及び図3に示すように、保持部材10,11に保持されたエレメント2の上方位置にはセンサー保持ブロック16が図示しない支柱に支えられて設けられており、該センサー保持ブロック16には、図示しない5つの第1変位センサが保持されている。各第1変位センサは、図示しない板厚測定手段に接続されている。更に、センサー保持ブロック16の下方側には、各第1変位センサの測定子17a〜17eが延出されている。各測定子17a〜17eは、保持部材10,11に保持されたエレメント2の基準測定部a、イヤー測定部b,c、及び一対のボディー測定部d,e(各測定部については図1参照)に対応する位置に設けられている。そして、各測定子17a〜17eは、図4に示すように、夫々下降する方向に延びることにより保持部材10,11に保持されたエレメント2の各測定部a〜eの上面に当接するようになっている。
また、図2及び図3に示すように、保持部材10,11に保持されたエレメント2の下方位置には基台9に保持された図示しない5つの第2変位センサが設けられている。各第2変位センサは、図示しない板厚測定手段に接続されている。更に、基台9の上面からは、各第2変位センサの測定子18a〜18eが延出されている。各測定子18a〜18eは、保持部材10,11に保持されたエレメント2の各測定部a〜eに対応する位置に設けられている。そして、各測定子18a〜18eは、図4に示すように、夫々上昇する方向に延びることにより保持部材10,11に保持されたエレメント2の各測定部18a〜18eの下面に当接するようになっている。
第1変位センサの測定子17a〜17e及び第2変位センサの測定子18a〜18eは夫々丸棒状に形成されている。更に、エレメント2の基準測定部aに対応する第1変位センサの測定子17aと第2変位センサの測定子18aはその先端が平坦面とされている。また、イヤー測定部b,c及び一対のボディー測定部d,eに対応する第1変位センサの測定子17b〜17eと第2変位センサの測定子18b〜18eはその先端が直線状の稜線19を有する山形状とされている。更に、第1変位センサの測定子17b〜17eと第2変位センサの測定子18b〜18eの先端の稜線19は、図2に示すように、エレメント2の中心線xと平行に延びている。
次に、本実施形態の測定装置1によるエレメント2の板厚の測定を説明する。先ず、図1に示すように、保持部材10,11の各載置部14上にエレメント2を載置する。保持部材10,11の各載置部14によって、エレメント2の中心線xが水平に保持される。更に、エレメント2は、保持部材10,11の規制部15によって前後方向の動きが規制されると共に規制部材12,13によって左右方向の動きが規制される。このとき、第1変位センサの測定子17a〜17eと第2変位センサの測定子18a〜18eとは夫々エレメント2から離反した状態とされている。
次いで、エレメント2の基準測定部aに対応する第1変位センサの測定子17aが下降する方向に延びてエレメント2の基準測定部aの上面に当接し、続いて、エレメント2の基準測定部aに対応する第2変位センサの測定子18aが上昇する方向に延びてエレメント2の基準測定部aの下面に当接する。こうすることによって、エレメント2が保持部材10,11に保持された状態を維持して、エレメント2の基準測定部aに両測定子17a,18aを当接させることができ、先端が平坦面とされた両測定子17a,18aによってエレメント2を挟持することによって、エレメント2の姿勢が確実に維持される。そしてこのとき、エレメント2の基準測定部aに対応する第1変位センサ及び第2変位センサからは両測定子17a,18aの当接位置の情報を示す信号が前記板厚測定手段に送信され、エレメント2の基準測定部aの板厚が測定される。また、両測定子17a,18aはその先端が平坦面とされていることにより、エレメント2の基準測定部aの一部に図示しない引け(打抜き時に生じる肉薄の窪み)が生じていても、両測定子17a,18aの先端が引けの内部に入り込むことがなく、精度の高い板厚測定を行うことができる。
続いて、図4に示すように、エレメント2のイヤー測定部b,c及びボディー測定部d,eに対応する第1変位センサの測定子17b〜17eが下降する方向に延びてエレメント2の上面に当接すると共に、当該位置に対応する第2変位センサの測定子18b〜18eが上昇する方向に延びてエレメント2の下面に当接する。これによって、各第1変位センサ及び各第2変位センサからは各測定子17b〜17e、18b〜18eの当接位置の情報を示す信号が前記板厚測定手段に送信され、エレメント2のイヤー測定部b,c及びボディー測定部d,eの板厚が測定される。
このとき、各測定子17b〜17e、18b〜18eの先端が直線状の鋭利な稜線19を有する山形状に形成されていることにより、エレメント2の曲りに影響されることなく、正確な板厚の測定を行うことができる。即ち、図5に一部を示すように、イヤー6の上下面に測定子17b,18bの鋭利な稜線19が当接する。エレメント2に曲りが生じているとイヤー6が傾斜している状態となるが、基準測定部aが水平位置にあるためイヤー6は該イヤー6の先端に向かって下降する方向に傾斜する。測定子17b,18bの先端は、その稜線19がエレメント2の中心線xに平行に形成されているので、イヤー6の傾斜に影響されることなくイヤー6の上下面に確実に当接される。これによって、第1変位センサ及び第2変位センサによって得られる測定子17b,18bの位置情報は、測定子17b,18bの先端の間隔を板厚として示すものとなり、補正等が不要な正確な板厚の測定が可能となる。ここでは一方のイヤー測定部bの測定を例としたが、他のイヤー測定部c及びボディー測定部d,eの板厚の測定においても同様に正確な板厚測定が可能である。
また、各測定子17b〜17e、18b〜18eの先端の鋭利な稜線19は直線状に長さを有しているので、各測定子17b〜17e、18b〜18eの先端はエレメント2の上下面に線状に接触する。これにより、エレメント2のイヤー測定部b,c及びボディー測定部d,eの一部に図示しない引け(打抜き時に生じる肉薄の窪み)が生じていても、各測定子17b〜17e、18b〜18eの先端が引けの内部に入り込むことがなく、精度の高い板厚測定を行うことができる。
なお、本実施形態は、各測定子17b〜17e、18b〜18eの先端が直線状の稜線19を備える山形状に形成されたものを最も好ましい例として挙げたものであるが、本発明においては、それ以外に、図6に示すように、各測定子20a〜20e、21a〜21eの先端が平坦面とされている場合であっても、エレメント2の正確な板厚測定が可能となっている。なお、図6中において前述した測定装置1と同じ構成のものは同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示す測定装置22において、各測定子20a〜20e、21a〜21eは前述の実施形態における測定装置1と同様にしてエレメント2の上下面に当接される。このとき、イヤー測定部b,c及びボディー測定部d,eに対応する各測定子20b〜20e、21b〜21eの先端が平坦面とされていることによって、エレメント2に曲りが生じている場合には各測定子20b〜20e、21b〜21eの先端がエレメント2に均一に当接されない。しかし、この場合にも、前記保持部材10,11によってエレメント2の中心線xが水平に保持されていることにより、前記板厚測定手段において実際に測定された板厚から補正値を減じる補正演算を行うことで、板厚を正確に測定することができる。即ち、図7に示すように、基準測定部aが水平位置に保持されていることにより、先ず、基準測定部aに当接する両測定子20a,21aの位置情報を基準として、数式(1)によりイヤー6の傾斜角度を算出する。
Tanθ1=H/L ………(1)
数式(1)においてHは基準測定部aの測定子20aとイヤー測定部bの測定子20bとの間隔寸法であり、Lは基準測定部aの測定子20aとイヤー測定部bの測定子20bとの高低差である。図7においてθ1とθ2とは略等しいことから、数式(2)によりイヤー測定部bの上側の測定子20bの不接触とされた間隔E1を求めることができる。
E1=Tanθ1×R ………(2)
数式(2)においてRはイヤー測定部bの測定子20aの直径である。同様にして、イヤー測定部bの下側の測定子21bの不接触とされた間隔E2を求める。次いでE1とE2との平均値を、イヤー測定部bに当接する両測定子20b,21bの位置情報から得られた実測値から差し引いた値から正確な板厚を得ることができる。
本発明の一実施形態の測定装置の要部の概略構成を示す説明的平面図。 エレメントの保持状態を示す説明的側面図。 エレメントの保持状態を示す説明的正面図。 本実施形態の測定装置の測定状態を示す説明図。 図4の一部の拡大説明図。 他の実施形態の測定装置の要部を示す説明的正面図。 図6の一部の拡大説明図。
符号の説明
a,b,c,d,e…測定箇所、x…中心線、1,22…板厚測定装置、2…エレメント、3…ボディー、4…ネック、5…ヘッド、6,7…イヤー、10,11…保持部材、17a,17b,17c,17d,17e,20a,20b,20c,20d,20e…第1変位センサの測定子、18a,18b,18c,18d,18e,21a,21b,21c,21d,21e…第2変位センサの測定子、19…稜線。

Claims (2)

  1. 無段変速機のプーリに接するV面となる一対の端縁が両側に形成されたボディーと、該ボディーの中央部から延びるネックを介して連設され、ボディーに沿って延びるイヤーが両側に形成されたヘッドとを備える無段変速機用ベルトのエレメントの板厚測定装置であって、
    前記エレメントには予め複数の測定箇所が設定され、複数の測定箇所のうちの少なくとも1つは、ヘッドの中央からネックを経てボディーの中央に至る中心線上であって且つ前記ボディーと前記ネックとの境界又はその近傍位置に設定され、他の測定箇所は、ヘッド及びボディーにおける前記中心線の両側位置設定されており、
    前記エレメントの各測定箇所の上下を開放し、且つ、前記中心線が水平となる姿勢にエレメントを保持する保持部材と、
    該保持部材に保持されたエレメントの上方に配設され、該エレメントの上面側の各測定箇所に当接するまで下降する測定子を備える複数の第1変位センサと、
    各第1変位センサに対向して前記エレメントの下方に配設され、該エレメントの下面側の各測定箇所に当接するまで上昇する測定子を備える複数の第2変位センサと、
    前記エレメントの各測定箇所に各第1変位センサの測定子と各第2変位センサの測定子とが当接したとき、各変位センサの測定子の変位量に基づいてエレメントの各測定箇所の板厚を測定する板厚測定手段とを備え
    前記各第1変位センサの測定子と各第2変位センサの測定子とは前記エレメントに当接する側の先端が平坦面とされ、
    前記板厚測定手段は、エレメントの前記中心線上であって且つ前記ボディーと前記ネックとの境界又はその近傍位置に設定された測定箇所に当接する測定子と、他の測定箇所に当接する測定子との変位量に基づいて、他の測定箇所の傾斜角度を算出して測定値の補正を行うことを特徴とする無段変速機用ベルトのエレメントの板厚測定装置。
  2. 無段変速機のプーリに接するV面となる一対の端縁が両側に形成されたボディーと、該ボディーの中央部から延びるネックを介して連設され、ボディーに沿って延びるイヤーが両側に形成されたヘッドとを備える無段変速機用ベルトのエレメントの板厚測定装置であって、
    前記エレメントには予め複数の測定箇所が設定され、複数の測定箇所のうちの少なくとも1つは、ヘッドの中央からネックを経てボディーの中央に至る中心線上であって且つ前記ボディーと前記ネックとの境界又はその近傍位置に設定され、他の測定箇所は、ヘッド及びボディーにおける前記中心線の両側位置に設定されており、
    前記エレメントの各測定箇所の上下を開放し、且つ、前記中心線が水平となる姿勢にエレメントを保持する保持部材と、
    該保持部材に保持されたエレメントの上方に配設され、該エレメントの上面側の各測定箇所に当接するまで下降する測定子を備える複数の第1変位センサと、
    各第1変位センサに対向して前記エレメントの下方に配設され、該エレメントの下面側の各測定箇所に当接するまで上昇する測定子を備える複数の第2変位センサと、
    前記エレメントの各測定箇所に各第1変位センサの測定子と各第2変位センサの測定子とが当接したとき、各変位センサの測定子の変位量に基づいてエレメントの各測定箇所の板厚を測定する板厚測定手段とを備え、
    少なくとも前記エレメントの中心線の両側に位置する測定箇所の上下面に夫々当接する各測定子は、当接側の先端が前記中心線に対して略平行に直線状に延びる鋭利な稜線を有する形状とされていることを特徴とする無段変速機用ベルトのエレメントの板厚測定装置。
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