JP3923645B2 - 包装袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状物、固形物、あるいは、これらの混合物からなる食品等の内容物を収容するための包装袋に関し、更に詳しくは、これらの内容物を包装袋に収容した状態で、電子レンジにより加熱調理できると共に、加熱調理することにより包装袋内に発生する蒸気等を逃がし、包装袋の破裂、変形、および、破裂による内容物の吹きこぼれを防止することができる包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、調理済あるいは半調理済等の食品、たとえば、肉まんやあんまん、シュウマイ、餃子、ハンバーガー、ホットドック、スパゲティー、焼きそば、焼きうどん、ビーフン等をプラスチック製の包装袋等に収納し、食べるに際して電子レンジにより加熱調理する包装食品が市場に出回っている。しかし、このような食品を収容する包装袋は、電子レンジで包装袋ごと加熱すると、食品から発生する蒸気や内部空気の熱膨張により包装袋の内圧があがり、突然に包装袋が破袋し、包装袋に収容された食品が飛散すると共に、電子レンジ内を汚すといった問題があった。
【0003】
この問題を解決するために、電子レンジで加熱調理する前に、通常はあらかじめ包装袋に尖ったもので孔を開けるなり、包装袋の端部をはさみなどで切り取るなりして、包装袋の内圧を逃がし包装袋が破袋するのを防止していた。しかし、これらの内圧を逃がす方法は結構手間なものであると同時に、加熱調理が開始されて発生した蒸気は直ちに包装袋外へ放出され、蒸気による加熱蒸らし効果が低減し食味が落ちる。また、この手間を省くものとして、たとえば、包装袋の基材に樹脂系の不織布などを用いたり、また、包装袋に弁構造の通気材を取り付けたり、コールドシール剤を用いて密封したりすることが行われている。また、実公平2-15789 号公報に一面にポリプロピレンとポリエチレンの混合樹脂からなるフィルムを用い、他面に無延伸ポリプロピレンフィルムを用いて、電子レンジでの加熱調理時に包装袋の内圧が所定の圧力に達した時に容易に開封するようにした電子レンジ用包装袋が開示されている。
【0004】
しかしながら、包装袋の基材に不織布などを使用すると密封ができないといった問題があり、また、包装袋に通気材を取り付ける方法はコストが高くなるといった問題があり、また、コールドシール剤を用いる方法は完全に密封することが困難であるのみならず、シール強度が弱く輸送中等において自然にシールが剥離してしまうといった問題があり、また、実公平2-15789 号公報で提案されたものは、両面の素材を変えなければならず、取扱面や管理面で煩雑になるといった問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、調理済あるいは半調理済等の食品を完全に密封できると共に、前記食品を包装袋に収容したままで電子レンジにより加熱調理でき、さらに加熱調理中に発生する蒸気により包装袋に収容された食品を蒸らす効果を奏しつつ包装袋内の内部圧力を包装袋の一部が自動的に開口して逃がし、包装袋の破裂、変形を防止できる包装袋を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記のような問題点を解決すべく種々研究を重ねた結果、請求項1記載の発明は、内層に熱接着性樹脂層からなる包装材の端縁辺の全周を熱接着し、断面V字形状の折り込み部を有する包装袋であって、前記断面V字形状の折り込み部の折り込み開始部に沿って略直線状の熱接着部を形成した包装袋において、前記熱接着部の内側周縁部に前記内側周縁部の一部から前記断面V字形状の折り込み部の先端側に張り出して熱接着された張出部を有し、該張出部内に未接着部が設けられ、該未接着部内に未接着部の形状より小さく、かつ、未接着部の外側周縁を残した形状とした切目もしくは切欠が形成されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、調理済あるいは半調理済等の食品を完全に密封できると共に、前記食品を包装袋に収容したままで電子レンジにより加熱調理でき、さらに加熱調理中に発生する蒸気により包装袋に収容された食品を蒸らす効果を奏しつつ、前記張出部が包装袋の内側に張り出していることにより、包装袋の内側に張り出した張出部がその他の熱接着部より早く内部圧力により剥離が始まり、剥離が未接着部に到達した時点で内部圧力を逃がすと共に内部圧力が未接着部に集中して張出部を一気に剥離して一層大きく開口するために内部圧力を逃がし易くすることができ、破裂を防止することができる。また、前記張出部および前記張出部に設ける未接着部を前記熱接着部を形成すると同時に形成することができる。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の包装袋において、前記切目もしくは前記切欠が前記張出部を構成する対向する包装材の一方の包装材に形成されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、加熱調理することで高まる包装袋内の内部圧力を所望の方向に逃がすことができる。
【0008】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の包装袋において、前記切目もしくは前記切欠が形成された包装材が前記断面V字形状の折り込み部を形成する包装材ではない包装材であることを特徴とするものである。このように構成することにより、内容物が液状物の場合などに、切目もしくは切欠を設けた側を上側とすることにより加熱調理時の吹きこぼれ等を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、以下に詳述する。
まず、上記の本発明において、内層の易剥離性を有する熱接着性樹脂層に用いる樹脂としては、密封性、自動包装機適性、易剥離性、とりわけ、耐油性、耐熱性の点からポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とオレフィン系共重合体ゴムとの混合樹脂が好適である。
【0014】
前記混合樹脂の一組成物であるポリプロピレン系樹脂としては、たとえば、結晶性プロピレンランダム共重合体であって、プロピレンとエチレン、ブテンー1、ペンテンー1、ヘキセンー1、3ーメチルブテンー1、4ーメチルペンテンー1、オクテンー1などのαーオレフィンとのランダム共重合体などが挙げられ、なかでも結晶性プロピレンーエチレンランダム共重合体が好ましい。なお、ランダム共重合体としては、多段重合で得られるホモポリプロピレンとの混合物であっても構わない。
【0015】
また、前記混合樹脂の一組成物であるポリエチレン系樹脂としては、たとえば、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレン等のいずれのエチレン単独重合体を使用することができる他に、プロピレン、ブテンー1、ペンテンー1、ヘキセンー1、3ーメチルブテンー1、4ーメチルペンテンー1、オクテンー1などのαーオレフィン、または、酢酸ビニルとの結晶性、あるいは、低結晶性ないし非結晶性のランダムもしくはブロック共重合体、あるいは、これらの混合物などを用いることができるが、なかでも高圧法低密度ポリエチレンが好ましい。
【0016】
また、前記混合樹脂の一組成物であるオレフィン系共重合体ゴムとしては、たとえば、エチレン、プロピレン、ブテンー1、ヘキセンー1、4ーメチルペンテンー1等のモノオレフィンのうちの2種、または、3種以上のモノオレフィン共重合体ゴム、並びに、上記モノオレフィンの2種とジシクロペンタジエン、1、4ーヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン等の非共役ジオレフィン、または、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィンとの共重合体ゴムを用いることができるが、なかでもエチレンプロピレン共重合体ゴム、エチレンブテン共重合体ゴム、プロピレンブテン共重合体ゴムが好ましい。
【0017】
次に、内層の易剥離性を有する熱接着性樹脂層は、上記したようにポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とオレフィン系共重合体ゴムとの混合樹脂からなるものであり、この混合樹脂の各組成物の配合割合は、混合樹脂100 重量%に対して、ポリプロピレン系樹脂は45〜65重量%、ポリエチレン系樹脂は35〜55重量%、オレフィン系共重合体ゴムは2〜5重量%の範囲で用いるのが適当である。
【0018】
また、上記混合樹脂を内層の熱接着性樹脂層として単独使用する場合の厚さとしては20〜60μmが適当であり、好ましくは25〜50μmである。また、必要に応じて、前記内層の熱接着性樹脂層の支持体として、ホモポリプロピレンないし結晶性プロピレンランダム共重合体等を用い、前記支持体と前記ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とオレフィン系共重合体ゴムとの混合樹脂を共押し出ししたものであってもよく、その場合の前記混合樹脂の厚さと前記支持体の厚さは食品の種類等により適宜選択すればよい。
【0019】
また、内層の易剥離性を有する熱接着性樹脂層として用いることができる上記混合樹脂以外のものとしては、たとえば、エチレンー酢酸ビニル共重合体系樹脂や変性ポリエチレン,変性ポリプロピレン等の変性ポリオレフィン系樹脂等を挙げることができ、特に耐油性を考慮しなくともよい食品の場合には、上記混合樹脂と同等に用いることができる。
【0020】
次に、本発明の包装袋において、外層として使用するフィルムとしては、包装袋を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂を用いることができ、たとえば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系等の樹脂を用いることができるし、また、セロハン、合成紙なども用いることができる。また、前記外層として使用するフィルムは、該フィルムの内層側に一般的には印刷が施されることが多いために、前記外層として使用するフィルムは印刷適性が求められ、2軸方向に延伸した延伸フィルムが好適である。このフィルムの厚さとしては基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよく、コストを考慮すると12〜30μm程度が適当である。また、前記フィルムは、必要に応じてポリ塩化ビニリデンが塗工されたフィルムや酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物の蒸着層が形成されたフィルムとしてバリアー性を有する構成としてもよい。
【0021】
さらに、本発明においては、前記内層と前記外層の間に中間層を設けてもよく、前記中間層は通常前記内層と前記外層だけでは包装袋としての機能を十分に果たすことができない場合等に設けられる。前記機能としては、気体遮断性、機械的強靱性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等であり、包装袋として要求されるこれらの最終的な機能を中間層を設けることで達成するものである。該中間層として用いられる基材としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物等のフィルムあるいはこれらにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルムないしは酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物の蒸着を施したフィルムあるいはポリ塩化ビニリデン等のフィルム、あるいは、紙、セロハン、合成紙、不織布などを用いることができる。また、これら基材の一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。尚、上記基材の厚さとしては、包装袋として要求される機能を満たすことができればよいのであって、必要に応じて適宜に選ぶことができる。
【0022】
次に、図面に示す実施例を用いてさらに詳しく説明する。
図1は本発明にかかる包装袋の第1の実施形態の斜視図、図2は図1のXーX線の断面図、図3は図1の加熱調理途中のXーX線の断面図、図4は図1の加熱調理完了時のXーX線の断面図、図5は本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の斜視図、図6は本発明にかかる包装袋の第3の実施形態の斜視図、図7は図6のYーY線の断面図、図8は本発明にかかる包装袋の第4の実施形態の斜視図、図9は本発明にかかる包装袋の第5の実施形態の斜視図であり、図中の1,1',1",1''',1"" は包装袋、2,2',2"は前面部、3,3',3"は背面部、4,4',5,5'は折り込み部、6,6',7,7',8,8',11は熱接着部、9,9',9",9'''は張出部、10,10’,10”,10''' は切欠、40は剥離部、50は積層体、51は内層、53は外層をそれぞれ示す。
【0023】
図1は本発明にかかる包装袋の第1の実施形態の斜視図、図2は図1のXーX線の断面図であって、包装袋1は外層53と、易剥離性を有する熱接着性樹脂層の内層51とからなる積層体50で構成され、前記積層体50を前記積層体50の前記内層51が表出するようにV字形状に折られた2つの折り込み部4、5を、前記積層体50の前記内層51が対向するように設けられた前面部2と背面部3との間に前記2つの折り込み部4、5の先端が向き合うように、かつ、前記2つの折り込み部4、5の折り込み開始部と前記前面部2と前記背面部3の端辺が一致するように挿入すると共に、前記折り込み部4、5のある前記前面部2と前記背面部3の対向する端辺と前記端辺に直交する前記前面部と前記背面部の他の端辺とが熱接着されて略コの字形状の熱接着部6、6'、7、8、8'を有するガセットタイプの包装袋であって、前記略コの字形状の熱接着部6、7、8のうちの前記折り込み部のある熱接着部8の略中央部に前記熱接着部8の内側周縁部から前記折り込み部5の先端側に略半円形状の熱接着された張出部9が形成されると共に、前記張出部9の領域内を含むように略円形状の切欠10が前記前面部2を形成する積層体50に設けられたものである。
【0024】
また、図示はしないが包装袋1の中にはビーフン、焼きそば、焼きうどん、肉まん、あんまん、シュウマイ、餃子、ハンバーガー、ホットドック等の調理済、あるいは、半調理済食品が収容され、食品を食べるに際してそのまま電子レンジで所定時間加熱調理するタイプのものである。
【0025】
図3は図1の加熱調理途中のXーX線の断面図であって、前記調理済、あるいは、半調理済食品が収容された包装袋1を電子レンジに入れて加熱調理すると、食品中から発生する蒸気や包装袋内の空気が熱膨張して内部圧力Fが高まり包装袋1はパンパンに膨れた状態になる一方で、内部圧力Fにより包装袋1の略半円形状の張出部9の内層51、51間ないし内層51で、層間剥離ないし凝集破壊による剥離40が包装袋1の内部側から生じ始める。最終的には図4に示すように、包装袋1は包装袋1の略半円形状の張出部9に生じた剥離40が切欠10に達して内部圧力Fを逃がし、包装袋1の破袋が防止される。なお、前記張出部9に生じた剥離40が前記切欠10に達するまでの間、包装袋1に収容された食品を蒸らすことができるために、より良い食味を得ることができると共に、内部圧力Fを逃がす方向を限定することができる。図1においては、略円形状の切欠10を設けた張出部9は包装袋に1箇所設けたものを示したが、複数箇所設けてもよいし、また、いずれの熱接着部に設けても構わない。
【0026】
図5は本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の斜視図であって、包装袋1'は図1で説明した第1の実施形態の包装袋1の2つの折り込み部4、5を1つの折り込み部5とした以外は同じであり、説明は省略する。
【0027】
図6は本発明にかかる包装袋の第3の実施形態の斜視図、図7は図6のYーY線の断面図であって、包装袋1"は矩形状の前記積層体50を、対向する両端部の内層51を合わせて熱接着することにより合掌貼りされた熱接着部11を有する筒状体となし、該筒状体の胴部における2箇所を内方へ折り込むことにより断面V字形状の折り込み部4',5'を対向するように形成し、前記断面V字形状の折り込み部4',5'を形成した筒状体の一方の開口部を熱接着して熱接着部7'を設けることにより、前記合掌貼りされた熱接着部11を有する背面部3'と該背面部3'と対向する位置にある前面部2'と前記折り込み部4',5'とからなるガセットタイプの包装袋であって、前記断面V字形状の折り込み部4',5'によって形成される四つの角部のうちの一つの角部の垂直方向の稜線の略中央部に前記折り込み部5'の先端側に向かって略台形状の熱接着された張出部9'が形成されると共に、前記張出部9'の領域内に略楕円形状の切欠10’が前記前面部2'を形成する積層体50に設けられたものである。このように構成することにより、第1の実施形態で説明した効果と同じ効果を得ることができる。図6の包装袋1"においては、略楕円形状の切欠10’を設けた張出部9'を前記断面V字形状の折り込み部4',5'によって形成される四つの角部のうちの一つの角部の垂直方向の稜線の略中央部に1箇所設けたものを示したが、複数箇所設けてもよいし、また、他のいずれの稜線に設けても構わない。
【0028】
今まで第1〜第3の実施形態で説明してきたものは張出部において、すべて前面部を形成する積層体に切欠を設けたものであったが、これにこだわることはなく、前記張出部を構成する折り込み部を形成する積層体に設けてもよいし、また、図8で示す本発明の第4の実施形態の包装袋1'''のように、略台形状の切欠10" が略台形状の張出部9"を構成する前面部と折り込み部の両方の積層体に設けてあってもよい。図8に示した切欠10" は張出部9"の折り込み開始部まで達したものを示したが、張出部9"で周囲を囲まれた、たとえば、略円形状等の張出部で閉ざされた形状のものであっても構わない。当然、前記張出部は前面部側に限ることなく背面部側であっても構わない。
【0029】
また、切欠については略円形状、略楕円形状、略台形状に限ることはなく、たとえば、略半円形状、あるいは、三角形状に代表される多角形状等であってもよいし、張出部についても略半円形状、略台形状にかぎることはなく、たとえば、略半楕円形状、あるいは、三角形状に代表される多角形状等であってもよく、要するに折り込み部の先端へ向かって張り出した形状であればよいものである。
【0030】
また、説明はしなかったが、張出部に設けられる未接着部の形状、あるいは、前記未接着部に形成される切欠の形状についても色々な形状をとることができ、たとえば、略円形状、略半円形状、あるいは、三角形状、略台形状に代表される多角形状等をとることができ、また、熱接着された張出部や張出部に形成された未接着部に形成される切刃の形状についても色々な形状をとることができ、たとえば、I字形状、半円形状、舟型形状、十字形状等をとることができる。よって、図示等を行わなかったが、張出部内に設けられる未接着部の形状より小さい切欠、切刃とし、未接着部の外側周縁等を残した形状としたものも当然含まれるものである。
【0031】
また、図9は本発明にかかる包装袋の第5の実施形態の斜視図であって、包装袋1""は、図6で示した本発明の第3の実施形態のガセットタイプの包装袋において、前記背面部3'に形成された合掌貼りされた熱接着部11の端縁辺が前記断面V字形状の折り込み部4',5'によって形成される四つの角部のうちの一つの角部の垂直方向の稜線に位置するように設けられたガセットタイプの包装袋であって、前記熱接着部11の内側周縁部から前記折り込み部4'の先端側に略半円形状の熱接着された張出部9'''が形成されると共に、前記張出部9'''の領域内を含むように略円形状の切欠10''' が前記背面部3"を構成する積層体50に設けられたものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明の包装袋は、今まで縷々説明してきたように、調理済あるいは半調理済等の食品を完全に密封できると共に、前記食品を包装体に収納したままで電子レンジにより加熱調理することができると共に、加熱調理中に発生する蒸気により包装体に収納された食品を蒸らす効果を奏するものである。また、包装体内の内部圧力を包装体の一部が自動的に開口して逃がすことにより、包装体の破裂、変形を防止することができるといった効果を奏するものである。さらに、包装体内の内部圧力を逃がす方向を限定することができ、内容物の吹きこぼれ等を防止することができるといった効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる包装袋の第1の実施形態の斜視図である。
【図2】 図1のXーX線の断面図である。
【図3】 図1の加熱調理途中のXーX線の断面図である。
【図4】 図1の加熱調理完了時のXーX線の断面図である。
【図5】 本発明にかかる包装袋の第2の実施形態の斜視図である。
【図6】 本発明にかかる包装袋の第3の実施形態の斜視図である。
【図7】 図6のYーY線の断面図である。
【図8】 本発明にかかる包装袋の第4の実施形態の斜視図である。
【図9】 本発明にかかる包装袋の第5の実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
1,1',1",1''',1"" 包装袋
2,2',2" 前面部
3,3',3" 背面部
4,4',5,5' 折り込み部
6,6',7,7',8,8',11 熱接着部
9,9',9",9''' 張出部
10,10’,10”,10''' 切欠
40 剥離部
50 積層体
51 内層
53 外層
Claims (3)
- 内層に熱接着性樹脂層からなる包装材の端縁辺の全周を熱接着し、断面V字形状の折り込み部を有する包装袋であって、前記断面V字形状の折り込み部の折り込み開始部に沿って略直線状の熱接着部を形成した包装袋において、前記熱接着部の内側周縁部に前記内側周縁部の一部から前記断面V字形状の折り込み部の先端側に張り出して熱接着された張出部を有し、該張出部内に未接着部が設けられ、該未接着部内に未接着部の形状より小さく、かつ、未接着部の外側周縁を残した形状とした切目もしくは切欠が形成されていることを特徴とする包装袋。
- 前記切目もしくは前記切欠が前記張出部を構成する対向する包装材の一方の包装材に形成されていることを特徴とする請求項1記載の包装袋。
- 前記切目もしくは前記切欠が形成された包装材が前記断面V字形状の折り込み部を形成する包装材ではない包装材であることを特徴とする請求項2記載の包装袋。
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