JP4124287B2 - 密封容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状物、固形物、あるいは、これらの混合物からなる各種食品を包装するための密封容器に関し、更に詳しくは、液状物、固形物、あるいは、これらの混合物からなる各種食品を密封容器に収納した状態で加熱調理でき、かつ、加熱調理することにより高まる密封容器内の圧力を、その圧力により密封部の一部を開口することにより逃がし、密封容器の破裂、変形を防止すると共に内容物の吹きこぼれ等を防止することができる密封容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、調理済あるいは半調理済等の食品、たとえば、肉まんやあんまん、シュウマイ、餃子、ハンバーガー、ミートボール、ホットドック、スパゲティー、焼きそば、焼きうどん、ビーフン、白飯、赤飯、五目飯等をプラスチック製の密封容器に収納し、食べる時に電子レンジにより加熱調理する包装食品が市場に出回っている。しかし、このような包装食品を電子レンジで密封容器ごと加熱調理すると、食品から発生する蒸気や内部空気の熱膨張により密封容器の内圧が高まり、突然に密封容器が破裂したり変形したり、また、破裂により密封容器に収納された食品が飛散したり吹きこぼれたりして電子レンジ内を汚すといった問題があった。
【0003】
この問題を解決するために、電子レンジで加熱調理する前に、通常はあらかじめ密封容器に尖ったもので孔を開けるなり、密封容器の端部をはさみなどで切り取るなりして、密封容器の内圧を逃がし密封容器が破裂するのを防止していた。しかし、これらの内圧を逃がす方法は結構手間なものであると同時に、加熱調理が開始されて発生した蒸気は直ちに密封容器外へ放出され、蒸気による加熱蒸らし効果が低減し食味を落としていた。また、この手間を省くものとして、たとえば、密封容器の蓋材に樹脂系の不織布を用いたり、また、弁構造の通気材を取り付けたり、あるいは、コールドシール剤やホットメルト接着剤を用いて密封したりすることが行われている。
【0004】
しかしながら、密封容器の蓋材に不織布などを使用すると密封ができないといった問題があり、また、通気材を取り付ける方法はコストが高くなるといった問題があり、また、コールドシール剤を用いる方法は完全に密封することが困難であるのみならず、シール強度が弱く輸送中等において自然にシールが剥離してしまうといった問題があり、また、ホットメルト接着剤を用いる方法は加熱調理中にホットメルト接着剤が溶融して食品に混入する虞があり安全衛生面で好ましくないといった問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、調理済あるいは半調理済等の食品を完全に密封できると共に、前記食品を密封容器に収納したままで電子レンジにより加熱調理でき、さらに加熱調理中に発生する蒸気により密封容器に収納された食品を蒸らす効果を奏しつつ密封容器内の内部圧力を密封容器の一部が自動的に開口して逃がし、密封容器の破裂、変形を防止できる密封容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記のような問題点を解決すべく種々研究を重ねた結果、請求項1記載の発明の密封容器は、蓋体と容器本体とを熱接着部で密封した密封容器において、前記熱接着部が内部圧力により剥離可能であって、前記熱接着部の少なくとも1箇所に前記密封容器の内側方向に張り出した張出部を有すると共に、該張出部に未接着部が設けられ、該未接着部前記未接着部の形状より小さいもしくは切欠が形成されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、調理済あるいは半調理済等の食品を完全に密封できると共に、前記食品を密封容器に収納したままで電子レンジにより加熱調理でき、さらに加熱調理中に発生する蒸気により密封容器に収納された食品を蒸らす効果を奏しつつ、前記張出部が密封容器の内側に張り出していることにより、その他の熱接着部より速く剥離するために密封容器内の内部圧力を前記張出部に設けられた切もしくは切欠より自動的に逃がして破裂を防止することができる。
【0007】
また、請求項記載の発明の密封容器は、蓋体と容器本体とを熱接着部で密封した密封容器において、前記熱接着部が内部圧力により剥離可能であって、前記熱接着部の少なくとも1箇所に前記密封容器の内側方向に張り出した張出部を有すると共に、該張出部に未接着部が設けられ、該未接着部に前記未接着部の形状より小さいもしくは切欠が形成されていることにより、内部圧力が逃げる時に未接着部を経由することになり、内部圧力の逃げる力を多少弱め、かつ、その方向を変えることができる。
【0008】
また、請求項記載の発明の密封容器は、前記張出部および前記張出部に設ける未接着部を前記熱接着部を形成する時に同時に形成することができ、さらに、前記張出部および前記張出部に設けられた未接着部に設ける前記未接着部の形状より小さいもしくは切欠を展示販売するときの吊り下げ部として用いることができる。
【0009】
また、請求項記載の発明の密封容器は、請求項1記載の密封容器において、前記切もしくは前記切欠が前記張出部を構成する蓋体のみに形成されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、前記密封容器を容器本体を下側にして加熱調理することにより高まる密封容器内の内部圧力を蓋体側から逃がすことができるとともに、特に内容物が液状物の場合には吹きこぼれることを防止することができる。
【0010】
また、請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の密封容器において、前記密封容器の熱接着部が矩形状からなり、該矩形状からなる熱接着部の辺の略中央部に張出部が形成されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、たとえば、通常、密封容器の開封開始部は角部に設けられており、手指を内容物の混ざった熱い水滴に触れることなく、密封容器を開封することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、以下に詳述する。
まず、上記の本発明の密封容器を構成する蓋体はシート状であってもよいし立体的な形状であってもよい。また、前記密封容器を構成する容器本体は食品等の内容物を収納できる容積を有し、上部が少なくとも一部開口すると共に上部にフランジ部を有する立体的な形状であればよく、前記立体的な形状は任意な形状をとることができる。また、蓋体および容器本体の立体的な形状は真空成形、圧空成形、射出形成、ブロー成形、押し出し成形、カレンダー成形、キャスト成形等の成形方法で形成することができる。
【0012】
また、蓋体を構成する包装材並びにその厚さは、蓋体に求められる諸物性を満足できればよいのであって、使用される用途、目的等により適宜決定すればよいが、電子レンジを用いて加熱調理するためにマイクロ波を透過するものを用いる必要がある。これに適うものとしては、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリビニルアルコール、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂、あるいは、エラストマーを用いることができるし、また、紙、セロハン、合成紙なども用いることができる。また、これらのものの一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。また、前記樹脂をフィルム化したもの、あるいは、紙、セロハン、合成紙に必要に応じてポリ塩化ビニリデンが塗工されたものや酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物の蒸着層が形成されたものを用いることができる。
【0013】
一方、容器本体を構成する包装材並びにその厚さについても蓋体同様であって、容器本体に求められる諸物性を満足できればよく、使用される用途、目的等により適宜決定すればよく、マイクロ波を透過するものとしては、たとえば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリビニルアルコール、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂、あるいは、エラストマーを用いることができるし、また、これら樹脂の一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。また、前記樹脂をフィルム化したものに必要に応じてポリ塩化ビニリデンが塗工されたものや酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物の蒸着層が形成されたものを用いることができる。
【0014】
しかし、蓋体と容器本体とは熱接着部で密封されると共に、この熱接着部を内部圧力により剥離可能に構成する必要があり、前記蓋体と前記容器本体との熱接着部を構成する材質は、その組み合わせを考慮する必要がある。また、前記熱接着部を構成する蓋体および容器本体の材質は通常内容物と接触する最内層を形成するため、電子レンジで加熱調理されるときの熱に対する耐性が必要であると共に、内容物が油性食品である場合には耐油性も要求される。これらの点を考慮すると、蓋体の最内層、あるいは、容器本体の最内層に用いる樹脂としては、たとえば、ポリプロピレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂、高密度ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とエラストマーとの混合樹脂が好適であり、これらの樹脂を組み合わせて前記熱接着部を形成することが望ましい。
【0015】
前記蓋体、あるいは、容器本体の最内層に用いる前記ポリプロピレン系樹脂としては、たとえば、高結晶性のプロピレン単独重合体の他に、エチレン、ブテンー1、ペンテンー1、3ーメチルブテンー1、4ーメチルペンテンー1などのαーオレフィンとのランダム共重合体やこれらの混合物などである。なお、ランダム共重合体としては、多段重合で得られるホモポリプロピレンとの混合物であってもよい。
【0016】
また、前記蓋体、あるいは、容器本体の最内層に用いられる前記混合樹脂の一組成物であるポリエチレン系樹脂としては、たとえば、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレンおよび高密度ポリエチレン、等のいずれのエチレン単独重合体を使用することができる他に、プロピレン、ブテンー1、ペンテンー1、3ーメチルブテンー1、4ーメチルペンテンー1などのαーオレフィン、または、酢酸ビニルとの結晶性、あるいは、低結晶性ないし非結晶性のランダムもしくはブロック共重合体、あるいは、これらの混合物などを用いることができる。
【0017】
また、前記蓋体、あるいは、容器本体の最内層に用いられる前記混合樹脂の一組成物であるエラストマーとしては、たとえば、エチレン、プロピレン、ブテンー1、ヘキセンー1、4ーメチルペンテンー1等のモノオレフィンのうちの2種、または、3種以上のモノオレフィン共重合体ゴム、並びに、上記モノオレフィンの2種とジシクロペンタジエン、1、4ーヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン等の非共役ジオレフィン、または、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィンとの共重合体ゴムを用いることができるが、なかでもエチレンプロピレン共重合体ゴム、エチレンブテン共重合体ゴム、プロピレンブテン共重合体ゴムが好ましい。
【0018】
また、前記蓋体、あるいは、容器本体の最内層に用いる前記高密度ポリエチレン系樹脂としては、たとえば、エチレン単独重合体の他に、プロピレン、ブテンー1、ペンテンー1、3ーメチルブテンー1、4ーメチルペンテンー1などのαーオレフィンとの共重合体などをもちいることができる。
【0019】
次に、図面に示す実施例を用いてさらに詳しく説明する。
図1は本発明にかかる密封容器の第1の実施形態の要部斜視図、図2は図1のZーZ線の断面図、図3は図1の加熱調理途中のZーZ線の断面図、図4は図1の加熱調理完了時のZーZ線の断面図、図5は本発明にかかる密封容器の第2の実施形態の要部斜視図、図6は本発明にかかる密封容器の第3の実施形態の要部斜視図、図7は本発明にかかる密封容器の一実施例を示す要部拡大図、図8は本発明にかかる密封容器の他の実施例を示す要部拡大図である。本発明にかかる密封容器の一実施例を示す斜視図であり、図中の1,1',1"は密封容器、2は熱接着部、3は張出部、4は切欠、5は蓋体、6,6',6"は容器本体、7,7',7"はフランジ部、20は剥離面をそれぞれ示す。
【0020】
図1は本発明にかかる密封容器の第1の実施形態の要部斜視図、図2は図1のZーZ線の断面図であって、密封容器1は容器本体6の開口部の上端側部にフランジ部7が設けられ、前記フランジ部7で前記フランジ部7の最上層と蓋体5の最内層とが熱接着されて易剥離性を有する熱接着部2が形成された密封容器であって、前記熱接着部2の一辺の略中央部の1箇所に密封容器1の内側に熱接着された略半円形状の易剥離性を有する張出部3が形成されると共に前記張出部3の領域内を含むように略円形状の切欠4が前記蓋体5に設けられたものである。
【0021】
また、図示はしないが密封容器1の中にはビーフン、焼きそば、焼きうどん等の調理済めん類、肉まん、あんまん、シュウマイ、餃子、ハンバーガー、ホットドックなどの食品が収納されていて、食品を食べるに際してそのまま電子レンジで所定時間加熱調理するタイプのものである。
【0022】
図3は図1の加熱調理途中のZーZ線の断面図であって、ビーフン、焼きそば、焼きうどん等の調理済めん類、肉まん、あんまん、シュウマイ、餃子、ハンバーガー、ホットドックなどの食品が収納された密封容器1を電子レンジに入れて加熱調理すると、食品中から発生する蒸気や包装袋内の空気が熱膨張して内部圧力Fが高まり密封容器1はパンパンに膨れた状態になる一方で、内部圧力Fにより密封容器1の一辺の略中央部に設けた略半円形状の張出部3の最内層間ないしは最内層で層間剥離ないし凝集破壊による剥離が密封容器1の内部側から生じ始める。最終的には図4に示すように、密封容器1は密封容器1の一辺の略中央部に設けた略半円形状の張出部3に生じた剥離が切欠4に達して内部圧力Fを逃がし、密封容器1の破裂が防止される。なお、前記張出部3に生じた剥離が前記切欠4に達するまでの間、密封容器1に収納された食品を蒸らすことができるために、より良い食味を得ることができると共に、内部圧力Fを逃がす方向を限定することができる(この場合は、蓋体5に切欠4が設けられているため、内部圧力Fは切欠4から密封容器1の上方へ逃げる)。図1においては、略円形状の切欠4を設けた張出部3は一辺の略中央部に1箇所設けたものを示したが、他の辺にも設けてもよいし、また、一辺に複数箇所設けてもよい。また、角部に設けてもよい。
【0023】
また、図1で示した第1の実施形態は、少なくとも張出部3を形成するフランジ部7は前記張出部3のある分だけ前記フランジ部7の幅を広くする必要があり、図5あるいは図6に示すように前記張出部3を形成する箇所のみ容器本体の内側に張り出すように構成したフランジ部7'あるいはフランジ部7"を有する容器本体6'および容器本体6"とする方が好適である。また、図5あるいは図6に示したものはフランジ部の全領域に熱接着部を設けた実施形態であるが、フランジ部の角部の外周部に少なくとも一か所未熱接着部を設けて密封容器の開封開始部としてもよい。
【0024】
今まで第1〜第3の実施形態で説明してきたものは張出部において、すべて蓋体に切欠を設けたものであったが、これにこだわることはなく、蓋体と容器本体の両方に切欠を設けてもよいし、また、容器本体のみに切欠を設けてもよい。
【0025】
また、切欠についても略円形状に限ることはなく、たとえば、略半円形状、あるいは、三角形状に代表される多角形状等であってもよいし、張出部についても略半円形状にかぎることはなく、たとえば、略楕円形状、あるいは、三角形状に代表される多角形状等であってもよい。
【0026】
また、説明はしなかったが、張出部に設けられる未接着部の形状、あるいは、前記未接着部に形成される切欠の形状についても色々な形状をとることができ、たとえば、略円形状、略半円形状、あるいは、三角形状に代表される多角形状等をとることができ、また、熱接着された張出部や張出部に形成された未接着部に形成される切の形状についても色々な形状をとることができ、たとえば、I字形状、半円形状、舟型形状、十字形状等をとることができる。それ故に、図示等を行わなかったが、張出部内に設けられる未接着部の形状より小さい切欠、切とし、未接着部の外側周縁部等を残した形状としたものも当然含まれるものである。
【0027】
【実施例】
上記の本発明について、以下に実施例をあげて、さらに詳しく説明する。
実施例1
12μmの2軸延伸ポリアミドフィルムと結晶性プロピレンーエチレンランダム共重合体/高圧法低密度ポリエチレン/エチレンプロピレンゴムの58/40/2の重量%の割合の混合樹脂からなる50μmの無延伸フィルムとを2液反応型ポリウレタン系接着剤を用いて周知のドライラミネーション法で貼り合わせて蓋体とする蓋材を作製した。この蓋材を長辺T1が210mm 、短辺Y1が140mm の矩形状に断裁すると共に一方の短辺の1/2線上で前記短辺の端縁辺からの寸法CYが15.5mmの位置Aを中心とする半径R1が3.5mm の円形状の切欠を設けた蓋体を作製した。一方、結晶性プロピレンーエチレンランダム共重合体/高圧法低密度ポリエチレン/エチレンプロピレンゴムの58/40/2の重量%の割合の混合樹脂を内層とし、外層が結晶性プロピレンーエチレンランダム共重合体からなる深さが30mm、開口部の内寸の長辺t1が180mm 、短辺y1が130mm 、一方の短辺のフランジF1が25mm、その他3方のフランジがそれぞれ5mm である700 μmの厚さの成形容器に冷凍シュウマイ225gを充填し、蓋体の円形状の切欠と成形容器のフランジF1とを合致させて図7に示すように円形状の切欠を形成した側の短辺の端縁辺からシール巾SYが12mmで熱接着部を形成すると共に位置Aを中心とする半径R2が8.5mm の略半円状に前記シール巾SYの熱接着部と連接するように熱接着して前記シール巾SYの熱接着部の内側辺よりの最大張り出し寸法H1が12mmとなるように張出部を形成し、さらにその他の3方のフランジを5mm 巾で熱接着した密封容器(図示せず)を10個作製した。これを電子レンジ(定格高周波出力500W)で270 秒加熱を行った。10個の密封容器共に加熱を開始して225 〜255 秒後に内部圧力の高まりにより、いずれも張出部が剥離して円形状の切欠から内部圧力が逃げて破袋することなく加熱調理でき、また、シュウマイの食味も損なわれることがなかった。
【0028】
実施例2
15μmの2軸延伸ポリアミドフィルムと結晶性プロピレン単独重合体/直鎖状低密度ポリエチレンの80/20の重量%の割合の混合樹脂からなる50μmの無延伸フィルムとを2液反応型ポリウレタン系接着剤を用いて周知のドライラミネーション法で貼り合わせて蓋体とする蓋材を作製した。この蓋材を長辺T2が223mm 、短辺Y2が210mm の矩形状に断裁すると共に一方の短辺の1/2線上で前記短辺の端縁辺からの寸法CXが8.5mm の位置Bを中心とする半径R3が3.5mm の円形状の切欠を設けた蓋体を作製した。一方、結晶性プロピレン単独重合体からなる深さが70mm、開口部の一辺S2が200mm の正方形で、正方形の一辺のフランジF2が23mm、その他3辺のフランジがそれぞれ5mm である700 μmの厚さの成形容器に肉まん4個(360g)を充填し、蓋体の円形状の切欠と成形容器のフランジF2とを合致させて図8に示すように円形状の切欠を形成したフランジの端縁辺から3mm の位置でシール巾SXが2mm で熱接着部を形成すると共に位置Bを中心とする半径R4が8.5mm の略半円状に前記シール巾SXの熱接着部と連接するように熱接着して前記シール巾SXの熱接着部の内側辺よりの最大張り出し寸法H2が12mmとなるように張出部を形成し、さらにその他の3辺のフランジを2mm 巾で熱接着した密封容器(図示せず)を10個作製した。これを電子レンジ(定格高周波出力500W)で120 秒加熱を行った。10個の密封容器共に加熱を開始して100 〜110 秒後に内部圧力の高まりにより、いずれも張出部が剥離して円形状の切欠から内部圧力が逃げて破袋することなく加熱調理でき、また、肉まんの食味も損なわれることがなかった。
【0029】
【発明の効果】
本発明の密封容器は、今まで縷々説明してきたように、調理済あるいは半調理済等の食品を完全に密封できると共に、前記食品を密封容器に収納したままで電子レンジにより加熱調理することができると共に、加熱調理中に発生する蒸気により密封容器内に収納された食品を蒸らす効果を奏するものである。また、密封容器内の内部圧力を密封容器の一部が自動的に開口して逃がすことにより、密封容器の破裂、変形を防止することができるといった効果を奏するものである。さらに、密封容器内の内部圧力を逃がす方向を限定することができ、内容物の吹きこぼれ等を防止することができるといった効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる密封容器の第1の実施形態の要部斜視図である。
【図2】 図1のZーZ線の断面図である。
【図3】 図1の加熱調理途中のZーZ線の断面図である。
【図4】 図1の加熱調理完了時のZーZ線の断面図である。
【図5】 本発明にかかる密封容器の第2の実施形態の要部斜視図である。
【図6】 本発明にかかる密封容器の第3の実施形態の要部斜視図である。
【図7】 本発明にかかる密封容器の一実施例を示す要部拡大図である。
【図8】 本発明にかかる密封容器の他の実施例を示す要部拡大図である。
【符号の説明】
1,1',1" 密封容器
2 熱接着部
3 張出部
4 切欠
5 蓋体
6,6',6" 容器本体
7,7',7" フランジ部
20 剥離面

Claims (3)

  1. 蓋体と容器本体とを熱接着部で密封した密封容器において、前記熱接着部が内部圧力により剥離可能であって、前記熱接着部の少なくとも1箇所に前記密封容器の内側方向に張り出した張出部を有すると共に、該張出部に未接着部が設けられ、該未接着部前記未接着部の形状より小さいもしくは切欠が形成されていることを特徴とする密封容器。
  2. 前記切もしくは前記切欠が前記張出部を構成する蓋体のみに形成されていることを特徴とする請求項記載の密封容器。
  3. 前記密封容器の熱接着部が矩形状からなり、該矩形状からなる熱接着部の辺の略中央部に張出部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の密封容器。
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