JP3923293B2 - 画像処理方法および画像処理装置ならびに画像形成装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置ならびに画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力画像に生じた色ずれを補正するための画像処理方法および画像処理装置ならび画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、OA機器のデジタル化が急速に進展し、またカラー画像出力の需要が増してきたことにより、電子写真方式のデジタルカラー複写機やインクジェット方式・熱転写方式のカラープリンタ等の出力機器が広く一般に普及してきている。
【0003】
例えば、デジタルカメラやスキャナ等の入力機器より入力された画像情報、あるいは、コンピュータ上で作成された画像情報が上述のような出力機器を用いて出力されている。これらの入出力機器においては、入力された画像情報に対して、常に色再現の安定した画像を出力することが必要であり、デジタル画像処理技術が重要な役割を果たしている。
【0004】
スキャナ等の画像入力装置においては、例えばR(赤)・G(緑)・B(青)の3本のCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサが用いられており、各センサの位置ずれを補正するために、先行する2つのセンサの出力を遅延させて、最後に読み取るセンサに合わせて信号を出力する方法が用いられている。
【0005】
このような画像入力装置の駆動系に振動が発生すると、3本のCCDラインセンサが原稿の同一部分を読み取る際の時間差が、この振動により大きくなったり小さくなったりすることがある。その結果、例えば画像の黒い領域を読み取る場合には、3本のCCDラインセンサで読み取った画像の位置がずれ、エッジの部分に色がついてしまうことがある。このような現象を画像の色ずれと称する。
【0006】
このような画像の色ずれの問題を解決するものとして、特開平10−42157号公報(以下、文献1と称する)および特開2001−16401号公報(以下、文献2と称する)に示されている技術がある。
【0007】
この文献1では、以下に示す過程により画像の色ずれを解消している。
【0008】
▲1▼万線チャートを読み込み、予め定められた閾値との交点をRGB信号の各成分毎に求め、ある色を基準データとして他の色との相対的な色ずれ量を計算する。
【0009】
▲2▼このようにして求めた色ずれ量を交点の位置に対応付けて色ずれ量テーブルに格納する。
【0010】
▲3▼色ずれ量テーブルに格納された色ずれ量は、注目画素とその隣の画素値と共に読み出され、入力画像の色ずれ補正の際に、色ずれ補正演算器により色ずれ補正データ値の演算に使用される。
【0011】
また、文献2では、以下に示す過程により画像の色ずれを解消している。
【0012】
▲1▼基準パターンに含まれる複数の直線のエッジ部を読み込み、RGBセンサの読み取り出力値と読み取り出力値の平均値との差から相対的な色ずれ量を計算する。
【0013】
▲2▼このようにして求めた色ずれ量に応じて各センサの読み取り出力値を補正する。
【0014】
つまり、上記文献1および文献2では、基準原稿となる万線チャートまたは基準パターンをスキャナにより読み取らせて、該スキャナの駆動系における振動に起因する各画素位置に対する位置ずれ量(色ずれ量)を求め、この色ずれ量に基づいて入力画像の各画素位置における色ずれを補正するようになっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、通常、スキャナ等の駆動系における振動は経時変化するので、上記文献1および文献2のように予め色ずれ量を求めて、この色ずれ量に基づいて入力画像の色ずれを補正する場合、色ずれ補正を精度よく行うには、上記駆動系の経時変化に合わせてその都度万線チャートまたは基準パターンを使用しなければならず、非常に手間が掛かるという問題が生じる。
【0016】
また、上記文献1および文献2の方法では、入力画像の色ずれの有無を検知するという概念が全くなく、このため、入力画像に対して、常に色ずれ補正を行うようになっている。このため、入力画像に生じている色ずれが少なく、色ずれ補正の必要のない場合であっても、色ずれ補正が行われることになり、画像処理全体に無駄が生じ、この結果、画像処理全体の処理時間が長くなるという問題が生じる。
【0017】
さらに、上記文献1および文献2において、万線チャートまたは基準パターンを読み取らせて色ずれ補正を行う場合には、万一、万線チャートまたは基準パターンを紛失した時は、色ずれを求めることが出来なくなるという問題が生じる。
【0018】
本発明は、上記の各問題点を解決するためになされたもので、その目的は、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、この判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことで、手間が掛からず常に精度よく色ずれ補正を行うことが可能な画像処理方法および画像処理装置ならびに画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理方法は、上記の課題を解決するために、入力画像の色ずれを補正して出力画像を得る画像処理方法において、入力画像毎に、各色成分の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことを特徴としている。
【0020】
上記の方法によれば、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0021】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0022】
また、従来のように、基準原稿である万線チャートまたは基準パターンを使用する必要はないので、これらを使用する手間を省くことができる。
【0023】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0024】
しかも、色ずれは入力画像における各色成分の画素位置がずれることによって生じるので、一次情報である各色成分の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定することによって、高い精度で色ずれ判定および色ずれ補正を行うことができる。
【0025】
本発明の画像処理方法は、また、上記の課題を解決するために、入力画像の色ずれを補正して出力画像を得る画像処理方法において、入力画像毎に、各色成分の各画素位置の位置ずれ量を検出し、この検出結果に基づいて色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことを特徴としている。
【0026】
上記の方法によれば、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0027】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0028】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0029】
しかも、また、入力画像の各色成分の各画素位置の位置ずれ量を検出することで、色ずれが生じているか否かを判定するようになっているので、簡単に色ずれを判定することができる。
【0030】
さらに、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似し、この近似結果に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定するようにしてもよい。
【0031】
この場合、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似することで、入力画像の各色成分の画素位置のずれ量を正確に求めることができる。
【0032】
したがって、この入力画像の各色成分の画素位置のずれ量に基づいて、入力画像の色ずれを判定すれば、より精度よく、入力画像の色ずれの有無を判定することができる。
【0033】
これにより、さらに、色ずれ補正の精度を向上させることができ、この結果、入力画像を忠実に再現した出力画像を得ることができる。
【0034】
ところで、上記文献1においては、万線チャートを読み取った値と閾値との交点を求める際には、線形補間を用いているので、そこで発生する誤差による精度の低下が考えられる。
【0035】
また、上記文献2においては、基準パターンを読み取った時のずれ量の離散データから、読み取り位置のずれ量を求める際には、線形補間を用いているので、そこで発生する誤差による精度の低下が考えられる。
【0036】
ところが、上記の方法では、さらに、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似し、この近似結果に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定するようになっている。よって、従来のように、基準原稿である万線チャートまたは基準パターンを使用する必要はないので、これらを用いた場合のように線形補間を使用することによる誤差を考慮しないで精度の高い色ずれ補正を行うことができる。
【0037】
本発明の画像処理方法は、また、上記の課題を解決するために、入力画像の色ずれを補正して出力画像を得る画像処理方法において、入力画像毎に、各色成分の平均濃度における画素位置を推定し、この推定結果に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことを特徴としている。
【0038】
上記の方法によれば、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0039】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0040】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0041】
しかも、また、入力画像の各色成分の平均濃度における画素位置を推定することで、色ずれが生じているか否かを判定するようになっているので、簡単に色ずれを判定することができる。
【0042】
さらに、入力画像の各色成分の濃度バランスが、予め定められる範囲を越えていると判断したとき、上記各色成分の濃度バランスが、予め定められた範囲に収まるように補正するようにしてもよい。
【0043】
この場合、さらに、入力画像の各色成分の平均濃度における画素位置を推定する前に、入力画像の各色成分の濃度バランスが、予め定められる範囲を越えていると判断した時、補正を行うことにより、精度よく画素位置を推定することができる。
【0044】
これにより、さらに、色ずれ補正の精度を向上させることができ、この結果、入力画像を忠実に再現した出力画像を得ることができる。
【0045】
本発明の画像処理装置は、上記の課題を解決するために、入力画像に生じた色ずれを補正する色ずれ補正手段を備えた画像処理装置において、上記色ずれ補正手段は、入力画像の色成分毎の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定する色ずれ判定手段と、上記色ずれ判定手段により色ずれが生じていると判定されたとき、該色ずれを補正する補正手段とを備えていることを特徴としている。
【0046】
上記の構成によれば、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0047】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0048】
また、従来のように、基準原稿である万線チャートまたは基準パターンを使用する必要はないので、これらを使用する手間を省くことができる。
【0049】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0050】
しかも、色ずれは入力画像における各色成分の画素位置がずれることによって生じるので、一次情報である各色成分の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定することによって、高い精度で色ずれ判定および色ずれ補正を行うことができる。
【0051】
本発明の画像処理装置は、また、上記の課題を解決するために、入力画像に生じた色ずれを補正する色ずれ補正手段を備えた画像処理装置において、上記色ずれ補正手段は、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似する近似手段と、上記近似手段による近似結果に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定する色ずれ判定手段と、上記色ずれ判定手段により色ずれが生じていると判定されたとき、該色ずれを補正する補正手段とを備えていることを特徴としている。
【0052】
上記の構成によれば、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0053】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0054】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0055】
しかも、また、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似することで、入力画像の各色成分の画素位置のずれ量を正確に求めることができる。
【0056】
したがって、この入力画像の各色成分の画素位置のずれ量に基づいて、入力画像の色ずれを判定すれば、より精度よく、入力画像の色ずれの有無を判定することができる。
【0057】
また、従来のように、基準原稿である万線チャートまたは基準パターンを使用する必要はないので、これらを用いた場合のように線形補間を使用することによる誤差を考慮しないで精度の高い色ずれ補正を行うことができる。
【0058】
本発明の画像処理装置は、また、上記の課題を解決するために、入力画像に生じた色ずれを補正する色ずれ補正手段を備えた画像処理装置において、上記色ずれ補正手段は、入力画像の色成分毎の濃度分布から平均濃度の画素位置を推定する画素位置推定手段と、上記画素位置推定手段の推定結果に基づき、色ずれが生じているか否かを判定する色ずれ判定手段と、上記色ずれ判定手段により色ずれが生じていると判定されたとき、該色ずれを補正する補正手段とを備えていることを特徴としている。
【0059】
上記の構成によれば、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0060】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0061】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0062】
しかも、また、入力画像の色成分毎の濃度分布から平均濃度の画素位置を推定することができる。
【0063】
したがって、この入力画像の各色成分毎の平均濃度の画素位置に基づいて、入力画像の色ずれを判定すれば、より精度よく、入力画像の色ずれの有無を判定することができる。
【0064】
上記画素位置推定手段には、さらに、入力画像の各色成分の濃度バランスが予め定められる範囲を越えていると判断したとき、上記各色成分の濃度バランスが、予め定められた範囲に収まるように補正する濃度バランス補正手段を設けてもよい。
【0065】
この場合、さらに、入力画像の各色成分の平均濃度における画素位置を推定する前に、入力画像の各色成分の濃度バランスが、予め定められる範囲を越えていると判断した時、補正を行うことにより、精度よく画素位置を推定することができる。
【0066】
これにより、さらに、色ずれ補正の精度を向上させることができ、この結果、入力画像を忠実に再現した出力画像を得ることができる。
【0067】
上記色ずれ補正手段には、さらに各画素毎の濃度を基に所定の領域内の濃度分布を求め、この濃度分布に基づいて、色ずれ判定の対象となる領域であるか否かを判定する画素濃度判定手段を、上記色ずれ判定手段の前段に設けてもよい。
【0068】
この場合、色ずれ判定手段の前段に画素濃度判定手段が設けられていることにより、指定された領域でのみ色ずれ判定を行えばよいことになり、色ずれ補正処理の処理速度を向上させることができる。
【0069】
また、入力画像を文字・網点・写真の各領域に分離する領域分離手段を備え、上記色ずれ補正手段を、上記領域分離手段の前段に設けてもよい。
【0070】
この場合、領域分離手段による入力画像の領域分離の前に、色ずれ補正手段により、予め色ずれ補正処理を行うことにより、該領域分離手段による領域分離処理における領域分離の誤判定を防ぎ、領域分離処理における領域分離の精度を向上させることができる。
【0071】
また、上記色ずれ補正手段を、上記領域分離手段の後段に設けてもよい。
【0072】
この場合、領域分離手段により領域分離された領域、すなわち抽出された文字または線画領域に対し、色ずれ補正手段による色ずれ補正処理を行うことにより、文字または線画領域周辺に発生する色ずれを検知・補正することが可能となる。
【0073】
特に、色ずれが目立ち易い文字や線画領域を領域分離処理により抽出し、色ずれ補正処理を行うので、処理の高速化を図ることができる。
【0074】
また、原稿の予備走査時に読み込まれた入力画像に対して、上記領域分離手段による領域分離処理を行わせ、色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていないと判定されたときに、該入力画像に対する色ずれ補正処理を行わないように上記色ずれ補正手段を制御する制御手段を設けてもよい。
【0075】
この場合、予備走査時に読み込まれる低解像度の入力画像にて大略的に色ずれの有無の判定を行い、色ずれが生じていると判定された時にのみ、色ずれ補正手段による色ずれ補正処理を行うようになるので、無駄なく効率よく画像処理を行うことができる。
【0076】
上記の画像処理装置を、入力画像に対して所定の処理を施して出力画像を形成する画像形成装置に用いてもよい。
【0077】
この場合、上記した画像処理装置によれば、色ずれが生じているか否かを精度よく判定し、色ずれ補正を行うことができるので、高品質の画像を出力することができる画像形成装置を提供することができる。
【0078】
この画像形成装置としては、例えば電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像形成装置等が挙げられる。また、画像処理後の画像を表示できる画像表示装置、例えばコンピュータや携帯情報機器の表示手段として用いられる液晶ディスプレイ等であってもよい。
【0079】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、本発明の画像形成装置をデジタルカラー複写機に適用した場合について説明する。
【0080】
本実施の形態に係るデジタルカラー複写機は、図1に示すように、原稿等から得られたカラー画像情報を入力するためのカラー画像入力装置1と、該カラー画像入力装置1により入力されたカラー画像情報に対して種々の画像処理を施すためのカラー画像処理装置(画像処理装置)2と、該カラー画像処理装置2により種々の画像処理が施されたカラー画像情報を出力するためのカラー画像出力装置3とで構成されている。
【0081】
上記カラー画像入力装置1は、図2に示すように、原稿供給部10、該原稿供給部10により供給された原稿から画像情報を読み取るためのスキャナ部11とで構成されている。
【0082】
上記原稿供給部10は、上記スキャナ部11上部に設けられ、該スキャナ部11を構成する原稿台12に対して開閉可能な状態で支持され、原稿台12の原稿載置面に対して所定の位置関係をもって装着された両面自動原稿送り装置(RADF:Reversing Automatic Document Feeder )からなっている。
【0083】
上記原稿供給部10は、まず、原稿の一方の面が原稿台12の所定位置においてスキャナ部11に対向するよう原稿を搬送し、この一方の面についての画像読み取りが終了した後に、他方の面が原稿台12の所定位置においてスキャナ部11に対向するよう原稿を反転して該原稿台12に向かって搬送するようになっている。
【0084】
そして、原稿供給部10は、1枚の原稿について両面の画像読み取りが終了した後にこの原稿を排出し、次の原稿についての両面搬送動作を実行する。
【0085】
以上の原稿の搬送および表裏反転の動作は、デジタルカラー複写機全体の動作に関連して制御されるものである。
【0086】
上記スキャナ部11には、原稿台12、操作パネル(図示せず)及び光学系13等が設けられている。
【0087】
上記スキャナ部11を構成する光学系13は、上記原稿供給部10により原稿台上に搬送されてきた原稿、あるいは、ユーザが原稿台12においた原稿の画像を読み取るために、原稿台12の下方に配置されている。
【0088】
上記光学系13は、原稿台12の下面に沿って平行に往復移動する2つの原稿走査体としての第1の走査ユニット14および第2の走査ユニット15と、光学レンズ16と、光電変換素子であるCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ17とを有している。
【0089】
上記第1の走査ユニット14は、原稿画像表面を露光する露光ランプ14aと、原稿からの反射光像を所定の方向に向かって偏向する第1ミラー14bとを有し、原稿台12の下面に対して一定の距離を保ちながら所定の走査速度で平行に往復移動するものである。
【0090】
上記第2の走査ユニット15は、上記第1の走査ユニット14の第1ミラー14bにより偏向された原稿からの反射光像をさらに所定の方向に向かって偏向する第2ミラー15aおよび第3ミラー15bとを有し、第1の走査ユニット14と一定の速度関係を保って平行に往復移動するものである。
【0091】
上記光学レンズ16は、第2の走査ユニット15の第3ミラー15bにより偏向された原稿からの反射光像を縮小し、縮小された光像をCCDラインセンサ17上の所定位置に結像させるものである。CCDラインセンサ17は、結像された光像を順次光電変換して電気信号として出力するものである。
【0092】
上記CCDラインセンサ17は、白黒画像あるいはカラー画像を読み取り、R(赤)・G(緑)・B(青)の各色成分に色分解したラインデータを出力することができる3ラインのカラーCCDである。このCCDラインセンサ17により電気信号に変換された原稿画像情報は、アナログのカラー画像情報として、上記カラー画像処理装置2に転送されて所定の画像データ処理が施される。
【0093】
上記カラー画像処理装置2は、本発明の画像処理方法を実施するための画像処理装置であり、図1に示すように、A/D(アナログ/デジタル)変換部20、シェーディング補正部21、入力階調補正部22、色ずれ補正部(色ずれ補正手段)23、領域分離処理部(領域分離手段)24、色補正部25、黒生成下色除去部26、空間フィルタ処理部27、出力階調補正部28、及び階調再現処理部29とから構成されている。
【0094】
すなわち、上記カラー画像入力装置1にて読み取られたアナログ信号は、カラー画像処理装置2内を、A/D変換部20、シェーディング補正部21、入力階調補正部22、色ずれ補正部23、領域分離処理部24、色補正部25、黒生成下色除去部26、空間フィルタ処理部27、出力階調補正部28、及び階調再現処理部29の順で送られ、CMYKのデジタルカラー信号として、カラー画像出力装置3に出力される。
【0095】
上記A/D変換部20は、アナログのRGB信号をデジタルのRGB信号に変換するものであり、シェーディング補正部21は、A/D変換部20より送られてきたデジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力装置1の照明系(第1の走査ユニット14、第2の走査ユニット15等)、結像系(光学レンズ16等)、撮像系(CCDラインセンサ17等)で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すものである。
【0096】
上記入力階調補正部22は、上記シェーディング補正部21にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(RGBの反射率信号)に対して、カラーバランスを整えると同時に、濃度信号などカラー画像処理装置2に採用されている画像処理システムの扱い易い信号に変換する処理を施すものである。
【0097】
上記色ずれ補正部23は、入力階調補正部22から送られてくるRGB信号に対して、カラー画像入力装置1により発生する色ずれの有無を検出し、この検出結果により色ずれが発生していると判定されれば、色ずれを補正するようになっている。なお、この色ずれ補正部23は、内部での処理によって得られた色ずれ判定結果に基づき、黒生成調整信号を黒生成下色除去部26へ入力するようにしても良い。また、色ずれ補正部23の詳細な構成については後述する。
【0098】
上記領域分離処理部24は、色ずれ補正部23により色ずれ補正されたRGB信号より、入力画像中の各画素を文字または線画領域、網点領域、写真領域の何れかに分離するものである。領域分離処理部24は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、黒生成下色除去部26、空間フィルタ処理部27、階調再現処理部29へと出力すると共に、入力階調補正部22より出力された入力信号をそのまま後段の色補正部25に出力する。
【0099】
上記色補正部25は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行うものである。
【0100】
上記黒生成下色除去部26は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成する処理を行うものであって、CMYの3色信号はCMYKの4色信号に変換される。
【0101】
黒生成処理の一例として、スケルトンブラックによる黒生成を行なう方法(一般的方法)がある。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC,M,Y、出力されるデータをC’,M’,Y’,K’、UCR(Under Color Removal )率をα(0<α<1)とすると、黒生成下色除去処理は以下の式(1)で表わされる。
【0102】
【数1】
Figure 0003923293
【0103】
上記空間フィルタ処理部27は、黒生成下色除去部26より入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正することによって出力画像のぼやけや粒状性劣化を防ぐように処理するものである。
【0104】
また、上記階調再現処理部29は、上記空間フィルタ処理部27と同様に、CMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基に所定の処理を施すものである。
【0105】
例えば、領域分離処理部24にて文字に分離された領域は、特に黒文字或いは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部27による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。同時に、階調再現処理部29においては、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択される。
【0106】
また、領域分離処理部24にて網点に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部27において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。そして、出力階調補正部28では、濃度信号などの信号をカラー画像形成装置の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行った後、階調再現処理部29で、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)が施される。領域分離処理部24にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
【0107】
上述した各処理が施された画像データは、一旦記憶手段(図示せず)に記憶され、所定のタイミングで読み出されてカラー画像出力装置3に入力される。
【0108】
このカラー画像出力装置3は、画像データを記録媒体(例えば紙等)上に出力するもので、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像出力を挙げることができるが、特に限定されるものではなく、画像処理後の画像を表示できる画像表示装置、例えばコンピュータや携帯情報機器に使用されている液晶ディスプレイ等であってもよい。この場合、色補正部25では、入力されるRGB信号は画像表示装置の出力特性に応じてR’G’B’信号に変換される。また、黒生成下色除去部26、階調再現処理部29は不要であり、出力階調補正部28では、空間フィルタ処理部27から出力された画像データ1に対して、カラー画像出力装置3の特性に応じた階調の調整がなされる。
【0109】
ここで、上記カラー画像処理装置2内の色ずれ補正部23について、図1および図3を参照しながら以下に説明する。
【0110】
上記色ずれ補正部23は、図3に示すように、画像メモリ30、画素濃度判定部(画素濃度判定手段)31、フィッティング処理部(近似手段)32、関数記憶部33、色ずれ判定部(色ずれ判定手段)34、閾値記憶部35、補正処理部(補正手段)36、フィルタ記憶部37を含み、外部の制御部(制御手段)38により駆動制御されるようになっている。
【0111】
すなわち、上記色ずれ補正部23は、入力階調補正部22(図1)からのRGB信号(入力画像データ)に対して、画像メモリ30、画素濃度判定部31、フィッティング処理部32、色ずれ判定部34、補正処理部36による色ずれ補正処理を施し、色ずれ補正済の画像データとしてのRGB信号を後段の領域分離処理部24(図1)に出力する一方、黒生成調整信号を後段の黒生成下色除去部26(図1)に出力するようになっている。
【0112】
色ずれ補正部23の処理について具体的に説明すると以下のようになる。
【0113】
入力階調補正部22より送られてきたRGB信号(入力画像データ)に対してm×nの複数の画素よりなる画像データが画像メモリ30に格納される(m,nは正の整数である。後述するように、例えば1×7マスク領域の画像データを用いて画素濃度の判定を行う場合は、少なくとも3×7の画像データが格納される。)。
【0114】
次に、画像メモリ30より、例えば1×7マスク領域の画像データが抽出されて、画素濃度判定部31で濃度情報に基づく極大点の有無が判定される。ここで、抽出された画像データに極大点が存在すると判定された場合は1×7マスク領域のRGB信号はフィッティング処理部32に出力される。
【0115】
なお、上記画素濃度判定部31における画素濃度判定は必ずしも行わなくてもよいが(後述するように、色ずれ補正部23を領域分離処理部24の後段に配置する場合は必要ない)、この判定を行うことにより、文字や線画等の画像領域を速やかに見いだすことができ、極大点が存在しないと判定された場合は、その領域が下地領域あるいは均一な濃度の画像領域であると判断し、フィッティング処理を行う必要がないため、以降の処理の高速化が期待される。
【0116】
また、本実施の形態では、上記画素濃度判定部31における画素濃度の判定基準として、上述したように、『極大点が存在するか否か』を判定基準として用いているが、これに限定されるものではなく、『画素濃度が単調増加傾向にあるか否か』や『所定の濃度以上の画素が所定数存在するか否か』等の判定基準を用いても構わない。
【0117】
上記フィッティング処理部32においては、入力されたRGB信号の各々に対し、関数記憶部33で記憶されている関数を用いてフィッティング処理がなされる。フィッティングの際には、画像メモリ30より送られてくるRGB値(RGB信号を数値化したもの)とフィッティング結果(関数)の2乗誤差が最小となるように算出される。
【0118】
上記色ずれ判定部34では、フィッティング処理部32によるフィッティング結果により得られた関数の各パラメータに対し閾値記憶部35で記憶されている閾値を用いた判定が行われ、色ずれが発生しているかどうかが判定され、色ずれが発生していると判定された場合には、画像メモリ30により送られてくるRGB信号を補正処理部36に送る。一方、色ずれが発生していないと判定されれば、画像メモリ30により送られてくるRGB信号は、そのまま色ずれ補正部23の後段の領域分離処理部24に送られる。
【0119】
上記色ずれ判定部34では、画像メモリ30より抽出された入力画像データの1×7マスク領域に対して色ずれの発生の有無を判定するようになっている。つまり、色ずれ判定部34では、1×7マスク領域が色ずれが発生した領域(以下、色ずれ領域と称する)か否かを判定するようになっている。なお、色ずれ判定部34における色ずれ判定処理の流れについては後述する。
【0120】
上記補正処理部36では、色ずれ領域と判定された領域に対し、例えば、フィルタ記憶部37で記憶されているフィルタを用いて空間フィルタ処理を行って色ずれを補正する。
【0121】
また、上記補正処理部36は、黒生成下色除去部26(図1)において黒生成量を制御する場合には、黒生成調整信号を該黒生成下色除去部26に出力する。
【0122】
ここで、上記フィルタ記憶部37に記憶されたフィルタとして、例えば図4に示すように、検出された色ずれ領域に対して、色ずれ領域内の注目画素eを中心とする3×3マスクの最小値フィルタを使用し、この最小値フィルタによりマスク内の最小値(e’=min(a,b,c,d,e,f,g,h,i))を算出し、色ずれ補正結果として出力する。ここでは色ずれ補正前と補正後を示している。これにより、色ずれ領域は、原稿の下地濃度に近づくこととなり、その結果、文字または線画領域だけが鮮明になる。
【0123】
尚、本実施の形態では3×3マスクを用いて説明したが、マスクの大きさはこれに限定されるものではない。最小値フィルタでは、濃度が最小のものを選択して処理後の画素の濃度として採用するため、マスクサイズが大きくなるにしたがって色ずれ領域の濃度は原稿の下地濃度により近づくこととなる。しかし、マスクサイズが大きくなると回路規模が大きくなりコストアップを招来するので、この点を考慮に入れ適切なサイズのものを設計すればよい。
【0124】
色ずれ領域を補正する別の方法としては、黒生成下色除去部26において、黒文字または線画領域の黒生成量をF1、色ずれ領域の黒生成量をF2とし、F1>F2の関係を満たすように黒生成量を制御するようにしてもよい。これにより、色ずれ領域の黒生成量が、黒文字または線画領域での黒生成量より少なく設定されているので、黒文字または線画が太くなるのを防ぐと共に、色濁りのない良好な画像を形成することができる。
【0125】
上記色ずれ補正部23における各種の処理は、CPU(Central Processing Unit )やDSP(Digital Signal Processor)をはじめとする制御部38を介して行われる。
【0126】
また、上記制御部38では、後述する図9のカラー画像処理装置40において、原稿のプレスキャン(予備走査)を行い、スキャナの読み取り速度を高め、低解像度で読み込まれた入力画像データに対して、領域分離処理を施し、文字または線画領域を抽出して、RGB信号の各色成分の差分の絶対値と予め定められる閾値とを比較し、その結果、色ずれが生じていないと判断された時、本スキャン時に色ずれ補正部23での処理を行わないように制御するようになっている。この場合、プレスキャンが必要になるが、色ずれが生じたと判断された時のみ補正処理を行えば良いので効率よく画像処理を行うことができる。
【0127】
次に、上記色ずれ補正部23における色ずれ判定処理の流れについて、図5に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0128】
まず、画像入力が行われ、該入力画像から入力階調補正部22よりRGB信号を得る(ステップS1)。
【0129】
次に、得られたRGB信号より所定のサイズのデータが画像メモリ30に格納され、1×7マスク領域のデータが抽出される(ステップS2)。
【0130】
続いて、抽出されたデータに対して、画素濃度判定部31で濃度情報に基づく極大点の有無の判定がなされる(ステップS3)。ここで、極大点の判定方法の1つとして、マスク領域内における隣り合うデータ(画素濃度)の差分情報を求め単調増加から単調減少、あるいは、ほとんど差が見られない状態へと変化する点があるか否かを調べる方法が挙げられる。
【0131】
ステップS3において、『極大点が存在する』と判定された場合は、フィッティング処理部32において関数を用いて近似を行う(ステップS4)。
【0132】
一方、ステップS3において、『極大点が存在する』と判定されなかった場合は、その領域は下地領域あるいは均一な濃度の画像領域であると判定し、ステップS8に移行して色ずれ無し(色ずれの影響がない、あるいは目立たない)と判定される。
【0133】
ステップS4では、1×7マスク領域内のデータに対し関数を用いてフィッティングが行われる。フィッティングを行う場合は、ガウシアン関数をはじめとする各種関数や、スプライン補間、ラグランジュ補間といった補間手法があるが、本発明では、三角関数Acosn (θ+α)によるフィッティングを行う。このときAは、振幅を表し、マスク領域内の画素濃度の極大点を示すことになる。また、nは、関数の尖度を指しており、nの値が大きくなるにつれ対象となる画像領域の線幅が小さくなることを意味している。θは、基準画素位置を、またαは、規準画素位置からの位相差を表しており、このパラメータが分かれば色ずれ量を求めることができる。
【0134】
上述のステップS4により1×7マスク領域内のデータに対し関数を用いて近似された後、ステップS5において、フィッティングにより、RGB信号のそれぞれに対して、推定される関数との2乗誤差が最小となるA(AR ,AG ,AB )、α(αR ,αG ,αB )、n(nR ,nG ,nB )を求める。
【0135】
そして、α(αR ,αG ,αB )に対し、条件判定を行い色ずれの有無を調べる。すなわち、αR =αG =αB であるか否かを判定する(ステップS6)。ここで、αR =αG =αB であると判定されれば、色ずれは無いものとしてステップS8に移行する。一方、αR =αG =αB でないと判定されれば、ステップS7に移行して、補正処理が行われる。
【0136】
ここで、図5に示すフローチャートで示される色ずれ判定処理において、色ずれ補正を行うか否かの条件として、以下の3つの条件が考えられる。
【0137】
<条件1>
極大点が存在し、「αR =αG =αB 」を満たすときは、色ずれが発生していないと判定する。つまり、ステップS3において、極大点を有すると判定され、ステップS6において、αR =αG =αB を満たしていると判定されたとき、色ずれが発生していないと判定する。
【0138】
<条件2>
極大点が存在し、「αR =αG =αB 」を満たさないときは、色ずれが発生していると判定し、色ずれ補正処理を行う。つまり、ステップS3において、極大点を有すると判定され、ステップS6において、αR =αG =αB を満たしていないと判定されたとき、色ずれが発生していると判定する。
【0139】
<条件3>
極大点が存在しないときは、文字または線画領域ではない為、色ずれの影響がない、あるいは目立たないと判定し、色ずれ補正処理は行わない。つまり、ステップS3において、極大点を有しないと判定されたときには、色ずれの影響がない、あるいは目立たないと判定する。
【0140】
上記の条件2の場合、すなわち入力画像に色ずれが生じていると判定された場合には、ステップS7において、色ずれ補正処理、すなわち図3に示す補正処理部36における補正処理が実行される。この補正処理については、前述したフィルタ記憶部37に記憶されたフィルタを用いて行われる。
【0141】
そして、上記の色ずれ判定処理は、入力画像に対し全てのデータが終了するまで実行される(ステップS9)。
【0142】
ここで、上記色ずれ補正部23内のフィッティング処理部32におけるフィッティング処理について以下に説明する。
【0143】
まず、カラー信号におけるフィッティング処理について、図6(a)を参照しながら以下に説明する。ここで、カラー信号とは、RGBの色信号を示す。
【0144】
図6(a)は、所定の1つのカラー信号における画素位置と画素濃度の関係と、関数によるフィッティング結果とを示すグラフである。
【0145】
今、注目画素位置をt、画素濃度をDとすると、関数でフィッティングさせた結果は、D=132cos4000(t)となる。本実施の形態では、1画素をπ/180[rad](≒0.0175[rad])としてフィッティングを行った。もし、注目画素位置t=0とし、注目画素位置において「0.1画素以上ずれているときは色ずれが発生している」と判定するならば、図5に示す色ずれ補正処理の流れにおいては、α=0.00175という閾値を設ければよいことになる。すなわち、α≧0.00175の時、色ずれが生じていると判定されることになる。
【0146】
ここでは、1つのカラー信号について説明しているが、他のカラー信号についても同様のフィッティングを行い、得られたパラメータにより図5で示した色ずれ判定を行う。色ずれが発生しないときは、3つのカラー信号をフィッティングさせたときのパラメータαはほぼ一致することとなる。
【0147】
次に、色ずれが発生したときにおけるフィッティング処理を、図6(b)を参照しながら以下に説明する。
【0148】
図6(b)は、色ずれが発生した際の3つのカラー信号における画素位置と画素濃度の関係と、関数によるフィッティング結果とを示すグラフである。このグラフは、万線チャートをスキャナで読み込んだものであるが、黒い線画あるいは文字領域においては、色ずれをパラメータから確認することができる。
【0149】
続いて、太い文字・線画領域におけるフィッティング処理を、図7(a)(b)および図8を参照しながら以下に説明する。
【0150】
図7(a)(b)は、太い文字あるいは太い線画領域における画素位置と画素濃度の関係(図7(a))と、無彩色領域を除いて、その両端の領域xとyをつなぎ、関数を利用したフィッティングを行った結果(図7(b))とを表している。
【0151】
この結果、無彩色領域は、マスク領域内における隣り合うデータの濃度レベルの差分情報を取ったときにほぼ0になる領域とみなすことができる。この処理により、太い文字または線画領域においても小さな文字や細線の場合と同様の色ずれ判定を実行することが可能となる。
【0152】
図8は、太い文字あるいは太い線画領域において、小さな文字や細線の場合と同様の色ずれ判定を実行することが可能となる2番目の手法を示している。この手法でも、無彩色領域はマスク領域内における隣り合うデータの濃度レベルの差分情報から決定することができる。ここでは、画素濃度が飽和する画素までのデータを活用し、フィッティングを行う。これにより画像端部の領域をつなぐ手法(図7(a)(b))を使うことなくフィッティングをすることが可能となる。
【0153】
図1に示すカラー画像処理装置2では、色ずれ補正を行った後、領域分離を行うようになっていたが、先ず、領域分離を行い、その後色ずれ補正を行うように構成してもよい。
【0154】
すなわち、領域分離情報を利用し、色ずれ補正を行う場合には、例えば図9に示すようなカラー画像処理装置40が用いられる。なお、説明の便宜上、図1に示すカラー画像処理装置2における構成部材と同一機能を有する部材には、同一符号を付記し、その説明を省略する。
【0155】
上記カラー画像処理装置40は、図9に示すように、図1に示すカラー画像処理装置2と、色ずれ補正部23の配置位置が異なるだけで、他は全て同じである。すなわち、カラー画像処理装置40は、色ずれ補正部23の前段に領域分離処理部24を配置した構造となっている。
【0156】
上記領域分離処理部24は、RGB信号より、入力画像中の各画素を文字または線画領域、網点領域、写真領域の何れかに分離するものであり、色ずれが目立ちやすくまた判定が容易であり、黒文字あるいは黒の線画領域を抽出して色ずれ補正部23にて色ずれ補正を行うことも可能である。これにより所定の領域のみを抽出して色ずれ補正処理を行うので、処理速度の向上が期待される。色ずれ補正が施されたRGB信号は色補正部25へ出力される。
【0157】
領域分離処理部24における領域分離方法としては、例えば.「画像電子学会研究会予稿90’06’04」に記載されている方法を用いることができる。以下に詳細を説明する。この方法では、注目画素を中心としたM×N(M、Nは自然数)画素のブロック内で以下のような一連の判定を行い、これらの判定結果を注目画素の領域識別信号とする。
【0158】
1.ブロック内の中央の9画素に対して信号レベルの平均値(Dave )を求め、その平均値を用いてブロック内の各画素を2値化する。また、最大画素信号レベル(Dmax )、最小画素信号レベル(Dmin )も同時に求める。
【0159】
2.網点領域では、小領域における画像信号の変動が大きいことや、背景に比べて濃度が高いことを利用し、網点領域を識別する。2値化されたデータに対して主走査、副走査方向でそれぞれ0から1への変化点数、1から0への変化点数を求めて、それぞれKH 、KV とし、閾値TH 、TV と比較して両者が共に閾値を上回ったら網点領域とする。また、背景との誤判定を防ぐために、Dmax 、Dmin 、Dave を閾値B1 、B2 と比較する。即ち、以下の条件で、網点領域と非網点領域とを分ける。
【0160】
【数2】
Figure 0003923293
【0161】
3.文字領域では、最大信号レベルと最小信号レベルの差が大きく、濃度も高いと考えられることから、文字領域の識別を以下のように行う。非網点領域において先に求めていた最大、最小信号レベルとそれらの差分(Dsub )を閾値PA 、PB 、PC と比較し、どれか一つが上回ったならば文字領域、すべて閾値以下ならば写真領域とする。即ち、以下の条件で、非網点領域を、文字領域と写真領域とに分ける。
【0162】
【数3】
Figure 0003923293
【0163】
以上のように、上記構成のデジタルカラー複写機によれば、カラー画像入力装置1により入力された画像データに生じる色ずれを、入力画像データ毎に判定し、この判定結果に基づいて、色ずれ補正を行うようになっているので、従来のように、予め設定した基準データ(色ずれ量)を用いた色ずれ補正の場合に比べて、手間が掛からず、精度よく色ずれ補正を行うことができる。
【0164】
また、本実施の形態においては、上述したような画像処理方法以外に以下の方法であっても同様の効果を奏することができる。
【0165】
すなわち、入力画像データの複数の色成分が、任意の画素位置において色ずれを生じていると判定された時、上記色ずれの補正処理を行う画像処理方法において、上記画像処理方法は、入力画像データの複数の色成分毎に各画素位置に対する濃度分布を関数を用いて近似する第1の工程と、上記複数の色成分毎に求められた近似式を比較し、色ずれが生じているか否かを判定する第2の工程と、色ずれが生じていると判定された時、この色ずれの補正処理を行う第3の工程とを含んでいてもよい。
【0166】
このように、関数によるフィッティングを行うことにより、あらかじめ規準データを読み取ることなく精度良く色ずれの有無を判定することができる。
【0167】
しかも、色ずれは入力画像における各色成分の画素位置がずれることによって生じるので、一次情報である各色成分の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定することによって、高い精度で色ずれ判定および色ずれ補正を行うことができる。
【0168】
これは、入力画像毎に、各色成分の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行い、画像処理を行っているからである。
【0169】
本発明の別の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。
【0170】
本実施の形態に係るカラー画像処理装置50を図10に示す。なお、説明の便宜上、図1に示すカラー画像処理装置2における構成部材と同一機能を有する部材には、同一符号を付記し、その説明を省略する。
【0171】
上記カラー画像処理装置50は、図10に示すように、図1に示すカラー画像処理装置2と、色ずれ補正部51が異なるだけで、他は全て同じである。すなわち、カラー画像処理装置50は、色ずれ補正部23の代わりに色ずれ補正部51を有する構造となっている。
【0172】
上記色ずれ補正部51は、図11に示すように、画像メモリ30、画素濃度判定部(画素濃度判定手段)31、画素位置推定部(画素位置推定手段)52、色ずれ判定部(色ずれ判定手段)53、補正処理部(補正手段)36、フィルタ記憶部37を含み、外部の制御部38により駆動制御されるようになっている。なお、説明の便宜上、図3に示す色ずれ補正部23における構成部材と同一機能を有する部材である、画像メモリ30、画素濃度判定部31、補正処理部36、フィルタ記憶部37、および制御部38には、同一符号を付記し、その説明を省略する。
【0173】
上記色ずれ補正部51は、入力階調補正部22(図10)からのRGB信号(入力画像データ)に対して、画像メモリ30、画素濃度判定部31、画素位置推定部52、色ずれ判定部53、補正処理部36による色ずれ補正処理を施し、色ずれ補正済の画像データとしてのRGB信号を後段の領域分離処理部24(図10)に出力する一方、黒生成調整信号を後段の黒生成下色除去部26(図10)に出力するようになっている。
【0174】
色ずれ補正部51の処理について具体的に説明すると以下のようになる。
【0175】
入力階調補正部22より送られてきたRGB信号(入力画像データ)に対してm×nの複数の画素よりなる画像データが画像メモリ30に格納される(m,nは正の整数である。後述するように、例えば1×7マスク領域の画像データを用いて画素濃度の判定を行う場合は、少なくとも3×7の画像データが格納される。)。
【0176】
次に、画像メモリ30より、例えば1×7マスク領域の画像データが抽出されて、画素濃度判定部31で濃度情報に基づく極大点の有無が判定される。ここで、抽出された画像データに極大点が存在すると判定された場合は1×7マスク領域のRGB信号は画素位置推定部52に出力される。
【0177】
なお、上記画素濃度判定部31における画素濃度判定は必ずしも行わなくてもよいが(前述したように、色ずれ補正部51を領域分離処理部24の後段に配置する場合は必要ない)、この判定を行うことにより、文字や線画等の画像領域を速やかに見いだすことができ、極大点が存在しないと判定された場合は、その領域が下地領域あるいは均一な濃度の画像領域であると判断し、色ずれ判定を行う必要がないため、以降の処理の高速化が期待される。
【0178】
画素位置推定部52においては、入力されたRGB信号(1×7マスク領域のデータ)に対し、全色成分の平均濃度を算出し、そのときのRGB信号それぞれの画素位置βR 、βG 、βB を推定する。なお、平均濃度をRGB信号ごとに算出し、各信号の平均濃度からβR 、βG 、βB を推定してもよい。
【0179】
各信号の平均濃度の画素位置βR 、βG 、βB を推定する際には、画素濃度判定部31より送られてくるRGB信号の平均濃度における画素位置を、この画素位置に隣接する画素の画素濃度を用いて線形近似することにより推定する。なお、RGB信号の平均濃度における画素位置βR 、βG 、βB を推定する方法の詳細については後述する。
【0180】
また、原稿からの反射光像が光学レンズを通る際に波長の違いに起因し、入力されたRGB信号のバランスが大きく崩れている場合がある。この場合には、濃度が低い色成分の信号に対し、濃度バランス補正を行った後に、全色成分の平均濃度を算出する。なお、この濃度バランス補正の詳細については後述する。
【0181】
色ずれ判定部53では、画素位置推定部52において得られた、RGB信号それぞれの画素位置βR 、βG 、βB が略一致するかどうかを判定する。色ずれ領域と判定された場合には、補正処理部36へ送られる。一方、色ずれが発生していないと判定されれば、画像メモリ30により送られてくるRGB信号は、そのまま色ずれ補正部51の後段の領域分離処理部24に送られる。色ずれ判定処理の流れについては、図12を用いて後に説明する。
【0182】
補正処理部36では、色ずれ領域と判定された領域に対し、例えば、フィルタ記憶部37で記憶されているフィルタを用いて空間フィルタ処理を行い、色ずれを補正する。あるいは、図10に示すように黒生成下色除去部26に黒生成量を制御する場合には、補正処理部36で黒生成調整信号を黒生成下色除去部26に出力する。
【0183】
次に、上記色ずれ補正部51における色ずれ判定処理の流れについて、図12に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0184】
まず、画像入力が行われ、該入力画像から入力階調補正部22よりRGB信号を得る(ステップS11)。
【0185】
次に、得られたRGB信号より所定のサイズのデータが画像メモリ30に格納され、1×7マスク領域のデータが抽出される(ステップS12)。
【0186】
続いて、抽出されたデータに対して、画素濃度判定部31で濃度情報に基づく極大点の有無の判定がなされる(ステップS13)。ここで、極大点の判定方法の1つとして、マスク領域内における隣り合うデータ(画素濃度)の差分情報を求め単調増加から単調減少、あるいは、ほとんど差が見られない状態へと変化する点があるか否かを調べる方法が挙げられる。
【0187】
ステップS13において、『極大点が存在する』と判定された場合は、1×7マスク領域のデータに対し、平均濃度を算出し、そのときの画素位置βR 、βG 、βB を推定する(ステップS14)。
【0188】
平均濃度の画素位置βR 、βG 、βB の推定には、平均濃度に対応する位置に隣接する画素の画素位置と画素濃度とから、線形補間により求める。そして、RGB信号の平均濃度における画素位置βR 、βG 、βB より色ずれ量を求めることができる。
【0189】
ここで、1×7マスク領域のデータに対し、RGB信号のバランスが大きく崩れているときには、まず濃度バランス補正処理を行い(濃度バランス補正手段)、平均濃度を算出する。この場合、図13に示すような濃度バランス補正処理ルーチンを、図12に示すフローチャートのステップS13とステップS14との間に挿入する。
【0190】
図13では、例えば、1×7マスク領域における各RGB信号の最も高い濃度値をmax R、max G、max Bとし、最も低い濃度値をmin R、min G、min Bとする。最大濃度差の閾値をTと設定し、次式により濃度バランス補正処理の必要の有無を調べる(ステップS19)。
【0191】
Figure 0003923293
上記条件式を満たすならば、ステップS20に移行し、濃度バランス補正処理を行い、満たさなければ、ステップS14に移行し、濃度バランス補正処理を行わずに画素位置推定処理を行う。
【0192】
濃度バランス補正処理は、1×7マスク領域において最も濃度の高い色成分の信号の最大値と、上記条件式を満たす色成分の信号の最大値を比較して補正倍率を求め、図14に示すように、この補正倍率を上記条件式を満たす色成分の信号の各データに乗算することにより行う。
【0193】
図15は、RGB信号における画素位置と画素濃度の関係、および線形近似により平均濃度の画素位置を推定する方法を示す図である。画素濃度は各画素毎の離散データであるが、ここでは理解しやすくするために、画素間のデータを補間し曲線として示してある。
【0194】
例えば、モノクロの直線を読み取った場合、平均濃度Aveに近い画素濃度を有し、かつ隣接するG信号の画素位置をP、P+1、それぞれの位置におけるG信号の画素濃度をGP 、GP+1 とする。このとき、G信号における平均濃度画素位置βG は、次式で近似的に表すことができる。
【0195】
【数4】
Figure 0003923293
【0196】
ここでは、一つのカラー信号についてのみ説明しているが、他のカラー信号であるR信号およびB信号についても、同様にして、βR 、βB を算出する。
【0197】
色ずれが発生しないときには、3つのRGB信号の平均濃度画素位置βR 、βG 、βB は略一致する。よって、例えば、
max (|βR −βG |,|βG −βB |,|βB −βR |)<0.5
と設定し、上記の条件を満たすか否かにより色ずれの有無を判定する。そして、この条件を満たすとき、
βR =βG =βB
であるとし、色ずれが発生していないと判定する。したがって、図12のフローチャートのステップS15において、βR =βG =βB であるか否かを判定する。
【0198】
ここで、図12に示すフローチャートで示される色ずれ判定処理において、色ずれ補正を行うか否かの条件として、以下の3つの条件を考える。
【0199】
<条件1>
極大点が存在し、「βR =βG =βB 」を満たすときは、色ずれが発生していないと判定する。つまり、ステップS13において、極大点を有すると判定され、ステップS15において、βR =βG =βB を満たしていると判定されたとき、色ずれが発生していないと判定する。
【0200】
<条件2>
極大点が存在し、「βR =βG =βB 」を満たさないときは、色ずれが発生していると判定し、色ずれ補正処理を行う(ステップS16)。つまり、ステップS13において、極大点を有すると判定され、ステップS15において、βR =βG =βB を満たしていないと判定されたとき、色ずれが発生していると判定する。
【0201】
<条件3>
極大点が存在しないときは、文字または線画領域ではない為、色ずれの影響がない、あるいは目立たないと判定し、色ずれ補正処理は行わない。つまり、ステップS13において、極大点を有しないと判定されたときには、色ずれの影響がない、あるいは目立たないと判定する。
【0202】
上記の条件2の場合、すなわち入力画像に色ずれが生じていると判定された場合には、ステップS16において、色ずれ補正処理、すなわち図10に示す補正処理部36における補正処理が実行される。この補正処理については、前述したフィルタ記憶部37に記憶されたフィルタを用いて行われる。
【0203】
そして、上記の色ずれ判定処理は、入力画像に対し全てのデータが終了するまで実行される(ステップS18)。
【0204】
なお、図10に示すカラー画像処理装置50では、色ずれ補正を行った後、領域分離を行うようになっていたが、先ず、領域分離を行い、その後色ずれ補正を行うように構成してもよい。
【0205】
【発明の効果】
本発明の画像処理方法は、以上のように、入力画像の色ずれを補正して出力画像を得る画像処理方法において、入力画像毎に、各色成分の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行う構成である。
【0206】
それゆえ、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0207】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0208】
また、従来のように、基準原稿である万線チャートまたは基準パターンを使用する必要はないので、これらを使用する手間を省くことができる。
【0209】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0210】
しかも、色ずれは入力画像における各色成分の画素位置がずれることによって生じるので、一次情報である各色成分の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定することによって、高い精度で色ずれ判定および色ずれ補正を行うことができるという効果を奏する。
【0211】
本発明の画像処理方法は、また、以上のように、入力画像の色ずれを補正して出力画像を得る画像処理方法において、入力画像毎に、各色成分の各画素位置の位置ずれ量を検出し、この検出結果に基づいて色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行う構成である。
【0212】
それゆえ、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0213】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0214】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0215】
しかも、また、入力画像の各色成分の各画素位置の位置ずれ量を検出することで、色ずれが生じているか否かを判定するようになっているので、簡単に色ずれを判定することができる。
【0216】
また、従来のように、基準原稿である万線チャートまたは基準パターンを使用する必要はないので、これらを用いた場合のように線形補間を使用することによる誤差を考慮しないで精度の高い色ずれ補正を行うことができるという効果を奏する。
【0217】
さらに、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似し、この近似結果に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定する構成であってもよい。
【0218】
この場合、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似することで、入力画像の各色成分の画素位置のずれ量を正確に求めることができる。
【0219】
したがって、この入力画像の各色成分の画素位置のずれ量に基づいて、入力画像の色ずれを判定すれば、より精度よく、入力画像の色ずれの有無を判定することができる。
【0220】
これにより、さらに、色ずれ補正の精度を向上させることができ、この結果、入力画像を忠実に再現した出力画像を得ることができるという効果を奏する。
【0221】
本発明の画像処理方法は、また、以上のように、入力画像の色ずれを補正して出力画像を得る画像処理方法において、入力画像毎に、各色成分の平均濃度における画素位置を推定し、この推定結果に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行う構成である。
【0222】
それゆえ、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0223】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0224】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0225】
しかも、また、入力画像の各色成分の平均濃度における画素位置を推定することで、色ずれが生じているか否かを判定するようになっているので、簡単に色ずれを判定することができるという効果を奏する。
【0226】
さらに、入力画像の各色成分の濃度バランスが、予め定められる範囲を越えていると判断したとき、上記各色成分の濃度バランスが、予め定められた範囲に収まるように補正する構成であってもよい。
【0227】
この場合、さらに、入力画像の各色成分の平均濃度における画素位置を推定する前に、入力画像の各色成分の濃度バランスが、予め定められる範囲を越えていると判断した時、補正を行うことにより、精度よく画素位置を推定することができる。
【0228】
これにより、さらに、色ずれ補正の精度を向上させることができ、この結果、入力画像を忠実に再現した出力画像を得ることができるという効果を奏する。
【0229】
本発明の画像処理装置は、以上のように、入力画像に生じた色ずれを補正する色ずれ補正手段を備えた画像処理装置において、上記色ずれ補正手段は、入力画像の色成分毎の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定する色ずれ判定手段と、上記色ずれ判定手段により色ずれが生じていると判定されたとき、該色ずれを補正する補正手段とを備えている構成である。
【0230】
それゆえ、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0231】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0232】
また、従来のように、基準原稿である万線チャートまたは基準パターンを使用する必要はないので、これらを使用する手間を省くことができる。
【0233】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0234】
しかも、色ずれは入力画像における各色成分の画素位置がずれることによって生じるので、一次情報である各色成分の画素位置に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定することによって、高い精度で色ずれ判定および色ずれ補正を行うことができるという効果を奏する。
【0235】
本発明の画像処理装置は、また、以上のように、入力画像に生じた色ずれを補正する色ずれ補正手段を備えた画像処理装置において、上記色ずれ補正手段は、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似する近似手段と、上記近似手段による近似結果に基づいて、色ずれが生じているか否かを判定する色ずれ判定手段と、上記色ずれ判定手段により色ずれが生じていると判定されたとき、該色ずれを補正する補正手段とを備えている構成である。
【0236】
それゆえ、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0237】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0238】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0239】
しかも、また、入力画像の色成分毎に、各画素位置に対する濃度分布を関数により近似することで、入力画像の各色成分の画素位置のずれ量を正確に求めることができる。
【0240】
したがって、この入力画像の各色成分の画素位置のずれ量に基づいて、入力画像の色ずれを判定すれば、より精度よく、入力画像の色ずれの有無を判定することができる。
【0241】
また、従来のように、基準原稿である万線チャートまたは基準パターンを使用する必要はないので、これらを用いた場合のように線形補間を使用することによる誤差を考慮しないで精度の高い色ずれ補正を行うことができるという効果を奏する。
【0242】
本発明の画像処理装置は、また、以上のように、入力画像に生じた色ずれを補正する色ずれ補正手段を備えた画像処理装置において、上記色ずれ補正手段は、入力画像の色成分毎の濃度分布から平均濃度の画素位置を推定する画素位置推定手段と、上記画素位置推定手段の推定結果に基づき、色ずれが生じているか否かを判定する色ずれ判定手段と、上記色ずれ判定手段により色ずれが生じていると判定されたとき、該色ずれを補正する補正手段とを備えている構成である。
【0243】
それゆえ、入力画像毎に色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていると判定した場合に色ずれ補正を行うことで、入力画像毎に色ずれ補正を行うことができる。
【0244】
このように、入力画像毎に色ずれを判定し、得られた色ずれ判定結果に基づいて色ずれ補正を行うことにより、スキャナ等の駆動系における振動の経時変化が生じても、色ずれ補正の精度が低下することはなく、常に高い精度で色ずれ補正を行うことができる。
【0245】
さらに、上述のように、入力画像毎に色ずれの有無を判定するようにすれば、色ずれのない場合には、色ずれ補正処理を行わないで画像処理を行うことができるので、従来のように、入力された画像に対して、色ずれの有無に関わり無く色ずれ処理が常に行われる場合に比べて、画像処理に係る時間を大幅に短くすることができる。
【0246】
しかも、また、入力画像の色成分毎の濃度分布から平均濃度の画素位置を推定することができる。
【0247】
したがって、この入力画像の各色成分毎の平均濃度の画素位置に基づいて、入力画像の色ずれを判定すれば、より精度よく、入力画像の色ずれの有無を判定することができるという効果を奏する。
【0248】
上記画素位置推定手段には、さらに、入力画像の各色成分の濃度バランスが予め定められる範囲を越えていると判断したとき、上記各色成分の濃度バランスが、予め定められた範囲に収まるように補正する濃度バランス補正手段を設ける構成であってもよい。
【0249】
この場合、さらに、入力画像の各色成分の平均濃度における画素位置を推定する前に、入力画像の各色成分の濃度バランスが、予め定められる範囲を越えていると判断した時、補正を行うことにより、精度よく画素位置を推定することができる。
【0250】
これにより、さらに、色ずれ補正の精度を向上させることができ、この結果、入力画像を忠実に再現した出力画像を得ることができるという効果を奏する。
【0251】
上記色ずれ補正手段には、さらに各画素毎の濃度を基に所定の領域内の濃度分布を求め、この濃度分布に基づいて、色ずれ判定の対象となる領域であるか否かを判定する画素濃度判定手段を、上記色ずれ判定手段の前段に設ける構成であってもよい。
【0252】
この場合、色ずれ判定手段の前段に画素濃度判定手段が設けられていることにより、指定された領域でのみ色ずれ判定を行えばよいことになり、色ずれ補正処理の処理速度を向上させることができるという効果を奏する。
【0253】
また、入力画像を文字・網点・写真の各領域に分離する領域分離手段を備え、上記色ずれ補正手段を、上記領域分離手段の前段に設ける構成であってもよい。
【0254】
この場合、領域分離手段による入力画像の領域分離の前に、色ずれ補正手段により、予め色ずれ補正処理を行うことにより、該領域分離手段による領域分離処理における領域分離の誤判定を防ぎ、領域分離処理における領域分離の精度を向上させることができるという効果を奏する。
【0255】
また、上記色ずれ補正手段を、上記領域分離手段の後段に設ける構成であってもよい。
【0256】
この場合、領域分離手段により領域分離された領域、すなわち抽出された文字または線画領域に対し、色ずれ補正手段による色ずれ補正処理を行うことにより、文字または線画領域周辺に発生する色ずれを検知・補正することが可能となる。
【0257】
特に、色ずれが目立ち易い文字や線画領域を領域分離処理により抽出し、色ずれ補正処理を行うので、処理の高速化を図ることができるという効果を奏する。
【0258】
また、原稿の予備走査時に読み込まれた入力画像に対して、上記領域分離手段による領域分離処理を行わせ、色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていないと判定されたときに、該入力画像に対する色ずれ補正処理を行わないように上記色ずれ補正手段を制御する制御手段を設ける構成であってもよい。
【0259】
この場合、予備走査時に読み込まれる低解像度の入力画像にて大略的に色ずれの有無の判定を行い、色ずれが生じていると判定された時にのみ、色ずれ補正手段による色ずれ補正処理を行うようになるので、無駄なく効率よく画像処理を行うことができるという効果を奏する。
【0260】
本発明の画像形成装置は、以上のように、入力画像に対して所定の処理を施して出力画像を形成するものであって、上述した本発明の画像処理装置を備えている構成である。
【0261】
それゆえ、上記した画像処理装置によれば、色ずれが生じているか否かを精度よく判定し、色ずれ補正を行うことができるので、高品質の画像を出力することができる画像形成装置を提供することができるという効果を奏する。
【0262】
この画像形成装置としては、例えば電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像形成装置等が挙げられる。また、画像処理後の画像を表示できる画像表示装置、例えばコンピュータや携帯情報機器の表示手段として用いられる液晶ディスプレイ等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置を備えた画像形成装置としてのデジタルカラー複写機の概略構成ブロック図である。
【図2】図1に示すデジタルカラー複写機に備えられたカラー画像入力装置を示す概略構成図である。
【図3】図1に示すデジタルカラー複写機に備えられたカラー画像処理装置の色ずれ補正部を示す概略構成ブロック図である。
【図4】図3に示す色ずれ補正部で行われる色ずれ補正処理として、フィルタ処理を行う場合の説明図である。
【図5】図3に示す色ずれ補正部において行われる色ずれ補正処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】(a)は関数を用いたフィッティングの例を示すグラフであり、(b)は色ずれが生じている時の関数によるフィッティング結果を示したグラフである。
【図7】(a)(b)は太い文字や線画領域を関数を用いてフィッティングし、色ずれが生じているか否かを判定する方法を説明するグラフである。
【図8】太い文字や線画領域を関数を用いてフィッティングし、色ずれが生じているか否かを判定する別の方法を説明するグラフである。
【図9】本発明の他のカラー画像処理装置を備えるデジタルカラー複写機の概略構成ブロック図である。
【図10】本発明の更に別のカラー画像処理装置を備えるデジタルカラー複写機の概略構成ブロック図である。
【図11】図10に示すデジタルカラー複写機に備えられたカラー画像処理装置の色ずれ補正部を示す概略構成ブロック図である。
【図12】図11に示す色ずれ補正部において行われる色ずれ補正処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】濃度バランス補正処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】濃度バランス補正処理を行う方法を説明するグラフである。
【図15】平均濃度の画素位置を線形補間により推測し、色ずれ量を求める方法を説明するグラフである。
【符号の説明】
1 カラー画像入力装置
2 カラー画像処理装置(画像処理装置)
3 カラー画像出力装置
23 色ずれ補正部(色ずれ補正手段)
24 領域分離処理部(領域分離手段)
31 画素濃度判定部(画素濃度判定手段)
32 フィッティング処理部(近似手段)
34 色ずれ判定部(色ずれ判定手段)
36 補正処理部(補正手段)
38 制御部(制御手段)
40 カラー画像処理装置(画像処理装置)
50 カラー画像処理装置(画像処理装置)
51 色ずれ補正部(色ずれ補正手段)
52 画像位置推定部(画像位置推定手段)
53 色ずれ判定部(色ずれ判定手段)

Claims (6)

  1. 入力画像の色ずれを補正して出力画像を得る画像処理方法において、
    入力画像毎に、該入力画像から抽出されたデータに対して、濃度情報に基づく極大点の有無の判定を行う第1工程と、
    上記第1工程において極大点が有ると判定された場合、上記の抽出されたデータに対して、平均濃度を算出し、算出した平均濃度の画素位置をRGB毎に推定する第2工程と、
    上記第2工程において推定されたRGBのそれぞれの画素位置β R 、β G 、β B が、β R =β G =β B を満たしているか否かを判定する第3工程と、
    上記第3工程においてβ R =β G =β B を満たしていないと判定した場合、上記抽出されたデータに対して、予め記憶されたフィルタを用いて空間フィルタ処理を行い、色ずれ補正する第4工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 入力画像の色ずれを補正する色ずれ補正手段を備えた画像処理装置において、
    上記色ずれ補正手段は、
    入力画像毎に、該入力画像から抽出されたデータに対して、濃度情報に基づく極大点の有無の判定を行う画素濃度判定部と、
    上記画素濃度判定部によって極大点が有ると判定された場合、上記の抽出されたデータに対して、平均濃度を算出し、算出した平均濃度の画素位置をRGB毎に推定する画素位置推定部と、
    上記画素位置推定部によって推定されたRGBのそれぞれの画素位置β R 、β G 、β B が、β R =β G =β B を満たしているか否かを判定する色ずれ判定と、
    上記色ずれ判定部においてβ R =β G =β B を満たしていないと判定された場合、上記抽出されたデータに対して、予め記憶されたフィルタを用いて空間フィルタ処理を行い、色ずれを補正する補正処理部とを備えていることを特徴とする画像処理装置。
  3. 入力画像を文字・網点・写真の各領域に分離する領域分離手段を備え、上記色ずれ補正手段は、上記領域分離手段の前段に設けられていることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  4. 入力画像を文字・網点・写真の各領域に分離する領域分離手段を備え、上記色ずれ補正手段は、上記領域分離手段の後段に設けられていることを特徴とする請求項2または3の何れかに記載の画像処理装置。
  5. 原稿の予備走査時に読み込まれた入力画像に対して、上記領域分離手段による領域分離処理を行わせ、色ずれが生じているか否かを判定し、色ずれが生じていないと判定されたときに、上記原稿の本走査時に読み込まれた入力画像に対する色ずれ補正処理を行わないように上記色ずれ補正手段を制御する制御手段が設けられていることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 入力画像に対して所定の処理を施して出力画像を形成する画像形成装置において、
    請求項からの何れか1項に記載の画像処理装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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