JP3922233B2 - 超音波流量計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波により気体や液体の流量や流速の計測を行う超音波流量計測装置に関するものである。
従来この種の超音波流量計測装置には、図16に示すように流体を一方から他方に流す測定管1を挟んで対向し、かつ中心線に対して所定角度を傾けて上流側の超音波送受信器2aと下流側の超音波送受信器2bとを対向して設け、これらの超音波送受信器2a、2bは測定管1に設けた凹部3a、3bに収納するとともに、測定管1の入口側4に流れ変動抑止手段5を設けている。そして、測定管1に入る流れは流れ変動抑止手段5により規制して、計測部での流線の傾きを低減したり渦の発生を抑制して、流れの乱れの境界面での超音波の反射や屈折による超音波の受信レベルの変動を低減して測定精度の悪化を防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−351926号公報
このような従来の構成では、流れ変動抑止手段5により測定管1の計測部および凹部3a、3bでの流れの乱れが小さくなり計測精度の悪化は低減されるものの、測定管1を流れる流量が大きくなると凹部3a、3bへ流体が流れ込んで渦を生じるため、超音波送受信器2a、2b間の流れの乱れが増大し、この増大した渦により超音波が反射あるいは屈折されて超音波の受信レベルが低下するため、超音波送受信器2a、2bの駆動入力を低減し難いという課題があった。
本発明は上記課題を解決するもので、開口穴への流体の流れ込みによる渦を低減して超音波の減衰を少なくして超音波の受信レベルを高め、さらに超音波送受信器から発信された超音波のうち側方に発信されたため受信側に直接向かわない不要成分の減衰を促進して超音波の送信波形のS/Nを高めて計測精度および流量計測できる上限値を高めることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の超音波流量計測装置は、流体が流れる計測流路と、この計測流路の上流側および下流側に設けた超音波送受信器と、この超音波送受信器を前記計測流路に臨ませる上流側および下流側の開口穴と、前記開口穴の内面に配設した電気絶縁性を有する材料で形成した開口穴絶縁体と、前記開口穴に電気絶縁材料で形成した流入抑制体を備えたものである。
このようにして、コンパクトな収納スペースでも開口穴絶縁体により超音波送受信器と開口穴を形成する流路体との間の導電距離を大きくし、落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高め、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上でき、小型化が促進できる。
以上の説明から明らかなように本発明の超音波流量計測装置によれば、コンパクトな収納スペースでも開口穴絶縁体により超音波送受信器と開口穴を形成する流路体との間の導電距離を大きくし、落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高め、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上でき、小型化が促進できる。
本発明の一実施形態は、被測定流体が流れる計測流路と、この計測流路の上流側および下流側に設けた超音波送受信器と、この超音波送受信器を前記計測流路に臨ませる上流側および下流側の開口穴と、前記計測流路と前記開口穴とを連通させ開口穴の断面積よりも小さい開口窓を有し計測流路の流路壁に略面一配設した流入抑制体と、前記開口穴の内面に配設した電気絶縁性を有する材料で形成した開口穴絶縁体を備えている。このため、コンパクトな収納スペースでも開口穴絶縁体により超音波送受信器と開口穴を形成する流路体との間の導電距離を大きくし、落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高め、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上でき、小型化が促進できる。さらに、請求項1と同様に開口穴での渦発生の低減と不要な超音波を開口穴内で多重反射により減衰させ、超音波の送受信レベルの向上とS/N特性を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高め、超音波の送受信レベル向上により超音波送受信器の駆動入力を低減して低入力化できる。
本発明の一実施形態は、流入抑制体の超音波送受信器側の面は超音波の伝搬方向と斜交させたことにより、開口窓を通過しない不要の超音波が流入抑制体に当ると超音波送受信器側に戻る方向に反射せずに開口穴の側壁側に反射するため,多重反射を促進して不要な超音波の減衰を一層促進できる。このため、S/N特性を高めた超音波の送受信を一層高めて計測精度を向上できる。
本発明の一実施形態は、流入抑制体は電気絶縁材料で形成し、開口穴絶縁体の計測流路側の端部は流入抑制体に当接させたことにより、超音波送受信器を計測流路側により一層接近させて配置しても超音波送受信器と計測流路を形成する流路壁との間の導電距離を大きくでき、落雷などによる異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高めてリーク電流による超音波送受信器の破損を防止して信頼性を向上でき、さらに超音波送受信器を計測流路側により一層接近させて配置できるため小型化を一層促進できる。
本発明の一実施形態は、流入抑制体と開口穴絶縁体は一体化したことにより、流入抑制体と開口穴絶縁体との当接部での電気絶縁性をより一層高めて信頼性を向上できる。さらに流入抑制体と開口穴絶縁体との位置関係のバラツキを低減して計測精度の安定性を向上でき、部品点数の削減により低コスト化できる。
本発明の一実施形態は、流入抑制体は超音波が通過可能な多数の微細な開口を持つ超音波透過体を開口窓に備えたことにより、被計測流体の開口穴への流れ込みを大幅に低減し、開口穴内での渦の発生を大きく低減して渦による超音波の減衰を一層低減できる。このため、超音波の送受信レベルを一層向上してS/N特性を一層高めた超音波の送受信ができ、計測精度および流量計測できる上限値を向上できる。
本発明の一実施形態は、流入抑制体は樹脂材料で形成し、超音波透過体を溶着接合したことにより、流入抑制体と超音波透過体とは面一に接合可能にでき、計測流路の流路壁と流入抑制体の超音波透過体の取付部の面一性を向上して計測流路壁面近傍での流れの乱れを防止して計測精度および流量計測できる上限値を向上できる。さらに、流入抑制体と超音波透過体との確実な一体化ができ、信頼性を向上できる。
本発明の一実施形態は、流入抑制体を形成する樹脂材料はグラスファイバーを混入させたことにより、熱膨張率に低減して加熱溶着作業後の超音波透過体はその表面の平坦性に維持でき、凹凸の発生を防止して計測流路の流れを安定化できる。
本発明の一実施形態は、流入抑制体は超音波の吸音手段を備えたことにより、開口窓を通過しない不要の超音波が流入抑制体に当った超音波は吸音されて不要な超音波の減衰を一層促進できる。このため、S/N特性を高めた超音波の送受信を一層高めて計測精度を向上できる。
本発明の一実施形態は、流入抑制体は多孔性材料で形成したことにより、流入抑制体のコンパクト化と形状および寸法の安定化による吸音効果の安定化が可能となり、計測装置の小型化と信頼性の向上ができる。
本発明の一実施形態は、開口穴絶縁体は超音波の吸音手段を備えたことにより、超音波送受信器の側方に発信された不要な超音波は開口穴絶縁体に設けた吸音手段により吸音されて減衰を促進でき、開口窓を直接通過する直接波の割合を高めてより一層ノイズの少ない送信波形を得ることができる。このため、超音波の送受信レベルの向上とS/N特性を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高めることができ、開口穴絶縁体の電気絶縁性により落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高め、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上できる。
本発明の一実施形態は、開口穴絶縁体の超音波が通過する断面形状は計測流路側に向かうにつれて開口窓の形状に漸近する形状としたことにより、開口窓を通過した超音波は開口穴内での散逸が低減されて受信側の超音波送受信器に到達でき、感度を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における超音波流量計測装置の断面図である。図1において、6は流路体7に囲まれた計測流路であり、8および9は互いに対向するように流路体7に振動伝達抑止体10を介して取付けた上流側および下流側の超音波送受信器であり、上流側の超音波送受信器8と下流側の超音波送受信器9は距離Lを隔てるとともに計測流路6の流体の流動方向に対して角度θ傾けて設置されている。11、12は超音波送受信器8、9を計測流路6に臨ませる上流側および下流側の開口穴であり、流路体7に対して窪みとなっている。13は対向する超音波送受信器8および9間で送信された超音波が壁面に反射すること無く直接相手側の超音波送受信器に伝搬する超音波伝搬路(二点鎖線で領域を示す)である。14は計測流路6と開口穴11、12とを連通させ開口穴11、12の断面積よりも小さい開口窓15を有するとともに計測流路6の流路壁6aに略面一に配設した流入抑制体である。なお、振動伝達抑止体10は超音波送受信器8、9を防振支持するとともに被測定流体が漏れないように気密シールも行っている。
16は超音波伝搬路13の上流側に設け計測流路6の流れを安定化するとともに上流側および下流側の開口穴11、12への被測定流体の流れ込みを低減させる流れ安定手段であり、この流れ安定手段16は被測定流体の流れ方向を整える方向規制部16aと流速分布の均一化あるいは流れの脈動を低減する変動抑制部16bを有し、方向規制部16aと変動抑制部16bは距離Xだけ離れた近傍に配置し流路体7に設けた窪み部7aに嵌め込むようにして設置している。この方向規制部16aは計測流路6の横断面を流れ方向に延びる仕切壁により細かく分割した細分割口が複数設けられている(図示せず)。また、変動抑制部16bは流れ方向の長さが短く計測流路6の横断面に対して多数の微細形状の開口(図示せず)を有するもので、ここでは変動抑制部16bをメッシュで形成している。
図2は流入抑制体14の取付部を拡大して示すものであり、流路体7に設けた凹部7bに流入抑制体14を挿入して計測流路6側の表面14aが計測流路6の流路壁6aに対して面一としている。また、開口窓15の開口面積を開口穴12の断面積よりも小さくし、開口穴12は超音波送受信器9の外形寸法Dよりも大きくしているので、超音波送受信器9の前方には超音波伝搬路13に入るまでに広がり空間部12aが形成されている。さらに、流入抑制体14の超音波送受信器9側の裏面14bは超音波の伝搬方向(超音波伝搬路13で示す方向)に対して直交せずに斜めに交わる角度に配設している。なお、ここでは下流側の開口穴12部を示したが、上流側の開口穴11部でも流入抑制体14により同様の広がり空間部11a(図示せず)を形成している。
17は計測流路6の上流側に設けた開閉弁(図示せず)に連通する上流側の屈曲部、18は計測流路6の下流側に設けた出口(図示せず)に連通する下流側の屈曲部であり、屈曲部17、18により流路がコンパクトに構成されている。19は超音波送受信器8,9に接続され超音波の送受信をさせる計測制御部であり、20は計測制御部19での信号を基に流速を計算し流量を算出する演算部である。
次に超音波による流量計測動作を説明する。計測流路6の超音波伝搬路13では、流れに対して計測制御部19の作用により超音波送受信器8,9間で計測流路6を横切るようにして超音波の送受が行われる。すなわち、上流側の超音波送受信器8から発せられた超音波が下流側の超音波送受信器9で受信されるまでの伝搬時間T1を計測する。また一方、下流側の超音波送受信器9から発せられた超音波が上流側の超音波送受信器8で受信されるまでの伝搬時間T2を計測する。
このようにして測定された伝搬時間T1およびT2を基に、以下の演算式により演算部20で流量が算出される。
いま、計測流路6の長手方向の被計測流体の流速Vと超音波伝搬路13とのなす角度をθとし、超音波送受信器8,9間の距離をL、被測定流体を伝搬する超音波の音速をCとすると、流速Vは以下の式にて算出される。
T1=L/(C+Vcosθ)
T2=L/(C−Vcosθ)
T1の逆数からT2の逆数を引き算する式より音速Cを消去して
V=(L/2cosθ)((1/T1)−(1/T2))
θおよびLは既知なのでT1およびT2の値より流速Vが算出できる。
次に、計測流路6の流れ方向に直交する横断面積Sより、流量Qは
Q=KVS
ここで、Kは横断面積Sにおける流速分布を考慮した流量補正係数である。
このようにして演算部20で流量を求める。
次に、この超音波流量計測装置の計測流路内の流れ状態と計測動作について説明する。被計測流体が計測流路6の上流側に設けた開閉弁(図示せず)での流路断面積の拡大縮小あるいは屈曲部17を流れることなどにより偏流あるいは流れの脈動を生じたまま計測流路6に入る。計測流路6では超音波伝搬路13の上流側に設けた流れ安定手段16の方向規制部16aにより計測流路6断面内の流れは開口穴11、12に流入しにくい方向に整流された流れにするとともに流れの乱れを低減させる。次に、変動抑制部16bは脈動などの流れ変動による乱れを低減して開口穴11、12への流入をより一層抑える状態にして超音波伝搬路13に流入させる。さらに、変動抑制部16bは方向規制部16aの複数の細分割口から流出して噴流状になった流れを平坦化して流速分布を安定化する作用がある。さらに、上流側および下流側の開口穴11、12では流入抑制体14の開口窓15はその開口面積を開口穴よりも小さくするとともに、流路壁6bに対して面一として計測流路6の流れを乱さないようにしているため、被計測流体の開口穴11、12への流れ込みの低減がなされ、開口穴11、12内での渦の発生が低減でき、渦による超音波の減衰が低下できて送受信レベルを高めることができ、さらに超音波送受信器8、9と開口窓15を有する流入抑制体14の間に広がり空間11a、12aを形成することで超音波送受信器8、9の側方に発信された不要な超音波を開口穴11、12内で多重反射させて減衰を促進し、開口窓を直接通過する直接波の割合を高めてノイズの少ない送信波形を得ることができる。
このため、超音波の送受信レベルの向上とS/N特性を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高め、超音波の送受信レベル向上により超音波送受信器の駆動入力を低減して低入力化でき、電池などによる低電圧駆動でも長期間の動作を実現できる。また、流入抑制体14は流路体7とは別部材としているので、被測定流体の種類や計測すべき流量範囲に対して、計測流路6は共通のままで開口窓15は適切な面積あるいは適切な形状に任意に設定することで多用な利用条件に対応でき、利便性あるいは機能性を向上できる。
また、流入抑制体14の超音波送受信器8、9側の裏面14bは超音波の伝搬方向と直交せずに斜交させたことにより、開口窓15を通過せずに流入抑制体14の裏面14bに当った不要な超音波は超音波送受信器側に戻る方向に反射せずに開口穴11、12の側壁11b、12b側に反射し,多重反射が促進されて不要な超音波の減衰を一層促進できる。このため、S/N特性を高めた超音波の送受信を一層高めて計測精度を向上できる。
以上のように、本実施の形態においては開口穴の断面積よりも小さい開口窓を有し計測流路の流路壁に面一に配設した流入抑制体を備えたことにより、被計測流体の開口穴への流れ込みを低減して開口穴での渦の発生を低減して渦による超音波の減衰を低下させて送受信レベルを高めることができ、さらに超音波送受信器と開口窓を有する流入抑制体の間に開口穴による広がり空間を形成することで超音波送受信器の側方に発信された不要な超音波を開口穴内で多重反射させて減衰を促進して開口窓を直接通過する直接波の割合を高めてノイズの少ない送信波形を得ることができ、超音波の送受信レベルの向上とS/N特性を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高め、超音波の送受信レベル向上により超音波送受信器の駆動入力を低減して低入力化でき、電池などによる低電圧駆動でも長期間の動作を実現できる。
また、本実施の形態では流入抑制体の超音波送受信器側の面は超音波の伝搬方向と斜交させたことにより、開口窓を通過しない不要の超音波の多重反射を促進して不要な超音波の減衰を一層促進でき、S/N特性を高めた超音波の送受信を一層高めて計測精度を向上できる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2を示す超音波流量計測装置の部分断面図を示し、ここでは下流側の開口穴12部を示すが上流側の開口穴11部も同様であり、また図1、図2の実施の形態と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。
21は開口穴12の内面に配設した電気絶縁性を有する材料で形成した開口穴絶縁体であり、この開口穴絶縁体21は超音波送受信器9の外周側を取り囲むように設けると共に、その一端21aは超音波送受信器9を防振支持および気密シールする振動伝達抑止体10に接している。また、超音波送受信器9は金属材料で形成したケース22の内面に圧電体23を接合し、ケース22の外面に音響整合層24を接合するとともに、ケース22を金属材料で形成した支持台25に気密に接合している。26は接続端子であり、一方の接続端子26aは導電体27を介して圧電体23の一端に電気的に接続され、他方の接続端子26bは支持台25およびケース22を介して圧電体23の他端に電気的に接続されている。28は接続端子26aと接続端子26bとを電気絶縁し気密シールする封口体である。29は振動伝達抑止体10が脱落しないように流路に押える固定体である。この振動伝達抑止体10は、防振支持性と気密シール性に加えて、電気抵抗の大きなゴムなどの材料で形成して電気絶縁性を付与し、また、固定対29は、樹脂などの電気抵抗の大きな材料で形成して電気絶縁性を与えている。
ここで、流路体7を形成する材料として耐久性、強度、耐食性に優れたダイキャスト合金などの金属材料で形成した場合、電気絶縁材料である開口穴絶縁体21で超音波送受信器9を取り囲むことにより、超音波送受信器9と流路体7との導電距離が大きく設定できる。さらに、電気絶縁性を有した振動伝達抑止体10および固定体29で流路体7に固定支持するとともに、電気絶縁材料である開口穴絶縁体21の一端21aを振動伝達抑止体10に当接させることで超音波送受信器9を取り囲むことにより、流路体7と超音波送受信器9との導電距離を大きく設定できる。
このため、コンパクトな収納スペースでも開口穴絶縁体21により超音波送受信器と開口穴を形成する流路体との間の導電距離を大きくし、落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高め、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上でき、小型化が促進できる。さらに、流路壁6aと面一に設置した流入抑制体14と開口面積を低減した開口窓15により、開口穴での渦発生の低減と不要な超音波を開口穴内で多重反射により減衰させ、超音波の送受信レベルの向上とS/N特性を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高め、超音波の送受信レベル向上により超音波送受信器の駆動入力を低減して低入力化できる。
さらに、本実施の形態の応用として、開口穴12の開口部断面積を縮めた開口窓15を設けず、開口穴12の開口部をそのままにし、超音波送受信機9の周囲を開口穴絶縁体で囲った構成を図4に示す。この構成では、振動伝達抑止体10は防振支持性と気密シール性に加えて電気抵抗の大きなゴムなどの材料で形成して電気絶縁性を付与せしめ、また固定体29は樹脂などの電気抵抗の大きな材料で形成して電気絶縁性を与えている。
さらに、電気絶縁性を有した振動伝達抑止体10および固定体29で流路体7に固定支持するとともに、電気絶縁材料である開口穴絶縁体21の一端21aを振動伝達抑止体10に当接させることで超音波送受信器9を取り囲むことにより、流路体7と超音波送受信器9との導電距離を大きく設定できる。
図4の構成では、開口穴の断面積を縮めた開口窓15がなくなったため、超音波の減衰が少なく感度が向上する。加えて、開口窓がある場合その内側によどみが生ずるが、それがないため、ゴミなどの蓄積が防止でき信頼性が向上する。
図5は開口穴11、12部の他の実施の形態を示す部分断面図であり、開口穴絶縁体21の一端21aは超音波送受信器9を防振支持および気密シールする振動伝達抑止体10に接するとともに、開口穴絶縁体21の他端21bは流入抑制体14に接している。ここで、流入抑制体14および振動伝達抑止体10を絶縁材料で形成することにより超音波送受信器9は流路体7との電気絶縁距離を大きくでき、超音波送受信器9を計測流路6に接近させて配置することが可能になり計測部の小型コンパクト化ができる。
このように、流入抑制体は電気絶縁材料で形成し、開口穴絶縁体の計測流路側の端部は流入抑制体に当接させたことにより、超音波送受信器を計測流路側により一層接近させて配置しても超音波送受信器と計測流路を形成する流路壁との間の導電距離を大きくでき、落雷などによる異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高めてリーク電流による超音波送受信器の破損を防止して信頼性を向上でき、さらに超音波送受信器を計測流路側により一層接近させて配置できるため小型化を一層促進できる。
さらに、図5の実施の形態の応用として図6に示すように、開口穴12の開口部断面積を縮めた開口窓15を設けず、開口穴12の開口部をそのままにし、開口穴絶縁体21を流入抑制体14まで延設した構成がある。この構成では、開口穴の断面積を縮めた開口窓15がなくなったため、超音波の減衰が少なく感度が向上する。加えて、開口窓がある場合その内側によどみが生ずるが、それがないため、ゴミなどの蓄積が防止でき信頼性が向上する。
図7は開口穴11、12部の他の実施の形態を示す部分断面図であり、流入抑制体14と開口穴絶縁体21は一体化させるとともに、開口穴絶縁体21の一端21aは振動伝達抑止体10に接している。流入抑制体14と開口穴絶縁体21を一体化することで流入抑制体14と開口穴絶縁体21との間の電気絶縁を確実にできる。また、開口穴絶縁体21と振動伝達抑止体10との間の電気絶縁性の確保は、振動伝達抑止体10を弾力性の有るゴムなどの材料で形成し、かつ接触力を与えて接触させて振動伝達抑止体10を若干撓ませることにより信頼性を向上できる。
このように、流入抑制体と開口穴絶縁体は一体化したことにより、流入抑制体と開口穴絶縁体との当接部での電気絶縁性をより一層高めて信頼性を向上できる。さらに流入抑制体と開口穴絶縁体との位置関係のバラツキを低減して計測精度の安定性を向上でき、部品点数の削減により低コスト化できる。
以上のように、本実施の形態においては開口穴の断面積よりも小さい開口窓を有し計測流路の流路壁に面一に配設した流入抑制体と、前記開口穴の内面に配設した電気絶縁性を有する材料で形成した開口穴絶縁体を備えることにより、コンパクトな収納スペースでも開口穴絶縁体により超音波送受信器と開口穴を形成する流路体との間の導電距離を大きくでき、落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高めることができ、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上でき、小型化が促進できる。さらに、開口穴での渦発生の低減と不要な超音波を開口穴内で多重反射により減衰させ、超音波の送受信レベルの向上とS/N特性を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高め、超音波の送受信レベル向上により超音波送受信器の駆動入力を低減して低入力化できる。
また、本実施の形態では流入抑制体は電気絶縁材料で形成し、開口穴絶縁体の計測流路側の端部は流入抑制体に当接させたことにより、超音波送受信器を計測流路側により一層接近させて配置しても超音波送受信器と計測流路を形成する流路壁との間の導電距離を大きくでき、落雷などによる異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高めることができ、リーク電流による超音波送受信器の破損を防止して信頼性を向上でき、さらに超音波送受信器を計測流路側により一層接近させて配置できるため小型化を一層促進できる。
また、本実施の形態では流入抑制体と開口穴絶縁体は一体化したことにより、流入抑制体と開口穴絶縁体との当接部での電気絶縁性をより一層高めて信頼性を向上でき、流入抑制体と開口穴絶縁体との位置関係のバラツキを低減して計測精度の安定性を向上でき、さらに部品点数の削減により低コスト化できる。
(実施の形態3)
図8は本発明の実施の形態3を示す超音波流量計測装置の部分断面図を示し、ここでは下流側の開口穴12部を示すが上流側の開口穴11部も同様であり、また図1〜図5の実施の形態と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。
30は流入抑制体14の開口窓15の計測流路6側に設けた超音波透過体であり、この超音波透過体30は超音波が通過可能な多数の微細な開口(図示せず)を持つとともに、流入抑制体14に設けた凹部14aに超音波透過体30の表面30aが流路壁6aと略面一になるように取付けている。ここでは超音波透過体30としてメッシュを用いており、メッシュの目の細かさとして#50〜#500程度のものが利用できる。なお、パンチング加工あるいはエッチング加工などによる穴明き板、ラス網、ガーゼや不織布などの布、穴明きフィルム、網目状樹脂成形品など小さい微細な開口を多数有するものも利用できる。
超音波透過体30を流路壁6aと略面一に開口窓15に設置することで、開口穴12への被測定流体の流れ込みを大幅に低減できるので計測流路6での流れの乱れを低減でき、さらに開口穴12内での渦の発生を大きく低減できる。さらに、流路体7と微細な開口を持つ超音波透過体30で開口窓15を覆った流入抑制体14とを別部材化することで、計測流体の種類や計測すべき流量範囲に対して計測流路6を形成する流路体7は共通のままで、開口窓15の形状や寸法あるいは超音波透過体30の微細な開口の大きさを決めるメッシュの目の細かさを最適化して超音波の送受信感度を高めた流速あるいは流量の計測ができる。
このように、流入抑制体は超音波が通過可能な多数の微細な開口を持つ超音波透過体を開口窓に備えたことにより、被計測流体の開口穴への流れ込みを大幅に低減し、開口穴内での渦の発生を大きく低減して渦による超音波の減衰を一層低減できる。このため、超音波の送受信レベルを一層向上してS/N特性を一層高めた超音波の送受信ができ、計測精度および流量計測できる上限値を向上できる。
また、流入抑制体14を熱可塑性の樹脂材料で形成し、超音波透過体30を所定の位置に置いた後に流入抑制体14を局所的に加熱して溶かし、流入抑制体14に超音波透過体30を確実に固着させることができる。特に、超音波透過体30として金属性のメッシュを選定した場合では溶着作業が容易になるだけでなく、溶けた樹脂がメッシュの目の間に入り込むため、超音波透過体30の表面30aでの平滑な面の割合を増加でき、凹凸の低減により計測流路6での流れを一層安定化できる。さらに、流入抑制体14を形成する樹脂材料にグラスファイバーを20〜30%程度混入させることでメッシュ材料と同等程度の熱膨張率に低減し、加熱溶着作業後のメッシュで形成した超音波透過体30部を平坦に維持でき、超音波透過体30の表面30aの凹凸の発生を防止して計測流路6の流れを安定化できる。
このように、流入抑制体は樹脂材料で形成し、超音波透過体を溶着接合したことにより、流入抑制体と超音波透過体とは面一に接合可能にでき、計測流路の流路壁と流入抑制体の超音波透過体の取付部の面一性を向上して計測流路壁面近傍での流れの乱れを防止して計測精度および流量計測できる上限値を向上できる。さらに、流入抑制体と超音波透過体との確実な一体化ができ、信頼性を向上できる。
また、流入抑制体を形成する樹脂材料にグラスファイバーを混入させることにより、熱膨張率に低減して加熱溶着作業後の超音波透過体はその表面の平坦性に維持でき、凹凸の発生を防止して計測流路の流れを安定化できる。
以上のように、本実施の形態においては流入抑制体は超音波が通過可能な多数の微細な開口を持つ超音波透過体を開口窓に備えたことにより、被計測流体の開口穴への流れ込みを大幅に低減でき、開口穴内での渦の発生を大きく低減して渦による超音波の減衰を一層低減でき、超音波の送受信レベルを一層向上してS/N特性を一層高めた超音波の送受信ができ、計測精度および流量計測できる上限値を向上できる。
また、本実施の形態では流入抑制体は樹脂材料で形成し、超音波透過体を溶着接合したことにより、流入抑制体と超音波透過体とは面一に接合可能にでき、計測流路の流路壁と流入抑制体の超音波透過体の取付部の面一性を向上して計測流路壁面近傍での流れの乱れを防止して計測精度および流量計測できる上限値を向上でき、流入抑制体と超音波透過体との確実な一体化により信頼性を向上できる。
また、本実施の形態では流入抑制体を形成する樹脂材料はグラスファイバーを混入させたことにより、熱膨張率に低減して加熱溶着作業後の超音波透過体はその表面の平坦性に維持でき、凹凸の発生を防止して計測流路の流れを安定化できる。
なお、本実施の形態の応用として、図9に示す開口窓を設けない構成がある。この構成で、開口穴の開口部に超音波透過体を設けることにより、開口穴に直接流体が入り込むことなく、また、開口穴の断面積を縮めた開口窓15がなくなったため、超音波の減衰が少なく感度が向上する。加えて、開口窓がある場合その内側によどみが生ずるが、それがないため、ゴミなどの蓄積が防止でき信頼性が向上する。
(実施の形態4)
図10は本発明の実施の形態4を示す超音波流量計測装置の部分断面図を示し、ここでは下流側の開口穴12部を示すが上流側の開口穴11部も同様であり、また図1〜図6の実施の形態と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。
31は流入抑制体14に設けた超音波を吸収する作用の有る吸音手段であり、吸音手段31は流入抑制体14の計測流路6側の表面14aに設けた吸音手段31aおよび超音波送受信器9側の裏面14bに設けた吸音手段31bで形成している。
まず、下流側の超音波送受信器9から超音波を送信する場合で説明する。流入抑制体14に吸音手段31を設けることにより、超音波送受信器9から発信された超音波の内、開口窓15を通過しない不要な超音波が流入抑制体14の裏面14bに設けた吸音手段31bに当ると、吸音された残りは反射するものの不要な超音波は減衰が促進され、S/N特性を高めた超音波が受信側である上流側の超音波送受信器8に向かって送信される。
次に、上流側の超音波送受信器8から超音波を送信し、下流側の超音波送受信器9で受信する場合で説明する。S/N特性を高めた超音波が受信側に伝搬し、下流側の流入抑制体14の開口窓15を通過して受信される。しかし、伝搬時の広がりにより下流側の開口窓15に当った超音波は流入抑制体14の表面14aに設けた吸音手段31aによって吸音されて減衰する。この流入抑制体14の表面14aに設けた吸音手段31aによる吸音作用のため、多重反射の減衰が促進されてS/N特性を一層高めた超音波の送受信が可能になる。
このように、流入抑制体は超音波の吸音手段を備えたことにより、開口窓を通過しない不要の超音波が流入抑制体に当った超音波は吸音されて不要な超音波の減衰を一層促進できる。このため、S/N特性を高めた超音波の送受信を一層高めて計測精度を向上できる。ここで、吸音手段は、流入抑制体14の表面14aおよび裏面14bにそれぞれ吸音手段31a、31bを設けたが、各々を単独で用いることも可能である。
図11は吸音手段の他の実施の形態を示す部分断面図であり、流入抑制体14の計測流路6側の表面14aには超音波透過体30および吸音手段31aが設けられ、超音波透過体30があるところは超音波透過体30の内側に吸音手段31aが配置されている。
このため、超音波透過体30による開口穴への流れ込みの低減と計測流路の流れ乱れの低減作用により超音波の減衰を一層低減でき、吸音手段31による不要反射波の低減によるノイズ原因の除去作用により、超音波の送受信レベルを一層向上してS/N特性を一層高めた超音波の送受信ができ、計測精度および流量計測できる上限値を向上できる。
また、流入抑制体14を多孔性材料で形成することで、流入抑制体14のコンパクト化と形状および寸法の安定化による吸音効果の安定化が可能となり、計測装置の小型化と信頼性の向上ができる。ここでは微細な連続気泡を有する発泡金属で形成することで機械的強度が十分確保でき、長期間にわたる信頼性を確保できる。
以上のように、本実施の形態においては流入抑制体は超音波の吸音手段を備えたことにより、開口窓を通過しない不要の超音波が流入抑制体に当った超音波は吸音されて不要な超音波の減衰を一層促進でき、S/N特性を高めた超音波の送受信を一層高めて計測精度を向上できる。
また、本実施の形態では流入抑制体は多孔性材料で形成したことにより、流入抑制体のコンパクト化と形状および寸法の安定化による吸音効果の安定化が可能となり、計測装置の小型化と信頼性の向上ができる。
(実施の形態5)
図12は本発明の実施の形態5を示す超音波流量計測装置の部分断面図を示し、ここでは下流側の開口穴12部を示すが上流側の開口穴11部も同様であり、また図1〜図8の実施の形態と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。
開口穴12部には開口穴絶縁体21および開口窓15を設けた流入抑制体14を設けるとともに、少なくとも開口穴絶縁体21の内面21cには吸音手段31が設けられている。ここでは吸音手段31として、流入抑制体14の表面14aに設けた吸音手段31aと、流入抑制体14の裏面14bに設けた吸音手段31bと、開口穴絶縁体21の内面21cに設けた吸音手段31cを備えている。
下流側の超音波送受信器9から超音波を送信する場合で説明する。開口穴絶縁体に21の内面に吸音手段31を設けることにより、超音波送受信器9から発信された超音波の内、側方に発信された超音波は開口穴絶縁体21の内面21cに設けた吸音手段31cに当って減衰されることで側壁反射して開口窓15を通過する成分を低減させ、開口窓15を直接通過する直接波の割合を高めてより一層ノイズの少ない送信波形を受信側に送り、S/N特性を高めた超音波の送受信により計測精度を高め、計測可能な流量の上限値を高めることができる。さらに、開口穴絶縁体21の電気絶縁性により、落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高め、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上できる。
このように、開口穴絶縁体は超音波の吸音手段を備えたことにより、超音波送受信器の側方に発信された不要な超音波は開口穴絶縁体に設けた吸音手段により吸音されて減衰を促進でき、開口窓を直接通過する直接波の割合を高めてより一層ノイズの少ない送信波形を得ることができる。このため、超音波の送受信レベルの向上とS/N特性を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高めることができ、開口穴絶縁体の電気絶縁性により落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高め、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上できる。
また、流入抑制体14を電気絶縁性のある材料で形成し、開口穴絶縁体の一端および他端をそれぞれ振動伝達抑止体10および流入抑制体14に接して配置し、流入抑制体14に吸音手段31を設けることにより、超音波の不要反射波の減衰促進を一層高め、S/N特性を一層高めた超音波の送受信による計測精度および流量計測できる上限値が向上でき、また落雷などの異常高電圧が発生した場合でのリーク電流による超音波送受信器の破損を防止する信頼性を向上でき、さらに計測装置の小型化ができる。
以上のように、本実施の形態においては開口穴絶縁体は超音波の吸音手段を備えたことにより、超音波送受信器の側方に発信された不要な超音波は開口穴絶縁体に設けた吸音手段により吸音されて減衰を促進でき、開口窓を直接通過する直接波の割合を高めてより一層ノイズの少ない送信波形を得ることができ、超音波の送受信レベルの向上とS/N特性を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高めることができ、開口穴絶縁体の電気絶縁性により落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高めることができ、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上できる。
なお、本実施の形態の応用として、図13に示すように開口窓を設けず吸音手段を超音波送受信器を取り囲むように開口穴側面と流入抑制体の表面に備えた構成を示す。この構成では、開口穴の内面反射を低減して超音波のS/N特性を高め、さらに断面積が縮小する開口窓による減衰が発生しないので、感度を向上した超音波の送受信により計測精度を一層向上できる。さらに、開口窓の内側によどみ部がないため、ゴミなどの蓄積が防止でき信頼性が向上する。
さらに、図14の構成では、流入抑制体の表面の吸音手段を省いた構成を示す。流入抑制体14の表面14aに凹凸の形状と成り易い吸音手段がなく、流路壁6a近傍の被計測流体の流れを乱すことを低減して、流速分布を安定化して計測精度を向上できる。
(実施の形態6)
図15は本発明の実施の形態6を示す超音波流量計測装置の部分断面図を示し、ここでは下流側の開口穴12部を示すが上流側の開口穴11部も同様であり、またこれまでの実施の形態と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。
開口穴12に設けた開口穴絶縁体21の超音波が通過する断面形状は、超音波送受信器9側から計測流路6側に向かうにつれて開口窓15の形状および断面積にに漸近する形状としたものである。ここでは、超音波送受信器9側の断面形状を直径14mm程度の円形とし、計測流路6側の断面形状は開口窓15の形状である□8mm程度の角穴に近い形状として、途中は円形から角穴に順次滑らかに変化する形状としている。
ここで、下流側の超音波送受信器9が受信側となる場合で説明する。上流側の超音波送受信器8から発信された超音波は、超音波伝搬路13を伝搬して下流側の流入抑制体14の開口窓15を通過して開口穴12に入る。開口穴12内は開口穴絶縁体21により超音波送受信器9に近づくにつれて通路断面が滑らかに拡大しているため、開口穴12内での超音波の散逸が低減されて受信側の超音波送受信器9に到達し、受信感度を高めた信号を得ることができる。また、下流側の超音波送受信器9が送信側となる場合では、発信された超音波は開口窓15に向かって滑らかに縮小する断面形状とした開口穴絶縁体21により、広がりの少なく強度を高めた超音波として下流側の開口窓15を通過して受信側である上流側の超音波送受信器8に伝搬させて感度を高めた超音波の送受信がなされる。
以上のように、本実施の形態においては開口穴絶縁体の超音波が通過する断面形状は計測流路側に向かうにつれて開口窓の形状に漸近する形状としたことにより、開口窓を通過した超音波は開口穴内での散逸が低減されて受信側の超音波送受信器に到達でき、感度を高めた超音波の送受信により、計測精度および流量計測できる上限値を高めることができる。
以上のように、本発明に係る超音波流量計測装置は、コンパクトな収納スペースでも開口穴絶縁体により超音波送受信器と開口穴を形成する流路体との間の導電距離を大きくし、落雷などにより取付側の流路体と超音波送受信器間に異常高電圧が発生した場合でもリークに至る耐電圧を高め、リーク電流による超音波送受信器の破損を防いで信頼性を向上でき、小型化が促進できるので、気体や液体の流量や流速の計測を行う超音波流量計測装置に適用できる。
本発明の実施の形態1の超音波流量計測装置の構成断面図 図1における開口穴部の部分断面図 本発明の実施の形態2の開口穴絶縁体を示す開口穴部の部分断面図 本発明の実施の形態2の他の開口穴絶縁体を示す開口穴部の部分断面図 同絶縁体の他の実施の形態を示す部分断面図 同絶縁体の別の実施の形態を示す部分断面図 同絶縁体のさらに他の実施の形態を示す部分断面図 本発明の実施の形態3の超音波透過体を示す開口穴部の部分断面図 本発明の実施の形態3の超音波透過体を示す開口穴部の部分断面図 本発明の実施の形態4の吸音手段を示す開口穴部の部分断面図 同吸音手段の他の開口穴部の部分断面図 本発明の実施の形態5の開口穴絶縁体を示す開口穴部の部分断面図 本発明の実施の形態5の他の開口穴絶縁体を示す開口穴部の部分断面図 本発明の実施の形態5の別の開口穴絶縁体を示す開口穴部の部分断面図 本発明の実施の形態6の開口穴絶縁体を示す開口穴部の部分断面図 従来の超音波流量計測装置の構成断面図
符号の説明
6 計測流路
6a 流路壁
8、9 超音波送受信器
11、12 開口穴
14 流入抑制体
15 開口窓
21 開口穴絶縁体
30 超音波透過体
31 吸音手段

Claims (11)

  1. 流体が流れる計測流路と、この計測流路の上流側および下流側に設けた超音波送受信器と、この超音波送受信器を前記計測流路に臨ませる上流側および下流側の開口穴と、前記開口穴の内面に配設した電気絶縁性を有する材料で形成した開口穴絶縁体と、前記開口穴に電気絶縁材料で形成した流入抑制体を備えた超音波流量計測装置。
  2. 流入抑制体の超音波送受信器側の面は超音波の伝搬方向と斜交させた請求項1項に記載の超音波流量計測装置。
  3. 流入抑制体は電気絶縁材料で形成し、開口穴絶縁体の計測流路側の端部は流入抑制体に当接させた請求項1又は2項に記載の超音波流量計測装置。
  4. 流入抑制体と開口穴絶縁体は一体化した請求項1から3いずれか1項に記載の超音波流量計測装置。
  5. 流入抑制体は超音波が通過可能な多数の微細な開口を持つ超音波透過体を開口窓に備えた請求項1から4のいずれか1項に記載の超音波流量計測装置。
  6. 流入抑制体は樹脂材料で形成し、超音波透過体を溶着接合した請求項1から5いずれか1項記載の超音波流量計測装置。
  7. 流入抑制体を形成する樹脂材料はグラスファイバーを混入させた請求項6項記載の超音波流量計測装置。
  8. 流入抑制体は超音波の吸音手段を備えた請求項1から7いずれか1項記載の超音波流量計測装置。
  9. 流入抑制体は多孔性材料で形成した請求項1から5いずれか1項記載の超音波流量計測装置。
  10. 開口穴絶縁体は超音波の吸音手段を備えた請求項1から9のいずれか1項に記載の超音波流量計測装置。
  11. 開口穴絶縁体の超音波が通過する断面形状は計測流路側に向かうにつれて開口窓の形状に漸近する形状とした請求項1から10のいずれか1項に記載の超音波流量計測装置。
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