JP3689987B2 - 超音波式流量計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流量の計測を行う超音波式流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の計測装置として、図11に示すように、流れに直交する方向の断面が矩形の流体流路1の一部に超音波振動子2と3を対向するように配置し、超音波振動子2から発した超音波を超音波振動子3で検出するまでの時間を計測し、この時間から流体の速度を演算して流量を算出する流量計があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の流量計では、矩形の断面形状により流路での流体の流速分布をできるだけ二次元的に形成して測定精度の向上を図っていたが、アスペクト比(長辺長さH0/短辺長さW0)を大きくして偏平化し、且つ流路長さを大きくするには加工上の制約があり、さらにこのアスペクト比の大きな矩形流路による高測定精度化と被測定流体の流動を制御する制御弁を組込んだ流量計のコンパクト化を両立できないという課題を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、矩形断面を有する測定路の上流側および下流側に導入路と導出路を設けてU字体とし、このU字体の導入路の外側に開閉体を収納する流量制御室を設け、測定路の上流側および下流側に対向して超音波振動子を配置したものである。
【0005】
上記発明によれば、測定路の断面アスペクト比および流路長さをそれぞれ大きく設定した上でコンパクトに構成できるため、測定精度が高く小型コンパクトな流量計を低コストで実現できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、矩形断面を有する測定路と、前記測定路の上流側に設けた導入路と、前記測定路の下流側に設けた導出路と、前記導入路に流入する被測定流体を制御する開閉体と、前記導入路に連通され前記開閉体を設けた流量制御室と、前記流量制御室の上流側に設けた入口部と、前記導出路の下流側に設けた出口部と、前記測定路の上流側および下流側に対向して設けた超音波振動子と、前記超音波振動子からの信号を基に流量を算出する流量演算部とを備え、前記導入路、前記測定路、前記導出路をU字状に形成したU字体を有するものである。そして、測定部での被測定流体は、上流側および下流側に設けた導入路と導出路により流れが安定化されるとともに矩形断面の大きなアスペクト比により流れ状態の二次元性が高められ、さらに超音波振動子が測定部の上流側および下流側に設けられて超音波が測定路を伝播する距離を長く設定できるので流れによる超音波の伝達時間変化が大きくなり、流れ状態の改善および超音波の伝播時間の解析精度の両面で測定精度を向上できる。また、導入路、測定路、導出路をU字状に形成したU字体の外側から開閉体を収める流量制御室を設けるとともに超音波振動子を測定路の上流側および下流側に設けることで、上流側の超音波振動子と開閉体の配置の干渉をなくして測定路の流れ方向側(図1の左右方向)の長さとU字状の奥行き方向(図1の紙面方向)の長さをそれぞれ短縮して流量計の小型化を実現できる。また、流量制御室の開閉体を取付ける穴および導入路に連通する穴は外側から容易に加工可能のため低コスト化ができる。
【0007】
また、対向する超音波振動子は測定路の被測定流体の流れを横切るように流れ方向に対して所定の角度を設けて配置したものである。そして、超音波振動子から出される超音波は、測定路を貫流する被測定流体に対して流れに直交する断面すなわち矩形断面の長辺方向にわたって流速の測定を行うため、アスペクト比を大きくした矩形断面により二次元性を高められた流れ状態に対してさらに矩形断面の長辺方向に平均化して流速を計るため、より高精度の流量測定ができる。また、上流側の超音波振動子と開閉体の配置上の干渉がより一層避け易くなるため、流量計のより一層の小型化ができる。
【0008】
また、入口部、流量制御室、導入路、測定路、導出路、出口部を一体成形したものである。そして、上記各部の一体成形により部品点数の削減と加工および組立時間の低減により低コスト化が実現できる。また、一体成形により被測定流体の流路が高強度に構成され流量測定部の形状安定性が確保できるため、流量計の耐久性および信頼性を向上できる。
【0009】
また、入口部、出口部を機械的に固定する接続体と、この接続体とU字体との間で形成した空間部と、この空間部に流量演算部を収納したものである。そして、外部との接続口である入口部および出口部を接続体で固定しているので流量計の高強度化により信頼性が向上できる。また、接続体とU字体との間で形成した空間部に流量演算部を収納することで流量計をより小型化できる。また流量演算部は接続体とU字体により必然的に4面を金属材料で囲うことができ、残りの2面を囲うだけで流量演算部はその全面を外部からの電波などの外乱から遮蔽でき、低コストで信頼性を向上することができる。
【0010】
また、無線送受信手段と、この無線送受信手段とU字体を覆う電波透過性材料で構成した筐体を備えたものである。そして、U字体により流量計の強度が確保できるため、筐体は強度部材と考えなくて良く合成樹脂などの電波透過性材料にして無線送受信手段を筐体の外部に別設することなく内蔵でき、流量計の小型化と低コスト化ができる。
【0011】
また、超音波振動子の少なくとも上流側には被測定流体中の水分を凝縮液化させる凝縮促進部を設けたものである。そして、被測定流体中の水分は凝縮促進部で凝縮液化されて低減されるため超音波振動子への水分の結露付着が防止され、超音波振動子への水分の付着による超音波の受送信機能の劣化を防止して測定機能の確保および測定精度の確保に対する信頼性を高めることができる。
【0012】
また、凝縮促進部は、接続体の外表面にフィンを設けて構成したものである。そして、流量計の外部に接する外表面積が広い接続体にさらに表面積を拡大するフィンを設けるため、このフィンに熱的に対向する流量計内の流路が外気温度により十分冷やされて被測定流体内の湿度が高い場合は水分の凝縮が確実にでき、信頼性をより一層向上できる。また、接続体の外表面積が広いためフィンを設置する位置は加工し易い場所に任意に設定でき加工性を向上できる。さらにフィンを接続体の補強部として併用できるため、流量計の耐久性を向上できる。
【0013】
また、少なくとも測定路には断熱材を設けたものである。そして、断熱材により測定路が外気温度により他の部分より速く冷却されるのを防止して超音波振動子への結露をなくし、流量測定の信頼性をより一層向上できる。
【0014】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0015】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の超音波式流量計の縦断面図、図2は図1のA−A線断面図である。図1、図2において、4は被測定流体の流れ方向に対して直交する断面が長辺を流路幅W、短辺を流路高さHの矩形形状とした測定路であり、5は測定路4の上流側でかつ矩形断面の流路高さHの方向に設けた導入路であり、6は測定路4の下流側でかつ導入路5と同じ側に設けた導出路であり、導入路5および導出路6はそれぞれ測定路4の断面形状に近い寸法形状である。7は導入路5に開閉制御口8を介して連通され導出路6と反対側に位置するように配置した流量制御室である。9は流量制御室7に設けた開閉体であり、開閉制御口8を開閉する弁部9aと弁部9aを駆動する駆動部9bを有し、被測定流体が導入路5へ流入する量を制御するものである。10は流量制御室7の上流側に設け流量制御室7に連通する入口部であり、その外周部にはねじ等の連結手段10aが設けられている。11は導出路6の下流側に設けた出口部であり、その外周部にはねじ等の連結手段11aが設けられている。12は導入路5、測定路4、導出路6をU字状に形成したU字体であり、測定路4を上方に配置し下方に導入路5および導出路6を延ばした逆U字の形をしている。13は測定路4の上流側および下流側に対向して設けた超音波振動子であり、14は超音波振動子13からの信号を基に流量を算出する流量演算部である。流量演算部14は超音波振動子13に対する信号発生・処理部15a、演算部15bおよび開閉体9を動作させる開閉制御部16を備えている。
【0016】
次に動作を説明する。まず、流量計の利用開始にあたり開閉制御部16により開閉体9の駆動部9bを駆動して弁部9aを開閉制御口8から開放(図1の状態)する。被測定流体は入口部10より流入し流量制御室7に入り、開閉制御口8を経て導入路5へ流入する。測定路4の断面に近い形状・寸法に設定された導入路5に流入した流れはその流れ状態を安定させて測定路4に流入する。測定路4では流路幅Wに対して流路高さHを十分小さく設定したアスペクト比の大きな断面形状により、流路断面での流れ状態の二次元性が確保される。測定路4を出た流れは導出路6を経て出口部11より流出する。導出路6は測定路4の断面に近い形状・寸法に設定されているため、測定路4の下流端での流れは上記二次元性が確保される。すなわち測定路4の流れ方向の全域にわたって流れ状態の二次元性が確保される。
【0017】
次に、測定路4での流量の測定は信号発生・処理部15aの作用により対向配置された一対の超音波振動子13間で超音波の送受が行なわれる。このとき流量演算部14では、一対の超音波振動子13間で計測される信号を信号発生・処理部15aで処理し、さらに演算部15bにおいて被測定流体の流速に応じた超音波の伝播時間より流速が計算される。この流速と測定路4の断面積に基づいて流量が算出される。この流量計測値に基づき被測定流体の流量が過大など異常と見なすことができる場合などでは、開閉制御部16により開閉体9を駆動して弁部9bを開閉制御口8に当接させて被測定流体の流れを停止(図示せず)させる。
【0018】
このように、一対の超音波振動子13間の流れをよぎる距離を測定路4に対して最大限に長く設定できるため、超音波の伝播時間の変化を確実に検出でき、高精度の測定ができる。また、被測定流体は測定路4の全域で流れ状態の二次元性が高められ、さらに一対の超音波振動子13が測定路4の上流側および下流側に設けられて超音波が測定路4を伝播する距離を長く設定できるので、流れ状態の改善および超音波の伝播の両面で測定精度を向上できる。また、導入路5、測定路4、導出路6をU字状に形成したU字体12の外側から開閉体9を収める流量制御室7を設けるとともに一対の超音波振動子13を測定路4の上流側および下流側に設けることで、上流側の超音波振動子13と開閉体9の配置の干渉をなくして測定路4の流れ方向側の長さLとU字状の奥行き方向(図1の紙面方向)の長さをそれぞれ短縮して流量計の小型化を実現できる。また、流量制御室7の開閉体9を取付ける穴および導入路5に連通する開閉制御口8は外側から容易に加工可能のため低コスト化ができる。
【0019】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2の超音波式流量計の測定路4を示し、図1のB−B線で切断した場合に相当する断面図である。図3において、一対の超音波振動子13は測定路4の上流側および下流側に互いに対向するように設けたもので、測定路4の被測定流体の流れ方向全域にわたり測定可能とするとともに流路幅Wの方向に被測定流体の流れを横切るように流れ方向(矢印C)に対して所定の角度θを設けて配置されている。
【0020】
従って、一方の超音波振動子13から発信された超音波は、測定路4を貫流する被測定流体に対して流れに直交する断面すなわち矩形断面の長辺方向である流路幅Wにわたって流れを横切って他方の超音波振動子13で受信される。ここで測定路4での流れ状態はアスペクト比を大きくした矩形断面により二次元性を高められることと、さらに矩形断面の長辺方向である流路幅Wにわたり平均の流速を計ることのため、より一層の高精度の流量測定ができる。また、上流側の超音波振動子13と開閉体9は偏心して配置されるため、配置上の干渉がより一層避け易くなり、流量計の外形寸法に影響する高さ寸法Y(図1に示す)を小さくして流量計の小型化ができる。また、一対の超音波振動子13を測定路4の上流側および下流側の端面に配置することにより、一対の超音波振動子13は流路幅Wの方向への飛び出し量が低減でき、流量計の外形寸法に影響する奥行き寸法Dを小さくできる。従って、流量計のより一層の小型化ができる。
【0021】
(実施例3)
図4は本発明の実施例3の超音波式流量計の流路体の分解斜視図である。図4において、17は入口部10と、流量制御室7、導入路5、測定路4、導出路6からなるU字体12と、出口部11とを金属材料で一体成形した流路体である。18は流路体17の流量制御室7の一面に設けた第一開口部、19はU字体12の一面に設けた第二開口部であり、第一開口部18および第二開口部19は同一面側に設けられている。20は第一開口部18および第二開口部19を封止する封止体であり、封止体20はパッキン材(図示せず)あるいはシール剤(図示せず)を介して流路体17に取付けられる。
【0022】
このように、一体成形により被測定流体の流路である流路体17が高強度に構成されるため、測定部の歪みあるいは外力による変形などを防止して測定部の形状安定性が確保でき、流量計の耐久性および信頼性を向上できる。
【0023】
また、各部の一体成形により部品点数が削減でき、加工時間および組立時間などの低減により低コスト化が実現できる。
【0024】
(実施例4)
図5は本発明の実施例4の超音波式流量計の縦断面図、図6は同流量計の流路体の分解斜視図である。図5において、21は入口部10と出口部11を機械的に接続し固定する接続体であり、ここでは接続体21は入口部10と出口部11を金属材料で一体成形している。22は接続体21とU字体12により囲まれて形成される空間部であり、流量演算部14はこの空間部22に収納されている。
【0025】
図6において、23は一体成形した流路体17の第一開口部18および第二開口部19を封止するとともに空間部22の一面を封鎖する金属材料で形成した第一封止体であり、24は空間部22の他面を封鎖する金属材料で形成した第二封止体である。
【0026】
このように、外部との接続口である入口部10および出口部11を接続体21で固定しているので、流量計を外部の配管などに取付ける時など大きな外力を加えても、高強度化された接続体21により測定路4を有するU字体12の変形を防止でき取付時の施工性および計測精度の信頼性が向上できる。また、接続体21とU字体12との間で形成した空間部22に流量演算部14を収納することでスペースの有効活用を図り流量計をより小型化できる。また流量演算部14は接続体21とU字体12により必然的に4面を金属材料で囲うことができ、残りの2面を第一および第二封止体23、24で囲うだけで流量演算部14はその全周面を外部からの電波などの外乱から遮蔽できる。特に第一封止体23は流路体17の封止体と兼用でき、外乱からの遮蔽構成の低コスト化と外乱の影響をなくして計測精度の信頼性を向上することができる。
【0027】
(実施例5)
図7は本発明の実施例5の超音波式流量計の縦断面図である。図7において、25は計測値、異常発生あるいは流量計への動作命令などを離れた場所に設けた外部ユニット26と無線により送受信する無線送受信手段である。無線送受信手段25は無線送受信手段本体25aと無線送受信手段アンテナ25bを備え、外部ユニット26は外部ユニット本体26aと外部アンテナ26bを備えている。27は無線送受信手段25とU字体12を覆う筐体である。この筐体27は合成樹脂などの電波透過性材料で構成されるもので、無線送受信手段25とU字体12の他に開閉体9、一対の超音波振動子13、流量演算部14、などを覆っている。また、流量演算部14および無線送受信手段25の無線送受信手段本体25aは空間部22に収納されるとともに封止体(図示せず)により外乱電波などから遮蔽されている。
【0028】
このように、筐体27は合成樹脂などの電波透過性材料にして無線送受信手段25を筐体27内に内蔵でき、筐体の外部に無線送受信手段を設ける場合に生じる外形寸法の拡大や部品数の増加が防止され、流量計の小型化と低コスト化ができる。また、U字体12により流量計の強度が確保されるため、筐体は強度部材と考えなくて良く、材質の選択自由度、薄肉化、樹脂化などが実現でき、流量計の生産性の向上と軽量化による取扱い性の向上ができる。
【0029】
(実施例6)
図8は本発明の実施例6の超音波式流量計の縦断面図である。図8において、28は被測定流体の中に含まれる水分を凝縮液化させる凝縮促進部であり、一対の超音波振動子13の上流側と下流側に設けられている。29は凝縮促進部28に熱的に連結された放熱部である。凝縮促進部28としてペルチェ素子などの電子冷却手段の吸熱側を配置し、放熱部29としてペルチェ素子などの電子冷却手段の放熱側を配置することで被測定流体中の水分を温度の低下した凝縮促進部28で凝縮せしめるものである。このように測定路4あるいは超音波振動子13よりも低温となる凝縮促進部28を設けることで測定路4あるいは超音波振動子13への水分の付着を防止して、水分が付着することによる超音波の送受信機能の劣化の発生をなくし、計測不能となる事態の防止および計測精度の劣化の発生を防止する。なお、凝縮促進部28は一対の超音波振動子13の上流側に設けることで十分であるが、被測定流体の流動が停止しているときに出口部11側から自然対流などで逆流する可能性があることを考えると、一対の超音波振動子13の下流側にも設ける方がより効果があるのは言うまでもない。また、測定路4を導入路5、導出路6より上方に配置した逆U字状にU字体12を構成した方が効果が高いのは言うまでもない。
【0030】
このように、被測定流体中の水分は凝縮促進部28で凝縮液化されて低減されるため一対の超音波振動子13への水分の結露付着が防止され、超音波振動子13への水分の付着による超音波の受送信機能の劣化を防止して測定機能の確保および測定精度の確保に対する信頼性を向上できる。
【0031】
(実施例7)
図9は本発明の実施例7の超音波式流量計の縦断面図である。図9において、30は接続体21の外表面に設けたフィンで、フィン30の近くにある被測定流体の流路の内壁が熱的に対向して凝縮促進部28として作用する。31は特に強く凝縮促進部28として作用させるため流路の内壁に設けた凝縮フィンであり、接続体21を介して外表面に設けたフィン30と熱的に連結されている。ここで、凝縮促進部28はフィン30により外気により冷やされて外気温度程度まで冷やされ、凝縮促進部28を通る被測定流体中の水分の凝縮液化を促し、被測定流体の湿度が高くその露点温度が凝縮促進部28の温度より高い場合は凝縮促進部28で結露を生じさせる。
【0032】
このように、外気温度と自然対流により冷却するため凝縮作用にエネルギーを使わず省電力化できる。また、流量計の外部に接する外表面積が広い接続体にさらに表面積を拡大するフィンを設けるため、このフィンに熱的に対向する流量計内の流路が外気温度により十分冷やされて凝縮作用を確実にして計測部への水分の付着を防止して計測の信頼性をより一層向上できる。また、接続体の外表面積が広いためフィンを設置する位置は加工し易い場所に任意に設定でき加工性を向上できる。また、さらにフィンを接続体の補強部として併用できるため、流量計の耐久性を向上できる。なお、流路の内壁に凝縮フィン31がない場合でも、外表面に設けたフィン30の近くにある流路の内壁は外気温度により冷却されるので凝縮促進部28として作用するのは言うまでもなく、流路の内壁の加工が容易となるため、より生産性に優れた流量計が実現できる。
【0033】
(実施例8)
図10は本発明の実施例8の超音波式流量計の縦断面図である。図10において、32は測定路4の外周側に設けた断熱材であり、超音波振動子13も覆うように設けている。この断熱材32により測定路4の近傍を保温して凝縮促進部28よりも測定路4の近傍の温度が低くなるのを防ぎ、測定路4および超音波振動子13への結露を防止する。
【0034】
このように、断熱材32により測定路4が外気温度により他の部分より速く冷却されるのを防止して測定路4での内面の結露を防止して超音波振動子13への水分の付着をなくすもので、超音波振動子13への水分の付着による超音波の受送信特性の劣化を防止して流量測定の信頼性をより一層向上できる。
【0035】
上の説明から明らかなように本発明の各実施例における超音波式流量計によれば、次の効果が得られる。
【0036】
矩形断面の測定路とこの測定路の上流側および下流側に接続した導入路と導出路とをU字状に形成したU字体と、U字体の導入路外側に設けた開閉体を有する流量制御室と、測定路の上流側および下流側に対向して設けた超音波振動子を備えることにより、測定路での流れ状態の二次元性が高められ、かつ超音波振動子間の超音波が測定路を伝播する距離を長く設定できるので、流れ状態の改善および超音波の伝播時間の解析精度の両面で測定精度を向上できる。また、上流側の超音波振動子と開閉体の配置の干渉をなくして測定路の流れ方向側の長さとU字体の奥行き方向の長さをそれぞれ短縮してアスペクト比の大きな矩形断面の測定路であっても流量計の小型化を実現できる。さらに、流量制御室の開閉体を取付ける穴および導入路に連通する穴は外側から容易に加工可能のため低コスト化ができる。
【0037】
また、対向する超音波振動子は測定路の被測定流体の流れを横切るように流れ方向に対して所定の角度を設けて配置されているので、二次元性を高められた流れ状態に対してさらに矩形断面の長辺方向である流路幅Wにわたり平均の流速を計ることのため、より一層の高精度の流量測定ができる。また、上流側の超音波振動子と開閉体は偏心して配置されることおよび超音波振動子を測定路の上流側および下流側の端面に配置することにより、流量計の外形寸法に影響する高さ寸法Yおよび奥行き寸法Dを小さくして流量計のより一層の小型化ができる。
【0038】
また、入口部、流量制御室、導入路、測定路、導出路、出口部を一体成形しているので、一体成形により被測定流体の流路である流路体が高強度に構成され測定部の歪みあるいは外力による変形などを防止して測定部の形状安定性が確保でき、流量計の耐久性および信頼性を向上できる。また、各部の一体成形により部品点数が削減でき、加工時間および組立時間などの低減により低コスト化が実現できる。
【0039】
また、入口部、出口部を機械的に固定する接続体とU字体との間で形成した空間部に流量演算部を収納しているので、外部との接続口である入口部および出口部を接続体で固定しているので流量計の高強度化により取付の施工性および計測の信頼性を向上できる。また、接続体とU字体との間で形成した空間部に流量演算部を収納することで流量計をより小型化できる。また流量演算部は接続体とU字体により必然的に4面を金属材料で囲われるため、残りの2面を囲うだけで流量演算部はその全面を外部からの電波などの外乱から遮蔽でき、低コストで信頼性を向上できる。
【0040】
また、無線送受信手段とU字体を覆う電波透過性材料で構成した筐体を備えているので、無線送受信手段を筐体内に内蔵でき、筐体の外部に無線送受信手段を設ける場合に生じる外形寸法の拡大や部品数の増加が防止されて流量計の小型化および低コスト化が向上できる。また、U字体により流量計の強度が確保されるため筐体は強度部材と考えなくて良く、材質の選択自由度、薄肉化、樹脂化などが実現でき、流量計の生産性の向上と軽量化による取扱い性の向上ができる。
【0041】
また、超音波振動子の少なくとも上流側には被測定流体中の水分を凝縮液化させる凝縮促進部を設けているので、被測定流体中の水分は凝縮促進部で凝縮液化されて低減されるため超音波振動子への水分の結露付着が防止され、超音波の受送信機能の劣化を防止して測定機能の確保および測定精度の確保に対する信頼性を向上できる。
【0042】
また、接続体の外表面にフィンを設けて凝縮促進部を構成しているので、外気温度と自然対流により冷却するため凝縮作用にエネルギーを使わず省電力化できる。また、外表面積が広い接続体の表面積をさらに拡大することで、流量計内の流路が外気温度により十分冷やされて凝縮作用が確実となり信頼性をより一層向上できる。また、接続体の外表面積が広いためフィンを設置する位置は加工し易い場所に任意に設定でき加工を向上できる。また、さらにフィンを接続体の補強部として併用できるため、流量計の耐久性を向上できる。
【0043】
また、少なくとも測定路には断熱材を設けているので、測定路4が他の部分より速く冷やされるのを防いで測定路あるいは超音波振動子への水分の付着を防止し、超音波振動子への水分の付着による超音波の受送信特性の劣化を防止して流量測定の信頼性をより一層向上できる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の超音波式流量計は、測定路の断面アスペクト比および流路長さをそれぞれ大きく設定した上でコンパクトに構成できるため、測定精度が高く小型コンパクトな流量計を低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の超音波式流量計の縦断面図
【図2】 図1のA−A線断面図
【図3】 本発明の実施例2の超音波式流量計の測定路を示し、図1のB−B線で切断した場合相当する断面図
【図4】 本発明の実施例3の超音波式流量計の流路体の分解斜視図
【図5】 本発明の実施例4の超音波式流量計の縦断面図
【図6】 同流量計の流路体の分解斜視図
【図7】 本発明の実施例5の超音波式流量計の縦断面図
【図8】 本発明の実施例6の超音波式流量計の縦断面図
【図9】 本発明の実施例7の超音波式流量計の縦断面図
【図10】 本発明の実施例8の超音波式流量計の縦断面図
【図11】 従来の超音波式流量計を説明する一部切欠断面斜視図
【符号の説明】
4 測定路
5 導入路
6 導出路
7 流量制御室
9 開閉体
10 入口部
11 出口部
12 U字体
13 超音波振動子
14 流量演算部
21 接続体
22 空間部
25 無線送受信手段
27 筐体
28 凝縮促進部
30 フィン
32 断熱材

Claims (6)

  1. 矩形断面を有する測定路と、前記測定路の上流側に設けた導入路と、前記測定路の下流側に設けた導出路と、前記導入路に流入する被測定流体を制御する開閉体と、前記導入路に連通され前記開閉体を設けた流量制御室と、前記流量制御室の上流側に設けた入口部と、前記導出路の下流側に設けた出口部と、前記測定路の上流側および下流側に対向して設けた超音波振動子と、前記超音波振動子からの信号を基に流量を算出する流量演算部とを備え、前記導入路、前記測定路、前記導出路をU字状に形成したU字体を有し、前記入口部、前記流量制御室、前記導入路、前記測定路、前記導出路、前記出口部を一体成形し、前記流量制御室が前記U字体により囲まれて形成された空間部の外側の前記導入路に取り付けられた超音波式流量計。
  2. 矩形断面を有する測定路と、前記測定路の上流側に設けた導入路と、前記測定路の下流側に設けた導出路と、前記導入路に流入する被測定流体を制御する開閉体と、前記導入路に連通され前記開閉体を設けた流量制御室と、前記流量制御室の上流側に設けた入口部と、前記導出路の下流側に設けた出口部と、前記測定路の上流側および下流側に対向して設けた超音波振動子と、前記超音波振動子からの信号を基に流量を算出する流量演算部とを備え、前記導入路、前記測定路、前記導出路をU字状に形成したU字体を有し、前記入口部、前記出口部を機械的に固定する接続体と、この接続体とU字体との間で形成した空間部と、この空間部に流量演算部を収納した超音波式流量計。
  3. 無線送受信手段と、この無線送受信手段とU字体を覆う電波透過性材料で構成した筐体を備えた請求項1または2に記載の超音波式流量計。
  4. 超音波振動子の少なくとも上流側には被測定流体中の水分を凝縮液化させる凝縮促進部を設けた請求項1〜のいずれか1項に記載の超音波式流量計。
  5. 凝縮促進部は、接続体の外表面にフィンを設けて構成した請求項記載の超音波式流量計。
  6. 少なくとも測定路には断熱材を設けた請求項1〜のいずれか1項に記載の超音波式流量計。
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