JP3921167B2 - ガス警報器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス警報器に関し、特に通常動作モードおよび点検動作モードを有するガス警報器に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、ガス警報器に用いられるセンサとしては、接触燃焼式や半導体式のガスセンサが一般的である。接触燃焼式ガスセンサは、通常、20〜50μmの細い白金線をコイル状に形成し、そのコイル上に触媒を塗布、乾燥、焼成を行い、ガスセンサとしている。
【0003】
このガスセンサによるガス検知は、都市ガスあるいはLPガスが存在すると、その中に含まれるメタン、イソブタン、水素と触媒との反応熱で、白金コイルの抵抗値が上昇する原理を利用している。半導体式ガスセンサは、接触燃焼式ガスセンサと同様に、コイル上に触媒を塗布、乾燥、焼成を行い、ガスセンサとしている。半導体式ガスセンサの半導体表面にガスが接触すると、半導体と吸着分子との間に電子の授受が起こり、その電気伝導度が変化するので、この電気伝導度の変化を検出することにより、ガスを検知することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
都市ガスまたはLPガスの検知と、不完全燃焼ガスの検知、火災の検知を組み合わせた複合型警報器においては、ユーザ宅への設置時、センサ特性を確認するため、ライター等の生ガスや一酸化炭素ガスを用いて点検を行う。現行警報器の場合、機種によっても異なるが、たとえば、電源投入後10分間は点検モードとしているので、点検作業に時間がかかるという問題がある。
【0005】
また、点検モードの間センサがある設定点以上のガスに反応すると、遅延を無視し即鳴動する。その際、過度にセンサへガスを吹きかけると、センサ内部にある活性炭にこれらのガスが吸着し、点検終了後も鳴り止まないという問題が生じる。また、仮に鳴り止んだとしても、作業終了後、活性炭に吸着したガスが徐々に離脱し、再鳴動してしまう危険性もある。
【0006】
そこで本発明は、上述した点検動作モード時の従来の問題点に鑑み、点検作業時間を短縮することができ、点検用ガスによる過度の影響を低減することができるガス警報器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、ガスセンサの温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域または高温域のいずれか一方のガス濃度の検出期間において、ガスセンサ12で検出されたガス濃度が所定の警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知するガス警報器において、通常動作モードと点検動作モードを切り換え制御する動作モード制御手段16であって、通常動作モード時には、ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて上記ガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知すると共に、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知する動作モード制御手段16を備えたことを特徴とするガス警報器に存する。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、ガスセンサの温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域または高温域のいずれか一方のガス濃度の検出期間において、ガスセンサ12で検出されたガス濃度が所定の警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知するガス警報器において、通常動作モードと点検動作モードを切り換え制御する動作モード制御手段16であって、通常動作モード時には、ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいてガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知すると共に、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常にガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知する動作モード制御手段16を備えているので、従来より点検作業を短時間に行うことができる。
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、前記動作モード制御手段16は、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を開始し、所定時間経過後強制的に警報を停止することを特徴とする請求項1記載のガス警報器に存する。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、動作モード制御手段16は、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常にガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を開始し、所定時間経過後強制的に警報を停止するので、従来より点検作業を短時間に行うことができる。
【0011】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、ガスセンサの温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域または高温域のいずれか一方のガス濃度の検出期間において、ガスセンサ12で検出されたガス濃度が所定の警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知するガス警報器において、通常動作モードと点検動作モードを切り換え制御する動作モード制御手段16であって、通常動作モード時には、ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントで前記ガスセンサでガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知すると共に、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度より低く設定された点検モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知する動作モード制御手段16を備えたことを特徴とするガス警報器に存する。
【0012】
請求項3記載の発明によれば、ガスセンサの温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域または高温域のいずれか一方のガス濃度の検出期間において、ガスセンサ12で検出されたガス濃度が所定の警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知するガス警報器において、通常動作モードと点検動作モードを切り換え制御する動作モード制御手段16であって、通常動作モード時には、ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントでガスセンサでガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知すると共に、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常にガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度より低く設定された点検モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知する動作モード制御手段16を備えているので、低濃度のガスで従来より点検作業を短時間に行うことができ、また警報を報知された時点で点検用ガスをガスセンサから遠ざけることにより高濃度ガスにガスセンサがさらされないようにして、従来のような点検時の警報手段の鳴動持続や再鳴動を回避することが可能となる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、前記動作モード制御手段16は、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度より低く設定された点検モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を開始し、所定時間経過後強制的に警報を停止することを特徴とする請求項3記載のガス警報器に存する。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、動作モード制御手段16は、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常にガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度より低く設定された点検モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を開始し、所定時間経過後強制的に警報を停止するので、従来より点検作業を短時間に行うことができる。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、前記ガスセンサ12は、2種類のガス11A,11Bに対するガス濃度を検出してガス濃度信号12aを生成するセンサ素子124と、該センサ素子124を加熱するヒータ122とを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のガス警報器に存する。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、ガスセンサ12は、2種類のガス11A,11Bに対するガス濃度を検出してガス濃度信号12aを生成するセンサ素子124と、センサ素子124を加熱するヒータ122とを有するので、1つのガスセンサで複数種類のガスに対するガス濃度を検出することができる。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項6記載の発明は、前記ガス濃度の検出期間中に前記2種類のガス11A,11Bのそれぞれに対応して前記センサ素子124を加熱するための第1ガスモード加熱信号16aおよび第2ガスモード加熱信号16bを生成する前記動作モード制御手段16と、前記第1ガスモード加熱信号16aまたは前記第2ガスモード加熱信号16bに基づいて、前記ヒータ122を作動するための加熱信号14aを生成する加熱駆動手段14とを有することを特徴とする請求項5記載のガス警報器に存する。
【0018】
請求項6記載の発明によれば、ガス濃度の検出期間中に2種類のガス11A,11Bのそれぞれに対応してセンサ素子124を加熱するための第1ガスモード加熱信号16aおよび第2ガスモード加熱信号16bを生成する前記動作モード制御手段16と、第1ガスモード加熱信号16aまたは第2ガスモード加熱信号16bに基づいて、ヒータ122を作動するための加熱信号14aを生成する加熱駆動手段14とを有するので、ガスセンサ12のヒータ122を2種類のガスのそれぞれの適正温度まで加熱することができる。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項7記載の発明は、前記動作モード制御手段16は、通常動作モード時には、前記第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間または前記第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間のの1つの検出ポイントで、前記ガスセンサ12における前記ガス濃度信号12aの生成を命令するためのイネーブル信号16eを生成すると共に、点検動作モード時には、前記第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間および前記第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間の始めから終わりまで常に、前記ガスセンサ12における前記ガス濃度信号12aの生成を命令するためのイネーブル信号16eを生成するセンサ制御部162を有することを特徴とする請求項5記載のガス警報器に存する。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、動作モード制御手段16は、通常動作モード時には、第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間または第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間のの1つの検出ポイントで、ガスセンサ12におけるガス濃度信号12aの生成を命令するためのイネーブル信号16eを生成すると共に、点検動作モード時には、第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間および第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間の始めから終わりまで常に、ガスセンサ12におけるガス濃度信号12aの生成を命令するためのイネーブル信号16eを生成するセンサ制御部162を有するので、所定のタイミングでガス濃度信号を生成して、検出ミスが発生しないようにすることができ、また短時間で点検を確認することができる。
【0021】
上記課題を解決するためになされた請求項8記載の発明は、前記ガスセンサ12の温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域で第1ガス11Aの第1ガス濃度を検出し、さらに高温域で第2ガス11Bの第2ガス濃度を検出すると共に、第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知する前記ガス警報器において、前記動作モード制御手段16は、通常動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて前記ガスセンサ12で第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、かつ、第2ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて前記ガスセンサ12で第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知すると共に、点検動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサ12で第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を開始し、所定時間経過後強制的に第1警報を停止し、かつ、第2ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサ12で第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を開始し、所定時間経過後強制的に第2警報を停止することを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のガス警報器に存する。
【0022】
請求項8記載の発明によれば、ガスセンサ12の温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域で第1ガス11Aの第1ガス濃度を検出し、さらに高温域で第2ガス11Bの第2ガス濃度を検出すると共に、第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知するガス警報器において、動作モード制御手段16は、通常動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいてガスセンサ12で第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、かつ、第2ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいてガスセンサ12で第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知すると共に、点検動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常にガスセンサ12で第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を開始し、所定時間経過後強制的に第1警報を停止し、かつ、第2ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常にガスセンサ12で第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を開始し、所定時間経過後強制的に第2警報を停止するので、従来より点検作業を短時間に行うことができる。
【0023】
上記課題を解決するためになされた請求項9記載の発明は、前記ガスセンサ12の温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域で第1ガス11Aの第1ガス濃度を検出し、さらに高温域で第2ガス11Bの第2ガス濃度を検出すると共に、第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知する前記ガス警報器において、前記動作モード制御手段16は、通常動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて前記ガスセンサ12で第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が通常動作モード用第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、かつ、第2ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて前記ガスセンサ12で第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が通常動作モード用第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知すると共に、点検動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサ12で第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が通常動作モード用第1ガス警報濃度より低く設定された点検動作モード用第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を開始し、所定時間経過後強制的に第1警報を停止し、かつ、第2ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサ12で第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が通常動作モード用第2ガス警報濃度より低く設定された点検動作モード用第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を開始し、所定時間経過後強制的に第2警報を停止することを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のガス警報器に存する。
【0024】
請求項9記載の発明によれば、ガスセンサ12の温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域で第1ガス11Aの第1ガス濃度を検出し、さらに高温域で第2ガス11Bの第2ガス濃度を検出すると共に、第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知する前記ガス警報器において、動作モード制御手段16は、通常動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいてガスセンサ12で第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が通常動作モード用第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、かつ、第2ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいてガスセンサ12で第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が通常動作モード用第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知すると共に、点検動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常にガスセンサ12で第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が通常動作モード用第1ガス警報濃度より低く設定された点検動作モード用第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を開始し、所定時間経過後強制的に第1警報を停止し、かつ、第2ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常にガスセンサ12で第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が通常動作モード用第2ガス警報濃度より低く設定された点検動作モード用第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を開始し、所定時間経過後強制的に第2警報を停止するので、低濃度のガスで従来より点検作業を短時間に行うことができ、また警報を報知された時点で点検用ガスをガスセンサから遠ざけることにより高濃度ガスにガスセンサがさらされないようにして、従来のような点検時の警報手段の鳴動持続や再鳴動を回避することが可能となる。
【0025】
上記課題を解決するためになされた請求項10記載の発明は、前記動作モード制御手段16は、前記第1ガス濃度の検出期間中に前記センサ素子124を前記低温域に加熱するための前記第1ガスモード加熱信号16aを生成し、前記第2ガス濃度の検出期間中に前記センサ素子124を前記高温域に加熱するための前記第2ガスモード加熱信号16bを生成するように構成されていることを特徴とする請求項8または9記載のガス警報器に存する。
【0026】
請求項10記載の発明によれば、動作モード制御手段16は、第1ガス濃度の検出期間中にセンサ素子124を低温域に加熱するための第1ガスモード加熱信号16aを生成し、第2ガス濃度の検出期間中にセンサ素子124を高温域に加熱するための第2ガスモード加熱信号16bを生成するように構成されているので、ガスセンサのヒータを2種類のガスのそれぞれの適正温度まで加熱するように制御することができる。
【0027】
上記課題を解決するためになされた請求項11記載の発明は、前記センサ制御部162は、通常動作モード時には、前記第1ガス濃度の検出期間中に前記第1ガス11Aに係る前記第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間の1つの検出ポイントでまたは前記第2ガス濃度の検出期間中に前記第2ガス11Bに係る前記第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間の1つの検出ポイントで、前記ガスセンサ12における前記第1ガス11Aまたは第2ガス11Bに係る前記ガス濃度信号12aの生成を命令するための前記イネーブル信号16eを生成すると共に、点検動作モード時には、前記第1ガス濃度の検出期間中に前記第1ガス11Aに係る前記第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間の始めから終わりまで常にまたは前記第2ガス濃度の検出期間中に前記第2ガス11Bに係る前記第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間の始めから終わりまで常に、前記ガスセンサ12における前記第1ガス11Aまたは第2ガス11Bに係る前記ガス濃度信号12aの生成を命令するための前記イネーブル信号16eを生成するように構成されていることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のガス警報器に存する。
【0028】
請求項11記載の発明によれば、センサ制御部162は、通常動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間中に第1ガス11Aに係る第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間の1つの検出ポイントでまたは第2ガス濃度の検出期間中に第2ガス11Bに係る第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間の1つの検出ポイントで、ガスセンサ12における第1ガス11Aまたは第2ガス11Bに係るガス濃度信号12aの生成を命令するためのイネーブル信号16eを生成すると共に、点検動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間中に第1ガス11Aに係る第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間の始めから終わりまで常にまたは第2ガス濃度の検出期間中に第2ガス11Bに係る第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間の始めから終わりまで常に、ガスセンサ12における第1ガス11Aまたは第2ガス11Bに係るガス濃度信号12aの生成を命令するためのイネーブル信号16eを生成するように構成されているので、所定のタイミングでガス濃度信号を生成して、検出ミスが発生しないようにすることができ、また短時間で点検を確認することができる。
【0029】
上記課題を解決するためになされた請求項12記載の発明は、前記動作モード制御手段16は、電源オン時にガス警報器10を所定時間の間点検動作モードで動作させ、上記所定時間経過後前記ガス警報器10を点検動作モードから通常動作モードに切り換えて動作させることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のガス警報器に存する。
【0030】
請求項12記載の発明によれば、動作モード制御手段16は、電源オン時にガス警報器10を所定時間の間点検動作モードで動作させ、所定時間経過後ガス警報器10を点検動作モードから通常動作モードに切り換えて動作させるので、ガス警報器を設置場所への取り付け時に、通常動作を行わせる前に短時間で点検を行うことができる。
【0031】
上記課題を解決するためになされた請求項13記載の発明は、前記動作モード制御手段16は、電源オン時にガス警報器10を点検動作モードで動作させ、上記点検動作モードにおける警報停止後通常動作モードに切り換えて動作させることを特徴とする請求項1または2記載のガス警報器に存する。
【0032】
請求項13記載の発明によれば、動作モード制御手段16は、電源オン時にガス警報器10を点検動作モードで動作させ、上記点検動作モードにおける警報停止後通常動作モードに切り換えて動作させるので、ガス警報器を設置場所への取り付け時に、通常動作を行わせる前に、低濃度のガスで点検を行うことができると共に、点検時間を大幅に短縮することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0034】
図2は、本発明に係るガス警報器の第1の実施形態を示す回路図である。以下の説明では、第1ガス11Aとして一酸化炭素(CO)ガス、第2ガス11Bとして都市ガス中に含まれるメタン(CH4 )ガスのガス検知を行うガス警報器10として、特に、ガスセンサ12の温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域で第1ガス11A(すなわち、COガス)の第1ガス濃度C1を検出し、さらに、高温域で第2ガス11B(すなわち、CH4 ガス)の第2ガス濃度C2を検出すると共に、第1ガス濃度C1が所定の第1ガス警報濃度A1以上となった際に、第1ガス濃度C1が異常となった旨の第1警報を報知し、第2ガス濃度C2が所定の第2ガス警報濃度A2以上となった際に、第2ガス濃度C2が異常となった旨の第2警報を報知するガス検知装置10を実施形態として、図2を参照して説明する。
【0035】
図2のガス警報器10は、ガスセンサ12、加熱駆動手段14、動作モード制御手段16および警報手段18を有する。
【0036】
本実施形態のガス警報器10は、具体的には、ガスセンサ12の温度を、70乃至100℃程度が5〜20秒程度継続する低温域と、350乃至400℃程度が3〜5秒程度継続する高温域とに周期的に交互に変化させ、このような低温域で第1ガス(COガス)11Aの第1ガス濃度C1(単位は[ppm])を検出し、さらに前述の高温域で第2ガス11B(CH4 ガス)の第2ガス濃度C2(単位は[ppm])を検出すると共に、検出したCOガスの濃度(単位は[ppm])が所定の第1ガス警報濃度A1以上となった際に、COガスが異常となった旨の第1警報を報知し、同様に、検出したCH4 ガスの濃度が所定の第2ガス警報濃度A2以上となった際に、CH4 ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知する機能を有する。
【0037】
また、ガス警報器10は、通常動作モードと点検動作モードとを有する。
【0038】
ガスセンサ12は、一例として、COガス11AおよびCH4 ガス11Bを1つのセンサで検知するタイプ(CO/CH4 センサ)のガスセンサであって、ヒータ122とセンサ素子124を有する。ヒータ122は、その一端が加熱駆動手段14のpnp型トランジスタQ1のコレクタに接続されると共に、他端が接地されている。センサ素子124は、動作モード制御手段162のCPU164の入力ポートP3に接続され、測定対象ガスのガス雰囲気(すなわち、COガス雰囲気またはCH4 ガス雰囲気)に接触させることにより、これらのガス濃度の検出を行う機能を有する。具体的には、センサ素子124が検知対象ガスに接触すると、各々のガス雰囲気のガス濃度に反応して検出電圧が立ち上がり始め、この検出電圧がCPU164の入力ポートP3に印加される。
【0039】
ガスセンサ12の出力応答特性は、センサ素子124自体の出力応答特性、およびガス暴露のタイミングによって決定されるものである。
【0040】
図3は、図2のガス警報器10における、通常動作モード時におけるイネーブル信号16eの生成タイミング、すなわち、ガスの検出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0041】
また、図4は、図2のガス警報器10における、点検動作モード時におけるイネーブル信号16eの生成タイミング、すなわち、ガスの検出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0042】
加熱駆動手段14は、エミッタが電源Vccに接続され、コレクタがガスセンサ12のヒータ122に接続されたpnp型トランジスタQ1と、トランジスタQ1のエミッタとベース間に接続された抵抗R1と、トランジスタQ1のベースと動作モード制御手段16のCPU164の出力ポートP4間に接続された抵抗R2とからなり、第1ガスモード加熱信号16aまたは第2ガスモード加熱信号16bに基づいて、ヒータ122を作動するための加熱信号14aを生成する機能を有する。
【0043】
トランジスタQ1のベースにCPU164からの第1ガスモード加熱信号16aまたは第2ガスモード加熱信号16bが与えられることにより、トランジスタQ1は、第1ガスモード加熱信号16aまたは第2ガスモード加熱信号16bに基づいて、ヒータ122を作動するための加熱信号14aを生成することができる。
【0044】
第1ガスモード加熱信号16aは、図3および図4に示すように、ヒータ122を加熱するための加熱電圧VHL(単位は[V])で与えられる。同様に、第2ガスモード加熱信号16bは、加熱電圧VHLより高い加熱電圧VHH(単位は[V])で与えられる。
【0045】
加熱駆動手段14は、具体的には、図3および図4に示すように、第1ガスモード加熱信号16aに応じて、ガスセンサ12の温度を、70乃至100℃程度の低温域にT2(=5〜20秒)の期間だけ、ヒータ122を制御するための加熱信号14aを生成する。
【0046】
同様に、第2ガスモード加熱信号16bに応じて、ガスセンサ12の温度を、350乃至400℃程度の高温域にT1(=3〜5秒)の期間だけ、ヒータ122を制御するための加熱信号14aを生成する。
【0047】
動作モード制御手段16は、CPU164を中心にして構成されており、さらに、第1ガス警報濃度A1に対応する第1ガス警報レベルV1を設定するための第1基準電圧生成部と、第2ガス警報濃度A2に対応する第2ガス警報レベルV2を設定するための第2基準電圧生成部とを有する。
【0048】
第1基準電圧生成部は、電源Vccと接地間に直列接続された抵抗R7と、CPU164の出力ポートP7からの制御信号で可変制御される電子ボリュームVR1とから構成されている。第1ガス警報レベルV1は、この電子ボリュームVR1を調節して得られるVR1の抵抗値と抵抗R7の抵抗値との分圧比(すなわち、VR1/(VR1+R7)によって決定され、CPU164の入力ポートP1に出力される。
【0049】
同様に、第2基準電圧生成部は、電源電圧Vccと接地間に直列接続された抵抗R9と、CPU164の出力ポートP7からの制御信号で可変制御される電子ボリュームVR2と抵抗R9から構成されている。第2ガス警報レベルV2は、この電子ボリュームVR2を調節して得られるVR2の抵抗値と抵抗R9の抵抗値との分圧比(すなわち、VR2/(VR2+R9)によって決定され、CPU164の入力ポートP2に出力される。
【0050】
動作モード制御手段16は、前述の低温域で、COガス11Aのガス濃度である第1ガス濃度C1の検出期間T2中に、検出された第1ガス濃度C1(すなわち、ガス濃度信号12a)が第1ガス警報濃度A1に達した際に、COガス11Aが異常となった旨の第1警報を報知する機能を有する。
【0051】
さらに、動作モード制御手段16は、前述の高温域で、CH4 ガス11Bのガス濃度である第2ガス濃度C2の検出期間T1中に、検出された第2ガス濃度C2(すなわち、ガス濃度信号12a)が第2ガス警報濃度A2に達した際に、CH4 ガスが異常となった旨の第2警報を報知する機能を有する。
【0052】
動作モード制御手段16に設けられたセンサ制御部162は、エミッタが電源Vccに接続されかつコレクタが抵抗R4を介して負荷としてのセンサ素子124に接続されているpnp型トランジスタQ2と、電源VccとトランジスタQ2のベース間に接続された抵抗R5と、トランジスタQ2のベースとCPU164の出力ポートP5間に接続された抵抗R6と、センサ素子124にバイアス電流を与えるために電源Vccとセンサ素子124間に接続された抵抗R3とから構成されている。
【0053】
センサ制御部162は、通常動作モード時には、第1ガス濃度C1の検出期間T2中に第1ガス11Aに係る第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間の所定のタイミング(すなわち、図3中の「白丸」で示されるCOガス検出ポイント)で、または第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間の所定のタイミング(すなわち、図3中の「黒丸」で示されるCH4 ガス検出ポイント)で、ガスセンサ12における第1ガス11Aまたは第2ガス11Bに係るガス濃度信号12aの生成を命令するためのイネーブル信号16eを生成する機能を有する。
【0054】
また、センサ制御部162は、点検動作モード時には、図4に示すように、第1ガス濃度C1の検出期間T2中に第1ガス11Aに係る第1ガスモード加熱信号16aが印加されている間常に、または第2ガスモード加熱信号16bが印加されている間常に、ガスセンサ12における第1ガス11Aまたは第2ガス11Bに係るガス濃度信号12aの生成を命令するためのイネーブル信号16eを生成する機能を有する。
【0055】
CPU164は、出力ポートP5からイネーブル信号16eを出力してトランジスタQ2を制御することにより、センサ素子124からのガス濃度信号12aを入力端子P3から取り込んでいる。
【0056】
警報手段18は、CPU164の出力ポートP6にベースが接続されたnpn型トランジスタQ3と、トランジスタQ3のコレクタ負荷としてコレクタと電源Vcc間に接続されたブザー182(図中Bz)から構成されている。
【0057】
CPU164は、第1ガスモード警報信号16cまたは第2ガスモード警報信号16dを出力端子P6からトランジスタQ3のベースに与えて、警報音18aの発生を促す制御を行う。
【0058】
次に、ガス警報器10の動作について説明する。ガス警報器10の動作を要約すると、ガス警報器10の設置場所への取り付け時、ガスセンサ12の動作、すなわち、ガスセンサ12が正常にガス検知を行うかどうか、を確認するため、点検用ガスをガスセンサ12に吹き付ける点検作業を行う。
【0059】
そこで、ガス警報器10の電源を投入し、所定時間(たとえば、1分間)の初期遅延後、動作モード制御手段16は、点検動作モード期間を所定時間(たとえば、3分間)設ける。この間に、点検用ガスの吹き付けによる点検を行う。点検動作モード中は、動作モード制御手段16は、ガス濃度の検出期間中常にガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出された点検用ガスの濃度が警報濃度以上になると、警報手段18のブザー182の鳴動を開始させ、所定時間経過後鳴動を強制的に停止させる。
【0060】
その後、ガス警報器10は、点検動作モード中に警報手段18のブザー182の鳴動が一度でも発生すると、点検動作モード期間の終了を待たずに直ちに、動作モードを点検動作モードから通常動作モードに切り換え、以後通常動作モードで動作し、警報濃度以上のガス濃度が検出された際には、警報手段18のブザー182を鳴動させ、警報を報知する。
【0061】
次に、図5および図6のフローチャートを参照して、図1のガス警報器10の動作を詳細に説明する。ガス警報器10の動作は、動作モード制御手段16のCPU164の処理に基づいて行われる。まず、図5のフローチャートにおいて、まず、ガス警報器10を電源ONし(ステップS11)、次いで、回路の安定動作に達するまで動作の初期遅延時間(たとえば、60秒)の間待機する(ステップS12)。この間、ガスセンサ12のクリーニングのため、CPU164の出力ポートP4からのクリーニング用加熱信号により、トランジスタQ1がONになり、ヒータ122のヒートアップを行っている。
【0062】
初期遅延が終了すると、次に、CPU164は、内蔵の点検動作モード用タイマー(図2では図示していない)をスタートさせ(ステップS13)、次いで、点検動作モード用タイマーのカウントにより点検動作モード期間としての180秒(3分)が経過したか否かを判定する(ステップS14)。180秒(3分)経過していなければ、CPU164は、点検動作モードを開始する(ステップS15)。
【0063】
この点検動作モードの開始により、CPU164は、出力ポートP4から、第1ガスモード加熱信号16aおよび第2ガスモード加熱信号16bをトランジスタQ1のベースに印加する。それにより、トランジスタQ1は、図4に示すような加熱信号14aを生成し、ガスセンサ12のヒータ122を駆動する。
【0064】
次いで、CPU164は、第1ガス警報濃度A1および第2ガス警報濃度A2を、それぞれ、点検動作モード用第1ガス警報濃度A1iをたとえば150ppmに設定し、点検動作モード用第2ガス警報濃度A2iをたとえば3000ppmに設定する(ステップS16)。
【0065】
この設定は次のようにして行われる。すなわち、CPU164は、出力ポートP7から点検動作モード用のレベルの制御信号を電子ボリュームVR1およびVR2に出力することにより、第1基準電圧生成部および第2基準電圧生成部の第1ガス警報レベルV1および第2ガス警報レベルV2を、それぞれ、点検動作モード用第1ガス警報レベルV1iおよび点検動作モード用第2ガス警報レベルV2iに設定する。このように設定された点検動作モード用第1ガス警報レベルV1iおよび点検動作モード用第2ガス警報レベルV2iは、それぞれ、点検動作モード用第1ガス警報濃度A1i、たとえば150ppm、および点検動作モード用第2ガス警報濃度A2i、たとえば3000ppm、に対応する基準電圧として、CPU164の入力ポートP1およびP2に印加される。
【0066】
次に、CPU164は、ガスセンサ12のセンサ素子124で検出されたガス濃度が、点検用ガスとしてCOガス11Aが吹き付けられた場合には150ppm以上であるか否か、あるいは点検用ガスとしてCH4 ガス11Bが吹き付けられた場合には3000ppm以上であるか否かを判定する(ステップS17)。この判定は、CPU164が、図4に示すように、出力ポートP5からのイネーブル信号16eによるセンサ制御部162の制御によりT1およびT2のガス濃度の検出期間中、常に、ガスセンサ12のセンサ素子124の検出電圧(ガス濃度信号12a)を入力ポートP3から取り込み、取り込んだ検出電圧が第1ガス警報レベルV1または第2ガス警報レベルV2以上であるか否かを判定することにより行われる。
【0067】
次に、ステップS17の答がYESであれば、CPU164は、内蔵の警報用タイマー(図示しない)をスタートさせ(ステップS18)、次いで、出力ポートP6から制御信号を出力してトランジスタQ3をオンになるように制御してブザー182の鳴動を開始させることにより、点検用ガスがCOガス11Aの場合には、COガス11Aの濃度C1が第1ガス警報濃度A1(=150ppm)以上の異常値になった旨の第1警報を報知し、点検用ガスがCH4 ガス11Bの場合には、CH4 ガス11Bの濃度C2が第2ガス警報濃度A2(=3000ppm)以上の異常値になった旨の第2警報を報知する(ステップS19)。
【0068】
次に、CPU164は、警報用タイマーのカウントが所定時間(たとえば、3秒)経過したか否かを判定する(ステップS20)。3秒経過していなければ、ステップS19に戻り、ブザー182の鳴動による警報を継続する。
【0069】
3秒経過していれば、CPU164は、警報を停止し(ステップS21)、次いで警報用タイマーをリセットし(ステップS22)、次いで、動作モードを点検動作モードから通常動作モードに切り換え、通常動作モードによる処理を行う(ステップS10)。
【0070】
一方、ステップS14で180秒(3分)経過していれば、CPU164は、点検動作モード用タイマーをリセット(ステップS23)、次いで動作モードを点検動作モードから通常動作モードに切り換え、通常動作モードによる処理を行う(ステップS10)。
【0071】
次に、ステップS10で行われる通常動作モード時の動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0072】
動作モードが点検動作モードから通常動作モードに切り換えられると、まず、CPU164は、第1ガス警報濃度A1および第2ガス警報濃度A2を、それぞれ、通常動作モード用第1ガス警報濃度A1nおよび通常動作モード用第2ガス警報濃度A2nに設定する。本実施形態では、点検動作モード用第1ガス警報濃度A1iと通常動作モード用第1ガス警報濃度A1nが同一に設定され、点検動作モード用第2ガス警報濃度A2iと通常動作モード用第2ガス警報濃度A2nも同一に設定されるので、通常動作モード用第1ガス警報濃度A1nは150ppmに設定され、通常動作モード用第2ガス警報濃度A2nは3000ppmに設定する(ステップS101)。
【0073】
この設定は、CPU164の出力ポートP7から点検動作モード用のレベルと同一レベルの通常動作モード用制御信号を電子ボリュームVR1およびVR2に出力することにより行われる。
【0074】
次に、CPU164は、ガスセンサ12のセンサ素子124で検出されたガス濃度が、COガス11Aの場合には150ppm以上であるか否か、あるいはCH4 ガス11Bの場合には3000ppm以上であるか否かを判定する(ステップS102)。この判定は、CPU164が、出力ポートP5からのイネーブル信号16eによるセンサ制御部162の制御により決定される所定のタイミング(すなわち、図3に示すCOガス検知ポイントまたはCH4 ガス検知ポイント)で、ガスセンサ12のセンサ素子124の検出電圧(ガス濃度信号12a)を入力ポートP3から取り込み、取り込んだ検出電圧が第1ガス警報レベルV1または第2ガス警報レベルV2以上であるか否かを判定することにより行われる。
【0075】
次に、ステップS102の答がYESであれば、CPU164は、出力ポートP6から第1ガスモード警報信号16cまたは第2ガスモード警報信号16dを出力してトランジスタQ3をオンになるように制御してブザー182を鳴動させることにより、検出されたガスがCOガス11Aの場合には、COガス11Aの濃度C1が通常動作モード用第1ガス警報濃度AIn(=150ppm)以上の異常値になった旨の第1警報を報知し、検出されたガスがCH4 ガス11Bの場合には、CH4 ガス11Bの濃度C2が通常動作モード用第2ガス警報濃度A2n(=3000ppm)以上の異常値になった旨の第2警報を報知する(ステップS103)。
【0076】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、通常動作モードと点検動作モードを設け、点検動作モード時にはガス濃度の検出期間中常にガスセンサ12でガス濃度を検出し、検出された点検用ガスの濃度が警報濃度以上になると、警報手段18のブザー182の鳴動を開始させ、所定時間経過後鳴動を強制的に停止させて、点検動作モード期間の終了を待たずに直ちに、動作モードを点検動作モードから通常動作モードに切り換えるので、従来より点検作業を短時間で行うことができる。
【0077】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、点検動作モード用第1ガス警報濃度A1iと通常動作モード用第1ガス警報濃度A1nが同一に設定され、点検動作モード用第2ガス警報濃度A2iと通常動作モード用第2ガス警報濃度A2nも同一に設定されているが、第2の実施形態では、点検動作モード用第1ガス警報濃度A1iは、通常動作モード用第1ガス警報濃度A1nよりも低く設定され、点検動作モード用第2ガス警報濃度A2iは、通常動作モード用第2ガス警報濃度A1nよりも低く設定される。
【0078】
以下、図7のフローチャートを参照して、本発明の第2の実施形態に係るガス警報器10の動作を説明する。まず、ガス警報器10を電源ONし(ステップS11)、次いで、回路の安定動作に達するまで動作の初期遅延時間(たとえば、60秒)の間待機する(ステップS12)。この間、ガスセンサ12のクリーニングのため、CPU164の出力ポートP4からのクリーニング用加熱信号により、トランジスタQ1がONになり、ヒータ122のヒートアップを行っている。
【0079】
初期遅延が終了すると、次に、CPU164は、内蔵の点検動作モード用タイマーをスタートさせ(ステップS13)、次いで、点検動作モード用タイマーのカウントにより点検動作モード期間としての180秒(3分)が経過したか否かを判定する(ステップS14)。180秒(3分)経過していなければ、CPU164は、点検動作モードを開始する(ステップS15)。
【0080】
この点検動作モードの開始により、CPU164は、出力ポートP4から、第1ガスモード加熱信号16aおよび第2ガスモード加熱信号16bをトランジスタQ1のベースに印加する。それにより、トランジスタQ1は、図3に示すような加熱信号14aを生成し、ガスセンサ12のヒータ122を駆動する。
【0081】
次いで、CPU164は、第1ガス警報濃度A1および第2ガス警報濃度A2を、それぞれ、通常動作モード用第1ガス警報濃度A1n(=150ppm)より低い点検動作モード用第1ガス警報濃度A1i、たとえば50ppm、および通常動作モード用第2ガス警報濃度A2n(=3000ppm)より低い点検動作モード用第2ガス警報濃度A2i、たとえば500ppmに設定する(ステップS16)。
【0082】
この設定は次のようにして行われる。すなわち、CPU164は、出力ポートP7から点検動作モード用のレベルの制御信号を電子ボリュームVR1およびVR2に出力することにより、第1基準電圧生成部および第2基準電圧生成部の第1ガス警報レベルV1および第2ガス警報レベルV2を、それぞれ、点検動作モード用第1ガス警報レベルV1iおよび点検動作モード用第2ガス警報レベルV2iに設定する。このように設定された点検動作モード用第1ガス警報レベルV1iおよび点検動作モード用第2ガス警報レベルV2iは、それぞれ、点検動作モード用第1ガス警報濃度A1i、たとえば50ppm、および点検動作モード用第2ガス警報濃度A2i、たとえば500ppm、に対応する基準電圧として、CPU164の入力ポートP1およびP2に印加される。
【0083】
次に、CPU164は、ガスセンサ12のセンサ素子124で検出されたガス濃度が、点検用ガスとしてCOガス11Aが吹き付けられた場合には50ppm以上であるか否か、あるいは点検用ガスとしてCH4 ガス11Bが吹き付けられた場合には500ppm以上であるか否かを判定する(ステップS17)。この判定は、CPU164が、図4に示すように、出力ポートP5からのイネーブル信号16eによるセンサ制御部162の制御によりT1およびT2のガス濃度の検出期間中、常に、ガスセンサ12のセンサ素子124の検出電圧(ガス濃度信号12a)を入力ポートP3から取り込み、取り込んだ検出電圧が点検動作モード用第1ガス警報レベルV1iまたは点検動作モード用第2ガス警報レベルV2i以上であるか否かを判定することにより行われる。
【0084】
次に、ステップS17の答がYESであれば、CPU164は、内蔵の警報用タイマー(図示しない)をスタートさせ(ステップS18)、次いで、出力ポートP6から制御信号を出力してトランジスタQ3をオンになるように制御してブザー182を鳴動させることにより、点検用ガスがCOガス11Aの場合には、COガス11Aの濃度C1が点検モード用第1ガス警報濃度A1i(=50ppm)以上の異常値になった旨の第1警報を報知し、点検用ガスがCH4 ガス11Bの場合には、CH4 ガス11Bの濃度C2が点検モード用第2ガス警報濃度A2i(=500ppm)以上の異常値になった旨の第2警報を報知する(ステップS19)。
【0085】
次に、CPU164は、警報用タイマーのカウントが所定時間(たとえば、3秒)経過したか否かを判定する(ステップS20)。3秒経過していなければ、ステップS19に戻り、ブザー182の鳴動による警報を継続する。
【0086】
3秒経過していれば、CPU164は、警報を停止し(ステップS21)、次いで警報用タイマーをリセットし(ステップS22)、次いで、動作モードを点検動作モードから通常動作モードに切り換え、通常動作モード(図6参照)による処理を行う(ステップS10)。
【0087】
一方、ステップS14で180秒(3分)経過していれば、CPU164は、点検動作モード用タイマーをリセット(ステップS23)、次いで動作モードを点検動作モードから通常動作モードに切り換え、通常動作モードによる処理(図6参照)を行う(ステップS10)。
【0088】
次に、この第2の実施形態においてステップS10で行われる通常動作モード時の動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0089】
動作モードが点検動作モードから通常動作モードに切り換えられると、まず、CPU164は、第1ガス警報濃度A1および第2ガス警報濃度A2を、それぞれ、点検動作モード用第1ガス警報濃度A1i(=50ppm)および点検動作モード用第2ガス警報濃度A2i(=500ppm)から、通常動作モード用第1ガス警報濃度A1n、たとえば150ppm、および通常動作モード用第2ガス警報濃度A2n、たとえば3000ppmに設定変更する(ステップS101)。
【0090】
この設定は次のようにして行われる。すなわち、CPU164は、出力ポートP7から通常動作モード用のレベルの制御信号を電子ボリュームVR1およびVR2に出力することにより、第1基準電圧生成部および第2基準電圧生成部の第1ガス警報レベルV1および第2ガス警報レベルV2を、それぞれ、通常動作モード用第1ガス警報レベルV1nおよび通常動作モード用第2ガス警報レベルV2nに設定する。このように設定された通常動作モード用第1ガス警報レベルV1nおよび通常動作モード用第2ガス警報レベルV2nは、それぞれ、通常動作モード用第1ガス警報濃度A1n、たとえば150ppm、および通常動作モード用第2ガス警報濃度A2n、たとえば3000ppm、に対応する基準電圧として、CPU164の入力ポートP1およびP2に印加される。
【0091】
次に、CPU164は、ガスセンサ12のセンサ素子124で検出されたガス濃度が、COガス11Aの場合には150ppm以上であるか否か、あるいはCH4 ガス11Bの場合には3000ppm以上であるか否かを判定する(ステップS102)。この判定は、CPU164が、出力ポートP5からのイネーブル信号16eによるセンサ制御部162の制御により決定される所定のタイミング(すなわち、図3に示すCOガス検知ポイントまたはCH4 ガス検知ポイント)で、ガスセンサ12のセンサ素子124の検出電圧を入力ポートP3から取り込み、取り込んだ検出電圧(ガス濃度信号12a)が通常動作モード用第1ガス警報レベルV1nまたは通常動作モード用第2ガス警報レベルV2n以上であるか否かを判定することにより行われる。
【0092】
次に、ステップS102の答がYESであれば、CPU164は、出力ポートP6から第1ガスモード警報信号16cまたは第2ガスモード警報信号16dを出力してトランジスタQ3をオンになるように制御してブザー182を鳴動させることにより、検出されたガスがCOガス11Aの場合には、COガス11Aの濃度C1が通常動作モード用第1ガス警報濃度AIn(=150ppm)以上の異常値になった旨の第1警報を報知し、検出されたガスがCH4 ガス11Bの場合には、CH4 ガス11Bの濃度C2が通常動作モード用第2ガス警報濃度A2n(=3000ppm)以上の異常値になった旨の第2警報を報知する(ステップS103)。
【0093】
このように、本発明の第2の実施形態によれば、点検動作モード時には、検出された点検ガスの濃度が、通常動作モード用警報濃度より低く設定された点検動作モード用警報濃度以上になった際に警報を報知するので、低濃度のガスで短時間に点検でき、なおかつ高濃度ガスからセンサを回避させることが可能となる。
【0094】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0095】
たとえば、上述の第1の実施形態においては、第1および第2基準電圧生成部は、抵抗R7,R9と電子ボリュームVR1,VR2で構成されているが、他の構成とすることができる。
【0096】
また、点検動作モード時の警報時間(たとえば、3秒)は一例であって、他の時間としても良く、好適には3〜5秒とすることができる。
【0097】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、従来より点検作業を短時間に行うことができる。
【0098】
請求項2記載の発明によれば、従来より点検作業を短時間に行うことができる。
【0099】
請求項3記載の発明によれば、低濃度のガスで従来より点検作業を短時間に行うことができ、また警報を報知された時点で点検用ガスをガスセンサから遠ざけることにより高濃度ガスにガスセンサがさらされないようにして、従来のような点検時の警報手段の鳴動持続や再鳴動を回避することが可能となる。
【0100】
請求項4記載の発明によれば、従来より点検作業を短時間に行うことができる。
【0101】
請求項5記載の発明によれば、1つのガスセンサで複数種類のガスに対するガス濃度を検出することができる。
【0102】
請求項6記載の発明によれば、ガスセンサ12のヒータ122を2種類のガスのそれぞれの適正温度まで加熱することができる。
【0103】
請求項7記載の発明によれば、所定のタイミングでガス濃度信号を生成して、検出ミスが発生しないようにすることができ、また短時間で点検を確認することができる。
【0104】
請求項8記載の発明によれば、従来より点検作業を短時間に行うことができる。
【0105】
請求項9記載の発明によれば、低濃度のガスで従来より点検作業を短時間に行うことができ、また警報を報知された時点で点検用ガスをガスセンサから遠ざけることにより高濃度ガスにガスセンサがさらされないようにして、従来のような点検時の警報手段の鳴動持続や再鳴動を回避することが可能となる。
【0106】
請求項10記載の発明によれば、ガスセンサのヒータを2種類のガスのそれぞれの適正温度まで加熱するように制御することができる。
【0107】
請求項11記載の発明によれば、所定のタイミングでガス濃度信号を生成して、検出ミスが発生しないようにすることができ、また短時間で点検を確認することができる。
【0108】
請求項12記載の発明によれば、ガス警報器を設置場所への取り付け時に、通常動作を行わせる前に短時間で点検を行うことができる。
【0109】
請求項13記載の発明によれば、ガス警報器を設置場所への取り付け時に、通常動作を行わせる前に、低濃度のガスで点検を行うことができると共に、点検時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス警報器の機能ブロック図である。
【図2】本発明に係るガス警報器の第1の実施形態を示す回路図である。
【図3】図2のガス警報器における通常動作モード時のガスの検出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図4】図2のガス警報器における点検動作モード時のガスの検出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図5】図2のガス警報器の動作を説明するフローチャートである。
【図6】図2のガス警報器の動作を説明するフローチャートである。
【図7】本発明に係るガス警報器の第2の実施形態における動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 ガス警報器
12 ガスセンサ
14 加熱駆動手段
16 動作モード制御手段
18 警報手段
122 ヒータ
124 センサ素子
162 センサ制御部
Claims (13)
- ガスセンサの温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域または高温域のいずれか一方のガス濃度の検出期間において、ガスセンサで検出されたガス濃度が所定の警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知するガス警報器において、
通常動作モードと点検動作モードを切り換え制御する動作モード制御手段であって、通常動作モード時には、ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて上記ガスセンサでガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知すると共に、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサでガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知する動作モード制御手段を備えた
ことを特徴とするガス警報器。 - 前記動作モード制御手段は、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサでガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を開始し、所定時間経過後強制的に警報を停止する
ことを特徴とする請求項1記載のガス警報器。 - ガスセンサの温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域または高温域のいずれか一方のガス濃度の検出期間において、ガスセンサ検出されたガス濃度が所定の警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知するガス警報器において、
通常動作モードと点検動作モードを切り換え制御する動作モード制御手段であって、通常動作モード時には、ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントで前記ガスセンサでガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知すると共に、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサでガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度より低く設定された点検モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を報知する動作モード制御手段を備えた
ことを特徴とするガス警報器。 - 前記動作モード制御手段は、点検動作モード時には、ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサでガス濃度を検出し、検出されたガス濃度が通常動作モード用警報濃度より低く設定された点検モード用警報濃度以上となった際に、ガス濃度が異常となった旨の警報を開始し、所定時間経過後強制的に警報を停止する
ことを特徴とする請求項3記載のガス警報器。 - 前記ガスセンサは、2種類のガスに対するガス濃度を検出してガス濃度信号を生成するセンサ素子と、該センサ素子を加熱するヒータとを有する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のガス警報器。 - 前記ガス濃度の検出期間中に前記2種類のガスのそれぞれに対応して前記センサ素子を加熱するための第1ガスモード加熱信号および第2ガスモード加熱信号を生成する前記動作モード制御手段と、
前記第1ガスモード加熱信号または前記第2ガスモード加熱信号に基づいて、前記ヒータを作動するための加熱信号を生成する加熱駆動手段とを有する
ことを特徴とする請求項5記載のガス警報器。 - 前記動作モード制御手段は、通常動作モード時には、前記第1ガスモード加熱信号が印加されている間または前記第2ガスモード加熱信号が印加されている間のの1つの検出ポイントで、前記ガスセンサにおける前記ガス濃度信号の生成を命令するためのイネーブル信号を生成すると共に、点検動作モード時には、前記第1ガスモード加熱信号が印加されている間および前記第2ガスモード加熱信号が印加されている間の始めから終わりまで常に、前記ガスセンサにおける前記ガス濃度信号の生成を命令するためのイネーブル信号を生成するセンサ制御部を有する
ことを特徴とする請求項5記載のガス警報器。 - 前記ガスセンサの温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域で第1ガスの第1ガス濃度を検出し、さらに高温域で第2ガスの第2ガス濃度を検出すると共に、第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知する前記ガス警報器において、
前記動作モード制御手段は、通常動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて前記ガスセンサで第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、かつ、第2ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて前記ガスセンサで第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知すると共に、点検動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサで第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を開始し、所定時間経過後強制的に第1警報を停止し、かつ、第2ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサで第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を開始し、所定時間経過後強制的に第2警報を停止する
ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のガス警報器。 - 前記ガスセンサの温度を低温域と高温域に周期的に交互に変化させ、低温域で第1ガスの第1ガス濃度を検出し、さらに高温域で第2ガスの第2ガス濃度を検出すると共に、第1ガス濃度が第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、第2ガス濃度が第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知する前記ガス警報器において、
前記動作モード制御手段は、通常動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて前記ガスセンサで第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が通常動作モード用第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を報知し、かつ、第2ガス濃度の検出期間中の1つの検出ポイントにおいて前記ガスセンサで第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が通常動作モード用第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を報知すると共に、点検動作モード時には、第1ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサで第1ガス濃度を検出し、検出された第1ガス濃度が通常動作モード用第1ガス警報濃度より低く設定された点検動作モード用第1ガス警報濃度以上となった際に、第1ガス濃度が異常となった旨の第1警報を開始し、所定時間経過後強制的に第1警報を停止し、かつ、第2ガス濃度の検出期間の始めから終わりまで常に前記ガスセンサで第2ガス濃度を検出し、検出された第2ガス濃度が通常動作モード用第2ガス警報濃度より低く設定された点検動作モード用第2ガス警報濃度以上となった際に、第2ガス濃度が異常となった旨の第2警報を開始し、所定時間経過後強制的に第2警報を停止する
ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のガス警報器。 - 前記動作モード制御手段は、前記第1ガス濃度の検出期間中に前記センサ素子を前記低温域に加熱するための前記第1ガスモード加熱信号を生成し、前記第2ガス濃度の検出期間中に前記センサ素子を前記高温域に加熱するための前記第2ガスモード加熱信号を生成するように構成されている
ことを特徴とする請求項8または9記載のガス警報器。 - 前記センサ制御部は、通常動作モード時には、前記第1ガス濃度の検出期間中に前記第1ガスに係る前記第1ガスモード加熱信号が印加されている間の1つの検出ポイントでまたは前記第2ガス濃度の検出期間中に前記第2ガスに係る前記第2ガスモード加熱信号が印加されている間の1つの検出ポイントで、前記ガスセンサにおける前記第1ガスまたは第2ガスに係る前記ガス濃度信号の生成を命令するための前記イネーブル信号を生成すると共に、点検動作モード時には、前記第1ガス濃度の検出期間中に前記第1ガスに係る前記第1ガスモード加熱信号が印加されている間の始めから終わりまで常にまたは前記第2ガス濃度の検出期間中に前記第2ガスに係る前記第2ガスモード加熱信号が印加されている間の始めから終わりまで常に、前記ガスセンサにおける前記第1ガスまたは第2ガスに係る前記ガス濃度信号の生成を命令するための前記イネーブル信号を生成するように構成されている
ことを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のガス警報器。 - 前記動作モード制御手段は、電源オン時にガス警報器を所定時間の間点検動作モードで動作させ、上記所定時間経過後前記ガス警報器を点検動作モードから通常動作モードに切り換えて動作させる
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のガス警報器。 - 前記動作モード制御手段は、電源オン時にガス警報器を点検動作モードで動作させ、上記点検動作モードにおける警報停止後通常動作モードに切り換えて動作させる
ことを特徴とする請求項1または2記載のガス警報器。
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