JP3919069B2 - 眼鏡レンズ性能表示方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、眼鏡レンズの性能を直接的に評価可能な形態で表示する眼鏡レンズ性能表示方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
眼鏡レンズ性能表示方法としては、レンズ表面の平均度数と非点収差を求め、その分布をレンズ表面上の等高線で表す方法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レンズ表面の平均度数とレンズ表面の非点収差は、通常レンズ表面の曲面性能だけをあらわすだけもので、レンズを通して外界を観察するときの性能を直接あらわすことはできない。眼鏡装用者の視力でレンズを通して外界を観察するときの性能を考慮にいれた方法として、本発明者らは、眼鏡レンズを通して外界を観察したときの見え方をシミュレーションする眼光学系のシミュレーション方法を提案している。この方法は、眼鏡レンズを通して眼によって知覚される像として、眼の網膜面に投影される光学像ではなく、視野内の全ての物体点に対して眼球を回旋させ、中心窩で捕らえた像を繋ぎ合わせた像として定義される回旋網膜像を作成して用いる方法である。
【0004】
回旋網膜像及びその動画像は、眼鏡レンズを通して外界を見るときに感じるゆれ歪み、ボケをあらわすことができる。しかしながら、回旋網膜像は、画像内の各物体点を見るときのレンズ結像性能を画像に反映した結果であって、結像性能そのものを直接あらわしたものではない。例えば、画像の輝度変化が少ない部分では、PSFが異なっても回旋網膜像が同様の結果になることもある。そして、画素数の少ない原画像の場合では、広がり範囲の小さいPSFを完全に反映することができない。
本発明は、眼鏡レンズを通して外界を観察するときの性能を直接表わすことができる眼鏡レンズの性能表示方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
眼鏡レンズを通して外界を観察したときの視野内のすべての物体点に対する眼鏡レンズの性能を表わす性能指数を定義して求め、この性能指数の大小を視覚的に把握可能な表示形態で表示することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示方法である。
第2の手段は、
眼鏡レンズを通して外界を観察したときの視野内のすべての物体点に対する眼鏡レンズの性能を表わす性能指数を定義して求め、物体点の前記視野の原画像または前記眼鏡レンズを通した視野の画像である歪み原画像の対応画素に、前記性能指数の値に応じて決める濃淡値またはRGB三原色輝度値を付与し、性能指数分布画像を作成して表示することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示方法である。
第3の手段は、
前記性能指数分布画像を作成する工程は、
特定の回旋中心点を持つ眼に入る特定視野範囲の画像を原画像として作成し、各画素の代表する物体点から前記回旋中心点までの距離を取得する原画像作成工程と、
前記眼鏡レンズを通して見た場合の視野の歪みを、光線追跡法を用いて求め、その歪みを含めた画像である歪み原画像を作成するとともに、前記原画像または歪み原画像の各画素の代表する物体点から出射する光線の眼鏡レンズ通過位置を取得する歪み原画像作成工程と、
前記歪み原画像作成工程で得られた物体点光線眼鏡レンズ通過位置データを用い、眼鏡フレームの前記原画像または前記歪み原画像上の位置を表す眼鏡フレームマーク画像を作成する眼鏡フレーム位置取得工程と、
前記眼鏡レンズ及び眼球モデルよりなる光学系において、前記原画像または前記歪み原画像の各画素の代表する物体点に対する性能指数を取得する性能指数取得工程と、
前記性能指数取得工程で得られた性能指数の値に応じて決めた濃淡値またはRGB三原色輝度値を、前記原画像または前記歪み原画像の対応画素に付与して性能指数分布画像を作成するとともに、前記眼鏡フレーム位置取得工程で作成された眼鏡フレームマーク画像と合成する画像化工程と、
を有することを特徴とする第1又は第2の手段にかかる眼鏡レンズ性能表示方法である。
第4の手段は、
前記性能指数分布画像を作成する工程は、
仮想三次元空間にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、仮想三次元空間内の特定の位置に回旋中心点を置き、前記回旋中心点を頂点とし且つ特定の中心視線方向中心軸とした特定角錐範囲である視野内にある仮想物体の画像を原画像として作成するとともに、前記原画像の各画素の代表する物体点からと前記回旋中心点までの距離である物体点距離を求める原画像作成工程と、
物体点から出射し、眼鏡レンズを通って回旋中心点に向かう光線を主光線、主光線の眼鏡レンズ後面からの出射方向を眼球回旋方向と定義したとき、眼鏡レンズ上特定位置を通過する視野の中心にある物体点からの主光線である中心主光線とその眼球回旋方向である中心眼球回旋方向を光線追跡法で求め、前記中心眼球回旋方向を中心軸とする視野である眼鏡レンズ通過後視野における前記原画像の各画素の代表する物体点の位置を各該物体点に対する眼球回旋方向として光線追跡法で求め、眼鏡レンズ通過後視野の画像、すなわち各該物体点に対する歪みを含む画像である歪み原画像を作成するとともに、各該物体点に対する主光線の眼鏡レンズ通過位置を求める歪み原画像作成工程と、
前記歪み原画像作成工程で得られた物体点光線眼鏡レンズ通過位置データを用い、眼鏡フレームの前記原画像または前記歪み原画像上の位置を表す眼鏡フレームマーク画像を作成する眼鏡フレーム位置取得工程と、
前記眼球モデルとして調節対応眼球光学系モデルを導入し、前記原画像または前記歪み原画像の各画素の代表する物体点に対し、前記原画像作成工程で得られた物体点距離と前記歪み原画像作成工程で得られた主光線眼鏡レンズ通過位置における眼鏡レンズ度数に合わせて前記眼球光学系モデルの調節状態を設定し、前記眼鏡レンズと前記物体点に対する眼球回旋方向に合わせて回旋した眼球光学系モデルとの合成光学系における眼鏡レンズ性能指数を取得する性能指数取得工程と、
前記眼鏡レンズ性能指数の値に応じて決めた濃淡値またはRGB三原色輝度値を、前記原画像または前記歪み原画像の対応画素に付与して性能指数分布画像を作成するとともに、前記フレーム位置取得工程で作成された眼鏡フレームマーク画像と合成する画像化工程と
を有することを特徴とする第2〜第3の手段のいずれかにかかる眼鏡レンズ性能表示方法である。
第5の手段は、
各物体点を見るときの平均度数過不足量を前記性能指数として定義することを特徴とする第1〜第4のいずれかの手段にかかる眼鏡レンズ性能表示方法である。
第6の手段は、
各物体点を見るときの残存乱視成分を前記性能指数として定義することを特徴とする第1〜第4のいずれかの手段にかかる眼鏡レンズ性能表示方法である。
第7の手段は、
各物体点を見るときのボケの程度を表わすボケ指数を前記性能指数として定義することを特徴とする第1〜第4のいずれかの手段にかかる眼鏡レンズ性能示方法である。
第8の手段は、
各物体点を見るときの変形の程度を表す変形指数を前記性能指数として定義することを特徴とする第1〜第4のいずれかの手段にかかる眼鏡レンズ性能表示方法である。
第9の手段は、
各物体点を中心とする微小円形を、レンズを通して見たときに見える形を楕円に近似し、その楕円の大きさや長短軸比を変形指数として定義することを特徴とする第7の手段にかかる眼鏡レンズ性能表示方法である。
第10の手段は、
各物体点を見るときの網膜上のPSF(Point spread function)をもとめ、さらにPSFの広がる範囲表わす近似楕円を求め、前記近似楕円の外接長方形対角線長の半分をボケ指数として定義することを特徴とする第9の手段にかかる眼鏡レンズ性能表示方法である。
第11の手段は、
眼鏡レンズを通して外界を観察したときの眼鏡レンズの性能を表示する方法であって、
仮想三次元空間内にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、前記眼の位置、中心視線方向及びレンズ系通過点、仮想物体変形量、仮想物体移動量の時系列変化のストーリーを作成し、そのストーリーにしたがって各時点において第1〜第4のいずれかの手段にかかる眼鏡レンズ性能表示方法を用いて眼鏡レンズ性能指数分布画像を作成し、該各眼鏡レンズ性能指数分布画像を編集して眼鏡レンズ性能指数分布画像の動画像を作成し表示することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示方法である。
第12の手段は、
眼鏡レンズを通して外界を観察したときの眼鏡レンズの性能を表示する装置であって、
仮想三次元空間内にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、この仮想物体が、特定の位置に回旋中心点を置き且つ特定の中心視線方向を持つ眼に入る特定視野角の画像を原画像として作成するとともに、前記原画像の各画素の代表する物体点位置と眼の回旋中心点との距離である物体点距離を求める原画像作成手段と、
物体点から出射し、眼鏡レンズを通って回旋中心点に向かう光線を主光線、主光線の眼鏡レンズ後面からの出射方向を眼球回旋方向と定義したとき、眼鏡レンズ上特定位置を通過する視野の中心にある物体点からの主光線である中心主光線とその眼球回旋方向である中心眼球回旋方向を光線追跡法で求め、前記中心眼球回旋方向を中心軸とする視野である眼鏡レンズ通過後視野における前記原画像の各画素の代表する物体点の位置を各該物体点に対する眼球回旋方向として光線追跡法で求め、眼鏡レンズ通過後視野の画像、すなわち各該物体点に対する歪みを含む画像である歪み原画像を作成するとともに、各該物体点に対する主光線の眼鏡レンズ通過位置を求める歪み原画像作成手段と、
前記歪み原画像作成工程で得られた物体点光線眼鏡レンズ通過位置データを用い、眼鏡フレームの前記原画像または前記歪み原画像上の位置を表す眼鏡フレームマーク画像を作成する眼鏡フレーム位置取得手段と、
前記眼球モデルとして調節対応眼球光学系モデルを導入し、前記原画像または前記歪み原画像の各画素の代表する物体点に対し、前記原画像作成工程で得られた物体点距離と前記歪み原画像作成工程で得られた主光線眼鏡レンズ通過位置における眼鏡レンズ度数に合わせて前記眼球光学系モデルの調節状態を設定し、前記眼鏡レンズと前記物体点に対する眼球回旋方向に合わせて回旋した眼球光学系モデルとの合成光学系における眼鏡レンズ性能指数を取得する性能指数取得手段と、
前記眼鏡レンズ性能指数の値に応じて決めた濃淡値またはRGB三原色輝度値を、前記原画像または前記歪み原画像の対応画素に付与して性能指数分布画像を作成するとともに、前記フレーム位置取得工程で作成された眼鏡フレームマーク画像と合成する画像化手段と
を有することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示装置である。
第13の手段は、
眼鏡レンズを通して外界を観察したときの眼鏡レンズの性能を表示する装置であって、
仮想三次元空間内にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、前記眼の位置、中心視線方向及びレンズ系通過点、仮想物体変形量、仮想物体移動量の時系列変化のストーリーを作成し、そのストーリーにしたがって各時点で第12の手段にかかる眼鏡レンズ性能表示装置を用いて眼鏡レンズ性能指数分布画像を作成し、該各眼鏡レンズ性能指数分布画像を編集して眼鏡レンズ性能指数分布画像の動画像を作成して表示する手段を有することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示装置である。
【0006】
【発明の実施形態】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1にかかる眼鏡レンズ性能指数分布画像作成の流れを示す図、図2は平均度数過不足量、非点収差の分布画像作成の流れを示す図、図3はボケ指数の分布画像作成の流れを示す図、図4は変形指数分布像作成の流れを示す図、図5は物体点を中心とする微小円形の主光線を追跡する場合の説明図、図6は裸眼視野の座標系を示す図、図7は眼鏡レンズを通して見る視野の座標系を示す図、図8はNavarro模型眼の光学パラメータ(非調節状態)を示す図、図9はNavarro模型眼の光学パラメータの調節パワー依存式を示す図、図10はPSFの説明図、図11は物体点を見るときの眼鏡眼球光学系を示す図、図12は入射瞳の分割法を示す図である。図13は原画像である。図14は図13の原画像の示す視野を観察するときの歪み原画像をベースにしたボケ指数分布図の一例である。以下、これらの図面を参照にしながら本発明の実施例1にかかる眼鏡レンズ性能表示方法を説明する。
【0007】
この実施例にかかる眼鏡レンズ性能指数表示方法は、コンピュータグラフィックスによって作成した三次元物体を、レンズを通して見たときの眼鏡レンズ性能指数の分布を静止画像として作成し表示する方法である。実施例1にかかる眼鏡レンズ性能指数の分布の作成は、大きく分けて、(1)原画像作成工程、(2)歪み原画像作成工程、(3)眼鏡フレーム位置取得工程、(4)性能指数取得工程、(5)画像化工程、とからなる。
【0008】
(1)原画像作成工程
この工程は、仮想三次元空間内にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、この仮想物体が、特定の位置に回旋中心点を置き且つ特定の中心視線方向を持つ眼に入る特定視野角の画像を原画像として作成するとともに、前記原画像の各画素の代表する物体点位置と眼の回旋中心点との距離である物体点距離を求める工程である。以下説明する。
【0009】
▲1▼ 原画像の基礎となる仮想物体の作成
まず、周知のコンピュータグラフィックスの手法によって、仮想三次元空間に仮想三次元物体を作成して配置する。例えば、室内に机、椅子、家具等を配置し、あるいは、野外に花壇、樹木、標識等を配置した像を作成する。
【0010】
原画像の作成上記作成した仮想物体が、特定の位置に回旋中心点を置き、回旋中心点を頂点とし且つ特定の中心視線方向を中心軸とした特定角錐範囲である視野内にある仮想物体の画像を原画像として作成する。すなわち、図6に示されるように、回旋中心点Oを頂点とし且つ中心視線方向OAを中心軸とした四角錐A1A2A3A4を視野と設定し、その範囲の画像を作成する。Oを原点としAOをx軸とした座標系における視野四角錐内の任意の物体点P(x,y,z)の原画像座標はU=tanβ=y/x,V=tanγ=z/xとする。ここで、βとγとはP(x,y,z)の方位角である。視野内の各物体点をこのように画像に投影すると空間上任意の直線が画像上直線として映るので、歪みのない投影になる。この投影法で各物体点を表した画像を原画像とする。
【0011】
▲3▼ 物体点距離の取得
また、原画像作成工程ではP(x,y,z)の座標値から回旋中心点までの距離をも求める。
【0012】
(2)歪み原画像作成工程
この工程は、眼鏡レンズによる歪みを含めた画像を作成するとともに、各物体点の主光線のレンズ通過位置を求める。ここで、物体点から出射し、眼鏡レンズを通って回旋中心点に向かう光線を主光線と定義する。この主光線の眼鏡レンズ後面からの出射方向は、物体点を見るために眼球が向く方向なので、眼球回旋方向と定義する。特に視野中心にある物体点からの主光線を中心主光線、またその眼球回旋方向を中心眼球回旋方向と定義する。
【0013】
歪み原画像は、中心眼球回旋方向を中心軸とする視野である眼鏡レンズ通過後視野における原画像の各画素の代表する物体点の位置を表わす画像である。中心主光線と中心眼球回旋方向はあらかじめ設定した眼鏡レンズ通過位置を通過するように光線追跡法を用いて求めることができる。各物体点の眼鏡レンズ通過後視野における位置は、その眼球回旋方向の中心眼球回旋方向からの相対位置で表わすことができる。各物体点に対する主光線とその眼鏡レンズ通過位置および眼球回旋方向は光線追跡法で求めることができる。
【0014】
すなわち、図7に示されるように、図6における眼球回旋中心点Oと視野中心物体点Aの間に眼鏡レンズLを配置すると、Aを見るためには、眼球がOA方向ではなくレンズ通過点Bの方向に向ける必要がある。光線ABOは中心主光線であり、BO方向がレンズ通過後視野の中心軸となる。レンズ通過後視野の画像における任意物体点の位置は下記のように求める。
【0015】
まずOを原点とし、BO方向をx’軸とするx’y’z’座標系を設定する。任意の物体点P(x,y,z)に対する主光線PQOを光線追跡法で求める。レンズ通過位置をQ(x’,y’,z’)とし、 x’y’z’座標系においての方位角をβ’とγ’とすれば、眼鏡レンズ通過後視野の画像における座標は、U’=tanβ’=y’/x’,V’=tanγ’=z’/x’となる。視野内の各物体点をこのようにレンズ通過後視野の画像に投影すると、一般に空間上の直線が画像上直線として映らないので、レンズによる歪みを含む画像になる。このように作成した眼鏡レンズ通過後視野の画像を歪み原画像という。また、歪み原画像作成工程では各物体点の主光線レンズ通過位置をも求める。
【0016】
(3)眼鏡フレーム位置取得工程
この工程は、歪み原画像作成工程で求められた眼鏡レンズ通過位置の情報を用い、眼鏡フレームの縁、隠しマークなどの原画像または歪み原画像上における位置を求め、眼鏡フレームマーク画像を作成する工程である。眼鏡フレームマーク画像と原画像または歪み原画像と対比することにより、画像上の物体がレンズのどの位置を通して見ているかを正確に把握することができる。
【0017】
(4)性能指数取得工程
この工程は、眼の光学系として調節対応眼球モデルを導入し、原画像の各画素に対し、原画像作成工程で得られた物体点距離と、歪み原画像作成工程で得られた物体点から出射する主光線の眼鏡レンズ通過点における度数に合わせて眼球モデルの調節状態を設定し、眼鏡レンズとその主光線方向に合わせて回旋した眼球モデルとの合成光学系において、物体点の結像性能指数を求める工程である。
【0018】
結像性能指数としては、平均度数過不足量、残存乱視成分量、変形の程度を表す変形指数、ボケの大きさを示すボケ指数などがある。また、ボケ指数の一例としては、PSF(Point spread function)の広がる範囲を楕円に近似させた場合、楕円の外接長方形の半対角線長などがある。
【0019】
(1)平均度数過不足量、残存乱視成分量取得工程
図11に示すように、任意物体点Pから発射される光線がレンズ第1面Q点で屈折され、回旋中心点Oに向かう。P点を見るときのレンズ屈折効果は、P点を中心とする球面波(無限遠方物体点の場合は平面波)が光線に沿って伝播し、光線と後方頂点球面(回旋中心点Oを中心とし、レンズ後方頂点Cを通過する球面)の交点Rに到達した時の波面の形状によって表わすことができる。点Rを原点、RO方向をx軸としたローカル座標系において、点R近傍の波面形状は、一般的に式
D=(1/2)Dyy2+Dyzyz+(1/2)Dzz2 で表わすことができる。Dyy、DyzおよびDzzは光線追跡法を用いて求めることができる。
【0020】
さらにx軸を固定し、y−z軸をある角度回転させると、
Figure 0003919069
の式になる。上記式の右辺第1項は、球面波成分、第2項は乱視波成分である。ここでDmaxは最大曲率、Dminは最小曲率で、
Figure 0003919069
である。
【0021】
また、平均曲率は、
ave=(1/2)(Dmax+Dmin)= (1/2)(Dyy+Dzz
であり、乱視成分は、
as=DmaxーDmin=2{(1/4)(Dyy−Dzz2+Dyz 21/2
と定義する。
【0022】
一方、乱視を持つ目の屈折状態は、同様に点Rにおける矯正波面形状で表わすことができる。仮に乱視度数と方向を含めた遠用矯正波面を
c=(1/2)Cyy2+Cyzyz+(1/2)Czz2
で表わすと、目の遠用平均度数は、
ave=(1/2)(Cyy+Czz
乱視成分は、
as=2{(1/4)(Cyy−Czz2+Cyz 21/2
となる。
【0023】
同様に目の調節パワーの波面を定義できる。調節により乱視の度数や方向が変わることも考えられるが、ここでは調節による乱視変化のないケースについて説明する。目の調節パワーの波面は、
A=(1/2)A(y2+z2
と表せる。ここで、Aは調節パワーである。
【0024】
さて、物体点Pを見る場合の眼鏡レンズ矯正効果波面は、
x=xC−xA−xD
で表わすことができる。上記各式を代入し整理し、座標回転を行い、球面波成分と乱視波成分とにまとめると、
x=(1/2)ΔD(y''2+z''2)+(1/4)ΔDas(y''2−z''2
となる。ここで、
ΔD=Cave+A−Dave
ΔDas=2[(1/4){(Cyy−Dyy)−(Czz−Dzz)}2
+(Cyz−Dyz21/2
である。ΔDは平均度数過不足量、ΔDasは残存乱視成分量と定義する。また、調節パワーAは0から最大調節パワーAmaxの間の、ΔDの絶対値が最小になる値をとる。ΔDが正のときは度数不足といい、負のときは度数過剰という。
【0025】
▲2▼変形指数取得工程
この工程は、眼鏡レンズ上の任意の点を通して空間上の任意の物体点を見るときに感ずる変形の程度を表す変形指数を求める工程である。ここで、物体点の変形の意味は、物体点を中心とする微小円形が、レンズを通して見るとどのような形状に見えるか、ということであるということができる。ほとんどの場合、その形状は楕円と見做すことができるので、楕円パラメータで変形指数を定義することができる。
【0026】
変形楕円は、物体点主光線の近傍の主光線を追跡することによって得られる。図5は物体点を中心とする微小円形の主光線を追跡する場合の説明図である。図5に示されるように、物体点Pを中心とし、半径drの円周上すべての物体点(dr,θ)の主光線を追跡すると、レンズ通過後の位置(dr’,θ’)が得られ、その軌跡、つまり、変形楕円が求められる。drは空間上の長さではなく、OPからの偏角のタンジェントである。
【0027】
実際は、円周上の全ての点に対して主光線を追跡するのではなく、物体側偏角に対する像側偏角の偏導関数値∂μ’/∂u,∂μ’/∂ν,∂ν’/∂u,∂ν’/∂ν、又は、逆に、像側偏角似対する物体側偏角の偏導関数値∂μ/∂u’,∂μ/∂ν’,∂ν/∂u’,∂ν/∂ν’を求めれば、変形楕円が得られる。後者を例にし、偏導関数値∂μ/∂u’=A,∂μ/∂ν’=B,∂ν/∂u’=C,∂ν/∂ν’=Dと書き換えて説明すると、以下のとおりである。
【0028】
すなわち、
Figure 0003919069
である。
【0029】
つまり、
(dr’/dr)2=p/{1+ecos2(θ’−α)}
である。ここで、
Figure 0003919069
である。
【0030】
このように、p>0,0≦e≦1なので、拡大率dr’/drが方位角θ’によって変わる関数は楕円関数である(図5参照)。この楕円を変形楕円と呼ぶ。最大、最小拡大率、つまり、変形楕円の長軸と短軸との長さは、それぞれ、a={p/(1−e)}1/2,b={p/(1+e)}1/2となる。本発明では、スケールファクターの(ab)1/2と、長短軸比のa/bと、これら両者を組み合わせた量を変形の程度(=度合)を表す変形指数と定義する。ここで、
Figure 0003919069
である。
【0031】
変形指数取得工程では、原画像または歪原画像の各画素の代表する物体点に対し、上記方法を用いて変形指数を求める工程である。上記方法では、画像全ての物体点に対して変形指数の計算を行なう必要があるが、スプライン補間法という数学手法を用いれば、一定の誤差範囲内において少ない計算量で変形指数を求めることが可能である。変形指数分布像の作成は図4に示される流れにしたがって行なわれる。∂μ/∂u’,∂μ/∂ν’,∂ν/∂u’,∂ν/∂ν’を求めるには、光線追跡法のほかに、あらかじめ計算しておいた主光線データのスプライン補間式の微分計算で求める方法もある。
【0032】
平均度数過不足量、残存乱視成分量工程では、原画像または歪み原画像の各画素の代表する物体点に対し、上記方法を用いて平均度数過不足量と残存乱視成分量を求める工程である。上記の方法では、画像上全ての物体点に対して平均度数過不足量、残存乱視成分量、残存乱視成分量の計算を行う必要があるが、スプライン補間法という数学手法を用いれば、一定の誤差範囲内において少ない計算量で、平均度数過不足量、残存乱視成分量、残存乱視成分量を求めることが可能である。平均度数過不足量、残存乱視成分量分布像の作成は図2に示されるながれによって行う。
【0033】
▲3▼ PSF取得工程
この工程は、眼の光学系として調節対応眼球モデルを導入し、原画像作成工程で得られた物体点距離と、歪み原画像作成工程で得られた眼鏡レンズ通過点における度数に合わせて眼球モデルの調節状態を設定し、眼鏡レンズと主光線方向に合わせて回旋した眼球モデルとの合成光学系において、物体点から出射する光線による調節対応眼球モデルの網膜上の輝度分布を表すPSF(Point spread function: 点広がり関数)を求める工程である。
【0034】
(ア) 調節対応眼球モデルの導入
網膜上のPSFを求めるためには、眼球光学系の導入が必要である。この場合、眼には物体距離に合わせて調節作用があるので、それも考慮しなければならない。この実施例では、調節作用も考慮した眼球光学系モデルであるR.Navarroらによる調節依存性眼球モデルを用いた。Navarroのモデルでは近軸値のみならず、球面収差と色収差も眼の実測値に合わせるようになっている。簡単な4面構成で、そのうち3面は軸対称二次曲面の非球面である。水晶体は屈折率分布構造になっておらず、追跡計算が簡単である。曲率半径、厚み、非球面度は調節パワーの対数に比例して変化する。図8にNavarroらによる眼球モデルの無調節時の光学パラメータを示した。また、図9に調節依存するパラメータの依存式を示した。非球面は、y2+z2+(1+Q)x2−2Rx=0で表される。Qは非球面度である。
【0035】
(イ) PSFの計算
A) PSFの意味
PSFは、図10に示したように、実物体の一点から放射された光線が結像面に集光される点(スポット)の集合状態を表す関数であり、単位面積あたりのスポット数で表わすことができる。完全な光学系であればPSFは結像点にすべてのスポットが集まり、その分布は垂直な直線となるが、通常は広がったガウス分布に類似した形状となる。
【0036】
B) PSFの取得方法
図11は物体点Pを、レンズ上のQ点を通して見た場合のPSFを求めるための光学系において追跡光線と入射瞳の関係を示す図である。物体点Pからの光線は、レンズ表面Q点で屈折され、射出方向は変化し、回旋点Oに到達する。眼には物体点Pが射出光線方向QOの延長線上にあるように見える。このように、Pを見るときはまず眼球の光軸をQO方向に回旋し、そしてPの距離およびQ点の屈折力に合わせて調節度を決め、調節を行う。この時点で光学系が固まり、PSFを求めることができる。
【0037】
上述のように、PSFは物体点から放射され、入射瞳を均等に分割した多数の領域の中心を通過した光線の、結像面上のスポットの密度である。入射瞳の位置は、厳密にいうと瞳孔の物体側共役点である。しかし、瞳孔位置は回旋によって変化し、調節状態によってもその共役点の位置が異なる。一方、回旋中心の位置は固定であるうえ、瞳孔の共役点との距離が物体距離に比べて微小である。したがって、裸眼の場合入射瞳の位置は回旋中心と考えても差し支えない。眼鏡を装用したとき、光学系全体の入射瞳は回旋中心点の眼鏡レンズに対する共役点だが、累進レンズの場合通過点によってパワーが異なり、その位置が微妙に変化する。その変化量も物体距離に比較して微小であるので、入射瞳の位置はPQの延長線上のO’点にあり、PO=PO’と仮定することができる。
【0038】
正確なPSFを求めるには、入射瞳を均一分布の多数の小領域に分割することが重要である。図12のように、格子分割と螺線分割の二種類の分割法がある。格子分割は良い均等性が得られるが、四隅の無駄な部分があるため、予定光線の70%程度しか追跡できない。一方螺線分割では均等性を保ちながら無駄な光線追跡が生じない。この実施例では螺線分割法を採用した。
【0039】
このように、PSFは物体点から発射して入射瞳の均等分割点を通過する多数の光線を追跡し、網膜面上のスポットの密度を計算することで得られる。上記PSF取得方法は、すべての物体点と入射瞳分割点の組み合わせに対して光線追跡計算をする必要があるが、スプライン補間法という数学的手法を用いれば、一定の誤差範囲内において少ない計算量で網膜面上のスポット位置を求め、さらに網膜面上のスポットの密度であるPSFを取得することが可能である。
【0040】
以上の方法で求めたPSFは歪み原画像との畳み込み演算により、眼鏡レンズをかけて外界を見るときのボケを正確に反映することができる。しかし、このままの形のPSFでは、計算時間が長く、レンズの結像性能の定量分析などに用いるには不便である。PSFをある種の関数に近似させ、その関数のパラメータを用いれば、定量分析が容易に行える。以下PSFを二次元正規分布関数に近似させる方法を述べる。
【0041】
【数1】
Figure 0003919069
ここで、μ,νはそれぞれ網膜上縦、横方向の偏移量、σμ,σν,ρは正規分布のパラメータである。これらのパラメータは下記の性質を持っている。
−1<ρ<1
σμ>0
σν>0
上式の指数部が−1/2となる点の軌跡は、
(μ2/σμ 2)+(ν2/σν 2)−(2ρμν/σμσν)=1−ρ2
で表わされる楕円で、PSFの広がる範囲を表わすことができる、楕円の長短軸の長さ比や、長軸の方向などは、非点収差の大きさと方向に密接に関係する。
【0042】
二次元正規分布関数のパラメータσμ,σν,ρを、光線データから求める方法を考えると、(μ,ν)平面に散布する多数の光線の交点(各交点が入射瞳上の各分割点に対応)の統計値を求めて、σμ,σν,ρにあてる方法を自然に浮かぶ。つまり、
【数2】
Figure 0003919069
である。ここで、Nは光線数で、(μi,νi)は交点座標である。
σμ 0、σν 0、ρをそのまま近似正規分布のパラメータとすると、分布状況によっては、実際のPSFと乖離してしまうことも考えられる。その場合は適切な比例常数kを定め、σμ=kσν 0、σν=σν 0でパラメータを調整する必要がある。
このように、網膜上光線スポットの統計量を用いて、PSFの近似関数となる二次元正規分布関数のパラメータを取得することができる。上記の方法でPSFを二次元正規分布関数に近似させてそのパラメータを求める方法を採用する場合、すべての物体点に対して光線追跡及び統計計算を行う必要があるが、スプライン補間法という数学的手法を用いれば、一定の誤差範囲内において少ない計算量で二次元正規分布関数のパラメータを取得することが可能である。
【0043】
(ウ) PSFよりボケ指数の算出
ボケ指数は、ボケを表わすPSF(Point Spread Function)の広がる範囲の大きさを表わすもので、小さいほど画質がよく、はっきり見えるという意味である。2次元正規分布関数で近似されるPSFは、その広がり範囲が楕円で表わすことができるので、楕円の大きさを表わす数値をボケ指数として定義できる。また、ボケ指数の定義は、無謬性と定常性が要求される。無謬性というのは、矛盾が起こらないことである。たとえば、楕円の面積をボケ指数と定義する場合、楕円が線分に退化した場合、ボケ指数がゼロとなる。したがってこの場合では、いくら非点収差が大きくても画質がいいことになるという矛盾が起こり、楕円の面積をボケ指数として定義することは適切ではない。定常性とは、楕円の大きさと形が変わらなければ、楕円が回転してもボケ指数が変わらないことである。この実施例では、無謬性と定常性をもつ外接矩形の対角線長の半分をボケ指数として定義する。つまり、P=(σμ 2+σν 21/2である。ボケ指数分布像作成は図3に示すながれによって行う。
【0044】
(5)画像化工程
この工程は、性能指数取得工程で求められた各画素の代表する物体点に対する結像性能指数を画像の濃淡値、またはRGB輝度値に変換し、原画像、または歪み原画像上の位置に表示した場合の像を作成し、フレーム位置取得工程で作成したレンズフレームマーク画像とを合成して性能指数分布画像を作成する工程である。
【0045】
図13は実施例1の原画像を示す図である。卓上に印刷物が置かれ、約80cm前方液晶ディスプレイが置かれている。さらに前方2.5mには壁がある。この視野を右目遠用0.00D加入2.50Dの眼鏡用累進レンズ(HOYALUX SUMMIT;ホーヤ株式会社の商品名)を通して見た場合のボケ指数分布像の静止画像が図14である。視野は左右102.5°、上下86.2°である。眼鏡フレームは天地サイズ40mm、幅50mmのものであり。フレーム上データムラインおよび遠用度数、近用度数測定リングが表示されている。黒側がボケが少ないことを意味し、白側がボケが大きいことを意味する。
【0046】
図14の例において、ボケ指数から画像濃淡値への変換は、ボケ指数をP(単位mm)とした場合、画像濃淡値Nは、N=3.767×103Pで計算された整数で、256を超えた場合は255の値を付与する。また、表示方法としては、ボケ指数を濃淡値で表すかわりにRGB三原色輝度値で表すこともできる。RGB三原色輝度値で表す場合においては、上記画像濃淡値Nから以下の式によってRGB三原色輝度値に変換することができる。
【数3】
Figure 0003919069
【0047】
上述のボケ指数分布像は眼鏡レンズの結像性能を如実に再現されていることがわかる。この実施例によれば、眼鏡レンズ通して見たときのレンズの結像性能をレンズ使用状態で見る画像に合わせて表示する事ができ、使用状態のレンズ性能評価が可能になる。
【0048】
(実施例2)
この実施例は、実施例1における性能指数分布画像の静止画像を、眼の位置と視線方向を変えながら時系列に多数作成し、動画像を得る例である。したがって、この実施例は、原画像を作成する際に、眼の位置、視線方向、仮想物体の移動や変形を時系列にどのように変えるかのストーリーを作成する工程と、時系列に得られた1枚1枚の静止画像を編集して動画像にする工程とを付加する外は基本的に実施例1と同じであるので、図15に全体の流れを示す図を掲げてその詳細説明は省略する。なお、ストーリーには、レンズ通過点のストーリーも必要であることは勿論である。また、ストーリー作成の方法としては、全ての時刻での眼の位置、視線方向及びレンズ通過点を定めるのではなく、スプライン補間法をとれば、滑らかな視線移動が実現される。
【0049】
上述の実施例2によれば、累進レンズを通して外界を見るとき性能の、眼の位置を変えたり、視線を移動したり、視線のレンズ上通過位置を変えたりした場合の変化を再現する動画像が得られる。したがって、眼球レンズの結像性能を実際の使用状況に極めて近い形で評価することが可能になる。さらに、この動画像の表示画面にレンズフレームマークを表示するようにすれば、視線のレンズ上での移動を確認しながらの評価が可能になる。
【0050】
次に上述の実施例で示した方法を実施するための装置について簡単に説明する。図16は実施例の方法を実施するための装置の概略構成を示すブロック図である。図16に示したように、この装置は、プロセッサ61、読取専用メモり(ROM)62、メインメモリ63、グラフィック制御回路64、表示装置65、マウス66、キーボード67、ハードディスク装置(HDD)68、外部記憶装置(FDD)69、プリンタ70、磁気テープ装置71等から構成されている。これらの要素は、データバス72によって結合されている。
【0051】
プロセッサ61は、装置全体を統括的に制御する。読取専用メモリ62には立ち上げ時に必要なプログラムが格納される。メインメモリ63には性能指数分布画像作成、表示を行うためのプログラムが格納される。グラフィック制御回路64はビデオメモリを含み、得られた画像データを表示信号に変換して表示装置65に表示する。マウス66は表示装置上の各種のアイコン、メニュー等を選択するポインティングデバイスである。ハードディスク装置68はシステムプログラム、性能指数分布画像作成、表示プログラム等が格納され、電源投入後にメインメモリ63にローディングされる。また、性能指数分布画像等のデータを一時的に格納する。
【0052】
外部記憶装置69は原画像データ等の必要なデータを、外部記憶メディア69aを通じて入力したり、必要に応じて外部記憶メディア69aにセービングしたりする。プリンタ装置70は性能指数分布画像等をプリントアウトするのに用いられる。磁気テープ装置71は必要に応じてプログラムやデータを磁気テープにセービングするのに使用する。なお、以上のべた基本構成を有する装置としては、高性能のパーソナルコンピュータや一般の汎用コンピュータを用いて構成することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明にかかる眼鏡レンズの性能表示方法および装置は、眼鏡レンズを通して外界を観察したときの視野内のすべての物体点に対する眼鏡レンズの性能を表わす性能指数を定義して求め、この性能指数の大小を視覚的に把握可能な表示形態で表示することを特徴とするもので、これにより、眼鏡レンズを装用した場合の性能を実際の使用状況に極めて近い形で視覚的に評価することを可能にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 性能指数分布画像作成の流れを示す図である。
【図2】 平均度数過不足、非点収差分布像作成の流れを示す図である。
【図3】 ボケ指数分布像作成の流れを示す図である。
【図4】 変形指数分布像作成の流れを示す図である。
【図5】 物体点を中心とする微小円形の主光線を追跡する場合の説明図である。
【図6】 裸眼視野の座標系を示す図である。
【図7】 眼鏡レンズを通して見る視野の座標系を示す図である。
【図8】 Navarro模型眼の光学パラメータ(非調節状態)の説明図である。
【図9】 Navarro模型眼の光学パラメータの調節パワー依存式を示す図である。
【図10】 PSFの説明図である。
【図11】 物体点を見るときの眼鏡光学系を示す図である。
【図12】 入射瞳分割法の説明図である。
【図13】 実施例1の原画像を示す図である。
【図14】 実施例1のボケ指数分布像を示す図である。
【図15】 性能指数分布画像の動画像作成の流れを示す図である。
【図16】 本発明にかかる眼鏡レンズ性能表示方法を実施するための装置の構成を示すブロック図である。

Claims (8)

  1. 眼鏡レンズを通して外界を観察したときの視野内のすべての物体点に対する眼鏡レンズの性能を表わす性能指数である平均度数不足量、残存乱視成分量、変形の程度を表す変形指数、又は、ボケの大きさを示すボケ指数のうちのいずれか1以上を求め、この性能指数の大小を視覚的に把握可能な表示形態で表示することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示方法。
  2. 眼鏡レンズを通して外界を観察したときの視野内のすべての物体点に対する眼鏡レンズの性能を表わす性能指数である平均度数不足量、残存乱視成分量、変形の程度を表す変形指数、又は、ボケの大きさを示すボケ指数のうちのいずれか1以上を求め、物体点の前記視野の原画像または前記眼鏡レンズを通した視野の画像である歪み原画像の対応画素に、前記性能指数の値に応じて決める濃淡値またはRGB三原色輝度値を付与し、性能指数分布画像を作成して表示することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示方法。
  3. 前記性能指数分布画像を作成する工程は、
    特定の回旋中心点を持つ眼に入る特定視野範囲の画像を原画像として作成し、各画素の代表する物体点から前記回旋中心点までの距離を取得する原画像作成工程と、
    前記眼鏡レンズを通して見た場合の視野の歪みを、光線追跡法を用いて求め、その歪みを含めた画像である歪み原画像を作成するとともに、前記原画像または歪み原画像の各画素の代表する物体点から出射する光線の眼鏡レンズ通過位置を取得する歪み原画像作成工程と、
    前記歪み原画像作成工程で得られた物体点光線眼鏡レンズ通過位置データを用い、眼鏡フレームの前記原画像または前記歪み原画像上の位置を表す眼鏡フレームマーク画像を作成する眼鏡フレーム位置取得工程と、
    前記眼鏡レンズ及び眼球モデルよりなる光学系において、前記原画像または前記歪み原画像の各画素の代表する物体点に対する性能指数を取得する性能指数取得工程と、
    前記性能指数取得工程で得られた性能指数の値に応じて決めた濃淡値またはRGB三原色輝度値を、前記原画像または前記歪み原画像の対応画素に付与して性能指数分布画像を作成するとともに、前記眼鏡フレーム位置取得工程で作成された眼鏡フレームマーク画像と合成する画像化工程と、
    を有することを特徴とする請求項2記載の眼鏡レンズ性能表示方法。
  4. 前記性能指数分布画像を作成する工程は、
    仮想三次元空間にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、仮想三次元空間内の特定の位置に回旋中心点を置き、前記回旋中心点を頂点とし且つ特定の中心視線方向中心軸とした特定角錐範囲である視野内にある仮想物体の画像を原画像として作成するとともに、前記原画像の各画素の代表する物体点からと前記回旋中心点までの距離である物体点距離を求める原画像作成工程と、
    物体点から出射し、眼鏡レンズを通って回旋中心点に向かう光線を主光線、主光線の眼鏡レンズ後面からの出射方向を眼球回旋方向と定義したとき、眼鏡レンズ上特定位置を通過する視野の中心にある物体点からの主光線である中心主光線とその眼球回旋方向である中心眼球回旋方向を光線追跡法で求め、前記中心眼球回旋方向を中心軸とする視野である眼鏡レンズ通過後視野における前記原画像の各画素の代表する物体点の位置を各該物体点に対する眼球回旋方向として光線追跡法で求め、眼鏡レンズ通過後視野の画像、すなわち各該物体点に対する歪みを含む画像である歪み原画像を作成するとともに、各該物体点に対する主光線の眼鏡レンズ通過位置を求める歪み原画像作成工程と、
    前記歪み原画像作成工程で得られた物体点光線眼鏡レンズ通過位置データを用い、眼鏡フレームの前記原画像または前記歪み原画像上の位置を表す眼鏡フレームマーク画像を作成する眼鏡フレーム位置取得工程と、
    前記眼球モデルとして調節対応眼球光学系モデルを導入し、前記原画像または前記歪み原画像の各画素の代表する物体点に対し、前記原画像作成工程で得られた物体点距離と前記歪み原画像作成工程で得られた主光線眼鏡レンズ通過位置における眼鏡レンズ度数に合わせて前記眼球光学系モデルの調節状態を設定し、前記眼鏡レンズと前記物体点に対する眼球回旋方向に合わせて回旋した眼球光学系モデルとの合成光学系における眼鏡レンズ性能指数を取得する性能指数取得工程と、
    前記眼鏡レンズ性能指数の値に応じて決めた濃淡値またはRGB三原色輝度値を、前記原画像または前記歪み原画像の対応画素に付与して性能指数分布画像を作成するとともに、前記フレーム位置取得工程で作成された眼鏡フレームマーク画像と合成する画像化工程と、
    を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の眼鏡レンズ性能表示方法。
  5. 各物体点を見るときの網膜上のPSF(Point spread function)をもとめ、さらにPSFの広がる範囲を表わす近似楕円を求め、前記近似楕円の外接長方形対角線長の半分をボケ指数として定義することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の眼鏡レンズ性能表示方法。
  6. 眼鏡レンズを通して外界を観察したときの眼鏡レンズの性能を表示する方法であって、仮想三次元空間内にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、前記眼の位置、中心視線方向及びレンズ系通過点、仮想物体変形量、仮想物体移動量の時系列変化のストーリーを作成し、そのストーリーにしたがって各時点において請求項2〜5のいずれかに記載の眼鏡レンズ性能表示方法を用いて眼鏡レンズ性能指数分布画像を作成し、該各眼鏡レンズ性能指数分布画像を編集して眼鏡レンズ性能指数分布画像の動画像を作成し表示することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示方法。
  7. 眼鏡レンズを通して外界を観察したときの眼鏡レンズの性能を表示する装置であって、仮想三次元空間内にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、この仮想物体が、特定の位置に回旋中心点を置き且つ特定の中心視線方向を持つ眼に入る特定視野角の画像を原画像として作成するとともに、前記原画像の各画素の代表する物体点位置と眼の回旋中心点との距離である物体点距離を求める原画像作成手段と、物体点から出射し、眼鏡レンズを通って回旋中心点に向かう光線を主光線、主光線の眼鏡レンズ後面からの出射方向を眼球回旋方向と定義したとき、眼鏡レンズ上特定位置を通過する視野の中心にある物体点からの主光線である中心主光線とその眼球回旋方向である中心眼球回旋方向を光線追跡法で求め、前記中心眼球回旋方向を中心軸とする視野である眼鏡レンズ通過後視野における前記原画像の各画素の代表する物体点の位置を各該物体点に対する眼球回旋方向として光線追跡法で求め、眼鏡レンズ通過後視野の画像、すなわち各該物体点に対する歪みを含む画像である歪み原画像を作成するとともに、各該物体点に対する主光線の眼鏡レンズ通過位置を求める歪み原画像作成手段と、前記歪み原画像作成工程で得られた物体点光線眼鏡レンズ通過位置データを用い、眼鏡フレームの前記原画像または前記歪み原画像上の位置を表す眼鏡フレームマーク画像を作成する眼鏡フレーム位置取得手段と、前記眼球モデルとして調節対応眼球光学系モデルを導入し、前記原画像または前記歪み原画像の各画素の代表する物体点に対し、前記原画像作成工程で得られた物体点距離と前記歪み原画像作成工程で得られた主光線眼鏡レンズ通過位置における眼鏡レンズ度数に合わせて前記眼球光学系モデルの調節状態を設定し、前記眼鏡レンズと前記物体点に対する眼球回旋方向に合わせて回旋した眼球光学系モデルとの合成光学系における眼鏡レンズ性能指数である平均度数不足量、残存乱視成分量、変形の程度を表す変形指数、又は、ボケの大きさを示すボケ指数のうちのいずれか1以上を取得する性能指数取得手段と、前記眼鏡レンズ性能指数の値に応じて決めた濃淡値またはRGB三原色輝度値を、前記原画像または前記歪み原画像の対応画素に付与して性能指数分布画像を作成するとともに、前記フレーム位置取得工程で作成された眼鏡フレームマーク画像と合成する画像化手段と、を有することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示装置。
  8. 眼鏡レンズを通して外界を観察したときの眼鏡レンズの性能を表示する装置であって、仮想三次元空間内にコンピュータグラフィックスによる仮想物体を作成して配置し、前記眼の位置、中心視線方向及びレンズ系通過点、仮想物体変形量、仮想物体移動量の時系列変化のストーリーを作成し、そのストーリーにしたがって各時点で請求項7に記載の眼鏡レンズ性能表示装置を用いて眼鏡レンズ性能指数分布画像を作成し、該各眼鏡レンズ性能指数分布画像を編集して眼鏡レンズ性能指数分布画像の動画像を作成して表示する手段を有することを特徴とする眼鏡レンズ性能表示装置。
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