JP3915906B2 - 電流駆動装置及びその駆動制御方法並びに電流駆動装置を用いた表示装置 - Google Patents

電流駆動装置及びその駆動制御方法並びに電流駆動装置を用いた表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流駆動装置及びその駆動制御方法並びに電流駆動装置を用いた表示装置に関し、特に、画像信号に応じた電流を供給することにより所定の輝度階調で発光する電流制御型(又は、電流駆動型)の発光素子を、複数配列してなる表示パネル(画素アレイ)に適用可能な電流駆動装置及びその駆動制御方法、並びに、該電流駆動装置を表示駆動装置として適用した表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータや映像機器のモニタやディスプレイとして、液晶表示装置(LCD)等の陰極線管(CRT)に替わる表示装置や表示デバイスの普及が著しい。特に、液晶表示装置は、旧来の表示装置(CRT)に比較して、薄型軽量化、省スペース化、低消費電力化等が可能であるため、急速に普及している。また、比較的小型の液晶表示装置は、近年普及が著しい携帯電話やデジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)等の表示デバイスとしても広く適用されている。
【0003】
このような液晶表示装置に続く次世代の表示デバイス(ディスプレイ)として、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)や無機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「無機EL素子」と略記する)、あるいは、発光ダイオード(LED)等のような自己発光型の光学要素(表示素子)を、マトリクス状に配列した表示パネルを備えた発光素子型のディスプレイ(表示装置)の本格的な実用化が期待されている。
【0004】
特に、このような発光素子型ディスプレイのなかには(例えば、アクティブマトリックス駆動方式を適用した発光素子型ディスプレイにおいては)、液晶表示装置(LCD)に比較して、表示応答速度が速く、視野角依存性もなく、また、高輝度・高コントラスト化、表示画質の高精細化、低消費電力化等が可能であるとともに、液晶表示装置の場合のようにバックライトを必要としないので、一層の薄型軽量化が可能であるという極めて優位な特徴を有しているものも知られている。
【0005】
このようなディスプレイの一例は、概略、行方向に配設された走査ラインと列方向に配設されたデータラインの各交点近傍に発光素子を含む表示画素が配列された表示パネルと、表示データに応じた所定の駆動電流を生成して、データラインを介して各表示画素(発光素子)に供給するデータドライバと、所定のタイミングで走査信号を印加して所定の行の表示画素を選択状態にする走査ドライバと、を備え、各表示画素に供給された上記駆動電流により、各発光素子を表示データに応じた所定の輝度階調で発光動作させることとにより、所望の画像情報が表示パネルに表示される。なお、発光素子型のディスプレイの具体例については、後述する発明の実施の形態において、詳しく説明する。
【0006】
ここで、上記ディスプレイにおける表示駆動動作においては、複数の表示画素(発光素子)に対して、表示データに応じた個別の電流値を有する駆動電流を生成し、特定の行の表示画素に同時に供給して各発光素子を所定の輝度階調で発光させる動作を、1画面分の各行について順次繰り返す電流指定型の駆動方式や、複数の表示画素(発光素子)に対して、表示データに応じた個別の時間幅(信号幅)を有する一定の電流値の駆動電流を、同一の表示期間内に特定の行の表示画素に供給して各発光素子を所定の輝度階調で発光させる動作を、1画面分順次繰り返すパルス幅変調(PWM)型の駆動方式等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術における発光素子型ディスプレイにおいては、以下に示すような問題を有していた。
(1)すなわち、上述したディスプレイの駆動方式においては、データドライバにより表示データに応じた一行分の書込信号(書込電流、階調電流)を各表示画素ごとに順次生成して、データ保持部等に一旦保持した後、各データラインを介して当該行の各表示画素に一括して書込電流を供給する構成及び駆動制御方法を適用したものが知られている。ここで、データドライバの構成として、複数のデータライン(すなわち、表示画素)に対して所定の書込電流を一括して供給するために、多数の電流源を備えるように構成した場合、各電流源の電流値を厳密に均一化することは技術的に困難であるため、書込電流にバラツキが生じ、表示品質の低下を招くという問題を有していた。
【0008】
(2)また、上記(1)の問題を抑制するため、電流源の数を削減して単一又は少数の電流源を備え、各データライン(表示画素)に所定の書込電流を供給するように構成した場合、電流源からデータ保持部等に接続される電流供給ラインの配線長が相対的に長くなり、当該ラインに付加される寄生容量(配線容量)が無視できない程度に大きくなって、データ保持部等への書込電流の保持動作の遅れや、設定可能な保持動作期間や表示パネルの仕様に制約を生じるという問題を有していた。
【0009】
さらに、一般に、電流制御型の発光素子においては、最下位の輝度(最低輝度)や比較的低い輝度で発光動作を行わせるためには、各表示画素に対して当該輝度階調に対応した微小な書込電流を供給する必要があるが、電流源からの該書込電流を事前にデータ保持部等に保持する際に、電流供給ラインを介して電流保持部に所定の書込電流を供給する動作は、電流供給ラインを所定の電位まで充電することに相当するので、表示パネルの小型化や高精細化(高解像度化)に伴って、書込電流の電流値が小さくなるほど、書込電流の保持動作に要する時間(供給ラインの充電時間)が長くなるという問題を有していた。
【0010】
(3)さらに、上述したようなデータドライバにおいては、回路構成上、各データラインごとにデータ保持部等が接続された構成を有している。ここで、データ保持部として、薄膜トランジスタ等の機能素子を用いた回路構成を適用した場合、電流源からの直接書込電流が供給されるため、薄膜トランジスタとしてpチャネル型MOSトランジスタ(以下、「PMOSトランジスタ」と記す)を適用する必要がある。ここで、一般に、アモルファスシリコンを適用した場合、十分な電気特性を有するPMOSトランジスタを形成することができないため、既に技術的に確立され、比較的製造コストの安価なアモルファスシリコンの製造技術を適用することができず、アモルファスシリコンに比較して製造プロセスが煩雑で製造コストも高価なポリシリコンや単結晶シリコンの製造技術を適用しなければならず、表示装置の製品コストの高騰を招くという問題を有していた。
【0011】
そこで、本発明は、上述した種々の問題点に鑑み、発光素子を電流指定方式で発光制御するディスプレイにおいて、比較的簡易な回路構成かつ安価な製造技術を適用しつつ、良好な表示特性を実現することができるとともに、発光素子に供給される階調電流が微小な場合であっても、各表示画素に表示データを迅速かつ良好に書き込みを行うことができる電流駆動装置及びその駆動制御方法を提供し、以て、表示パネルのサイズや解像度等による制約を緩和することができる表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電流駆動装置は、駆動電流の電流値に応じて駆動状態が制御される複数の負荷に接続され、該複数の負荷の各々に前記駆動電流を個別に供給する電流駆動装置において、前記駆動電流に対応する第1の電流と、該第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流とを合計した電流値を有する信号電流を生成して出力する電流生成手段と、前記電流生成手段に接続され、前記信号電流が供給される電流供給線と、該電流供給線を介して、前記第1の電流と前記第2の電流とが供給され、前記複数の負荷の各々に対応して設けられた複数の電流ラッチ部に、前記第1の電流に応じた電圧成分を個別に保持する電流保持手段と、前記電流保持手段の前記各電流ラッチ部に保持された前記電圧成分に基づいて生成された前記駆動電流を、前記複数の負荷の各々に個別に供給する電流供給手段と、を備え、前記電流ラッチ部は、一端側に電位の異なる電源電圧が選択的に印加され、他端側に前記電流供給手段を介して前記負荷が接続される第1の電流路を有し、該第1の電流路の一端側に第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流路に所定の電流値を有する前記第1の電流を流し、該第1の電流に伴う電荷を蓄積する電荷蓄積部を備え、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧よりも高電位の第2の電源電圧を印加した状態で、前記電荷蓄積部に蓄積された電荷に基づく前記駆動電流を前記負荷に供給する制御を行う負荷駆動制御部と、前記第1の電流路に前記第1の電流を流す制御を行う第1の電流制御部と、一端側に前記電源電圧が選択的に印加され、前記第1の電流路に並列的に設けられる第2の電流路を有し、該第2の電流路に前記第1の電流の所定数倍の電流値を有する前記第2の電流を流す制御を行う第2の電流制御部と、を具備し、前記電流供給線は、前記第1の電流路の他端側及び前記第2の電流路の他端側に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の電流駆動装置は、請求項1記載の電流駆動装置において、第1の動作タイミングで、前記電流生成手段から前記電流供給線を介して前記電流保持手段に前記信号電流を供給し、前記電流保持手段に前記信号電流を取り込み、前記第1の電流に応じた電圧成分を保持し、前記第1の動作タイミングと時間的に重ならない第2の動作タイミングで、前記電流保持手段に保持された前記電圧成分に基づく前記駆動電流を、前記電流供給手段により前記複数の負荷の各々に個別に供給することを特徴としている。
請求項3記載の電流駆動装置は、請求項2記載の電流駆動装置において、前記第2の動作タイミングで、前記駆動電流を前記複数の負荷の各々に一括して供給することにより、前記複数の負荷を相互に並列的に動作させることを特徴としている。
【0015】
請求項記載の電流駆動装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の電流駆動装置において、前記電流ラッチ部は、前記第1の動作タイミングで、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流制御部により前記第1の電流路に前記第1の電流が流れ、前記電荷蓄積部に前記第1の電流に応じた所定の電荷が蓄積され、前記第2の動作タイミングで、前記第1の電流路の一端側に前記第2の電源電圧を印加した状態で、前記負荷駆動制御部により前記電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じて前記駆動電流が前記負荷に供給されることを特徴としている。
請求項記載の電流駆動装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の電流駆動装置において、前記電流ラッチ部は、前記第1の電流路及び前記電流供給線間に設けられ、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流が流れることにより、前記第1の電流路へ前記第1の電流を流す第3の電流路を有し、該第3の電流路に流れる電流を制御する第3の電流制御部を備えることを特徴としている。
【0016】
請求項記載の電流駆動装置は、請求項記載の電流駆動装置において、前記負荷駆動制御部は、前記第1の電流路に設けられ、該第1の電流路に流れる前記第1の電流の値を制御する第1のスイッチング素子を備え、前記電荷蓄積部は、前記第1のスイッチング素子と前記第1の電流路の間に設けられた容量素子からなり、前記第1の電流制御部は、前記第1のスイッチング素子の動作を制御する第2のスイッチング素子を備え、前記第3の電流制御部は、前記第3の電流路に設けられ、該第3の電流路に流れる電流を制御する第3のスイッチング素子を備え、前記第2の電流制御部は、前記第2の電流路に設けられ、該第2の電流路に流れる電流を制御する第4のスイッチング素子と、該第4のスイッチング素子と直列に接続され、前記第2の電流の値を制御する第5のスイッチング素子と、を備えることを特徴としている。
【0017】
請求項記載の電流駆動装置は、請求項記載の電流駆動装置において、前記第1乃至第5のスイッチング素子は、nチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成されていることを特徴としている。
請求項記載の電流駆動装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載の電流駆動装置において、前記第1の電流に対する前記第2の電流の電流値の倍率は、前記第1の電流制御部及び前記第2の電流制御部を構成するトランジスタのサイズに基づいて設定されることを特徴としている。
請求項記載の電流駆動装置は、請求項6乃至8のいずれかに記載の電流駆動装置において、前記第5のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタは、前記第1のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタに対して、トランジスタのチャネル幅に対するチャネル長の比が前記所定数倍になるように設定されていることを特徴としている。
【0018】
請求項10記載の電流駆動装置は、請求項6乃至9のいずれかに記載の電流駆動装置において、前記電荷蓄積部における前記容量素子は、少なくとも、前記第1のスイッチング素子と前記第1の電流路間に形成された寄生容量を含むことを特徴としている。
請求項11記載の電流駆動装置は、請求項1乃至10のいずれかに記載の電流駆動装置において、少なくとも、前記電流保持手段は、前記複数の負荷と同一の基板上に形成されていることを特徴としている。
請求項12記載の電流駆動装置は、請求項1乃至11のいずれかに記載の電流駆動装置において、前記複数の負荷は、マトリクス状に配列された表示画素群であって、前記駆動電流は、前記表示画素群に所望の画像情報を表示するための表示信号に含まれる輝度階調に応じた電流値を有するように設定されていることを特徴としている。
【0019】
請求項13記載の電流駆動装置は、請求項12記載の電流駆動装置において、前記表示画素は、前記電流保持手段から前記電流供給手段を介して供給される前記駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流制御型の発光素子を含むことを特徴としている。
請求項14記載の電流駆動装置は、請求項12又は13記載の電流駆動装置において、前記表示信号は、赤、緑、青の3原色からなる色成分を含むカラー表示信号であって、前記電流保持手段は、前記各色成分ごとの輝度階調に応じた前記信号電流群を一組として、該各信号電流群ごとに3個一組の前記電流ラッチ部に個別に取り込み保持することを特徴としている。
【0020】
請求項15記載の電流駆動装置の駆動制御方法は、複数の負荷の各々に所定の電流値を有する駆動電流を個別に供給することにより、前記複数の負荷を所定の駆動状態で動作させる電流駆動装置の駆動制御方法において、第1の動作期間中に、第1の電流と、該第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流とを合計した電流値を有する信号電流を生成して供給するステップと、前記複数の負荷の各々に対応して設けられた複数の電流ラッチ部に、前記信号電流を順次取り込み、前記各電流ラッチ部に設けられ、前記各負荷に接続される第1の電流路の一端側に第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流路に前記第1の電流を流し、該第1の電流に応じた電圧成分を、前記各負荷に対応して、個別に保持するステップと、前記各電流ラッチ部に設けられ、前記第1の電流路に並列的に設けられる第2の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第2の電流路に前記第2の電流を流すステップと、前記第1の動作タイミングと時間的に重ならない第2の動作期間中に、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧よりも高電位の第2の電源電圧を印加した状態で、前記保持された電圧成分に基づく前記駆動電流を、前記複数の負荷の各々に一括して供給することにより、前記複数の負荷を相互に並列的に動作させるステップと、を含むことを特徴としている。
請求項16記載の電流駆動装置の駆動制御方法は、請求項15記載の電流駆動装置の駆動制御方法において、前記第1の動作期間における前記信号電流の取り込み動作は、複数の前記信号電流群を一組として、該一組の信号電流群ごとに同時に取り込むことを特徴としている。
【0021】
請求項17記載の表示装置は、少なくとも、複数の走査線及び複数の信号線が相互に直交するように配設され、該走査線及び該信号線の交点に複数の表示画素がマトリクス状に配列された表示パネルと、前記各表示画素を行単位で選択状態にするための走査信号を前記走査線に印加する走査駆動手段と、表示信号に基づく階調電流を前記信号線を介して前記各表示画素に供給する信号駆動手段と、を備え、選択状態にある前記表示画素に対して、所定の電流値を有する前記階調電流を供給することにより、前記各表示画素に設けられた発光素子を所定の輝度階調で発光させて、前記表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置において、前記信号駆動手段は、少なくとも、前記表示信号に基づく第1の電流と、該第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流とを合計した電流値を有する信号電流を生成して順次出力する電流生成手段と、前記電流生成手段に接続され、前記信号電流が供給される電流供給線と、該電流供給線を介して、前記第1の電流と前記第2の電流とが供給され、前記信号線の各々に対応して設けられた複数の電流ラッチ部に、前記第1の電流に応じた電圧成分を個別に保持する電流保持手段と、前記電流保持手段の前記各電流ラッチ部に保持された前記電圧成分に基づいて生成された前記階調電流を、前記信号線を介して前記各表示画素に個別に供給する電流供給手段と、を備え、前記電流ラッチ部は、一端側に電位の異なる電源電圧が選択的に印加され、他端側に前記電流供給手段を介して前記信号線に接続される第1の電流路を有し、該第1の電流路の一端側に第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流路に所定の電流値を有する前記第1の電流を流し、該第1の電流に伴う電荷を蓄積する電荷蓄積部を備え、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧よりも高電位の第2の電源電圧を印加した状態で、該電荷蓄積部に蓄積された電荷に基づく前記階調電流を前記信号線に供給する制御を行う負荷駆動制御部と、前記第1の電流路に前記第1の電流を流す制御を行う第1の電流制御部と、一端側に前記電源電圧が選択的に印加され、前記第1の電流路に並列的に設けられる第2の電流路を有し、該第2の電流路に前記第1の電流の所定数倍の電流値を有する前記第2の電流を流す制御を行う第2の電流制御部と、を具備し、前記電流供給線は、前記第1の電流路の他端側及び前記第2の電流路の他端側に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0022】
請求項18記載の表示装置は、請求項17記載の表示装置において、前記信号駆動手段は、第1の動作タイミングで、前記電流生成手段から前記電流供給線を介して前記電流保持手段に前記信号電流を供給し、前記電流保持手段に前記第1の電流を取り込み、前記電圧成分に変換して保持し、前記第1の動作タイミングと時間的に重ならない第2の動作タイミングで、前記電流保持手段に保持された前記電圧成分に基づく前記階調電流を、前記電流供給手段により前記信号線を介して前記各表示画素に一括して供給することにより、前記表示画素の前記発光素子を相互に並列的に発光動作させることを特徴としている。
【0024】
請求項19記載の表示装置は、請求項17又は18記載の表示装置において、前記電流ラッチ部は、前記第1の動作タイミングで、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流制御部により前記第1の電流路に前記第1の電流が流れ、前記電荷蓄積部に前記第1の電流に応じた所定の電荷が蓄積され、前記第2の動作タイミングで、前記第1の電流路の一端側に前記第2の電源電圧を印加した状態で、前記負荷駆動制御部により前記電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じて前記階調電流が前記信号線に供給されることを特徴としている。
請求項20記載の表示装置は、請求項17乃至19のいずれかに記載の表示装置において、前記電流ラッチ部は、前記第1の電流路の他端側及び前記電流供給線間に設けられ、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流が流れることにより、前記第1の電流路へ前記第1の電流を流す第3の電流路を有し、該第3の電流路に流れる電流を制御する第3の電流制御部を備えることを特徴としている。
【0025】
請求項21記載の表示装置は、請求項20記載の表示装置において、前記負荷駆動制御部は、前記第1の電流路に設けられ、該第1の電流路に流れる前記第1の電流の値を制御する第1のスイッチング素子を備え、前記電荷蓄積部は、前記第1のスイッチング素子と前記第1の電流路の間に設けられた容量素子からなり、前記第1の電流制御部は、前記第1のスイッチング素子の動作を制御する第2のスイッチング素子を備え、前記第3の電流制御部は、前記第3の電流路に設けられ、該第3の電流路に流れる電流を制御する第3のスイッチング素子を備え、前記第2の電流制御部は、前記第2の電流路に設けられ、該第2の電流路に流れる電流を制御する第4のスイッチング素子と、該第4のスイッチング素子と直列に接続され、前記第2の電流の値を制御する第5のスイッチング素子と、を備えることを特徴としている。
【0026】
請求項22記載の表示装置は、請求項21記載の表示装置において、前記第1乃至第5のスイッチング素子は、nチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成されていることを特徴としている。
請求項23記載の表示装置は、請求項17乃至22のいずれかに記載の表示装置において、前記第1の電流に対する前記第2の電流の電流値の倍率は、前記第1の電流制御部及び前記第2の電流制御部を構成するトランジスタのサイズに基づいて設定されることを特徴としている。
【0027】
請求項24記載の表示装置は、請求項21乃至23のいずれかに記載の表示装置において、前記第5のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタは、前記第1のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタに対して、トランジスタのチャネル幅に対するチャネル長の比が前記所定数倍になるように設定されていることを特徴としている。
請求項25記載の表示装置は、請求項17乃至24のいずれかに記載の表示装置において、少なくとも、前記信号駆動手段を構成する前記電流保持手段は、前記表示パネルと同一の基板上に形成されていることを特徴としている。
【0028】
請求項26記載の表示装置は、請求項17乃至25のいずれかに記載の表示装置において、前記表示パネルは、アクティブマトリクス型の表示パネルであることを特徴としている。
請求項27記載の表示装置は、請求項26記載の電流駆動装置において、前記各表示画素は、前記階調電流に基づいて前記発光素子を所定の輝度階調で発光させる動作を、所定の発光動作期間、継続するように制御する画素駆動回路を備えることを特徴としている。
請求項28記載の表示装置は、請求項17乃至25のいずれかに記載の表示装置において、前記表示パネルは、パッシブマトリクス型の表示パネルであることを特徴としている。
【0029】
請求項29記載の表示装置は、請求項17乃至28のいずれかに記載の表示装置において、前記表示信号は、赤、緑、青の3原色からなる色成分を含むカラー表示信号であって、前記電流保持手段は、前記各色成分ごとの輝度階調に応じた前記信号電流群を一組として、該各信号電流群ごとに3個一組の前記電流ラッチ部に個別に取り込み保持することを特徴としている。
請求項30記載の表示装置は、請求項17乃至29のいずれかに記載の表示装置において、前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子であることを特徴としている。
【0030】
すなわち、本発明に係る電流駆動装置及びその駆動制御方法は、有機EL素子や発光ダイオード等のように、供給される駆動電流の電流値に応じて所定の駆動状態(発光輝度)で動作する複数の負荷(発光素子)に対して、所定の電流値を有する駆動電流を個別に供給する電流駆動装置であって、電流保持動作期間(第1の動作タイミング)において、単一の電流源からなる信号電流生成回路(電流生成手段)により、複数の負荷に個別に供給される駆動電流に対応する第1の電流(保持電流)と、該第1の電流の所定数倍(k倍;kは1以上の任意の数)の電流値を有する第2の電流(搬送電流)とを合計した電流値を有する信号電流を順次生成して、電流供給線を介して供給し、該信号電流を複数の電流ラッチ回路(電流ラッチ部)を備える電流保持部(電流保持手段)に順次取り込み、第1の電流(保持電流)を、電圧成分に変換して各電流ラッチ回路に個別に保持する制御を行い、また、電流供給動作期間(第2の動作タイミング)において、上記電流保持動作期間に各電流ラッチ回路に保持された電圧成分に基づく電流を上記駆動電流として、書込制御部(電流供給手段)を介して複数の負荷の各々に一括して(同時に)供給する制御を行うように構成されている。
【0031】
ここで、上記電流保持部に設けられる各電流ラッチ回路は、具体的には、一端側に電位の異なる電源電圧が選択的に印加され、他端側に負荷が接続される第1の電流路に流す第1の電流(保持電流)の電流値を規定する第1のスイッチング素子及び容量素子(電荷蓄積部)を備えた負荷駆動制御部と、第1のスイッチング素子の動作状態を制御して第1の電流(保持電流)を第1の電流路に流す制御を行う第2のスイッチング素子を備えた第1の電流制御部と、第1の電流路に並列的に設けられた第2の電流路に第1の電流の所定数倍(k倍)の電流値を有する第2の電流(搬送電流)を流す制御を行う第4及び第5のスイッチング素子を備えた第2の電流制御部と、第1及び第2の電流の合計となる電流値を有する信号電流が流れる電流供給線と第1の電流路との間に設けられた第3の電流路に第1の電流を流すことにより、第1の電流路に第1の電流を流す制御を行う第3のスイッチング素子を備えた第3の電流制御部と、を具備した構成を有している。
【0032】
このような構成を有する電流ラッチ回路において、電流保持動作期間(第1の動作タイミング;第1の動作期間)においては、第1の電流路の一端側に第1の電源電圧(ローレベルの電源電圧)を印加した状態で、上記第1及び第3のスイッチング素子を介して、第1の電流路に第1の電流(保持電流)が流れ、また、第4及び第5のスイッチング素子を介して、第2の電流路に第2の電流(搬送電流)が流れるように制御されることにより、第1のスイッチング素子に付設された容量素子に第1の電流に応じた所定の電荷が蓄積されるとともに、各負荷への駆動電流の供給は遮断された状態に設定され、一方、電流保持動作期間後の電流供給動作期間(第2の動作タイミング;第2の動作期間)においては、第1の電流路の一端側に第1の電源電圧よりも高電位の第2の電源電圧(ハイレベルの電源電圧)を印加した状態で、容量素子に蓄積された電荷に基づいて第1のスイッチング素子により上記第1の電流と同等の駆動電流が生成され、電流供給手段を介して各負荷に供給されるように設定されて、該各負荷が所定の駆動状態で動作するように制御される。
【0033】
これにより、電流保持動作期間においては、単一の電流源からなる信号電流生成回路により生成され、負荷に供給される駆動電流に対して、保持電流と搬送電流の合計となる電流値(換言すれば、駆動電流の所定数倍以上の大きな電流値)を有する信号電流を、共通の電流供給線を介して各電流ラッチ回路に供給することができるので、負荷に供給される駆動電流の電流特性を均一化して、負荷の駆動特性のバラツキを抑制することができるとともに、負荷に供給される駆動電流が微小な場合であっても、電流供給線に供給する電流を大きくすることができるため、電流供給線に付加される寄生容量(配線容量)を迅速に充電して、短い時間で保持電流に対応した電圧成分を良好に保持することができる。
【0034】
また、本発明に係る電流駆動装置においては、上記電流ラッチ回路を構成する第1乃至第5のスイッチング素子を、全てnチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成することができ、さらには、電流供給手段としてnチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタを適用することもでき、加えて、上記保持電流と搬送電流の電流値の関係を設定する手法として、第1及び第5のスイッチング素子のトランジスタサイズ(トランジスタのチャネル幅に対するチャネル長の比)の比が上述した所定数倍になるように構成することもできる。これにより、電流駆動装置の電流保持部及び電流供給部を、全てnチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成することができるので、すでに確立された製造技術を適用して、簡易かつ比較的安価に保持電流と搬送電流の電流値を規定することができるとともに、動作特性が良好で安定した電流駆動装置を実現することができる。
【0035】
また、本発明に係る表示装置においては、相互に直交する走査ライン(走査線)及びデータライン(信号線)の交点近傍に、発光素子を備えた表示画素をマトリクス状に配列してなる表示パネルを備えた表示装置において、上述したような電流駆動装置をデータドライバ(信号駆動手段)に適用し、表示パネルの所定の行に配列された表示画素群の書込動作期間(選択期間;上述した電流供給動作期間に相当する)中に、該書込動作期間に先立つ所定の動作タイミング(電流保持動作期間)で上記電流保持部に保持した電圧成分に基づく駆動電流を、該各表示画素の発光素子を所望の輝度階調で発光動作させるための階調電流として、データラインを介して一括して各表示画素に供給し、表示画素群の発光動作期間(非選択期間)中に、上記階調電流に基づく所望の輝度階調で各発光素子を発光動作させるように構成されている。
ここで、電流保持部には、単一の電流源からなる信号電流生回路により生成された、階調電流に対応する第1の電流(保持電流)と、第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流(搬送電流)との合計となる電流値(保持電流の所定数倍以上の大きな電流値)を有する信号電流が、電流供給線を介して各電流ラッチ回路に供給され、該信号電流のうち、保持電流に対応する電圧成分のみが保持される。
【0036】
これにより、各表示画素に供給すべき階調電流が微小である場合であっても、電流供給線に供給する電流を大きくすることができるため、電流保持部に階調電流(駆動電流)に対応する電圧成分を短時間で良好に保持することができるので、例えば、表示パネルの小型化や高精細化に伴って表示画素が微細化された場合や比較的下位の輝度階調で各表示画素を発光動作させる場合、もしくは、表示パネルに配設されるデータライン(信号線)数の増加に伴って上記電流保持動作期間が短く設定された場合であっても、データドライバの電流保持部(各電流ラッチ回路)に、階調電流に対応した電圧成分を良好に保持して、所定の動作タイミング(書込動作期間;電流供給動作期間)で所定の階調電流を一括して各表示画素に供給することができる。また、上記階調電流は、単一の電流源からなる信号電流生成回路により供給される信号電流に基づいて生成されるので、各表示画素に供給される階調電流相互の電流特性を均一化することができ、表示画素に設けられた発光素子の発光特性のバラツキを抑制して、表示画質の向上を図ることができる。
【0037】
さらに、本発明に係る表示装置に適用される表示パネルを構成する各表示画素が、nチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタからなる画素駆動回路や、薄膜構造を有する発光素子(例えば、有機EL素子や発光ダイオード等)を備えた構成を有している場合には、少なくとも、上記電流保持部(電流ラッチ回路)を表示パネルと同一の基板上に形成することができるので、製造歩留まりの向上や装置規模の小型化等により、表示装置の低コスト化に寄与することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電流駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法について、実施の形態を示して詳しく説明する。
<第1の実施形態>
<表示装置>
まず、本発明に係る表示装置の全体構成について、図面を参照して説明する。ここでは、本発明に係る電流駆動装置を表示駆動装置(データドライバ)に適用した場合について説明する。
【0039】
図1は、本発明に係る表示装置の第1の実施形態を示す概略ブロック図であり、図2は、本実施形態に係る表示装置に適用される表示パネルの一例を示す概略構成図である。また、図3は、本実施形態に係る表示装置の全体構成の他の例を示す概略ブロック図である。ここでは、表示パネルとしてアクティブマトリクス方式に対応した表示画素を備えた構成について説明する。
【0040】
図1、図2に示すように、本実施形態に係る表示装置100Aは、概略、複数の表示画素がマトリクス状に配列された表示パネル110Aと、表示パネル110Aの行方向に配列された表示画素群ごとに、共通に接続された走査ライン(走査線)SLに接続された走査ドライバ(走査駆動手段)120Aと、表示パネル110Aの列方向に配列された表示画素群ごとに、共通に接続されたデータライン(信号線)DLに接続されたデータドライバ(信号駆動手段)130Aと、上記走査ラインSLに並行して配設され、表示パネル110Aの行方向に配列された表示画素群ごとに、共通に接続された電源ラインVLに接続された電源ドライバ140と、走査ドライバ120A及びデータドライバ130A、電源ドライバ140の動作状態を制御する各種制御信号を生成、出力するシステムコントローラ150と、表示装置100Aの外部から供給される映像信号(本実施形態においては、カラー映像信号を供給した場合について示す)に基づいて、表示データやタイミング信号等を生成する表示信号生成回路160と、を備えて構成されている。
【0041】
以下、上記各構成について具体的に説明する。
(表示パネル)
表示パネル110Aは、具体的には、図2に示すように、相互に並列に配設された複数の走査ラインSL及び電源ラインVLと、該走査ラインSL及び電源ラインVLに対して、直交するように配設された複数のデータラインDLと、これらの直交するラインの各交点近傍に配列された複数の表示画素と、を備えた構成を有している。
【0042】
表示画素は、走査ドライバ120Aから走査ラインSLに印加される走査信号Vsel、及び、信号ドライバ130AからデータラインDLに供給される階調電流Ipix、電源ドライバ140から電源ラインVLに印加される電源電圧Vscに基づいて、表示画素への書込動作及び発光動作を制御する画素駆動回路DCと、該画素駆動回路DCにより供給される駆動電流の電流値に応じて輝度階調が制御される、周知の有機EL素子(発光素子)OELと、を有して構成されている。なお、本実施形態においては、電流制御型の発光素子として有機EL素子OELを適用した場合について示すが、発光ダイオード等の他の発光素子を適用するものであってもよい。
【0043】
ここで、画素駆動回路DCは、概略、走査信号Vselに基づいて各表示画素の選択/非選択状態を制御し、選択状態において表示データに応じた階調電流Ipixを取り込んで電圧レベルとして保持し、非選択状態において上記保持した電圧レベルに応じた駆動電流を有機EL素子OELに供給して、所定の輝度階調で発光させる動作を維持する機能を有している。なお、画素駆動回路DCの具体的な回路構成例やその駆動制御動作については、詳しく後述する。
【0044】
(走査ドライバ)
走査ドライバ120Aは、システムコントローラ150から供給される走査制御信号に基づいて、所定のタイミングで各走査ラインSLに選択レベル(例えば、ハイレベル)の走査信号Vselを順次印加することにより、各行ごとの表示画素群を選択状態とし、データドライバ130Aにより表示データに基づく階調電流Ipixを各データラインDLに供給して、各表示画素に所定の書込電流を書き込むように制御する。
【0045】
走査ドライバ120Aは、具体的には、図2に示すように、シフトレジスタとバッファからなるシフトブロックSBを、各走査ラインSLごとに対応させて複数段備え、システムコントローラ150から供給される走査制御信号(走査スタート信号SSTR、走査クロック信号SCLK等)に基づいて、シフトレジスタにより表示パネル110Aの上方から下方に順次シフトしつつ出力されたシフト信号が、バッファを介して所定の電圧レベル(選択レベル)を有する走査信号Vselとして各走査ラインSLに印加される。
【0046】
(データドライバ)
データドライバ130Aは、システムコントローラ150から供給されるデータ制御信号(出力イネーブル信号OE、データラッチ信号STB、サンプリングスタート信号STR、シフトクロック信号CLK等)に基づいて、表示信号生成回路160から供給される表示データを取り込んで保持し、所定のタイミングで該表示データに対応する階調電圧を電流成分に変換して、階調電流Ipixとして各データラインDLに供給するように制御する。なお、データドライバ130Aの具体的な回路構成例やその駆動制御動作については、詳しく後述する。
【0047】
(システムコントローラ)
システムコントローラ150は、後述する表示信号生成回路160から供給されるタイミング信号に基づいて、少なくとも、走査ドライバ120A及びデータドライバ130A、電源ドライバ140の各々に対して、走査制御信号及びデータ制御信号(上述した走査シフトスタート信号SSTRや走査クロック信号SCLK、シフトスタート信号STRやシフトクロック信号CLK、ラッチ信号STB、出力イネーブル信号OE等)、電源制御信号(電源スタート信号VSTR、電源クロック信号VCLK等)を生成して出力することにより、各ドライバを所定のタイミングで動作させて、表示パネル110Aに走査信号Vsel及び階調電流Ipix、電源電圧Vscを出力させ、画素駆動回路DCにおける所定の駆動制御動作(詳しくは、後述する)を連続的に実行させて、映像信号に基づく所定の画像情報を表示パネル110Aに表示させる制御を行う。
【0048】
(電源ドライバ)
電源ドライバ140は、システムコントローラ150から供給される電源制御信号に基づいて、上記走査ドライバ120Aにより各行ごとの表示画素群が選択状態に設定されるタイミングに同期して、電源ラインVLに選択レベルの電源電圧Vsc(例えば、ローレベルとして接地電位以下の電圧レベル)を印加することにより、例えば、電源ラインVLから表示画素(画素駆動回路)を介してデータドライバ130方向に、表示データに基づく所定の書込電流を流し、一方、走査ドライバ120により各行ごとの表示画素群が非選択状態に設定されるタイミングに同期して、電源ラインVLに非選択レベル(例えば、ハイレベル)の電源電圧Vschを印加することにより、例えば、電源ラインVLから表示画素(画素駆動回路)を介して有機EL素子OEL方向に、表示データに基づいて書き込まれた書込電流と同等の駆動電流を流すように制御する。
【0049】
電源ドライバ140は、具体的には、図2に示すように、概略、上述した走査ドライバ120Aと同様に、シフトレジスタとバッファからなるシフトブロックSBを、各電源ラインVLごとに対応させて複数段備え、システムコントローラ150から供給され、上記走査制御信号に同期する電源制御信号(電源スタート信号VSTR、電源クロック信号VCLK等)に基づいて、シフトレジスタにより表示パネル110Aの上方から下方に順次シフトしつつ出力されたシフト信号が、バッファを介して所定の電圧レベル(例えば、走査ドライバ120による選択状態においてはローレベル、非選択状態においてはハイレベル)を有する電源電圧Vscl、Vschとして各電源ラインVLに印加される。
【0050】
(表示信号生成回路)
表示信号生成回路160は、例えば、表示装置100Aの外部から供給されるカラー映像信号から輝度階調信号成分を抽出し、表示パネル110Aの1行分ごとに、該輝度階調信号成分を表示データとしてデータドライバ130Aに供給する。ここで、上記映像信号が、テレビ放送信号(コンポジット映像信号)のように、画像情報の表示タイミングを規定するタイミング信号成分を含む場合には、表示信号生成回路160は、上記輝度階調信号成分を抽出する機能のほか、タイミング信号成分を抽出してシステムコントローラ150に供給する機能を有するものであってもよい。この場合においては、上記システムコントローラ150は、表示信号生成回路160から供給されるタイミング信号に基づいて、走査ドライバ120Aやデータドライバ130A、電源ドライバ140に対して供給する走査制御信号及びデータ制御信号、電源制御信号を生成する。
【0051】
なお、本実施形態においては、表示パネル110Aの周辺に付設されるドライバとして、図1及び図2に示したように、走査ドライバ120A及び電源ドライバ140を個別に配置した構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述したように、走査ドライバ120A及び電源ドライバ140は、タイミングが同期する同等の制御信号(走査制御信号及び電源制御信号)に基づいて動作するので、例えば、図3に示すように、走査ドライバ120Bに、走査信号Vselの生成、出力タイミングに同期して電源電圧Vscを供給する機能を有するように構成したものであってもよい。このような構成によれば、周辺回路の構成を簡素化することができる。
【0052】
(画素駆動回路の一実施例)
次に、本発明に係る表示装置(表示パネル)に適用される表示画素の回路構成例について、具体的に説明する。
図4は、本発明に係る表示パネルに適用される画素駆動回路の一実施例を示す回路構成図であり、図5は、本実施例に係る画素駆動回路における動作を示す概念図である。なお、ここで示す画素駆動回路は、本発明に係る表示装置に適用可能なごく一例を示すにすぎず、同等の動作機能を有する他の回路構成を有するものであってもよいことはいうまでもない。
【0053】
図4に示すように、本実施例に係る画素駆動回路DCxは、例えば、相互に直交するように配設された走査ラインSLとデータラインDLとの交点近傍に、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子が走査ラインSLに平行に配設された電源ラインVLに、ドレイン端子が接点N11に各々接続された薄膜トランジスタTr11と、ゲート端子が走査ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点N12に各々接続された薄膜トランジスタTr12と、ゲート端子が接点N11に、ソース端子及びドレイン端子が電源ラインVL及び接点N12に各々接続された薄膜トランジスタTr13と、接点N11及び接点N12間に接続されたコンデンサC11と、を備えた構成を有している。また、このような画素駆動回路DCxから供給される駆動電流により発光状態(輝度階調)が制御される有機EL素子OELは、アノード端子が上記画素駆動回路DCxの接点N12に、また、カソード端子が接地電位に各々接続された構成を有している。ここで、コンデンサC11は、薄膜トランジスタTr3のゲート−ソース間に形成される寄生容量であってもよいし、その寄生容量に加えてゲート−ソース間にさらに、容量素子を別個に付加するようにしたものであってもよい。
【0054】
このような構成を有する画素駆動回路DCxにおける有機EL素子OELの駆動制御動作は、画素駆動回路DCxに有機EL素子OELの発光状態(輝度階調)に対応する電流を書き込み、電圧成分として保持する書込動作期間(選択期間)と、該書込動作期間に書き込み、保持された電圧成分に基づいて、上記発光状態に応じた駆動電流を有機EL素子OELに供給して、所定の輝度階調で発光動作させる発光動作期間(非選択期間)と、を設定することにより実行される。ここで、書込動作期間と発光動作期間は、相互に時間的に重ならないように設定される。
【0055】
以下、具体的に説明する。
(書込動作期間)
まず、書込動作期間においては、走査ラインSLに対して、例えば、ハイレベル(選択レベル)の走査信号Vsel(Vslh)が印加されるとともに、電源ラインVLに対して、ローレベルの電源電圧Vsclが印加される。また、このタイミングに同期して、有機EL素子OELを所定の輝度階調で発光動作させるために必要な所定の階調電流IpixをデータラインDLに供給する。ここでは、階調電流として、負極性の電流(−Ipix)を供給し、画素駆動回路DCx側からデータラインDL方向に当該電流が引き込まれるように設定する。
【0056】
これにより、図5(a)に示すように、画素駆動回路DCxを構成する薄膜トランジスタTr11及びTr12がオン動作して、ローレベルの電源電圧Vsclが接点N11(すなわち、薄膜トランジスタTr13のゲート端子及びコンデンサC11の一端)に印加されるとともに、データラインDLに階調電流(Ipix)が引き込まれる動作が行われることにより、薄膜トランジスタTr12を介してローレベルの電源電圧Vsclよりも低電位の電圧レベルが接点N12(すなわち、薄膜トランジスタTr13のソース端子及びコンデンサC11の他端)に印加される。
【0057】
このように、接点N11及びN12間(薄膜トランジスタTr13のゲート−ソース間)に電位差が生じることにより、薄膜トランジスタTr13がオン動作して、図5(a)に示すように、電源ラインVLから薄膜トランジスタTr13、接点N12、薄膜トランジスタTr12を介して、データラインDL方向に階調電流Ipixに対応した書込電流I11が流れる。
このとき、コンデンサC11には、接点N11及びN12間(薄膜トランジスタのTr13のゲート−ソース間)に生じた電位差に対応する電荷が蓄積され、電圧成分として保持される(充電される)。また、電源ラインVLには、接地電位以下の電圧レベルを有する電源電圧Vsclが印加され、さらに、書込電流I11がデータラインDL方向に流れるように制御されていることから、有機EL素子OELのアノード端子(接点N12)に印加される電位は、カソード端子の電位(接地電位)よりも低くなり、有機EL素子OELに逆バイアス電圧が印加されていることになるため、有機EL素子OELには駆動電流が流れず、発光動作は行われない。
【0058】
(発光動作期間)
次いで、書込動作期間終了後の有機EL素子OELの発光動作期間においては、走査ラインSLに対して、ローレベルの選択信号Vsel(Vsll)が印加されるとともに、電源ラインVLに対して、ハイレベルの電源電圧Vschが印加される。また、このタイミングに同期して、階調電流Ipixの引き込み動作を停止する。
これにより、図5(b)に示すように、画素駆動回路DCxを構成する薄膜トランジスタTr11及びTr12がオフ動作して、接点N11(すなわち、薄膜トランジスタTr13のゲート端子及びコンデンサC11の一端)への電源電圧Vscの印加が遮断されるとともに、接点N12(すなわち、薄膜トランジスタTr13のソース端子及びコンデンサC11の他端)への階調電流Ipixの引き込み動作に起因する電圧レベルの印加が遮断されるので、コンデンサC11は、上述した書込動作において蓄積された電荷を保持する。
【0059】
このように、コンデンサC11が書込動作時の充電電圧を保持することにより、接点N11及びN12間(薄膜トランジスタのTr13のゲート−ソース間)の電位差が保持されることになり、薄膜トランジスタTr13はオン状態を維持する。また、電源ラインVLには、接地電位よりも高い電圧レベルを有する電源電圧Vschが印加されるので、有機EL素子OELのアノード端子(接点N12)に印加される電位は、カソード端子の電位(接地電位)よりも高くなる。
【0060】
したがって、図5(b)に示すように、電源ラインVLから薄膜トランジスタTr13、接点N12を介して、有機EL素子OELに順バイアス方向に駆動電流I12が流れ、有機EL素子OELが所定の輝度階調で発光する。ここで、コンデンサC11により保持される電位差(充電電圧)は、薄膜トランジスタTr13において階調電流Ipixに対応する書込電流I11を流す場合の電位差に相当するので、有機EL素子OELに流れる駆動電流I12は、上記書込電流I11と同等の電流値(I12≒I11)を有することになる。これにより、発光動作期間においては、書込動作期間に書き込まれた所定の発光状態(輝度階調)に対応する電圧成分に基づいて、薄膜トランジスタTr13を介して、駆動電流I12が継続的に供給されることになり、有機EL素子OELは所望の輝度階調で発光する動作を継続する。
【0061】
ここで、上述したような画素駆動回路DCxを構成する各薄膜トランジスタTr11〜Tr13については、特に限定するものではないが、薄膜トランジスタTr11〜Tr13として、全てnチャネル型MOSトランジスタを適用することにより、上記駆動制御動作を良好に実行させることができるので、アモルファスシリコンを用いた単一のチャネル型の薄膜トランジスタを、上記画素駆動回路DCxに良好に適用することができる。したがって、すでに確立された製造技術を適用して、動作特性の安定した画素駆動回路を比較的安価に製造することができる。
【0062】
また、上述したような画素駆動回路DCxにおいては、所望の輝度階調に応じた階調電流Ipixの電流レベルを電圧レベルに変換する機能(すなわち、電流/電圧変換用トランジスタとしての機能)と、有機EL素子OELに所定の電流値の駆動電流I12を供給する機能(すなわち、発光駆動用トランジスタとしての機能)を同一の薄膜トランジスタTr13により実現しているので、画素駆動回路DCxを構成する各薄膜トランジスタの動作特性(ソース−ドレイン間電流等)のバラツキの影響を受けないという利点を有している。
【0063】
(画素駆動回路の他の実施例)
なお、本発明に係る表示パネルに適用可能な表示画素(画素駆動回路)の構成としては、上述した実施形態に示したように、データドライバ130Aにより設定される階調電流Ipixを、表示画素(画素駆動回路DC)側からデータラインDLを介してデータドライバ130A側に引き込むことにより書込動作を実現する方式(以下、便宜的に「電流シンク方式」と記す)を採用する画素駆動回路のほか、次に示すように、階調電流Ipixを、データドライバ130A側からデータラインDLを介して表示画素(画素駆動回路DC)側に流し込むことにより書込動作を実現動作する方式(以下、便宜的に「電流印加方式」と記す)を採用する画素駆動回路を適用することもできる。このような電流シンク方式及び電流印加方式における画素駆動回路の個別の適用については、後述するデータドライバの電流供給方式において説明する。
【0064】
図6は、本発明に係る表示パネルに適用される画素駆動回路の他の実施例を示す回路構成図であり、図7は、本実施例に係る画素駆動回路における動作を示す概念図である。なお、上述した画素駆動回路と同等の構成については、同一の符号を付して説明する。
すなわち、本実施例に係る画素駆動回路DCyは、例えば、図6に示すように、相互に直交するように配設された走査ラインSLとデータラインDLとの交点近傍に、ゲート端子が第1の選択ラインSLに、ソース端子及びドレイン端子がデータラインDL及び接点N21に各々接続された薄膜トランジスタTr21と、ゲート端子及びドレイン端子が接点N21に、ソース端子が電源ラインVLに各々接続された薄膜トランジスタTr22と、ゲート端子が接点N21に、ソース端子が電源ラインVLに各々接続された薄膜トランジスタTr23と、接点N21(薄膜トランジスタTr22のゲート端子)及び電源ラインVL間に接続されたコンデンサC21と、を備えた構成を有している。また、このような画素駆動回路DCyから供給される駆動電流により発光状態が制御される有機EL素子OELは、アノード端子が上記薄膜トランジスタTr23のドレイン端子に、また、カソード端子が接地電位に各々接続された構成を有している。ここで、図6において、薄膜トランジスタTr21はNMOSトランジスタにより構成され、薄膜トランジスタTr22及びTr23はPMOSトランジスタにより構成されている。また、コンデンサC21は、薄膜トランジスタTr22及びTr23のゲート−ソース間(接点N21と電源ラインVL)に形成される寄生容量である。
【0065】
(書込動作期間)
このような構成を有する画素駆動回路DCyにおける有機EL素子OELの駆動制御動作は、まず、書込動作期間において、走査ラインSLに対して、例えば、ハイレベル(選択レベル)の走査信号Vsel(Vslh)が印加されるとともに、このタイミングに同期して、有機EL素子OELを所定の輝度階調で発光動作させるために必要な所定の階調電流IpixがデータラインDLに供給される。ここでは、階調電流として、正極性の電流(+Ipix)を供給し、データドライバ130A側からデータラインDLを介して画素駆動回路DCy方向に当該電流が流し込まれるように設定する。また、このとき、電源ラインVLには所定のローレベルの電源電圧Vscが印加される。
【0066】
これにより、図7(a)に示すように、画素駆動回路DCyを構成する薄膜トランジスタTr21がオン動作して、データドライバ130AによりデータラインDLに供給された階調電流Ipixに対応する書込電流I21が薄膜トランジスタTr21を介して接点N21に取り込まれるとともに、該書込電流I21(階調電流Ipix)に基づく電荷が接点N21と電源ラインVLとの間に形成されたコンデンサC21に蓄積される。このとき、接点N21(すなわち、薄膜トランジスタTr22及びTr23のゲート端子)には、書込電流I21に基づくハイレベルの電圧レベルが印加されるので、薄膜トランジスタTr22及びTr23は、共にOFF動作する。
【0067】
(発光動作期間)
次いで、書込動作期間終了後の有機EL素子の発光動作期間においては、走査ラインSLに対して、ローレベル(非選択レベル)の走査信号Vsel(Vsll)が印加されるとともに、電源ラインVLに所定のハイレベルの電源電圧Vscが印加される。また、このタイミングに同期して、階調電流Ipixの流し込み動作が停止される。
これにより、画素駆動回路DCyを構成する薄膜トランジスタTr21がオフ動作して、接点N21への書込電流I21の供給が遮断されるので、コンデンサC21は、上述した書込動作において蓄積された電荷を保持する。また、電源ラインVLにハイレベルの電源電圧Vscが印加されることにより、接点N21には、コンデンサC21の充電電圧に応じたローレベルの電圧レベルが保持される。
【0068】
このように、接点N21の電圧レベルがローレベルに保持されることにより、薄膜トランジスタTr22及びTr23がオン動作して、図7(b)に示すように、電源ラインVLから薄膜トランジスタTr23を介して、有機EL素子OELに順バイアス方向に駆動電流I22が流れ、有機EL素子OELが所定の輝度階調で発光する。
【0069】
(データドライバの第1の実施例)
次に、本実施形態に係る表示パネルに適用されるデータドライバの具体構成について説明する。
図8は、本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバ(電流駆動装置)の第1の実施例を示す回路構成図であり、図9は、本実施例に係るデータドライバに適用される表示信号電流生成回路の一例を示す回路構成図であり、図10は、本実施例に係るデータドライバに適用される電圧電流変換・電流供給回路の一例を示す回路構成図である。
【0070】
本実施例に係るデータドライバ130Aは、例えば、図8に示すように、システムコントローラ150からデータ制御信号として供給されるシフトクロック信号CLKに基づいて、サンプリングスタート信号STRをシフトしつつシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・を順次出力するシフトレジスタ回路131と、表示信号生成回路160から供給される1行分の表示データD〜D(デジタルデータ)に基づいて、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色成分ごとの輝度階調に対応した信号電流(以下、便宜的に「色成分電流」と記す)Ir、Ig、Ibを生成し、各々個別の信号ライン(電流供給線)Lr、Lg、Lbを介して供給する信号電流生成回路132A(電流生成手段)と、該信号電流生成回路132Aから順次供給される1行分の表示データD〜Dに対応した色成分電流Ir、Ig、Ibを、上記シフトレジスタ回路131からのシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・の入力タイミングに基づいて、電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に個別に取り込み、保持する電流保持部133(電流保持手段)と、電流保持部133に個別に保持された色成分電流Ir、Ig、Ibを、システムコントローラ150から供給される書込制御信号WEに基づいて、一括して各データラインDLを介して所定の行の表示画素群に供給する書込制御部134(電流供給手段)と、を備えて構成されている。
【0071】
ここで、信号電流生成回路132Aにより生成され、電流保持部133に保持された後、データラインDLを介して各表示画素に供給される各色成分ごとの階調電流は、後述するように、正極性を有する電流成分であってもよいし、負極性を有する電流成分であってもよい。すなわち、本実施例に係るデータドライバ130Aは、各データラインDLを介して表示パネル110A(表示画素)に対して、表示データに対応した階調電流をデータドライバ130A側から表示パネル110A方向に流し込むように電流の極性を設定するものであってもよいし、逆に階調電流を表示パネル110A側からデータドライバ130A方向に引き込むように電流の極性を設定するものであってもよい。
【0072】
(信号電流生成回路)
上述した信号電流生成回路132Aは、図9に示すように、概略、データラッチ信号STBに基づいて、表示信号生成回路160から供給される1行分の表示データD〜DをRGBの各色成分ごとに保持するデータラッチ回路132aと、図示を省略した電源供給手段から供給される階調生成電圧V〜Vに基づいて、上記保持された表示データD〜Dを所定のアナログ信号電圧(階調電圧Vpix)に変換するD/A変換回路132bと、階調電圧Vpixに基づいてRGBの各色成分ごとの信号電流(色成分電流)Ir、Ig、Ibを生成し、システムコントローラ150から供給される出力イネーブル信号OEに基づいて、該色成分電流Ir、Ig、IbをRGBの各色成分ごとに個別の信号ラインLr、Lg、Lbを介して、電流保持部133に供給する電圧電流変換・電流供給回路132cと、を有して構成されている。すなわち、本実施例に係る信号電流生成回路132Aは、表示データD〜Dに含まれる色成分ごとに、該色成分に対応する有機EL素子OEL(発光素子)の発光輝度に関連する色成分電流を生成する回路構成を、RGBの3色の色成分に対応して3組備えた構成を有している。
【0073】
ここで、電圧電流変換・電流供給回路132cとしては、例えば、図10に示すように、反転入力端子(−)に、入力抵抗Rを介して階調電圧Vpixが入力され、非反転入力端子(+)に、入力抵抗Rを介して基準電圧(接地電位)が入力されるとともに、出力端子が帰還抵抗Rを介して反転入力端子(−)に接続されたオペアンプOP1と、オペアンプOP1の出力端子に出力抵抗Rを介して設けられた接点NAの電位が、非反転入力端子(+)に入力され、出力端子が反転入力端子(−)に接続されるとともに、出力抵抗Rを介してオペアンプOP1の非反転入力端子(+)に接続されたオペアンプOP2と、接点NAに接続され、システムコントローラ150から供給される出力イネーブル信号OEに基づいてオン/オフ動作し、信号ラインLr、Lg、Lbへの色成分電流Ir、Ig、Ibの供給状態を制御するスイッチング手段SWと、を備えた構成を良好に適用することができる。
このような電圧電流変換・電流供給回路132cによれば、入力される階調電圧Vpixに対して、Ir、Ig、Ib=Vpix/Rからなる色成分電流Ir、Ig、Ibが生成され、出力イネーブル信号OEに基づいて、各信号ラインLr、Lg、Lbを介して電流保持部133に供給される。
【0074】
(電流保持部)
図11は、本実施例に係るデータドライバに適用される電流保持部の要部構成(電流ラッチ回路)例を示す回路構成図であり、図12は、該電流保持部における動作を示す概念図である。また、図13は、電流保持部における動作の一例を示すタイミングチャートである。
【0075】
図11に示すように、本実施例に係る電流保持部に適用される電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・(以下、便宜的に「電流ラッチ回路RCx」と記す)は、例えば、ゲート端子(制御端子)にシフトレジスタ回路131から所定のタイミングで出力されるシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・のいずれか(以下、便宜的に「シフト信号SR」と記す)が印加されるとともに、ソース端子が電源ラインPL(電源電圧Vdd)に、ドレイン端子が接点N31に各々接続された薄膜トランジスタTr31(第2のスイッチング素子)と、ゲート端子にシフトレジスタ回路131から出力されるシフト信号SRが印加されるとともに、ソース端子及びドレイン端子が信号電流生成回路132Aから色成分電流Ir、Ig、Ibが供給される信号ラインLr、Lg、Lbのいずれか(以下、便宜的に「信号ラインLx」と記す)及び接点N32に各々接続された薄膜トランジスタTr32(第3のスイッチング素子)と、ゲート端子が接点N31に、ソース端子及びドレイン端子が電源ラインPL及び接点N32に各々接続された薄膜トランジスタTr33(第1のスイッチング素子)と、接点N31及び接点N32間に接続されたコンデンサC31(電荷蓄積部;容量素子)と、ゲート端子にシフト信号SRが印加されるとともに、ソース端子及びドレイン端子が電源ラインPL及び接点N33に各々接続された薄膜トランジスタTr34(第4のスイッチング素子)と、ゲート端子が接点N31に、ソース端子及びドレイン端子が接点N33及び信号ラインLxに各々接続された薄膜トランジスタTr35(第5のスイッチング素子)と、を備えた構成を有している。
【0076】
また、図11において、薄膜トランジスタTr36は、書込制御部134を構成するスイッチング手段であって、システムコントローラ150から供給される書込制御信号WEに基づいて、電流ラッチ回路RCに保持された色成分電流Ir、Ig、Ibに基づく駆動電流(階調電流)を、データラインDLに出力する制御を行う。ここで、電流ラッチ回路RC及び書込制御部134を構成する各薄膜トランジスタTr31〜Tr36は、いずれもnチャネル型のアモルファスシリコンにより形成することができる。
【0077】
すなわち、上述したような構成を有する電流ラッチ回路RCxにおいて、薄膜トランジスタTr33が設けられる電源ラインPLと接点N32間の電流路は、本発明に係る第1の電流路を構成し、該第1の電流路、薄膜トランジスタTr33及びコンデンサC31を含む回路構成は、本発明に係る負荷駆動制御部を構成する。また、上記薄膜トランジスタTr31を含む回路構成は、本発明に係る第1の電流制御部を構成する。また、薄膜トランジスタTr32が設けられる接点N32と信号ラインLx間の電流路は、本発明に係る第3の電流路を構成し、該第3の電流路及び薄膜トランジスタTr32を含む回路構成は、本発明に係る第3の電流制御部を構成する。さらに、薄膜トランジスタTr34及びTr35が設けられる電源ラインPLと信号ラインLx間の電流路は、本発明に係る第2の電流路を構成し、該第2の電流路及び薄膜トランジスタTr34、Tr35を含む回路構成は、本発明に係る第2の電流制御部を構成する。
【0078】
そして、上述したような回路構成を有する電流ラッチ回路RCにおいて、薄膜トランジスタTr35のトランジスタサイズが、薄膜トランジスタTr33に比較して、任意の所定数倍の大きさになるように構成されている。すなわち、薄膜トランジスタTr33を構成するチャネル領域の寸法比(チャネル長/チャネル幅)L/W(Tr33)に対して、薄膜トランジスタTr35を構成するチャネル領域の寸法比L/W(Tr35)が1以上の任意の所定数倍k(kは1以上の任意の正の数)になるように設計されている。これにより、薄膜トランジスタTr33及びTr35のゲート端子に共通に接続される接点N31の電位により、次式(1)及び図12(a)に示すように、薄膜トランジスタTr33の電流路(ソース−ドレイン間)に流れる電流(後述する書込電流I31)に対して、所定数k倍の大きな電流(後述する搬送電流I32)が薄膜トランジスタTr35の電流路(ソース−ドレイン間)に流れることになる。
L/W(Tr33):L/W(Tr35)=1:k=I31:I32
∴ I32=k×I31 ・・・(1)
【0079】
このような構成を有する電流保持部133における駆動制御動作は、図13に示すように、上記電流ラッチ回路RCxに信号電流生成回路132Aから供給される色成分電流Ir、Ig、Ibのいずれか(以下、便宜的に「色成分電流Ix」と記す)を書き込み、電圧成分として保持する電流保持動作(電流保持動作期間;第1の動作タイミング、第1の動作期間)と、該電流保持動作時に書き込み、保持された電圧成分に基づいて、上記色成分電流Ixに相当する階調電流IpixをデータラインDLを介して各表示画素に供給する電流供給動作(電流供給動作期間;第2の動作タイミング、第2の動作期間)と、を設定することにより実行される。ここで、電流保持動作期間においては、上述したシフトレジスタ回路131から順次出力されるシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・に基づいて、電流保持部133に備えられた複数の電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・が信号ラインLr、Lg、Lbに供給される色成分電流Ir、Ig、Ibを順次取り込み、保持する動作を連続的に実行し、その後、時間的に重ならないタイミングで、各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に保持された色成分電流Ir、Ig、Ibを階調電流Ipixとして各表示画素に一括して供給するように電流供給動作期間が設定される。以下、具体的に説明する。
【0080】
(電流保持動作)
まず、電流保持動作期間においては、図13に示すように、信号電流生成回路132Aから色成分電流Ir、Ig、Ibがシフトレジスタ回路131からのシフト信号(ハイレベルの信号電圧)SR1、SR2、SR3、・・・に同期するタイミングで各信号ラインLr、Lg、Lbに供給されるとともに、シフト信号SR1、SR2、SR3、・・・が電流保持部133の各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に順次出力されることにより、図12(a)に示すように、薄膜トランジスタTr31、Tr32及びTr34がオン動作する。ここで、上述した信号電流生成回路132Aにより供給される色成分電流Ir、Ig、Ibが負極性の電流である場合には、電源ラインPLにローレベルの電源電圧(第1の電源電圧)Vdd(Vdl)が印加される。
【0081】
これにより、接点N31にローレベルの電源電圧Vdlが印加されるとともに、色成分電流Ir、Ig、Ibが各信号ラインLr、Lg、Lbを介して各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・側から信号電流生成回路132A方向に引き込まれる動作が行われることにより、薄膜トランジスタTr33及びTr35の各ソース端子(すなわち、信号ラインLr、Lg、Lbとの接続接点N34)側に、ローレベルの電源電圧Vdlよりも低電位の所定の電圧レベルが印加されて、薄膜トランジスタTr33及びTr35がオン動作する。
【0082】
したがって、電源ラインPLから薄膜トランジスタTr33、接点N32、薄膜トランジスタTr32を介して信号ラインLr、Lg、Lb方向に、薄膜トランジスタTr33のトランジスタサイズに応じた引き込み電流(以下、便宜的に「保持電流」と記す)I31が流れるとともに、電源ラインPLから薄膜トランジスタTr34及びTr35を介して信号ラインLr、Lg、Lb方向に、薄膜トランジスタTr35のトランジスタサイズに応じた引き込み電流(以下、便宜的に「搬送電流」と記す)I32が流れる。ここで、各信号ラインLr、Lg、Lbに供給される色成分電流Ir、Ig、Ibは、上記保持電流I31と搬送電流I32の合計値に相当するので、上記式(1)に基づいて、次式(2)に示すように、保持電流(表示画素に供給される階調電流に相当する)I31の所定数倍(k倍)以上の電流値となるように設定される。
Ir、Ig、Ib=I31+I32=(1+k)×I31 ・・・(2)
【0083】
また、このとき、薄膜トランジスタTr33のゲート電圧(接点N31の電位)は、薄膜トランジスタTr33のドレイン−ソース間に保持電流I31を流すために必要な電圧値になり、このゲート電圧が薄膜トランジスタTr33のゲート−ソース間に設けられたコンデンサ(例えば、寄生容量+付加蓄積容量)C31に電圧成分として充電される。なお、図示を省略したが、薄膜トランジスタTr33のドレイン−ソース間に保持電流I31が流れて、ゲート電圧が保持された状態においては、上記コンデンサC31に加え、薄膜トランジスタTr31のゲート電圧(ハイレベルのシフト信号)とソース電圧(薄膜トランジスタTr33のゲート電圧)間の電位差が薄膜トランジスタTr31の寄生容量にも電圧成分として充電される。また、この状態においては、薄膜トランジスタTr36のゲート端子に印加される書込制御信号WEがローレベルに設定されていることにより、電流保持部133(データドライバ130A)とデータラインDL(表示パネル110A)とは電気的に絶縁された状態にあり、電流ラッチ回路RCx側(接点N32)の電位はデータラインDLには供給されない。
【0084】
このような電流保持動作を、図13に示すように、各データラインDL(表示画素)ごとに設けられた電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・の全てについて、シフトレジスタ回路131から出力されるシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・の出力タイミングに基づいて、順次時系列的に実行する。すなわち、RGBの各色成分を有する各表示データに基づく色成分電流Ir、Ig、Ibを取り込み保持するために必要な動作期間(信号電流の供給期間)をTrgbとした場合、個別の色成分電流Ir、Ig、Ibを各電流ラッチ回路に取り込み保持する動作期間Tr、Tg、Tbは、各々Tr、Tg、Tb=Trgb/3となり、この動作期間ごとに各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に表示データ(各色成分電流)が順次保持されることになる。
【0085】
(電流供給動作)
次いで、電流保持動作期間終了後の電流供給動作期間においては、図13に示すように、シフトレジスタ回路131からのシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・が遮断される(すなわち、ローレベルの信号電圧が印加される)ことにより、図12(b)に示すように、薄膜トランジスタTr31、Tr32及びTr34がオフ動作する。このとき、電源ラインPLに接地電位よりも高いハイレベルの電源電圧(第2の電源電圧)Vdd(Vdh)が印加されるとともに、信号電流生成回路132Aによる色成分電流Ir、Ig、Ibの引き込み動作が停止される。
【0086】
これにより、色成分電流Ir、Ig、Ibの引き込み動作に伴う接点N31及びN32への特定の電圧レベルの印加が遮断されて、コンデンサC31に充電された電圧がそのまま保持されることにより、薄膜トランジスタTr33はオン状態を維持し、また、電源ラインPLにはハイレベルの電源電圧Vdhが印加されるので、接点N32にはハイレベルの電圧レベルが印加されることになる。このとき、システムコントローラ150からハイレベルの書込制御信号WEが印加されることにより、薄膜トランジスタTr36がオン動作して、電源ラインPLから接点N32方向へ薄膜トランジスタTr33を介して、コンデンサC31に保持された電圧成分に基づく電流I33が流れる。したがって、各電流ラッチ回路RCxから薄膜トランジスタTr36を介して各データラインDLに、電流I33からなる階調電流Ipixが供給される。また、データラインDLに供給される階調電流Ipix(電流I33)は、上記保持電流I31と同等の電流値(Ipix≒I31)を有することになる。
【0087】
ここで、表示パネル110Aの各表示画素に設けられる画素駆動回路DCとして、例えば、上述した電流印加方式の回路構成(図6、図7参照)を適用し、当該表示画素の書込動作期間と上記電流供給動作期間を同期するように設定することにより、画素駆動回路DCyの書込動作期間において、表示データに応じた階調電流Ipix(電流I33)が各表示画素に取り込み保持され(書き込まれ)、発光動作期間において、該保持された階調電流Ipixに応じた駆動電流が有機EL素子OELに供給されて所定の輝度階調で発光動作する。
【0088】
(表示装置の駆動制御方法)
次いで、上述した構成を有する表示装置の動作について、図面を参照して説明する。
図14は、本実施形態に係る表示装置における駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【0089】
上述したような構成を有する表示装置における駆動制御方法は、まず、図14に示すように、一走査期間Tscを1サイクルとして、該一走査期間Tsc内に、特定の走査ラインに接続された表示画素群を選択して表示データに対応する信号電流を書き込み、信号電圧として保持する書込動作期間(選択期間)Tseと、該書込動作期間Tseに書き込み、保持された信号電圧に基づいて、上記表示データに応じた駆動電流を有機EL素子に供給して、所定の輝度階調で発光動作させる発光動作期間(表示画素の非選択期間)Tnseと、を設定(Tsc=Tse+Tnse)し、各動作期間において、上述した画素駆動回路DCと同等の駆動制御を実行する。ここで、各行ごとに設定される書込動作期間Tseは、相互に時間的な重なりが生じないように設定される。また、図14において、書込動作期間Tseは、上記電流保持部133における電流供給動作期間に相当する。なお、図示を省略したが、電流保持部133における電流保持動作期間については、同一の走査期間Tsc内であって、上記書込動作期間Tseの直前に設定されるものであってもよいし、当該走査期間Tscに先立つ別個のタイミングで設定されるものであってもよい。
【0090】
すなわち、表示画素への書込動作期間Tseにおいては、図14に示すように、特定の行(i行目)の表示画素に対して、走査ドライバ120及び電源ドライバ140により走査ラインSL及び電源ラインVLを所定の信号レベルに走査することにより、データドライバ130A(電流保持部133及び書込制御部134)により各データラインDLに一括して供給された階調電流Ipixに対応する書込電流I11を電圧成分として一斉に保持する動作を実行し、その後の発光動作期間Tnseにおいては、上記書込動作期間Tseに保持された電圧成分に基づく駆動電流I12を有機EL素子OELに継続的に供給することにより、表示データに対応する輝度階調で発光動作が継続される。
このような一連の駆動制御動作を、図14に示すように、表示パネル110Aを構成する全ての行の表示画素群について順次繰り返し実行することにより、表示パネル1画面分の表示データが書き込まれて、各色成分に対応した表示画素が所定の輝度階調で発光し、所望のカラー階調で画像情報が表示される。
【0091】
したがって、本実施形態に係る電流駆動装置及び表示装置並びにその駆動制御方法によれば、有機EL素子OELを微小な階調電流で発光動作させるために、各電流ラッチ回路に微小な電流(保持電流)を書き込む際に、上記式(2)に示したように、薄膜トランジスタTr33に流れる保持電流I31に比較して、所定数倍以上の大きな電流値を有する色成分電流Ir、Ig、Ib(=(1+k)×I31)を各信号ラインLr、Lg、Lbに流すことができるので、表示パネル110Aの信号ラインLr、Lg、Lbに付加される寄生容量を大電流で迅速に充電して、表示データに応じた所定の電流値を有する色成分電流Ir、Ig、Ibを早期に安定して供給することができ、電流保持動作に要する時間を短縮することができる。また、このことは、換言すれば、電流保持動作期間が短く設定されている場合であっても、表示データ(保持電流)を良好に保持することができることを意味するので、高精細化された表示パネルを備えつつ、表示応答特性に優れた表示装置を実現することができる。
【0092】
また、本実施形態に係る電流駆動装置及び表示装置においては、各データラインDLを介して特定の行の表示画素群に一括して供給される階調電流Ipixは、単一の電流源からなる信号電流生成回路132Aにより生成され、各信号ラインLr、Lg、Lbを介して各電流ラッチ回路に供給される色成分電流Ir、Ig、Ibに基づいて生成されるので、各表示画素に供給される階調電流Ipix相互の電流特性を均一化することができ、表示画素に設けられた発光素子(有機EL素子)の発光特性のバラツキを抑制して、表示画質の向上を図ることができる。
【0093】
なお、本実施例においては、データドライバ130Aの構成として、電流保持部133側から信号電流生成回路132A方向に引き込むように色成分電流Ir、Ig、Ibを供給して(すなわち、負極性の色成分電流を供給して)、電流保持部133の各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に電圧成分として保持した後、電流保持部133側から表示パネル110A方向に流し込むように上記電圧成分(色成分電流)に応じた階調電流Ipixを供給する(すなわち、正極性の階調電流を供給する)場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、表示画素に設けられる画素駆動回路DCとして、上述した電流シンク方式の回路構成(図4、図5参照)を適用したものであってもよい。この場合にあっては、上述したデータドライバ130A(電流保持部133)の構成において、表示パネル110Aに供給される階調電流Ipixを、表示画素側から電流保持部133方向に引き込むように電流の極性(電流の流れる方向)を逆に設定すればよい。
【0094】
具体的には、例えば、図11及び図12に示した電流ラッチ回路RCxにおいて、電流供給動作期間(画素駆動回路側においては書込動作期間に相当する)に、電流ラッチ回路RCxの電源ラインPLに、画素駆動回路DCの電源ラインVLに印加されるローレベルの電源電圧Vscl以下の、ローレベルの電源電圧Vdlが印加されるように設定する。これにより、電流保持部133による電流供給動作(画素駆動回路DCの書込動作)において、階調電流Ipixが表示画素側からデータラインDLを介して電流保持部133方向に流れるので、電流シンク方式の画素駆動回路DCxに該階調電流Ipixに対応した書込電流I11を書き込むことができる。
【0095】
また、電流シンク方式の画素駆動回路DCxに対応したデータドライバ130Aの構成としては、信号電流生成回路132Aから各信号ラインLr、Lg、Lbを介して電流保持部133に供給される各色成分電流Ir、Ig、Ibの流れる方向を、信号電流生成回路132A側から電流保持部133方向に流し込むように設定する。これにより、電流保持部133による電流保持動作において、信号ラインLr、Lg、Lbを介して電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に供給される各色成分電流Ir、Ig、Ibが、電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に設けられた薄膜トランジスタTr33とTr35のトランジスタサイズに応じた電流値を有するように分流されて、薄膜トランジスタTr33及びTr35を介して、保持電流及び搬送電流として電源ラインPLに流れる(図12(a)に示した保持電流I31及び搬送電流I32とは逆方向に流れる)ので、該保持電流I31により保持された電圧成分により、薄膜トランジスタTr33がオン動作して、薄膜トランジスタTr36のオン動作により、表示画素側から各データラインDLを介して電流保持部133方向に引き込むように階調電流Ipixを流して、電流シンク方式の画素駆動回路DCxに該階調電流Ipixに対応した書込電流I11を書き込むことができる。
【0096】
なお、上述した実施形態においては、表示データに応じた色成分電流Ir、Ig、Ibに基づいて、所定の保持電流(階調電流Ipix)を保持する電流保持部133をデータドライバ130A内部に設け、表示パネル110Aとは別個の構成として示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に示すように、表示パネル110Aと同一基板上に一体的に形成したものであってもよい。
図15は、本実施形態に係る表示パネルに適用されるデータドライバの他の実施例を示す回路構成図である。なお、上述した実施例と同等の構成については、同一の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
【0097】
図15に示すように、本実施例に係るデータドライバ130Bは、上述した実施例(図8参照)に示した電流保持部133及び書込制御部134を、画素アレイを構成する表示画素(特に、画素駆動回路DC)と同一のチャネル型(nチャネル型)の薄膜トランジスタにより構成することにより、画素アレイと電流保持部133及び書込制御部134を、同一の基板(アレイ基板)上に一体的に形成した表示パネル110Bとして構成し、シフトレジスタ回路131及び信号電流生成回路132Aを該表示パネル110Bとは別個に形成した構成を有している。
このような構成により、表示パネル110B(アレイ基板上)の各回路構成を、全てnチャネル型の薄膜トランジスタにより形成することができるので、比較的製造プロセスが煩雑で、製造コストが高価なポリシリコンや単結晶シリコンの製造技術を用いることなく、すでに製造技術が確立されたアモルファスシリコンを適用して、動作特性の安定した表示装置を安価に製造することができる。
【0098】
(データドライバの第2の実施例)
次に、本発明に係る表示装置に適用されるデータドライバの第2の実施例について、図面を参照して説明する。
図16は、本発明に係る表示装置に適用されるデータドライバ(電流駆動装置)の第2の実施例を示す回路構成図であり、図17は、本実施例に係るデータドライバにおける動作の一例を示すタイミングチャートである。なお、上述した実施例と同等の構成については、同一の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
【0099】
上述した実施形態(図8、図13参照)においては、電流保持部133を構成し、各データラインDLごとに設けられた電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・の各々に対して、シフトレジスタ回路131からシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・を順次出力して、RGPの各色成分電流Ir、Ig、IbをTr、Tg、Tb(=Trgb/3)の動作期間ごとに時系列的に取り込み保持する構成を有する場合について説明したが、本実施形態においては、同一の動作期間で各表示データに基づくRGPの各色成分電流Ir、Ig、Ibを一括して取り込み保持する構成を有している。
【0100】
具体的には、図16に示すように、図8に示した表示装置の回路構成において、シフトレジスタ回路131から出力される各シフト信号SR1、SR2、SR3、・・・が、3個一組の電流ラッチ回路RC1〜RC3、RC4〜RC6、・・・の各々に対して、共通に供給されるように構成されている。すなわち、RGBの各色成分に対応した3個の電流ラッチ回路RC1〜RC3、RC4〜RC6、・・・を各々一組として、各組ごとに単一のシフト信号SR1、SR2、SR3、・・・が分岐されたシフト信号S1a〜S1c、S2a〜S2c、・・・が供給されて、各組の電流ラッチ回路RC1〜RC3、RC4〜RC6、・・・ごとに相互に同期して上記電流保持動作を実行するように構成されている。
【0101】
このような構成により、図17に示すように、データドライバ130C(電流保持部133)における電流保持動作において、信号電流生成回路132Aから各信号ラインLr、Lg、Lbを介して供給されるRGBの各色成分電流Ir、Ig、Ibを、単一の動作期間Trgbで同時並行的に一組の電流ラッチ回路(図17では、電流ラッチ回路RC1〜RC3)に取り込み保持することができる。したがって、各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・への各表示データに基づく色成分電流Ir、Ig、Ibの取り込み保持動作に要する動作期間を、上述した実施形態に比較して、1/3に大幅に短縮することができる。また、このことは、換言すれば、第1の実施例に示したデータドライバ130Aに比較して、一定の電流保持動作期間において、より多くの表示データに基づく信号電流(色成分電流)を書き込むことができることを意味するので、より高精細な表示画質を実現した表示パネル(表示装置)に良好に適用することができる。
【0102】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る表示装置の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
図18は、本発明に係る表示装置の第2の実施形態を示す概略ブロック図であり、図19は、本実施形態に係る表示装置に適用される表示パネル及びデータドライバの一例を示す概略構成図である。なお、上述した実施形態と同等の構成については、同一の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
【0103】
上述した第1の実施形態(図1、図2参照)においては、表示パネル110Aの各表示画素に表示データ(階調電流Ipixに対応する電圧成分)を保持する画素駆動回路DCを備え、アクティブマトリクス型の駆動方式を採用した表示装置について説明したが、本実施形態においては、表示パネルに相互に直交するように配設された走査ライン及びデータラインに、電流制御型の発光素子を直接接続した表示パネルを備え、単純マトリクス(パッシブマトリクス)型の駆動方式を採用した表示装置を有している。
【0104】
具体的には、図18、図19に示すように、本実施形態に係る表示装置100Bは、概略、上述した第1の実施形態と同等の構成を有する走査ドライバ120Aと、データドライバ130Aと、システムコントローラ150と、表示信号生成回路160と、を備えるとともに、相互に直交する方向に配設された走査ラインSL及びデータラインDLに、各々カソード端子及びアノード端子が接続された有機EL素子OELが、マトリクス状に配列された単純マトリクス型の表示パネル110Bを備えた構成を有している。
【0105】
なお、ここでは、上述した第1の実施形態と同様に、表示パネル110Bの各表示画素を構成する発光素子として、有機EL素子OELを適用した場合について示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光ダイオード等の他の電流制御型の発光素子を適用するものであってもよい。また、データドライバ130Aの信号電流生成回路132A及び電流保持部133を構成する電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・は、上述したように、信号電流生成回路132Aにより生成される各色成分電流Ir、Ig、Ibの流れる方向を、適宜設定することにより、データラインDLに供給される階調電流Ipixの流れる方向を任意に設定することができる。本実施形態においては、階調電流Ipixがデータドライバ130A(電流保持部133)側からデータラインDLを介して表示パネル110B(表示画素)方向に流れるように設定する。
【0106】
したがって、このような構成を有する表示装置において、所定の表示期間内に電流保持動作期間と、電流供給動作期間(又は、発光動作期間)とを設定し、データドライバ130Aにおける電流保持動作期間において、表示データに基づくRGBの各色成分電流Ir、Ig、Ibを、電流保持部133の各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に順次取り込み保持し、電流供給動作期間(又は、表示画素における発光動作期間)において、上記色成分電流Ir、Ig、Ibに基づく階調電流Ipixを、データラインDLを介して各表示画素に一括して供給することにより、特定の行の表示画素群に上記階調電流Ipixに基づく輝度階調で各有機EL素子OELを継続的発光動作させる一連の動作を、表示パネル110Bの一画面分について時系列的に順次繰り返し実行することにより、所望のカラー階調で画像情報を表示することができる。
【0107】
よって、本実施形態においても、表示画素における輝度階調が比較的低く表示パネルに供給する階調電流が微小である場合や、表示画素のサイズが小さく表示パネルに供給する階調電流が微小である場合であっても、電流保持部を構成する各電流ラッチ回路へ大電流からなる色成分電流を供給することにより、信号ラインに付加された寄生容量(配線容量)を迅速に充電することができるので、色成分電流を早期に安定化させて階調電流となる保持電流を良好に保持することができる。よって、電流保持動作に要する時間を短縮することができ、表示パネルが高精細化された場合であっても、表示応答特性に優れた表示装置を実現することができる。
【0108】
<第3の実施形態>
次に、本発明に係る表示装置の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。
図20は、本発明に係る表示装置の第3の実施形態に適用されるデータドライバ(電流駆動装置)の一実施例を示す回路構成図であり、図21は、本実施例に係るデータドライバに適用される信号電流生成回路の一例を示す回路構成図であり、図22は、本実施例に係るデータドライバにおける動作の一例を示すタイミングチャートである。なお、上述した各実施形態と同等の構成については、同一の符号を付してその説明を簡略化又は省略する。
【0109】
上述した第1及び第2の実施形態(図8、図19参照)においては、信号電流生成回路132Aによりカラー映像信号に基づいて生成される表示データに基づいて、RGBの各色成分電流Ir、Ig、Ibを並列的に生成して、個別の信号ラインLr、Lg、Lbを介して供給し、電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に順次取り込み、該各色成分電流Ir、Ig、Ibに対応した保持電流を電圧成分として保持した後、該電圧成分に応じた階調電流Ipixを表示パネル110A、110Bに配設された各データラインDLを介して、特定の行の表示画素群に一括して供給することにより、所望の画像情報をカラー階調表示する場合について説明したが、本実施形態においては、モノクロ映像信号に基づいて生成される表示データに基づいて、輝度階調に関連する信号電流を順次生成して、単一の信号ラインを介して供給し、該信号電流を順次取り込み保持した後、該信号電流に応じた階調電流を表示画素群に供給することにより、所望の画像情報をモノクロ階調表示する構成を有している。
【0110】
具体的には、図20に示すように、本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバ130Dは、上述した実施形態と同等の構成を有するシフトレジスタ回路131と、電流保持部133と、書込制御部134と、を備えるとともに、表示データD〜Dに基づいて、各発光素子(有機EL素子)における輝度階調に対応した信号電流Iyを生成し、単一の信号ラインLyを介して供給する信号電流生成回路132Bと、を備えた構成を有している。ここで、電流保持部133を構成し、表示パネル110Aに配設されたデータラインDLの各々に対応して設けられた各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・は、上記単一の信号ラインLyに共通に接続されている。
【0111】
また、本実施例に係るデータドライバ130Dに適用される信号電流生成回路132Bは、図21に示すように、1行分の表示データD〜Dを保持するデータラッチ回路132xと、階調生成電圧V〜Vに基づいて、上記保持された表示データD〜Dをアナログ信号電圧(階調電圧Vpix)に変換するD/A変換回路132yと、該階調電圧Vpixに基づいて輝度階調に関連する信号電流Iyを生成し、出力イネーブル信号OEに基づいて、信号電流Iyを単一の信号ラインLyを介して、電流保持部133に供給する電圧電流変換・電流供給回路132zと、を有して構成されている。すなわち、本実施例に係る信号電流生成回路132Bは、モノクロ映像信号に基づいて生成される表示データD〜D(輝度階調信号成分)に基づいて、有機EL素子OELの発光輝度に関連する信号電流Iyを生成する回路構成を、一組のみ備えた構成を有している。
【0112】
このような構成を有するデータドライバ(電流保持部)における電流保持動作において、図22に示すように、シフトレジスタ回路131のシフト信号SR1、SR2、SR3・・・の出力タイミングに同期して、信号電流生成回路132Bにより表示データに基づく信号電流I1、I2、I3・・・を順次生成して単一の信号ラインLxを介して供給し、各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に順次取り込み、該信号電流I1、I2、I3・・・に対応した保持電流を電圧成分として保持した後、電流供給動作において、各電流ラッチ回路RC1、RC2、RC3、・・・に保持された電圧成分に応じた階調電流Ipixを、個別のデータラインDLを介して特定の行の表示画素群に一括して供給し、各表示画素に設けられた画素駆動回路DCにより、該階調電流Ipixに応じた輝度階調で有機EL素子を発光動作させる。
このような一連の駆動制御動作を、第1の実施形態(図14)に示したように、表示パネル110Aを構成する全ての行の表示画素群について順次繰り返し実行することにより、1走査期間に表示パネル1画面分の表示データが書き込まれて、所望の画像情報がモノクロ階調で表示される。
【0113】
なお、上述した各実施形態においては、本発明に係る電流駆動装置を表示装置のデータドライバに適用した場合についてのみ説明したが、本発明はこのような適用例に限定されるものではなく、例えば、発光ダイオードを多数配列して形成されるプリンタヘッドの駆動回路のように、所定の電流値を有する電流を供給することにより該電流値に応じた駆動状態で動作する機能素子を多数備えたデバイスの駆動回路に良好に適用することもできる。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電流駆動装置及びその駆動制御方法によれば、有機EL素子や発光ダイオード等のように、供給される駆動電流の電流値に応じて所定の駆動状態(発光輝度)で動作する複数の負荷(発光素子)に対して、所定の電流値を有する駆動電流を個別に供給する電流駆動装置において、電流保持動作期間においては、単一の電流源により、複数の負荷に個別に供給されるべき駆動電流に対応した第1の電流(保持電流)と第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流(搬送電流)とを合計した電流値を有する信号電流を生成して、電流供給線を介して電流保持部に供給し、各負荷に対応して、第1の電流(保持電流)に応じた電圧成分を個別の電流ラッチ回路に順次保持し、また、電流保持動作期間後の電流供給動作期間においては、上記電圧成分に基づく駆動電流を複数の負荷に一括して供給することができるので、負荷に供給される駆動電流の電流特性を均一化して、負荷の駆動特性のバラツキを抑制することができるとともに、負荷に供給される駆動電流が微小な場合であっても、電流供給線に供給する電流を大きくすることができるため、電流供給線に付加される寄生容量を迅速に充電して、短時間で保持電流(駆動電流)に対応した電圧成分を保持することができる。
【0115】
また、電流保持部を構成する上記電流ラッチ回路を、nチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成し、さらに、上記保持電流と搬送電流の関係を設定する手法として、該薄膜トランジスタのサイズ(トランジスタのチャネル幅に対するチャネル長の比)の比を上記所定数倍になるように構成することができるので、すでに確立された製造技術を適用して、簡易かつ比較的安価に、動作特性が良好で安定した電流駆動装置を実現することができる。
【0116】
また、本発明に係る表示装置によれば、相互に直交する走査ライン及びデータラインの交点近傍に、発光素子を備えた表示画素をマトリクス状に配列してなる表示パネルを備えたディスプレイにおいて、上述したような電流駆動装置をデータドライバに適用し、表示パネルの所定の行に配列された表示画素群の書込動作期間(電流供給動作期間)に先立つ所定の動作タイミング(電流保持動作期間)で、単一の電流源により生成された、各表示画素の発光素子を所望の輝度階調で発光動作させるための階調電流に対応する第1の電流(保持電流)と、第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流(搬送電流)との合計となる電流値を有する信号電流が、電流供給線を介して電流保持部に供給され、該信号電流のうち、第1の電流(保持電流)に対応する電圧成分のみが保持され、書込動作期間中に、上記電流保持部に保持した電圧成分に基づく駆動電流を階調電流として、データラインを介して一括して各表示画素に供給することができるので、各表示画素に供給される階調電流相互の電流特性を均一化することができ、表示画素に設けられた発光素子の発光特性のバラツキを抑制して表示画質の向上を図ることができる。
【0117】
また、例えば、表示パネルの小型化や高精細化に伴って表示画素が微細化された場合や比較的下位の輝度階調で各表示画素を発光動作させる場合のように、表示パネルを構成する表示画素に供給すべき階調電流が微小である場合であっても、もしくは、表示パネルに配設されるデータライン(信号線)数の増加に伴って上記電流保持動作期間が短く設定された場合であっても、電流供給線に供給する電流を大きくすることができるため、データドライバの電流保持部に階調電流に対応する電圧成分を短時間で良好に保持することができるので、所定の動作期間(一走査期間)内に、階調電流を規定する信号電流の生成、階調電流に対応した電圧成分の保持動作、階調電流の各表示画素への供給動作及び表示画素における所定の輝度階調での発光動作を良好に実行することができる表示装置を提供することができる。
【0118】
さらに、本発明に係る表示装置に適用される表示パネルを構成する各表示画素として、nチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタからなる画素駆動回路や、薄膜構造を有する発光素子(例えば、有機EL素子や発光ダイオード等)を備えた構成を適用することにより、少なくとも、上記電流保持部(電流ラッチ回路)を表示パネルと同一の基板上に形成することができるので、製造歩留まりの向上や装置規模の小型化等により、表示装置の低コスト化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示装置の第1の実施形態を示す概略ブロック図である。
【図2】本実施形態に係る表示装置に適用される表示パネルの一例を示す概略構成図である。
【図3】本実施形態に係る表示装置の全体構成の他の例を示す概略ブロック図である。
【図4】本発明に係る表示パネルに適用される画素駆動回路の一実施例を示す回路構成図である。
【図5】本実施例に係る画素駆動回路における動作を示す概念図である。
【図6】本発明に係る表示パネルに適用される画素駆動回路の他の実施例を示す回路構成図である。
【図7】本実施例に係る画素駆動回路における動作を示す概念図である。
【図8】本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバ(電流駆動装置)の第1の実施例を示す回路構成図である。
【図9】本実施例に係るデータドライバに適用される表示信号電流生成回路の一例を示す回路構成図である。
【図10】本実施例に係るデータドライバに適用される電圧電流変換・電流供給回路の一例を示す回路構成図である。
【図11】本実施例に係るデータドライバに適用される電流保持部の要部構成(電流ラッチ回路)例を示す回路構成図である。
【図12】本構成例に係る電流保持部における動作を示す概念図である。
【図13】本構成例に係る電流保持部における動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図14】本実施形態に係る表示装置における駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図15】本実施形態に係る表示パネルに適用されるデータドライバの他の実施例を示す回路構成図である。
【図16】本実施形態に係る表示装置に適用されるデータドライバ(電流駆動装置)の第2の実施例を示す回路構成図である。
【図17】本実施例に係るデータドライバにおける動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図18】本発明に係る表示装置の第2の実施形態を示す概略ブロック図である。
【図19】本実施形態に係る表示装置に適用される表示パネル及びデータドライバの一例を示す概略構成図である。
【図20】本発明に係る表示装置の第3の実施形態に適用されるデータドライバ(電流駆動装置)の一実施例を示す回路構成図である。
【図21】本実施例に係るデータドライバに適用される信号電流生成回路の一例を示す回路構成図である。
【図22】本実施例に係るデータドライバにおける動作の一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
100A、100B 表示装置
110A、110B 表示パネル
120A〜120C 走査ドライバ
130A〜130D データドライバ
131 シフトレジスタ回路
132A、132B 信号電流生成回路
133 電流保持部
134 書込制御部
140 電源ドライバ
150 システムコントローラ
160 表示信号生成回路

Claims (30)

  1. 駆動電流の電流値に応じて駆動状態が制御される複数の負荷に接続され、該複数の負荷の各々に前記駆動電流を個別に供給する電流駆動装置において、
    前記駆動電流に対応する第1の電流と、該第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流とを合計した電流値を有する信号電流を生成して出力する電流生成手段と、
    前記電流生成手段に接続され、前記信号電流が供給される電流供給線と、
    該電流供給線を介して、前記第1の電流と前記第2の電流とが供給され、前記複数の負荷の各々に対応して設けられた複数の電流ラッチ部に、前記第1の電流に応じた電圧成分を個別に保持する電流保持手段と、
    前記電流保持手段の前記各電流ラッチ部に保持された前記電圧成分に基づいて生成された前記駆動電流を、前記複数の負荷の各々に個別に供給する電流供給手段と、
    を備え
    前記電流ラッチ部は、
    一端側に電位の異なる電源電圧が選択的に印加され、他端側に前記電流供給手段を介して前記負荷が接続される第1の電流路を有し、該第1の電流路の一端側に第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流路に所定の電流値を有する前記第1の電流を流し、該第1の電流に伴う電荷を蓄積する電荷蓄積部を備え、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧よりも高電位の第2の電源電圧を印加した状態で、前記電荷蓄積部に蓄積された電荷に基づく前記駆動電流を前記負荷に供給する制御を行う負荷駆動制御部と、
    前記第1の電流路に前記第1の電流を流す制御を行う第1の電流制御部と、
    一端側に前記電源電圧が選択的に印加され、前記第1の電流路に並列的に設けられる第2の電流路を有し、該第2の電流路に前記第1の電流の所定数倍の電流値を有する前記第2の電流を流す制御を行う第2の電流制御部と、
    を具備し、
    前記電流供給線は、前記第1の電流路の他端側及び前記第2の電流路の他端側に電気的に接続されていることを特徴とする電流駆動装置。
  2. 前記電流駆動装置は、
    第1の動作タイミングで、前記電流生成手段から前記電流供給線を介して前記電流保持手段に前記信号電流を供給し、前記電流保持手段に該信号電流を取り込み、前記第1の電流に応じた電圧成分を保持し、
    前記第1の動作タイミングと時間的に重ならない第2の動作タイミングで、前記電流保持手段に保持された前記電圧成分に基づく前記駆動電流を、前記電流供給手段により前記複数の負荷の各々に個別に供給することを特徴とする請求項1記載の電流駆動装置。
  3. 前記電流駆動装置は、前記第2の動作タイミングで、前記駆動電流を前記複数の負荷の各々に一括して供給することにより、前記複数の負荷を相互に並列的に動作させることを特徴とする請求項2記載の電流駆動装置。
  4. 前記電流ラッチ部は、
    前記第1の動作タイミングで、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流制御部により前記第1の電流路に前記第1の電流が流れ、前記電荷蓄積部に前記第1の電流に応じた所定の電荷が蓄積され、
    前記第2の動作タイミングで、前記第1の電流路の一端側に前記第2の電源電圧を印加した状態で、前記負荷駆動制御部により前記電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じて前記駆動電流が前記負荷に供給されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電流駆動装置。
  5. 前記電流ラッチ部は、前記第1の電流路の他端側及び前記電流供給線間に設けられ、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流が流れることにより、前記第1の電流路へ前記第1の電流を流す第3の電流路を有し、該第3の電流路に流れる電流を制御する第3の電流制御部を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電流駆動装置。
  6. 前記負荷駆動制御部は、前記第1の電流路に設けられ、該第1の電流路に流れる前記第1の電流の値を制御する第1のスイッチング素子を備え、
    前記電荷蓄積部は、前記第1のスイッチング素子と前記第1の電流路の間に設けられた容量素子からなり、
    前記第1の電流制御部は、前記第1のスイッチング素子の動作を制御する第2のスイッチング素子を備え、
    前記第3の電流制御部は、前記第3の電流路に設けられ、該第3の電流路に流れる電流を制御する第3のスイッチング素子を備え、
    前記第2の電流制御部は、前記第2の電流路に設けられ、該第2の電流路に流れる電流を制御する第4のスイッチング素子と、該第4のスイッチング素子と直列に接続され、前記第2の電流の値を制御する第5のスイッチング素子と、
    を備えることを特徴とする請求項記載の電流駆動装置。
  7. 前記第1乃至第5のスイッチング素子は、nチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成されていることを特徴とする請求項記載の電流駆動装置。
  8. 前記第1の電流に対する前記第2の電流の電流値の倍率は、前記第1の電流制御部及び前記第2の電流制御部を構成するトランジスタのサイズに基づいて設定されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電流駆動装置。
  9. 前記第5のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタは、前記第1のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタに対して、トランジスタのチャネル幅に対するチャネル長の比が前記所定数倍になるように設定されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の電流駆動装置。
  10. 前記電荷蓄積部における前記容量素子は、少なくとも、前記第1のスイッチング素子と前記第1の電流路間に形成された寄生容量を含むことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の電流駆動装置。
  11. 少なくとも、前記電流保持手段は、前記複数の負荷と同一の基板上に形成されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電流駆動装置。
  12. 前記複数の負荷は、マトリクス状に配列された表示画素群であって、
    前記駆動電流は、前記表示画素群に所望の画像情報を表示するための表示信号に含まれる輝度階調に応じた電流値を有するように設定されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電流駆動装置。
  13. 前記表示画素は、前記電流保持手段から前記電流供給手段を介して供給される前記駆動電流の電流値に応じて、所定の輝度階調で発光動作する電流制御型の発光素子を含むことを特徴とする請求項12記載の電流駆動装置。
  14. 前記表示信号は、赤、緑、青の3原色からなる色成分を含むカラー表示信号であって、
    前記電流保持手段は、前記各色成分ごとの輝度階調に応じた前記信号電流群を一組として、該各信号電流群ごとに3個一組の前記電流ラッチ部に個別に取り込み保持することを特徴とする請求項12又は13記載の電流駆動装置。
  15. 複数の負荷の各々に所定の電流値を有する駆動電流を個別に供給することにより、前記複数の負荷を所定の駆動状態で動作させる電流駆動装置の駆動制御方法において、
    第1の動作期間中に、
    第1の電流と、該第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流とを合計した電流値を有する信号電流を生成して供給するステップと、
    前記複数の負荷の各々に対応して設けられた複数の電流ラッチ部に、前記信号電流を順次取り込み、前記各電流ラッチ部に設けられ、前記各負荷に接続される第1の電流路の一端側に第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流路に前記第1の電流を流し、該第1の電流に応じた電圧成分を、前記各負荷に対応して、個別に保持するステップと、
    前記各電流ラッチ部に設けられ、前記第1の電流路に並列的に設けられる第2の電流路 の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第2の電流路に前記第2の電流を流すステップと、
    前記第1の動作タイミングと時間的に重ならない第2の動作期間中に、
    前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧よりも高電位の第2の電源電圧を印加した状態で、前記保持された電圧成分に基づく前記駆動電流を、前記複数の負荷の各々に一括して供給することにより、前記複数の負荷を相互に並列的に動作させるステップと、
    を含むことを特徴とする電流駆動装置の駆動制御方法。
  16. 前記第1の動作期間における前記信号電流の取り込み動作は、複数の前記信号電流群を一組として、該一組の信号電流群ごとに同時に取り込むことを特徴とする請求項15記載の電流駆動装置の駆動制御方法。
  17. 少なくとも、複数の走査線及び複数の信号線が相互に直交するように配設され、該走査線及び該信号線の交点に複数の表示画素がマトリクス状に配列された表示パネルと、前記各表示画素を行単位で選択状態にするための走査信号を前記走査線に印加する走査駆動手段と、表示信号に基づく階調電流を前記信号線を介して前記各表示画素に供給する信号駆動手段と、を備え、選択状態にある前記表示画素に対して、所定の電流値を有する前記階調電流を供給することにより、前記各表示画素に設けられた発光素子を所定の輝度階調で発光させて、前記表示パネルに所望の画像情報を表示する表示装置において、
    前記信号駆動手段は、少なくとも、
    前記表示信号に基づく第1の電流と、該第1の電流の所定数倍の電流値を有する第2の電流とを合計した電流値を有する信号電流を生成して順次出力する電流生成手段と、
    前記電流生成手段に接続され、前記信号電流が供給される電流供給線と、
    該電流供給線を介して、前記第1の電流と前記第2の電流とが供給され、前記信号線の各々に対応して設けられた複数の電流ラッチ部に、前記第1の電流に応じた電圧成分を個別に保持する電流保持手段と、
    前記電流保持手段の前記各電流ラッチ部に保持された前記電圧成分に基づいて生成された前記階調電流を、前記信号線を介して前記各表示画素に個別に供給する電流供給手段と、
    備え、
    前記電流ラッチ部は、
    一端側に電位の異なる電源電圧が選択的に印加され、他端側に前記電流供給手段を介して前記信号線に接続される第1の電流路を有し、該第1の電流路の一端側に第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流路に所定の電流値を有する前記第1の電流を流し、該第1の電流に伴う電荷を蓄積する電荷蓄積部を備え、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧よりも高電位の第2の電源電圧を印加した状態で、該電荷蓄積部に蓄積された電荷に基づく前記階調電流を前記信号線に供給する制御を行う負荷駆動制御部と、
    前記第1の電流路に前記第1の電流を流す制御を行う第1の電流制御部と、
    一端側に前記電源電圧が選択的に印加され、前記第1の電流路に並列的に設けられる第2の電流路を有し、該第2の電流路に前記第1の電流の所定数倍の電流値を有する前記第2の電流を流す制御を行う第2の電流制御部と、
    を具備し、
    前記電流供給線は、前記第1の電流路の他端側及び前記第2の電流路の他端側に電気的に接続されていることを特徴とする表示装置。
  18. 前記信号駆動手段は、
    第1の動作タイミングで、前記電流生成手段から前記電流供給線を介して前記電流保持手段に前記信号電流を供給し、前記電流保持手段に前記第1の電流を取り込み、前記電圧成分に変換して保持し、
    前記第1の動作タイミングと時間的に重ならない第2の動作タイミングで、前記電流保持手段に保持された前記電圧成分に基づく前記階調電流を、前記電流供給手段により前記信号線を介して前記各表示画素に一括して供給することにより、前記表示画素の前記発光素子を相互に並列的に発光動作させることを特徴とする請求項17記載の表示装置。
  19. 前記電流ラッチ部は、
    前記第1の動作タイミングで、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流制御部により前記第1の電流路に前記第1の電流が流れ、前記電荷蓄積部に前記第1の電流に応じた所定の電荷が蓄積され、
    前記第2の動作タイミングで、前記第1の電流路の一端側に前記第2の電源電圧を印加した状態で、前記負荷駆動制御部により前記電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じて前記階調電流が前記信号線に供給されることを特徴とする請求項17又は18記載の表示装置。
  20. 前記電流ラッチ部は、前記第1の電流路の他端側及び前記電流供給線間に設けられ、前記第1の電流路の一端側に前記第1の電源電圧を印加した状態で、前記第1の電流が流れることにより、前記第1の電流路へ前記第1の電流を流す第3の電流路を有し、該第3の電流路に流れる電流を制御する第3の電流制御部を備えることを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の表示装置。
  21. 前記負荷駆動制御部は、前記第1の電流路に設けられ、該第1の電流路に流れる前記第1の電流の値を制御する第1のスイッチング素子を備え、
    前記電荷蓄積部は、前記第1のスイッチング素子と前記第1の電流路の間に設けられた容量素子からなり、
    前記第1の電流制御部は、前記第1のスイッチング素子の動作を制御する第2のスイッチング素子を備え、
    前記第3の電流制御部は、前記第3の電流路に設けられ、該第3の電流路に流れる電流を制御する第3のスイッチング素子を備え、
    前記第2の電流制御部は、前記第2の電流路に設けられ、該第2の電流路に流れる電流を制御する第4のスイッチング素子と、該第4のスイッチング素子と直列に接続され、前記第2の電流の値を制御する第5のスイッチング素子と、
    を備えることを特徴とする請求項20記載の表示装置。
  22. 前記第1乃至第5のスイッチング素子は、nチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタにより構成されていることを特徴とする請求項21記載の表示装置。
  23. 前記第1の電流に対する前記第2の電流の電流値の倍率は、前記第1の電流制御部及び前記第2の電流制御部を構成するトランジスタのサイズに基づいて設定されることを特徴とする請求項17乃至22のいずれかに記載の表示装置。
  24. 前記第5のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタは、前記第1のスイッチング素子を構成する薄膜トランジスタに対して、トランジスタのチャネル幅に対するチャネル長の比が前記所定数倍になるように設定されていることを特徴とする請求項21乃至23のいずれかに記載の表示装置。
  25. 少なくとも、前記信号駆動手段を構成する前記電流保持手段は、前記表示パネルと同一の基板上に形成されていることを特徴とする請求項17乃至24のいずれかに記載の表示装置。
  26. 前記表示パネルは、アクティブマトリクス型の表示パネルであることを特徴とする請求項17乃至25のいずれかに記載の表示装置。
  27. 前記各表示画素は、前記階調電流に基づいて前記発光素子を所定の輝度階調で発光させる動作を、所定の発光動作期間、継続するように制御する画素駆動回路を備えることを特徴とする請求項26記載の電流駆動装置。
  28. 前記表示パネルは、パッシブマトリクス型の表示パネルであることを特徴とする請求項17乃至25のいずれかに記載の表示装置。
  29. 前記表示信号は、赤、緑、青の3原色からなる色成分を含むカラー表示信号であって、
    前記電流保持手段は、前記各色成分ごとの輝度階調に応じた前記信号電流群を一組として、該各信号電流群ごとに3個一組の前記電流ラッチ部に個別に取り込み保持することを特徴とする請求項17乃至28のいずれかに記載の表示装置。
  30. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセント素子であることを特徴とする請求項17乃至29のいずれかに記載の表示装置。
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