JP3913205B2 - 永久磁石回転機 - Google Patents
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Description
永久磁石埋込型電動機は、ティース部が設けられている固定子と、ティース部のティース先端部と間隙を介して配置される回転子を備え、回転子の軸方向に直角な断面において、永久磁石を収容する磁石収容孔が設けられている主磁極部と補助磁極部が周方向に交互に配置されている。これにより、永久磁石の磁束によるマグネットトルクと、補助磁極部の突極性によるリラクタンストルクの両方を利用することができる。
そこで、ティース部を通る磁束の急激な変化を防止して音や振動等の発生を防止するために、例えば、図12及び図13に示されているような構造の回転子を用いた永久磁石埋込型電動機が提案されている。
図12に示す永久磁石埋込型電動機は、ティース部512a〜512xが設けられている固定子510と、ティース部512a〜512xのティース先端部と所定の間隙(ギャップ)を介して配置されている回転子520を備えている。回転子520の主磁極部には、永久磁石541a〜541dを収容する磁石収容孔531a〜531dが設けられている。回転子520の外周部は、回転子520の軸方向に直角な断面において、回転子520の中心Oと主磁極部の周方向中央部とを結ぶ線(「d軸」という)上であって、中心Oより磁石収容孔531a〜531d側にずれた位置Kを中心とし、回転子520の中心Oと補助磁極部の周方向中央部とを結ぶ線(「q軸」という)間に形成された半径R1の円弧形状の外周部分522aを有している。(特許文献1参照)
固定子510のティース部512a〜512xにより形成されるスロット516a〜516xには、固定子巻線が分布巻方式で収納されている。
図13に示す永久磁石埋込型電動機は、ティース部552a〜552xが設けられている固定子550と、ティース部552a〜552xのティース先端部と所定の間隙(ギャップ)を介して配置されている回転子560を備えている。回転子560の主磁極部には、永久磁石581a〜581d、582a〜582dを収容する磁石収容孔571a〜571d、572a〜572dが設けられている。回転子560の外周部は、回転子560の軸方向に直角な断面において、主磁極部のd軸箇所に設けられ、回転子560の中心Oを中心とする半径Rの円弧形状の外周部分562a〜562dと、補助磁極部のq軸箇所に設けられ、半径Rの円弧形状からV字状に切り欠かれた形状の外周部分563a〜563dを有している。(特許文献2参照)
固定子のティース部552a〜552xにより形成されるスロット556a〜556xには、固定子巻線が分布巻方式で収納されている。
なお、図12及び図13に示す永久磁石埋込型電動機では、インバータ等の電源装置から固定子巻線に電力を供給することによって、回転子520及び560が回転する。
しかしながら、円弧形状に形成されている外周部分562a〜562dとV字状に切り欠かれている外周部分563a〜563dとの境界付近の箇所における磁束量の変化が大きくなる。このため、起電力波形に含まれる高調波成分が多くなる。
近年、永久磁石埋込型電動機の制御方式として、エンコーダやレゾルバ等の回転子の回転位置を検出するための回転子位置検出センサを用いないセンサレス制御方式が普及している。このセンサレス制御方式では、例えば、起電力波形が正弦波形であると仮定し、入力電圧と入力電流を用いて回転子の回転位置を算出している。このようなセンサレス制御方式を用いている場合、起電力波形に高調波成分が多く含まれるようになると、回転子の回転位置の算出精度が低下し、最適な制御を行うことができなくなって効率が低下する。
また、スロットに固定子巻線を収容する方式として、分布巻方式と集中巻方式が知られている。
集中巻方式を用いた場合、分布巻方式を用いた場合に比べて、固定子巻線をスロット内に効率よく収容することができ、また、スロットからの固定子巻線のはみ出し量を少なくすることができる。スロットからの固定子巻線のはみ出し量が少ないと、固定子巻線による銅損が少なくなる。
一方、分布巻方式を用いた場合、集中巻方式を用いた場合に比べてスロットからの固定子巻線のはみ出し量が多い。しかしながら、分布巻方式を用いた場合、回転子の1極当たりに対向する固定子のティースは複数になるため固定子ティース部から回転子、或いは回転子から固定子ティース部に流出入する磁束が、集中巻方式と比べて分散し、ティース端部における磁束の集中が減少する。これにより集中巻方式を用いた固定子のティース端部より分布巻方式を用いた固定子のティース端部の方が磁束の疎密差が小さくなり、音、振動を低くすることができる(例えば、10dB程度低い)。また、分布巻方式を用いた場合、前述したように固定子のティース端部における磁束の集中が減少することにより、永久磁石の局部的な減磁を考慮しなくてもよくなり、磁化方向の磁石の厚みを薄くすることができる。これにより永久磁石の使用量も低減することができる。
そこで、本発明は、固定子巻線をスロットに収容する方法として分布巻方式を用いた場合に、磁束が回転子の特定箇所に集中することを防止するとともに、磁束量の変化を小さくして起電力波形に含まれる高調波成分を低減し、効率を十分に向上させることができる永久磁石回転機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の永久磁石回転機は、固定子巻線を収容するスロットを形成し、回転子の外周部と対向する部分にティース先端部を有するティース部が設けられている固定子と、ティース先端部と間隙を介して配置されている回転子とを備え、回転子には、回転子の軸方向に直角な断面において、永久磁石が収容される磁石収容孔が設けられている主磁極部と補助磁極部が周方向に交互に配置されており、スロットには、固定子巻線が分布巻方式により収容されている。回転子の外周部は、主磁極部のd軸と交差し、凸部側が外周方向を向いた第1の曲線部分と、補助磁極部のq軸と交差し、凸部側が外周方向を向いた第2の曲線部分が交互に接続されて形成され、第1の曲線部分は、d軸上の回転子の中心を曲率中心とする円弧形状に形成され、第2の曲線部分は、q軸上の回転子の中心より第2の曲線部分と反対方向にずれた位置を曲率中心とし、第1の曲線部分の曲率半径より大きい曲率半径を有する円弧形状に形成されている。そして、第1の曲線部分の開角(機械角)をθ、回転子の極対数をPとした時、[(44/P)度≦θ≦(90/P)度]を満足するように構成されている。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されているように、回転子の外周部とティース先端部との間隙の中で最も短い間隙をg、回転子の中心から外周部までの距離の中で最も長い距離Rを半径とする外周線と第2の曲線部分との間の距離の中で最も長い距離をDとした時、[{1/sin(P×θ)×g 2 }mm≦D≦{(g/10)×P×(θ/2)−g}mm]を満足するように構成されている。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されているように、磁石収容孔が、主磁極部の中央部にブリッジ部が形成されるように設けられている。これにより、回転子の強度が増大し、音や振動等の発生を防止することができる。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されているように、永久磁石の端部より回転子の外周部側に空隙部が設けられている。空隙部としては、孔や凹部を用いることができる。
本発明の第1の実施の形態を図1及び図2に示す。第1の実施の形態は、本発明を、回転子の主磁極部に設けられている磁石収容孔に永久磁石が収容された(埋め込まれた)永久磁石埋込型電動機として構成したものである。なお、図1は、第1の実施の形態を軸方向に直角な方向から見た断面図であり、図2は、図1のX部の部分拡大図である。
本実施の形態の永久磁石埋込型電動機は、固定子10と回転子20により構成されている。
固定子10は、固定子コア11、ティース部12a〜12xを有している。固定子コア11とティース部12a〜12xによって、固定子巻線を収容するスロット16a〜16xが形成される。スロット16a〜16xには、固定子巻線が分布巻方式によって収容されている。前述したように、固定子巻線を分布巻方式を用いてスロットに収容する場合には、集中巻方式を用いる場合に比べて、ティース部12a〜12xのティース先端部の、回転子20の回転方向に沿った長さが短い。図1に示す固定子10は、スロット数が24の場合を示している。尚、図中の固定子巻線は便宜上省略して説明する。
回転子20には、回転軸が嵌合される嵌合孔21が設けられているとともに、主磁極部と補助磁極部が周方向に交互に配置されている。主磁極部には、永久磁石が収容される永久磁石収容孔31a〜31dが設けられている。また、回転子20の外周部は、第1の外周部分22a〜22dと第2の外周部分23a〜23dが交互に接続されて構成されている。図1に示す回転子20は、磁極数が4(極対数が2)の場合を示している。
固定子10のティース部12aの回転子20と対向する箇所には、回転子20の回転方向の両端部側にティース端部13a及び14aが設けられている。これにより、ティース部12aの回転子20と対向する箇所に、回転子20の回転方向に沿って、ティース端部13aと14aの間に連続するティース先端部15aが設けられている。
回転子20の主磁極部aには、磁石収容孔31aが設けられている。磁石収容孔31aは、内壁32a、33a、外壁34a、35a、端部壁36a、37aにより形成され、回転子20の中心Oと主磁極部aの周方向中心部とを結ぶ線(d軸)を中心に、略V字状(軸方向に直角な断面形状が、凸部側が中心方向を向いた略V字状)に形成されている。内壁32a、33a、外壁34a、35aは、略直線状に形成され、端壁36a、37aは、対向する第2の外周部分23a、23dと略平行に形成されている。
磁石収容孔31aには、軸方向に直角な断面形状が略長方形形状に形成されている永久磁石41a、42aが収容されている(埋め込まれている)。この時、磁石収容孔31aの周方向端部(永久磁石41a、42aの端部と端部壁36a、37aとの間)及び中央部(永久磁石41aと42aの間)に、空隙43a、44a、45aが設けられる。永久磁石は、周方向に配置された隣接する主磁極部の極性が逆極性となるように配置される。
なお、永久磁石41a、42aを磁石収容孔31a、32a内に位置決めするための係止部38a、39aが、内壁32a、33aから磁石収容孔側に突出して設けられている。
第1の外周部分22aは、回転子20の中心Oと主磁極部aの周方向中心部とを結ぶ線(d軸)と交差し、凸部側が外周方向を向いた曲線形状に形成されている。また、第2の外周部分23a、23dは、回転子20の中心Oと、主磁極部間に設けられている補助磁極部の周方向中心部とを結ぶ線(q軸)と交差し、凸部側が外周方向を向いた曲線形状に形成されている。そして、第2の外周部分23a、23dの曲率半径Rqは、第1の外周部分22aの曲率半径Rdより大きく設定されている。第1の外周部分22aと第2の外周部分23a、23dは、接続点a1、a2で接続されている。
本実施の形態では、第1の外周部分22aは、回転子20の中心Oを中心とする半径Rの円弧形状に形成されている(Rd=R)。また、第2の外周部分23aは、q軸上の回転子20の中心Oより第2の外周部分23aと反対方向にずれた位置Qを中心とする半径Rqの円弧形状に形成されている。
なお、第1の外周部分22aや第2の外周部分23a、23dの曲線形状は、円弧形状や楕円形状等の凸型形状であればよい。また、第1の外周部22aの曲率中心Oや第2の外周部23aの曲率中心Qの位置は、適宜変更可能である。例えば、第1の外周部22aの曲率中心を、d軸上の回転子20の中心Oより第1の外周部22a側に所定距離hだけずれた位置Sに設定してもよい。
これにより、十分な起電力が発生するため、固定子巻線の巻数を増加させる必要がなくなり、固定子巻線の銅損による効率の低下を防止することができる。
また、第1の外周部分22a〜22dと第2の外周部分23a〜23dの接続部における磁束量の変化が大きくなることを防止することができるため(小さくすることができるため)、起電力波形に含まれる高調波成分が増大するのを防止することができる(低減することができる)。これにより、センサレスの制御装置を用いた場合でも、精度よく回転子の位置を検出することができ、最適な制御を行うことができる。したがって、回転子の位置検出精度の低下による効率の低下を防止することができる。
また、第2の外周部分23a〜23dを凸部側が外周方向を向いた曲線形状に形成しているため、第2の外周部分23a〜23dとティース先端部15aとの間の間隙の中の最も長い間隙(例えば、q軸に沿った間隙)の長さを従来例に比べて短くすることができるため、リラクタンストルクを有効に利用することができる。
従って、本実施の形態で用いている回転子を、固定子巻線が分布巻方式でスロットに収容した固定子と組み合わせることによって、前記した効果を得ることができる。
第1の外周部分22aの開角θについて検討する。なお、開角θは、回転子20の中心Oと第1の外周部分22aの両端の接続点a1及びa2を結んだ線により形成される角度(機械角)である。
第1の外周部分22aの開角θと効率との関係を図3に示す。なお、図3に示すグラフは、ティース先端部15aと回転子20の外周部との間の間隙(ギャップ)の中で最も短い間隙gを0.6mm、回転子20の中心Oから回転子20の外周部までの長さの中で最も長い長さを半径とする外周線と第2の外周部分23aまでの距離の中で最も長い距離Dを0.8mmに設定した場合のものである。
本実施の形態では、第1の外周部分22aが回転子20の中心Oを曲率中心とする円弧形状に形成されているため、間隙gは、第1の外周部分22aがティース先端部15aと対向した時の第1の外周部分22aとティース先端部15aとの間の距離である。また、第2の外周部分23aがq軸上の点Qを曲率中心とする円弧形状に形成されているため、距離Dは、q軸に沿った、回転子20の中心Oを中心とする半径Rの外周線と第2の外周部分23aとの間の距離である。
図3に示されているように、[22度≦開角θ≦45度]の範囲内の時に効率が点線で示す所定値(94%)以上となっていることがわかる。
なお、間隙(ギャップ)gが0.5mm〜0.7mmの範囲内、距離Dが0.6mm〜0.9mmの範囲内であれば、第1の外周部分22aの開角θに対する効率のグラフは図3に示すグラフと略等しい。
例えば、回転子20の極対数が1の場合には、極対数が2の場合の条件の2倍、すなわち、[44度≦開角θ≦90度]に対応する。また、回転子20の極対数が3の場合には、極対数が2の場合の条件の2/3倍、すなわち、[44/3度≦開角θ≦30度]に対応する。
したがって、回転子20の極対数をPとした場合、第1の外周部分22aの開角θが、条件[(44/P)度≦開角θ≦(90/P)度]を満足するように構成することにより、効率を向上させることができる。
永久磁石埋込型電動機の発生トルクTは、(1)式で表される。
T=φIq+(Ld−Lq)IdIq (1)
ここで、φは磁束量、Iqはq軸電流、Idはd軸電流、Lqはq軸インダクタンス、Ldはd軸インダクタンスである。
固定子巻線端子間に発生する起電力が大きいと、磁束量φも大きくなる。磁束量φが大きくなると、(1)式から、発生トルクTが大きくなって電流が小さくなる。電流が小さくなると、固定子巻線の銅損が減少し、効率が向上する。
図4に示すように、開角θが大きくなるに従って起電力が大きくなる。この時、距離Dが小さい場合には開角θが変化しても起電力は殆ど変化しないが、距離Dが大きくなるに従って起電力が大きくなる。前記したように、起電力が大きくなると、磁束量が増加し、電流が小さくなる。これにより、固定子巻線の銅損が減少し、効率が向上する。
図4に示す開角θ及び距離Dと固定子巻線端子間に発生する起電力の大きさとの関係は、回転子20の極対数P、ティース先端部15aと回転子20の外周部との間の間隙の中で最も短い間隙(ギャップ)gに応じて変化する。
図4から、起電力が102%以上になる距離Dは、(2)式で表される。
D≧[{1/sin(P×θ)}×g2] (2)
図5に示すように、[0.4≦D≦[(g/10)×P×(θ/2)−g]の範囲では、[22度≦θ≦45度]の時に起電力に含まれる1次成分が85%以上であることがわかる。
ここで、図2に示す回転子20の極対数Pが2の場合の条件[22度≦θ≦45度]は、回転子20の極対数に応じて変更される。
例えば、回転子20の極対数が1の場合には、極対数が2の場合の条件の2倍、すなわち、[44≦θ≦90度]に対応する。また、回転子20の極対数が3の場合には、極対数が2の場合の条件の2/3倍、すなわち、[44/3度≦θ≦30度]に対応する。
したがって、回転子20の極対数をPとした場合、起電力波形に含まれる1次成分が85%以上である領域は、(3)式で表される。
22≦[P×(θ/2)]≦45 (3)
但し、[0.4≦D≦[(g/10)×P×(θ/2)−g] (4)
(2)式と(4)式から、距離Dは、(5)式で表される。
[{1/sin(P×θ)}×g2]≦D≦[(g/10)×P×(θ/2)−g]
(5)
また、(3)式から、開角θは、(6)式で表される。
(44/P)≦θ≦(90/P) (6)
起電力を大きくすることにより、電流を減少させることができる。これにより、固定子巻線の銅損を減少させて、効率を向上させることができる。
また、起電力波形に含まれる1次成分を多くし、起電力波形に含まれる高調波成分を少なくすることができる。これにより、センサレス方式の制御装置は、精度よく回転子の位置を検出することができるため、インバータ等の電源装置の制御精度を高めることができ、永久磁石埋込型電動機の効率を向上させることができる。
また、磁石収容孔、空隙部(孔や凹部)、永久磁石の形状や数等は種々変更可能である。
以下に、他の実施の形態で用いる回転子を図6〜図11を参照して説明する。なお、図6〜図11は、回転子の軸方向に直角な断面を示している。
第2の実施の形態では、主磁極部には、磁石収容孔131a、132aが、凸部側が回転子の中心方向を向いた略V字形状となるようにd軸に対称に設けられている。磁石収容孔131aと132aの間には、ブリッジ部133aが設けられている。
磁石収容孔131a、132aには、それぞれ断面形状が長方形形状を有する永久磁石141a、142aが収容されている。
本実施の形態の回転子では、永久磁石収容孔141a、142a内の回転子の中央部側と外周部側に空隙部が設けられている。
第3の実施の形態では、主磁極部には、磁石収容孔171a、172aが、凸部側が回転子の中心方向を向いた略V字形状となるようにd軸に対称に設けられている。また、磁石収容孔171a、172aの端部壁と回転子の外周部との間に孔173a、174aが設けられている。磁石収容孔171aと172aとの間、磁石収容孔171aと孔173aとの間、磁石収容孔172aと孔174aとの間には、それぞれブリッジ部175a、176a、177aが設けられている。
磁石収容孔171a、172aには、それぞれ断面形状が長方形形状を有する永久磁石181a、182aが収容されている。
本実施の形態の回転子では、永久磁石収容孔171a、172a内の回転子の中央部側に空隙部が設けられている。
磁石収容孔231aには、磁石収容孔231aと略同じ断面形状を有する永久磁石241aが収容されている。
本実施の形態の回転子では、空隙部が設けられていない。
磁石収容孔271aの両端部側には、回転子の外周部と略平行に形成されている端部壁272a、273a、主磁極部間の磁束の通路を形成するための通路壁274a、275aが設けられている。
磁石収容孔271aには、断面形状が長方形形状を有する永久磁石281aが収容される。
本実施の形態の回転子では、磁石収容孔271aの両端部側に空隙部が設けられている。
磁石収容孔331aの両端部と回転子の外周部との間には、孔332a、333aが設けられている。
磁石収容孔331aには、断面形状が長方形形状を有する永久磁石341a、342a、343aが収容されている。
本実施の形態の回転子では、磁石収容孔331a内の、永久磁石341aと342a及び343aとの間に空隙部が設けられている。
磁石収容孔371aの両端部と対向する回転子の外周部には、凹部372a、373aが設けられている。
磁石収容孔371aには、断面形状が長方形形状を有する永久磁石381a、382a、383aが収容されている。
本実施の形態の回転子では、磁石収容孔371a内の、永久磁石381aと382a及び383aとの間に空隙部が設けられている。
例えば、回転子の主磁極部を単層で構成したが、多層で構成してもよい。
また、磁石収容孔の形状や永久磁石の形状は種々変更可能である。さらに、永久磁石の材料も種々変更可能である。
また、固定子のスロット数と回転子の極対数の組み合わせとしては、種々の組み合わせが可能である。
また、永久磁石埋込型電動機について説明したが、本発明は種々の構造の永久磁石電動機等として構成することができる。
また、本発明の永久磁石回転機は、種々の用途に用いることができる。
12a〜12x ティース部
13a、14a ティース端部
15a ティース先端部
16a〜16x スロット
20 回転子
22a〜22d、122a、162a、222a、262a、322a、362a 第1の曲線部分
23a〜23d、123a、123d、163a、163d、223a、223d、263a、263d、323a、323d、363a、363d 第2の曲線部分
31a〜31d、131a、132a、171a、172a、231a、271a、331a、371a 磁石収容孔
32a、33a 内壁
34a、35a 外壁
36a、37a、272a、273a 端部壁
38a、39a 係止部
41a、42a、141a、142a、181a、182a、241a、281a、341a、342a、343a、381a、382a、383a 永久磁石
43a、44a、45a 空隙部
173a、174a、332a、333a 孔
372a、373a 切欠部
133a、175a、176a、177a、334a、335a、374a、375a ブリッジ部
274a、275a 仕切壁
Claims (4)
- 固定子巻線を収容するスロットを形成し、回転子の外周部と対向する部分にティース先端部を有するティース部が設けられている固定子と、ティース先端部と間隙を介して配置されている回転子とを備え、回転子には、回転子の軸方向に直角な断面において、永久磁石が収容される磁石収容孔が設けられている主磁極部と補助磁極部が周方向に交互に配置されており、スロットには、固定子巻線が分布巻方式により収容されている永久磁石回転機であって、
回転子の外周部は、主磁極部のd軸と交差し、凸部側が外周方向を向いた第1の曲線部分と、補助磁極部のq軸と交差し、凸部側が外周方向を向いた第2の曲線部分が交互に接続されて形成され、第1の曲線部分は、d軸上の回転子の中心を曲率中心とする円弧形状に形成され、第2の曲線部分は、q軸上の回転子の中心より第2の曲線部分と反対方向にずれた位置を曲率中心とし、第1の曲線部分の曲率半径より大きい曲率半径を有する円弧形状に形成されており、
第1の曲線部分の開角(機械角)をθ、回転子の極対数をPとした時、[(44/P)度≦θ≦(90/P)度]を満足するように構成されている、
永久磁石回転機。 - 請求項1に記載の永久磁石回転機であって、回転子の外周部とティース先端部との間隙の中で最も短い間隙をg、回転子の中心から外周部までの距離の中で最も長い距離Rを半径とする外周線と第2の曲線部分との間の距離の中で最も長い距離をDとした時、[{1/sin(P×θ)×g 2 }mm≦D≦{(g/10)×P×(θ/2)−g}mm]を満足するように構成されている永久磁石回転機。
- 請求項1または2に記載の永久磁石回転機であって、磁石収容孔は、主磁極部の中央部にブリッジ部が形成されるように設けられている、永久磁石回転機。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の永久磁石回転機であって、永久磁石の端部より回転子の外周部側に空隙部が設けられている、永久磁石回転機。
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