JP3907222B2 - 映像機器システム及び交換レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ交換可能なビデオカメラシステム等の映像機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からのビデオカメラシステム等の映像機器に用いられている交換レンズ及びカメラ本体について、図7を用いて説明する。
【0003】
従来の変倍可能なレンズユニット(交換レンズ)920は、変倍レンズ901と変倍時の焦点位置のずれを補正する補正レンズ902がカム903で機械的に結ばれており、変倍動作を手動や電動で行うと、変倍レンズ901と補正レンズ902が所定の位置関係で連動するようになっている。
【0004】
このようなレンズシステムでは、前玉がフォーカシングレンズ900となっており、光軸方向に移動することにより焦点合わせが行われる。これらのレンズ群を通った光は、カメラ本体921の撮像素子905の撮像面上に結像されて電気信号に光電変換され、映像信号として出力される。この映像信号は、映像信号処理回路907にて所定の信号処理が施され、標準テレビジョン信号に変換される。
【0005】
それと共に、映像信号はAF信号処理回路908へも入力される。AF信号処理回路908では、映像信号中の高周波成分を抽出し、AF評価値としてマイコン909に取り込まれる。マイコン909では合焦度に応じたフォーカシング速度及びAF評価値が増加するようにモータ駆動方向を決定し、フォーカスモータ930の速度及び方向をレンズユニット内のフォーカスモータドライバ931に送り、フォーカスモータ930を介してフォーカシングレンズ900を駆動する。
【0006】
また、ズームスイッチ910の状態はマイコン909に読み込まれ、ズームスイッチ910の操作状態に応じて、マイコン909は ズームレンズ901の駆動方向、駆動速度を決定し、レンズユニット内のズームモータドライバ933に送り、ズームモータ932を介してズームレンズ901を駆動する。
【0007】
カメラ本体921は、レンズユニット920を交換することが可能で、別のレンズユニットを接続することで撮影範囲を広げることが出来る。
【0008】
ところで、最近のカメラは小型化と近距離被写体の合焦のために、前記補正レンズをカムで機械的に連動させるのをやめ、補正レンズの移動軌跡をあらかじめマイコン内にレンズカムデータとして記憶し、そのレンズカムデータに基づいて補正レンズを駆動し、かつその補正レンズでフォーカスも合わせる、所謂インナーフォーカスタイプのレンズ構造が提案され実用化されている。
【0009】
図6を用いて既に実用化されているインナーフォカスタイプのレンズ構成を有するビデオカメラについて説明する。
【0010】
被写体からの像光は、光軸前方から固定されている第1のレンズ群801、変倍を行うために光軸方向に移動する第2のレンズ群(変倍レンズ)802、固定されている第3のレンズ群804、光軸方向に移動することによって単独による焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正する補正機能とを兼ね備えた第4のレンズ群(補正レンズ)805を通って、CCD等の撮像素子806上に結像される。
【0011】
撮像素子上の像光は光電変換され、増幅器809によって最適なレベルに増幅され、カメラ信号処理回路812へと入力され標準テレビ信号に変換されると同時に、AF信号処理回路813へと入力される。AF信号処理回路813で生成されたAF評価値は、マイコン816では、AFスイッチ831がオフで、かつズームスイッチ830が押されているときは、テレまたはワイドの押されている方向に変倍すべく、ズームモータドライバ822に信号を送ることで、ズームモータ821を介して変倍レンズ802を駆動すると同時に、レンズカムデータ820に基づく制御部819によってフォーカスモータドライバ826に信号を送りフォーカスモータ825を介して補正レンズ805を動かすことで変倍動作を行う。
【0012】
AFスイッチ831がオンで、かつズームスイッチ130が押されているときは、合焦状態の判別結果を用いることが可能であるので、制御部819が、レンズマイコン内部にあらかじめ記憶されたレンズカムデータ820のみならずAF評価値も参照にして、AF評価値が最大になる位置を保ちつつ変倍動作を行う。また、AFスイッチ831がオンでかつズームスイッチ830が押されていないときは、AF制御部817が、AF評価値が最大になるようにフォーカスモータドライバ826に信号を送りフォーカスモータ825を介して補正レンズ805を動かすことで自動焦点調節動作を行う。
【0013】
このタイプのレンズ構成は、上記の理由から、くくり付け(交換できない)レンズ方式のビデオカメラではもはや主流の方式となっており、同じ構成を交換レンズ方式のレンズにも採用すれば、より魅力的なビデオカメラシステムが実現出来る。しかし、交換レンズ方式でのインナーフォーカスは幾つかの解決しなければならない課題があり、まだ実用化には至っていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このインナーフォーカスタイプの交換レンズシステムでは、フォーカスレンズ(補正レンズ)群から撮像素子までの距離(バックフォーカス:以下BF)が構造部品の精度、取り付け誤差等によるバラツクことがあり、その誤差は的確なズーミング動作に影響するため、フォーカスレンズ群には上記レンズカムデータに基づく駆動の基準となる正確な原点の認識が必要となる。通常この位置認識は、補正レンズの基準位置(基準位置検出手段によって得られる位置)を基準にしたバラツキの値を製造時に測定し、マイコンの不揮発性メモリに補正値として記憶しておき、使用にあたってこの補正値を読みだして、駆動端位置を基準に補正して原点を定めている。
【0015】
また、環境温度等の変化に伴ってBFが変化してしまうという問題もあるが、この問題に対しては特開平6−289275に示されるように、温度検出手段を備えて、ズームトレースカーブを逐次環境温度に応じて変更制御するなどの方法が提案されている。
【0016】
しかし上記提案の制御は、くくり付けレンズ方式のビデオカメラの場合にのみ有効であって、交換レンズ方式の場合には問題の解決にはならない。
【0017】
即ち、カメラ本体とレンズユニットとの数多くの組み合わせという問題が新たに加わってきてしまう。
【0018】
本発明は交換レンズ方式の映像機器システムに於ける上記問題を解決し、いかなる交換レンズと映像機器本体の組み合わせ、いかなる使用条件下に於いても良好な変倍動作、焦点合わせ動作が行える映像機器システムを提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、変倍レンズと、前記変倍レンズの移動による焦点位置の変化を補正する補正レンズと、前記変倍レンズと前記補正レンズの位置関係を記憶する記憶手段と、前記第1の記憶手段の記憶情報に基づいて前記変倍レンズの移動に応じた前記補正レンズの移動を制御する制御手段と、を有するインナーフォーカスタイプの交換レンズと、前記交換レンズと着脱可能であり、カメラ本体に起因するカメラ本体固有のフランジバック補正情報を記憶し、通信により前記交換レンズへ供給するためのフランジバック補正情報供給手段を有するカメラ本体と、を備えた映像機器システムであって、前記交換レンズは前記カメラ本体から受信した前記フランジバック補正情報と、前記記憶手段に記憶された情報とを用いて前記補正レンズの移動を制御する補正手段を有することを特徴とする映像機器システムである。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施例としての映像機器システムの構成を示す図である。レンズユニット127(交換レンズ)はカメラ本体128に対して着脱可能に構成されている。
【0035】
被写体からの像光は、光軸前方から固定されている第1のレンズ群101、光軸方向に移動することによって変倍を行う第2のレンズ群(変倍レンズ)102、絞り103、固定されている第3のレンズ群104、光軸方向に移動することによって単独による焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正する補正機能とを兼ね備えた第4のレンズ群(補正レンズ)105を通って、CCD等の撮像素子106上に結像される。
【0036】
第2のレンズ102及び第4のレンズ105はエンコーダ等の絶対位置検出装置102A,105Aにより各々絶対位置が検出され、その検出情報はマイコン116内へ供給される。
【0037】
撮像素子上の像光は光電変換され、増幅器109で最適なレベルに増幅され、カメラ信号処理回路112へと入力され標準テレビ信号に変換されると同時に、AF信号処理回路113へと入力される。AF信号処理回路113で生成されたAF評価値は、本体マイコン114内のデータ読み出しプログラム115で読み出し、レンズマイコン116へ通信により転送する。以後説明は省略するが本体マイコン114とレンズマイコン116とは電気的な通信により情報伝達が行われる。
【0038】
また、本体マイコン114は、ズームスイッチ130及びAFスイッチ131の状態を読み込み、スイッチの状態をレンズマイコン116に送る。レンズマイコン116では、本体マイコン114からの情報で、AFスイッチ131がオフで、かつズームスイッチ130が押されているときは、第2のレンズ群102をテレまたはワイドの押されている方向に駆動すべく、レンズマイコン内部にあらかじめ記憶されたレンズカムデータ120 に基づいて、ズームモータドライバ122 に信号を送ることで、ズームモータ 121を介して変倍レンズ102 を駆動すると同時に、レンズマイコン116にあらかじめ記憶されたレンズカムデータ120を用いてプログラム119に基づきフォーカスモータドライバ126に信号を送りフォーカスモータ125を介して補正レンズ105を動かすことで変倍動作を行う。
【0039】
実施例のように、変倍レンズより補正レンズ(フォーカスレンズ)が光軸後方にあるタイプでは、変倍時での合焦を維持させた状態での補正レンズの制御位置は被写体距離によって変化することになり、レンズカムデータ120は図4に示すように変倍レンズ102の複数の絶対位置ごとであってかつ被写体距離(絶対位置)ごとに補正レンズ105の移動位置を記憶しており、プログラム119は位置検出装置102A,105Aにより検出された変倍レンズ102及び補正レンズ105の絶対位置情報により選択されるレンズカムデータを用いて補正レンズ用モータ125の回転方向及び回転速度を決定する。
【0040】
AFスイッチ131がオンで、かつズームスイッチ130が押されている(オン)ときは、合焦状態の検出にもとづいた制御が行える。制御部119は、レンズマイコン内部にあらかじめ記憶されたレンズカムデータ120 のみならず、本体マイコン114から送られたAF評価信号も参照して、AF評価値が最大になる位置を保ちつつ変倍動作を行う。また、AFスイッチ131がオンでかつズームスイッチ130 が押されていないときは、AF制御部117が本体マイコン114から送られたAF評価値信号が最大になるようにフォーカスモータドライバ126に信号を送りフォーカスモータ125を介して補正レンズ105のみを動かすことで自動焦点調節動作を行う。
【0041】
前玉フォーカスタイプのレンズシステムでは、変倍レンズに対して独立した補正レンズが設けられており、さらに変倍レンズと補正レンズが機械的なカム環で結合されている。従って、例えばこのカム環にマニュアルズーム用のツマミを設け、手動で焦点距離を変えようとした場合、ツマミをいくら速く動かしても、カム環はこれに追従して回転し、変倍レンズと補正レンズはカム環のカム溝に沿って移動するので、フォーカスレンズのピントが合っていれば、上記動作によってボケは生じることはない。
【0042】
一方、実施例のようなインナーフォーカスタイプのレンズシステムの制御に於いては、合焦を保ちながら変倍動作を行おうとする場合、レンズマイコン116に図4の軌跡情報をレンズカムデータ120 として記憶しておき、変倍レンズ及び補正レンズの位置に応じてカムデータから補正レンズの移動軌跡情報を読み出し、その情報に基づいて補正レンズを移動させる必要がある。
【0043】
さて、上述のごときレンズカムデータに基づく補正レンズの駆動に関しては正確なBFを確保するための原点を定めなければいけない。原点とは設定された基準位置を基準に所定の補正値によって補正することにより定められる。
【0044】
ここでいう所定の補正値とは、レンズユニット(交換レンズ)自身で持っている補正値と、カメラ本体から伝達される補正値の合計値である。
【0045】
レンズユニット自身で持っている補正値とは、レンズユニットを製造する段階で発生するバラツキ等による固定的なものと、レンズユニット側での温度変化等に起因する変動的なものの合計値である。
【0046】
カメラ本体から伝達される補正値は同様に、カメラ本体を製造する段階で発生するバラツキ等による固定的なものと、カメラ本体側での温度変化等に起因する変動的なものの合計値である。
【0047】
次に、図3を用いてレンズユニット内のレンズマイコン116での、変倍動作が行われていないときの、AF制御部117の自動焦点調節動作について説明する。
【0048】
AF起動(A1) 後、カメラ本体から送られてくる鮮鋭度評価値のレベルに応じてモータ125を速度制御をかけながら方向制御することで山登り制御(A2)を行う。次に、鮮鋭度評価値の変化量で、山の頂上判断(A3)を行い、最もレベルの高い点で停止し、再起動待機(A4)に入る。再起動待機では、鮮鋭度評価値のレベルが下がったことを検知して再起動(A5)をかける。
【0049】
次に、変倍動作を行うときの、変倍レンズ102 及び補正レンズ105 の移動の関係を説明する。
【0050】
図1のように構成されたレンズシステムでは、補正レンズ105が変倍時の補正機能と焦点調節機能とを兼ね備えているため、焦点距離が等しくても撮像素子106の撮像面上に合焦するための変倍レンズ105の位置は被写体距離によって異なってしまう。各焦点距離において被写体距離を変化させたとき、撮像面上に合焦させるための補正レンズ105の位置を連続してプロットすると図4のようになる。変倍中は被写体距離に応じて図5に示された軌跡を選択し、この軌跡どおりに補正レンズ105を移動させれば、ボケない変倍(ズーム)が可能になる。
【0051】
次に、カメラ本体の所定の情報をレンズユニット(交換レンズ)側に伝達する通信動作を説明する。
【0052】
まず図1を用いて構成を説明する。構造部品の精度、取り付け誤差等により発生するBFのバラツキ情報は、バラツキ測定データとして、カメラ本体の製造段階で測定された後に、書換え可能なメモリ手段142に書き込まれる。映像機器の撮影動作中に発生する環境温度の変化はカメラ本体128での温度センサ140にて計測し、本体マイコン114内の温度補償制御部141の作動プログラムによってBFの変化データに変換される。以上の2種類の情報は、通信手段によって定められたタイミングでカメラ本体128からレンズユニット127へ伝達され、制御部119において補正値として所定の処理が施される。
【0053】
次に、図5を用いて処理の流れを説明する。カメラ本体とレンズユニットの通信における関係は本実施例ではカメラ本体がマスターでレンズユニットがスレーブとなっており、カメラ本体側のクロック出力に合わせて同期転送され、レンズ側は転送されてくるデータ内の識別情報によって初期通信か、その後の逐次通信かを判断するようになっている。
【0054】
図5(a)のフロー図はカメラ本体側の通信フローである。電源投入(B0)後、まずレンズユニットが装着されているかをチェックし(B1)、装着されていれば初期情報をセットして(B2)、直ちに初期通信を(一回)行う(B3)。初期通信の中では、BFのバラツキ測定データを初期情報の一つとしてレンズユニット127に伝達する。
【0055】
また装着後の動作中は、初期通信完了以降、図5(b)に示すように、通信開始割り込みが逐次かかるが(B5)、これに応じて、やはりレンズの装着状態がチェックされ(B6)、装着されていれば、逐次情報をセットし(B7)、逐次通信を(一回)行う(B8)。逐次通信の中では、温度変化によるBFの変化データを逐次情報の一つとしてレンズユニットに伝達する。逆にレンズユニットが外された場合は、レンズ装着の待機状態となる。
【0056】
一方情報の受け側であるレンズユニット側での通信フローを図5(c)に示す。レンズユニット内のレンズマイコン127のほとんどの処理はAFやレンズ移動制御に費やされており、あるタイミングで行われる、カメラ本体とレンズユニットとの間の通信が完了した時点で通信完了の割り込みがかかり(B10)、一時的に処理が施される。処理は単純で、初期通信の場合(B11)は初期情報、即ちバラツキ測定データをメモリ1に転送し(B12)、逐次通信の場合は逐次情報、即ち変化データをメモリ2に転送する(B14)。そして、割り込み処理を完了する。
【0057】
ここで書き込まれたメモリ1とメモリ2のデータはプログラムによるレンズ移動制御においてレンズカムデータの補正値として使用される。
【0058】
レンズ移動制御の処理において上述の補正値データがどのように使用されるかを次に述べる。
【0059】
レンズマイコン116には図1のレンズカムデータ120が図4(a)のような理想値(設計値)として記憶されている。これに以下のような補正のための演算を施す。カメラから伝達される初期値をa1、逐次値をa2とするとa1+a2 補正値であり、この値がプラスであればBFは理想値よりも伸びていることになるので、図4(b)のように、この分を差し引いた点線で示すレンズカムデータに(下方に)平行シフトして読み替える。この読み替えた新しいデータによってレンズ移動制御を行うことによって、ボケを生じない的確なズーミングが行えるようになる。
【0060】
当然、補正値がマイナスであればBFは理想値よりも縮んだことになり、レンズカムデータは上方に平行シフトして読み替えることになる。
【0061】
上で述べた手順では、製造上のバラツキに関係する補正値(固定)はレンズユニットを交換したときや、電源を投入した時に単発的に行われる初期通信で伝達し、その後の逐次通信で時々刻々変化する補正値(変動)を逐次伝達してレンズユニット側で合計して原点を求めるやり方をしているが、もう一つのやり方では、カメラ本体側で固定と変動の両補正値を合計し、逐次通信でのみ伝達して原点を求めるようにしてもかまわない。
【0062】
さて、BFのバラツキや変動はカメラ本体だけではなく、当然レンズユニット自身でも持っている。従って最終的にはカメラ本体から伝達された補正値にレンズユニット自身での補正すべき値を加えて補正が施されれば、より理想的の補正が施されることになる。
【0063】
図2は、上記の観点から更に改良を加えた実施形態を簡略的にレンズユニットのみ示したものである。この構成は図1の構成に加え、レンズ自身にもバラツキ測定値を記憶しておくメモリ手段242や、温度センサ240と補正値への変換手段241を持っており、同様な処理を行うように成したものである。更に、バラツキ測定値を記憶しておくためのメモリ手段のデータを変更するための書換え手段243を付加し、所定の操作を加えることによって、ユーザがこの内容を変更出来るように成している。
【0064】
ここで示したメモリ手段242に記憶されている値と変換手段241の出力値をそれぞれb1、b2とすると、上述したa1、a2に更に加えてa1+a2+b1+b2 を最終的な補正値とすれば、最も理想的な補正になる。
【0065】
以上で求められる補正値は、レンズカムデータのカム軌跡を正確にたどるという目的を達成できる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は交換レンズ内に変倍レンズと補正レンズの位置関係を記憶するメモリ手段と、メモリ内容に基づいて変倍レンズの移動での補正レンズの移動を制御する制御手段を有することを前提とし、カメラ本体での温度や製造時のバラツキの補正情報を交換レンズが受けて、該メモリ内容に基づく移動制御に補正を加えることにより正確な補正レンズの移動制御が行え、それによって合焦を正確に維持することができる。とくに重要なのはバックフォーカスの基準値からのズレであるが、本願においてはそのズレを補正した移動制御が行える。
【0067】
また、本発明は上記補正情報に基づく移動制御の補正を、メモリ内容をシフトすることによって行ったので、簡易にその補正制御が行える。
【0068】
また、本発明は交換レンズ自体にメモリ内容を補正するための第2のメモリ手段を設けたので、交換レンズ特有の補正情報の記憶が可能であり、正確な補正レンズの移動制御が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体の構成を表わす図
【図2】本発明の実施例の全体の構造を表わす図
【図3】本発明の実施例の動作を説明するための図
【図4】本発明の実施例を説明するための図
【図5】本発明の実施例の動作を説明するための図
【図6】従来例の構成を表わす図
【図7】従来例の構成を表わす図
【符号の説明】
101 変倍レンズ
105 補正レンズ
114 本体マイコン
116 レンズマイコン
127 レンズユニツト
128 カメラ本体
Claims (4)
- 変倍レンズと、
前記変倍レンズの移動による焦点位置の変化を補正する補正レンズと、
前記変倍レンズと前記補正レンズの位置関係を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された情報に基づいて前記変倍レンズの移動に応じた前記補正レンズの移動を制御する制御手段と、を有するインナーフォーカスタイプの交換レンズと、
前記交換レンズと着脱可能であり、カメラ本体に起因するカメラ本体固有のフランジバック補正情報を記憶し、通信により前記交換レンズへ供給するためのフランジバック補正情報供給手段を有するカメラ本体と、を備えた映像機器システムであって、
前記交換レンズは前記カメラ本体から受信した前記フランジバック補正情報と、前記記憶手段に記憶された情報とを用いて前記補正レンズの移動を制御する補正手段を有することを特徴とする映像機器システム。 - 前記カメラ本体は環境検出手段を有し、前記フランジバック補正情報は環境状態検出手段の検出結果に対応したフランジバック位置に関する情報であることを特徴とする請求項1に記載の映像機器システム。
- カメラ本体に起因するカメラ本体固有のフランジバック補正情報を記憶し、通信により交換レンズへ供給するためのフランジバック補正情報供給手段を有する複数のカメラ本体に着脱可能な交換レンズにおいて、
変倍レンズと、
前記変倍レンズの移動による焦点位置の変動を補正する補正レンズと、
前記変倍レンズと前記補正レンズの位置関係を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された情報に基づいて前記変倍レンズの移動に応じた前記補正レンズの移動を制御する制御手段と、を有し、
前記カメラ本体から受信した前記フランジバック補正情報と、前記記憶手段に記憶された情報とを用いて前記補正レンズの移動を制御する補正手段を有することを特徴とする交換レンズ。 - 前記カメラ本体は環境検出手段を有し、前記フランジバック補正情報は環境状態検出手段の検出結果に対応したフランジバック位置に関する情報であることを特徴とする請求項3に記載の交換レンズ。
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