JP3904140B2 - 色分解合成光学系 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射型投射表示装置に適用される偏光ビームスプリッターを備えた色分解合成光学系に係り、特に偏光ビームスプリッターの複屈折に起因した映像品質の劣化の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー投射表示装置は、白色光から3原色光に係るR(赤)、G(緑)、B(青)の色光を分解して対応色の空間光変調素子に導き、当該空間光変調素子で映像信号に応じて光変調された色光を合成して投射し、スクリーン上にカラー映像を表示させるものである。
【0003】
カラー投射表示装置は、それに適用される空間光変調素子の種類によって3種類に大別される。例えば、透過型の空間光変調素子を適用したもの、反射型の空間光変調素子を適用したもの、またはDMD(Digital Mirror Device)を適用したものがある。
【0004】
透過型空間光変調素子及びDMDは、光学構成が比較的簡単にできるために小型化が容易であるが高解像度化に難がある。一方、反射型の空間光変調素子は高解像度化に有利であるが光学構成が複雑となるために小型化に難がある。
【0005】
特に、反射型の空間光変調素子を適用した投射表示装置は、空間光変調素子を照射する入射光と当該空間光変調素子で変調された反射光とを分離するために偏光ビームスプリッターを必要とする。高コントラストを実現するためには一つの空間光変調素子に対して、通常2つ以上の偏光ビームスプリッターを作用させるために、これが反射型の投射表示装置の光学構成を複雑にしていた。
【0006】
このような反射型の空間光変調素子における光学構成の課題を解決した色分解合成光学系が、最近、米国のカラーリンク社(Colorlink inc.)から提供された。また、これに関しては、文献(Michael G.Robinson et."High Contrast Color Splitting Architecture Using Color Polaraization Filters",SID 00 DIGEST ,92-95(2000)に紹介されている。
【0007】
図28は、カラーリンク社が提供する反射型空間光変調素子を適用した投射表示装置の光学構成を示した概略平面図である。
色分解合成光学系290(図中破線で囲まれた部分)は、立方体または角柱状の第1乃至第4の偏光ビームスプリッター102、103、104、105を、その偏光分離面121、131、141、151が略X字状に交差するように配置したものであり、さらに、第1の偏光ビームスプリッター102の光入射面側(図28においては、第1の偏光ビームスプリッター102の左側面部)、及び第4の偏光ビームスプリッター105の光出射面側(図28においては、第4の偏光ビームスプリッター105の右側面部)には、共に直線偏光のG光の偏波面を90°回転する機能を有する第1の波長選択性偏光変換手段(G用位相板)106、107を、また、第1と第3の偏光ビームスプリッター102、104間及び第3と第4の偏光ビームスプリッター104、105間には、共に直線偏光のR光の偏波面を90°回転させる機能を有する第2の波長選択性偏光変換手段(R用位相板)108、109を備えている。
【0008】
ここで直線偏光とは、偏波面が互いに直交するS偏光とP偏光とがあり、S偏光及びP偏光は各偏光の偏波面と、それが入射する偏光ビームスプリッターの偏光分離面との相対関係で決まる。即ち、各偏光の偏波面が偏光ビームスプリッターの偏光分離面に対する入射面に垂直である場合にはS偏光といい、平行である場合にはP偏光という。
【0009】
上記第1の波長選択性偏光変換手段(G用位相板)106、107には、図29に示す特性を有する位相板が適用される。図29においてクロス−ポラライザー(Crossed Polarizers)とは、波長選択性偏光変換手段を介して偏光子と検光子とをクロスに配置して測定したときの出力光の分光特性であり、パラレル−ポラライザー(Parallel Polaraizers)とは、偏光子と検光子とをパラレルに配置したときの出力光の分光特性である。同図より、G光の偏波面が90°回転していることが分かる。
【0010】
また、上記第2の波長選択性偏光変換手段(R用位相板)108、109は図30に示す特性を有している。図30においてクロス−ポラライザー及びパラレル−ポラライザーとは、上記したものと同じ意味である。同図より、R光の偏波面が90°回転していることが分かる。
【0011】
また、B光の偏波面のみを90°回転させる機能を有する波長選択性偏光変換手段(B用位相板)も作製することが可能であり、この場合の分光特性は図31となる。
なお、これらの波長選択性偏光変換手段については、USP5751384に詳細に説明されている。
【0012】
上記の色分解合成光学系290においては、第1の偏光ビームスプリッター102が光入射側偏光ビームスプリッターとなり、また、その対角に位置する第4の偏光ビームスプリッター105が光出射側偏光ビームスプリッターとなる。また、その中間位置に配置された第2及び第3の偏光ビームスプリッター103、104は、反射型空間光変調素子を照射する入射光と当該反射型空間光変調素子で変調された反射光を分離する作用をする、いわゆる主偏光ビームスプリッターとなる。
【0013】
上記色分解合成光学系290の第2の偏光ビームスプリッター(主偏光ビームスプリッター)103の透光面103c側にはG対応の反射型空間光変調素子161を、第3の偏光ビームスプリッター(主偏光ビームスプリッター)104の透光面104b側にはR対応の反射型空間光変調素子162を、また透光面104a側にはB対応の反射型空間光変調素子163を備え、さらに第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)102の光入射側(透光面102a)前方には白色光を発する光源171及び第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)102の偏光分離面121に対してS偏光の関係を有する直線偏光のみを透過させるように透過軸を選択した第1の偏光板181を備え、また第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)105の光出射側(透光面105c)後方には、第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)105の偏光分離面151に対してP偏光の関係を有する直線偏光のみを透過させるように透過軸を選択した第2の偏光板182、及びカラーの映像光を拡大投影する投射レンズ191を備えて投射表示装置300を構成している。
【0014】
なお、第1乃至第4の偏光ビームスプリッター102、103、104、105の各偏光分離面121、131、141、151は、その入射面が共通面となるように配置されているため、S偏光及びP偏光を決める直線偏光の偏波面と偏光分離面との相対関係は、全ての偏光ビームスプリッターに対して同じとなることから、以下S偏光及びP偏光がいずれの偏光ビームスプリッターの偏光分離面に対するものであるかの説明は省略する。
【0015】
上記投射表示装置300は次のように動作する。
光源171から発した不定偏光の白色光は第1の偏光板181に入射する。そして、S偏光(図28中、中心が黒の二重丸記号。以下同じ。)のみが第1の偏光板181を透過して、第1の波長選択性偏光変換手段106に入射する。
第1の波長選択性偏光変換手段106はG光のみの偏波面を90°回転させるG用位相板(図29を参照)であるため、第1の波長選択性偏光変換手段106を透過するG光(図28の実線)に係るS偏光はP偏光(図28中、両方矢印記号。以下同じ。)に変換される。また、第1の波長選択性偏光変換手段106はR光(図28の破線)及びB光(図28の2点鎖線)に対しては何ら作用しないため、それらはS偏光のままである。
以後、それぞれの色光について個別にその光路及び偏波面の変移について説明する。
【0016】
先ず、第1の波長選択性偏光変換手段106を透過したP偏光のG光(実線)は、第1及び第2の偏光ビームスプリッター102、103の偏光分離面121、131を透過直進して、第2の偏光ビームスプリッター103の透光面103cより出射してG対応の反射型空間光変調素子161に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子161においてG対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
【0017】
光変調されて生成したG光のS偏光成分は、第2の偏光ビームスプリッター103の偏光分離面131で反射され、第4の偏光ビームスプリッター105に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッター105の偏光分離面151において反射され、第4の偏光ビームスプリッター105の透光面105cより出射し、後段に配置した第2の波長選択性偏光変換手段107に入射する。
第2の波長選択性偏光変換手段107は前述したようにG光に係る偏波面を90°回転させる機能を有するものであるので、G光のS偏光はP偏光に変換されて出射する。
【0018】
次に、R光(破線)について説明する。第1の波長選択性偏光変換手段106を透過したS偏光のR光は、第1の偏光ビームスプリッター102の偏光分離面121で反射され第2の波長選択性偏光変換手段108に入射する。ここで、第2の波長選択性偏光変換手段108はR光の偏波面を90°回転させるR用位相板であるため、R光はS偏光からP偏光に偏光変換されてこれを出射し、第3の偏光ビームスプリッター104に入射する。さらに、P偏光のR光は第3の偏光ビームスプリッター104の偏光分離面141を直進透過して透光面104bより出射し、R対応の反射型空間光変調素子162に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子162においてR対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
【0019】
光変調されて生成したR光のS偏光成分は、第3の偏光ビームスプリッター104の偏光分離面141で反射され、第2の波長選択性偏光変換手段109に入射する。当該第2の波長選択性偏光変換手段109は上記したようにR用位相板であるため、R光のS偏光成分はP偏光に偏光変換されて第4の偏光ビームスプリッター105に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッター105の偏光分離面151を透過直進して、第4の偏光ビームスプリッター105の透光面105cより出射し、後段に配置した第1の波長選択性偏光変換手段107に入射する。
第1の波長選択性偏光変換手段107は前述したように、G用位相板であるためR光には何ら作用せず、R光はP偏光のままこれを出射する。
【0020】
次に、B光(2点鎖線)について説明する。第1の波長選択性偏光変換手段106を透過したS偏光のB光は、第1の偏光ビームスプリッター102の偏光分離面121で反射され第2の波長選択性偏光変換手段108に入射する。ここで、第2の波長選択性偏光変換手段108は上記したようにR用位相板であるためB光には何ら作用せず、B光は偏光変換されることなくS偏光のままこれを出射し、第3の偏光ビームスプリッター104に入射する。
【0021】
S偏光のB光は第3の偏光ビームスプリッター104の偏光分離面141で反射され透光面104aより出射し、B対応の反射型空間光変調素子163に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子163においてB対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
【0022】
光変調されて生成したB光のP偏光成分は、第3の偏光ビームスプリッター104の偏光分離面141を透過直進し第2の波長選択性偏光変換手段109に入射する。当該第2の波長選択性偏光変換手段109は上記したようにR用位相板であるためB光に対しては何ら作用せず、B光はP偏光のままこれを出射して第4の偏光ビームスプリッター105に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッター105の偏光分離面151を透過直進して、第4の偏光ビームスプリッター105の透光面105cより出射し、後段に配置した第1の波長選択性偏光変換手段107に入射する。
第1の波長選択性偏光変換手段107は前述したように、G用位相板であるためB光には何ら作用せず、B光はP偏光のままこれを出射する。
こうして、R光、G光、B光の偏波面はP偏光に揃えられて、投射レンズ191を介して図示せぬスクリーンにカラー映像を拡大表示する。
【0023】
以上説明したように、上記投射表示装置300によれば1つの反射型空間光変調素子に対して3個の偏光ビームスプリッターを作用させていながら、比較的簡易な光学構成とすることができ、高コントラストな投射表示装置が実現できるという特徴を有している。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した投射表示装置では、光源として100W以上の高輝度な放電ランプを適用した場合に、偏光ビームスプリッターの透光部材の選択を誤ると、当該透光部材の複屈折の影響を受けて黒表示画面の角隅のコントラストを低下(黒浮き)させ、表示品質を劣化させる問題があった。
【0025】
このような問題に対しては、偏光ビームスプリッターの透光部材として、光弾性定数の絶対値が1.5×10-8cm2/N以下である透光性材料を適用するのが効果的であることが特開平9−54213号公報に開示されている。
特開平9−54213号公報が開示するところによれば、少なくとも反射型の空間光変調素子に照射する入射光と、当該空間光変調素子からの変調された反射光を分離するいわゆる主偏光ビームスプリッターについて、その透光部材として上記の光弾性定数の低い透光性材料を適用するのが効果的であることを開示している。
【0026】
しかし、本発明者等が検討したところによれば、上述の色分解合成光学系290を用いた投射表示装置300においては、主偏光ビームスプリッター(第2、第3の偏光ビームスプリッター103、104)についてのみ上記のような光弾性定数の低い透光性材料を適用しても、複屈折の問題を解消することができないことが分かった。
【0027】
もちろん、4個の偏光ビームスプリッターの全てについて、上記した光弾性定数の低い透光性材料を適用すれば効果的であることは容易に予想できるが、この場合、色分解合成光学系が高価になる問題がある。
即ち、一般に、光弾性定数の低い透光性材料は、鉛を多く含有する光学ガラス基体であり脆くて軟らかく加工が困難であるために、一般的な光学ガラスであるBK7等に比して価格が数倍から数十倍と高価である。
【0028】
また、カラーリンク社が提供する色分解合成光学系290は、全ての構成要素を接着材によって接合したものである。そのため、熱サイクルの信頼性試験において当該接合部が剥離してしまい信頼性に問題があった。
【0029】
この理由は、4個の偏光ビームスプリッターをその偏光分離面がX字状に交差するように配置しているため、信頼性試験における温度上昇または冷却時の各光学要素の熱膨張または熱収縮に伴う応力が、当該交差部を中心に円周方向に発生し、その結果接合部には温度上昇時の外向きのせん断応力、また冷却時の引っ張り応力が作用し、上記した剥離の問題が生じたものと推察できる。
【0030】
本発明は、懸かる問題を解決するためになされたものであり、偏光ビームスプリッターの複屈折を抑制し、反射型投射表示装置に好適な廉価で信頼性に優れた色分解合成光学系を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明は、対角方向に形成された偏光分離面がX字状になるように配置された立方体または角柱状の第1乃至第4の偏光ビームスプリッターと、前記第1の偏光ビームスプリッターと前記第4の偏光ビームスプリッターとが対角、かつ前記第1の偏光ビームスプリッターが光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターが光出射側に配置される時、前記第1偏光ビームスプリッターの光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターの光出射側及び前記第1乃至前記第4の偏光ビームスプリッターの互いに直交する内側対向面のうち、2つ以上の前記内側対向面の間に配置された所定の色光の偏波面を90°回転させる波長選択性変換手段とからなり、前記第1乃至前記第4偏光ビームスプリッターのうち、いずれか3つの偏光ビームスプリッターと前記波長選択性変換手段を接合して一体化形成された光学部材と残りの1つの偏光ビームスプリッターの間に空隙設けられ、前記空隙に透明な緩衝部材が充填されていることを特徴とする色分解合成光学系を提供する。
第2の発明は、対角方向に形成された偏光分離面がX字状になるように配置された立方体または角柱状の第1乃至第4の偏光ビームスプリッターと、前記第1の偏光ビームスプリッターと前記第4の偏光ビームスプリッターとが対角、かつ前記第1の偏光ビームスプリッターが光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターが光出射側に配置される時、前記第1偏光ビームスプリッターの光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターの光出射側及び前記第1乃至前記第4の偏光ビームスプリッターの互いに直交する内側対向面のうち、2つ以上の前記内側対向面の間に配置された所定の色光の偏波面を90°回転させる波長選択性変換手段とからなり、前記第1乃至第4偏光ビームスプリッターのうち、互いに隣接するいずれか2つの偏光ビームスプリッターとこの2つの偏光ビームスプリッター間に配置された前記波長選択性変換手段とを接合して一体化した光学部材と残りの2つの偏光ビームスプリッターの間に空隙設けられ、前記空隙に透明な緩衝部材が充填されていることを特徴とする色分解合成光学系を提供する。
第3の発明は、前記第1の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKi、前記第2乃至第3の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKm、前記第4の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKoとする時、
Ki<Ko及びKm
の関係を有することを特徴とする請求項1又は2記載の色分解合成光学系を提供する。
第4の発明は、前記第1の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKi、前記第2乃至第3の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKm、前記第4の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKoとする時、
Ki及びKm<Ko
の関係を有することを特徴とする請求項1又は2記載の色分解合成光学系を提供する。
第5の発明は、前記第1の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKi、前記第2乃至第3の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKm、前記第4の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKoとする時、
Ki<Km<Ko
の関係を有することを特徴とする請求項1又は2記載の色分解合成光学系を提供する。
第6の発明は、対角方向に形成された偏光分離面がX字状になるように配置された立方体または角柱状の第1乃至第4の偏光ビームスプリッターと、前記第1の偏光ビームスプリッターと前記第4の偏光ビームスプリッターとが対角、かつ前記第1の偏光ビームスプリッターが光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターが光出射側に配置される時、前記第1の偏光ビームスプリッターの光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターの光出射側及び前記第1乃至前記第4の偏光ビームスプリッターの互いに直交する内側対向面のうち、2つ以上の前記内側対向面の間に配置された所定の色光の偏波面を90°回転させる波長選択性変換手段とからなり、前記第1の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKi、前記第2乃至第3の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKm、前記第4の偏光ビ ームスプリッターの光弾性定数をKoとする時、
Ki<Ko及びKm
またはKi及びKm<Ko
若しくはKi<Km<Ko
のいずれかの関係を有することを特徴とする色分解合成光学系を提供する。
第7の発明は、前記第1乃至第4の偏光ビームスプリッター及び前記波長選択性変換手段がそれぞれ互いに接合されていることを特徴とする請求項6記載の色分解合成光学系を提供する。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の各実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態を説明する概略平面図である。
図1において、1は本発明の第1実施形態の色分解合成光学系であり、以下の構成を有している。
即ち、立方体または角柱状の第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5を、各偏光ビームスプリッターの偏光分離面21、31、41、51、が略X字状に交差するように配置している。この場合、第1の偏光ビームスプリッター2が光入射側偏光ビームスプリッターであり、その対角の位置に配置された第4の偏光ビームスプリッター5が光出射側偏光ビームスプリッターである。
なお、光入射側偏光ビームスプリッターをいずれに選択するかは自由であるが、そのいずれの場合にも光入射側偏光ビームスプリッターの対角に位置する偏光ビームスプリッターが必ず光出射側偏光ビームスプリッターとされる。
【0033】
第1の偏光ビームスプリッター2(光入射側偏光ビームスプリッター)の4つの透光面2a,2b,2c,2dのうち選択された一の透光面2a(光入射側面)の手前、及び第4の偏光ビームスプリッター5(光出射側偏光ビームスプリッター)の4つの透光面5a,5b,5c,5dのうち選択された一の透光面5c(光出射側面)の後方には直線偏光のG光の偏波面を90°回転させる第1の波長選択性偏光変換手段(以下、G用位相板という)6、7が配置されている。
【0034】
また、第1の偏光ビームスプリッター2と第3の偏光ビームスプリッター4との間、及び第3の偏光ビームスプリッター4と第4の偏光ビームスプリッター5との間には、共に直線偏光のR光の偏波面を90°回転させる第2の波長選択性偏光変換手段(以下、R用位相板という)8、9を備えている。
【0035】
さらに、色分解合成光学系1は、G用位相板6及び第1の偏光ビームスプリッター2を除く、第2乃至第4の偏光ビームスプリッター3、4、5、G用位相板7及びR用位相板8、9を透明な接着剤等の接合部材10によって一体的に接合し、接合された光学部材11を形成している。なお、G用位相板6と第1の偏光ビームスプリッター2とは接合、又は分離して空隙を形成してもよい(図1においては、分離して示している)。また、R用位相板8を第1の偏光ビームスプリッター2に接合し、R用位相板8と第3の偏光ビームスプリッター4との間で分離して空隙を形成してもよい。
【0036】
本発明の第1実施形態の色分解合成光学系1においては、G光に対応した空間光変調素子61は、第2の偏光ビームスプリッター3の透光面3cの側面に配置され、R光対応の空間光変調素子62は、第3の偏光ビームスプリッター4の透光面4b、またB光対応の空間光変調素子63は、第3の偏光ビームスプリッター4の透光面4aの側面に配置されることになる。
【0037】
本発明の第1実施形態の色分解光合成学系1は、次のようにして白色光からR、G、B光を色分解し、さらに合成する作用をなす。
先ず、白色光のS偏光が、G用位相板6に対して与えられる。この場合、G用位相板6はG光のみの偏波面を90°回転させる機能を有するもの(図29参照)であるため、G用位相板6を透過した白色光のうちG光(図1の実線)のみが偏光変換されてS偏光からP偏光に変わる。一方、R光(図1の破線)及びB光(図1の2点鎖線)はS偏光のままである。
以後、それぞれの色光について個別にその光路及び偏波面の変移について説明する。
【0038】
先ず、G用位相板6を透過したG光について説明する。
G光(実線)は、上記したようにP偏光に変換されている。G光は、第1及び第2の偏光ビームスプリッター2、3の偏光分離面21、31を透過直進して、第2の偏光ビームスプリッター3の透光面3cより出射してG対応の反射型空間光変調素子61に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子61においてG対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
【0039】
ここで光変調されて生成したG光のS偏光成分は、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31で反射され、第4の偏光ビームスプリッター5に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51において反射され、第4の偏光ビームスプリッター5の透光面5cより出射し、後段に配置したG用位相板7に入射する。
G用位相板7は前述したようにG光に係る偏波面を90°回転させる機能を有するものであるので、G光のS偏光はP偏光に変換されて出射する。
【0040】
次に、R光(破線)について説明する。
G用位相板6を透過したS偏光のR光は、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21で反射されR用位相板8に入射する。ここで、R用位相板8はR光の偏波面を90°回転させる機能を有するもの(図30参照)であるため、R光はS偏光からP偏光に偏光変換されてこれを出射し、第3の偏光ビームスプリッター4に入射する。さらに、P偏光のR光は第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を直進透過して透光面4bより出射し、R対応の反射型空間光変調素子62に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子62においてR対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
【0041】
ここで光変調されて生成したR光のS偏光成分は、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射され、R用位相板9に入射する。当該R用位相板9は上記したようにR光の偏波面を変換する機能を有するものであるため、R光のS偏光成分はP偏光に偏光変換されて第4の偏光ビームスプリッター5に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51を透過直進して、第4の偏光ビームスプリッター5の透光面5cより出射し、後段に配置したG用位相板7に入射する。
G用位相板7は前述したようにR光には何ら作用せず、R光はP偏光のままこれを出射する。
【0042】
次に、B光(2点鎖線)について説明する。G用位相板6を透過したS偏光のB光は、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21で反射されR用位相板8に入射する。ここで、R用位相板8は上記したようにB光には何ら作用せず、B光は偏光変換されることなくS偏光のままこれを出射し、第3の偏光ビームスプリッター4に入射する。
【0043】
S偏光のB光は第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射され透光面4aより出射し、B対応の反射型空間光変調素子63に入射する。そして、当該反射型空間光変調素子63においてB対応の映像信号に応じた光変調を受けて反射される。
【0044】
光変調されて生成したB光のP偏光成分は、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を透過直進しR用位相板9に入射する。当該R用位相板9は上記したようにB光に対しては何ら作用せず、B光はP偏光のままこれを出射して第4の偏光ビームスプリッター5に入射する。そして、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51を透過直進して、第4の偏光ビームスプリッター5の透光面5cより出射し、後段に配置したG用位相板9に入射する。
G用位相板9は前述したようにB光には何ら作用せず、B光はP偏光のままこれを出射する。
このようにして、白色光は色分解合成光学系1において色分解された後再合成され、R、G、B光の偏波面が共にP偏光に揃えられて色分解合成光学系1を出射する。
【0045】
ところが前述したように、色分解合成光学系1をBK7等の一般的な透光部材で構成した場合には、透光部材の複屈折による黒浮き現象(黒表示において、周辺部に比べ若干輝度を生成する部分が生じる現象)が発生し、映像品質を劣化させる問題があった。
複屈折は透光部材を透過する光によって発生する熱応力や、外的な機械応力によって発生する。例えば、角形状の透光部材において、光束の通過する中央部と角隅部との温度差が大きくなった場合には、角隅部に熱応力が集中し、当該部位に複屈折が生じる場合がある。このような複屈折の生じた部位を直線偏光が透過した場合には、その偏波面が回転させられるために投射映像上にその影響が現れることになる。
【0046】
この現象を、図2を参照してさらに詳しく説明する。
図2は、簡易的に、1個の偏光ビームスプリッター22と1個の反射型空間光変調素子24と投射レンズ25とで構成した投射装置を示している。
【0047】
ところで、複屈折の影響が投射映像上で最も問題になるのは、黒表示における黒浮き現象である。黒表示とは、空間光変調素子24に入射した光が何ら変調されず、元の光路を逆に戻る状態をいう。即ち、図2において、偏光ビームスプリッター22に対してS偏光(図2中の実線)が入射すると、S偏光は偏光ビームスプリッター22の偏光分離面23で反射され反射型空間光変調素子24に入射する。上記したように、黒表示の場合には反射型空間光変調素子24において入射光は、何ら変調されないから反射光はS偏光のままである。従って、反射型空間光変調素子24で反射されたS偏光は、偏光分離面23で再び反射されて入射時と同じ光路を逆に戻ることになる。そのため、投射レンズ25で投影表示される像は黒となる。
【0048】
ところが、偏光ビームスプリッター22の透光部材に複屈折が発生した場合(図2において、斜線で示した部位等)、この部位をS偏光が通過するとその偏波面が回転させられ、P偏光の成分(図2中の破線)を生成することになる。従って、P偏光の成分は偏光分離面23を透過して投射レンズ25を介して図示せぬスクリーンに明部を生じさせる。そのため、黒表示でありながら、表示画面の角隅がやや明るく浮いた状態となる。これが、複屈折の影響になる黒浮き現象である。
【0049】
図3は、黒表示画面を概念的に示した図である。図3の(a)は正常な黒画面であり、(b)は複屈折が生じた時の黒画面である。画面の角隅に複屈折の影響により黒浮きが発生する。
【0050】
複屈折の原因の一つは、前記したように熱応力によるものである。そこで、発明者等は第1実施形態の色分解合成光学系1について、第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の表面温度を測定した。図4は、その測定結果を示した図である。このとき使用した光源は、150Wの超高圧水銀ランプである。また、温度測定は、常温中で、光源を点燈してから1時間経過後の各偏光ビームスプリッターの表面温度を測定した。
【0051】
その結果、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2の表面温度が最も高く、特に三角プリズム2Aは39℃と最高の温度であった。
また、2番目に高い温度を表示したのは,第3の偏光ビームスプリッター4の三角プリズム4Aの37.3℃であった。逆に、最も低い温度を表示したのは、第4の偏光ビームスプリッター5で29℃〜30℃であった。
なお、図4の温度差は、より高輝度の光源を適用すればさらに拡大する傾向にある。
【0052】
第1の偏光ビームスプリッター2のプリズム2Aの温度が最も高くなった理由は、当該プリズム2AをR、G、B光の入射光及び戻り光が共に通過するためと考えられる。また、第3の偏光ビームスプリッター4のプリズム4Aが2番目に高くなった理由は、R、B光の2色の入射光と戻り光が通過するためと考えられる。一方、第4の偏光ビームスプリッター5の表面温度が最も低くなった理由は、黒表示の際には第4の偏光ビームスプリッター5を通過する光が実質的に存在しないためである。
【0053】
このように、第1の偏光ビームスプリッター2は他のいずれの偏光ビームスプリッターよりも温度が高くなった。このような状況において、従来技術で示したような全ての光学要素を一体的に接合した色分解合成光学系では、各光学要素の温度差がそれぞれの光学要素の熱膨張に差を生じさせ、その結果、各光学要素に対して応力を生成させ複屈折を発生させていると考えられる。特に、使用中最も温度上昇の大きい第1の偏光ビームスプリッター2において、上記の問題が顕著に表れるものと考えられる。
【0054】
ところが、本発明の第1実施形態に係る色分解合成光学系1においては、複屈折の発生が抑制される効果があった。この理由は、第1の偏光ビームスプリッター2を、接合された光学部材11の第2乃至第4の偏光ビームスプリッター3、4、5及びG用位相板7、R用位相板8、9から空隙を介して分離独立して備えたため、他の光学要素との温度差による応力の影響を受けることがないためと推察できる。
【0055】
また、本発明の第1実施形態に係る色分解合成光学系1によれば、熱サイクルの信頼性試験において各光学部材の接合部が剥離するという問題は発生しなかった。これは、第1の偏光ビームスプリッター2が接合された光学部材11から分離独立しているため、信頼性試験における温度上昇または冷却時の、第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の偏光分離面21、31、41、51の交差部を中心とする円周方向に発生する応力が、第1の偏光ビームスプリッター2の位置で開放さるためであり、従来技術におけるような接合部において外向きのせん断応力または引っ張り応力の発生がなくなったためと推察できる。
【0056】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態の色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、本発明の第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5において、50が本発明の第2実施形態に係る色分解合成光学系である。図1の本発明の第1実施形態と類似の構成であるが、光入射側に配置したG用位相板6と第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2とを、他の接合された光学部材(第2乃至第4の偏光ビームスプリッター3、4、5、光出射側に配置したG用位相板7及びR用位相板8、9の接合体)11から分離し、当該接合された光学部材11に透明な粘着材またはカップリングオイル等の緩衝部材12によって貼り付けたものである。なお、第1の偏光ビームスプリッター2とG用位相板6、また第3の偏光ビームスプリッター4とR用位相板8は、接合部材10で接合されていてもまたは粘着材等の緩衝部材12等で貼り付けられていても若しくは分離して空隙を備えてもかまわない。
本発明の第2実施形態の動作は、本発明の第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
【0057】
本発明の第2実施形態によれば、本発明の第1実施形態と同様に第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2が、接合された光学部材11に対して自由度を有しているために、光の通過によって第1の偏光ビームスプリッター2の温度が、接合された光学部材11の温度よりも高くなった場合であっても、接合された光学部材11との間の温度差による熱応力が第1の偏光ビームスプリッター2に生じ難く、複屈折の問題が生成し難いという効果がある。また、熱サイクルの信頼性試験に対しても、各光学要素の熱膨張または熱収縮による応力が第1の偏光ビームスプリッター2の部位で開放されるため、接合部で剥離するという問題が解消される。
【0058】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態の色分解合成光学系の概略平面図である。
図6において、60が本発明の第3実施形態に係る色分解合成光学系であり、第2、第4の偏光ビームスプリッター3、5と、出射側のG用位相板7及びR用位相板9とを接合部材10によって接合して一体化し、第1及び第3の偏光ビームスプリッター2、4は空隙を介して分離独立して備えたものである。なお、第1の偏光ビームスプリッター2とG用位相板6、また第3の偏光ビームスプリッター4とR用位相板8は、接合部材10で接合されていてもまたは透明な粘着材等の緩衝部材等で貼り付けられていても若しくは分離して空隙を備えていてもかまわない。
本発明の第3実施形態の動作は、本発明の第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
【0059】
本発明の第3実施形態によれば、光の通過で高温になり易い第1及び第3の偏光ビームスプリッター2、4を空隙を介して分離独立して備えているため、複屈折に係る熱応力は当該第1及び第3の偏光ビームスプリッター2、4自身の内部温度差によってのみ生成されるため、複屈折の発生が抑制される。また、熱サイクルの信頼性試験に対しても接合された光学部材は両端が開放されているため、熱膨張による応力が開放され剥離の問題は解消される。
【0060】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図7は、本発明の第4実施形態の色分解合成光学系の概略平面図である。
図7において、70が本発明の第4実施形態に係る色分解合成光学系であり、第3、第4の偏光ビームスプリッター4、5と、出射側のG用位相板7と、R用位相板8、9とを接合部材10で接合し、第1及び第2の偏光ビームスプリッター2、3を共に空隙を介して分離独立して備えたものである。なお、第1の偏光ビームスプリッター2とG用位相板6は、接合部材10で接合されていてもまたは透明な粘着材等の緩衝部材で貼り付けられていても若しくは分離して空隙を備えていてもかまわない。
本発明の第4実施形態の動作は、本発明の第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
【0061】
本発明の第4実施形態によれば、光の通過で高温になり易い第1の偏光ビームスプリッター2を空隙を介して分離独立して備えているため、複屈折に係る熱応力は当該第1の偏光ビームスプリッター2自身の内部温度差によってのみ生成されるため、複屈折の発生が抑制される。また、熱サイクルの信頼性試験に対しても接合された光学部材は両端が開放されているため、熱膨張による応力が開放され剥離の問題は解消される。
【0062】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図8は、本発明の第5実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。図8において、80は本発明の第5実施形態の色分解合成光学系であり、第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5、G用位相板6、7及びR用位相板8、9のいずれも接合部材10によって接合すると共に、第1の偏光ビームスプリッター2とR用位相板8との間にスリット(空隙)13を備えたものである。なお、G用位相板6と第1の偏光ビームスプリッター2とは、分離してもまたは透明な緩衝部材を用いて貼り付けてもかまわない。また、上記スリット13を透明な緩衝部材で埋めてもかまわない。
本発明の第5実施形態の動作は、本発明の第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
【0063】
本発明の第5実施形態によれば、光の通過で高温になり易い第1と第3の偏光ビームスプリッター2、4間にスリット13を設けているので、各光学要素の熱膨張の差に基づく応力が当該スリット13において開放されるため、複屈折の発生が抑制される効果がある。
また、熱膨張または熱収縮による第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の偏光分離面21、31、41、51の交差部を中心とする円周方向に発生する応力が、上記したスリット13で開放さるため接合部の剥離の問題も解消される。
【0064】
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
図9は、本発明の第6実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。図9において、90は本発明の第6実施形態の色分解合成光学系であり、図8の第5実施形態と類似の構成であるが、第1の偏光ビームスプリッター2と第2の偏光ビームスプリッター3との間にスリット(空隙)13を備えた点が異なる。なお、当該スリット13を透明な緩衝部材で埋めてもかまわない。
本発明の第6実施形態の動作は、本発明の第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
【0065】
本発明の第6実施形態は、本発明の第5実施形態と同様に光の通過で高温になり易い第1の偏光ビームスプリッター2と隣接した第の偏光ビームスプリッターとの間にスリット13を設けているので、各光学要素の熱膨張の差に基づく応力が当該スリット13において開放されるため、複屈折の発生が抑制される効果がある。
また、熱膨張または熱収縮による第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の偏光分離面21、31、41、51の交差部を中心とする円周方向に発生する応力が、上記したスリット13で開放さるため接合部の剥離の問題も解消される。
【0066】
(偏光ビームスプリッターを構成する透光部材の光弾性定数の検討)
前述したように偏光ビームスプリッターにおいて発生する複屈折は、それを構成する透光部材の光弾性定数に影響されることが知られている。また、光弾性定数の小さい光学部材であるガラス基体は高価であることも知られている。従って、色分解合成光学系1を構成するに当たっては、投影品質と経済性の両面から検討する必要がある。そこで、色分解合成光学系1の複屈折の問題について、偏光ビームスプリッターの透光部材であるガラス基体の光弾性定数について実験して検討した。
【0067】
図10は、複屈折の実験に使用した色分解合成光学系の概略平面図である。図1と同一要素については同一符号を用いて示し、説明は省略する。
図10において100は色分解合成光学系であり、第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5、G用位相板6、7及びR用位相板8、9の全ての光学要素を透明な接着材等の接合部材10によって接合して一体化したものである。
【0068】
図11に、黒表示における複屈折の影響を調べた実験結果を示す。図11は、第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5について、光弾性定数の異なるガラス基体を用いて試作し、各組み合わせにおける複屈折の影響を評価したものである。
なお、評価結果の記号は、図12の評価基準に基づく判定結果を記したものである。即ち、×は複屈折の影響が明瞭に現れ実用に耐え得ないレベル、△は廉価な投射表示装置には適用可能なレベル、○は気を付けて観察すれば複屈折の影響が確認されるレベル、◎は複屈折の影響が確認されないレベルを示している。また、図12には複屈折の評価モデルを例示している。ただし、評価モデルは、これに限定されるものではない。また、複屈折の発生状況は、評価環境によっても異なる。
【0069】
複屈折の評価は、比較的低輝度の100WのUHPランプ(商品名、フィリップス社製の超高圧水銀ランプ)と、中程度の輝度である150WのUHPランプ、及び高輝度の200WのUHLランプ(商品名、ウシオ社製の超高圧水銀ランプ)を使用して行った。
【0070】
先ず、100Wの光源に対する複屈折の影響を説明する。
実験例1は第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5について共に、光弾性定数が2.77×10-8cm2/NのBK7(SCHOTT製)を使用した場合である。この場合には、複屈折の影響が明らかに確認されるが、表示品質をそれほど重要視しない廉価な投射表示装置には適用可能なレベル(△)であった。
【0071】
実験例2は、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2のみを、光弾性定数が1.8×10-8cm2/NのSF1(SCHOTT製)とし、他は光弾性定数が2.77×10-8cm2/NのBK7を適用したものである。この場合は、気を付けて観察すれば角隅に複屈折の影響が確認されるレベル(○)であった。
【0072】
実験例3は、実験例2において、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2の光弾性定数がさらに小さい、1.36×10-8cm2/NのSF4(SCHOTT製)のガラス基体を適用したものである。この場合には、表示画面には複屈折の影響が全く確認されないというレベル(◎)であった。
【0073】
次に、150Wの光源に対する複屈折の影響を説明する。
実験例4は、実験例1と同じ色分解合成光学系を用いたものであり、偏光ビームスプリッターは全て光弾性定数が2.77×10-8cm2/NのBK7によりなるものである。この場合は、複屈折の影響が明瞭に現れ使用に耐え得ないレベル(×)であった。
【0074】
実験例5は、第1、第2、第3の偏光ビームスプリッター2、3、4について、光弾性定数が1.8×10-8cm2/NのSF1を適用し、第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)5には光弾性定数が2.77×10-8cm2/NのBK7を適用したものである。この場合、複屈折の影響は明らかに確認できるが廉価な投射装置には適用できるレベル(△)であった。
【0075】
実施例6は、第1、第2、第3の偏光ビームスプリッター2、3、4について、光弾性定数がさらに小さい1.36×10-8cm2/NのSF4を適用し、第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)5には光弾性定数が2.77×10-8cm2/NのBK7を適用したものである。この場合、気を付けて観察すれば複屈折の影響が角隅に確認できるレベル(○)であった。
【0076】
実験例7は、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)について光弾性定数が1.36×10-8cm2/NのSF4を、第2及び第3の偏光ビームスプリッター(主偏光ビームスプリッター)3、4について光弾性定数が1.8×10-8cm2/NのSF1を、第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)5について光弾性定数が2.77×10-8cm2/NのBK7を適用したものである。この場合は、気を付けて観察すれば複屈折の影響が角隅に確認できるレベル(○)であった。
【0077】
実験例8は、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2のみを、光弾性定数がさらに小さい0.65×10-8cm2/NのPBH6W(Ohara製)とし、他は光弾性定数が2.62×10-8cm2/NのSF2を適用したものである。この場合は、気を付けて観察すれば複屈折の影響が角隅に確認できるレベル(○)であった。
【0078】
実験例9は、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2について光弾性定数が0.65×10-8cm2/NのPBH6Wを、第2及び第3の偏光ビームスプリッター(主偏光ビームスプリッター)3、4について光弾性定数が1.8×10-8cm2/NのSF1を、第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)5について光弾性定数が2.62×10-8cm2/NのSF2を適用したものである。この場合、表示画面には複屈折の影響が全く確認されないというレベル(◎)であった。
【0079】
次に、200Wの光源に対する複屈折の影響を説明する。
実験例10は、第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5全てについて、光弾性定数が1.8×10-8cm2/NのSF1を適用したものである。
この場合は、複屈折の影響が明瞭に現れ使用に耐え得ないレベル(×)であった。
【0080】
実験例11は、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2のみを、光弾性定数が0.65×10-8cm2/NのPBH6Wとし、他は光弾性定数が2.62×10-8cm2/NのSF2を適用したものである。この場合、複屈折の影響は明らかに確認できるが廉価な投射装置には適用できるレベル(△)であった。
【0081】
実験例12は、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2について光弾性定数が0.65×10-8cm2/NのPBH6Wを、第2及び第3の偏光ビームスプリッター(主偏光ビームスプリッター)3、4について光弾性定数が1.8×10-8cm2/NのSF1を、第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)5について光弾性定数が2.62×10-8cm2/NのSF2を適用したものである。この場合は、気を付けて観察すれば複屈折の影響が角隅に確認できるレベル(○)であった。
【0082】
実験例13は、第1、第2、第3の偏光ビームスプリッター2、3、4について、光弾性定数が0.65×10-8cm2/NのPBH6Wを適用し、第4の偏光ビームスプリッター(出射側偏光ビームスプリッター)5には光弾性定数が2.62×10-8cm2/NのSF2を適用したものである。この場合は、表示画面には複屈折の影響が全く確認されないというレベル(◎)であった。
【0083】
実験例14は、第1の偏光ビームスプリッター(入射側偏光ビームスプリッター)2のみを、光弾性定数が最も小さい0.03×10-8cm2/NのPBH55(Ohara製)とし、他は光弾性定数が0.65×10-8cm2/NのPBH6Wを適用したものである。この場合は、表示画面には複屈折の影響が全く確認されないというレベル(◎)であった。
【0084】
実験例15は、第1、第2、第3の偏光ビームスプリッター2、3、4について、光弾性定数が0.03×10-8cm2/NのPBH55を適用し、第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)5には光弾性定数が2.62×10-8cm2/NのSF2を適用したものである。この場合は、表示画面には複屈折の影響が全く確認されないというレベル(◎)であった。
【0085】
複屈折の発生の仕方は、偏光ビームスプリッターに適用する透光部材であるガラス基体の光弾性定数と、使用する光源の輝度によって異なるが、以上の実験結果を総合的に判断すると次のようになる。
即ち、第1の偏光ビームスプリッター(光入射側偏光ビームスプリッター)2の光弾性定数をKi、第2及び第3の偏光ビームスプリッター(主偏光ビームスプリッター)3、4の光弾性定数をKm、第4の偏光ビームスプリッター(光出射側偏光ビームスプリッター)5の光弾性定数をKoとすると、Ki<Km及びKoの関係を満たすように各偏光ビームスプリッターのガラス基体を選択することが必要である。この場合、Ki<1×10-8cm2/Nとなるように第1の偏光ビームスプリッター2のガラス基体を選択すると、200Wクラスの高輝度光源を使用しても複屈折の問題を解消することができる。
【0086】
好ましくは、Ki<Km<Koの関係を満たすように各偏光ビームスプリッターのガラス基体を選択することが必要である。この場合、Ki<1×10-8cm2/N、Km<2×10-8cm2/Nとなるように第1、第2及び第3の偏光ビームスプリッター2、3、4のガラス基体を選択すると、200Wクラスの高輝度光源を使用しても複屈折の問題を解消することができる。
【0087】
より好ましくは、Ki及びKm<Koの関係を満たすように各偏光ビームスプリッターのガラス基体を選択することが必要である。この場合、Ki及びKm<1×10-8cm2/Nとなるように第1、第2及び第3の偏光ビームスプリッター2、3、4のガラス基体を選択すると、200Wクラスの高輝度光源を使用しても複屈折の問題を解消することができる。
【0088】
偏光ビームスプリッターを構成する透光部材の光弾性定数についての上記結果は、当然に第1乃至第6実施形態の色分解合成光学系に対して適用できることはいうまでもない。更にまた、上記した光弾性定数についての結果は、少なくとも第1乃至第4の偏光ビームスプリッターを別々に独立分離して配設した構成の色分解合成光学系に対しても適用できることはいうまでもない。これにより、より効果的に複屈折を抑制できる。
【0089】
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
図13は、本発明の第7実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。図1に示す本発明の第1実施形態と同一の光学要素については同一の符号を用いて示し、説明は省略する。ここでは、各光学要素の配置構成のみを示し、本発明の第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0090】
図13において、130が本発明の第7実施形態の色分解合成光学系である。第3の波長選択性反射手段14、15がB光の偏波面を90°回転させるB用位相板(図31を参照)である点が本発明の第1実施形態と異なる部分である。このため、本発明の第1実施形態におけるR光対応の反射型空間光変調素子62と、B光対応の反射型空間光変調素子63の配置位置が入れ替わることとなる。
【0091】
この場合、上記したように第3の波長選択性反射手段14、15がB用位相板であるために、R光(破線)はこれらによって何ら影響を受けることがない。従って、入射したR光のS偏光はそのまま第1及び第3の偏光ビームスプリッター2、4の偏光分離面21、41で共に反射されてR対応の反射型空間光変調素子62に入射し、ここで変調されたP偏光成分がそのまま第3及び第4の偏光ビームスプリッター4、5の偏光分離面41、51を共に透過し、さらにG用位相板7をそのまま透過して射出する。
【0092】
一方、B光(2点鎖線)のS偏光は、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21で反射された後、第3の波長選択性偏光変換手段(以下、B用位相板という)14においてP偏光に変換される。そして、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を透過してB対応の反射型空間光変調素子63に入射する。
ここで変調されたB光のS偏光成分は、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射され、さらにB用位相板15においてP偏光に変換される。そして、B光のP偏光が第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51及びG用位相板7をそのまま透過して射出する。
G光(実線)は本発明の第1実施形態(図1参照)において説明したものと同じであり、3原色光の偏波面はP偏光に揃えられて色分解合成光学系130を射出する。
【0093】
本発明の第7実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第7実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0094】
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について説明する。
図14は、本発明の第8実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。図1の本発明の第1実施形態と同一の要素については同一の符号を用いて示し、説明は省略する。ここでは、各光学要素の配置構成のみを示し、本発明の第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0095】
図14において、140が本発明の第8実施形態の色分解合成光学系である。本発明の第1実施形態と異なる部分は、第1と第2の偏光ビームスプリッター2、3間及び第2と第4の偏光ビームスプリッター3、5間にG用位相板16、17を追加して挿入している点である。このため、G対応の反射型空間光変調素子61は第2の偏光ビームスプリッター3の透光面3d側に配置される。
【0096】
この場合、G光(実線)のS偏光はG用位相板6においてP偏光に変換され、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21を透過し、さらにG用位相板16において、再びS偏光に変換され、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31で反射されてG対応の反射型空間光変調素子61に入射する。
ここで光変調されて生成したG光のP偏光成分は、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31を透過し、G用位相板17においてS偏光に変換される。そして、G光は第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射され、さらにG用位相板7においてP偏光に変換されて色分解合成光学系140を射出する。
一方、R光(破線)、B光(2点鎖線)は本発明の第1実施形態と同じであるために、3原色光の偏波面はP偏光に揃えられて色分解合成光学系140を射出する。
【0097】
本発明の第8実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第8実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0098】
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態について説明する。
図15は、本発明の第9実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図15に示すように、本発明の第9実施形態の色分解合成光学系150は第1と第2の偏光ビームスプリッター2、3間、及び第2と第4の偏光ビームスプリッター3、5間にG用位相板16、17を配置した点が本発明の第7実施形態(図13参照)と異なるところである。これに伴って、G光対応の空間光変調素子61は第2の偏光ビームスプリッター3の透光面3d側に配置されることとなる。
【0099】
当該色分解合成光学系150は、G光(実線)の光路に対しては本発明の第8実施形態(図14参照)の該当する光路が対応し、またR光(破線)、B光(2点鎖線)の光路に対しては本発明の第7実施形態(図13参照)の該当する光路が対応する。従って、R、G、B光の各偏波面の変化の様子は、本発明の第7、第8実施形態で説明した通りであるので、繰り返しての説明は省略するが、3原色光の偏波面はP偏光に揃えられて色分解合成光学系150を射出することとなる。
【0100】
本発明の第9実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第9実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0101】
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態について説明する。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図16は、本発明の第10実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。図16に示すように、当該色分解合成光学系160は、第2と第4の偏光ビームスプリッター3、5間にG用位相板17を介挿し、また第3と第4の偏光ビームスプリッター4、5間の波長選択性反射手段をB用位相板15に置き換え、第4の偏光ビームスプリッター5の透光面5b側にG用位相板7を配置して光出射方向を当該透光面5b側とした点で、本発明の第1実施形態の色分解合成光学系1と異なる(図1参照)。
【0102】
この場合、G光(実線)ついては、G対応の反射型空間光変調素子61で変調されて生成したS偏光が、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31で反射され、G用位相板17に入射する。ここでG光は、偏光変換されてP偏光となり、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51を透過して透光面5bより射出し、G用位相板7において再び偏光変換されてS偏光となって射出する。
【0103】
また、R光(破線)については、R対応の反射型空間光変調素子62で変調されて生成したS偏光成分が、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射され、B用位相板15をそのまま透過した後、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。
【0104】
一方、B光(2点鎖線)については、B対応の反射型空間光変調素子63で変調されて生成したP偏光成分が、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を透過し、B用位相板15においてS偏光に変換された後、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。こうして、3原色光の偏波面はS偏光に揃えられて色分解合成光学系160を射出する。
【0105】
本発明の第10実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第10実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0106】
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態について説明する。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図17は、本発明の第11実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。図17に示すように、当該色分解合成光学系170は、前述の本発明の第10実施形態(図16参照)においてR用位相板8をB用位相板14に、またB用位相板15をR用位相板9に置き換えたものに等しい。これに伴って、R対応とB対応の空間光変調素子62、63とが入れ替えて配置されることとなる。
【0107】
この場合、G光(実線)の動作については、前述の本発明の第10実施形態と同じであるために説明を省略する。
R光(破線)については、R対応の反射型空間光変調素子62で変調されて生成したP偏光成分が、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を透過し、R用位相板9においてS偏光に変換された後、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。
【0108】
一方、B光(2点鎖線)については、B対応の反射型空間光変調素子63で変調されて生成したS偏光成分が、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射され、R用位相板9をそのまま透過した後、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。
こうして、3原色光の偏波面はS偏光に揃えられて色分解合成光学系170を射出する。
【0109】
本発明の第11実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第11実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0110】
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態について説明する。
図18は、本発明の第12実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図18において、180が本発明の第12実施形態の色分解合成光学系である。前述の本発明の第10実施形態(図16を参照)と異なる部分は、第1と第2の偏光ビームスプリッター2、3間にR用位相板8の代わりにG用位相板16を介挿し、第2と第4の偏光ビームスプリッター3、5間のG用位相板17を排除している点である。このため、G対応の空間光変調素子61は第2の偏光ビームスプリッター3の透光面3d側に配置される。
【0111】
この場合、G光(実線)のS偏光はG用位相板6においてP偏光に変換され、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21を透過し、さらにG用位相板16において再びS偏光に変換され、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31で反射されてG対応の反射型空間光変調素子61に入射する。
ここで変調されて生成したG光のP偏光成分は、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31及び第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51を透過する。そして、G光は、G用位相板7においてS偏光に変換されて色分解合成光学系180を射出する。
【0112】
一方、R光(破線)、B光(2点鎖線)は本発明の第10実施形態と同じであるために、共に本発明の第12実施形態の色分解合成光学系180を射出するときはS偏光であり、3原色光の偏波面はS偏光に揃えられて色分解合成光学系180を射出することとなる。
【0113】
本発明の第12実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第12実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0114】
(第13実施形態)
次に、本発明の第13実施形態について説明する。
図19は、本発明の第13実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図19に示すように、本発明の第13実施形態に係る色分解合成光学系190は、前述の本発明の第12実施形態の色分解合成光学系180において、R用位相板8をB用位相板14に、B用位相板15をR用位相板9に置き換えたものに等しい。これに伴って、R対応、B対応の空間光変調素子62、63が入れ替えて配置されることとなる。
【0115】
この場合、G光(実線)の動作については、本発明の第12実施形態と同じであるために説明を省略する。
R光(破線)については、S偏光がG用位相板6をそのまま透過し、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21で反射した後、B用位相板14をそのまま透過して、さらに第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射してR対応の反射型空間光変調素子62に達する。
当該反射型空間光変調素子62で変調されて生成したR光のP偏光成分は、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を透過し、R用位相板9に入射する。そして、ここでR光はS偏光に変換され第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。
【0116】
一方、B光(2点鎖線)については、S偏光がG用位相板6をそのまま透過し、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21で反射した後、B用位相板14に入射する。
当該B用位相板14において、B光はP偏光に変換される。そして、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を透過してB対応の反射型空間光変調素子63に達する。
当該反射型空間光変調素子63において変調されて生成したS偏光は第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射され、R用位相板9をそのまま透過して第4の偏光ビームスプリッター5に入射する。そして、B光は当該第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射され、S偏光のままG用位相板7を射出する。
こうして、3原色光の偏波面はS偏光に揃えられて色分解合成光学系190を射出する。
【0117】
本発明の第13実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第13実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0118】
(第14実施形態)
次に、本発明の第14実施形態について説明する。
図20は、本発明の第14実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図20に示すように、本発明の第14実施形態に係る色分解合成光学系200は第1の偏光ビームスプリッター2の透光面2d側にG用位相板6を配置し、透光面2d側から光を入射させるよにしたものである。さらに、第1と第2の偏光ビームスプリッター2、3間にG用位相板16を、第4の偏光ビームスプリッター5の透光面5c側にG用位相板7を配置している。また、第1と第3の偏光ビームスプリッター2、4間にはR用位相板8を、第3と第4の偏光ビームスプリッター4、5間にはB用位相板15を配置している。
【0119】
この場合、色分解合成光学系200に入射される3原色光はP偏光である。また、第2の偏光ビームスプリッター3の透光面3c側にG対応の反射型空間光変調素子61が配置され、第3の偏光ビームスプリッター4の透光面4a側にR対応の反射型空間光変調素子62が、透光面4b側にB対応の反射型空間光変調素子63が配置される。
【0120】
色分解合成光学系200に入射したP偏光のG光(実線)は、G用位相板6でS偏光に変換され、第1の偏光ビームスプリッター2に入射し、偏光分離面21で反射される。そして、G用位相板16において偏光変換されてP偏光となり、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31を透過してG対応の反射型空間光変調素子61に達する。
当該反射型空間光変調素子61において変調されて生成したG光のS偏光成分は、第2及び第4の偏光ビームスプリッター3、5の偏光分離面31、51で反射され、G用位相板7においてP偏光に変換され射出する。
【0121】
また、P偏光のR光(破線)は、G用位相板6及び第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21をそのまま透過し、R用位相板8に入射する。そして、当該R用位相板8においてS偏光に変換された後、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射されてR対応の反射型空間光変調素子62に達する。
当該反射型空間光変調素子62で変調されて生成したP偏光のR光は第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41、B用位相板15、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51、G用位相板7を共にP偏光のまま透過して射出する。
【0122】
また、P偏光のB光(2点鎖線)は、G用位相板6、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21、R用位相板8、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41をそのまま透過し、B対応の反射型空間光変調素子63に達する。
当該反射型空間光変調素子63で変調されて生成したS偏光のB光は、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射された後、B用位相板15でP偏光に変換され、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51、G用位相板7を共にP偏光のまま透過して射出する。
こうして、3原色光の偏波面はP偏光に揃えられて色分解合成光学系200を射出する。
【0123】
本発明の第14実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第14実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0124】
(第15実施形態)
次に、本発明の第15実施形態について説明する。
図21は、本発明の第15実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
図21に示すように、本発明の第15実施形態に係る色分解合成光学系210は、前述の本発明の第14実施形態において、R用位相板8をB用位相板14に、またB用位相板15をR用位相板9に置き換えたものに等しい。そのため、R対応とB対応の反射型空間光変調素子62、63とが入れ替えて配置されることとなる。
【0125】
この場合、G光(実線)の動作については、前述の本発明の第14実施形態と同じであるために説明は省略する。
P偏光のR光(破線)は、G用位相板6、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21、B用位相板14、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41をそのまま透過してR対応の反射型空間光変調素子62に達する。
当該反射型空間光変調素子62で変調されて生成したS偏光のR光は、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射された後、R用位相板9でP偏光に変換され、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51及びG用位相板7をP偏光のまま透過して射出する。
【0126】
また、P偏光のB光(2点鎖線)は、G用位相板6、第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21をそのまま透過した後、B用位相板14においてS偏光に変換され、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射されてB対応の反射型空間光変調素子63に達する。
当該反射型空間光変調素子63で変調されて生成したP偏光のB光は、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41、R用位相板9、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51、G用位相板7をP偏光のまま透過して射出する。
こうして、3原色光の偏波面はP偏光に揃えられて色分解合成光学系210を射出する。
【0127】
本発明の第15実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第15実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0128】
(第16実施形態)
次に、本発明の第16実施形態について説明する。
図22は、本発明の第16実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
図22に示すように、本発明の第16実施形態に係る色分解合成光学系220は、本発明の第14実施形態(図20参照)においてG用位相板16を除去し、第2と第4の偏光ビームスプリッター3、5間にG用位相板17を配置したものである。そのため、G対応の反射型空間光変調素子61は第2の偏光ビームスプリッター3の透光面3d側に配置されることとなる。
【0129】
この場合、R光(破線)、B光(2点鎖線)の動作については、前述の本発明の第14実施形態と同じであるために説明は省略する。
P偏光のG光(実線)は、G用位相板6においてS偏光に変換され、第1及び第2の偏光ビームスプリッター2、3の偏光分離面21、31で反射されてG対応の反射型空間光変調素子61に達する。
当該反射型空間光変調素子61で変調されて生成したP偏光成分のG光は、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31を透過した後、G用位相板17でS偏光に変換され、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射され、さらにG用位相板7でP偏光に再度変換されて射出する。
こうして、3原色光の偏波面はP偏光に揃えられて色分解合成光学系220を射出する。
【0130】
本発明の第16実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第16実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0131】
(第17実施形態)
次に、本発明の第17実施形態について説明する。
図23は、本発明の第17実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
図23に示すように、本発明の第17実施形態に係る色分解合成光学系230は、本発明の第16実施形態(図22を参照)においてR用位相板8をB用位相板14に、B用位相板15をR用位相板9に置き換えたものに等しい。そのため、R対応とB対応の反射型空間光変調素子62、63とが入れ替えて配置されることとなる。
この場合、G光(実線)については本発明の第16実施形態と同様に作用し、P偏光として射出する。また、R光(破線)及びB光(2点鎖線)は本発明の第15実施形態(図21参照)と同様に作用し、P偏光として射出する。
こうして、3原色光の偏波面はP偏光に揃えられて色分解合成光学系230を射出する。
【0132】
本発明の第17実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第17実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0133】
(第18実施形態)
次に、本発明の第18実施形態について説明する。
図24は、本発明の第18実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図24に示すように、当該色分解合成光学系240は、本発明の第14実施形態(図20参照)において第2と第4の偏光ビームスプリッター3、5間にG用位相板17を介挿し、また第3と第4の偏光ビームスプリッター4、5間の波長選択性偏光変換手段15をR用位相板9に置き換え、第4の偏光ビームスプリッター5の透光面5b側にG用位相板7を配置して光出射方向を当該透光面5b側としたものである。
【0134】
この場合、G光(実線)の動作ついては、G対応の反射型空間光変調素子61で変調されて生成したS偏光が、第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31で反射され、G用位相板17に入射する。ここでG光は偏光変換されてP偏光となり、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51を透過して透光面5bより射出し、G用位相板7において再び偏光変換されてS偏光となって射出する。
【0135】
また、R光(破線)については、R対応の反射型空間光変調素子62で変調されて生成したP偏光成分が、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を透過し、R用位相板9においてS偏光に変換された後、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。
【0136】
また、B光(2点鎖線)については、B対応の反射型空間光変調素子63で変調されて生成したS偏光成分が、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射され、R用位相板9をそのまま透過した後、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。
こうして、3原色光の偏波面はS偏光に揃えられて色分解合成光学系240を射出する。
【0137】
本発明の第18実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第18実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0138】
(第19実施形態)
次に、本発明の第19実施形態について説明する。
図25は、本発明の第19実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図25に示すように、当該色分解合成光学系250は、本発明の第18実施形態(図24参照)においてR位相板8、9をB用位相板14、15に置き換えたものに等しい。
【0139】
この場合、G光(実線)の動作ついては、前述の本発明の第18実施形態と同様の作用を呈するために説明を省略する。
R光(破線)については、R対応の反射型空間光変調素子62で変調されて生成したS偏光成分が、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41で反射され、B用位相板15をそのまま透過した後、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。
【0140】
また、B光(2点鎖線)については、B対応の反射型空間光変調素子63で変調されて生成したP偏光成分が、第3の偏光ビームスプリッター4の偏光分離面41を透過し、B用位相板15においてS偏光に変換された後、第4の偏光ビームスプリッター5の偏光分離面51で反射されて、S偏光のままG用位相板7を射出する。
こうして、3原色光の偏波面はS偏光に揃えられて色分解合成光学系250を射出する。
【0141】
本発明の第19実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第19実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0142】
(第20実施形態)
次に、本発明の第20実施形態について説明する。
図26は、本発明の第20実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図26に示すように、当該色分解合成光学系260は、本発明の第18実施形態(図24参照)からG用位相板16、17を除去したものに等しい。
この場合、G対応の反射型空間光変調素子61は第2の偏光ビームスプリッター3の透光面3d側に配置されることとなる。
本発明の第20実施形態に係る色分解合成光学系260において、R光(破線)、B光(2点鎖線)の動作は本発明の第18実施形態と同じであるために説明を省略する。
【0143】
P偏光のG光(実線)は、G用位相板6においてS偏光に変換され第1の偏光ビームスプリッター2に入射する。そして、当該第1の偏光ビームスプリッター2の偏光分離面21、及び第2の偏光ビームスプリッター3の偏光分離面31で共に反射されてG対応の反射型空間光変調素子61に達する。
当該反射型空間光変調素子61で変調されて生成したP偏光成分のG光は、第2、第4の偏光ビームスプリッター3、5の偏光分離面31、51をそのまま透過して、G用位相板7でS偏光に変換されて、これを射出する。
こうして、3原色光の偏波面はS偏光に揃えられて色分解合成光学系260を射出する。
【0144】
本発明の第20実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第20実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0145】
(第21実施形態)
次に、本発明の第21実施形態について説明する。
図27は、本発明の第21実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。ここでは、各光学要素の配置のみを図示している。
図27に示すように、本発明の第21実施形態の色分解合成光学系270は、本発明の第19実施形態(図25参照)からG用位相板16、17を排除したものに等しい。
【0146】
G光(実線)の動作については、前述の本発明の第20実施形態(図26参照)と同様であり、また、R光(破線)、B光(2点鎖線)の動作については前述の本発明の第19実施形態と同様であるため繰り返しての説明を省略するが、3原色の偏波面はS偏光に揃えられて色分解合成光学系270を射出することとなる。
【0147】
本発明の第21実施形態においても白色光をRGBの3原色光に分離して、対応色の反射型空間光変調素子61、62、63に導くと共に、当該反射型空間光変調素子61、62、63で映像信号に基づく光変調を受けた反射光の3原色光を合成して出射することが可能である。
また、本発明の第21実施形態に対しても前述した本発明の第1乃至第6実施形態の構成、また第1乃至第4の偏光ビームスプリッター2、3、4、5の透光部材について前述した光弾性定数の選択条件を適用することができ、効果的に複屈折の問題を解消することができる。
【0148】
なお、以上説明してきた実施形態は、いずれも第1の偏光ビームスプリッター2の光入射側及び第4の偏光ビームスプリッター5の光射出側にそれぞれG用位相板6を配置した構成のものであるが、もちろん他の波長選択性偏光変換手段を配置してもかまわない。但し、この場合、4個の偏光ビームスプリッターの対向部に挿入される波長選択性偏光変換手段は、配置される反射型空間光変調素子の位置との相対関係により適宜選択されることとなる。
【0149】
【発明の効果】
以上詳細に説明してきて明らかなように、本発明の色分解合成光学系は、少なくとも3原色光が集中して高温となる光入射側の第1の偏光ビームスプリッターについて、その内側透光面の少なくとも一面を他の光学部材から空隙を介して分離し、この空隙に透明な緩衝部材が充填されているため、第1の偏光ビームスプリッターにおける熱応力が開放され複屈折の発生を抑制できる効果がある。
また、使用環境の温度変化による熱応力が、第1の偏光ビームスプリッターの配設部位において開放されるため、接合された光学部材がその接合部において剥離せず信頼性に優れた色分解合成光学系を提供することができる。
また、少なくとも第1の偏光ビームスプリッターを構成する透光部材として、光弾性定数の小さいガラス基体を選択して適用しているために、熱応力に起因した複屈折の発生をより効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明する概略平面図である。
【図2】投射映像に対して複屈折の影響の発生原理を説明する略示図である。
【図3】黒表示画面における正常表示と黒浮き表示を比較した概念図である。
【図4】黒表示状態における各偏光ビームスプリッターの表面温度を測定した結果である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図9】本発明の第6実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図10】複屈折の実験に使用した色分解合成光学系の概略平面図である。
【図11】黒表示における複屈折の影響を各偏光ビームスプリッターの透光部材を替えて評価した実験結果である。
【図12】図11の実験における複屈折の評価基準を示した図である。
【図13】本発明の第7実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図14】本発明の第8実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図15】本発明の第9実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図16】本発明の第10実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図17】本発明の第11実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図18】本発明の第12実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図19】本発明の第13実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図20】本発明の第14実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図21】本発明の第15実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図22】本発明の第16実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図23】本発明の第17実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図24】本発明の第18実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図25】本発明の第19実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図26】本発明の第20実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図27】本発明の第21実施形態に係る色分解合成光学系の概略平面図である。
【図28】反射型空間光変調素子を適用した投射表示装置の光学構成を示した概略図である。
【図29】第1の波長選択性偏光変換手段(G用位相板)の特性を示した図である。
【図30】第2の波長選択性偏光変換手段(R用位相板)の特性を示した図である。
【図31】第3の波長選択性偏光変換手段(B用位相板)の特性を示した図である。
【符号の説明】
1,50,60,70,80,90,100,130,140,150,160,170,180,190,200,210,220,230,240,250,260,270…色分解合成光学系、2…第1の偏光ビームスプリッター(入射側偏光ビームスプリッター)、3…第2の偏光偏光ビームスプリッター(主偏光ビームスプリッター)、4…第3の偏光ビームスプリッター(主偏光ビームスプリッター)、5…第4の偏光ビームスプリッター(射出側偏光ビームスプリッター)、6,7,16,17…第1の波長選択性偏光変換手段(G用位相板)、8,9…第2の波長選択性偏光変換手段(R用位相板)、14,15…第3の波長選択性偏光変換手段(B用位相板)、10…接合部材、12…緩衝部材

Claims (7)

  1. 対角方向に形成された偏光分離面がX字状になるように配置された立方体または角柱状の第1乃至第4の偏光ビームスプリッターと、
    前記第1の偏光ビームスプリッターと前記第4の偏光ビームスプリッターとが対角、かつ前記第1の偏光ビームスプリッターが光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターが光出射側に配置される時、前記第1偏光ビームスプリッターの光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターの光出射側及び前記第1乃至前記第4の偏光ビームスプリッターの互いに直交する内側対向面のうち、2つ以上の前記内側対向面の間に配置された所定の色光の偏波面を90°回転させる波長選択性変換手段とからなり、
    前記第1乃至前記第4偏光ビームスプリッターのうち、いずれか3つの偏光ビームスプリッターと前記波長選択性変換手段を接合して一体化形成された光学部材と残りの1つの偏光ビームスプリッターの間に空隙設けられ、前記空隙に透明な緩衝部材が充填されていることを特徴とする色分解合成光学系。
  2. 対角方向に形成された偏光分離面がX字状になるように配置された立方体または角柱状の第1乃至第4の偏光ビームスプリッターと、
    前記第1の偏光ビームスプリッターと前記第4の偏光ビームスプリッターとが対角、かつ前記第1の偏光ビームスプリッターが光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターが光出射側に配置される時、前記第1偏光ビームスプリッターの光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターの光出射側及び前記第1乃至前記第4の偏光ビームスプリッターの互いに直交する内側対向面のうち、2つ以上の前記内側対向面の間に配置された所定の色光の偏波面を90°回転させる波長選択性変換手段とからなり、
    前記第1乃至第4偏光ビームスプリッターのうち、互いに隣接するいずれか2つの偏光ビームスプリッターとこの2つの偏光ビームスプリッター間に配置された前記波長選択性変換手段とを接合して一体化した光学部材と残りの2つの偏光ビームスプリッターの間に空隙設けられ、前記空隙に透明な緩衝部材が充填されていることを特徴とする色分解合成光学系。
  3. 前記第1の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKi、前記第2乃至第3の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKm、前記第4の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKoとする時、
    Ki<Ko及びKm
    の関係を有することを特徴とする請求項1又は2記載の色分解合成光学系。
  4. 前記第1の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKi、前記第2乃至第3の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKm、前記第4の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKoとする時、
    Ki及びKm<Ko
    の関係を有することを特徴とする請求項1又は2記載の色分解合成光学系。
  5. 前記第1の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKi、前記第2乃至第3の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKm、前記第4の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKoとする時、
    Ki<Km<Ko
    の関係を有することを特徴とする請求項1又は2記載の色分解合成光学系。
  6. 対角方向に形成された偏光分離面がX字状になるように配置された立方体または角柱状の第1乃至第4の偏光ビームスプリッターと、
    前記第1の偏光ビームスプリッターと前記第4の偏光ビームスプリッターとが対角、か つ前記第1の偏光ビームスプリッターが光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターが光出射側に配置される時、前記第1の偏光ビームスプリッターの光入射側、前記第4の偏光ビームスプリッターの光出射側及び前記第1乃至前記第4の偏光ビームスプリッターの互いに直交する内側対向面のうち、2つ以上の前記内側対向面の間に配置された所定の色光の偏波面を90°回転させる波長選択性変換手段とからなり、
    前記第1の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKi、前記第2乃至第3の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKm、前記第4の偏光ビームスプリッターの光弾性定数をKoとする時、
    Ki<Ko及びKm
    またはKi及びKm<Ko
    若しくはKi<Km<Ko
    のいずれかの関係を有することを特徴とする色分解合成光学系。
  7. 前記第1乃至第4の偏光ビームスプリッター及び前記波長選択性変換手段がそれぞれ互いに接合されていることを特徴とする請求項6記載の色分解合成光学系。
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