JP2002122812A - 照明光学装置と投射表示装置 - Google Patents

照明光学装置と投射表示装置

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JP2002122812A
JP2002122812A JP2000321930A JP2000321930A JP2002122812A JP 2002122812 A JP2002122812 A JP 2002122812A JP 2000321930 A JP2000321930 A JP 2000321930A JP 2000321930 A JP2000321930 A JP 2000321930A JP 2002122812 A JP2002122812 A JP 2002122812A
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polarized light
polarization
linearly polarized
illumination optical
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JP2000321930A
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Yoshihisa Sato
能久 佐藤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源から出射される全光束を液晶パネルに入
射させることができる簡便で、安価な照明光学装置を実
現すること。 【解決手段】 光源1から出射された無偏光の光束のう
ち、例えばP偏光はPBS7を透過して液晶パネル8に
そのまま入射し、例えばS偏光はPBS7−反射鏡9−
PBS7の順に反射して偏光変換素子4に入射する。偏
光変換素子4を1/4波長板アレイ4aと反射鏡アレイ
4bとの2層構造に構成して、S偏光を1/4波長板ア
レイ4aによる回転偏光と反射鏡アレイ4bによる反射
によってP偏光に変換して再びPBS7を通して液晶パ
ネル8に入射させるようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、フルカラ
ーの映像等をスクリーン等に投射する液晶プロジェクタ
装置に適用するのに最適な照明光学装置と、その照明光
学装置を用いた投射表示装置の技術分野に属するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、空間光変調素子に液晶パネル
を用いた投射表示装置は、液晶プロジェクタ装置と称さ
れている。この液晶プロジェクタ装置における液晶パネ
ル自体は発光機能を有しておらず、照明光学装置と組み
合せて、光源からの出射光を集光レンズ等によって集光
して液晶パネルを照明し、液晶パネルに印加される映像
信号に従い入射光を位相変調(光変調)する。そして、
液晶パネルで位相変調された映像等を投射レンズによっ
てスクリーン等の投射表示部に投射することにより、小
型で、効率の良いプロジェクタ装置を実現している。
【0003】ところで、液晶パネルに使用されている液
晶材料の中には印加電界(印加電圧)に従い、入射光の
偏光を変化させる性質(閃光性)を持つものがあり、液
晶パネルはこの性質を利用して偏光を回転させる位相変
調を行うものが多い。従って、液晶パネルに入射する光
束は、ある一方向の直線偏光である必要がある。
【0004】一方、液晶プロジェクタ装置の照明光学装
置には無偏光の光を出射する光源を用いるものが多く、
レーザを除くと、偏光度の高い光を出射する光源は少な
く、また、光出力も小さい。一般的に、液晶プロジェク
タ装置に使用される光源としては、アーク放電を利用す
る放電ランプとリフレクタである反射集光鏡とを組み合
せて使用するものが多い。そして、放電ランプは封入さ
れるガスの種類により水銀ランプ、キャノンランプ等の
種類が存在するが、何れにしろ、光源からの出射光は無
偏光であることから、液晶パネルの入射側には無偏光を
ある一方向の直線偏光に偏光するための偏光板を配置し
なければならない。
【0005】そして、液晶パネルを出射する光は、液晶
パネルに印加される映像信号に従い偏光が回転される位
相変調が行われることから、液晶パネルの出射側には検
光子を配置する必要がある。
【0006】図19は、上記した条件を満足している従
来の透過型液晶プロジェクタ装置の基本的な構成を示し
た模式図を示したものであって、放電ランプ31aと反
射集光鏡31bで構成された光源31と、集光レンズ3
2と、入射側偏光板33と、透過型液晶パネル34と、
検光子である出射側偏光板35と、投射レンズ36とに
よって構成されている。
【0007】そして、光源31から出射された無偏光の
光束である、例えばP偏光+S偏光を集光レンズ42に
よって集光して入射側偏光板43により一方の直線偏
光、例えばP偏光に偏光して透過型液晶パネル34に入
射するようにして、ここで、他方の直線偏光、例えばS
偏光は外部へ捨てている。そして、透過型液晶パネル3
4に印加される映像信号によって位相変調された一方の
直線偏光、例えばP偏光を出射して、その出射光を出射
側偏光板35で検光して、投射レンズ36によってスク
リーン等の投射表示部37に投射することにより映像等
を投射表示するように構成されていた。
【0008】しかし、この透過型液晶プロジェクタ装置
では、光源31から出射された無偏光の光束のうちの半
分である例えばP偏光のみを透過型液晶パネル34に透
過し、残りの半分であるS偏光を入射側偏光板33部分
で外部へ捨ててしまう方式では、光源31から出射され
る全光量の半分しか利用することができないために、投
射表示部37に投射される映像等の画面が暗くなり、高
輝度の液晶プロジェクタ装置を実現することができない
という問題があった。
【0009】また、図20は、従来の反射型液晶プロジ
ェクタ装置の基本的な構成を説明する模式図を示したも
のであって、放電ランプ41aと反射集光鏡41bで構
成された光源41と、集光レンズ42と、偏光子と検光
子を兼用している偏光分離合成素子である偏光ビームス
プリッタ(以下、単にPBSと記載する)43と、反射
型液晶パネル44と、投射レンズ45とによって構成さ
れている。
【0010】そして、光源41から出射された無偏光の
光束である、例えばP偏光+S偏光を集光レンズ42に
よって集光してPBS43に入射し、そのPBS43の
偏光分離合成面43で一方の直線偏光、例えばP偏光
(又はS偏光)に偏光して、例えばP偏光のみを透過し
て反射型液晶パネル44に入射し、他方の直線偏光であ
る、例えばS偏光はこの偏光分離合成面43で反射して
外部へ捨てている。そして、反射型液晶パネル44に印
加される映像信号によって例えばS偏光に位相変調され
た一方向の直線偏光を入射面から出射してPBS43に
再び入射し、偏光分離合成面43aで反射して投射レン
ズ36に入射し、スクリーン等の投射表示部46に投射
することによりフルカラーの映像等を投射表示するよう
に構成されていた。
【0011】しかし、この反射型液晶プロジェクタ装置
においても、光源41から出射された無偏光の光束のう
ちの半分である、例えばP偏光のみを反射型液晶パネル
44で反射し、残りの半分である、例えばS偏光をPB
S43部分で外部へ捨ててしまう方式であることから、
やはり、光源41から出射される全光量の半分しか利用
することができないために、投射表示部46に投射され
る映像等の画面が暗くなり、高輝度の液晶プロジェクタ
装置を実現することができないという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、これまでに、
光源から出射された無偏光の光束のほぼ全部を直線偏光
に変換する偏光変換技術が提案されてきた。例えば、特
開平8−304739号公報に開示された偏光変換技術
は、インテダレータ光学系と、偏光分離プリズムアレイ
と、1/2位相差板とを組み合せたものであり、複数の
レンズで構成されていて、マルチレンズアレイとも称さ
れる集光レンズアレイはインテグレータ光学系との親和
性が高く、効率の良い偏光変換が可能である。
【0013】しかし、偏光分離プリズムアレイは、内部
に偏光分離膜を備えた四角柱状のプリズム合成体からな
る偏光ビームスプリッタと、同じく、内部に反射膜を備
えた四角柱状のプリズム合成体からなる反射ミラーとか
らなる対を基本構成単位として、その対を平面的に複数
配列した複合構造に構成しなければならない。従って、
特に、この偏光分離プリズムアレイにおける四角柱状の
プリズム合成体の各々のプリズム内に偏光分離膜を製作
する技術が非常に困難であることから、この偏光分離プ
リズムアレイは大量生産に不向きであって、この偏光分
離プリズムアレイが非常に高価についている。そして、
この偏光分離プリズムアレイによって投射表示装置全体
のコストが引き上げられてしまうと言う問題があった。
【0014】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、簡便、かつ、安価な手段によって
無偏光の光束の全てで被照明部を照明することができる
ようにした照明光学装置と投射表示装置とを提供するこ
とを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の照明光学装置は、光源と、光源からの出射
光を複数のレンズによって複数の光スポットに分割する
第1マルチレンズアレイと、第1マルチレンズアレイで
分割された複数の光スポットを複数のレンズによってそ
れぞれ集光する第2マルチレンズアレイと、第2マルチ
レンズアレイの複数のレンズでそれぞれ集光された複数
のスポットを互いに重ね合わせるように集光して出射す
る集光レンズと、集光レンズからの出射光を2つの異な
る直線偏光に分離して、一方の直線偏光を透過し、他方
の直線偏光を反射する偏光分離合成素子と、偏光分離合
成素子で反射された他方の直線偏光を反射して偏光分離
合素子に再度入射することにより、その他方の直線偏光
を偏光分離合素子で反射して第2マルチレンズアレイ側
へ出射する反射鏡と、第1マルチレンズアレイの焦点近
傍位置に平行状に配置され、反射鏡及び偏光分離合素子
で反射されて出射された他方の直線偏光の回転と反射に
よってその他方の直線偏光を一方の直線偏光と同じ直線
偏光に変換して偏光分離合成素子へ再度入射して透過さ
せる偏光回転素子と偏光反射素子とによって構成された
偏光変換素子と、偏光分離合成素子を透過した一方の直
線偏光と他方の直線偏光との全ての光束によって照明さ
れる被照明部とを備えたものである。
【0016】上記のように構成された本発明の照明光学
装置は、光源からの無偏光の出射光を第1、第2マルチ
レンズアレイと集光レンズによって複数の光スポットが
互いに重ね合わされた光束に集光して偏光分離合成素子
を通して被照明部へ照明する際、その偏光分離合成素子
で無偏光の光束のうちの一方の直線偏光のみを透過して
被照明部へ出射すると共に、その偏光分離合素子で反射
されたその無偏光の光束のうちの他方の直線偏光を反射
鏡によって反射して、その偏光分離合素子に再び入射し
て反射させ、その反射された他方の直線偏光を第1マル
チレンズアレイの焦点近傍位置に配置された偏光変換素
子に入射する。そして、その他方の直線偏光が偏光変換
素子の偏光回転素子を通過して偏光反射素子で反射さ
れ、再度偏光回転素子を通過されるようにして、その他
方の直線偏光を往復で2回偏光回転素子を通過させるこ
とによって、その他方の直線偏光を一方の直線偏光と同
じ偏光に変換させる。そして、その一方の直線偏光と同
じ直線偏光に変換された他方の直線偏光を偏光分離合成
素子に再度入射して透過させて、その他方の直線偏光も
被照明部へ入射させるようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した照明光学
装置と投射表示装置の実施の形態を図1〜図18を参照
して説明する。
【0018】「照明光学装置の第1の実施の形態」ま
ず、図1〜図4によって、照明光学装置の第1の実施の
形態を説明すると、図2に示すように、この場合は、放
電ランプ1aと反射集光鏡(集光反射鏡とも称される)
1bで構成された光源1と、第1、第2マルチレンズア
レイ(以下、単にMLAと記載する)2、3と、偏光変
換素子4と、第1、第2集光レンズ5、6と、偏光分離
合成素子である偏光ビームスプリッタ(以下、単にPB
Sと記載する)7と、被照明部である液晶パネル8と、
反射鏡9とによる簡便で安価な光学素子によって構成さ
れている。
【0019】そして、光源1の光軸F1上に第1、第2
MLA2、3と、偏光変換素子4と、第1、第2集光レ
ンズ5、6と、PBS7及び液晶パネル8がそれぞれ所
定間隔で、かつ、光軸F1に対してそれぞれ直角状に配
置されている。なお、PBS7の偏光分離合成膜7aは
光軸F1に対して45°に傾斜されている。そして、光
軸F1に対して直角である偏光分離合成膜7aの反射光
軸F2上に反射鏡9が所定の角度で傾斜されて配置され
ている。
【0020】そして、第1、第2MLA2、3は、図3
に示すように、それぞれ透明なガラス板等からなるレン
ズ基板の片面又は両面に曲率を持たせた複数のレンズ2
a、3aをマトリックス状等に一体に形成したものであ
り、第1MLA2の複数のレンズ2aの焦点位置近傍に
第2MLA3の複数のレンズ3aがそれぞれ対向されて
配置されている。そして、光源1の放電ランプ1aで発
光され、反射集光鏡1bによって反射されて集光された
輝度むらがある無偏光の光束を第1MLA2の複数のレ
ンズ2aに入射することによって、その複数のレンズ2
aによって光軸F1と平行な複数の光スポットに分割さ
れ、その複数の光スポットは第2MLA3の対応する複
数のレンズ3aのほぼ中心に光軸F1と平行に集光され
て、第1集光レンズ5に光軸F1と平行に入射される。
そして、この複数の光スポットは第1、第2集光レンズ
5、6によって互いに重ね合せるように集光されて出射
され、輝度むらのないほぼ均一の光束が形成されるよう
に構成されている。
【0021】次に、偏光変換素子4は、偏光回転素子で
ある1/4波長板アレイ4aと、偏光反射素子である反
射鏡アレイ4bとを接着等にて貼り合せた2層構造に構
成されている。そして、この偏光変換素子4も第2ML
A3と同じように第1MLA2の複数のレンズ2aの焦
点近傍位置に配置されている。但し、第2MLA3と偏
光変換素子4は光軸F1上に近接状態で平行状に配置さ
れている。そして、この偏光変換素子4には第1MLA
2の複数のレンズ2aによって形成される複数の光スポ
ットを透過させるための複数の光透過部4cが形成され
ている。そして、この照明光学装置の第1の実施の形態
では、図2に示すように、この偏光変換素子4を第2M
LA3と第1集光レンズ5との間に平行状に配置し、図
4に示すように、この偏光変換素子4の複数の光透過部
4cを1/4波長板アレイ4a及び反射鏡アレイ4bを
貫通するスリット状(又はマトリックス状)の複数の開
口で構成している。
【0022】ここで、この照明光学装置の第1の実施の
形態による液晶パネル8の照明動作を図1の(A)
(B)によって説明すると、まず、図1の(A)に示す
ように、光源1からの出射光は無偏光(非偏光とも言
う)であり、例えば、P偏光+S偏光の光束である。そ
して、このP偏光+S偏光の光束は第1、第2MLA
2、3を通過し、更に、偏光変換素子4の複数の光透過
部4cを通過して第1、第2集光レンズ5、6で集光さ
れてPBS7に入射される。
【0023】そして、PBS7に入射されたP偏光+S
偏光の光束は偏光分離合成膜7aで一方の直線偏光であ
るP偏光と他方の直線偏光であるS偏光とに分離され、
一方の直線偏光である例えばP偏光はこの偏光分離合成
膜7aを透過して液晶パネル8に入射される。
【0024】そして、他方の直線偏光である例えばS偏
光は、この偏光分離合成膜7aで直角に反射されて反射
鏡9に入射された後、その反射鏡9で反射されて再びP
BS7の偏光分離合成膜7aに入射される。この際、反
射鏡9が反射光軸F2に対して所定の角度に傾斜されて
いることから、そのS偏光の反射鏡9に対する入射角と
反射角の光軸F2に対する角度が異なり、その反射鏡9
で反射されたS偏光は所定の角度を与えられてPBS7
の偏光分離合成膜7aで再び反射され、所定の角度を与
えられて第2集光レンズ6に入射される。
【0025】そして、この所定の角度を与えられたS偏
光は第2集光レンズ6及び第1集光レンズ5によって偏
光変換素子4の対応する1/4波長板アレイ4aに光軸
F1と平行な方向から入射されて、この1/4波長板ア
レイ4aを透過(1回目の透過)する。この際、この1
/4波長板アレイ4aは入射されるS偏光が1/4の円
偏光に変換されるように波長板の遅送軸が設定されてい
て、この1/4波長板アレイ4aを1回目に透過したS
偏光は1/4円偏光に変換されて、光軸F1に対して直
角状の反射鏡アレイ4bに直角状に入射される。
【0026】すると、図1の(B)に示すように、その
S偏光の1/4円偏光は再び1/4波長板アレイ4aに
光軸F1と平行に入射されて、この1/4波長板アレイ
4aを透過(2回目の透過)することになり、ここで、
S偏光の1/4円偏光は更に1/4円偏光に変換されて
P偏光に変換される。つまり、S偏光が1/4波長板ア
レイ4aを往復で2回透過されてS偏光からP偏光に変
換されることになる。
【0027】このようにして、偏光変換素子4によって
S偏光からP偏光に変換されて光軸F1と平行に出射さ
れたそのP偏光は第1、第2集光レンズ5、6によって
再びPBS7に入射されるが、その再入射されたP偏光
はそのまま偏光分離合成膜7aを透過して液晶パネル8
に入射されることになる。従って、光源1から出射され
た無偏光のP偏光とS偏光の光束の全てを液晶パネル8
に入射して、この液晶パネル8の入射面8aを高輝度
で、均一に照明することができる。
【0028】そして、この照明光学装置の第1の実施の
形態によれば、前述した特開平8−304739号公報
に開示されているような構造が複雑で、製造が困難な偏
光変換技術(偏光変換のための光学素子)を使用する必
要がなく、1/4波長板アレイ4aと反射鏡アレイ4b
とを貼り合わせただけの構造が簡単で、製造が容易な2
層構造の光学素子である偏光変換素子4と、反射鏡9と
を設置するだけで、目的を達成することができる。ま
た、PBS7は図19で説明した従来の透過型液晶プロ
ジェクタ装置の入射側偏光板を兼用していて、部品点数
は大幅に削減されている。
【0029】「照明光学装置の第2の実施の形態」次
に、図5の(A)(B)によって、照明光学装置の第2
の実施の形態を説明すると、この場合は、照明光学装置
の第1の実施の形態における図1〜図4で説明した反射
鏡9を光軸F2に対して直角状に配置したものである。
このように、反射鏡9を光軸F2に対して直角状に配置
すると、第1の実施の形態で説明したように、光源1か
ら出射されて、第1、第2マルチレンズアレイ2、3、
偏光変換素子4の複数の光透過部4c及び第1、第2集
光レンズ5を通過してPBS7に入射された無偏光(P
偏光+S偏光)の出射光のうち、そのPBS7の偏光分
離合成膜7aで反射されて反射鏡9に入射される例えば
S偏光のその反射鏡9に対する入射角と反射角は反射光
軸F2に対して対称状となる。
【0030】つまり、図5の(A)に示すように、光源
1の光軸F1より上側位置にてPBS7に入射された無
偏光の光束のS偏光は偏光分離合成膜7a及び反射鏡9
で反射された後、PBS7の偏光分離合成膜7aで再び
反射されて第2集光レンズ6側へ出射された時には、光
軸F1の下側の対称位置で偏光変換素子4の1/4波長
板アレイ7aに入射されることになる。同様に、図5の
(B)に示すように、光源1の光軸F1より下側位置に
PBS7に入射された無偏光のうちのS偏光は偏光分離
合成膜7a及び反射鏡9で反射された後、PBS7の偏
光分離合成膜7aで再び反射されて第2集光レンズ6側
へ出射された時には、光軸F1の上側対称位置で偏光変
換素子4の1/4波長板アレイ4aに入射されることに
なる。
【0031】従って、このように、反射鏡9を反射光軸
F2に対して直角状に配置した時には、例えば、第1、
第2マルチレンズアレイ2、3を光軸F1に対して下側
へ偏位させる一方、偏光変換素子4を光軸F1に対して
上側へ偏位させるようにして、光軸F1に対して上下非
対称状態に配置すれば、光軸F1のそれぞれ上側位置と
下側位置からPBS7に入射されるS偏光を光軸F1の
それぞれ下側位置と上側位置で1/4波長板アレイ4a
及び反射鏡アレイ4bに正確に到達させることができ
る。
【0032】「照明光学装置の第3の実施の形態」次
に、図6によって、照明光学装置の第3の実施の形態に
ついて説明すると、この場合は、図1〜図4で説明した
第1の実施の形態の照明光学装置における偏光変換素子
4の配置位置の自由度を説明するものである。即ち、偏
光変換素子4の1/4波長板アレイ4a及び反射鏡アレ
イ4bは第1MLA2の焦点近傍位置に配置すれば良
く、第1の実施の形態では、この偏光変換素子4を第2
MLA3の出射側に配置したが、この第3の実施の形態
で示すように、第2MLA3の入射側に配置しても良
い。但し、この場合には、第1MLA2の複数のレンズ
2aによって形成される複数の光スポットが偏光変換素
子4の複数の光透過部4cを通して第2MLA3の対向
される複数のレンズ3aに集光させることになるので、
その第2MLA3の複数のレンズ3aをその複数の光透
過部4c内に挿入させるようにこれら偏光変換素子4と
第2MLA3とを接近させて配置することが望ましい。
【0033】「照明光学装置の第4の実施の形態」次
に、図7及び図8によって、照明光学装置の第4の実施
の形態について説明すると、この場合は、偏光変換素子
4を第2MLA3又は第1集光レンズ5に一体化させた
ものである。即ち、図7に示す実施の形態は、偏光変換
素子4の反射鏡アレイ4bをアルミニウム等の真空蒸着
等によって第2MLA3の出射面上に一体に形成し、そ
の反射鏡アレイ4b上に1/4波長板アレイ4aを接着
等にて一体化したものである。なお、第2MLA3とは
別加工された偏光変換素子4を第2MLA3の出射面又
は入射面上に接着等にて一体化させても良い。また、図
8に示す実施の形態は、偏光変換素子4を第1集光レン
ズ5の入射面上に接着等によって一体化したものであ
る。
【0034】「照明光学装置の第5の実施の形態」次
に、図9によって、照明光学装置の第5の実施の形態に
ついて説明すると、この場合は、偏光変換素子4の異種
構造を示したものであって、例えば、透明ガラス板のよ
うな透明基板4d上に反射鏡アレイ4bと1/4波長板
アレイ4aを順次重ねて形成したものであり、透明基板
4dを使用することで、設置時の位置調整等を容易に行
える。
【0035】「照明光学装置の第6の実施の形態」次
に、図10及び図11によって、照明光学装置の第6の
実施の形態について説明すると、この場合は、偏光変換
素子4の光透過部4cの異形を示したものである。即
ち、図1〜図4で説明した照明光学装置の第1の実施の
形態における第1MLA2の複数のレンズ2aによって
形成される複数の光スポットは複雑な分布を持つ場合が
あり、図10はその光スポットSLの分布の一例を示し
たものである。
【0036】一方、図1及び図2で説明したように、第
1MLA2の焦点近傍位置に配置される偏光変換素子4
には、その第1MLA2の複数のレンズ2aによって形
成される光スポットSLを透過させるための複数の光透
過部4cが形成されている。そこで、図11に示すよう
に、この偏光変換素子4に形成される複数の光透過部4
cの分布を図10に示した第1MLA2で形成される複
数の光スポットSLの分布に対応させることによって、
高効率の偏光変換を実行することができる。
【0037】即ち、図1の(A)(B)で説明したよう
に、光源1から出射されて第1MLA2の複数のレンズ
2aで複数の光スポットに形成された出射光であるP偏
光+S偏光の光束は偏光変換素子4の図11に示す分布
の光透過部4cを透過してPBS7に入射され、反射鏡
9で反射されたS偏光は再び偏光変換素子4の1/4波
長板アレイ4aに入射して、反射鏡アレイ4bで反射さ
れる偏光変換が行われることになるが、この時、1/4
波長板アレイ4a及び反射鏡アレイ4bは図11に示さ
れた複数の光透過部4c以外の部分(図12にクロスハ
ッチングで示してある部分)4eの全てに存在すること
になることから、その偏光変換時の光損失(S偏光が光
透過部4cを第1MLA2側へ透過して逃げてしまい、
反射鏡アレイ4bで反射されないこと)を最小限に防止
することができて、高効率の偏光変換を実行することが
できる。
【0038】「照明光学装置の第7の実施の形態」次
に、図12〜図14によって、照明光学装置の第7の実
施の形態について説明すると、この場合は、第2集光レ
ンズ6の配置等の自由度を説明するものであって、図1
2に示すように、PBS7を光軸F1上で第1集光レン
ズ5と第2集光レンズ6との間に配置して、PBS7の
透過後のP偏光とS偏光を第2集光レンズ6によって液
晶パネル8に集光させるように構成することもできる。
また、図13に示すように、PBS7と反射鏡9との間
に第3集光レンズ10を配置して、PBS7の偏光分離
合成膜7aで反射された後、反射鏡9で反射されたS偏
光をその第3集光レンズ10によって偏光変換素子4の
1/4波長板アレイ4aの所望の位置に正確に到達され
るように構成しても良い。また、図14に示すように、
第3集光レンズ10を凹レンズを含レンズ系、例えば、
凹レンズ11aと凸レンズ11bを組み合せた組合せレ
ンズ11で構成してもよい。
【0039】また、第1、第2MLA2、3を用いた照
明光学系では、設計条件によっても、第1、第2集光レ
ンズ5、6の何れか一方を不要にすることもできる。
【0040】また、偏光分離合成素子は必ずしもPBS
7である必要がなく、例えば反射型偏光板等を用いても
良い。この反射型偏光板はPBS7と同様に、P偏光を
透過し、S偏光を反射するものであり、具体的な製品と
しては、住友3M株式会社製のDBEF等がある。
【0041】「照明光学装置の第8の実施の形態」次
に、図15によって、照明光学装置の第8の実施の形態
について説明すると、この場合は、偏光分離合成素子と
して偏光分離板12を使用したものであり、この偏光分
離板12にはコレステリック液晶が利用されていて、一
方の円偏向である例えば右回り円偏光を透過し、他方の
円偏向である例えば左回り円偏光を反射する円偏光の分
離合成を行うものである。そして、図1〜図4で説明し
た照明光学装置の第1の実施の形態におけるPBS7を
偏光分離板12に置換したものであり、この偏光分離板
12は光軸F1に対して45°に傾斜されて配置されて
いる。そして、光軸F1上でこの偏光分離板12と液晶
パネル8との間には1/4波長板13が光軸F1に対し
て直角状に配置されている。
【0042】そして、この照明光学装置の第8の実施の
形態によれば、光源1から出射された無偏光(右回り円
偏光+左回り円偏光)の光束は第1、第2マルチレンズ
アレイ2、3を通過し、偏光変換素子4の複数の光透過
部4cを通過して第1、第2集光レンズ5、6によって
集光されて偏光分離板12に入射される。そして、偏光
分離板12に入射された無偏光中の一方の円偏光である
例えば右回り円偏光(又は左回り円偏光)は、この偏光
分離板12を透過した後、1/4波長板13を透過して
一方の直線偏光である例えばP偏光(又はS偏光)に偏
光されて液晶パネル8に入射される。
【0043】一方、偏光分離板12に入射された無偏光
中の他方の円偏光である左回り円偏光(又は右回り円偏
光)は、この偏光分離板12によって直角に反射され
て、反射鏡9に入射された後、再び、この偏光分離板1
2に入射され、この偏光分離板12によって再び反射さ
れて第2集光レンズ6、第1集光レンズ5を通過して偏
光変換素子4へ向う。そして、図1〜図4で説明した第
1の実施の形態と同じように、この左回り円偏光が1/
4波長板アレイ4aを透過して反射鏡アレイ4bで反射
された後、再び1/4波長板アレイ4aを透過するよう
にして、この1/4波長板アレイ4aを往復で2回通過
することによって、この左回り円偏光が右回り円偏光に
変換される。そして、この変換された右回り円偏光は第
1、第2集光レンズ5、6を通過して再び偏光分離板1
2に入射されて、この偏光分離板12を透過し、1/4
波長板12によって一方向の直線偏光である例えばP偏
光(又はS偏光)に偏光されて液晶パネル8に入射され
ることになる。従って、光源1から出射された無偏光の
右回り円偏光と左回り円偏光の全ての光束を液晶パネル
8に入射して、この液晶パネル8の入射面8aを高輝度
に、均一に照明することができる。
【0044】「照明光学装置の第9の実施の形態」次
に、図16によって、照明光学装置の第9の実施の形態
について説明すると、この場合は、図1〜図4で説明し
た照明光学装置における液晶パネル8と反射鏡9との配
置を入れ替えたものであり、これら液晶パネル8と反射
鏡9は光学的に共役関係にあることから、これらを入れ
替えても光学的な問題は全く発生しない。但し、この場
合には、液晶パネル8が反射光軸F2に対して直角状に
配置され、反射鏡9が光軸F1に対して所定の角度に傾
斜されて配置される。
【0045】そして、この照明光学装置の第9の実施の
形態によれば、光源1から出射された無偏光(P偏光+
S偏光)の光束は第1、第2マルチレンズアレイ2、3
を通過し、偏光変換素子4の複数の光透過部4cを通過
して第1、第2集光レンズ5、6によって集光されてP
BS7に入射される。そして、この場合には、S偏光が
PBS7の偏光分離合成膜7aで直角状に反射されて液
晶パネル8に入射される。そして、この場合には、P偏
光がPBS7の偏光分離合成膜7aを透過して反射鏡9
に入射される。そして、このP偏光は反射鏡9によって
光軸F1に対する入射角と出射角が異なるように反射さ
れてPBS7の偏光分離合成膜7aを透過し、第2集光
レンズ6、第1集光レンズ5を通過して偏光変換素子4
へ向う。そして、図1〜図4で説明した第1の実施の形
態と同じように、P偏光が1/4波長板アレイ4aを透
過して反射鏡アレイ4bで反射された後、再び1/4波
長板アレイ4aを透過するようにして、この1/4波長
板アレイ4aを往復で2回通過することによって、この
P偏光がS偏光に変換される。そして、このP偏向から
S偏向に変換されたS偏光が第1、第2集光レンズ5、
6通過して再びPBS7に入射され、このPBS7の偏
光分離合成膜7aで直角状に反射されて液晶パネル8に
入射されることになる。従って、光源1から出射された
無偏光のP偏光とS偏光の全ての光束を液晶パネル8に
入射して、この液晶パネル8の入射面を高輝度に、均一
に照明することができる。
【0046】但し、この第9の実施の形態おいて、図5
の(A)(B)で説明した第2の実施の形態における偏
光変換素子4の複数の光透過部4cを光軸F1に対して
上下非対称状態に配置する構成を採用すれば、反射鏡9
は光軸F1に対して直角状に配置することができる。
【0047】「透過型液晶プロジェクタ装置の実施の形
態」次に、図17によって、投射表示装置の一例である
透過型液晶プロジェクタ装置の実施の形態について説明
すると、この場合は、前述した照明光学装置の第1〜第
9の実施の形態における液晶パネル8を透過型液晶パネ
ル8Aに構成し、その透過型液晶パネル8Aの出射側に
投射レンズ14を配置したものである。なお、この図1
7では照明光学装置として図2に示した第1の実施の形
態を図示している。
【0048】この透過型液晶プロジェクタ装置によれ
ば、前述したように、光源1から出射された無偏光の光
束である例えばP偏光+S偏光(又は右回り偏光+左回
り偏光)の全ての光束を透過型液晶パネル8Aの入射面
8aに入射させて、その入射面8を高輝度に照明するこ
とができる。そして、透過型液晶パネル8Aには検光子
が備えられていて、この透過型液晶パネル8Aの入射面
8aに入射された全ての光束は、この透過型液晶パネル
8Aに印加される映像信号に従い変調されて出射面8b
から出射され、投射レンズ14によってスクリーン等の
投射表示部15に高輝度で、均一の明るさの映像が投射
される。
【0049】「反射型液晶プロジェクタ装置の実施の形
態」次に、図18によって、投射表示装置の他の例であ
る反射型液晶プロジェクタ装置の実施の形態について説
明すると、この場合は、前述した照明光学装置の第1〜
第9の実施の形態における液晶パネル8を反射型液晶パ
ネル8Bに構成し、投射レンズ14を反射光軸F2の延
長線上で偏光変換素子であるPBS7(又は偏光分離板
12)を挟んで反射鏡9の反対側に配置したものであ
る。なお、この図18では照明光学装置として図2に示
した第1の実施の形態を図示している。
【0050】この反射型液晶プロジェクタ装置によれ
ば、前述したように、光源1から出射された無偏光の光
束である例えばP偏光+S偏光(又は右回り偏光+左回
り偏光)の全ての光束を反射型液晶パネル8Bの入射面
8aに入射させて、その入射面8aを高輝度に照明する
ことができる。そして、この反射型液晶パネル8Bの入
射面8aに入射された全ての光束は、この反射型液晶パ
ネル8Bに印加される映像信号に従い変調されて内部で
反射され、同じ入射面8bから出射され、PBS7の偏
光分離合成膜4aによって反射鏡9とは反対側に反射さ
れた後、投射レンズ14によってスクリーン等の投射表
示部15に高輝度で、均一の明るさの映像が投射され
る。
【0051】「3板式液晶プロジェクタ装置の実施の形
態」前述した図17及び図18では、1枚の透過型液晶
パネル8Aや反射型液晶パネル8Bを用いる単板式液晶
プロジェクタ装置について説明したが、透過型液晶パネ
ル8Aや反射型液晶パネル8Bをそれぞれ3枚用いて、
フルカラーの映像を投射レンズ14によってスクリーン
等の投射表示部15に投射する3板式液晶プロジェクタ
装置にも適用することができる。この場合、例えば、図
17及び図18に示した第1集光レンズ5の出射側等に
色分解素子を配置して、光源1からの無偏光の光束を赤
色R、緑色G、青色Bの3色に分解するようにし、その
R、G、Bの3色の光束についてそれぞれ前述した偏光
変換を行うように、第2集光レンズ6以降で、投射レン
ズ14までの間に3系統の光学系を配置すれば良い。な
お、色分解素子は偏光分離合成素子であるPBS7等の
出射側に配置してもよい。
【0052】「照明光学装置の他の装置への応用」図1
〜図16によって説明した照明光学装置の第1〜第9の
実施形態は、図17及び図18で説明した透過型及び反
射型液晶プロジェクタ装置の照明光学装置として説明し
たが、本発明の照明光学装置は、例えば、半導体露光装
置等のような偏光を利用する各種用途の照明光学装置と
して広範囲に適用することができ、半導体露光装置等に
本発明の照明光学装置を適用すれば、高効率の半導体露
光が可能となる。
【0053】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記した実施の形態に限定されることな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能で
ある。
【0054】
【発明の効果】本発明の照明光学装置は、光源からの無
偏光の出射光を第1、第2マルチレンズアレイと集光レ
ンズによって複数の光スポットが互いに重ね合された光
束に集光して偏光分離合成素子を通して被照明部へ照明
する際、その偏光分離合成素子で無偏光の光束のうちの
一方の直線偏光のみを透過して被照明部へ出射すると共
に、その偏光分離合素子で反射されたその無偏光の光束
のうちの他方の直線偏光を反射鏡によって反射して、そ
の偏光分離合素子に再び入射して反射させ、その反射さ
れた他方の直線偏光を第1マルチレンズアレイの焦点近
傍位置に配置された偏光変換素子に入射する。そして、
その他方の直線偏光が偏光変換素子の偏光回転素子を通
過して偏光反射素子で反射され、再度偏光回転素子を通
過されるようにして、その他方の直線偏光を往復で2回
偏光回転素子を通過させることによって、その他方の直
線偏光を一方の直線偏光と同じ偏光に変換させる。そし
て、その一方の直線偏光と同じ直線偏光に変換された他
方の直線偏光を偏光分離合成素子に再度入射して透過さ
せて、その他方の直線偏光も被照明部へ入射させるよう
にしたので、光源から出射される無偏光の光束の全てを
被照明部に入射して、その被照明部を高輝度で、均一に
照明することができる。それでいて、偏光変換素子は偏
光回転素子と偏光反射素子の2層構造からなる構造が簡
単で、製造が容易である簡便、かつ、安価な光学素子で
構成することができることから、低価格の照明光学装置
を実現できる。
【0055】本発明の投射表示装置は、光源からの無偏
光の出射光を第1、第2マルチレンズアレイと集光レン
ズによって複数の光スポットが互いに重ね合わされた光
束に集光して偏光分離合成素子を通して空間光変調素子
へ入射する際、その偏光分離合成素子で無偏光の光束の
うちの一方の直線偏光のみを透過して空間光変調素子へ
出射すると共に、その偏光分離合素子で反射されたその
無偏光の光束のうちの他方の直線偏光を反射鏡によって
反射して、その偏光分離合素子に再び入射して反射さ
せ、その反射された他方の直線偏光を第1マルチレンズ
アレイの焦点近傍位置に配置された偏光変換素子に入射
する。そして、その他方の直線偏光が偏光変換素子の偏
光回転素子を通過して偏光反射素子で反射され、再度偏
光回転素子を通過されるようにして、その他方の直線偏
光を往復で2回偏光回転素子を通過させることによっ
て、その他方の直線偏光を一方の直線偏光と同じ偏光に
変換させる。そして、その一方の直線偏光と同じ直線偏
光に変換された他方の直線偏光を偏光分離合成素子に再
度入射して透過させて、その他方の直線偏光も空間光変
調素子へ入射させるようにしたので、光源から出射され
る無偏光の光束の全てを空間光変調素子に入射して、そ
の光束の全てを空間光変調素子に印加される映像信号に
よって変調し、投射レンズによってスクリーン等の投射
素子部に投射することができるので、高輝度で、均一の
明るさの映像を投射することができる高性能な投射表示
装置を実現できる。それでいて、偏光変換素子は偏光回
転素子と偏光反射素子の2層構造からなる構造が簡単
で、製造が容易である簡便、かつ、安価な光学素子で構
成することができることから、低価格の投射表示装置を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶プロジェクタ装置の照明
光学装置の第1の実施の形態におけるP偏光とS偏光と
を合成して液晶パネルに入射する光線の様子を説明する
模式図である。
【図2】同上の照明光学装置の第1の実施の形態の構成
を説明する模式図である。
【図3】同上の照明光学装置の第1、第2マルチレンズ
を説明する正面、上面、側面を示した3面図である。
【図4】同上の照明光学装置の偏光変換素子を説明する
斜視図である。
【図5】同上の照明光学装置の第2の実施の形態の構成
及び光線を説明する模式図である。
【図6】同上の照明光学装置の第3の実施の形態の構成
を説明する模式図である。
【図7】同上の照明光学装置の第4の実施の形態の構成
の第1の例を説明する模式図である。
【図8】同上の照明光学装置の第4の実施の形態の構成
の第2の例を説明する模式図である。
【図9】同上の照明光学装置の第5の実施の形態の構成
を説明する模式図である。
【図10】同上の照明光学装置の第6の実施の形態にお
ける第1マルチレンズアレイによって形成される光スポ
ットの分布を説明する図面である。
【図11】同上の照明光学装置の第6の実施の形態にお
ける偏光変換素子の光透過部の分布を説明する図面であ
る。
【図12】同上の照明光学装置の第7の実施の形態の構
成の第1の例を説明する模式図である。
【図13】同上の照明光学装置の第7の実施の形態の構
成の第2の例を説明する図面である。
【図14】同上の照明光学装置の第7の実施の形態の構
成の第2の例を説明する図面である。
【図15】同上の照明光学装置の第8の実施の形態の構
成及び光線を説明する模式図である。
【図16】同上の照明光学装置の第9の実施の形態の構
成を説明する模式図である。
【図17】本発明を適用した透過型液晶プロジェクタ装
置の実施の形態の構成を説明する模式図である。
【図18】本発明を適用した反射型液晶プロジェクタ装
置の構成を説明する模式図である。
【図19】従来の透過型液晶プロジェクタ装置の構成を
説明する模式図である。
【図20】従来の反射型液晶プロジェクタ装置の構成を
説明する模式図である。
【符号の説明】
1は光源、2は第1マルチレンズアレイ、3は第2マル
チレンズアレイ、4は偏光変換素子、4aは偏光変換素
子の偏光回転素子である1/4波長板アレイ、4bは偏
光変換素子の偏光反射素子である反射鏡アレイ、5は第
1集光レンズ、6は第2集光レンズ、8は空間光変調素
子である液晶パネル、8Aは透過型液晶パネル、8Bは
反射型液晶パネル、9は反射鏡、10は第3集光レン
ズ、11は組合せレンズ、12は偏光分離板、13は1
/4波長板、14は投射レンズである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/00 G03B 21/00 E 5C060 21/14 21/14 A H04N 5/74 H04N 5/74 K 9/31 9/31 C Fターム(参考) 2H042 CA10 CA14 CA17 2H049 BA05 BA07 BA43 BB01 BB63 BC22 2H052 BA02 BA03 BA06 BA14 2H099 AA12 BA09 CA02 CA07 DA05 5C058 AA06 AB03 AB06 BA05 BA23 BA29 5C060 BA07 BB13 GA01 GB05 HC07 HC09 HC22 HD01 JA00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、 前記光源からの出射光を複数のレンズによって複数の光
    スポットに分割する第1マルチレンズアレイと、 前記第1マルチレンズアレイで分割された複数の光スポ
    ットを複数のレンズによってそれぞれ集光する第2マル
    チレンズアレイと、 前記第2マルチレンズアレイの複数のレンズでそれぞれ
    集光された複数のスポットを互いに重ね合せるように集
    光して出射する集光レンズと、 前記集光レンズからの出射光を2つの異なる直線偏光に
    分離して、一方の直線偏光を透過し、他方の直線偏光を
    反射する偏光分離合成素子と、 前記偏光分離合成素子で反射された他方の直線偏光を反
    射して前記偏光分離合成素子に再度入射することによ
    り、その他方の直線偏光をその偏光分離合成素子で反射
    して前記第2マルチレンズアレイ側へ出射する反射鏡
    と、 前記第1マルチレンズアレイの焦点近傍位置に平行状に
    配置され、前記反射鏡及び前記偏光分離合成素子で反射
    されて出射された他方の直線偏光の回転と反射によって
    その他方の直線偏光を一方の直線偏光と同じ直線偏光に
    変換して前記偏光分離合成素子へ再度入射して透過させ
    る偏光回転素子と偏光反射素子とによって構成された偏
    光変換素子と、 前記偏光分離合成素子を透過した前記一方の直線偏光と
    他方の直線偏光との全ての光束によって照明される被照
    明部とを備えたことを特徴とする照明光学装置。
  2. 【請求項2】前記偏光変換素子の前記偏光回転素子が1
    /4波長板アレイで構成され、前記偏光反射素子が反射
    鏡アレイで構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の照明光学装置。
  3. 【請求項3】前記偏光変換素子の前記偏光回転素子が1
    /4波長板アレイとほぼ同等の偏光回転機能を有し、液
    晶材料で構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の照明光学装置。
  4. 【請求項4】前記偏光分離合成素子が偏光ビームスプリ
    ッタで構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の照明光学装置。
  5. 【請求項5】前記偏光分離合成素子が反射型偏光板で構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明光
    学装置。
  6. 【請求項6】前記偏光分離合成素子がコレステリック液
    晶材料で構成され、入射光の円偏光の回転方向により偏
    光の分離合成を行う素子に構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の照明光学装置。
  7. 【請求項7】前記偏光変換素子には前記第2マルチレン
    ズアレイから前記集光レンズへ出射される複数の光スポ
    ットが透過される複数の光透過部が形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
  8. 【請求項8】前記偏光変換素子が前記第2マルチレンズ
    アレイに一体に結合されていることを特徴とする請求項
    1に記載の照明光学装置。
  9. 【請求項9】前記偏光変換素子が前記集光レンズに一体
    に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の照
    明光学装置。
  10. 【請求項10】前記反射鏡と前記被照明部とが光学的に
    共役関係を有していることを特徴とする照明光学装置。
  11. 【請求項11】前記反射鏡が前記偏光分離合成素子の反
    射光軸に対して傾斜又は直角に配置されていることを特
    徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
  12. 【請求項12】光源と、 前記光源からの出射光を複数のレンズによって複数の光
    スポットに分割する第1マルチレンズアレイと、 前記第1マルチレンズアレイで分割された複数の光スポ
    ットを複数のレンズによってそれぞれ集光する第2マル
    チレンズアレイと、 前記第2マルチレンズアレイの複数のレンズでそれぞれ
    集光された複数のスポットを互いに重ね合せるように集
    光して出射する集光レンズと、 前記集光レンズからの出射光を2つの異なる直線偏光に
    分離して、一方の直線偏光を透過し、他方の直線偏光を
    反射する偏光分離合成素子と、 前記偏光分離合成素子で反射された他方の直線偏光を反
    射して前記偏光分離合成素子に再度入射することによ
    り、その他方の直線偏光をその偏光分離合成素子で反射
    して前記第2マルチレンズアレイ側へ出射する反射鏡
    と、 前記第1マルチレンズアレイの焦点近傍位置に平行状に
    配置され、前記反射鏡及び前記偏光分離合成素子で反射
    されて出射された他方の直線偏光の偏光と反射によって
    その他方の直線偏光を一方の直線偏光と同じ直線偏光に
    変換して前記偏光分離合成素子へ再度入射して透過させ
    る偏光回転素子と偏光反射素子とによって構成された偏
    光変換素子と、 前記偏光分離合成素子を透過した前記一方の直線偏光と
    他方の直線偏光との全ての光束によって照明され、映像
    信号の印加により前記一方の直線偏光と他方の直線偏光
    との全てを変調して出射する空間光変調素子と、 前記空間光変調素子からの出射光を投射する投射レンズ
    とを備えたことを特徴とする投射表示装置。
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WO2016185987A1 (ja) * 2015-05-19 2016-11-24 シャープ株式会社 ビデオ通話システム
CN109188840A (zh) * 2018-10-29 2019-01-11 深圳市高格投影科技有限公司 Lcd投影机的光学***和lcd投影机
CN113945950A (zh) * 2021-09-22 2022-01-18 荣耀终端有限公司 电子设备及深度检测装置

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