JP3903070B1 - 汚泥脱水処理装置および汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法 - Google Patents

汚泥脱水処理装置および汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 安定的に汚泥を脱水することができ、高分子凝集剤の添加量を低減することができ、しかも省スペース型の汚泥脱水処理装置を提供する。
【解決手段】汚泥脱水処理装置1を、この汚泥脱水処理装置1を構成する2台の回転加圧脱水手段10,10′それぞれの汚泥供給部18は円盤状のろ過板の回転中心より下部側であって、かつ脱水処理室の外周部から脱水処理室内に汚泥を供給する位置に設けられ、脱水ケーキ排出部は脱水処理室内の脱水ケーキを円盤状のろ過板の回転中心より上部側であって、かつ脱水処理室の外周部から排出する位置に設けられると共に、前記各汚泥供給部それぞれの下側の汚泥入口に、汚泥と高分子凝集剤を攪拌する攪拌装置を備えた凝集混和槽30が直結されてなる構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、凝集混和槽により凝集剤を・混合した産業排水汚泥、下水汚泥等の凝集剤混合汚泥を脱水処理室内に供給し、脱水処理室内において円盤状のろ過板の回転に追随させて回転させながら、ろ過板からろ過液を排出させて濃縮脱水する回転加圧脱水手段を備えた汚泥脱水処理装置および汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法に関する。
産業排水汚泥、下水汚泥等の汚泥を濃縮脱水する回転加圧脱水機は、減速機付電動機により駆動される水平な駆動軸により内輪スペーサと共に回転され、ろ過面を有する一対の円盤状のろ過板を備えている。これら一対のろ過板と、これら一対のろ過板の外縁が摺接する外輪スペーサとの間には脱水処理室が形成されている。また、この脱水処理室に、高分子凝集剤の添加・混合により調質された汚泥を供給する汚泥供給部を備えると共に、この脱水処理室から脱水ケーキを排出する脱水ケーキ排出部を備えている。この従来例に係る回転加圧脱水機の前記汚泥供給部は、前記円盤状のろ過板の回転中心より上部側であって、かつ脱水処理室の外周部から脱水処理室内に汚泥を供給する位置に設けられている。
また、前記脱水ケーキ排出部は、脱水処理室内の脱水ケーキを前記円盤状のろ過板の回転中心より下部側であって、かつ脱水処理室の外周部から排出する位置に設けられている(例えば、特許文献1,2、非特許文献1参照。)。
そして、上記のような構成の回転加圧脱水機が2台並設されてなる汚泥脱水処理装置が特許文献1に開示され、また上記のような構成の回転加圧脱水機が4台、6台並設されてなる汚泥脱水処理装置が非特許文献1に開示されている。なお、複数台の回転加圧脱水機は、何れも1台の減速機付電動機により駆動されるように構成されている。
因みに、上記従来例に係る回転加圧脱水機は、下記のようにして運転される。
(1)運転の開始により、0.5〜1.3rpmの回転速度で回転される内輪スペーサを介して一対の円盤状のろ過板が回転される。
(2)高分子凝集剤の添加・混合により調質された調質汚泥が、汚泥圧入ポンプにより汚泥供給部を介して脱水処理室内に最大100kPaの圧力で連続供給され、ろ過ゾーンでろ過が行われる。
(3)ろ過された汚泥は圧搾脱水ゾーンに至り、徐々に流動性を失いろ過の表面にケーキ層を徐々に形成しながらろ過板の回転力により脱水ケーキ排出部の排出口の方向に移動する。
(4)ろ過板表面の脱水ケーキ層により固形物の捕捉が進行する。
(5)脱水ケーキ排出部の排出口に配設され、空気ばねにより付勢された背圧板により、脱水処理室内の背圧が最大600kPaの一定圧力で保持し続けられている。
(6)流動性を失った汚泥は、ろ過板による剪断力と、背圧板による背圧により圧搾脱水される。
(7)圧搾脱水された低含水率の脱水ケーキは、背圧板を押し退けて機外へ排出される。
特表2004−532733号公報 特開2004−90048号公報 回転加圧脱水機、社団法人下水道新技術推進機構、2002年3月、p.12−35
上記従来例に係る回転加圧脱水機は、下記のような優れた特徴を備えているために、近年、産業排水汚泥、下水汚泥等の汚泥の処理施設において次第に採用されるようになってきている。
(1)起動、停止に特別な工程を必要とせず、構造がシンプルである。
(2)既存の高分子系の脱水機よりも脱水性能が優れている。
(3)複数台の回転加圧脱水機を容易に並設することができるため、幅広い処理量に容易に対応することができる。
(4)他種の高分子系の脱水機よりも軽量でコンパクトである。
(5)密閉構造であるため、臭気対策が容易である。
(6)ろ過板の回転速度が極めて低速(0.5〜1.3rpm)であるため、所要動力が小さい。
(7)ろ過板の表面積が小さいため、洗浄水量が僅かである。
(8)低速回転であり、かつ回転部分も少なく給油・給脂個所も少ないため、維持管理が容易である。
(9)ろ過板の洗浄時間が短く、運転中の洗浄も可能であり、短時間で起動することができ、無駄時間が少ないため、他種の脱水機に比較して稼働率が高い。
この従来例に係る回転加圧脱水機には上記のような利点があるから、極めて優れていると考えられる。ところで、この従来例に係る回転加圧脱水機は、上記のとおり、ろ過板の回転中心よりも上部側から脱水処理室内に供給された汚泥を、ろ過し圧搾脱水して脱水ケーキとして、ろ過板の回転中心より下部側の脱水ケーキ排出部の排出口から排出する構成である。そのため、未脱水汚泥が脱水処理室の下部側に流下し、下部側の脱水ケーキ排出部の排出口から低脱水率の脱水ケーキが排出されることがある。つまり、汚泥の脱水が不安定になることがあるという問題がある。このように低脱水率の脱水ケーキが排出されると、後続のホッパ貯留量の急激な増加や、コンベヤの場合は汚泥の漏れが発生し、無人での復旧は不可能であるというような問題が生じるので好ましくない。
また、高分子凝集剤や無機凝集剤を添加・混合して調質した汚泥を長い汚泥供給ラインを介して凝集混和槽から回転加圧脱水機に供給するように構成されている。従って、この従来例に係る回転加圧脱水機には、下記のような問題もある。即ち、汚泥供給ラインを介して汚泥が移送されている間に、この汚泥供給ライン内で凝集汚泥フロックが破壊される虞があり、脱水性能が悪化する場合がある。また、回転加圧脱水機に複数の脱水処理室が設けられている場合においては、複数の脱水処理室それぞれの汚泥供給部に連通する汚泥供給ラインの流路抵抗を、実質的に同等に設定することが困難なため、複数の脱水処理室のそれぞれに等量ずつの汚泥を供給することができず、汚泥供給量が過多となり十分脱水できない脱水処理室や、汚泥過少となり内部汚泥が押し出されず固着するといった非常に不安定な運転になるという問題が生じる虞がある。さらに、原汚泥には、例えば固形物当り1%程度の高分子凝集剤を添加する必要があるため汚泥脱水処理コストの低減が難しいのに加えて、汚泥脱水処理装置の設置に広いスペースを要するという問題もある。
従って、本発明の目的は、安定的に汚泥を脱水することができ、凝集剤の添加量を低減することができ、しかも省スペース型の汚泥脱水処理装置および汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法を提供することである。
発明者等は、発想を転換して鋭意研究を進めた結果、後述する点を知見して、本発明を具現するに至ったものである。
(1)ろ過板を逆回転させても脱水処理室の汚泥を下側から上側に汚泥を移動させることができる。
(2)流動性が高い未脱水汚泥は脱水が進行して流動性が低下しなければ、脱水処理室の上側に移動しない。
(3)汚泥供給部の下側に開口する汚泥入口から汚泥を回転加圧脱水機の脱水処理室の下部側に供給する構成にすれば、フロックが潰れ難くなるため高分子凝集剤の添加量を低減することができる。
(4)汚泥供給部の下側に開口する汚泥入口に凝集混和槽を直結すれば、回転加圧脱水機の複数の脱水処理室のそれぞれに等量ずつの汚泥を供給することができる。
従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る汚泥脱水処理装置が採用した手段の要旨は、水平な駆動軸により回転され、少なくとも幅方向の一方側に、多数の水透過穴が設けられてなるろ過面を有する円盤状のろ過板を備えた脱水処理室内に凝集剤が添加・混合された汚泥を供給する汚泥供給部が設けられると共に、脱水ケーキを排出する脱水ケーキ排出部が設けられた回転加圧脱水手段が配設されてなる汚泥脱水処理装置において、前記回転加圧脱水手段の汚泥供給部は前記円盤状のろ過板の回転中心より下部側であって、かつ脱水処理室の外周部から脱水処理室内に汚泥を供給する位置に設けられ、前記脱水ケーキ排出部は脱水処理室内の脱水ケーキを前記円盤状のろ過板の回転中心より上部側であって、かつ脱水処理室の外周部から排出する位置に設けられると共に、前記汚泥供給部の下側に開口する汚泥入口に、汚泥と凝集剤を攪拌する攪拌手段を備えた凝集混和槽が直結されてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る汚泥脱水処理装置が採用した手段の要旨は、請求項1に記載の汚泥脱水処理装置において、前記回転加圧脱水手段が複数、かつ前記複数の回転加圧脱水手段の個別の汚泥供給部の汚泥入口から供給された凝集剤混合汚泥を個別の脱水処理室内にて圧搾脱水し、個別の脱水ケーキ排出部から脱水ケーキを排出するように並列配置されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る汚泥脱水処理装置が採用した手段の要旨は、請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の汚泥脱水処理装置において、前記回転加圧脱水手段の汚泥供給部は、前記脱水ケーキ排出部の排出口から排出される脱水ケーキの下方への落下を妨げない形状に形成されてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る汚泥脱水処理装置が採用した手段の要旨は、請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の汚泥脱水処理装置において、前記脱水処理室内に背圧を発生させるために、前記脱水ケーキ排出部の排出口に背圧板が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る汚泥脱水処理装置が採用した手段の要旨は、請求項4に記載の汚泥脱水処理装置において、前記背圧板は、前記排出口の上側部分の幅寸法を狭める上部背圧板と、前記排出口の下側部分幅寸法を狭める下部背圧板とからなり、これら上部背圧板と、下部背圧板のそれぞれを個別に制御する制御手段が設けられてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法が採用した手段の要旨は、水平な駆動軸により回転され、少なくとも幅方向の一方側に、多数の水透過穴が設けられてなるろ過面を有する円盤状のろ過板を備えた脱水処理室内に凝集剤が添加・混合された汚泥を供給する汚泥供給部が設けられると共に、脱水ケーキを排出する脱水ケーキ排出部が設けられた回転加圧脱水手段が配設されてなる汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法において、汚泥と凝集剤を攪拌する攪拌手段を備えた凝集混和槽から前記回転加圧脱水機の円盤状のろ過板の回転中心より下部側であって、かつ脱水処理室の外周部に設けられた汚泥供給部に凝集剤混合汚泥を供給し、脱水ケーキを前記円盤状のろ過板の回転中心より上部側であって、かつ脱水処理室の外周部に設けられた脱水ケーキ排出部から排出することを特徴とするものである。
本発明の請求項7に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法が採用した手段の要旨は、請求項6に記載の汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法において、前記凝集混和槽から凝集剤混合汚泥を、複数の回転加圧脱水手段の脱水処理室のそれぞれの個別の汚泥供給部の汚泥入口に供給すると共に、各回転加圧脱水手段の脱水処理室のそれぞれの個別の脱水ケーキ排出部から脱水ケーキを排出することを特徴とするものである。
本発明の請求項8に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法が採用した手段の要旨は、請求項6または7のうち何れか一つの項に記載の汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法において、前記凝集剤混合汚泥を、排出される脱水ケーキの下方への落下を妨げない位置から供給することを特徴とするものである。
本発明の請求項9に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法が採用した手段の要旨は、請求項6乃至8のうちの何れか一つの項に記載の汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法において、前記脱水処理室内に背圧を発生させるために、前記脱水ケーキ排出部の排出口に設けた背圧板の角度を制御して前記排出口の幅寸法を調整することを特徴とするものである。
本発明の請求項10に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法が採用した手段の要旨は、請求項9に記載の汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法において、前記背圧板の上部背圧板により排出口の上側部分の幅寸法を制御すると共に、前記背圧板の下部背圧板により前記排出口の下側部分の幅寸法が前記上側部分の幅寸法よりも広くなるように制御することを特徴とするものである。
本発明の請求項1または2に係る汚泥脱水処理装置では、回転加圧脱水手段の汚泥供給部は前記円盤状のろ過板の回転中心より下部側であって、かつ脱水処理室の外周部から脱水処理室内に汚泥を供給する位置に設けられ、前記脱水ケーキ排出部は脱水処理室内の脱水ケーキを前記円盤状のろ過板の回転中心より上部側であって、かつ脱水処理室の外周部から排出する位置に設けられると共に、前記汚泥供給部の下側に開口する汚泥入口に、汚泥と凝集剤を攪拌する攪拌手段を備えた凝集混和槽が直結されている。また、本発明の請求項6または7に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法では、汚泥と凝集剤を攪拌する攪拌手段を備えた凝集混和槽から前記回転加圧脱水手段の円盤状のろ過板の回転中心より下部側であって、かつ脱水処理室の外周部に設けられた汚泥供給部に凝集剤混合汚泥を供給し、脱水ケーキを前記円盤状のろ過板の回転中心より上部側であって、かつ脱水処理室の外周部に設けられた脱水ケーキ排出部から排出する。
従って、本発明の請求項1または2に係る汚泥脱水処理装置、本発明の請求項6または7に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法によれば、未脱水汚泥は流動性が高いため脱水処理室の上部側に移動することがなく、脱水処理室の下部側で確実にろ過されて流動性が失われて始めて脱水処理室の上部側に移動する。そのため、従来例に係る回転加圧脱水機のように、脱水ケーキ排出部の排出口から低脱水率の脱水ケーキが排出されるようなことがなく、汚泥が安定的に脱水される。また、汚泥供給部の下側に開口する汚泥入口から汚泥を回転加圧脱水手段の脱水処理室の下部側に供給する構成で、フロックが潰れ難いため凝集剤の添加量を低減することができる。さらに、汚泥供給部の下側に開口する汚泥入口に凝集混和槽が直結されていて、回転加圧脱水手段が複数並列設置されている場合、各回転加圧脱水手段の脱水処理室に等量ずつの汚泥を供給することができるので、安定運転することができる(処理汚泥量や脱水ケーキ含水率が安定する)のに加えて、長尺の汚泥供給ラインが不要であるから、汚泥脱水処理装置のコンパクト化が可能になり、従来例よりも狭い設置スペースに設置することができる。
本発明の請求項3に係る汚泥脱水処理装置では、回転加圧脱水手段の汚泥供給部は、前記脱水ケーキ排出部の排出口から排出される脱水ケーキの下方への落下を妨げない形状に形成されている。また、本発明の請求項8に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法では、凝集剤混合汚泥を、排出される脱水ケーキの下方への落下を妨げない位置から供給する。従って、脱水ケーキ排出部の排出口から排出される脱水ケーキを搬送する脱水ケーキ搬送コンベアや脱水ケーキを受取るホッパ等の脱水ケーキ搬出・受取手段の一端を、脱水ケーキ排出部の排出口の下側に配設することができ、汚泥供給部が脱水ケーキ搬出・受取手段の配設に支障になるようなことがない。
本発明の請求項4に係る汚泥脱水処理装置の回転加圧脱水手段では、脱水処理室内に背圧を発生させるために、脱水ケーキ排出部の排出口に背圧板が設けられている。また、本発明の請求項9に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法では、脱水処理室内に背圧を発生させるために、脱水ケーキ排出部の排出口に設けた背圧板の角度を制御して前記排出口の幅寸法を調整する。従って、本発明の請求項4に係る汚泥脱水処理装置の回転加圧脱水手段または本発明の請求項9に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法によれば、脱水処理室内に背圧が発生するので、圧搾脱水が可能となり、含水率を低下させることができる。
本発明の請求項5に係る汚泥脱水処理装置では、背圧板は、排出口の上側部分の幅寸法を狭める上部背圧板と、排出口の下側部分幅寸法を狭める下部背圧板とからなり、これら上部背圧板、下部背圧板それぞれを個別に制御する制御手段が設けられている。また、本発明の請求項10に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法では、背圧板の上部背圧板により排出口の上側部分の幅寸法を制御すると共に、背圧板の下部背圧板により排出口の下側部分の幅寸法が上側部分の幅寸法よりも広くなるように制御する。
従って、本発明の請求項5に係る汚泥脱水処理装置または本発明の請求項10に係る汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法によれば、回転加圧脱水手段の脱水処理室内を移動して脱水ケーキ排出部の排出口の上側部分から排出される汚泥の含水率が、下側部分から排出される汚泥の含水率より高くなるという脱水ケーキの上下方向の含水率分布が不均一になるという問題を解決することができる。即ち、上部背圧板を下部背圧板よりも強い押圧力で押圧して、排出口の上下方向の上側の幅寸法を下側の幅寸法よりも小寸法に制御することにより、脱水処理室の外周側を移動する汚泥の含水率を、脱水処理室の回転中心側を移動する汚泥の含水率のように低くすることができるから、脱水ケーキの上下方向の含水率分布の均一化に大いに寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を、添付図面を順次参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置の側面図、図2は本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を脱水ケーキ排出側から見た背面図である。図3は本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を構成する回転加圧脱水手段の概略構成を示す一部省略側面図、図4は図3のA−A線断面図である。図5は本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を構成する回転加圧脱水手段の外輪スペーサの側面図、図6は本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を構成する凝集混和槽の縦断面図である。
図1および図2に示す符号1は、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置である。
この汚泥脱水処理装置1は、主としてベース2上に設置された架台3の上に設けられ、減速機付電動機4の垂直軸心周りの回転を水平軸心回りであって、かつ左右に突出する駆動軸12を同一方向に回転させるギヤボックス5を備えている。また、前記駆動軸12で駆動される2台の回転加圧脱水手段10,10′と、前記ベース2上に設けられ、前記回転加圧脱水手段10,10′のそれぞれに、図示しない薬液供給タンクから供給される高分子凝集剤や無機凝集剤を原汚泥に添加・混合して調質し、調質した汚泥を供給する凝集混和槽30を備えている。さらに、前記回転加圧脱水手段10,10′それぞれの脱水ケーキ排出口から排出される脱水ケーキを受取るホッパ6を備えている。以下、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1を構成する上記各構成機器のうち、回転加圧脱水手段と、凝集混和槽との構成を説明する。
先ず、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1を構成する主要部である回転加圧脱水手段を、添付図面の図3、図4および図5を順次参照しながら説明する。なお、2台の回転加圧脱水手段10,10′は、左右勝手反対の構成であって、これら回転加圧脱水手段10,10′の構成部品の構成は同等であるから、図2において右側に示す回転加圧脱水手段10を取上げて説明する。また、作用態様に係る説明においては、左側の回転加圧脱水手段10′の構成部品の符号は、右側の回転加圧脱水手段10の構成部品の符号と同一とする。
図3に示す符10は、本発明の実施の形態に係る回転加圧脱水手段である。この回転加圧脱水手段10の基本的な構成は、従来例に係るものと同様である。即ち、この回転加圧脱水手段10は、図示しない減速機付電動機4、ギヤボックス5により、0.5〜1.3rpmの回転速度で回転される駆動軸12を備えている。この駆動軸12には、この駆動軸12の回転により沈みキー12aを介して回転される内輪スペーサ13が嵌着されると共に、この内輪スペーサ13を囲む外輪スペーサ14が配設されている。なお、前記内輪スペーサ13はボス部13aと同心に設けられており、このボス部13aを介して回転されるように構成されている。
前記外輪スペーサ14には、この外輪スペーサ14の中心側に内輪スペーサ13の外周面が摺接する凹曲面を有する水平な仕切りスペーサ15が設けられており、この仕切りスペーサ15の下側には、横方向に開口する汚泥流入口20aが形成されている。また、この仕切りスペーサ15の上側に、横方向に開口する脱水ケーキ排出部19が設けられている。さらに、前記仕切りスペーサ15の側面には、横方向に長い溝と、この溝の底部に開口する複数の水流出口とから構成され、後述する第1,2ろ過板を洗浄する洗浄水を排出する洗浄水排出部15aが設けられている。
前記内輪スペーサ13の両側面から突出する前記ボス部13aの前記駆動軸12の先端側には、多数の水透過穴16aが設けられた円盤状の第1ろ過板16が設けられている。
また、前記駆動軸12の基端側には、前記第1ろ過板16と同構成であって、多数の水透過穴17aが設けられた円盤状の第2ろ過板17が設けられている。ところで、本実施の形態に係る汚泥脱水処理装置の回転加圧脱水手段の第1ろ過板16および第2ろ過板17には、直径0.5mmの水透過穴を有するパンチングメタルを用いた。しかしながら、これに限らず、回転加圧脱水手段においては、ろ過板の水透過穴への汚泥の目詰まり抑制等の観点から、ろ過板の水透過穴の直径を、0.3〜1.0mmの範囲に設定するのが好ましい。
即ち、これら第1ろ過板16と第2ろ過板17は、駆動軸12にそれらの回中心に設けられた嵌合穴が嵌合されことにより取付けられている。これら第1ろ過板16と第2ろ過板17の嵌合穴側は、図示しない固着手段により、これら第1,2ろ過板16,17の相対する面が、図示しない機械的締結手段により、前記内輪スペーサ13の側面に密着する状態に固着されている。そして、これら第1,2ろ過板16,17の外周付近の相対する面は、前記外輪スペーサ14の内周部付近の面に摺接するように構成されている。
前記内輪スペーサ13の外周面、前記外輪スペーサ14の内周面、前記第1ろ過板16、および前記第2ろ過板17との間には、前記汚泥流入口20aから前記脱水ケーキ排出部19側に向って順に、前記汚泥流入部20aから流入する汚泥をろ過するろ過ゾーン20bと、ろ過水が除去された汚泥を圧搾脱水する圧搾脱水ゾーン20cとに区分される脱水処理室20が形成されている。前記汚泥流入口20aには、下側に開口する汚泥入口18a、汚泥流路を介して前記汚泥入口部20aに汚泥を供給する汚泥供給部18が取付けられている。なお、前記脱水処理室20内であって、かつ第1ろ過板16と第2ろ過板17との相対する側の面のそれぞれに接触してなるものは、第1ろ過板16と第2ろ過板17の面のそれぞれに付着するケーキを掻取るスクレーパ20dである。
前記第1ろ過板6の外側には第1カバー21が配設され、この第1カバー21はフランジ部が前記前記外輪スペーサ14の側面に固着されている。また、前記第2ろ過板16の外側には第2カバー22が配設され、この第2カバー22はフランジ部が前記前記外輪スペーサ14の側面に固着されている。これら第1カバー21、第2カバー22それぞれの下部には、下方に突出するドレン管23が設けられており、前記汚泥供給部18、汚泥入口部18aを経て脱水処理室20内に供給され、前記第1,2ろ過板16,17に設けられた多数の水透過穴16a,17aを介して、前記第1カバー21内、前記第2カバー22内に排出された汚泥中の水分は、前記ドレン管23から機外に排水されるように構成されている。
また、前記汚泥供給部18は、前記脱水ケーキ排出部19の排出口19aから排出される脱水ケーキの下方への落下を妨げない形状に形成されている。より具体的には、図3,5から良く理解されるように、この汚泥供給部18の図における左方向への突出寸法は、この脱水ケーキ排出部19の排出口19aの図における左方向への突出寸法よりも小寸法になるように設定されている。そのため、脱水ケーキ排出部19の排出口19aから排出される脱水ケーキを搬送する脱水ケーキ搬送コンベアや脱水ケーキを受取るホッパ等の脱水ケーキ搬出・受取手段の一端を、脱水ケーキ排出部19の排出口19aの下側に配設することができ、汚泥供給部18が脱水ケーキ搬出・受取手段の配設に支障になるようなことがない。
さらに、この脱水ケーキ排出部19の排出口19aには、脱水処理室20の圧搾脱水ゾーン20b内の圧搾脱水汚泥に対して背圧を付与する、後述する背圧板24が設けられている。この背圧板24は、制御手段である図示しない空気ばねにより押圧されることにより排出口19aの幅寸法を狭める上部背圧板24aと、制御手段である図示しない空気ばねにより押圧されることにより排出口19aの幅寸法を狭める下部背圧板24bとからなり、これら上部背圧板24aと、下部背圧板24bはそれぞれ個別に制御されるように構成されている。
なお、前記上部背圧板24aと、前記下部背圧板24bをそれぞれ個別に制御するようにしたのは、第1,2ろ過板16,17の回転中心側を移動する汚泥と、外周側を移動する汚泥の脱水率の相違を解消するためである。即ち、回転加圧脱水手段の場合、一般に、脱水処理室の回転中心側を移動して排出口19aから排出される脱水ケーキの下側部分の含水率は、外周側を移動して排出口19aから排出される脱水ケーキの上側部分の含水率より低くなり、脱水ケーキの上下方向の含水率分布にばらつきが生じる。そこで、上部背圧板24aを下部背圧板24bよりも強い押圧力で押圧して排出口19aの上下方向の上側の幅寸法を下側の幅寸法よりも小寸法にすることにより、排出口19aの上側の背圧を下側の背圧よりも高圧にして幅寸法よりも小寸法にして、第1,2ろ過板16,17の外周側を移動する汚泥の脱水率を高めるようにするものである。
次に、図示しない薬液供給タンクから供給される高分子凝集剤を原汚泥に添加・混合して調質し、調質した汚泥を回転加圧脱水手段10,10′に供給する凝集混和槽30を添付図面の図6を参照しながら説明する。この凝集混和槽30は、下部の1個所に汚泥供給口31aが設けられると共に、上部の2個所に汚泥出口31bが設けられてなる密閉式の槽本体31を備えている。この槽本体31の内部には、一端側がこの槽本体31の一端側から外方に水密可能に突出する駆動軸32cにより回転可能で支持され、他端側が従動軸32dにより回転可能に支持されてなる回転胴32aと、この回転胴32aの周方向に所定のピッチで植設されてなる平板状の攪拌翼32bとからなる、攪拌手段である攪拌装置32が設けられている。
前記駆動軸32cの槽本体31からの突出端には、従動Vベルトプーリ32eが嵌着されており、そして、この従動Vベルトプーリ32eは電動機33の駆動軸に嵌着されてなる駆動Vベルトプーリ33aに掛装されてなるVベルト34により回転駆動されるように構成されている。また、前記槽本体31の上部の2個所設けられた汚泥出口31bのそれぞれには中継継ぎ手35が取付けられており、これら中継継ぎ手35のうちの一方が図2における右側の回転加圧脱水手段10の汚泥供給部の汚泥入口に接続され、他方が左側の回転加圧脱水手段10′の汚泥供給部の汚泥入口に接続されている。
以下、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1の作用態様を説明する。即ち、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1によれば、汚泥圧入ポンプ(図示省略)から汚泥が凝集混和槽30に供給され、最大100kPa(約1.0kgf/cm)に加圧される。そして、この凝集混和槽30内の汚泥に、図示しない薬液供給タンクから高分子凝集剤が添加され、添加された高分子凝集剤は攪拌装置32の攪拌翼32bにより緩やかに(例えば、回転数80〜250rpm)攪拌されるため、この凝集混和槽30内の汚泥が調質され、凝集(フロック化)する。
次いで,凝集混和槽30内で調質、凝集(フロック化)した汚泥(凝集剤混合汚泥)は、凝集混和槽30の上部に設けられた汚泥出口31b,31bと中継継ぎ手35,35を介して回転加圧脱水手段10,10′の汚泥供給部18の下側に開口する汚泥入口18aのそれぞれに緩やかに上昇し、かつ均一に(等量)供給され、そして汚泥流路、および汚泥流入口20aを介して、0.5〜1.3rpmのゆっくりした速度で回転されている脱水処理室20の下側のろ過ゾーン20bに連続供給され続ける。脱水処理室20の下側のろ過ゾーン20bに供給された汚泥は、このろ過ゾーン20bでろ過され、徐々に流動性が失われる。
前記ろ過ゾーン20bにおけるろ過により流動性が低下した汚泥は、多数の水透過穴が設けられた円盤状の第1ろ過板16、および第2ろ過板17の表面にケーキ層を徐々に形成しながら、これら第1ろ過板16、第2ろ過板17の回転により圧搾脱水ゾーン20c側に移動する。これら第1ろ過板16、第2ろ過板17の表面に形成されたケーキ層により固形物の捕捉が向上するために、ろ液は清浄になる。
そして、前記圧搾脱水ゾーン20c中における汚泥は、脱水ケーキ排出部19の排出口19aに設けられた背圧板24の押圧力制御(空気ばねの圧力制御)により、背圧が最大600kPa(約6.0kgf/cm)の一定圧力(調整可能である)に保持され続ける。流動性を失った汚泥は、これら第1ろ過板16、第2ろ過板17によるせん断力と、背圧板24により発生する背圧によって圧搾脱水される。そして、圧搾脱水された低含水率になった脱水ケーキは、背圧板24を押し退けて脱水ケーキ排出部19から機外へ排出される。
従って、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1によれば、未脱水汚泥は流動性が高いため脱水処理室20の上部側の圧搾脱水ゾーン20cに移動することがなく、脱水処理室20の下側のろ過ゾーン20bで確実にろ過されて流動性が失われて始めて脱水処理室20の上部側の圧搾脱水ゾーン20cに移動する。そのため、従来例に係る汚泥脱水処理装置のように、脱水ケーキ排出部19の排出口から低脱水率の脱水ケーキが排出されるようなことがなく、汚泥が安定的に脱水される。
因みに、従来例に係る回転加圧脱水機では、多いときで6時間の間に未脱水汚泥が数回排出されたが、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1の場合には、このような現象は見られなかった。さらに、従来例の場合、運転条件の設定によっては、脱水ケーキ排出部から脱水ケーキ状で排出されている状態であっても常に脱水ケーキの下部から若干の水分が滴下していたが、本発明の実施に係る汚泥脱水処理装置1ではこのような水分の滴下は全く見られなかった。また、従来例に係る回転加圧脱水機では、2つの回転加圧脱水手段(脱水処理室)への配管抵抗差や脱水性の若干の差異による凝集剤混合汚泥供給量の不均一が発生すると、この差異が除々に拡大し一方が脱水不良となり、当該脱水処理室側に多くの凝集剤混合汚泥が供給され未脱水汚泥が排出された場合が見られたが、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1の場合には、このような現象は見られず、2つの回転加圧脱水手段の各脱水処理室に均一に汚泥供給がなされると共に、脱水ケーキの含水率も安定していた。
また、凝集混和槽30から緩やかに汚泥が上昇し、この凝集混和槽30から短い移動距離で汚泥供給部18の下側に開口する汚泥入口18aから汚泥を回転加圧脱水手段10,10′の脱水処理室20の下部側のろ過ゾーン20bに供給する構成で、フロックが潰れ難いため高分子凝集剤の添加量を低減することができ、汚泥の処理コストの低減に大いに寄与することができる。さらに、汚泥供給部18の下側に開口する汚泥入口18aに凝集混和槽30が直結されているため、複数(本実施の形態においては2)の回転加圧脱水手段10,10′のそれぞれに等量ずつの汚泥を供給することができるのに加えて、長尺の汚泥供給ラインが不要であるから、汚泥脱水処理装置1のコンパクト化が可能になり、従来よりも狭いスペースに設置することができる。
ところで、回転加圧脱水手段の場合、一般に、脱水処理室の回転中心側を移動して排出口19aから排出される脱水ケーキの下側部分の含水率は、外周側を移動して排出口19aから排出される脱水ケーキの上側部分の含水率より低くなり、脱水ケーキの上下方向の含水率分布にばらつきが生じる。因みに、上下の幅寸法が同一の排出口から排出される脱水ケーキの下側部分の含水率が80.7%である場合、脱水ケーキの上側部分の含水率は86.7%であった。なお、排出口から排出される脱水ケーキの下側部分の含水率が、脱水ケーキの上側部分の含水率より低くなるのは仕切りスペーサ15のために、脱水処理室20の回転中心側を移動する汚泥に作用する抵抗が外周側を移動する汚泥に作用する抵抗よりも大きく、より圧搾脱水効果が上がるためであると理解することができる。
ところが、本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1では、上記のとおり、回転加圧脱水手段10,10′の脱水ケーキ排出部19それぞれの排出口19aに設けられてなる背圧板24は、前記排出口19aの上側部分の幅寸法を狭める上部背圧板24aと、前記排出口19aの下側部分幅寸法を狭める下部背圧板24bとからなり、これら上部背圧板24aと、下部背圧板24bのそれぞれを個別に制御する制御手段(空気ばね)が設けられている。従って、上部背圧板24aを下部背圧板24bよりも強い押圧力で押圧して、排出口19aの上下方向の上側部分の幅寸法を下側部分の幅寸法よりも小寸法に制御することにより、脱水処理室20の外周側を移動する汚泥の含水率を、回転中心側を移動する汚泥の含水率のように低くすることができるから、脱水ケーキの上下方向の含水率分布の均一化に大いに寄与することができる。
なお、本発明の上記実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1においては、回転加圧脱水機に2個の回転加圧脱水手段(脱水処理室)が設けられている場合を例として説明したが、例えば回転加圧脱水機に回転加圧脱水手段(脱水処理室)が3以上設けられていても良い。また、脱水処理室の幅方向の両側に、多数の水透過穴が設けられてなるろ過面を有する円盤状のろ過板が配設されている場合を例として説明したが、脱水処理室の幅方向の何れか一方に、円盤状のろ過板が設けられていればそれなりの効果を得ることができる。また、ろ過板にパンチングメタルを用いた場合を説明したが、ウエッジワイヤースクリーン等、汚泥と水分が分離できる部材であれば利用可能である。従って、上記実施の形態に係る汚泥脱水処理装置は本発明の1具体例に過ぎず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内における設計変更等は自由自在であるから、汚泥脱水処理装置1の形態は、上記実施の形態に係る汚泥脱水処理装置1の形態に限定されるものではない。
本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置の側面図である。 本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を脱水ケーキ排出側から見た背面図である。 本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を構成する回転加圧脱水手段の概略構成を示す一部省略側面図である。 図3のA−A線断面図である。 本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を構成する回転加圧脱水手段の外輪スペーサの側面図である。 本発明の実施の形態に係る汚泥脱水処理装置を構成する凝集混和槽の縦断面図である。
符号の説明
1…汚泥脱水処理装置,2…ベース,3…架台,4…原則機付電動機,5…ギヤボックス,6…ホッパ
10…回転加圧脱水手段
12…駆動軸,12a…沈みキー
13…内輪スペーサ,13a…ボス部
14…外輪スペーサ
15…仕切りスペーサ,15a…洗浄水排出部
16…第1ろ過板,16a…水透過穴
17…第2ろ過板,17a…水透過穴
18…汚泥供給部,18a…汚泥入口
19…脱水ケーキ排出部,19a…排出口
20…脱水処理室,20a…汚泥流入口,20b…ろ過ゾーン,20c…圧搾脱水ゾーン,20d…スクレーパ
21…第1カバー
22…第2カバー
23…ドレン管
24…背圧板,24a…上部背圧板,24b…下部背圧板
30…凝集混和槽
31…槽本体,31a…汚泥供給口,31b…汚泥出口
32…攪拌装置,32a…回転胴,32b…撹拌翼,32c…駆動軸、32d…従動軸,32e…従動Vベルトプーリ
33…電動機,33a…駆動Vベルトプーリ
34…Vベルト
35…中継継ぎ手

Claims (10)

  1. 水平な駆動軸により回転され、少なくとも幅方向の一方側に、多数の水透過穴が設けられてなるろ過面を有する円盤状のろ過板を備えた脱水処理室内に凝集剤が添加・混合された汚泥を供給する汚泥供給部が設けられると共に、脱水ケーキを排出する脱水ケーキ排出部が設けられた回転加圧脱水手段が配設されてなる汚泥脱水処理装置において、前記回転加圧脱水手段の汚泥供給部は前記円盤状のろ過板の回転中心より下部側であって、かつ脱水処理室の外周部から脱水処理室内に汚泥を供給する位置に設けられ、前記脱水ケーキ排出部は脱水処理室内の脱水ケーキを前記円盤状のろ過板の回転中心より上部側であって、かつ脱水処理室の外周部から排出する位置に設けられると共に、前記汚泥供給部の下側に開口する汚泥入口に、汚泥と凝集剤を攪拌する攪拌手段を備えた凝集混和槽が直結されてなることを特徴とする汚泥脱水処理装置。
  2. 前記回転加圧脱水手段が複数、かつ前記複数の回転加圧脱水手段の個別の汚泥供給部の汚泥入口から供給された凝集剤混合汚泥を個別の脱水処理室内にて圧搾脱水し、個別の脱水ケーキ排出部から脱水ケーキを排出するように並列配置されていることを特徴とする請求項1に記載の汚泥脱水処理装置。
  3. 前記回転加圧脱水手段の汚泥供給部は、前記脱水ケーキ排出部の排出口から排出される脱水ケーキの下方への落下を妨げない形状に形成されてなることを特徴とする請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の汚泥脱水処理装置。
  4. 前記脱水処理室内に背圧を発生させるために、前記脱水ケーキ排出部の排出口に背圧板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の汚泥脱水処理装置。
  5. 前記背圧板は、前記排出口の上側部分の幅寸法を狭める上部背圧板と、前記排出口の下側部分幅寸法を狭める下部背圧板とからなり、これら上部背圧板と、下部背圧板のそれぞれを個別に制御する制御手段が設けられてなることを特徴とする請求項4に記載の汚泥脱水処理装置。
  6. 水平な駆動軸により回転され、少なくとも幅方向の一方側に、多数の水透過穴が設けられてなるろ過面を有する円盤状のろ過板を備えた脱水処理室内に凝集剤が添加・混合された汚泥を供給する汚泥供給部が設けられると共に、脱水ケーキを排出する脱水ケーキ排出部が設けられた回転加圧脱水手段が配設されてなる汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法において、汚泥と凝集剤を攪拌する攪拌手段を備えた凝集混和槽から前記回転加圧脱水手段の円盤状のろ過板の回転中心より下部側であって、かつ脱水処理室の外周部に設けられた汚泥供給部に凝集剤混合汚泥を供給し、脱水ケーキを前記円盤状のろ過板の回転中心より上部側であって、かつ脱水処理室の外周部に設けられた脱水ケーキ排出部から排出することを特徴とする汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法。
  7. 前記凝集混和槽から凝集剤混合汚泥を、複数の回転加圧脱水手段の脱水処理室のそれぞれの個別の汚泥供給部の汚泥入口に供給すると共に、各回転加圧脱水手段の脱水処理室のそれぞれの個別の脱水ケーキ排出部から脱水ケーキを排出することを特徴とする請求項6に記載の汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法。
  8. 前記凝集剤混合汚泥を、排出される脱水ケーキの下方への落下を妨げない位置から供給することを特徴とする請求項6または7のうちの何れか一つの項に記載の汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法。
  9. 前記脱水処理室内に背圧を発生させるために、前記脱水ケーキ排出部の排出口に設けた背圧板の角度を制御して前記排出口の幅寸法を調整することを特徴とする請求項6乃至8のうちの何れか一つの項に記載の汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法。
  10. 前記背圧板の上部背圧板により排出口の上側部分の幅寸法を制御すると共に、前記背圧板の下部背圧板により前記排出口の下側部分の幅寸法が前記上側部分の幅寸法よりも広くなるように制御することを特徴とする請求項9に記載の汚泥脱水処理装置による汚泥の脱水方法。
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