JP3899016B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば嵌合状態にある機器側コネクタハウジングと可動側コネクタハウジングのがたつきを防止したコネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のコネクタに関連する従来技術として、図7〜8に示されるものが知られている(例えば、特許文献1〜2)。
【0003】
図7(特許文献1)には、雄型コネクタハウジング81と雌型コネクタハウジング86との間の寸法差による両コネクタハウジング81,86のがたつきを防止したコネクタ80が示されている。雄型コネクタハウジング81は、周壁87に嵌入されるハウジング主体部82と、ハウジング主体部82の前半部を包囲するフード部85とからなっている。ハウジング主体部82の外壁には、溝88に対応する位置にリブ83が条設されている。リブ83は断面方形状をなしており、上下に対向する平坦面は溝88に対する当接面となっている。
【0004】
雌型コネクタハウジング86の周壁87の内側には、コネクタ嵌合方向に延びる溝88が形成されている。溝88は断面方形状をなしており、上下に対向する平坦面はリブ83に対する当接面となっている。
【0005】
両コネクタハウジング81,86を嵌合させると、周壁87の内側にハウジング主体部82が嵌入される。同時に、周壁87の溝88にハウジング主体部82のリブ83が係合され、両当接面同士がコネクタ嵌合直交方向に当接し合う。この当接により、両コネクタハウジング81,86のがたつきが防止されるようになっている。
【0006】
図8(特許文献2)には、筒状弾性部材95を雄型コネクタハウジング91に嵌着することにより、両コネクタハウジング91,97の防水性を向上するとともに、がたつきを防止したコネクタ90が示されている。雄型コネクタハウジング91には、ハウジング主体部92と、ハウジング主体部92の前半部を包囲するフード部94が設けられている。ハウジング主体部92の基部にはフランジ状の規制部93が設けられている。
【0007】
筒状弾性部材95の前部には、雌型コネクタハウジング97の周壁98の内壁面に密着するリップ95aが形成され、後部には、雄型コネクタハウジング91の規制部93に密着するフランジ95bが形成されている。
【0008】
雌型コネクタハウジング97には、雄型コネクタハウジング91のハウジング主体部92を受け入れる筒状の周壁98が設けられている。周壁98の奥側には、筒状弾性部材95の前端面に当接する段部98aが設けられている。
【0009】
両コネクタハウジング91,97を嵌合させると、筒状弾性部材95が段部98aと規制部93との間で圧縮されて、両コネクタハウジング91,97の防水性が高まり、がたつきが防止されるようになっている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−283966号公報(第3−4頁、第2図)
【特許文献2】
特開平8−45601号公報(第2−3頁、第1図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のコネクタ80,90では、解決すべき以下の問題点がある。
【0012】
第1の従来例に示されたコネクタ80は、コネクタ嵌合方向に直交するがたつきを防止することができるものの、コネクタ嵌合方向のがたつきを完全には防止することができないという問題がある。
【0013】
コネクタ80のがたつきは、車両走行中の振動やエンジンの振動によって車体パネルや機器などが振動し、コネクタ80にその振動が伝わるために生じるものであり、殊に、車体パネルや機器などに直付けされるコネクタに生じやすい。
【0014】
コネクタ嵌合方向にがたつきが生じると、電気的接続状態にある雄雌両端子が摺動摩耗し、電気接触部の接触面積が小さくなり接触抵抗が増加し、接触信頼性が損なわれることもある。
【0015】
第2の従来例に示されたコネクタ90は、両コネクタハウジング91,97の付勢手段が、筒状弾性部材95の圧縮量に依存しているため、両コネクタハウジング91,97や筒状弾性部材95の寸法管理が面倒であるという問題がある。
【0016】
また、筒状弾性部材95のリップ95aに雌型コネクタハウジング97の周壁98内面が摺接するため、両コネクタハウジング91,97の嵌合力が大きくなり嵌合作業性が良くないという問題もある。
【0017】
また、両コネクタハウジング91,97は樹脂成形品であるため、樹脂成形後に収縮や反りなど起こして、成形後の諸寸法にばらつきを生じ、圧縮量が小さすぎたり、大きすぎたりすることがある。特に、圧縮量が過大になりすぎると、両コネクタハウジング91,97を正規嵌合位置まで押し込むことできず、半嵌合状態でコネクタ90が使用される可能性もある。
【0018】
本発明は、上記した点に鑑み、コネクタ嵌合方向のがたつきを防止し、しかも雄雌両端子の摺動摩耗を防止して、長期に亘り電気的接続の信頼性を維持することができ、また、両コネクタハウジングの嵌合信頼性の高いコネクタを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、コネクタ嵌合方向に向けてロックアーム、または該ロックアームが係脱可能になる係止突起よりなる係止手段の何れか一方の部材を設け、スロット状の溝が設けられた一方のコネクタハウジングと、前記係止手段の他方の部材を設け、コネクタ嵌合時に該溝に連通する交差溝が設けられた他方のコネクタハウジングと、コネクタ嵌合時に該溝と該交差溝とがなす間隙に挿し込まれるがたつき規制部材としてのスペーサとを備え、該スペーサが、連結部と、該連結部の両端に交差して連なる一対の挿入部とを備え、該挿入部には板厚方向に突出するばね性の突出部が設けられるとともに、該挿入部と前記一方のコネクタハウジングの何れか一方に係止部が設けられ、該係止部が係合する仮係合部と本係合部とが前記挿入部と前記一方のコネクタハウジングの何れか他方に設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、両コネクタハウジングの嵌合状態において、一方のコネクタハウジングに設けられた溝と、他方のコネクタハウジングに設けられた交差溝とが交わって間隙が形成され、この間隙に板厚方向にスペーサが前記溝と前記交差溝とに挿入されると、スペーサの一度の挿し込み動作で両コネクタハウジングの両側に一対の挿入部を同時に介挿することができる。そして、スペーサは、挿入部が一対設けられているから、コネクタ嵌合方向に両コネクタハウジングがバランス良く、2倍の力で強く付勢される。また、スペーサを両コネクタハウジングに挿し込むと、連結部が一方のコネクタハウジングの壁部に当接して、スペーサ挿入方向の位置決めが行われる。また、スペーサが溝と交差溝とがなす間隙に介挿されることで、間隙が押し広げられ、スペーサのばね力が両コネクタハウジングをコネクタ嵌合方向に付勢する。また、スペーサによって、車両や機器などの振動が減衰・吸収される。さらに、間隙に対しスペーサを低挿入力で挿し込むことができる。また、嵌合状態にある両コネクタハウジングは、スペーサによりコネクタ嵌合方向の移動が拘束される。従って、スペーサの係止部を仮係合部に仮係止させてから、コネクタ嵌合方向に向けて一方のコネクタハウジングに設けられた係止手段としてのロックアームと、他方のコネクタハウジングに設けられた係止突起とを係止させることにより係止手段間に生じるガタツキを防止して両コネクタハウジングの嵌合操作を行い、更に、スペーサを深く挿し込むことにより、係止部を本係合部に本係止することができ、作業性が向上される。
【0020】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のコネクタにおいて、前記一方のコネクタハウジングに、前記スペーサを収容するスペーサ収容部が設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、両コネクタハウジングをがたつきのない状態で正規嵌合させるためのスペーサが、コネクタハウジングのスペーサ収容部に収容されるから、スペーサが外部に露出せず、外部との干渉からスペーサが保護される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。
図1〜3は、本発明に係るコネクタの第1の実施形態を示すものである。
【0025】
図1に示すように、このコネクタ10は、端子収容部であるハウジング主体部17(図3)とその外側を覆うフード部20とを有する合成樹脂材からなる雄型コネクタハウジング(一方のコネクタハウジング)15と、ハウジング主体部17とフード部20とがなす略環状の空間に挿入される略環状の周壁38を有する雌型コネクタハウジング(他方のコネクタハウジング)35と、両コネクタハウジング15,35のがたつき規制部材としてのスペーサ55とから構成され、雄型コネクタハウジング15の両側壁30,30の長手方向略中間には、相対向する一対の起立壁33,33がそれぞれ設けられて、この一対の起立壁33,33の間にスロット状の溝34が形成され、雌型コネクタハウジング35の両側壁45,45の長手方向略中間に交差溝48が設けられ、コネクタ嵌合時に溝34と交差溝48とが連通する間隙50(図2)にスペーサ55が挿し込まれることを第1の特徴とするものである。
【0026】
雄型コネクタハウジング15に設けられた溝34は、コネクタ嵌合方向に直交する方向に真っ直ぐ延びており、雌型コネクタハウジング35に設けられた交差溝48も同様にしてコネクタ嵌合方向に直交する方向に真っ直ぐ延びている。このため、図2に示すように、コネクタ嵌合状態において溝34と交差溝48とがなす間隙50にスペーサ55が挿し込まれると、両溝壁面34a,48a(図1)にスペーサ55が当接し、両コネクタハウジング15,35がコネクタ嵌合方向に付勢され、コネクタ嵌合位置の位置ずれが吸収されて、コネクタ嵌合方向のがたつきが規制されるようになっている。
【0027】
溝34と交差溝48とが連通する位置は、コネクタ嵌合状態によって変わるものであり、例えば、溝34と交差溝48とが連通する位置が雄型コネクタハウジング15の後側であるときは、スペーサ55の介挿により両コネクタハウジング15,35は離れる方向に付勢され、他方、溝34と交差溝48とが連通する位置が雄型コネクタハウジング15の前側であるときは、両コネクタハウジング15,35は近づく方向に付勢される。
【0028】
すなわち、溝34と交差溝48とが連通する位置が後でも前でも、両コネクタハウジング15,35はスペーサ55により付勢され、コネクタ嵌合位置の位置ずれが吸収されて、がたつきが解消されるようになっている。
【0029】
なお、明細書での前後の概念は、両コネクタハウジング15,35の嵌合方向を前側とし、嵌合反対方向を後側とする。雄型コネクタハウジング15とは雌端子16が収容されるコネクタハウジングをいうものとし、雌型コネクタハウジング35とは、雄端子36が収容されるコネクタハウジングをいうものとする。
【0030】
スペーサ55は、板厚方向に弾性変形可能な湾曲部57aが突設された板ばねであり、ばね鋼やステンレス鋼などの金属材料から成形されている。殊に、スペーサの耐食性を高める場合には、亜鉛めっきやクロメート処理を施したり、電着カチオン塗装を施すことが好ましい。
【0031】
図2に示すように、ばね性を有するスペーサ55が使用されることで、溝34と交差溝48とがなす間隙50がばね力で押し広げられ、両コネクタハウジング15,35がコネクタ嵌合方向(又はコネクタ嵌合反対方向)に付勢される。また、機器に直付けされたコネクタ10が、車両や機器とともに振動するようなことがあっても、この振動が減衰・吸収され、雄雌両端子16,36の摺動摩耗が防止されるようになっている。これに加えて、スペーサ55を低挿入力で介挿することができ、コネクタの組立作業性が向上する。
【0032】
また、スペーサ55は、平坦状の連結部56と、連結部56の両端に直交方向に連結されて同一方向に突出する一対の挿入部57とを備えていて、一対の挿入部57が前記間隙50に挿入されるようになっている。
【0033】
一対の挿入部57,57を連結部56に連ねることで、コネクタ嵌合方向に両コネクタハウジング15,35がバランス良く、強く付勢され、しかもスペーサ55の一度の挿し込み動作で、両コネクタハウジング15,35の幅方向両側に一対の挿入部57,57を同時に介挿することができ、スペーサ55の挿し込み作業性が向上する。連結部56は平坦に形成されているから、スペーサ55を挿し込む際に指を宛うことができ、スペーサ55の挿し込みを行い易くなり、スペーサ55の挿し込み操作性を向上することができる。また、スペーサ55を挿し込むと、連結部56がフード部20の枠壁25に当接し、スペーサ挿入方向の位置決めが行われるようにもなっている。
【0034】
雌型コネクタハウジング35は、自動車の機器パネル47に直付けされる固定側のハウジングであり、機器に接続された雄端子36が周壁38内側に収容されている。雄端子36の先端側には、タブ状の電気接触部が一体に突出形成されている。
【0035】
周壁38は、略平坦状に形成された相対向する上下壁40,43と、上下壁40,43に連なり湾曲状に形成された両側壁45,45とから構成されている。上壁40の先端側で幅方向の中央には、両コネクタハウジング15,35の嵌合状態を一次係止(二次係止はスペーサ55で行われる)する係止突起41が突設されている。係止突起41は、断面三角形状をなし、先端側に傾斜面41aが形成され、傾斜面41aに続き平坦面を介して垂直係止面41bが形成されている。傾斜面41aは雄型コネクタハウジング15の図示しない係止孔が乗り上げる斜面であり、垂直係止面41bは係止孔の縁が係止される係止面である。
【0036】
両側壁45には、ガイドリブ46,46がコネクタ嵌合方向に条設されている。ガイドリブ46は、断面方形状をなし、上下に当接面46a,46aが形成されている。このガイドリブ46は、雄型コネクタハウジング15のフード部20の両側壁30,30に形成されたガイド溝31(図2)にスライド係合して、コネクタ嵌合動作がガイドされるようになっている。上下の当接面46a,46aは、ガイド溝31の両溝壁面31a,31aに当接して、両コネクタハウジング15,35が上下方向Yにがたつきが生じないようになっている。なお、上下方向Yはコネクタ10の使用される向きによって変わるものであるが、本明細書ではスペーサ55の挿入方向と定め、前後方向Xはコネクタ嵌合方向と定めることとする。
【0037】
下壁43の幅方向中央にもガイドリブ44が形成されている。ガイドリブ44は、フード部20の下壁27に形成されたガイド溝28に係合し、両当接面44a,44aがガイド溝28の両溝壁面28a,28aに当接し、左右方向Zにがたつきが生じないようになっている。すなわち、両側壁45,45と下壁43とに設けられた3箇所のガイドリブ46,46,44により、両コネクタハウジング15,35は、コネクタ嵌合方向に直交する方向にがたつきが生じないようになっている。なお、左右方向Zもコネクタ10の使用される向きによって変わるものであるが、本明細書ではスペーサ55の一対の挿入部57,57が並ぶ方向と定めることとする。
【0038】
左右のガイドリブ46、46の長手方向中間には、このガイドリブ46,46を2つに分断した交差溝48が設けられている。交差溝48は、溝壁面48aと溝底面48bとから略断面コ字状に形成されている。両溝壁面48aは、コネクタ嵌合方向に対する垂直面であり、上方から介挿されるスペーサ55の表裏両面の何れか一面に当接可能になっている。
【0039】
雄型コネクタハウジング15は、機器側の直付け雌型コネクタハウジング35に対する可動側のコネクタハウジングに相当し、電線51に接続された雌端子16(図3)が端子収容部としてのハウジング主体部17に収容されている。雌端子16の先端側には、雄端子36のタブ状の電気接触部(図示せず)を受け入れる箱状の電気接触部(図示せず)が形成されている。
【0040】
図3に示すように、雌型コネクタハウジング35の周壁38内側のコネクタ嵌合室39に嵌入されるハウジング主体部17は、内部に端子収容室18を有していて、雌端子16が図示しない係止ランスで係止されるようになっている。ハウジング主体部17の基部側に連なってハウジング主体部17を覆うフード部20は、上下壁23,27と、上下壁に23,27連なり湾曲状に形成された両側壁30,30とから構成されている。フード部20の後端には、電線51端部の防水を図るための筒壁21(図1)が突設されている。
【0041】
上壁23の後端側で幅方向の中央には、両コネクタハウジング15,35の嵌合状態を一次係止するロックアーム24が突設されている。ロックアーム24の先端側には、図示しない係止孔が形成されていて、雌型コネクタハウジング35の係止突起41に係合されるようになっている。
【0042】
係止孔は係止突起41と係合して、両コネクタハウジング15,35が係止されるようになっているが、さらに、本発明のコネクタ10は、スペーサ55が両コネクタハウジング15,35に介挿されることで二次係止されるようになっている。すなわち、スペーサ55は、がたつき規制部材としての役割・作用と、二次係止部材として役割・作用とを併有している。
【0043】
ロックアーム24の後側には操作部24aが形成されていて、操作部24aが押し下がることで、ロックアーム24の先端側が上がり、係止突起41と係合孔との係合がはずれ、一次係止が解除されるようになっている。二次係止はスペーサ55が抜かれることで解除されるようになっている。
【0044】
両側壁30,30及び下壁27の内側には、ガイドリブ46,44に対するガイド溝28,31(図2)がそれぞれ形成されている。各ガイド溝28,31は断面方形状に形成され、相対向する一対の溝壁面28a,28a,31a,31aには、ガイドリブ44,46の一対の当接面44a,44,46a,46aが当接されるようになっている。
【0045】
両側壁30,30の外側には、ガイド溝28,31を分断する格好で、相対向する一対の三日月状の起立壁33,33がそれぞれ突設されている(図1)。起立壁31には、ガイド溝28が貫通形成されているため、コネクタ10の嵌合動作には支障が生じないようになっている。一対の起立壁33,33の間には、上下方向Yに延びるスロット状の溝34が貫通して形成されている。溝34は雌型コネクタハウジング35の交差溝48に対向する位置に設けられている。溝幅は、スペーサ55の挿入動作が妨げられず、スペーサ55の表裏両面の何れか一面が当接可能に、交差溝48の溝幅と略同一の寸法に設定されている。
【0046】
しかし、両コネクタハウジング15,35を嵌合させると、コネクタ嵌合位置に位置ずれが生ずるため、溝34と交差溝48とは完全に対向して位置せず、一部交わった状態で両コネクタハウジング15,35が嵌合される(図5又は図6)。そして、互いに連通する溝34と交差溝48との間には、スペーサ55が介挿される間隙50が形成される。
【0047】
間隙50の大きさは、コネクタ嵌合時の位置ずれの程度によって変わり得るものであるが、スペーサ55は板厚方向にばね性を有しているため、間隙50が大きくても小さくてもばね力で間隙が押し広げられ、位置ずれが吸収されるようになっている。
【0048】
次ぎに、図4〜図6に基づいて本発明のコネクタの第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一構成部分については同一符号を付して詳細な説明を省略することとする。
【0049】
コネクタ60は、第1の実施形態のコネクタ10と同様にして、雄型コネクタハウジング65と、雌型コネクタハウジング70と、がたつき規制部材としてのスペーサ75とから構成されている。本実施形態と第1の実施形態の主な相違点は、スペーサ75に係止突起(係止部)57bが設けられた点と、雄型コネクタハウジング65の内側にスペーサ収容部66が設けられた点と、スペーサ75の挿入部57と連結部56の交差部に断面三角形状の切欠き76が設けられた点である。
【0050】
図4に示すように、係止突起57bは、湾曲部57aの突出する方向と反対方向に突出し、湾曲部57aと並列に設けられている。このように、係止突起57bと湾曲部57aとが並列に設けられると、湾曲部57aが一方の溝壁面34aから反力を受けた際に、係止突起57bが他方の溝壁面48aに強く押されて、係止突起57bと仮係止孔(仮係合部)68a又は本係止孔(本係合部)68bとが確実に係合する(図5、図6)。
【0051】
スペーサ収容部66は、フード部20の上壁23の挿入開口67と、挿入開口に続きフード部20の内側に凹設された両側の溝68,68とから構成されている。溝68は、雌型コネクタハウジング35の交差溝48に対向する位置に設けられている。
【0052】
コネクタ嵌合状態において、スペーサ収容部66にスペーサ75を収容すると、両コネクタハウジング65,70ががたつきのない状態で正規嵌合されるとともに、スペーサ75が外部に露出しなくなり、外部との干渉からスペーサ75が保護されて、スペーサ75の不用意な抜け出しが防止される。
【0053】
また、図5及び図6に示すように、スペーサ収容部66の溝68の上側には仮係止孔68aが設けられ、溝68の中側には本係止孔68bが設けられている。仮係止孔68aと本係止孔68bには、スペーサ75の係止突起57bが係合されるようになっている。
【0054】
コネクタ60の組立ては、以下のようにして行われる。
先ず、図5に示すように、スペーサ75の挿入部57をスペーサ収容部66に浅く挿し込み、係止突起57bを仮係止孔68aに仮係止させる。この状態は、挿入部57の先端が溝68と交差溝48とがなす間隙50に進入してはいるものの、挿入部57により両溝壁面34a,48aは付勢されていない状態である。そして、スペーサ76の差し込まれた雄型コネクタハウジング65を機器側の雌型コネクタハウジング70に嵌合させる。
【0055】
次ぎに、図6に示すように、スペーサ75を深く挿し込むと、スペーサ75の挿入部57が溝68と交差溝48の間隙50に進入し、湾曲部57aが撓みつつ、同時に湾曲部57aの復元力によって互い違いの両溝壁面34a,48aが付勢される。そして、係止突起57bが本係止孔68bに本係止され、スペーサ75がスペーサ収容部66に完全に収容されて、両コネクタハウジング65,70が位置ずれのない正規嵌合位置で完全嵌合する。挿入されたスペーサ75は本係止されているため、車体や機器などとともにコネクタ60が振動することがあっても、スペーサ75が上方に抜け出すことはない。
【0056】
切欠き76は左右両側に一対設けられていて、湾曲部57aの手前まで延びている。このような切欠き76を設けることで、一対の挿入部57,57が左右方向(幅方向)Zに弾性変形可能となり、低挿入力で引っかかりなくスペーサ75を挿し込むことが可能となる。
【0057】
なお、スペーサ75に係止突起57bを設ける代わりに係止孔を設け、スペーサ収容部66の溝68に仮係止孔68aと本係止孔68bとを設ける代わりに仮係止突起と本係止突起を設けてもよい。また、雌型コネクタハウジング35,70は、機器などに直付けされるハウジングであるが、電線51の端部に接続された中継用のコネクタハウジングであってもよい。また、スペーサ55,75は両コネクタハウジング15,35,65,70の係止も兼ねているため、係止手段としてのロックアーム24を不要とすることもできる。スペーサ55,75の構成材料は、金属に代えて、板厚方向にばね性を有する合成樹脂材としてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、一方のコネクタハウジングに設けられた溝と、他方のコネクタハウジングに設けられた交差溝とが交わって形成された間隙に、がたつき規制部材としてのスペーサを介挿させると、スペーサの表裏両面が溝及び交差溝の両溝壁面にそれぞれ当接し、スペーサの一度の挿し込み動作で両コネクタハウジングの両側に一対の挿入部を同時に介挿することができる。そして、スペーサは、挿入部が一対設けられているから、コネクタ嵌合方向に両コネクタハウジングがバランス良く、2倍の力で強く付勢される。また、スペーサを両コネクタハウジングに挿し込むと、連結部が一方のコネクタハウジングの壁部に当接して、スペーサ挿入方向の位置決めが行われる。また、スペーサが溝と交差溝とがなす間隙に介挿されることで、間隙が押し広げられ、両コネクタハウジングによりスペーサのばね力が両コネクタハウジングをコネクタ嵌合方向に付勢し、コネクタ嵌合位置の位置ずれが吸収される。また、スペーサによって、車両や機器などの振動が減衰・吸収される。さらに、間隙に対しスペーサを低挿入力で挿し込むことができる。従って、スペーサの係止部が仮係合部に仮係止させた状態にて、コネクタ嵌合方向に向けて一方のコネクタハウジングに設けられた係止手段としてのロックアームと、他方のコネクタハウジングに設けられた係止突起とを係止させることにより係止手段間に生じるガタツキを防止して両コネクタハウジングの嵌合操作を行い、再び、スペーサを深く挿し込んで、係止部を本係合部に本係止させれば、コネクタの組立てを順序良く行うことができ、コネクタの嵌合操作とスペーサの挿し込み操作を両手を使うことなく片手で行うことができ、コネクタの組立作業性を向上することができる。
また、嵌合状態にある両コネクタハウジングは、スペーサによりコネクタ嵌合方向の移動が拘束される。従って、コネクタ嵌合方向のがたつきを防止でき、しかもコネクタの雄雌両端子の摺動摩耗を防止でき、長期に亘り電気的接続の信頼性を維持することができる。また、両コネクタハウジングが抜け出すことを防止でき、コネクタの嵌合信頼性を向上することができる。
【0059】
また、請求項2記載の発明によれば、スペーサがコネクタハウジングのスペーサ収容部に収容されるから、スペーサが外部に露出せず、外部との干渉からスペーサが保護される。従って、スペーサの不用意な抜け出しが防止され、コネクタ接続の嵌合信頼性が高まる。
【0060】
また、請求項3記載の発明によれば、板厚方向に弾性変形可能なスペーサが溝及び交差溝の両溝壁面に当接し、スペーサのばね力で両コネクタハウジングがコネクタ嵌合方向に付勢され、コネクタ嵌合位置の位置ずれが吸収される。また、スペーサによって、車両や機器などの振動が減衰・吸収される。従って、請求項1記載の効果が高まり、コネクタ嵌合方向のがたつきを確実に解消することができる。
【0061】
また、請求項4記載の発明によれば、一対の挿入部は連結部に連なっているから、スペーサの一度の挿し込み動作で両コネクタハウジングの両側に一対の挿入部を同時に挿し込むことができ、コネクタ嵌合方向に両コネクタハウジングがバランス良く、2倍の力で強く付勢される。従って、スペーサの挿し込み作業性が向上するとともに、両コネクタハウジングが正規の嵌合位置に嵌合されて、コネクタ嵌合方向のがたつきが解消される。
【0062】
また、請求項5記載の発明によれば、スペーサの係止部が仮係合部に仮係止された後、両コネクタハウジングの嵌合操作が行われ、再び、スペーサが深く挿し込まれて、両コネクタハウジングが付勢され状態で、本係合部に係止部が本係止される。従って、コネクタの組立てを順序良く行うことができ、コネクタの嵌合操作とスペーサの挿し込み操作を両手を使うことなく片手で行うことができ、コネクタの組立作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクタの第1の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】同じくコネクタが組み立てられた状態の側面図である。
【図3】図1に示すコネクタが組立てられた状態の正面側から見た断面図である。
【図4】本発明に係るコネクタの第2の実施形態を示す分解斜視図である。
【図5】図4のコネクタ嵌合状態を示したものであり、(a)はスペーサが仮係止されたコネクタ嵌合状態の側面図、(b)は(a)のA−A線に沿って切断した断面図である。
【図6】同じくコネクタ嵌合状態を示したものであり、(a)はスペーサが本係止されたコネクタ嵌合状態の側面図、(b)は(a)のB−B線に沿って切断した断面図である。
【図7】従来のコネクタの一例を示す一部断面図である。
【図8】従来のコネクタの他の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10,60 コネクタ
15、65 雄型コネクタハウジング(一方のコネクタハウジング)
34 溝
35,70 雌型コネクタハウジング(他方のコネクタハウジング)
48 交差溝
50 間隙
55,75 スペーサ
56 連結部
57 挿入部
57a 湾曲部
57b 係止突起(係止部)
66 スペーサ収容部
68a 仮係止孔(仮係合部)
68b 本係止孔(本係合部)

Claims (2)

  1. コネクタ嵌合方向に向けてロックアーム、または該ロックアームが係脱可能になる係止突起よりなる係止手段の何れか一方の部材を設け、スロット状の溝が設けられた一方のコネクタハウジングと、前記係止手段の他方の部材を設け、コネクタ嵌合時に該溝に連通する交差溝が設けられた他方のコネクタハウジングと、コネクタ嵌合時に該溝と該交差溝とがなす間隙に挿し込まれるがたつき規制部材としてのスペーサとを備え、該スペーサが、連結部と、該連結部の両端に交差して連なる一対の挿入部とを備え、該挿入部には板厚方向に突出するばね性の突出部が設けられるとともに、該挿入部と前記一方のコネクタハウジングの何れか一方に係止部が設けられ、該係止部が係合する仮係合部と本係合部とが前記挿入部と前記一方のコネクタハウジングの何れか他方に設けられたことを特徴とするコネクタ
  2. 前記一方のコネクタハウジングに、前記スペーサを収容するスペーサ収容部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
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