JP3897666B2 - 建設機械の操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に係わり、特にその建設機械に備えられた複数の油圧アクチュエータを操作するいわゆる電気レバー方式の操作レバーを備えた建設機械の操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、建設機械の1つである油圧ショベルは、下部走行体と、この下部走行体に旋回可能に設けた上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能に接続され、ブーム、アーム、及びバケットを含む多関節型のフロント装置とを備えている。
【0003】
これら下部走行体、上部旋回体、及びフロント装置は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置の被駆動部材を構成している。この油圧駆動装置は、一般に、エンジン等の原動機と、この原動機によって駆動する少なくとも1つの油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記ブーム、アーム、バケットをそれぞれ駆動するブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、バケット用油圧シリンダ、及び前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記下部走行体を走行させる走行用油圧モータ、及び前記油圧ポンプから吐出された圧油により前記上部旋回体を下部走行体に対し旋回させる旋回用油圧モータを含む複数の油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプからこれら複数の油圧アクチュエータへ吐出された圧油の流れをそれぞれ制御する複数の制御弁と、操作者が操作する複数の操作レバーとを有している。
【0004】
上記操作レバーとしては、大別して油圧パイロット方式と電気レバー方式とがある。油圧パイロット方式は、油圧源(例えばパイロットポンプ)からパイロット元圧を操作レバーの操作量に応じて減圧弁で減圧することで操作量を油圧パイロット信号に変換するものである。電気レバー方式は、操作レバーの操作量をポテンショメータで検出し電気信号(=操作量信号)に置き換えてコントローラに出力するものである。コントローラでは、その操作量信号に応じて操作指令信号を生成し、例えば油圧パイロット式のコントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁のソレノイドへと出力する。
【0005】
ところで上記電気レバー方式の場合、上述のように、操作者による操作レバーの操作変位を機械的に伝達するのでなく、ポテンショメータで電気信号に変換して信号線を介しコントローラへ伝達することとなる。このとき、万一信号線の断線や短絡等の故障が生じた場合には、そのような異常事態をすみやかに判定して操作者に報知するとともに、そのような場合でも必要最低限の各油圧アクチュエータの駆動を確保したい場合がある。この点に鑑み、従来、例えば、特開平7−12104号公報に記載の技術が提唱されている。
【0006】
この従来技術では、上記電気レバー方式の操作レバーを備えた操作レバー装置において、回動可能に設けた操作レバーを挟んで両側に、電気抵抗に対し可動接点が直線的にスライド摺動する直線スライド型(リニアストローク型)のポテンショメータをそれぞれ設け、操作レバーを一方側に操作すると2つのうち一方側のポテンショメータの可動接点が下方へ押し込まれるとともに他方側のポテンショメータの可動接点が上方へ持ち上がり、これによって1つの操作レバーの操作によって各可動接点に摺接する各電気抵抗から、それぞれ別個の特性をもつ合計2つの電気信号(操作量信号)が出力されるようになっている。
【0007】
特に、上記従来技術の図12においては、例えばブーム上げ・下げに係わる操作レバー装置において、操作レバーをブーム下げ側フル操作量→中立位置→ブーム上げ側フル操作量と操作していくにしたがって、上記一方側のポテンショメータの電気抵抗からは最低電圧値から最高電圧値まで直線的に増加する特性の操作信号が出力され、上記他方側のポテンショメータの電気抵抗からは逆に最高電圧値から最低電圧値まで直線的に減少する特性の操作信号が出力されるようになっている。
【0008】
このとき、上記両信号は、操作レバーの中立位置において同一電圧値(以下、中立基準電圧値)となるように設定されており、これによって、通常時(正常時)においては、ブーム上げ側の操作時には操作量の増大に従って上記中立基準電圧値から上記最高電圧値まで直線的に増加する一方側の電気抵抗からの出力を用い、ブーム下げ側の操作時には操作量の増大に従って上記中立基準電圧値から上記最高電圧値まで直線的に増加する他方側の電気抵抗からの出力を用いて、各油圧アクチュエータの駆動制御を行う。
【0009】
そして、上記の例で言えばブーム上げ側の操作時において、上記一方側の電気抵抗からの出力に異常が見られた場合には、他方側の電気抵抗からの信号、すなわち、ブーム上げ側の操作量の増大に従って上記中立基準電圧値から上記最低電圧値まで直線的に減少する出力を用いて各油圧アクチュエータの駆動制御を行う。同様に、ブーム下げ側の操作時において、上記他方側の電気抵抗からの出力に異常が見られた場合には、一方側の電気抵抗からの信号、すなわち、ブーム下げ側の操作量の増大に従って上記中立基準電圧値から上記最低電圧値まで直線的に減少する出力を用いて各油圧アクチュエータの駆動制御を行う。これにより、上記2つのポテンショメータからの2つの信号線のうち1本に断線や短絡等が生じ出力に異常がみられた場合でも、異常が生じてない側の信号線を用いて、操作レバーによる油圧アクチュエータの操作機能を確保できるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には以下の課題が存在する。
【0011】
上述したように、この従来技術では、上記の例では、一方側のポテンショメータからの信号については操作レバーの操作領域の半分側(ブーム上げ側)では正常時用に使用しもう半分側(ブーム下げ側)では異常時用に使用し、他方側のポテンショメータからの信号についても操作レバーの操作領域の半分側(ブーム下げ側)で正常時用に使用しもう半分側(ブーム上げ側)で異常時用に使用するようになっている。すなわち、どちらのポテンショメータについても、半分側は正常時用に、もう半分側は異常時用に使用するようになっている。
【0012】
このように、いずれのポテンショメータについても、必ず正常時に使用されるようになっている。しかも、両ポテンショメータからの信号が操作レバーの中立位置で同一電圧値となるようにし、例えば正常時で見るとこの電圧値を境にどちらの信号を使用するか切り換えるようになっている。このため、製造組立時において、半分の領域は異常時用であって本来はそれほど高い精度の制御は必要ないにもかかわらず、いずれのポテンショメータについても高い精度で取り付けなければならずかつさらに精度の高い出力調整作業を行わねばならない。このように、2つのポテンショメータについて高精度の取り付け・調整作業が必要となる結果、必要以上に製造組立時の作業負担が大きくなっていた。
【0013】
本発明の目的は、ポテンショメータからの操作量信号をコントローラへ伝達する信号線に断線等が生じた場合でも操作レバーの応急的な操作機能を確保でき、かつ、ポテンショメータ製造組立時の作業負担を軽減できる建設機械の操作装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、油圧ポンプと、油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式のコントロールバルブと、このコントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁とを備えた建設機械に設けられ、前記油圧アクチュエータを手動操作するための操作レバーを備えた建設機械の操作装置において、操作レバーの操作に応じて回転中心まわりに回転し両端に2つの可動接点を備えた可動部材、前記可動接点のうち前記回転中心より一方側の可動接点に摺接する第1の電気抵抗、及び前記可動接点のうち前記回転中心より他方側の可動接点に摺接する第2の電気抵抗を有し、前記操作レバーの操作領域ほぼ全域にわたって、その操作量に対応してそれぞれ増減する前記第1の電気抵抗からの通常時用の第1の操作量信号及び前記第2の電気抵抗からのバックアップ用の第2の操作量信号をそれぞれ出力可能な回転式のポテンショメータと、このポテンショメータからの前記第1の操作量信号及び第2の操作量信号に基づき、前記電磁弁への第1の駆動指令信号及び第2の駆動指令信号をそれぞれ生成可能な第1の信号生成部及び第2の信号生成部を備えたコントローラと、前記ポテンショメータと前記コントローラとを接続し、前記第1の操作量信号及び前記第2の操作量信号をそれぞれ伝達する第1の信号線及び第2の信号線とを有する。
【0015】
本発明においては、ポテンショメータから出力された通常時用の第1の操作量信号が第1の信号線を介しコントローラに入力され、これに基づき第1の信号生成部にて第1の駆動指令信号が生成され電磁弁へ出力される。通常時には、こうして駆動される電磁弁によってコントロールバルブへのパイロット圧が制御され、これによって油圧ポンプから油圧アクチュエータへの圧油の流れが制御される。この結果、操作レバーの操作に応じて油圧アクチュエータを駆動させることができる。
【0016】
一方本発明においては、ポテンショメータから出力されたバックアップ用の第2の操作量信号に基づき、電磁弁への第2の駆動指令信号を生成可能な第2の信号生成部が設けられている。これにより、万一何らかの理由で第1の信号線に断線や短絡等が生じても、その代わりに第2の信号生成部で第2の駆動指令信号を生成し、この第2の駆動指令信号を電磁弁へ出力することにより、コントロールバルブへのパイロット圧を制御し、油圧ポンプから油圧アクチュエータへの圧油の流れが制御することができる。この結果、このような非常事態においても、操作レバーの操作に応じて油圧アクチュエータを駆動でき、すなわち操作レバーの応急的な操作機能を確保することができる。
【0017】
このとき、本発明においては、ポテンショメータとして、回転中心まわりに回転する可動部材、この可動部材のうち回転中心より一方側に設けた可動接点に摺接する第1の電気抵抗、可動接点のうち回転中心より他方側に設けた可動接点に摺接する第2の電気抵抗を有する回転式のポテンショメータを用いるとともに、第1の電気抵抗から通常時用の第1の操作量信号を出力させ、第2の電気抵抗からバックアップ用の第2の操作量信号を出力させるようにする。このように、第1の電気抵抗側と第2の電気抵抗側とで通常時とバックアップ用の信号出力を完全に分担させることにより、高精度の取り付け・調整作業が必要となるのは通常時に用いる第1の電気抵抗側(第1の電気抵抗と一方側の可動接点との調整)のみで足り、異常時に用いる第2の電気抵抗側(第2の電気抵抗と他方側の可動接点との調整)については、そのような高精度を必要としない。したがって、2つの直線スライド式ポテンショメータの両方について高精度の取り付け・調整作業が必要となっていた従来構造に比べ、ポテンショメータ製造組立時の作業負担を大きく低減(半減)することができる。
【0018】
(2)上記目的を達成するために、また本発明は、油圧ポンプと、油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式のコントロールバルブと、このコントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁とを備えた建設機械に設けられ、前記油圧アクチュエータを手動操作するための操作レバーを備えた建設機械の操作装置において、操作レバーの操作に応じて回転中心まわりに回転し両端に2つの可動接点を備えた可動部材、この可動接点のうち前記回転中心より一方側の可動接点に摺接する第1の電気抵抗、及び前記可動接点のうち前記回転中心より他方側の可動接点に摺接する第2の電気抵抗を有し、前記操作レバーの操作領域ほぼ全域にわたって、その操作量に対応してそれぞれ増減する前記第1の電気抵抗からの通常時用の第1の操作量信号及び前記第2の電気抵抗からのバックアップ用の第2の操作量信号をそれぞれ出力可能な回転式のポテンショメータと、このポテンショメータからの前記第1の操作量信号及び第2の操作量信号に基づき、前記電磁弁への第1の駆動指令信号及び第2の駆動指令信号をそれぞれ生成可能な第1の信号生成部及び第2の信号生成部を備えたコントローラと、前記ポテンショメータと前記コントローラとを接続し、前記第1の操作量信号及び前記第2の操作量信号をそれぞれ伝達する第1の信号線及び第2の信号線とを有し、前記コントローラは、前記第1の信号線が断線していない通常時には、前記第1の操作量信号に基づき前記第1の信号生成部で生成した前記第1の駆動指令信号を前記電磁弁に出力し、前記第1の信号線が断線し前記第2の信号線が断線していないバックアップ時には、前記第2の操作量信号に基づき前記第2の信号生成部で生成した前記第2の駆動指令信号を前記電磁弁に出力する自動切替機能を備える。
【0019】
本発明においては、通常時には、コントローラは第1の操作量信号に基づき第1の信号生成部で生成した第1の駆動指令信号を電磁弁に出力し、上記(1)同様に操作レバーの操作に応じて油圧アクチュエータを駆動させる。万一何らかの理由で第1の信号線に断線や短絡等が生じた場合には、コントローラは、その自動切替機能により、第2の操作量信号に基づき第2の信号生成部で生成した第2の駆動指令信号を電磁弁に出力するように自動的に切り替える。すなわち、非常事態においても自動的に操作レバーの応急的な操作機能を確保することができる。
【0020】
(3)上記(2)において、好ましくは、前記コントローラの自動切替機能を有効とするか無効とするかを選択可能な切替スイッチを設ける。
これにより、上記(2)で説明したコントローラの自動切替機能を機能させるかしないかを操作者側で選択できる。
【0021】
(4)上記(1)又は(2)において、また好ましくは、前記コントローラの前記第1及び第2の信号生成部は、不感帯を除く前記操作レバーの操作領域ほぼ全域にわたって、任意の操作量における前記第2の駆動指令信号の電流値を前記第1の駆動指令信号の電流値よりも小さくする。
【0022】
これにより、第2の駆動指令信号によって電磁弁を駆動している応急操作時には、第1の駆動指令信号によって電磁弁を駆動している通常時に比べて油圧アクチュエータを相対的に小さな速度でしか動かせないので、操作者にあくまで故障発生時の応急的な動作であることを認識させるとともに、早急に第1の信号線の断線や短絡等に対する修理を行うべく動機付けを持たせることができる。
【0023】
(5)上記(1)又は(2)において、さらに好ましくは、前記コントローラの前記第1及び第2の信号生成部は、前記操作レバーの中立点に対応する前記第2の駆動指令信号の不感帯の幅を、前記第1の駆動指令信号の不感帯の幅よりも大きくする。
【0024】
上記(1)で説明したように、本発明の回転式ポテンショメータを用いる場合には、通常時に用いる第1の電気抵抗側(第1の電気抵抗と一方側の可動接点との調整)を高精度に取り付け・調整作業を行うのに対して、高精度を必要としない異常時に用いる第2の電気抵抗側(第2の電気抵抗と他方側の可動接点との調整)についてはそのような作業は行わず、これによってポテンショメータ製造組立時の作業負担を大きく低減することができた。しかしながらこの場合、製造組立時に、例えば通常時に使用する第1の操作量信号を出力する一方側の可動接点において、操作レバーの中立点でその出力電圧が所定の基準電圧値(例えば出力電圧範囲の最大値と最低値の中間値)に調整した場合であっても、第2の操作量信号を出力する他方側の可動接点は上記基準電圧値ちょうどにはならず多少のズレが生じることとなる。
【0025】
ここで、コントローラが前述のようにポテンションメータからの第1及び第2の操作量信号(出力電圧)から第1及び第2の駆動指令信号(電流値)を生成するとき、通常、操作レバーの中立点に対応する所定の電圧値の前後にノイズや演算処理誤差等を考慮した駆動指令信号の不感帯(電流値=0)を設定するが、この不感帯の幅を第1の駆動指令信号と第2の駆動指令信号とで同一とすると、第2の操作量信号は上記ズレのために操作レバーの中立点に対応する電圧値が不感帯の中央にはならない。場合によっては操作レバーの中立点に対応する電圧値が不感帯外となって第2の駆動指令信号の電流値が0でなくなり、操作レバー非操作にもかかわらず油圧アクチュエータが駆動される可能性もある。
【0026】
そこで、本発明においては、上記に対応して、第1及び第2の信号生成部が、操作レバーの中立点に対応する第2の駆動指令信号の不感帯の幅を、第1の駆動指令信号の不感帯の幅よりも大きくする。これにより、上記のような第2の操作量信号に係わるポテンショメータの可動接点の取付け位置のズレが発生したとしても、操作レバーが中立点のとき第2の駆動指令信号を確実に不感帯内に収め、油圧アクチュエータが駆動されないようにすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0028】
図1は、本実施形態による建設機械の操作装置の適用対象である小型の油圧ショベル(ミニショベル)の全体構造を表す側面図であり、図2は、本実施形態による建設機械の操作装置の適用対象である油圧ショベルの全体構造を表す上面図である。なお、以降、油圧ショベルが図1及び図2に示す状態にて操作者が運転席に着座した場合における操作者の前側(図1中左側)、後側(図1中右側)、左側(図1中紙面に向かって手前側)、右側(図1中紙面に向かって奥側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0029】
これら図1及び図2において、この油圧ショベルは、走行手段としての左・右の無限軌道履帯(クローラ)1L,1Rを備えた下部走行体2と、この下部走行体2の上部に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、この上部旋回体3の基礎下部構造をなす旋回フレーム4に垂直ピン(図示せず)を中心にして水平方向に回動可能に取り付けられたスイングポスト5と、このスイングポスト5に上下方向に回動可能に(俯仰可能に)取り付けられた多関節型の作業フロント(フロント装置)6と、旋回フレーム4上に設けられたいわゆるキャノピータイプの運転室7と、旋回フレーム4上の運転室7以外の大部分を覆う上部カバー8とを備えている。
【0030】
下部走行体2は、略H字形状のトラックフレーム9と、このトラックフレーム9の左・右両側の後端近傍に回転自在に支持された駆動輪10L,10R(但し10Lのみ図1に図示)と、駆動輪10L,10Rをそれぞれ駆動する左・右走行用油圧モータ11L,11R(但し11Lのみ図1に図示)と、トラックフレーム9の左・右両側の前端近傍に回転自在に支持され、履帯1L,1Rを介し駆動輪10L,10Rの駆動力でそれぞれ回転される従動輪(アイドラ)12L,12R(但し12Lのみ図1に図示)と、トラックフレーム9の前方側に上下動可能に設けられ、ブレード用油圧シリンダ13により上下動する排土用のブレード14とを備えている。また下部走行体2の中央部には旋回台軸受(旋回輪)15が配置され、この旋回輪15の中心近傍に、下部走行体2に対し旋回フレーム4を旋回させる旋回用油圧モータ(図示せず)が内蔵されている。
【0031】
スイングポスト5は、垂直ピン(図示せず)を介し旋回フレーム4に対し水平に回動可能となっている。またスイングポスト5は、旋回フレーム4に設けられたスイング用油圧シリンダ16に、連結ピン(図示せず)を介して連結されており、スイング用油圧シリンダ16の伸縮でスイングポスト5全体が鉛直方向の軸心まわりに回動することによって、作業フロント6が左・右にスイングするようになっている。
【0032】
作業フロント6は、ブーム17と、ブーム17に回動可能に結合されたアーム18と、アーム18に回動可能に結合されたバケット19とを備えている。そして、ブーム17、アーム18、及びバケット19は、それぞれブーム用油圧シリンダ20、アーム用油圧シリンダ21、及びバケット用油圧シリンダ22により動作する。
【0033】
運転室7は、上記した旋回フレーム4上の左側に設けられており、操作者が着座する座席(運転席)23と、この座席23の上方に設けられたルーフ24と、このルーフ24を支持する支柱25とを有している。
【0034】
上記運転室7内の操作者が着座する座席23より前方には、左・右走行用油圧モータ11L,11Rをそれぞれ駆動し油圧ショベルの前進又は後進走行等をさせるための手でも足でも操作可能な左・右走行用操作レバー26L,26R(但し26Lのみ図1に図示)が設けられている。
【0035】
左走行用操作レバー26Lのさらに左側足元部分には、オプション用油圧アクチュエータ(例えばブレーカ用油圧モータ)を駆動するためのオプション用操作ペダル27Lが設けられている。右走行用操作レバー26Rのさらに右側足元部分には、スイング用油圧シリンダ16を駆動しスイングポスト5(言い換えれば作業フロント6全体)を左・右にスイングさせるためのスイング用操作ペダル27Rが設けられている。それら左・右走行用操作レバー26L,26R及び操作ペダル27L,27Rの前側には、操作者の前方への転落防止のための前ステー28が設けられている。
【0036】
座席23の左側には、操作者の左側への転落防止のためのサイドステー29と、左コンソール(図示せず)とが設けられ、座席23の右側には、前側又は後側に操作することでブレード用油圧シリンダ13を駆動しブレード14を上下動させるためのブレードレバー30と、各種スイッチ及びモニター等を備えた右コンソール(図示せず)とが設けられている。
【0037】
そして、座席23の左側には、左側又は右側に操作することで旋回用油圧モータ(図示せず)を駆動し上部旋回体3を左側又は右側に旋回させるとともに前側又は後側に操作することでアーム用油圧シリンダ21を駆動しアーム18をダンプ又はクラウドさせる十字操作式の旋回・アーム用手動操作レバー31Lを備えた電気レバー方式の操作装置32L(図示せず)が設けられている。また座席23の右側には、左側又は右側に操作することでバケット用油圧シリンダ22を駆動しバケット19をクラウド又はダンプさせるとともに前側又は後側に操作することでブーム用油圧シリンダ20を駆動しブーム17を下げ又は上げる十字操作式のバケット・ブーム用手動操作レバー31R(後述の図3参照)を備えた電気レバー方式の操作装置32R(後述の図3参照)が設けられている。
【0038】
十字操作式の手動操作レバー31L,31Rのさらに左・右両側にはパイロットポンプ33(後述の図3参照)等の油圧源からの元圧を遮断させる誤操作防止用のロックレバー34L,34R(但し34Lのみ図1に図示)を備えたロック弁装置(図示せず)が設けられている。また、座席23の下側には、後述するコントローラ35(図3参照)が収納されている。
【0039】
上部カバー8は、その内部に、エンジン(図示せず)、このエンジンに駆動される油圧ポンプ36(後述の図3参照)、エンジンの燃料を貯留する燃料タンク(図示せず)、及び油圧ポンプ36の圧油源となる作動油タンク(図示せず)等の機器を収納している。
【0040】
以上説明した構成において、左・右無限軌道履帯1L,1R、上部旋回体3、スイングポスト5、ブレード14、ブーム17、アーム18、及びバケット19は、この油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置により駆動される被駆動部材を構成している。
【0041】
本実施形態の操作装置は、上記したように、旋回及びアーム18の操作に係わる操作装置32Lと、バケット19及びブーム17の操作に係わる操作装置32Rとが設けられている。図3は、これら2つの操作装置32L,32Rのうち操作装置32Rのブーム17の上げ・下げ操作機能に係わる構成を例にとり、関連する上記油圧駆動装置の要部構成とともに表す油圧回路図である。
【0042】
図3において、エンジン(原動機)により駆動される油圧ポンプ36と、この油圧ポンプ36から吐出される圧油によって駆動されるブーム用油圧シリンダ20と、油圧ポンプ36からブーム用油圧シリンダ20への圧油の流れを制御する油圧パイロット式のコントロールバルブ37と、ブーム17の動作を指示する上記十字操作式の手動操作レバー31Rを備えた上記電気レバー方式の操作装置32Rと、上記した油圧源としてのパイロットポンプ33と、このパイロットポンプ33の吐出圧に基づき操作パイロット圧をそれぞれ出力する電磁比例減圧弁38A,38Bと、上記コントローラ35と、このコントローラ35に接続されバックアップ自動切替機能(詳細は後述)を有効とするか無効とするかを選択可能な切替スイッチ39とが設けられている。
【0043】
操作装置32Rは、前後方向及び左右方向に変位可能な上記操作レバー31Rと、この操作レバー31Rの前後方向(図3中左右方向)の変位を検出する回転式のポテンションメータ40Aを備えている。
【0044】
回転式ポテンションメータ40Aは、一方側(図3中上側)がヒューズ41等を介し電源42(例えば5V電圧)に並列して接続され他方側(図3中下側)がアースに接続された第1の電気抵抗43a及び第2の電気抵抗43bと、これら第1の電気抵抗43a及び第2の電気抵抗43bにその両端の可動接点44a,44bがそれぞれ対向して設けられたワイパ44とを備えている。そして、手動操作レバー31Rが中立点Nから前側(図3中左側)に操作されると、その変位量(正確には操作角度θ)に応じてワイパ44が点Oを中心にして図3中反時計廻りに中立点Nから角度θpfで回転され、一方側の可動接点44aが第1の電気抵抗43a上をアース側(図3中下方)に摺動し、他方側の可動接点44bが第2の電気抵抗43b上を電源42側(図3中上方)に摺動するようになっている。また、手動操作レバー31Rが後側(図3中右側)に操作されると、その変位量(正確には操作角度θ)に応じてワイパ44が点Oを中心にして図3中時計廻りに角度θpbで回転され、一方側の可動接点44aが第1の電気抵抗43a上を電源42側に摺動し、他方側の可動接点44bが第2の電気抵抗43b上をアース側に摺動するようになっている。このようにして第1の電気抵抗43a及び第2の電気抵抗43bの抵抗値が可変され、第1の電気抵抗43aからの第1の操作量信号(出力電圧)Vaが第1の信号線45aを介して、第2の電気抵抗43bからの第2の操作量信号(出力電圧)Vbが第2の信号線45bを介してコントローラ35に出力されるようになっている。
【0045】
図4は操作レバー31Rの操作角度θ,θに対応するポテンションメータ40Aの第1の操作量信号Va及び第2の操作量信号Vbを表す特性図である。
【0046】
図4において、横軸は操作レバー31Rの操作角度θ,θを、縦軸はポテンションメータ40Aの出力電圧を示す。第1の操作量信号Vaは、操作レバー31Rの前側操作領域(0≦操作角度θ≦最大操作角度θfmax)のほぼ全域にわたってその操作量に対応して減少し、後側操作領域(0≦操作角度θ≦最大操作角度θbmax)のほぼ全域にわたってその操作量に対応して増加するようになっている(言い換えれば最大操作角度θfmaxから最大操作角度θbmaxに向かって単調増加の特性となっている)。また、第2の操作量信号Vbは、第1の操作量信号Vaとは反対に、操作レバー31Rの前側操作領域のほぼ全域にわたってその操作量に対応して増加し、後側操作領域のほぼ全域にわたってその操作量に対応して減少するようになっている(言い換えれば最大操作角度θfmaxから最大操作角度θbmaxに向かって単調減少の特性となっている)。
【0047】
また、ポテンションメータ40Aは、後に図6(a)及び図6(b)を用いて詳述するように、上記電源42の供給電圧5Vのうちその上限側が短絡検知領域、下限側が断線検知領域に設定されているので、出力電圧の通常使用範囲が例えば0.8〜4.2Vとなるように構成されている。すなわち、第1の操作量信号Vaは、最大操作角度θbmaxにおいて最大出力電圧値Vamax=4.2V、最大操作角度θfmaxにおいて最低出力電圧値Vamin=0.8Vとなり、第2の操作量信号Vbは、最大操作角度θbmaxにおいて最低出力電圧値Vbmin=0.8V、最大操作角度θfmaxにおいて最大出力電圧値Vbmax=4.2Vとなる。また、ポテンションメータ40Aは、操作角度θ,θがゼロのとき(言い換えれば操作レバー31Rが中立点Nにあるとき)、第1の操作量信号Va及び第2の操作量信号Vbの電圧値が最大出力電圧値Vamax,Vbmaxと最低出力値Vamin,Vbminの中間値2.5Vとなるように調整されている。これにより、第1の操作量信号Va及び第2の操作量信号Vbの特性は、図4に示すように、操作角度θ,θがゼロの縦線及び出力電圧が2.5Vの横線に対して左右、上下対称の特性となっている。但し、本実施形態では、後述するように、上記した回転式のポテンションメータ40Aにおいて組立時に第1の操作量信号Vaは中立点Nで厳密に2.5Vとなるように調整する一方、高精度を必要としない第2の操作量信号Vbについてはそのような調整を行わず、これによって製造組立時の作業負担を低減している。この結果、第1の操作量信号Va側を2.5Vに調整し、第2の操作量信号Vb側は2.5Vより厳密には若干ずれる特性となっている。
【0048】
図3に戻り、コントローラ35は、ポテンションメータ40Aから上記第1の操作量信号Va及び第2の操作量信号Vbが入力されるとともに、上記第1の信号線45a及び第2の信号線45bの異常(断線・短絡等)の有無を公知の方法(詳細な説明は省略)により判断する入力回路46と、この入力回路46から通常時は第1の操作量信号Va(バックアップ時には第2の操作量信号Vb)が入力され所定の演算処理が行われる制御・演算部47と、第1の操作量信号Vaに対して第1の駆動指令信号Iaを生成する演算処理用の第1演算テーブル47a、第2の操作量信号Vbに対して第2の駆動指令信号Ibを生成する演算処理用の第2演算テーブル47b、第1の信号線45a及び第2の信号線45bの異常履歴記録部49a,49bを備えた記憶部50と、電磁比例減圧弁38A,38Bに第1の駆動指令信号Ia又は第2の駆動指令信号Ibを出力する第1出力回路51と、警報手段であるランプ52及びブザー53に駆動信号を出力する第2出力回路54とで構成されている。また、コントローラ35は、ヒューズ41を介し電源42に接続されている。
【0049】
電磁比例減圧弁38A,38Bは、第1出力回路51からの第1の駆動指令信号Ia又は第2の駆動指令信号Ibに基づき、パイロットポンプ33から導入された1次パイロット圧を減圧して操作パイロット圧を生成する。そして、この生成した操作パイロット圧をコントロールバルブ37のパイロット操作部37a,37bへそれぞれ出力し、これによってコントロールバルブ37を切り換え、油圧ポンプ36の圧油をブーム用油圧シリンダ20に導くようになっている。
【0050】
次に、上記コントローラ35の制御手順について説明する。図5はコントローラ35の制御処理内容を表すフローチャートである。
【0051】
図5において、まずステップ100で第1の信号線45aが異常であるかどうかを、入力回路46にて、記憶部50から読み込んだ通常制御用の第1演算テーブル48aに基づいて第1の操作量信号Vaにより判断する。この第1の信号線45aの異常の有無の判定方法の詳細を図6(a)により説明する。
【0052】
図6(a)は、記憶部50に格納されている第1演算テーブル48aを示すものであり、ポテンションメータ40Aの第1の操作量信号Vaの電圧値に対して上記したコントローラ35の入力回路46、制御・演算部47、第1演算テーブル48a、第1出力回路51の必性によって出力する第1の駆動指令信号Iaの電流値の特性を表している。
【0053】
図6(a)において、横軸は第1の操作量信号Vaの電圧値であり、縦軸は第1の駆動指令信号Iaの電流値である。第1の操作量信号Vaは、電源42からの供給電圧5Vのうちその上限側の例えば4.5〜5.0Vの範囲が短絡検知領域、下限側の例えば0〜0.5Vの範囲が断線検知領域に設定されている。そして、コントローラ35の入力回路46において、第1の操作量信号Vaが短絡検知領域にあれば第1の信号線45aは短絡していると判断され、第1の操作量信号Vaが断線検知領域にあれば第1の信号線45aは断線していると判断される。一方、第1の操作量信号Vaが0.8〜4.2Vの範囲(通常使用範囲)にあれば、第1の信号線45aは正常な状態にあると判断される。なお、第1の操作量信号Vaの上記通常使用範囲と上記断線検知領域との間の領域0.5〜0.8Vの範囲、及び上記通常使用範囲と上記短絡検知領域との間の領域4.2〜4.5Vの範囲は、制御上の安定値を確保する観点から第1の信号線45aの異常の有無を判断しない領域(異常検出機能の不感帯)が設定されている。
【0054】
図5に戻り、ステップ100で第1の信号線45aが異常でない(言い換えれば第1の操作量信号Vaが短絡検知領域又は断線検知領域にない、上記異常検出機能の不感帯を含む)場合は、判定が満たされず、ステップ110に移る。ステップ110では、第2の信号線45bが異常であるかどうかを、入力回路46にて、記憶部50から読み込んだバックアップ用の第2演算テーブル48bに基づいて第2の操作量信号Vbにより判定する。この第2の信号線45bの異常の有無の判定方法の詳細を図6(b)により説明する。
【0055】
図6(b)は、記憶部50に格納されている第2演算テーブル48bを示すものであり、ポテンションメータ40Aの第2の操作量信号Vbの電圧値に対して上記したコントローラ35の入力回路46、制御・演算部47、第2演算テーブル48b、第1出力回路51の必性によって出力する第2の駆動指令信号Ibの電流値の特性を表している。
【0056】
図6(b)において、横軸は第2の操作量信号Vbの電圧値であり、縦軸は第2の駆動指令信号Ibの電流値である。第2の操作量信号Vbは、第1の操作量信号Vaと同様に、短絡検知領域が4.5〜5.0Vの範囲、断線検知領域が0〜0.5Vの範囲に設定されている。そして、第2の操作量信号Vbが短絡検知領域にあれば第2の信号線45bは短絡していると判断され、第2の操作量信号Vbが断線検知領域にあれば第2の信号線45bは断線していると判断される。一方、第2の操作量信号Vbが、第1の操作量信号Vaと同様に、0.8〜4.2Vの範囲(通常使用範囲)にあれば、第2の信号線45bは正常な状態にあると判断される。なお、第2の操作量信号Vbの上記通常使用範囲と上記断線検知領域との間の領域0.5〜0.8Vの範囲、及び上記通常使用範囲と上記短絡検知領域との間の領域4.2〜4.5Vの範囲は、第1の操作量信号Vaと同様に、異常検出機能の不感帯が設定されている。
【0057】
図5に戻り、ステップ110で第2の信号線45bが異常でない(言い換えれば第2の操作量信号Vbが短絡検知領域又は断線検知領域にない、上記異常検出機能の不感帯を含む)場合は、判定が満たされず、ステップ120に移る。ステップ120では、入力回路46から第1の操作量信号Vaが制御・演算部47へ出力され、制御・演算部47で、前述の図6(a)に示した記憶部50から読み込んだ通常制御用の第1演算テーブル48aに基づいて所定の演算処理が行われ、電磁比例減圧弁38A,38Bを駆動させる第1の駆動指令信号Iaを生成する。
【0058】
この第1の駆動指令信号Iaは、前述の図6(a)に示したように、第1の操作量信号Vaの電圧値2.5V(操作レバー31Rの中立点Nに対応する出力電圧値)の前後に、例えば2.2〜2.8Vの範囲に不感帯Ian(制御電流値=0)が設定されている。そして、第1の駆動指令信号Iaは、第1の操作量信号Vaの出力電圧0.8〜2.2Vの範囲において、出力電圧の減少に応じて(言い換えればブーム下げ側の操作レバー31Rの操作量に応じて)例えば2段階の傾きで単調増加し最大制御電流値Iamaxに達し一定値となるように設定され、この第1の駆動指令信号Iaが第1出力回路51からブーム下げ側の電磁比例減圧弁38Aに出力される。また、第1の操作量信号Vaの出力電圧2.8〜4.2の範囲においては、出力電圧の増加に応じて(言い換えればブーム上げ側の操作レバー31Rの操作量に応じて)例えば2段階の傾きで単調増加し最大制御電流値Iamaxに達し一定値となるように設定され、この第1の駆動指令信号Iaが第1出力回路51からブーム上げ側の電磁比例減圧弁38Bに出力される。
【0059】
図5に戻り、上記のようにしてステップ120が終了すると、ステップ100に戻って同様の手順を繰り返す。
【0060】
一方、ステップ100で第1の信号線45aが異常である(言い換えれば第1の操作量信号Vaが短絡検知領域又は断線検知領域にある)場合は、判定が満たされて、ステップ130に移る。ステップ130では、第2の信号線45bが異常であるかどうかを、前述のステップ110と同様にして判定する。異常でない(言い換えれば第2の操作量信号Vbが短絡検知領域又は断線検知領域にない、上記異常検出機能の不感帯を含む)場合は、判定が満たされずステップ140に移る。
【0061】
ステップ140では、入力回路46から第2の操作量信号Vbが出力されるとともに第1の操作量信号Vaの異常検出信号が制御・演算部47へ出力され、この異常検出信号に対し制御・演算部47で所定の演算処理が行われ、生成した駆動信号が第2出力回路54からランプ52及びブザー53に出力され、ランプ52を点灯させるとともにブザー53を鳴動させる。その後、ステップ150に進んで制御・演算部47で第1の操作量信号Vaの異常履歴を作成し、この異常履歴が記憶部50の第1異常履歴記録部49aに出力されて保存される。
【0062】
次に、ステップ160に進んでバックアップ自動切替機能が有効であるように選択されているかどうか(言い換えれば上記切替スイッチ39が押されたかどうか)を判定する。バックアップ自動切替機能の有効が選択されている(入力信号がある)場合は判定が満たされてステップ170に移る。ステップ170では、制御・演算部47で、前述の図6(b)に示したように入力回路46から入力された第2の操作量信号Vbに対し記憶部50から読み込んだバックアップ用の第2演算テーブル48bに基づいて所定の演算処理が行われ、電磁弁38A,38Bを駆動させる第2の駆動指令信号を生成する。
【0063】
この第2の駆動指令信号Ibは、前述の図6(b)に示したように、第2の操作量信号Vbの電圧値2.5V(操作レバー31Rの中立点Nに対応する出力電圧値)の前後に、第1の駆動指令信号Iaの不感帯Ianより広い範囲、例えば2.0〜3.0Vの範囲に不感帯Ibn(制御電流値=0)が設定されている。そして、第2の駆動指令信号Ibは、第2の操作量信号Vbの出力電圧0.8〜2.0Vの範囲において、出力電圧の減少に応じて(言い換えればブーム上げ側の操作レバー31Rの操作量に応じて)例えば2段階の傾きで単調増加し最大制御電流値Ibmaxに達するように設定され、この第2の駆動指令信号Ibが第1出力回路51からブーム上げ側の電磁比例減圧弁38Bに出力される。また、第2の操作量信号Vbの出力電圧3.0〜4.2の範囲においては、出力電圧の増加に応じて(言い換えればブーム下げ側の操作レバー31Rの操作量に応じて)例えば2段階の傾きで単調増加し最大制御電流値Ibmaxに達するように設定され、この第2の駆動指令信号Ibが第1出力回路51からブーム下げ側の電磁比例減圧弁38Aに出力される。このとき、第2の駆動指令信号Ibの電流値は、第2の操作量信号Vbの不感帯Ibnを除く通常使用範囲のほぼ全域(0.8〜2.0V及び3.0〜4.2Vの範囲)にわたって、第1の駆動指令信号Iaの電流値よりも小さく設定されている。
【0064】
図5に戻り、上記のようにしてステップ170が終了すると、ステップ100に戻って同様の手順を繰り返す。
【0065】
なお、ステップ160でバックアップ自動切替機能の無効が選択されている(入力信号がない)場合は判定が満たされずステップ180に移る。ステップ180では、第1出力回路51から停止指令信号(制御電流値=0)が電磁比例減圧弁38A,38Bにそれぞれ出力され、電磁比例減圧弁38A,38Bをそれぞれ停止しブーム用油圧シリンダ20の駆動を停止させる。ステップ180が終了すると、ステップ100に戻って同様の手順を繰り返す。
【0066】
また、ステップ130で第2の信号線45bが異常である(言い換えれば第2の操作量信号Vbが短絡検知領域又は断線検知領域にある)場合は判定が満たされてステップ190に移る。ステップ190では、入力回路46から第1の操作量信号Vaが出力されるとともに第2の操作量信号Vbの異常検出信号が制御・演算部47へ出力され、この異常検出信号に対し制御・演算部47で所定の演算処理が行われ、生成した駆動信号が第2出力回路54からランプ52及びブザー53に出力されてランプ52を点灯させるとともにブザー53を鳴動させる。その後、ステップ200に進み、制御・演算部47で第1の操作量信号Va及び第2の操作量信号Vbの異常履歴を作成し、記憶部50の異常履歴記録部49a,49bにそれぞれ出力されて保存される。次に、ステップ180に進んで第1出力回路51から停止指令信号が電磁比例減圧弁38A,38Bにそれぞれ出力され、電磁比例減圧弁38A,38Bをそれぞれ停止しブーム用油圧シリンダ20の駆動を停止させる。ステップ180が終了すると、ステップ100に戻って同様の手順を繰り返す。
【0067】
また、ステップ110で異常がある(言い換えれば第2の操作量信号Vbが短絡検知領域又は断線検知領域にある)場合は判定が満たされてステップ210に移る。ステップ210では、入力回路46から第1の操作量信号Vaが出力されるとともに第2の操作量信号Vbの異常検出信号が制御・演算部47へ出力され、この異常検出信号に対し制御・演算部47で所定の演算処理が行われ、生成した駆動信号が第2出力回路54からランプ52に出力されてランプ52を点灯させる。その後、ステップ220に進んで制御・演算部47で第2の操作量信号Vbの異常履歴を作成し、記憶部50の第2異常履歴記録部49bに出力されて保存される。その後は、前述のステップ120に進んで同様の手順を繰り返す。
【0068】
なお、上記において、コントローラ35の行う図5のステップ120は、各請求項記載の第1の信号生成部を構成し、ステップ170が第2の信号生成部を構成する。また、ワイパ44は、操作レバーの操作に応じて回転中心まわりに回転し両端に2つの可動接点を備えた可動部材を構成する。
【0069】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を以下に説明する。
【0070】
例えば掘削作業等を行うために操作者が油圧ショベルのブーム17を上下動作させるとき、十字操作式の手動操作レバー31Rを前後方向に操作すると、操作装置32Rのポテンションメータ40Aの第1の電気抵抗43aから第1の信号線45aを介し通常用の第1の操作量信号Vaがコントローラ35に入力される。そして、第1の信号線45aに異常がない場合は図5のステップ100の判定が満たされず、ステップ110を経てステップ120において、コントローラ35が第1の操作量信号Vaにより第1演算テーブル48aに基づいて第1の駆動指令信号Iaを生成し、この第1の駆動指令信号Iaを電磁比例減圧弁38A,38Bにそれぞれ出力する。通常時には、こうして駆動する電磁比例減圧弁38A,38Bによってコントロールバルブ37のパイロット操作部37a,37bへの操作パイロット圧(2次パイロット圧)をそれぞれ制御し、油圧ポンプ36からブ−ム用油圧シリンダ20への圧油の流れを制御する。この結果、操作レバー31Rの前後方向の操作に応じてブ−ム用油圧シリンダ20が駆動される。
【0071】
このような動作中に、何らかの理由により第1の信号線45aに断線や短絡等が生じて、正常な第1の操作量信号Vaがコントローラ35に出力されなくなるような可能性が全くないとはいえない。このような非常時において、危険回避又は安全確保等のため、例えばブーム17を上方に動作する等の必要最小限の一時的な操作を行いたい場合がある。
【0072】
本実施形態の操作装置32Rにおいては、ポテンショメータ40Aの第2の電気抵抗43bから第2の信号線45bを介しバックアップ用の第2の操作量信号Vbを常時コントローラ35に出力するとともに、コントローラ35内には第2の操作量信号Vbにより電磁比例減圧弁38A,38Bへの第2の駆動指令信号Ibを生成可能な第2演算テーブル48bを格納している。これにより、予め上記切替スイッチ39の操作によりコントローラ35のバックアップ自動切替機能を有効としておけば、万一何らかの理由で第1の信号線45aに断線や短絡等が生じて図5のステップ100の判定が満たされた場合、ステップ130〜150を経てステップ160の判定が満たされ、ステップ170でコントローラ35が、第1の操作量信号Vaの代わりに第2の操作量信号Vbにより、第2演算テーブル48bに基づいて第2の駆動指令信号Ibを生成し、この第2の駆動指令信号Ibを電磁比例減圧弁38A,38Bへ出力する。これにより、コントロールバルブ37のパイロット操作部37a,37bへの操作パイロット圧を制御し、油圧ポンプ36からブ−ム用油圧シリンダ20への圧油の流れを制御することができる。この結果、このような非常事態においても、操作レバー31Rに応じてブ−ム用油圧シリンダ20を駆動することができ、すなわち自動的に操作レバー31Rの応急的な操作機能を確保することができる。
【0073】
このとき、本実施形態の操作装置32Rにおいては、上述したように、操作レバー31Rの操作量に応じて回転するワイパ44の両端の可動接点44a,44bが第1の電気抵抗43a及び第2の電気抵抗43b上をそれぞれ摺動することにより、第1の電気抵抗43aから通常時用の第1の操作量信号Vaを、第2の電気抵抗43bからバックアップ用の第2の操作量信号Vbを出力する回転式のポテンションメータ40Aを用いている。このように通常時とバックアップ用の信号出力を完全に分担させることにより、回転式ポテンションメータ40Aの製造組立時において、高精度の取り付け・調整作業が必要となるのは通常時用の第1の操作量信号Vaを出力する第1の電気抵抗43a側(第1の電気抵抗43aと可動接点44aとの調整)のみで足り、バックアップ用の第2の操作量信号Vbを出力する第2の電気抵抗43b側(第2の電気抵抗43bと可動接点44bとの調整)についてはそのような高精度を必要としない。したがって、2つの直線スライド式ポテンショメータの両方について高精度の取り付け・調整作業が必要となっていた従来構造に比べ、ポテンショメータ製造組立時の作業負担を大きく低減(半減)することができる。
【0074】
また、回転式ポテンションメータ40Aの製造組立時においては、上述したように、第1の操作量信号Vaは操作レバー31Rの中立点Nで厳密に電圧値2.5V(言い換えれば最大出力電圧値Vamax=4.2Vと最低出力電圧値Vamin=0.8Vの中間値)となるように調整する必要があるが、上記作業負担の低減のために、高精度を必要としないバックアップ側の第2の操作量信号Vbについてはそのような調整を行わない。すなわち、例えば第1の操作量信号Va側を2.5Vに調整した場合、第2の操作量信号Vb側は2.5Vより厳密には若干ずれる。このため、前述の図6(a)及び図6(b)に示した第1演算テーブル49a及び第2演算テーブル49bにおいて、第2の駆動指令信号Ibの不感帯Ibnを第1の駆動指令信号Iaの不感帯Ianと同範囲(電圧値2.2〜2.8Vの範囲)とすると、第2の操作量信号Vbは上記ズレのために操作レバー31Rの中立点Nに対応する電圧値が不感帯Ibnの中間値(=2.5V)にはならなくなる。場合によっては操作レバー31Rの中立点Nに対応する電圧値が不感帯Ibnの範囲外(2.2V以下若しくは2.8V以上)となって、第2の駆動指令信号Ibの電流値が0でなくなり、操作レバー31非操作にもかかわらずブーム用シリンダ20が駆動される可能性もある。
【0075】
そこで、本実施形態においては、操作レバー31Rの中立点Nに対応する第2の駆動指令信号Ibの不感帯Ibnの範囲を、第1の駆動指令信号Iaの不感帯Ianよりも大きい範囲(電圧値2.0V〜3.0Vの範囲)に設定する。これにより、回転式ポテンショメータ40Aの製造組立時に、第2の操作量信号Ibに係わる可動接点44bの取付け位置にズレが発生したとしても、操作レバー31Rが中立点Nのとき第2の駆動指令信号Ibを確実に不感帯Ibn内に収め、ブーム用油圧シリンダ20が駆動されないようにすることができる。
【0076】
また、電磁比例減圧弁38A,38Bを駆動する第2の駆動指令信号Ibの電流値は、前述の図6(a)及び図6(b)に示したように、第2の操作量信号Vbの不感帯Ibnを除く通常使用範囲(言い換えれば操作レバー31Rの操作領域)のほぼ全域にわたって、第1の駆動指令信号Iaの電流値より小さく設定している。これにより、第2の駆動指令信号Ibによって電磁比例減圧弁38A,38Bを駆動する応急操作時には、第1の駆動指令信号Iaによって駆動する通常時に比べてブーム用油圧シリンダ20を相対的に小さな速度でしか動かせないので、操作者にあくまで故障発生時の応急的な動作であることを認識させるとともに、早急に第1の信号線45aの断線や短絡等に対する修理を行うべく動機付けを持たせることができる。
【0077】
なお、油圧ショベルの用途や使用態様等によっては、上記のようなコントローラ35のバックアップ自動切替機能を必要としないか或いは使用したくない場合(例えば第1の信号線45aに断線や短絡等が生じた場合に、これを何らかの表示にて操作者に知らせ、その都度操作者が図示しない手段により手動操作で第2の駆動指令信号Ibに切り替えるようにしたい場合)も考えられる。本実施形態では、このような場合に対応して切替スイッチ39の操作により上記自動切替機能を機能させるかしないか(言い換えれば自動切替とするか手動切替とするか)を操作者側で選択できる。また、上記により分かるように、操作レバー31Rの応急的な操作を確保するという本発明の主たる効果を得る限りにおいては必ずしも切替スイッチ39は必要なく、常時上記自動切替を行うようにしてもよいし(この場合には、図5のステップ150の終了後、ステップ160は省略されてステップ170に移ることとなる)、逆に常時上記手動切替を行うようにしてもよい。すなわち、例えば第1の信号線45aの異常時に、入力回路46から第1の操作量信号Vaの異常検出信号のみを制御・演算部47に出力し、この異常検出信号に対し所定の演算処理が行われ、生成した駆動信号が第2出力回路54からランプ52及びブザー53に出力され、ランプ52を点灯させるとともにブザー53を鳴動させる。そして、ランプ52及びブザー53の駆動により操作者が故障を確認した後、操作者が別途設けられたスイッチ等を操作して第2の操作量信号Vbを制御・演算部37に出力するように指示することが可能な構成としてもよい。このようにしても、操作レバー31Rに応じてブ−ム用油圧シリンダ20を駆動することができ、すなわち非常事態においても操作レバーの応急的な操作機能を確保することができる。
【0078】
なお、以上においては、操作装置32Rの回転式ポテンションメータ40Aを含むブーム17上げ・下げ操作機能、これに関連するコントローラ35の機能、及び油圧駆動装置の関連部分の構成(詳細にはブーム用油圧シリンダ20、コントロールバルブ37、電磁比例減圧弁38A,38B等)を例にとって説明したが、バケット19クラウド・ダンプ操作機能についても操作レバー31Rの左右方向の変位を検出する回転式ポテンションメータ40B(図示せず)を含む同様の構成・機能が設けられていることは言うまでもない。また、操作装置32Lのアーム18クラウド・ダンプ操作機能、或いは旋回操作機能についても同様である。これらについても、上記同様の非常時において、上記同様の効果を得ることができる。また、走行用油圧モータ11L,11R、ブレード用油圧シリンダ13、スイング用油圧シリンダ16、ブレーカ用油圧モータ等の操作機能に係わる電気レバー方式の操作装置を設ける場合には、本発明をこれらに関連する構成・機能に適用してもよい。
また、以上は、建設機械の一例として、本発明を油圧ショベルに適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、高所作業車等の他の建設機械の操作装置に本発明を適用してもよく、この場合も、同様の効果を得る。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、ポテンショメータからの操作量信号をコントローラへ伝達する信号線に断線等が生じた場合でも操作レバーの応急的な操作機能を確保でき、かつ、ポテンショメータ製造組立時の作業負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建設機械の操作装置の適用対象である小型の油圧ショベルの全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の建設機械の操作装置の適用対象である油圧ショベルの全体構造を表す上面図である。
【図3】本発明の建設機械の操作装置の一実施形態としてブームの上げ・下げ操作機能に係わる構成を例にとり、関連する油圧駆動装置の要部構成とともに表す油圧回路図である。
【図4】本発明の建設機械の操作装置の一実施形態を構成する操作レバーの操作角度に対応してポテンションメータから出力する第1の操作量信号及び第2の操作量信号を表す特性図である。
【図5】本発明の建設機械の操作装置の一実施形態を構成するコントローラの制御処理内容を表すフローチャートである。
【図6】本発明の建設機械の操作装置の一実施形態を構成する第1演算テーブルを示すものであり、ポテンションメータの第1の操作量信号に対応する第1の駆動指令信号を表す特性図、及び本発明の建設機械の操作装置の一実施形態を構成する第2演算テーブルを示すものであり、ポテンションメータの第2の操作量信号に対応する第2の駆動指令信号を表す特性図である。
【符号の説明】
20 ブーム用油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)
31L 操作レバー
31R 操作レバー
32L 操作装置
32R 操作装置
35 コントローラ
36 油圧ポンプ
37 コントロールバルブ
38A 電磁比例減圧弁
38B 電磁比例減圧弁
39 切替スイッチ
40A ポテンションメータ
40B ポテンションメータ
43a 第1の電気抵抗
43b 第2の電気抵抗
44 ワイパ(可動部材)
44a 可動接点
44b 可動接点
45a 第1の信号線
45b 第2の信号線
48a 第1演算テーブル
48b 第2演算テーブル
Ia 第1の駆動指令信号
Ian 第1の駆動指令信号の不感帯
Ib 第2の駆動指令信号
Ibn 第2の駆動指令信号の不感帯
N 操作レバーの中立点
Va 第1の操作量信号
Vb 第2の操作量信号

Claims (5)

  1. 油圧ポンプと、油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式のコントロールバルブと、このコントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁とを備えた建設機械に設けられ、前記油圧アクチュエータを手動操作するための操作レバーを備えた建設機械の操作装置において、
    操作レバーの操作に応じて回転中心まわりに回転し両端に2つの可動接点を備えた可動部材、前記可動接点のうち前記回転中心より一方側の可動接点に摺接する第1の電気抵抗、及び前記可動接点のうち前記回転中心より他方側の可動接点に摺接する第2の電気抵抗を有し、前記操作レバーの操作領域ほぼ全域にわたって、その操作量に対応してそれぞれ増減する前記第1の電気抵抗からの通常時用の第1の操作量信号及び前記第2の電気抵抗からのバックアップ用の第2の操作量信号をそれぞれ出力可能な回転式のポテンショメータと、
    このポテンショメータからの前記第1の操作量信号及び第2の操作量信号に基づき、前記電磁弁への第1の駆動指令信号及び第2の駆動指令信号をそれぞれ生成可能な第1の信号生成部及び第2の信号生成部を備えたコントローラと、
    前記ポテンショメータと前記コントローラとを接続し、前記第1の操作量信号及び前記第2の操作量信号をそれぞれ伝達する第1の信号線及び第2の信号線とを有することを特徴とする建設機械の操作装置。
  2. 油圧ポンプと、油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへの圧油の流れを制御する油圧パイロット式のコントロールバルブと、このコントロールバルブへのパイロット圧を制御する電磁弁とを備えた建設機械に設けられ、前記油圧アクチュエータを手動操作するための操作レバーを備えた建設機械の操作装置において、
    操作レバーの操作に応じて回転中心まわりに回転し両端に2つの可動接点を備えた可動部材、この可動接点のうち前記回転中心より一方側の可動接点に摺接する第1の電気抵抗、及び前記可動接点のうち前記回転中心より他方側の可動接点に摺接する第2の電気抵抗を有し、前記操作レバーの操作領域ほぼ全域にわたって、その操作量に対応してそれぞれ増減する前記第1の電気抵抗からの通常時用の第1の操作量信号及び前記第2の電気抵抗からのバックアップ用の第2の操作量信号をそれぞれ出力可能な回転式のポテンショメータと、
    このポテンショメータからの前記第1の操作量信号及び第2の操作量信号に基づき、前記電磁弁への第1の駆動指令信号及び第2の駆動指令信号をそれぞれ生成可能な第1の信号生成部及び第2の信号生成部を備えたコントローラと、
    前記ポテンショメータと前記コントローラとを接続し、前記第1の操作量信号及び前記第2の操作量信号をそれぞれ伝達する第1の信号線及び第2の信号線とを有し、
    前記コントローラは、前記第1の信号線が断線していない通常時には、前記第1の操作量信号に基づき前記第1の信号生成部で生成した前記第1の駆動指令信号を前記電磁弁に出力し、前記第1の信号線が断線し前記第2の信号線が断線していないバックアップ時には、前記第2の操作量信号に基づき前記第2の信号生成部で生成した前記第2の駆動指令信号を前記電磁弁に出力する自動切替機能を備えることを特徴とする建設機械の操作装置。
  3. 請求項2記載の建設機械の操作装置において、前記コントローラの自動切替機能を有効とするか無効とするかを選択可能な切替スイッチを設けたことを特徴とする建設機械の操作装置。
  4. 請求項1又は2記載の建設機械の操作装置において、前記コントローラの前記第1及び第2の信号生成部は、不感帯を除く前記操作レバーの操作領域ほぼ全域にわたって、任意の操作量における前記第2の駆動指令信号の電流値を前記第1の駆動指令信号の電流値よりも小さくしたことを特徴とする建設機械の操作装置。
  5. 請求項1又は2記載の建設機械の操作装置において、前記コントローラの前記第1及び第2の信号生成部は、前記操作レバーの中立点に対応する前記第2の駆動指令信号の不感帯の幅を、前記第1の駆動指令信号の不感帯の幅よりも大きくしたことを特徴とする建設機械の操作装置。
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