JP3895144B2 - 電動モータ用動力伝達装置 - Google Patents

電動モータ用動力伝達装置 Download PDF

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  • General Details Of Gearings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、駆動力源に燃料エンジン(燃料の爆発を利用した通常のエンジン)と電動モータとを併用する4輪駆動ハイブリッド電気自動車の電動モータ側動力伝達系に用いられる電動モータ用動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平9−226394号公報に図4のような電気自動車用駆動装置501が記載されている。
【0003】
この電気自動車用駆動装置501は、電動モータ503と減速機構505とデファレンシャル装置507などから構成されている。
【0004】
電動モータ503は車載バッテリの電力によって回転し、その駆動力は減速機構505により車輪の走行回転数域まで減速されてトルクが増幅され、デファレンシャル装置507から左右の車輪側に配分される。
【0005】
また、電気自動車用駆動装置501のような構成の電動モータ用動力断続装置の中には、電動モータとデファレンシャル装置との間にクラッチなどの断続機構を配置し、電動モータによる走行時以外は、この断続機構によって電動モータと車輪とを切り離し、車輪の連れ回りによる電動モータの回転を防止して電動モータを保護すると共に、バッテリ、集積回路で構成されたレギュレータの回路素子などの関連機能を電動モータの起電力から保護するように構成されたものがある。
【0006】
このように駆動力の断続機能を備えた電動モータ用動力伝達装置は、駆動力源に燃料エンジンと電動モータとを併用する4輪駆動車の電動モータ側の動力伝達系に用いられることがある。
【0007】
このような4輪駆動車は、通常の走行中は、電動モータを停止しエンジンで2輪駆動走行し、大きな駆動力が必要になると電動モータを作動させて4輪駆動走行に切り替える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、断続機構を備えたこの電動モータ用動力伝達装置で、2輪駆動走行時に断続機構の連結を解除しても、極低温時は、急上昇するオイルの粘性によってクラッチ(特に、多板クラッチ)に大きなドラグトルク(引きづりトルク)が生じることがある。
【0009】
従って、2輪駆動走行時に電動モータを停止させても、電動モータ側車輪の連れ回り回転がこのドラグトルクによって電動モータ側に伝達され、減速機構を通って増速され、電動モータを高速で無理に回転させる。
【0010】
この状態では、電動モータのベアリングに余分な負担が掛かって耐久性が低下する上に、電動モータに大きな起電力が生じるから、バッテリ、レギュレータなどの集積回路の回路素子に負担が掛かり、正常な機能が阻害され、耐久性の低下を招くことがある。
【0011】
これを防止するには、電動モータの起電力を短絡する防護処置が必要であり、それだけコスト高になる。
【0012】
さらに、極低温時は、電動モータの負担及び起電力が過大にならないように、車速制限が必要になることもある。
【0013】
そこで、この発明は、寒冷地や厳冬期にクラッチのドラグトルクによる車輪の連れ回りから電動モータ及びその関連機能を保護することができる上に、極めて低コストに構成された電動モータ用動力伝達装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の電動モータ用動力伝達装置は、駆動源にエンジンと電動モータを併用する四輪駆動車の電動モータ側の動力伝達系に用いられる電動モータ用動力伝達装置において、電動モータの駆動力を減速する減速機構と、前記減速機構で減速された駆動力を車輪側に配分するデファレンシャル装置と、前記減速機構及びデファレンシャル装置を収容するケーシングと、前記ケーシングに設けられ、減速機構及びデファレンシャル装置にオイルを供給するオイル溜りと、前記電動モータと車輪との間に配置され駆動力を断続するクラッチとを備え、前記減速機構が、前記電動モータの出力軸側に連結された第1軸を含む複数本の軸組と、前記軸組を構成する各軸間に配置された減速ギヤ組からなり、前記ケーシングと第1軸との間に、低温時に上昇するオイルの粘性を利用し、第1軸を介して電動モータの回転を制動する制動手段を配置したことを特徴としている。
【0015】
本発明の電動モータ用動力伝達装置は、駆動力源に燃料エンジンと電動モータとを併用した4輪駆動車の電動モータ側動力伝動係に用いられる。
【0016】
この車両は、通常、エンジンによって2輪駆動走行し、必要に応じて電動モータに通電すると共にクラッチを連結し4輪駆動走行する。
【0017】
また、電動モータの通電を停止し、クラッチの連結を解除すると、車両はエンジンによる2輪駆動走行に戻る。
【0018】
上記の4輪駆動走行中、電動モータの駆動力は減速機構によって減速され、トルクが増幅されてデファレンシャル装置に伝達され、左右の車輪に配分される。
【0019】
また、電動モータが停止しクラッチの連結が解除される2輪駆動状態では、クラッチによって車輪の連れ回り回転が遮断されるから、電動モータが車輪の連れ回りから保護され、バッテリ、レギュレータなどの集積回路の回路素子が電動モータの起電力から保護され、それぞれ耐久性が向上する。
【0020】
さらに、2輪駆動状態でも、寒冷地や厳冬期に急激に上昇するオイルの粘性(オイルの剪断抵抗:ビスカストルク)によって、クラッチにドラグトルクが生じると、電動モータ側車輪の連れ回り回転がこのドラグトルクによって電動モータ側に伝達される。
【0021】
しかし、本発明の電動モータ用動力伝達装置では、オイルの粘性を利用して回転を制動する制動手段が第1軸上に設けられており、その制動機能がドラグトルクを相殺して電動モータの回転を制動する。
【0022】
従って、電動モータと上記のような関連機能が車輪の連れ回りから保護され、耐久性の低下が防止される。
【0023】
また、第1軸は、減速機構を通って伝達される車輪の連れ回りトルクが最も小さくなる箇所であるから、第1軸上に制動手段を配置したことによって、電動モータと関連機能に対する保護機能は極めて大きい。
【0024】
このように、連れ回りが防止されるから、電動モータの起電力を短絡する防護処置を施す必要がなくなり、これに伴うコストの上昇が避けられる。
【0025】
また、電動モータのベアリングも余分な負担から解放されて、耐久性が向上する。
【0026】
また、クラッチにドラグトルクが生じても、車両は車速制限をせずに、通常の走行が可能になる。
【0027】
また、オイルの粘性を利用する制動手段によって制動機能を得る本発明の電動モータ用動力伝達装置は、極めて低コストに実施できる。
【0028】
なお、下記(図3のグラフ201)のように、寒冷地や厳冬期以外の温度環境(常温)ではオイルの粘性が低いから、制動手段による電動モータのエネルギーロス(バッテリーロス)は実質的に無視できる程小さい。
【0029】
請求項2の発明は、請求項1に記載された電動モータ用動力伝達装置であって、前記制動手段が、ケーシングとの間に所定の隙間を形成しながら第1軸と一体に回転し、低温時には、オイルの粘性により第1軸を介して電動モータの回転を制動し、常温時には、オイルを撥ね上げて拡散しオイル循環を促進する回転部材であることを特徴としている。
【0030】
この構成では、制動手段が、第1軸と一体に回転する回転部材であり、低温時には、回転部材とケーシング間のオイル粘性により第1軸を介して電動モータの回転を制動することにより、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0031】
また、オイルの粘性が低い通常の温度環境(常温)では、回転部材がオイルを撥ね上げて拡散し、オイルの循環を促進することにより、減速機構とデファレンシャル装置などの潤滑・冷却効果とこれらの耐久性がそれだけ向上する。
【0032】
請求項3の発明は、請求項2に記載された電動モータ用動力伝達装置であって、前記回転部材の外周に、凹凸部が設けられていることを特徴としており、請求項2の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0033】
また、この構成では、外周に凹凸部を設けたことにより回転部材が羽根車の形状を呈しているから、その回転に伴うポンプ作用によって、オイルの撥ね上げ拡散作用と、オイルの循環促進作用がさらに向上する。
【0034】
なお、この凹凸部は径方向に形成しても、軸方向に形成しても、あるいは、径方向と軸方向の両方に形成してもよい。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1〜3によって電動モータ用動力伝達装置1(本発明の一実施形態)の説明をする。
【0036】
電動モータ用動力伝達装置1は請求項1,2の特徴を備えている。また、以下の説明の中で左右の方向は図1と図2での左右の方向である。図1は電動モータ用動力伝達装置1(以下、動力伝達装置1)を示し、図2は動力伝達装置1を用いた4輪駆動車の動力系を示している。
【0037】
この4輪駆動車は駆動力源にエンジンと電動モータとを併用するハイブリッドの電気自動車であって、エンジンを駆動力源にする前輪側の動力系と、電動モータを駆動力源にする後輪側の動力系から構成されており、動力伝達装置1は後輪側の動力系に用いられている。
【0038】
図1のように、前輪側の動力系は、横置きのエンジン3とトランスミッション5、フロントデフ7(駆動力を左右の前輪に配分するデファレンシャル装置)、前車軸9,11、左右の前輪13,15などから構成されている。
【0039】
図1及び図2のように、後輪側の動力系は、動力伝達装置1、後車軸17,19、左右の後輪21,23などから構成されている。
【0040】
また、動力伝達装置1は、電動モータ25、減速機構27、回転部材29(制動手段)、駆動力の断続機能を備えたリヤデフ31(駆動力を左右の後輪に配分するデファレンシャル装置)、バッテリー33、センサー35、コントローラ37などから構成されている。
【0041】
図1のように、動力伝達装置1はケーシング39に収容されている。このケーシング39はケーシング本体41とカバー43から構成されており、カバー43はボルト45によってケーシング本体41の左側開口部に固定されている。
【0042】
また、ケーシング39にはオイル溜まりが設けられており、このオイルは鉱物油である。
【0043】
電動モータ25は、ケーシング本体41の右側端部47にボルト止めされている。
【0044】
ケーシング39の内部には、電動モータ25と同軸に、第1軸49が配置されている。第1軸49は左端側をボールベアリング51により、右端部をボールベアリング53によってそれぞれケーシング本体41に支承されている。
【0045】
また、第1軸49の右端部に形成された大径孔55には、スプライン57が形成されたハブ59が溶接されており、電動モータ25の出力軸61(図2)はこのスプライン57を介して第1軸49に連結されている。
【0046】
第1軸49の右端部とケーシング本体41との間にはオイルシール63が配置され、電動モータ25側へのオイル漏れを防止している。
【0047】
電動モータ25は、コントローラ37を介してバッテリー33に接続されており、コントローラ37はセンサー35からの情報に基づいて電動モータ25の駆動、回転数調整、駆動停止などを行う。
【0048】
また、コントローラ37は、通常の走行中、電動モータ25の駆動停止及びリヤデフ31による駆動力の遮断を行って後輪側動力系の作動を停止させると共に、前輪13,15をエンジン3で駆動し、車両を前輪側動力系による2輪駆動状態にする。
【0049】
また、大きな駆動力が必要になると、コントローラ37は電動モータ25を駆動すると共にリヤデフ31を連結して後輪側動力系を作動させ、後輪21,23を補助的に駆動し、車両を4輪駆動走行させる。
【0050】
減速機構27は、2段の減速ギヤ組65,67から構成されている。
【0051】
減速ギヤ組65は互いに噛み合った小径ギア69と大径ギア71から構成されており、減速ギヤ組67は互いに噛み合った小径ギア73と大径ギア75から構成されている。
【0052】
減速ギヤ組65の小径ギア69は第1軸49の左端部に一体形成されており、大径ギア71は第2軸77に圧入されている。
【0053】
第2軸77の左端側はボールベアリング79によってカバー43に支承されており、右端部はローラーベアリング81によってケーシング本体41に支承されている。また、第2軸77の左端部とカバー43との間にはオイルシール83が配置され、外部へのオイル漏れを防止している。
【0054】
減速ギヤ組67の小径ギア73は第2軸77に一体形成されており、大径ギア75はリヤデフ31のアウターデフケース85(減速機構27の第3軸)の左端部に溶接されている。
【0055】
回転部材29は板金加工された中空の円筒であり、その内周を、ボールベアリング51,53の間で、第1軸49に圧入されている。
【0056】
なお、回転部材29は中実の部材でもよい。回転部材29を中実にすれば、第1軸49の慣性モーメントが大きくなり、動力伝達装置1(電動モータ25と減速機構27とリヤデフ31)の回転がそれだけ安定する。
【0057】
回転部材29の外周とケーシング本体41との間には所定の隙間87が形成されている。この隙間87は、下記のように、低温時に急激に上昇するオイルの粘性によって第1軸49(電動モータ25)の回転を制動するために必要であると共に、常温では電動モータ25に実質的なエネルギーロスを与えない値を選んで設定されている。
【0058】
この実施形態(動力伝達装置1)の場合、隙間87は0.3mmに設定されている。
【0059】
電動モータ25の駆動力は減速ギヤ組65,67によって後輪21,23の走行回転数域まで減速され、トルクが増幅されてリヤデフ31のアウターデフケース85を回転させる。
【0060】
リヤデフ31は、動力断続装置89(クラッチ)、ベベルギア式の差動機構91などから構成されている。
【0061】
動力断続装置89は、アウターデフケース85、インナーデフケース93、多板式のメインクラッチ95、ボールカム97、プレッシャープレート99、カムリング101、多板式のパイロットクラッチ103、リターンスプリング105、アーマチャ107、電磁石109、コントローラ37などから構成されている。
【0062】
アウターデフケース85の大径ギア75部は、ボールベアリング111,111によってインナーデフケース93上に支承されている。また、アウターデフケース85は大径ギア75によるトルク伝達だけを行い、部材の支持機能から開放されたフローティング構造になっている。
【0063】
インナーデフケース93は、左のボス部113をボールベアリング115によってカバー43に支承され、右のボス部117をボールベアリング119と電磁石109のコア121とを介してケーシング本体41に支承されている。このコア121はケーシング本体41に固定されている。
【0064】
また、右ボス部117(インナーデフケース93)の外周には、磁性材料で作られたロータ123がスナップリング125によって固定され、軸方向に位置決めされている。このロータ123はアウターデフケース85の右側壁を兼ねている。
【0065】
メインクラッチ95は、アウターデフケース85とインナーデフケース93との間に配置されている。そのアウタープレート127はアウターデフケース85の内周にスプライン連結されており、インナープレート129はインナーデフケース93の外周にスプライン連結されている。
【0066】
パイロットクラッチ103はアウターデフケース85とカムリング101との間に配置されている。そのアウタープレート131はアウターデフケース85の内周にスプライン連結されており、インナープレート133はカムリング101の外周にスプライン連結されている。
【0067】
ボールカム97はプレッシャープレート99とカムリング101との間に配置されている。プレッシャープレート99はインナーデフケース93の外周に軸方向移動自在にスプライン連結されており、下記のように、ボールカム97のカムスラスト力を受けてメインクラッチ95を押圧する。
【0068】
また、カムリング101とロータ123との間には、ボールカム97のカム反力を受けると共に、カムリング101とロータ123間の相対回転を吸収するスラストベアリング135が配置されている。
【0069】
リターンスプリング105は、プレッシャープレート99とインナーデフケース93との間に配置されており、プレッシャープレート99をメインクラッチ95の連結解除方向に付勢している。
【0070】
アーマチャ107はリング状に形成されており、プレッシャープレート99とパイロットクラッチ103(インナープレート133)との間に軸方向移動自在に配置されている。また、アーマチャ107の内周はプレッシャープレート99に形成された段差部137の外周で相対回転自在に支持され、センターリングされている。
【0071】
電磁石109のリード線はグロメットを介してケーシング本体41の外部に引き出され、コネクターによってバッテリー33側に接続されている。
【0072】
電磁石109のコア121とロータ123との間には適度なエアギャップが形成されており、このエアギャップ、ロータ123、パイロットクラッチ103、アーマチャ107によって電磁石109の磁路が構成されている。
【0073】
電磁石109を励磁するとこの磁路上に磁束ループ139が形成される。
【0074】
差動機構91は、複数本のピニオンシャフト141、ピニオンギア143、出力側のサイドギア145,147などから構成されている。
【0075】
各ピニオンシャフト141はインナーデフケース93の回転中心から放射状に配置されており、それぞれの先端はインナーデフケース93の係合孔149に係合し、段差部151よって回り止めされている。
【0076】
各ピニオンギア143はそれぞれのピニオンシャフト141上で回転自在に支承されており、サイドギア145,147は左右からピニオンギア143と噛み合っている。各サイドギア145,147とインナーデフケース93との間には、サイドギア145,147の噛み合い反力を受けるスラストワッシャ153がそれぞれ配置されている。
【0077】
サイドギア145,147は左右の後車軸17,19にそれぞれスプライン連結されており、各後車軸17,19はインナーデフケース93の左右のボス部113,117とカバー43とケーシング本体41とをそれぞれ貫通し、左右の後輪21,23に連結されている。
【0078】
後車軸17,19とカバー43及びケーシング本体41との間には、それぞれオイルシール155が配置され、外部へのオイル漏れを防止している。
【0079】
インナーデフケース93の回転はピニオンシャフト141からピニオンギア143を介して各サイドギア145,147に配分され、さらに後車軸17,19から左右の後輪21,23に伝達される。
【0080】
また、悪路などで後輪21,23の間に駆動抵抗差が生じると、電動モータ25の駆動力はピニオンギア143の自転によって左右の後輪21,23に差動配分される。
【0081】
コントローラ37は、センサー35によって検知した路面状態、車両の発進、加速、旋回のような走行条件及び操舵条件などに応じて、電磁石109の励磁、励磁電流の制御、励磁停止を行う。
【0082】
また、電磁石109の励磁は、電動モータ25を回転させるとき同時に行われ、電磁石109の励磁停止は、電動モータ25の回転を停止させるとき同時に行われる。
【0083】
電磁石109が励磁されると、上記の磁束ループ139によってアーマチャ107が吸引され、ロータ123との間でパイロットクラッチ103を押圧して締結し、パイロットトルクを発生させる。
【0084】
パイロットトルクが発生すると、パイロットクラッチ103によってアウターデフケース85に連結されたカムリング101と、インナーデフケース93側のプレッシャープレート99とを介してボールカム97に電動モータ25の駆動力が掛かる。ボールカム97はこの駆動力を増幅しながらカムスラスト力に変換し、プレッシャープレート99を左方に移動させてメインクラッチ95を押圧し締結させる。
【0085】
こうして動力断続装置89が連結されると、大径ギア75(アウターデフケース85)を回転させる電動モータ25の駆動力は、インナーデフケース93に伝達され、その回転は差動機構91によって左右の後輪21,23に配分され、車両が4輪駆動状態になる。
【0086】
このとき、電磁石109の励磁電流を制御すると、パイロットクラッチ103の滑り率が変化してボールカム97のカムスラスト力が変わり、後輪21,23側に伝達される駆動力が制御される。
【0087】
このような駆動力の制御を、例えば、旋回時に行うと旋回性と車体の安定性とを大きく向上させることができる。
【0088】
また、電磁石109の励磁を停止すると、パイロットクラッチ103が開放されてボールカム97のカムスラスト力が消失し、リターンスプリング105の付勢力によってプレッシャープレート99が右方に戻り、メインクラッチ95が開放されて動力断続装置89の連結が解除され、車両は前輪駆動の2輪駆動状態になる。
【0089】
また、動力断続装置89の連結解除操作は、上記のように電動モータ25の停止操作と同時に行われるから、2輪駆動状態では、アウターデフケース85と減速機構27と電動モータ25が後輪21,23の連れ回りから切り離され、機械的に回されることが防止される。
【0090】
従って、減速機構27、電動モータ25及びそのベアリング、バッテリー33、レギュレータなどの集積回路の回路素子が後輪21,23の連れ回りによる悪影響から保護され、耐久性が向上する。
【0091】
図3は、一対の回転部材がオイル(鉱物油)の中で相対回転するとき、オイルの粘性によってこれらの間に生じるビスカストルク(Nm)のオイル温度に対する変化を示すグラフ201であり、ケーシング本体41と第1軸49上の回転部材29との間に生じる制動トルクをシミュレートしたものである。
【0092】
このシミュレーションにおいて、ケーシング本体41と回転部材29の径方向隙間87は0.3mmに設定され、相対回転数(ΔN)は100rpmに設定されている。
【0093】
グラフ201が示すように、ケーシング本体41と回転部材29との間に発生する制動トルク(Nm)は、オイル温度が−20℃に下がるまで極めて小さいが、−20℃以下になると急激に増加し、−30℃以下になると増加の割合がさらに大きくなる。
【0094】
一方、メインクラッチ95とパイロットクラッチ103は、下記のように、オイル溜りのオイルによって潤滑・冷却されているが、オイル温度が−30℃以下になる寒冷地や厳冬期にはオイルの粘性の急激な上昇によって、リヤデフ31のメインクラッチ95(動力断続装置89)にドラグトルクが生じる恐れがある。
【0095】
動力断続装置89にドラグトルクが生じると、2輪駆動走行時に電動モータ25を停止させても後輪21,23連れ回りを完全には遮断することができなくなるから、この回転が減速機構27を通って増速され、電動モータ25を高速で無理に回転させるから、電動モータ25と上記の関連機能に負担が掛かる。
【0096】
しかし、メインクラッチ95でドラグトルクが生じる温度条件では、上記のように、回転部材29にも大きな制動トルクが生じるから、この制動トルクによってドラグトルクによる第1軸49(電動モータ25)の回転が制動(相殺)され、電動モータ25と関連機能に負担が掛かることが防止される。
【0097】
また、グラフ201が示すように、寒冷地や厳冬期以外の温度環境(−20℃以上)ではオイルの粘性が低くビスカストルクが小さいから、回転部材29による電動モータ25のエネルギーロス(バッテリーロス)は実質的に無視できる程小さい。
【0098】
さらに、常温ではオイルの粘性が低いから、オイル溜りのオイルは回転部材29と大径ギア71,75などの回転によって撥ね上げられ、ケーシング39中に飛散して減速ギヤ組65,67の各ギア69,71,73,75の噛み合い部やベアリング51,53,79,81,111,115,119などを潤滑・冷却する。
【0099】
さらに、撥ね上げられたオイルはアウターデフケース85とインナーデフケース93の左右両側の隙間からこれらの間に浸入し、パイロットクラッチ103、アーマチャ107とプレッシャープレート99との摺動部(段差部137)、ボールカム97、スラストベアリング135、メインクラッチ95などを潤滑・冷却する。
【0100】
また、オイル溜りのオイルはインナーデフケース93の回転に伴って、ボス部113,117の内側に形成されている螺旋状のオイル溝から内部に流入し、差動機構91の各ギア143,145,147の噛み合い部などを潤滑・冷却し、さらに遠心力を受けてメインクラッチ95側に移動し、メインクラッチ95、ボールカム97、パイロットクラッチ103などを潤滑・冷却した後、オイル溜りに戻る。
【0101】
また、ケーシング本体41には、オイル流路157が形成されており、大径ギア75によって撥ね上げられたオイルを導いて、開口159からローラーベアリング81に与え、潤滑・冷却効果を高めている。
【0102】
こうして、電動モータ用動力伝達装置1が構成されている。
【0103】
この動力伝達装置1では、寒冷地や厳冬期にリヤデフ31のメインクラッチ95にドラグトルクが生じても、回転部材29の制動機能によって電動モータ25の回転が制動され、電動モータ25とその関連機能が後輪21,23の連れ回りから保護され、耐久性が向上する。
【0104】
また、減速機構27を通って伝達される後輪21,23の連れ回りトルクが最も小さくなる第1軸49上に回転部材29を取り付けたことによって、最大の制動効果が得られるから、電動モータ25と関連機能に対する上記の保護機能は極めて大きい。
【0105】
従って、電動モータ25が連れ回りによって回転するときに生じる起電力を短絡する防護処置を施す必要がなくなり、これに伴うコストの上昇が避けられる。
【0106】
また、電動モータ25のベアリングも余分な負担から解放され、耐久性が向上する。
【0107】
また、動力伝達装置1を用いたことによって、リヤデフ31(動力断続装置89)にドラグトルクが生じても、車両は車速制限をせずに通常の走行が可能になる。
【0108】
また、上記のように、回転部材29がオイルの拡散とオイル循環の促進に参加するから、ケーシング39内部の潤滑・冷却効果が向上すると共に、周辺に配置されているボールベアリング51,53の潤滑・冷却効果が特に向上する。
【0109】
また、上記のように、第1軸49上に配置した回転部材29とケーシング本体41との隙間87を所定の値に設定するだけで電動モータ25などに対する保護機能が得られる動力伝達装置1は、極めて低コストに実施することができる。
【0110】
なお、請求項3の構成は、外周に凹凸部を設けて回転部材を羽根車の形状にしたことにより、そのポンプ作用によって、オイルの撥ね上げ拡散作用と、オイルの循環促進作用がさらに向上する。
【0112】
また、本発明に用いられるデファレンシャル装置は、実施形態のようなベベルギヤ式のデファレンシャル装置(差動機構)に限らず、プラネタリーギヤ式のデファレンシャル装置、デフケースの収容孔に摺動自在に収容されたピニオンギヤによって出力側のサイドギヤを連結したデファレンシャル装置、ウォームギヤを用いたデファレンシャル装置など、どのような形式のデファレンシャル装置でもよい。
【0113】
【発明の効果】
本発明の電動モータ用動力伝達装置は、オイルの粘性が上昇する寒冷地や厳冬期にクラッチでドラグトルクが生じても、この粘性を利用した制動手段により電動モータの回転が制動され、電動モータとその関連機能が車輪の連れ回りから保護されて耐久性が向上する。
【0114】
また、制動手段を、車輪の連れ回りトルクが最も小さくなる第1軸上に配置して最大の制動効果を得たことにより、電動モータなどに対する上記の保護機能は極めて大きい。
【0115】
従って、電動モータの連れ回りに伴う起電力を短絡する防護処置を施す必要がなくなり、これに伴うコストの上昇が避けられる。
【0116】
また、電動モータのベアリングも余分な負担から解放され、耐久性が向上する。
【0117】
また、クラッチにドラグトルクが生じても、車両は車速制限をせずに通常の走行が可能である。
【0118】
請求項2の電動モータ用動力伝達装置は、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
【0119】
また、オイルの粘性が低い通常の温度環境では、回転部材がオイルの拡散とオイル循環の促進に参加して、減速機構やデファレンシャル装置などの潤滑・冷却効果とこれらの耐久性を向上させる。
【0120】
請求項3の電動モータ用動力伝達装置は、請求項2の構成と同等の効果を得ることができる。
【0121】
また、外周に凹凸部を設けた羽根車状の回転部材によって、オイルの撥ね上げ拡散作用とオイルの循環促進作用がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1の実施形態を用いた4輪駆動車を示すスケルトン機構図である。
【図3】相対回転する部材間でオイルの粘性によって生じる制動トルクのオイル温度に対する変化を示すグラフである。
【図4】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 電動モータ用動力伝達装置
21,23 後輪(車輪)
25 電動モータ
27 減速機構
29 回転部材(制動手段)
31 リヤデフ(デファレンシャル装置)
49 第1軸
61 電動モータの出力軸
65,67 減速ギヤ組
89 動力断続装置(クラッチ)

Claims (3)

  1. 駆動源にエンジンと電動モータを併用する四輪駆動車の電動モータ側の動力伝達系に用いられる電動モータ用動力伝達装置において、
    電動モータの駆動力を減速する減速機構と、
    前記減速機構で減速された駆動力を車輪側に配分するデファレンシャル装置と、
    前記減速機構及びデファレンシャル装置を収容するケーシングと、
    前記ケーシングに設けられ、減速機構及びデファレンシャル装置にオイルを供給するオイル溜りと、
    前記電動モータと車輪との間に配置され駆動力を断続するクラッチとを備え、 前記減速機構が、前記電動モータの出力軸側に連結された第1軸を含む複数本の軸組と、前記軸組を構成する各軸間に配置された減速ギヤ組からなり、
    前記ケーシングと第1軸との間に、低温時に上昇するオイルの粘性を利用し、第1軸を介して電動モータの回転を制動する制動手段を配置したことを特徴とする電動モータ用動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載された発明であって、
    前記制動手段が、ケーシングとの間に所定の隙間を形成しながら第1軸と一体に回転し、低温時には、オイルの粘性により第1軸を介して電動モータの回転を制動し、常温時には、オイルを撥ね上げて拡散しオイル循環を促進する回転部材であることを特徴とする電動モータ用動力伝達装置。
  3. 請求項2に記載された発明であって、
    前記回転部材の外周に、凹凸部が設けられていることを特徴とする電動モータ用動力伝達装置。
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