JP3891844B2 - 油冷式圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空冷式油冷却器を備えた油冷式圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8に示す油冷式圧縮機20Aが公知である。この油冷式圧縮機20Aは、モータ21により駆動される圧縮機本体22を有し、その吸込口には吸込流路23が接続し、吐出口からは油分離回収器24を介在させた吐出流路25が延びている。油分離回収器24の下部は油溜まり部24aとなっており、この油溜まり部24aから油フィルタ26、温度調節弁27、空冷式油冷却器28を介して圧縮機本体22内のガス圧縮空間、軸受・軸封部等の給油箇所に通じる油流路29が延びている。また、温度調節弁27と空冷式油冷却器28の二次側における油流路29の部分との間には、空冷式油冷却器28を経由しないバイパス流路31が設けられている。
【0003】
また、この空冷式油冷却器28には、独立したモータ32より駆動され、空冷式油冷却器28に送風して、これを冷却するための冷却ファン33が付設されると共に、油分離回収器24には、その内部の温度を検出する温度検出手段34が設けられている。そして、この温度検出手段34により検出された温度を示す温度信号はコントローラ35に入力され、この温度信号に基づいてコントローラ35から温度調節弁27に制御信号が出力され、以下に述べるように、温度調節弁27により空冷式油冷却器28に流れる油、バイパス流路31に流れる油、それぞれの量が調節されるようになっている。
【0004】
上記構成からなる油冷式圧縮機20Aにおいて、吸込流路23から圧縮機本体22に吸込まれたガスは、給油される上記ガス圧縮空間にて圧縮され、油を伴って吐出流路25に吐出され、油分離回収器24に至る。この油分離回収器24では、圧縮ガスと油が分離され、圧縮ガスは油分離回収器24の上部から延びる吐出流路25の部分へと送り出され、油は油溜まり部24aに一旦溜められる。そして、この油溜まり部24aの油は、油流路29における油フィルタ26から、温度調節弁27に至り、空冷式油冷却器28或いはバイパス流路31を経て、上述した給油箇所に送られ、その後吐出流路25から油分離回収器24に戻され、循環させられる。即ち、コントローラ35により制御される温度調節弁27にて、上記温度検出手段34による検出温度が高い場合には、空冷式油冷却器28に流れる油量が増大させられ、逆に上記検出温度が低い場合には、バイパス流路31に流れる油量が増大させられる。
【0005】
また、図9に示す油冷式圧縮機20Bが従来公知である。この図9において図8に示す油冷式圧縮機20Aと互いに共通する部分については、同一番号が付してあり、この共通する部分の説明は省略する。
この油冷式圧縮機20Bでは、圧縮機本体22と油分離回収器24との間の吐出流路25の部分に温度検出可能に温度調節器41が設けられ、これにより検出された吐出温度に基づき、上記同様に温度調節弁27の制御が行われるようになっている。即ち、温度調節器41により制御される温度調節弁27にて、上記温度調節器41による検出温度が高い場合には、空冷式油冷却器28に流れる油量が増大させられ、逆に上記検出温度が低い場合には、バイパス流路31に流れる油量が増大させられる。
【0006】
これらの油冷式圧縮機20A,20Bでは、冷却ファン33の回転数は一定であり、空冷式油冷却器28で熱交換される熱量は大気温度が変化しなければ一定となるが、大気温度が変化すれば、これに伴って変化する。このため、冷却ファン33の回転数は、冷却ファン33が、油冷式圧縮機20A,20Bの最大負荷時で、かつ大気温度が想定される最高温度の時に、圧縮機本体22の吐出温度を許容値以下に保ち得る風量を出力できるように決められている。
【0007】
ところが、油冷式圧縮機20A,20Bの負荷が小さくなったり、大気温度が低くなったりしても、冷却ファン33の回転数は一定で、空冷式油冷却器28の油冷却能力は維持されたままであるので、上記バイパス流路31が設けられていない場合には、空冷式油冷却器28を経由する油の温度と共に、上記吐出温度が低下する。そして、この吐出温度が許容値以下に低下すると、油分離回収器24で圧縮ガス中の水分が凝縮し、ドレン、即ち水が析出することになる。
【0008】
即ち、吸込みガス中に含まれる水蒸気は吸込みガスと共に圧縮され、水蒸気の圧が上昇する。吸込みガスの圧力をPs、吸込みガス中の水蒸気圧をHs、吐出圧力をPdとすると、吐出された圧縮ガスに含まれる水蒸気の圧力Hdは次式により表される。
Hd=Hs・Pd/Ps (1)
【0009】
一方、上記吐出温度をTd、この温度における飽和水蒸気圧をHd'とすると、Hd<Hd'の場合は水蒸気は凝縮せず、Hd>Hd'の場合には水蒸気は凝縮し、水が析出する。この結果、油中に水が混入し、潤滑不良を起こし、軸受の耐久性を損なう。また、吐出温度Tdが上がり過ぎると油劣化を早めることになる。そこで、上述した許容値をTd'とすると、Td'>Tdの場合には、上記給油温度を上げ、Td'<Tdの場合には、給油温度を下げるように温度調節弁27によりバイパス流路31に流れる油量の調節がなされている。
【0010】
この他、負荷に応じて回転数が変化するインバータ制御されるモータを圧縮機本体と冷却ファンとで共用させた油冷式圧縮機が公知である(特開平9-203385号公報)。この油冷式圧縮機の場合、冷却ファンの回転数は圧縮機本体の回転数により決定される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上述した油冷式圧縮機20A,20Bでは、圧縮機本体22の負荷或いは大気温度が低下し、上記吐出温度の上昇が抑制される状態になっても、冷却ファン33は高い回転数の状態に維持されたままとなっているため、油冷却しないバイパス流路31に流す油量を増大させることにより、油温の異常低下を防ぎ、上記吐出温度を適正範囲内の値に維持するようになっている。この場合、冷却ファン33は油冷却に利用されない無用なエネルギーを消費しながら作動を続けており、浪費されるエネルギーが大きいという問題がある。さらに、必要以上に冷却ファン33を高速回転させることにより、騒音も大きくなるという問題がある。
【0012】
また、吸込みガス量が極端に少なくなると、ガス圧縮時におけるガス温度も余り上昇せず、上記ガス圧縮空間にバイパス流路31を経由させた冷却していない油を供給するようにしても、上記吐出温度が低くなり、この吐出温度を適正範囲内の値に維持するのが不可能となり、油中に凝縮した水が析出するという問題が生じる。
さらに、上記吐出温度を上げるためにバイパス流路31に流し、空冷式油冷却器28に油を流さないと空冷式油冷却器28内に残留した油は冷却され続け、その後吐出温度を下げる必要が生じた場合、高温の油が空冷式油冷却器28内に新たに流入するようになり、空冷式油冷却器28で急激な温度上昇の結果、膨張による応力変動が生じる。そして、このような残留した油の冷却による温度低下と高温油による温度上昇により空冷式油冷却器28で伸縮が繰返されると、金属疲労による破壊を招くという問題もある。
【0013】
これに対して、吸込みガス量を減少させず、ガス圧縮時に発生する熱量の低下を回避しながら、過剰な一部の圧縮ガスを吐出流路から大気に放出するようにした油冷式圧縮機も知られているが、この場合もエネルギーの損失を招くという問題がある。
さらに、特開平9-203385号公報に開示の油冷式圧縮機の場合、圧縮機本体と冷却ファンとがモータを共用しており、圧縮機本体における発生熱量の変化にあわせて冷却ファンからの冷却風量が調整され、冷却風に起因する流体音を抑えることができるとしても、吐出温度とは無関係に冷却ファンの回転数が決められ、かつこの冷却ファン以外に油温調節機能を備えていない故、この油冷式圧縮機は吐出温度および油温の適正管理はできないという問題を有している。
本発明は、斯る従来の問題点をなくすことを課題としてなされたもので、エネルギーを無駄にすることなく、吐出温度の適正管理を可能とし、かつ騒音の抑制を可能とした油冷式圧縮機を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1発明は、圧縮機本体内のガス圧縮空間に供給された後、回収された油の冷却が、冷却ファンから送風される空冷式油冷却器により行われ、この油が再度上記ガス圧縮空間に供給され、循環させられる油冷式圧縮機において、上記冷却ファンを駆動し、この回転数を変えることにより上記空冷式油冷却器への送風量を増減させ、上記空冷式油冷却器内の油温を調節するモータと、上記圧縮機本体を駆動するモータのモータコイルの温度を検出するモータコイル検出器と、このモータコイル温度検出器により検出されたモータコイル温度を、上記モータコイルが焼損しない温度の範囲にし得る油温に保つ上記空冷式油冷却器への送風量とするために上記モータの回転数を制御する制御部とを備えた構成とした。
【0015】
第2発明は、第1発明の構成に加えて、上記制御部が、上記モータコイル検出器により検出されたモータコイル温度に基づき、設定温度との差に対応する周波数を算出し、インバータを介してこの周波数に基づき上記回転数を制御する構成とした。
【0016】
第3発明は、上記圧縮機本体を含む上述した構成要素を少なくとも空気流入口および空気流出口を有するパッケージ内に収容した構成とした。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は油冷式圧縮機1Aを示し、図8に示す油冷式圧縮機20Aと互いに共通する部分については、同一番号を付して説明を省略する。
この油冷式圧縮機1Aは、図8に示す油冷式圧縮機20Aにおける温度調節弁27およびバイパス流路31を無くし、冷却ファン33のモータ32に対して吸込み側における温度および湿度、吐出側における温度および圧力に基づいて回転数制御するように形成されている。
【0018】
即ち、吸込流路23に吸込温度検出器2と吸込湿度検出器3とが設けられ、吐出側の一例として油分離回収器24に吐出温度検出器4と吐出圧力検出器5とが設けられ、これらによる検出温度等を示す信号がコントローラ6に入力されている。そして、これらの検出温度等に基づき、以下に述べるようにコントローラ6により冷却ファン33の回転数制御がなされる。
圧縮機本体22により水分を含んだ吸込みガスは圧縮され、昇圧、昇温し、飽和状態で吐出され、油分離回収器24に至る。油分離回収器24では、水分の凝縮を防ぐために、水分を確実にガス状態に、即ち水蒸気にする温度に維持する必要がある。
【0019】
圧縮機本体22の吸込みガスが、例えば空気である場合、吸気温度がTs(℃)、吸気湿度がDs(%)とすると、1m3当りの吸気中の水分量Ws(kg/m3)は次式で表される。
Ws=0.622×1.293×Hs÷760 (2)
Hs(=Ds÷100×Hs') :水蒸気分圧(mmHg)
Hs'(=10^{8.884-2224.4÷(273+Ts)}):飽和水蒸気圧(mmHg)
注)「10^X」は「10のX乗(=10X)を意味する」
圧縮空気の圧力をPdkg/cm2、この温度をTd(℃)とすると、飽和状態の圧縮空気の1m3当りに随伴して流出してゆく水分量Wd(kg/m3)は次式により表される。
Wd=0.622×1.293×Hd÷{760÷1.033×(1.033+Pd)} (3)
Hd(=100÷100×Hd'=Hd') :水蒸気分圧(mmHg)
Hd'(=10^{8.884-2224.4÷(273+Td)}):飽和水蒸気圧(mmHg)
【0020】
圧縮空気からの凝縮した水の析出を防止するには、Ws<Wdとすればよく、Ws<Wdとなるように冷却ファン33により圧縮機本体22の吐出温度Tdが保たれるようになっている。なお、最もエネルギを無駄にすることなく、最も騒音を抑制するためには、Ws<Wdとなる状態にて吐出温度をできるだけ低い温度とすることが望ましい。
そこで、Ws=Wdとし、圧縮機本体22の吸込み側における温度Ts、湿度Dsおよび吐出側における圧力Pdに基づき、コントローラ6において、温度Tdが算出される。そして、この温度Tdと、油分離回収器24に設けられた吐出温度検出器4により検出された吐出温度Tとの差に基づき、コントローラ6において、PID演算され、冷却ファン33の回転数Yが算出され、この算出結果に基づき冷却ファン33のモータ32が制御される。
【0021】
具体的には、回転数Yを算出するためのPID演算式は、例えば次式のようになる。
Y=Kp×(T-Td)+{K1×(T-Td)/Ts+Y1}+Kd×(T-Td) (4)
Kp:比例ゲイン
K1:積分ケイン
Kd:微分ゲイン
T1:積分時間
Y1:前回積分成分
【0022】
図2は、圧力760mmHg、温度40℃、湿度75%の大気を吸込み、吐出圧力が7kg/cm2Gとした場合における吐出温度と上述した水分量との関係についての演算結果で、曲線Iは水分量Ws(kg/m3)、曲線IIは水分量Wd(kg/m3)、曲線IIIは上記両者の差の水分量(Ws-Wd)(kg/m3)を示している。この場合、吐出温度が80℃以上では、水分から凝縮した水が析出しないことが分る。
【0023】
なお、圧縮機本体22の吐出側における温度の検出は必要であり、吐出温度検出器4は必須であるが、その他の吸込温度検出器2、吸込湿度検出器3、吐出圧力検出器5は必ずしも必要ではない。
【0024】
例えば、油冷式圧縮機1Aが大気を吸込み、大気の湿度については、最大時の100%と見なして運転するのであれば、吸込み側の吸込湿度検出器3は不要となる。また、この場合、大気の最高温度を想定され得る温度、例えば40℃とすると、この40℃以下の吸込み条件下で運転する限り、40℃の時よりも大気中の水分量は少なく、確実に空気中での凝縮した水の析出を防ぐことができる故、吸込み側の吸込温度検出器2も不要となる。
【0025】
さらに、大気を吸込む場合のように、吸込み圧力が一定であると見なすことができれば、圧縮機本体22の仕様により吐出圧力も一義的に決まり、吐出側の吐出圧力検出器5も不要となる。
上述したように、油冷式圧縮機1Aでは、吐出ガスの状態に対応して吐出ガスから水が析出しない範囲において、空冷式油冷却器28で油冷却するように冷却ファン33の回転数制御が行われ、これにより、エネルギを無駄にすることなく吐出温度が適正範囲内に保たれ、かつ騒音も抑制されるようになっている。
【0026】
図3は、油冷式圧縮機1Bを示し、図1に示す油冷式圧縮機1Aと互いに共通する部分については、同一番号を付して説明を省略する。
この油冷式圧縮機1Bでは、吐出流路25に吐出温度検出器7が設けられ、この吐出温度検出器7による検出温度を示す温度信号が温度調節器8に入力されている。そして、この温度調節器8から、予め入力された設定吐出温度と上記検出温度との温度差に対応した温度差信号が演算器9に出力され、演算器9からこの温度差信号に対応した周波数信号がインバータ11に出力され、このインバータ11を介して冷却ファン33に対する回転数制御がなされている。即ち、冷却ファン33の回転数は、上記吐出温度が高い場合には、上げられ、逆に上記吐出温度が低い場合には、下げられるようになっている。
【0027】
そして、斯かる構成により上記同様、吐出ガスから水が析出しない範囲において、空冷式油冷却器28で油冷却するように冷却ファン33の回転数制御が行われ、これにより、エネルギを無駄にすることなく吐出温度が適正範囲内に保たれ、かつ騒音も抑制されるようになっている。
【0028】
図4は、パッケージ形の油冷式圧縮機1Cを示し、図1に示す油冷式圧縮機Aと互いに共通する部分については、同一番号を付して説明を省略する。
この油冷式圧縮機1Cでは、側面に空気流入口12を、上面に空気流出口13を有するパッケージ14内に、上述した油冷式圧縮機1Aが収容されている。また、空冷式油冷却器28はこの空気流出口13に配設されており、流出空気を通過させるようになっている。
なお、図4において15は吸込みフィルタを示している。
【0029】
上述したように、油冷式圧縮機1Cは無駄のないエネルギの消費等の他に、騒音の抑制を可能とするものであり、なお好ましくはパッケージ14の内面に吸音材を張設するのがよく、これによりさらに一層騒音を抑制することができる。
また、通常空気流入口12にはフィルタが設けられており、フィルタの目詰まりは避けられず、冷却ファン33の回転数が一定であれば、冷却用空気の風量は低下する。しかしながら、この油冷式圧縮機1Cの場合、吐出温度を適正範囲内に保つように冷却ファン33の回転数が制御されるため、上記目詰まりにより上記風量が低下することはない。
【0030】
また、この油冷式圧縮機1Cにおける圧縮機本体22を含む上記油冷式圧縮機1Aと同様の構成要素に代えて、図3に示す油冷式圧縮機1Bを設けても、上述した無駄のないエネルギの消費、騒音の低減等について、全く同様の事が当てはまり、図5はこの油冷式圧縮機1Bをパッケージ14内に設けたパッケージ形の油冷式圧縮機1Dを示している。なお、図5において、図3に示す油冷式圧縮機1B、或いは図4に示すパッケージ形の油冷式圧縮機1Cと互いに共通する部分については、互いに同一番号を付してある。
【0031】
図6は、本発明の第実施形態に係る油冷式圧縮機1Eを示し、図1に示す油冷式圧縮機1Aと互いに共通する部分については、同一番号を付して説明を省略する。
この油冷式圧縮機1Eでは、圧縮機本体22を駆動するモータ21に、モータコイル温度を検出するモータコイル温度検出器16が設けられ、このモータコイル温度検出器16による検出モータコイル温度を示す温度信号が温度調節器8に入力されている。そして、この温度調節器8から、予め入力された設定モータコイル温度と上記検出モータコイル温度との温度差に対応した温度差信号が演算器9に出力され、演算器9からこの温度差信号に対応した周波数信号がインバータ11に出力され、このインバータ11を介して冷却ファン33に対する回転数制御がなされている。即ち、冷却ファン33の回転数は、上記検出モータコイル温度が高い場合には、上げられ、逆に上記検出モータコイル温度が低い場合には、下げられるようになっている。
【0032】
上記吐出温度が下がって油中に凝縮した水が析出しても、その量が少なければ圧縮機運転を続行するうえで、直ちに問題が生じることはないが、モータコイル温度の上昇によりモータコイルが焼損して、圧縮機運転が不能になり、緊急停止という事態を招くことになるが、この油冷式圧縮機1Eでは、斯かる緊急停止の発生は回避される。また、上記同様に、この油冷式圧縮機1Eでは、必要以上に冷却ファン33を高速回転させることがない故、エネルギを浪費することがなく、上記吐出温度の異常上昇が回避されるとともに、騒音も低減される。なお、吐出温度の異常上昇を回避しつつ、最もエネルギーの浪費を抑え、また最も騒音を低減するためには、モータコイル温度を、モータコイルが焼損しない温度の範囲で、できるだけ高い温度にし得る油温に保つよう、上記空冷式油冷却器への送風量、ひいてはモータの回転数を制御することが望ましい。
【0033】
図7は、本発明の第実施形態に係るパッケージ形の油冷式圧縮機1Fを示し、図6に示す油冷式圧縮機1E或いは図4に示す油冷式圧縮機1Cと互いに共通する部分については、同一番号を付して説明を省略する。
このパッケージ形の油冷式圧縮機1Fの場合も、上記同様、側面に空気流入口12を、上面に空気流出口13を有するパッケージ14内に、上述した油冷式圧縮機1Eが収容されている。また、空冷式油冷却器28はこの空気流出口13に配設されており、流出空気を通過させるようになっている。
【0034】
そして、斯かる構成により、図6に示す油冷式圧縮機1Eと同様、モータコイルの焼損に起因する圧縮機の緊急停止という事態の発生防止等の他、より一層の騒音抑制、上述したフィルタの目詰まりによる悪影響の解消等が可能となっている。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、圧縮機本体内のガス圧縮空間に供給された後、回収された油の冷却が、冷却ファンから送風される空冷式油冷却器により行われ、この油が再度上記ガス圧縮空間に供給され、循環させられる油冷式圧縮機において、上記冷却ファンを駆動し、この回転数を変えることにより上記空冷式油冷却器への送風量を増減させ、上記空冷式油冷却器内の油温を調節するモータと、上記圧縮機本体を駆動するモータのモータコイルの温度を検出するモータコイル検出器と、このモータコイル温度検出器により検出されたモータコイル温度を、上記モータコイルが焼損しない温度の範囲にし得る油温に保つ上記空冷式油冷却器への送風量とするために上記モータの回転数を制 御する制御部とを備えた構成としてある。
【0036】
このため、必要以上に冷却ファンを高速回転させることがない故、エネルギを無駄に消費することがなく、上記吐出温度の異常上昇が回避されるとともに、騒音も低減される。また、モータコイル温度の上昇によりモータコイルが焼損して、圧縮機運転が不能になり、緊急停止という事態の発生は回避される等の効果を奏する。
【0037】
さらに、本発明によれば、上記圧縮機本体を含む上述した構成要素を少なくとも空気流入口および空気流出口を有するパッケージ内に収容した構成としてある。
このため、上述した効果に加えて、通常空気流入口にフィルタが設けられている場合に、吐出温度を適正範囲内に保つように冷却ファンの回転数が制御されるため、フィルタの目詰まりによる冷却用空気の風量の低下は防止されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷式圧縮機の全体構成を示す図である。
【図2】 図1に示す油冷式圧縮機における吐出温度と吐出ガスにおける水分量との関係を示す図である。
【図3】の油冷式圧縮機の全体構成を示す図である。
【図4】ッケージ形の油冷式圧縮機の全体構成を示す図である。
【図5】のパッケージ形の油冷式圧縮機の全体構成を示す図である。
【図6】 本発明に係る油冷式圧縮機の全体構成を示す図である。
【図7】 本発明に係る別のパッケージ形の油冷式圧縮機の全体構成を示す図である。
【図8】 従来の油冷式圧縮機の全体構成を示す図である。
【図9】 従来の別の油冷式圧縮機の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D、1E、1F 油冷式圧縮機
2 吸込温度検出器 3 吸込湿度検出器
4 吐出温度検出器 5 吐出圧力検出器
6 コントローラ 7 吐出温度検出器
8 温度調節器 9 演算器
11 インバータ 12 空気流入口
13 空気流出口 14 パッケージ
15 吸込みフィルタ 16 モータコイル温度検出器
21 モータ 22 圧縮機本体
23 吸込流路 24 油分離回収器
24a 油溜まり部 25 吐出流路
26 油フィルタ 28 空冷式油冷却器
29 油流路 32 モータ
33 冷却ファン 34 温度検出手段
35 コントローラ 41 温度調節器

Claims (3)

  1. 圧縮機本体内のガス圧縮空間に供給された後、回収された油の冷却が、冷却ファンから送風される空冷式油冷却器により行われ、この油が再度上記ガス圧縮空間に供給され、循環させられる油冷式圧縮機において、
    上記冷却ファンを駆動し、この回転数を変えることにより上記空冷式油冷却器への送風量を増減させ、上記空冷式油冷却器内の油温を調節するモータと、
    上記圧縮機本体を駆動するモータのモータコイルの温度を検出するモータコイル検出器と、
    このモータコイル温度検出器により検出されたモータコイル温度を、上記モータコイルが焼損しない温度の範囲にし得る油温に保つ上記空冷式油冷却器への送風量とするために上記モータの回転数を制御する制御部とを備えたことを特徴とする油冷式圧縮機。
  2. 上記制御部が、上記モータコイル検出器により検出されたモータコイル温度に基づき、設定温度との差に対応する周波数を算出し、インバータを介してこの周波数に基づき上記回転数を制御することを特徴とする請求項に記載の油冷式圧縮機。
  3. 上記圧縮機本体を含む上述した構成要素を少なくとも空気流入口および空気流出口を有するパッケージ内に収容したことを特徴とする請求項1又は2に記載の油冷式圧縮機。
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