JP3950304B2 - 冷凍装置用スクリュ圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ制御されるモータにより駆動される冷凍装置用スクリュ圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、負荷の増減に応じて圧縮機本体および液注入ポンプ駆動用の各モータの回転速度制御を行うようにした冷凍装置用スクリュ圧縮機は公知である(特開昭57-18484号公報)。このスクリュ圧縮機は、その吸込部に、冷却熱負荷と一対一の関係にある吸込圧力を検出する吸込圧力検出器を有し、この吸込圧力検出器から出力された圧力信号を、圧力調節器を介して可変電圧周波数変換装置に入力し、圧縮機本体を駆動するモータ、液注入ポンプを駆動するモータの回転速度を同時に制御するようにしたものである。
また、スライド弁による無段階容量制御機構にインバータを用いた容量制御方式を付加して低部分負荷領域の効率向上を図った冷凍装置用スクリュ圧縮機が特開昭59-211790号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特開昭57-18484号公報に開示のスクリュ圧縮機の場合、吸込圧力検出器による検出圧力が圧力設定値よりも高いときには、モータの回転速度を増大させる制御が行われる。このため、モータが過負荷状態になり易く、モータの耐久性が低下するという問題がある。
【0004】
また、上記特開昭59-211790号公報に開示のスクリュ圧縮機の場合、スライド弁が設けられているため、圧縮機が複雑な構造となっている。さらに、このスクリュ圧縮機の場合、上記スライド弁により容量が100〜75%の範囲にあるときには、上記インバータは使用されず、即ちこれを介さず商用電源が直接用いられるようになっており、上記インバータが十分に利用されていないという問題がある。
本発明は、斯る従来の問題点をなくすことを課題としてなされたもので、常時インバータを介し、モータの過負荷を招来することなく、冷却熱負荷に適合したモータの回転数制御を可能とした冷凍装置用スクリュ圧縮機を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、発明は、インバータを介して回転数制御されるモータを駆動部とする冷凍装置用スクリュ圧縮機において、冷却熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、上記モータの負荷状態を示すいずれかの因子を検出する少なくとも一つの負荷状態検出手段と、熱負荷検出手段から入力される熱負荷信号に基き、(a)圧縮機能力が過大であると判断される場合には、上記モータの回転数を減少させ、(b)圧縮機能力が過大でもなく、不足もしていないと判断される場合には、上記モータの回転数を維持し、(c)圧縮機能力が不足していると判断される場合には、負荷状態検出手段から入力される負荷状態信号に基き、上記負荷状態が過大であると判断された場合には上記モータの回転数を減少させ、その他の場合には上記モータの回転数を増大させる調節計とを備えた構成とした。
【0006】
記調節計、上記負荷状態が上記モータの回転数である場合、上記負荷状態が過大か否かの判断を、上記入力される負荷状態信号が示すモータ回転数が、吸込圧力に応じて定められたモータの上限回転数を超えるか否かにより行い、超える場合には過大と判断し、上記モータの回転数を減少させ、超えない場合は上記その他の場合として上記モータの回転数を増大させる構成とする
また、上記負荷状態は、上記モータ回転数に代えて、モータコイル温度、モータ電流、吐出温度としてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明に係るスクリュ圧縮機1Aを適用した冷凍装置10Aを示し、この冷凍装置10Aは冷媒がスクリュ圧縮機1A、凝縮器11、膨張弁12および蒸発器13を経て流動する循環流路14を形成している。
スクリュ圧縮機1Aは、互いに噛合う雌雄一対のスクリュロータ21、スクリュロータ21を回転させるモータ22、吐出部23およびモータコイル温度検出器D1を有し、モータ22は電源供給ライン24からインバータ25を介して供給される電力により作動するようになっている。凝縮器11には冷却水入口Ciと冷却水出口Coとが設けられ、蒸発器13には、被冷却液入口Biと被冷却液出口Boとが設けられている。また、循環流路14に関し、蒸発器13の二次側には蒸発器13から出た冷媒ガスの過熱度を検出する過熱度検出器D2が設けられ、これにより検出された過熱度に応じて膨張弁12の開度が制御されるようになっている。さらに、蒸発器13の上記二次側にはスクリュ圧縮機1Aの吸込圧力を検出する吸込圧力検出器D3が設けられており、この吸込圧力検出器D3から検出圧力を示す圧力信号が調節計26に入力されるとともに、モータコイル温度検出器D1からも検出温度を示す温度信号が調節計26に入力される。ここで、上記吸込圧力は冷凍装置10Aの冷却熱負荷を示す一因子であり、上記モータコイル温度はモータ22の負荷状態を示す一因子である。そして、この両信号に基づいて、インバータ25にて電力の周波数変換が行われ、後述するように、モータ22の制御が行われる。
【0008】
ところで、図2に示すように、スクリュ圧縮機1Aの吸込圧力と冷凍装置10Aの冷却熱負荷とは一対一の関係にあり、吸込圧力の増大とともに上記冷却熱負荷は増大する。そして、吸込圧力が低過ぎる場合は、上記冷却熱負荷が小さく、スクリュ圧縮機1Aの能力が過大になっており、モータ22の回転数を下げてスクリュ圧縮機1Aの能力を下げ、消費電力を減少させるべきである。逆に、吸込圧力が高過ぎる場合は、上記冷却熱負荷が大きく、スクリュ圧縮機1Aの能力が不足しており、モータ22の回転数を上げてスクリュ圧縮機1Aの能力を上げる必要がある。したがって、吸込圧力が低過ぎるX領域、高過ぎるZ領域、高低いずれでもなく、モータ22の回転数を変える必要がないY領域は、予め定めておくことができ、各領域の境界値が調節計26に予め設定されている。
【0009】
次に、図3を参照しつつ、上述した冷凍装置10Aの稼動中におけるモータ22に対する制御について説明する。
まず、スクリュ圧縮機1Aが起動され、冷凍装置10Aが稼動状態になると、最初のステップで調節計にて吸込圧力が上述したX,Y,Z領域のいずれに属しているか判断され、X領域に属している場合には、モータ22の回転数を減少させるステップに進み、Y領域に属している場合には、モータ22の回転数を変える必要はないということで、即ち回転数を維持し、上記最初のステップに戻る。一方、吸込圧力がZ領域に属している場合には、モータ22の回転数を増大させてスクリュ圧縮機1Aの能力を上げる必要があるが、むやみにモータ1Aの回転数を増大させればモータ22が過負荷状態になるので、この過負荷状態は避けなければならない。
【0010】
そこで、吸込圧力がZ領域に属している場合には、モータコイル温度が予め定めた上限値以下(YES)か否(NO)かを判断するステップに進み、調節計26にてこの判断がなされる。そして、YESの場合には、モータ22の回転数を増大させるステップに進み、調節計26からインバータ25に対して電力の周波数を増大させる信号が出力され、モータ22の回転数が増大させられる。一方、NOの場合には、モータ22が過負荷状態にあるとみなされるため、モータ22の回転数を減少させるステップに進み、吸込圧力がZ領域であっても、調節計26からインバータ25に対して電力の周波数を減少させる信号が出力され、モータ22の回転数が減少させられる。モータ22の回転数を変えるこれらのステップを経た後は、いずれの場合も上記最初のステップに戻り、上述した各ステップが繰返される。
このように、モータ22の過負荷を招来することなく、冷却熱負荷の変化に対応してスクリュ圧縮機1Aの能力が調整されるようになっている。
【0011】
図4は、本発明に係る別のスクリュ圧縮機1Bを用いた冷凍装置10Bを示し、図1に示す冷凍装置10Aと共通する部分については、互いに同一番号を付して説明を省略する。
この冷凍装置10Bは、図1に示す吸込圧力検出器D3に代えて、蒸発器13を出た被冷却液の流路に被冷却液温度検出器D4を設けたもので、被冷却液温度検出器D4から検出温度を示す温度信号が調節計26に入力されるようになっている。
上述したように、上記吸込圧力は冷却熱負荷に対して一対一の対応関係にあり、この冷却熱負荷は蒸発器13の被冷却液出口Bo或はその下流側での被冷却液温度により示される。したがって、図4に示す冷凍装置10Bは、実質的に図1に示す冷凍装置10Aと同一であり、被冷却液温度検出器D4からの温度信号に基いて、吸込圧力がX,Y,Zのいずれの領域に属しているかの判断も可能であり、図3に示すフローチャートは図4に示す冷凍装置10Bにも当てはまるものである。
【0012】
図5は、本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機1Cを適用した冷凍装置10Cを示し、図1に示す冷凍装置10Aと共通する部分については、互いに同一番号を付して説明を省略する。
この冷凍装置10Cは、図1に示すモータコイル温度検出器D1に代えて、モータ22に供給される電力のモータ電流の大きさを検出する電流検出器D5を設けたもので、電流検出器D5から検出電流を示す電流信号が調節計26に入力されるようになっている。
そして、この冷凍装置10Cでは、図6に示すように、図3におけるモータコイル温度が上限値以下か否かの判断ステップに代えて、モータ電流が予め定めた上限値以下か否かの判断ステップを設けた制御が行われる。即ち、モータ電流が上限値以下(YES)の場合には、モータ22が過負荷状態ではないとみなされる故、モータ回転数を増大させるステップに進み、モータ電流が上限値以下でない(NO)の場合には、モータ22は過負荷状態にあるとみなされる故、モータ回転数を減少させるステップに進む。
この制御はモータ22の過負荷状態をモータ電流に基いて判断するようにしたもので、この点を除き、他は図3に示す制御と実質的に同一である。
【0013】
図7は、本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機1Dを適用した冷凍装置10Dを示し、図1に示す冷凍装置10Dと共通する部分については、互いに同一番号を付して説明を省略する。
この冷凍装置10Dは、図1に示すモータコイル温度検出器D1に代えて、スクリュロータ21から圧縮され、吐出された冷媒ガスの温度を検出する吐出温度検出器D6を吐出部23に設けたもので、吐出温度検出器D6から検出温度を示す温度信号が調節計26に入力されるようになっている。
そして、この冷凍装置では、図8に示すように、図3におけるモータコイル温度が上限値以下か否かの判断ステップに代えて、スクリュロータ21からの圧縮冷媒ガスの吐出温度が予め定めた上限値以下か否かの判断ステップを設けた制御が行われる。即ち、吐出温度が上限値以下(YES)の場合には、モータ22が過負荷状態ではないとみなされる故、モータ回転数を増大させるステップに進み、吐出温度が上限値以下でない(NO)の場合には、モータ22は過負荷状態にあるとみなされる故、モータ回転数を減少させるステップに進む。
この制御はモータ22の過負荷状態を上記吐出温度に基いて判断するようにしたもので、この点を除き、他は図3に示す制御と実質的に同一である。
【0014】
図9は、本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機1Eを適用した冷凍装置10Eを示し、図1に示す冷凍装置10Aと共通する部分については、互いに同一番号を付して説明を省略する。
この冷凍装置10Eは、図1に示すモータコイル温度検出器D1に代えて、モータ22の回転数を検出するモータ回転数検出器D7を設けたもので、モータ回転数検出器D7から検出回転数を示す回転数信号が調節計26に入力されるようになっている。
そして、この冷凍装置10Eでは、図10に示すように、図3におけるモータコイル温度が上限値以下か否かの判断ステップに代えて、モータ回転数が予め定めた上限値以下か否かの判断ステップを設けた制御が行われる。即ち、モータ回転数が上限値以下(YES)の場合には、モータ22が過負荷状態ではないとみなされる故、モータ回転数を増大させるステップに進み、モータ回転数が上限値以下でない(NO)の場合には、モータ22は過負荷状態にあるとみなされる故、モータ回転数を減少させるステップに進む。
この制御はモータ22の過負荷状態を上記モータ回転数に基いて判断するようにしたもので、この点を除き、他は図3に示す制御と実質的に同一である。
【0015】
なお、上記モータ回転数はインバータ25から出力される電流の周波数からも分かる故、上記モータ回転数検出器D7に代えてこの周波数を検出する周波数検出器D7をインバータ25或はその二次側のいずれかに設けて、この周波数検出器D7から検出周波数の大きさを示す周波数信号を調節計26に入力するようにしてもよい。この場合、図10におけるモータ回転数の大小の判断ステップに代えて、周波数が予め定めた上限値以下か否か判断されるステップが設けられることになる。
上述した各冷凍装置の場合、モータコイル温度検出器D1、被冷却液温度検出器D4、電流検出器D5等のうちのいずれか一種類の検出器だけを設けてモータ22の負荷状態を判断するようにしたものであったが、本発明は一種類の検出器に限定するものではなく、これらの検出器の中から適宜複数選択し、この複数の検出器を設けた冷凍装置も含むものである。この選択する検出器は、モータ22の負荷状態を判断するための上述した検出器の全てでもよく、一部でもよく、その組合せは任意である。
次に、モータ22の負荷状態を判断するための上述した検出器のうちの二種類の検出器を用いたもの、三種類の検出器を用いたもの、四種類の検出器を用いたものを一例として挙げて、説明する。本発明がこの例示した検出器の組合せに限定されるものでないことは言うまでもない。
【0016】
図11は、モータコイル温度検出器D1および吐出温度検出器D6を設けたスクリュ圧縮機1Fを適用した冷凍装置10Fを示し、上述した各冷凍装置と共通する部分については、互いに同一番号を付して説明を省略する。
図12に示すように、この冷凍装置10Fでは、吸込圧力がX,Y,Zのいずれの領域に属するかが判断され、Z領域に属すると判断された場合に、モータ回転数を増大させるステップに至る前に、二つの検出器からの信号に関する判断ステップが二つ挿入される。即ち、Z領域に属すると判断された場合には、モータコイル温度が上限値以下(YES)か否(NO)か判断されるステップに進み、NOの場合にはモータ22が過負荷状態にあるとみなされるため、モータ回転数を減少させるステップに進む。YESの場合には、モータ22がモータコイル温度だけから判断する限りでは過負荷状態とは言えないため、吐出温度が上限値以下(YES)か否(NO)か判断されるステップに進む。NOの場合には、モータ22が過負荷状態にあるとみなされるため、モータ回転数を減少させるステップに進み、YESの場合には、モータ22が過負荷状態ではないとみなされるため、モータ回転数を増大させるステップに進む。以下、上述した各制御フローと同様である。
このように、この冷凍装置10Fでは、モータ22が過負荷状態にあるか否かが2種類の因子に基き、二重に判断される。
なお、モータコイル温度検出器D1、吐出温度検出器D6に関する二つの判断ステップの順序は限定されず、任意である。
【0017】
図13は、モータコイル温度検出器D1、吐出温度検出器D6に加えてさらに電流検出器D5を設けたスクリュ圧縮機1Gを適用した冷凍装置10Gを示し、上述した各冷凍装置と共通する部分については、互いに同一番号を付して説明を省略する。
図14に示すように、この冷凍装置10Gでは、図13に示すフローチャートに、さらに、モータ電流が上限値以下(YES)か否(NO)か判断されるステップを付加した制御フローとなる。
そして、この冷凍装置10Gでは、モータ22が過負荷状態にあるか否かが3種類の因子に基き、三重に判断される。
なお、モータコイル温度検出器D1、吐出温度検出器D6および電流検出器D5に関する三つの判断ステップの順序は限定されず、任意である。
【0018】
図15は、モータコイル温度検出器D1、吐出温度検出器D6、電流検出器D5に加えてさらにモータ回転数検出器D7を設けたスクリュ圧縮機1Hを適用した冷凍装置10Hを示し、上述した各冷凍装置と共通する部分については、互いに同一番号を付して説明を省略する。
図16に示すように、この冷凍装置10Hでは、図14に示すフローチャートに、さらに、モータ回転数が上限値以下(YES)か否(NO)か判断されるステップを付加した制御フローとなる。
そして、この冷凍装置10Hでは、モータ22が過負荷状態にあるか否かが4種類の因子に基き、四重に判断される。
なお、モータコイル温度検出器D1、吐出温度検出器D6、電流検出器D5およびモータ回転数検出器D7に関する四つの判断ステップの順序は限定されず、任意である。
また、図5以下に示す各冷凍装置においても、吸込圧力検出器D3に代えて、被冷却液温度検出器D4を設けてもよく、この場合には、この被冷却液温度検出器D4からの温度信号に基づいて、吸込温度が導かれ、制御フローにおいてこの吸込圧力が上述したX,Y,Zのいずれの領域に属しているかの判断がなされる。
【0019】
ところで、冷凍装置用スクリュ圧縮機のモータは、圧縮機の吐出圧力が最大となる夏場を基準にして選定される。例えば夏場では、上述した水冷式の凝縮器11における水入口温度は約32℃、冷媒の凝縮温度CTは40℃で圧縮機の吐出圧力はこの40℃の凝縮温度CTに相当する15.6ataとなる。したがって、上記モータは、通常想定される蒸発温度ETの範囲において、この15.6ataの吐出圧力に耐え得る能力のあるモータが選定される。このモータの公称出力を例えば55kwとする。この冷凍装置を冬場に使用する場合、上記水入口温度が下がり、例えば20℃になったとすると、上記凝縮温度CTは28℃、上記吐出圧力11.5ataとなり、このときのモータの所要動力は55kwよりも小さくなる。
即ち、モータの回転数が同じであれば、モータの消費電力(kw)、モータ電流(A)は、図17において実線で示すように、凝縮温度CT=40℃の夏場に比して、図17において一点鎖線で示すように、凝縮温度CT=28℃の冬場の方が低くなる。
【0020】
このため、例えば各スクリュ圧縮機において、モータの消費電力を55kwを超えることがないようにするとともに、モータ回転数が6000rpmを超えることがないようにすると、図18において実線で例示する夏場の凝縮温度CT=40の場合、一点鎖線で例示する冬場の凝縮温度CT=28℃の場合、それぞれ吸込圧力に対応してモータ回転数の上限値が定まる。さらに、例えば、実線で示す夏場では、蒸発温度ET=−30℃でモータの消費電力が55kwでモータの回転数が3550rpmであっても、一点鎖線で示す冬場では、蒸発温度ET=−30℃でモータの消費電力を55kwまで上げると、モータの回転数が約5000rpmまで増大する。
したがって、上述したスクリュ圧縮機1Eおよび1Hにおいて、モータ回転数が予め定めた上限値以下か否かの判断の基準として、例えば上述したように、吸込圧力に応じて予め定められたモータ回転数の上限値を基準とするのが好ましい。
【0021】
さらに、上述したスクリュ圧縮機1Eおよび1Hが油冷式の場合、図19に示すように、上述した吐出部23内には、油分離エレメント31を備えた油回収器32が設けられている。そして、スクリュロータ21により吸込まれた冷媒ガスは図示しない油流路から油注入されつつ圧縮され、この油および軸受等に注入された油とともに油回収器32へと吐出される。油回収器32では、圧縮された冷媒ガスと油とが分離、回収され、油分離エレメント31を通過し、油除去されたクリーンな冷媒ガスが凝縮器11に送られる。一方、油回収器32で回収された油は油冷却器が介設された上記油流路に導かれ、循環させられる。
【0022】
上述したスクリュ圧縮機1Eおよび1Hがこのように油冷式である場合、モータ回転数の上限値については、図20に示すように、油回収器32内でのガス流速を考慮する必要がある。即ち、図20において実線は図18における実線に対応し、図18における実線で示すモータ回転数の場合の上記ガス流速を示し、図20において一点鎖線は図18における一点鎖線で示すモータ回転数の場合の上記ガス流速を示し、この冬場における場合、図20において破線で示す許容される流速上限値を超える場合が生じる。上記ガス流速がこの流速上限値を超えると、油分離エレメント31における油と冷媒ガスとの分離が不完全となり、油の一部が凝縮器11へと流出し、冷凍装置の運転ができなくなる。図20におけるハッチング部はこの冷凍装置の運転ができなくなる領域を示している。したがって、図20において一点鎖線で示す冬場の場合、吸込圧力がハッチング部に該当する部分では、図18において二点鎖線で示すようにモータ回転数をモータ消費電力を55kwとした場合よりもさらに下げる必要がある。このため、上述したスクリュ圧縮機1Eおよび1Hがこのように油冷式である場合、モータ回転数の上限値については、上記ガス流速も考慮して、上記流速上限値を超えない範囲で、即ち上記二点鎖線で示す値を超えない範囲で、吸込圧力に応じて定められたモータ上限回転数を採用するのが好ましい。
【0023】
なお、上述した各数値は例示であり、本発明はこれらの数値に何等限定されるものではない。
また、図18は真直な線を用いて表したが、モータ回転数の上限を表すこれらの線は必ずしも真直な線である必要はなく、曲線であってもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、発明によれば、インバータを介して回転数制御されるモータを駆動部とする冷凍装置用スクリュ圧縮機において、冷却熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、上記モータの負荷状態を示すいずれかの因子を検出する少なくとも一つの負荷状態検出手段と、熱負荷検出手段から入力される熱負荷信号に基き、(a)圧縮機能力が過大であると判断される場合には、上記モータの回転数を減少させ、(b)圧縮機能力が過大でもなく、不足もしていないと判断される場合には、上記モータの回転数を維持し、(c)圧縮機能力が不足していると判断される場合には、負荷状態検出手段から入力される負荷状態信号に基き、上記負荷状態が過大であると判断された場合には上記モータの回転数を減少させ、その他の場合には上記モータの回転数を増大させる調節計とを備えた構成としてある。
【0025】
このため、スライド弁を使用せず、インバータを常に用い、モータの過負荷を招来することなく、冷却熱負荷に適正に対応してモータ回転数制御ができ、モータの耐久性の向上、消費電力の節減が可能になるという効果を奏する。
【0026】
また、上記調節計、上記負荷状態が上記モータの回転数である場合、上記負荷状態が過大か否かの判断を、上記入力される負荷状態信号が示すモータ回転数が、吸込圧力に応じて定められたモータの上限回転数を超えるか否かにより行い、超える場合には過大と判断し、上記モータの回転数を減少させ、超えない場合は上記その他の場合として上記モータの回転数を増大させる構成としてある。また、上記負荷状態は、上記モータ回転数に代えて、モータコイル温度、モータ電流、吐出温度とすることができる。
このため、上記効果に加えて、設計条件の一つとして採用した凝縮温度に比して、現実の凝縮温度が低下した条件下でも、例えば油冷式圧縮機から凝縮器への油の流出により冷凍装置が運転できなくなるといった事態の発生は回避できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスクリュ圧縮機を適用した冷凍装置の概略を示す図である。
【図2】 図1に示す冷凍装置におけるスクリュ圧縮機の吸込圧力と冷却熱負荷との関係を示す図である。
【図3】 図1に示す冷凍装置におけるスクリュ圧縮機に対する制御を示すフローチャートである。
【図4】 本発明に係る別のスクリュ圧縮機を適用した冷凍装置の概略を示す図である。
【図5】 本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機を適用した冷凍装置の概略を示す図である。
【図6】 図5に示す冷凍装置におけるスクリュ圧縮機に対する制御を示すフローチャートである。
【図7】 本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機を適用した冷凍装置の概略を示す図である。
【図8】 図7に示す冷凍装置におけるスクリュ圧縮機に対する制御を示すフローチャートである。
【図9】 本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機を適用した冷凍装置の概略を示す図である。
【図10】 図9に示す冷凍装置におけるスクリュ圧縮機に対する制御を示すフローチャートである。
【図11】 本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機を適用した冷凍装置の概略を示す図である。
【図12】 図11に示す冷凍装置におけるスクリュ圧縮機に対する制御を示すフローチャートである。
【図13】 本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機を適用した冷凍装置の概略を示す図である。
【図14】 図13に示す冷凍装置におけるスクリュ圧縮機に対する制御を示すフローチャートである。
【図15】 本発明に係るさらに別のスクリュ圧縮機を適用した冷凍装置の概略を示す図である。
【図16】 図15に示す冷凍装置におけるスクリュ圧縮機に対する制御を示すフローチャートである。
【図17】 冷凍装置における凝縮温度が変化した場合における圧縮機の消費電力およびモータ電流の変化を示す図である。
【図18】 冷凍装置における凝縮温度が変化した場合における圧縮機のモータ回転数の変化およびモータ回転数の上限を示す図である。
【図19】 冷凍装置の圧縮機が油冷式である場合の構造を示す図である。
【図20】 冷凍装置における凝縮温度が変化した場合における油冷式圧縮機に続く油回収器でのガス流速の変化を示す図である。
【符号の説明】
1A スクリュ圧縮機
10A 冷凍装置
22 モータ
25 インバータ
26 調節計
D1 モータコイル温度検出器
D3 吸込圧力検出器
D4 被冷却液温度検出器
D5 電流検出器
D6 吐出温度検出器
D7 モータ回転数検出器

Claims (5)

  1. インバータを介して回転数制御されるモータを駆動部とする冷凍装置用スクリュ圧縮機において、
    冷却熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、
    上記モータの負荷状態を示すいずれかの因子を検出する少なくとも一つの負荷状態検出手段と、
    熱負荷検出手段から入力される熱負荷信号に基き、
    (a)圧縮機能力が過大であると判断される場合には、上記モータの回転数を減少させ、
    (b)圧縮機能力が過大でもなく、不足もしていないと判断される場合には、上記モータの回転数を維持し、
    (c)圧縮機能力が不足していると判断される場合には、負荷状態検出手段から入力される負荷状態信号に基き、上記負荷状態が過大であると判断された場合には上記モータの回転数を減少させ、その他の場合には上記モータの回転数を増大させる
    調節計とを備えたことを特徴とする冷凍装置用スクリュ圧縮機。
  2. 上記調節計、上記負荷状態が上記モータの回転数である場合、上記負荷状態が過大か否かの判断を、上記入力される負荷状態信号が示すモータ回転数が、吸込圧力に応じて定められたモータの上限回転数を超えるか否かにより行い、超える場合には過大と判断し、上記モータの回転数を減少させ、超えない場合は上記その他の場合として上記モータの回転数を増大させることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置用スクリュ圧縮機。
  3. 上記調節計は、上記負荷状態がモータコイル温度である場合、上記負荷状態が過大か否かの判断を、上記入力される負荷状態信号が示すモータコイル温度が、予め定められた上限値を超えるか否かにより行い、超える場合には過大と判断し、上記モータの回転数を減少させ、超えない場合は上記その他の場合として上記モータの回転数を増大させることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置用スクリュ圧縮機。
  4. 上記調節計は、上記負荷状態がモータ電流である場合、上記負荷状態が過大か否かの判断を、上記入力される負荷状態信号が示すモータ電流が、予め定められた上限値を超えるか否かにより行い、超える場合には過大と判断し、上記モータの回転数を減少させ、超えない場合は上記その他の場合として上記モータの回転数を増大させることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置用スクリュ圧縮機。
  5. 上記調節計は、上記負荷状態が吐出温度である場合、上記負荷状態が過大か否かの判断を、上記入力される負荷状態信号が示す吐出温度が、予め定められた上限値を超えるか否かにより行い、超える場合には過大と判断し、上記モータの回転数を減少させ、超えない場合は上記その他の場合として上記モータの回転数を増大させることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置用スクリュ圧縮機。
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