JP3887191B2 - 画像情報処理装置および障害情報通知方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリンタ、コピーまたはファクシミリなどの画像情報処理にかかるユーザサービスを提供する際に動作するプログラムやアプリケーションの障害情報やハードウェア資源の障害に基づいてソフトウェア構成の再構築を行った場合の再構築情報を、画像情報処理装置の障害情報を収集する遠隔集中管理装置にネットワーク経由で送信することができる画像情報処理装置およびこのような画像情報処理装置で実行される障害情報通知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、コピーまたはファクシミリなどのユーザサービスを提供する複合機には、公衆回線網を利用して、累積印刷回数、トナーなどの残量、障害の発生などをセンターの集中管理装置に通知し、その複合機の使用状況の集計をしたり、遠隔診断したりするシステムが知られている。
【0003】
例えば、複数の複写機あるいは複合機などの画像形成装置を遠隔的に管理する遠隔集中管理装置に対し、画像形成装置で障害が発生したことを知らせる障害情報を通知するシステムなどが一般的に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の複合機では、診断プログラムによってハードウェア資源のエラーチェックを行って、ハードウェア障害しか複合機遠隔集中管理装置に対して通知していないため、アプリケーションやコントロールサービスにエラーが生じてユーザサービスの機能が停止している場合でも、遠隔集中管理装置に複合機の現在の障害内容を正確に通知することができないという問題がある。
【0005】
ところで、従来の複合機では、内部にプリンタ、コピー、スキャナおよびファクシミリ装置に対応するソフトウェア(汎用OSを含む)をそれぞれ別個に設ける構成となっており、各ソフトウェアの開発に多大の時間を要する。このため、出願人は、表示部、印刷部および撮像部などの画像形成処理で使用されるハードウェア資源を有し、プリンタ、コピーまたはファクシミリなどの各ユーザサービスにそれぞれ固有の処理を行うアプリケーションを複数搭載し、これらのアプリケーションとハードウェア資源との間に介在して、ユーザサービスを提供する際に、アプリケーションの少なくとも2つが共通的に必要とするハードウェア資源の管理、実行制御並びに画像形成処理を行う各種コントロールサービスからなるプラットホームを備えた画像形成装置を発明した。この画像形成装置によれば、アプリケーションの少なくとも2つが共通的に必要とするハードウェア資源の管理、実行制御並びに画像形成処理を行うプラットホームを備えた構成とすることによって、ソフトウェア開発の効率化を図るとともに、装置全体としての生産性を向上させることが可能となる。
【0006】
このような複合機では、複数のアプリケーションと、アプリケーションの少なくとも2つが共通的に必要とするサービスを提供する複数のコントロールサービスを有するという各モジュールが独立した構成となっているため、かかる特徴的な構成を利用することで、ユーザサービスのコピー、プリンタ、スキャナまたはファクシミリなどの各機能ごとに一部の機能制限だけで実行させ、かかる動作状況を遠隔集中管理装置に通知することが好ましい。
【0007】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、ソフトウェア障害情報およびハードウェア資源の障害に起因してソフトウェア構成に再構築に関する再構築情報を、遠隔集中管理装置に送信することにより、画像情報処理装置の動作状況を正確に伝達することができる画像情報処理装置および障害情報通知方法を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、プリンタ部またはスキャナ部を有するハードウェア資源を利用して画像情報処理にかかるアプリケーションのプロセスを複数搭載可能とし、オペレーティングシステムと、前記オペレーティングシステム上で動作し、複数の前記アプリケーションからアクセスされて前記ハードウェア資源の制御を行うプログラムのプロセスとを備えた画像情報処理装置であって、前記ハードウェア資源の障害を検知する診断手段と、前記ハードウェア資源の障害と、前記ハードウェア資源の障害に影響するプログラムおよびアプリケーションとをあらかじめ対応付け、前記対応付けは、前記障害と、前記障害に影響せずに実行可能な前記アプリケーションの緊急モードおよび前記緊急モードで実行される前記アプリケーションからアクセスされて前記障害に影響せずに実行可能な前記プログラムの緊急モードとの対応付けである再構築テーブルを記憶する記憶手段と、前記診断手段により検知された障害と前記再構築テーブルとに基づいて、前記検知された障害に影響のないプログラムおよびアプリケーションの前記緊急モードを選択して前記プログラムおよびアプリケーションを選択された前記緊急モードで起動する再構築手段と、前記再構築手段により起動されたプログラムおよびアプリケーションに関する再構築情報を、ネットワークに接続された複数の画像形成装置における障害情報を収集する遠隔集中管理装置へネットワーク経由で送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
この請求項の発明によれば、ハードウェア資源の障害を検知する診断手段と、ハードウェア資源の障害と、ハードウェア資源の障害に影響するプログラムおよびアプリケーションとをあらかじめ対応付け、対応付けは、障害と、障害に影響せずに実行可能なアプリケーションの緊急モードおよび緊急モードで実行されるアプリケーションからアクセスされて障害に影響せずに実行可能なプログラムの緊急モードとの対応付けである再構築テーブルを記憶する記憶手段と、診断手段により検知された障害と再構築テーブルとに基づいて、検知された障害に影響のないプログラムおよびアプリケーションの緊急モードを選択してプログラムおよびアプリケーションを選択された緊急モードで起動する再構築手段と、再構築手段により起動されたプログラムおよびアプリケーションに関する再構築情報を、ネットワークに接続された複数の画像形成装置における障害情報を収集する遠隔集中管理装置へネットワーク経由で送信する送信手段とを備えたことで、ハードウェア障害によりソフトウェア構成が再構築された場合でも、その再構築の状況を遠隔集中管理装置に通知することができ、画像情報処理装置の現在の状況を正確に伝達することができる。
【0010】
また、請求項にかかる発明は、請求項に記載の画像情報処理装置において、前記遠隔集中管理装置からネットワーク経由で診断要求を受信する受信手段をさらに備え、前記診断手段は、前記受信手段によって前記診断要求を受信したときに、前記ハードウェア資源の障害を検知することを特徴とする。
【0011】
この請求項の発明によれば、遠隔集中管理装置からネットワーク経由で診断要求を受信する受信手段をさらに備え、診断手段が受信手段によって診断要求を受信したときにハードウェア資源の障害を検知することで、遠隔集中管理装置からの要求に応じて動的に画像情報処理装置のソフトウェア構成の再構築の状況を伝達することができる。
【0012】
また、請求項にかかる発明は、請求項1または2に記載の画像情報処理装置において、前記送信手段は、前記診断手段により検知された障害に関するハードウェア障害情報を、前記遠隔集中管理装置にネットワーク経由で送信することを特徴とする。
【0013】
この請求項の発明によれば、送信手段が診断手段により検知された障害に関するハードウェア障害情報を遠隔集中管理装置にネットワーク経由で送信することで、ソフトウェア構成の再構築の原因を正確に伝達することができる。
【0014】
また、請求項にかかる発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像情報処理装置において、前記送信手段は、さらに、前記再構築情報を、ネットワークに接続された画像情報処理装置のクライアント端末に送信することを特徴とする。
【0015】
この請求項の発明によれば、再構築情報を、ネットワークに接続された画像情報処理装置のクライアント端末に送信することで、画像情報処理装置をネットワーク経由で使用するPCなどのクライアント端末に対して、ソフトウェア構成の再構築の状況を通知することができ、ユーザサービスの機能制限の内容を確実に伝達することができる。
【0016】
また、請求項にかかる発明は、プリンタ部またはスキャナ部を有するハードウェア資源を利用して画像情報処理にかかるアプリケーションのプロセスを複数搭載可能とし、オペレーティングシステムと、前記オペレーティングシステム上で動作し、複数の前記アプリケーションからアクセスされて前記ハードウェア資源の制御を行うプログラムのプロセスとを備えた画像情報処理装置で生じた障害に関する障害情報を通知する障害情報通知方法であって、前記ハードウェア資源の障害を検知する診断ステップと、前記診断ステップにより検知された障害と、前記ハードウェア資源の障害と前記ハードウェア資源の障害に影響するプログラムおよびアプリケーションとをあらかじめ対応付け、前記対応付けは、前記障害と前記障害に影響せずに実行可能な前記アプリケーションの緊急モードおよび前記緊急モードで実行される前記アプリケーションからアクセスされて前記障害に影響せずに実行可能な前記プログラムの緊急モードとの対応付けである再構築テーブルとに基づいて、前記検知された障害に影響のないプログラムおよびアプリケーションの前記緊急モードを選択して前記プログラムおよびアプリケーションを選択された前記緊急モードで起動する再構築ステップと、前記再構築ステップにより起動されたプログラムおよびアプリケーションに関する再構築情報を、ネットワークに接続された複数の画像情報処理装置における障害情報を収集する遠隔集中管理装置へネットワーク経由で送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
この請求項の発明によれば、ハードウェア資源の障害を検知する診断ステップと、診断ステップにより検知された障害と、ハードウェア資源の障害とハードウェア資源の障害に影響するプログラムおよびアプリケーションとをあらかじめ対応付け、対応付けは、障害と障害に影響せずに実行可能なアプリケーションの緊急モードおよび緊急モードで実行されるアプリケーションからアクセスされて障害に影響せずに実行可能なプログラムの緊急モードとの対応付けである再構築テーブルとに基づいて、検知された障害に影響のないプログラムおよびアプリケーションの緊急モードを選択してプログラムおよびアプリケーションを選択された緊急モードで起動する再構築ステップと、再構築ステップにより起動されたプログラムおよびアプリケーションに関する再構築情報を、ネットワークに接続された複数の画像情報処理装置における障害情報を収集する遠隔集中管理装置へネットワーク経由で送信する送信ステップとを含むことで、ハードウェア障害によりソフトウェア構成が再構築された場合でも、その再構築の状況を遠隔集中管理装置に通知することができ、画像情報処理装置の現在の状況を正確に伝達することができる。
【0018】
また、請求項にかかる発明は、請求項に記載の障害情報通知方法において、前記遠隔集中管理装置からネットワーク経由で診断要求を受信する受信ステップをさらに含み、前記診断ステップは、前記受信ステップによって前記診断要求を受信したときに、前記ハードウェア資源の障害を検知することを特徴とする。
【0019】
この請求項の発明によれば、遠隔集中管理装置からネットワーク経由で診断要求を受信する受信ステップをさらに含み、診断ステップが受信ステップによって診断要求を受信したときにハードウェア資源の障害を検知することで、遠隔集中管理装置からの要求に応じて動的に画像情報処理装置のソフトウェア構成の再構築の状況を伝達することができる。
【0020】
また、請求項にかかる発明は、請求項5または6に記載の障害情報通知方法において、前記送信ステップは、さらに前記診断ステップにより検知された障害に関するハードウェア障害情報を、前記遠隔集中管理装置にネットワーク経由で送信することを特徴とする。
【0021】
この請求項の発明によれば、送信ステップが診断ステップにより検知された障害に関するハードウェア障害情報を遠隔集中管理装置にネットワーク経由で送信することで、ソフトウェア構成の再構築の原因を正確に伝達することができる。
【0022】
また、請求項にかかる発明は、請求項5〜7のいずれか一つに記載の障害情報通知方法において、前記送信ステップは、さらに前記再構築情報を、ネットワークに接続された画像情報処理装置のクライアント端末に送信することを特徴とする。
【0023】
この請求項の発明によれば、送信ステップは、さらに前記再構築情報を、ネットワークに接続された画像情報処理装置のクライアント端末に送信することで、画像情報処理装置をネットワーク経由で使用するPCなどのクライアント端末に対して、ソフトウェア構成の再構築の状況を通知することができ、ユーザサービスの機能制限の内容を確実に伝達することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像情報処理装置および障害情報通知方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である画像形成装置(以下、「複合機」という)の構成を示すブロック図である。実施の形態1の複合機は、コントロールサービスやアプリケーションというソフトウェアの障害を検知して、その診断結果を公衆回線を利用して遠隔集中管理装置に送信するものである。図1に示すように、複合機100は、白黒ラインプリンタ(B&W LP)101と、カラーラインプリンタ(Color LP)102と、スキャナ、ファクシミリなどのハードウェアリソース103などを有するとともに、プラットホーム120とアプリケーション130とから構成されるソフトウェア群110とを備えている。
【0026】
プラットホーム120は、アプリケーションからの処理要求を解釈してハードウェア資源の獲得要求を発生させるコントロールサービスと、一または複数のハードウェア資源の管理を行い、コントロールサービスからの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(SRM)123と、汎用OS121とを有する。
【0027】
コントロールサービスは、複数のサービスモジュールから形成され、SCS(システムコントロールサービス)122と、ECS(エンジンコントロールサービス)124と、MCS(メモリコントロールサービス)125と、OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)126と、FCS(ファックスコントロールサービス)127と、NCS(ネットワークコントロールサービス)128とから構成される。なお、このプラットホーム120は、あらかじめ定義された関数により前記アプリケーション130から処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインタフェース(API)を有する。
【0028】
汎用OS121は、UNIXなどの汎用オペレーティングシステムであり、プラットホーム120並びにアプリケーション130の各ソフトウェアをそれぞれプロセスとして並列実行する。
【0029】
コントロールサービスのそれぞれは、プロセスとして動作し、後述する診断アプリ117から発行される診断関数を実装している。この診断関数は、各コントロールサービスの動作確認を行うために擬似的な処理を行うものであり、ハードウェア資源や他のプロセスにアクセスせずに内部で完結するような最低限の処理を実行する。そして、その処理結果によって正常またはエラー発生を示す関数戻り値を呼び出し元の診断アプリ117に返すようになっている。
【0030】
また、各コントロールサービスおよび各アプリは、プリンタ、コピーまたはファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスの機能を提供する際に実行される通常モードスレッドと、診断関数を実行する診断モードスレッドを有している。
【0031】
SRM123のプロセスは、SCS122とともにシステムの制御およびリソースの管理を行うものであり、スキャナ部やプリンタ部などのエンジン、メモリ、HDDファイル、ホストI/O(セントロI/F、ネットワークI/F、IEEE1394 I/F、RS232C I/Fなど)のハードウェア資源を利用する上位層からの要求にしたがって調停を行い、実行制御を行う。
【0032】
具体的には、このSRM123は、要求されたハードウェア資源が利用可能であるか(他の要求により利用されていないかどうか)を判断し、利用可能であれば要求されたハードウェア資源が利用可能である旨を上位層に伝える。また、SRM123は、上位層からの要求に対してハードウェア資源の利用スケジューリングを行い、要求内容(例えば、プリンタエンジンにより紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成など)を直接実施している。
【0033】
SCS122のプロセスは、アプリ管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みアプリ制御というユーザサービスを行う際に実行される通常モードスレッドと、かかる処理を実行せずに、単に上記診断関数を実行する診断モードスレッドを有している。
【0034】
ECS124のプロセスは、白黒ラインプリンタ(B&W LP)101、カラーラインプリンタ(Color LP)102、スキャナ、ファクシミリなどからなるハードウェアリソース103のエンジンの制御というユーザサービスを行う際に実行される通常モードスレッドと、このようなエンジン制御を行わずに診断関数を実行する診断モードスレッドを有している。
【0035】
MCS125のプロセスは、画像メモリの取得および解放、ハードディスク装置(HDD)の利用、画像データの圧縮および伸張などのコピー、プリンタ、ファクシミリおよびスキャナなどのユーザサービスを行う際に実行される通常モードスレッドと、かかる機能を実行せずに診断関数を実行する診断モードスレッドを有している。
【0036】
OCS126のプロセスは、オペレータと本体制御間の情報伝達手段となる操作パネル(オペレーションパネル)の制御というユーザサービスを行う際に起動される通常モードスレッドと、かかる操作パネルの制御を行わず診断関数を実行する診断モードスレッドを有している。
【0037】
FCS127のプロセスは、システムコントローラの各アプリ層からPSTN/ISDN網を利用したファクシミリ送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクシミリデータの登録/引用、ファクシミリ読みとり、ファクシミリ受信印刷、融合送受信を行うためのAPIを提供するというユーザサービスを行う際に起動される通常モードスレッドと、かかる機能を実行せずに診断関数を実行する診断モードスレッドを有している。
【0038】
NCS128は、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するためのプロセスであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、アプリケーションからデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行うというユーザサービスを行う際に実行される通常モードスレッドと、かかる機能を実行せずに診断関数を実行する診断モードスレッドを有している。
【0039】
このように、SCS122、ECS124、MCS125、OCS126、FCS127、NCS128の各診断モードスレッドはいずれも診断関数を実行してソフトウェアエラーが発生しているか否かを判断し、その結果を診断アプリ117に返すようになっている。
【0040】
アプリケーション130は、ページ記述言語(PDL)、PCLおよびポストスクリプト(PS)を有するプリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ111と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ112と、ファクシミリ用アプリケーションであるファックスアプリ113と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ114と、ネットワークファイル用アプリケーションであるネットファイルアプリ115と、工程検査用アプリケーションである工程検査アプリ116と診断用のアプリケーションである診断アプリ117を有している。
【0041】
プリンタアプリ111、コピーアプリ112、ファックスアプリ113、スキャナアプリ114、ネットファイルアプリ115、工程検査アプリ116のそれぞれも、ユーザサービスを行う際に実行される通常モードスレッドと、かかる機能を実行せずに診断関数を実行する診断モードスレッドを有している。
【0042】
アプリケーションのそれぞれは、いずれもプロセスとして動作する。診断アプリ117を除く各アプリも、コントロールサービスと同様に、診断アプリ117から関数呼び出しされる診断関数を実装している。この診断関数は、各アプリの動作確認を行うために擬似的な処理を行うものであり、ユーザサービスの機能を停止し、かつコントロールサービスへのアクセスを行わずに内部で完結するような最低限の処理を実行する。そして、その処理結果によって正常またはエラー発生を示す関数戻り値を呼び出し元の診断アプリ117に返すようになっている。
【0043】
診断アプリ117は、コントロールサービスまたはアプリケーション130の診断要求があったときに起動される。そして、各コントロールサービス、SRM123および各アプリに対して順番に診断関数の呼び出しを行う。そしてそれらの関数戻り値が正常かエラー発生かをチェックしてエラー発生の関数戻り値の場合には、その関数戻り値からソフトウェアエラーの種類を判断し、そのソフトウェアエラーの種類とソフトウェアエラーが生じているソフトウェア(各コントロールサービス、SRM123、各アプリ)の名称などのエラー情報をオペレーションパネルのディスプレイに表示する。また、これらのエラー情報は、NCS128が正常動作している場合にはNCS128を介して、公衆回線などのネットワークを利用して遠隔集中管理装置のコンピュータへ送信するようになっている。なお、診断アプリ117は本発明における診断手段を構成するものである。
【0044】
図2は、実施の形態1の複合機を含む遠隔集中管理システムの構成を示すブロック図である。この遠隔集中管理システムは、遠隔集中管理装置200と、複数の複合機100とが公衆回線によって接続された構成となっている。
【0045】
遠隔集中管理装置200、システム全体の制御を実行するコンピュータ201と、光磁気ディスク、磁気テープ、フロッピーディスク、ICカード等の外部記憶装置202と、多チャネル型の多チャネル通信制御装置(CCU)203とにより構成されている。また、上記多チャネル通信制御装置203には、公衆回線網204が接続され、通信アダプタ205を介して、キーカード装置206および複合機100が複数組接続されている。さらに、複合機100には、LANなどのネットワークによりプリンタクライアントとなるPC(Personal Computer)207がクライアント端末として接続されている。
【0046】
また、キーカード装置206は、顧客先に配置された複写機100ごとに接続され、複合機100の使用情報、ソフトウェア障害情報、再構築情報などを通信アダプタ205に出力するように構成されている。この通信アダプタ205は、顧客先のキーカード装置206および複合機100の近傍に配置されている。さらに、通信アダプタ205は、顧客先のファクシミリ装置あるいは一般電話器と接続され、該ファクシミリ装置あるいは一般電話器の未使用時(回線の空き状態)に、多チャネル通信制御装置203および通信アダプタ205の間で公衆回線網204を介してデータ通信(オフトーク通信方式)が可能に構成されている。
【0047】
次に、このように構成された実施の形態1の複合機による障害情報の通知処理について説明する。図3は、実施の形態1の複合機100におけるコントロールサービスおよびアプリケーション130の診断要求から診断処理までの全体の流れを示すフローチャートである。
【0048】
複合機100によるユーザサービスの処理を実行中、診断要求があると、この診断要求をSCS122で受け取る(ステップS301)。ここで、診断要求は、公衆回線で接続された遠隔集中管理装置200から送信される。複合機100では、この診断要求を、通信アダプタ205、キーカード装置206を経由してNCS128で受信し、SCS122が受け取る。このため、通信アダプタ205、キーカード装置206およびNCS128は本発明における受信手段を構成する。
【0049】
ついで、SCS122はプログラム起動部(図示せず)に対して診断アプリ117の起動を要求し、これによって診断アプリ117がプラットホーム120上に起動される(ステップS302)。そして、診断アプリ117によって、コントロールサービスおよびアプリケーションの診断処理が実行される(ステップS303)。
【0050】
図4は、実施の形態1の複合機100の診断アプリ117によるコントロールサービスおよびアプリケーションの診断の処理手順を示すフローチャートである。
【0051】
診断アプリ117のプロセスが起動されると、まず各コントロールサービスおよび各アプリのプロセスをサーバプロセスとしたクライアントプロセスとして動作し、各コントロールサービスおよび各アプリのプロセスに対して順番に診断関数の呼び出しを行う(ステップS401)。そして、診断アプリ117は、関数戻り値待ち状態となる。
【0052】
各コントロールサービスまたは各アプリのプロセスでは、診断アプリ117から診断関数呼び出しを受信すると、診断関数により上述の擬似的な処理を実行し、その処理結果を正常または障害発生の旨の関数戻り値として診断アプリ117へ返す。なお、エラーが発生している場合には、戻り値の数値によってソフトウェア障害の種類を識別できるように、障害時の戻り値をあらかじめ定義しておく。
【0053】
診断アプリ117は、関数戻り値を受信すると(ステップS402)、その関数戻り値によって各コントロールサービスまたは各アプリが正常動作しているか否かを判断する(ステップS403)。そして、障害が発生している場合には、関数戻り値の数値によってソフトウェア障害の種別を特定し(ステップS404)、複合機100の機種識別情報と、ソフトウェア障害種別と障害が発生しているコントロールサービスまたはアプリケーションの名称あるいは識別記号などをソフトウェア障害情報としたデータを生成し、オペレーションパネルのディスプレイに表示する。また、このソフトウェア障害情報のデータを、NCS128によってキーカード装置206および通信アダプタ205を経由して公衆回線を利用して遠隔集中管理装置200に送信するとともに、クライアント端末であるPC207にLAN経由で送信する(ステップS405)。なお、NCS128、キーカード装置206および通信アダプタ205は本発明の送信手段を構成する。一方、ステップS403において、関数戻り値が正常を示す場合には、診断を行ったコントロールサービス、アプリケーションは正常動作していると判断する。
【0054】
このようなステップS401〜S405までの診断処理をすべてのコントロールサービスおよびすべてのアプリケーションに対して繰り返し実行する(ステップS406)。これにより、検知されたすべてのソフトウェア障害情報が遠隔集中管理装置200に送信されることになる。
【0055】
このように実施の形態1の複合機100では、診断アプリ117によって検知したコントロールサービスまたはアプリケーション130の障害に関するソフトウェア障害情報を遠隔集中管理装置200に公衆回線を利用して送信しているので、コントロールサービスやアプリケーションというソフトウェアで生じた障害を遠隔集中管理装置200に通知することができ、複合機100の動作状況を正確に伝達することができる。
【0056】
なお、実施の形態1にかかる複合機100では、本発明の診断手段を診断アプリ117に適用しているが、このほか、同様の機能を、たとえば診断コントロールサービスとして、プラットホーム120に含める構成としても良い。
【0057】
(実施の形態2)
実施の形態1の複合機100は、ソフトウェア障害情報を遠隔集中管理装置200に送信していたが、この発明の実施の形態2にかかる複合機100は、ソフトウェア構成の再構築情報を遠隔集中管理装置200に送信するものである。
【0058】
実施の形態2にかかる複合機100の構成、遠隔集中管理システムの構成については実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0059】
実施の形態2の複合機100では、コントロールサービスおよびアプリケーション130の各プロセスは実施の形態1と同様に通常モードスレッドを有する他、さらに緊急モードスレッドを有している。
【0060】
すなわち、SCS122のプロセスは、ハードウェア資源の診断およびハードウェア資源の診断結果に応じて複合機100上で動作させるアプリケーションおよびコントロールサービスの再構築を行う再構築モードスレッドを有している。なお、このSCS122の再構築モードスレッドは、本発明における診断手段および再構築手段を構成する。
【0061】
MCS125のプロセスは、メモリまたはハードディスクに障害が発見された場合に一定の機能を制限して実行する複数の緊急モードスレッドを有している。MCS緊急モードスレッド1は、増設メモリに障害があった場合に起動されるものであり、主メモリのみから必要なサイズの領域を確保する。MCS緊急モードスレッド2は、ハードディスクに障害があったときに起動されるものであり、画像データをハードディスクに格納せずにメモリに展開するため、メモリから画像データ格納用の領域を確保する。
【0062】
FCS127のプロセスは、ハードウェア資源に障害があった場合に一定の機能を制限して実行する複数のFCS緊急モードスレッドを有している。FCS緊急モードスレッド1は、増設メモリに障害があった場合に起動され、MCS125に対してMCS緊急モードスレッド1とのみ関数呼び出しまたはメッセージ送受信などによるプロセス間通信を行うものである。FCS緊急モードスレッド2は、ハードディスクに障害があった場合に起動され、MCSに対してはMCS緊急モードスレッド2とのみ関数呼び出しまたはメッセージ送受信によるプロセス間通信を行う。FCS緊急モードスレッド3は、ネットワークボードに障害があった場合に起動され、ネットワーク上のPCからのPC FAXの機能を制限したものである。このように、MCS125、FCS127の各緊急モードスレッドはいずれもハードウェア資源の障害に応じて実行可能な機能を制限したものとなっている。
【0063】
プリンタアプリ111、コピーアプリ112、ファックスアプリ113のそれぞれも、ハードウェア資源が正常な場合にすべての機能の実行が可能な通常モードスレッドと、ハードウェア資源に障害があった場合に一定の機能を制限して実行する緊急モードスレッドを有している。
【0064】
プリンタアプリ緊急モードスレッド1は、増設メモリに障害があった場合に起動され、印刷ページのソート、回転、変倍、集約(1ページに複数ページ分を集約して印刷する機能)、試し印刷、機密印刷などの機能を実行せず、両面印刷を一定ページ数分だけ可能とするなどメモリを大量に必要とする機能に制限を設けている。また、プリンタアプリ緊急モードスレッド1は、MCS125に対しては、増設メモリからの領域確保が制限されたMCS緊急モードスレッド1とのみ関数呼び出しまたはメッセージ送受信などによるプロセス間通信を行う。
【0065】
プリンタアプリ緊急モードスレッド2は、ハードディスクに障害があった場合に起動され、印刷時の印刷ページのソート、回転、変倍、集約、試し印刷、機密印刷、両面印刷など、画像データのハードディスクへの一時的格納を必要とする機能を実行せず、かつMCS125に対しては、ハードディスクからの領域確保が制限されたMCS緊急モードスレッド2とのみ関数呼び出しまたはメッセージ送受信などによるプロセス間通信を行う。
【0066】
プリンタアプリ緊急モードスレッド3は、ネットワークボードに障害があった場合に起動され、PC FAXの実行ができないように、FCS127に対するプロセス間通信を制限したものである。
【0067】
プリンタアプリ緊急モードスレッド3は、ファックスエンジンに障害があった場合に起動され、PC FAXの実行ができないように、FCS127に対するプロセス間通信を制限したものである。
【0068】
コピーアプリ緊急モードスレッド1は、増設メモリに障害があった場合に起動され、コピーページのソート、回転、変倍、集約などの機能を実行せず、両面コピーおよび試しコピーを一定ページ数分だけ可能とするなどのメモリを大量に必要とする機能に制限を設けている。また、コピーアプリ緊急モードスレッド1は、MCS125に対しては、増設メモリからの領域確保が制限されたMCS緊急モードスレッド1とのみ関数呼び出しまたはメッセージ送受信などによるプロセス間通信を行う。
【0069】
コピーアプリ緊急モードスレッド2は、ハードディスクに障害があった場合に起動され、コピーページのソート、回転、変倍、集約、両面コピーおよび試しコピーなど、画像データのハードディスクへの一時的格納を必要とする機能を実行せず、かつMCS125に対しては、ハードディスクからの領域確保が制限されたMCS緊急モードスレッド2とのみ関数呼び出しまたはメッセージ送受信などによるプロセス間通信を行う。
【0070】
ファックスアプリ緊急モードスレッド1は、増設メモリに障害があった場合に起動され、メモリ受信やメモリ送信を実行不可能とし、ファクシミリ登録件数の最大値を少なく設定し、かつFCS緊急モードスレッド1に対してはFCS緊急モードスレッド1とのみ関数呼び出しまたはメッセージ送受信などによるプロセス間通信を行う。
【0071】
ファックスアプリ緊急モードスレッド2は、ハードディスクに障害があった場合に起動され、メモリ受信やメモリ送信を実行不可能とし、ファクシミリ登録件数の最大値を少なく設定し、かつFCS127に対してはFCS緊急モードスレッド2とのみ関数呼び出しまたはメッセージ送受信などによるプロセス間通信を行うものである。
【0072】
次に、このように構成された実施の形態2の複合機100による障害情報の通知処理について説明する。図5は、実施の形態2にかかる複合機100におけるソフトウェア再構築処理および通知処理の手順を示すフローチャートである。図7は、このソフトウェア再構築処理で参照される再構築テーブルの一例を示す説明図である。
【0073】
図7に示すように、再構築テーブルには、増設メモリエラーなどのハードウェア資源のエラーに対応して、各コントロールサービス、SRM123および各アプリケーション130の起動の可否、起動するスレッド(通常モードスレッド/緊急モードスレッド)および制限機能があらかじめ定められて記録されている。なお、再構築テーブルは、フラッシュメモリなどにコントロールサービスやアプリケーション130のプログラムとともにあらかじめ格納されている。
【0074】
複合機100によるサービスの処理を実行中、診断要求があると、この診断要求をSCS122で受け取る(ステップS501)。ここで、診断要求は、公衆回線で接続された遠隔集中管理装置200から送信される。複合機100では、この診断要求を、通信アダプタ205、キーカード装置206を経由してNCS128で受信し、SCS122が受け取る。
【0075】
ついで、SCS122は自プロセス内部で再構築モードスレッドを起動する(ステップS502)。そして、この再構築モードスレッドによって、以下に説明するハードウェア資源の診断処理およびソフトウェアの再構築処理が行われる。
【0076】
SCS122の再構築モードスレッドでは、未診断のデバイスに対して順にハードウェアエラーの有無をチェックすることによりデバイスの診断を行う(ステップS503)。ここで、図6は、SCS122の再構築モードスレッドによって実行されるハードウェア資源の各デバイスの診断処理手順を示すフローチャートである。SCS122の再構築モードスレッドでは、未診断のデバイスに対して順にハードウェアエラーの有無をチェックすることによりデバイスの診断を行う(ステップS601)。
【0077】
ここで、たとえば、メモリに対する診断は、アドレス線およびデータ線のそれぞれについて行われ、書き込んだ値に拘わらず固定値となってしまうか否か、および書き込んだ値が他のデータ線に現れてしまうか否かをチェックする。なお、具体的なチェック方法および他のデバイスのエラーチェックについては公知の診断方法と同様なので説明を省略する。
【0078】
そして、デバイスの診断結果が正常かエラーかを確認し(ステップS602)、エラーの場合には、検知されたエラーが致命的エラーであるか否かを判断する(ステップS603)。ここで、致命的エラーとは、複合機100の起動に影響があるか、起動した場合でもユーザサービスが全く提供できないようなエラーをいい、例えば主メモリのエラーなどが該当する。逆に、増設メモリのエラーやネットワークインタフェースのエラーなど、それ自体は致命的なものであっても、他のデバイスによる代替えによって機能を制限した状態でユーザサービスの提供が可能となったり、例えばプリントの機能のみ実行できず、スキャナ、コピーの機能は実行できるような、一部のユーザサービスが提供可能な場合には、本実施形態では致命的なエラーではないと判断する。
【0079】
そして、致命的エラーである場合には、重度の障害のために複合機100を起動できない旨のメッセージをオペレーションパネルのディスプレイに表示して(ステップS606)、複合機100を停止する(ステップS607)。一方、上述の致命的エラーでない場合には、障害があるデバイス名、エラー番号などを診断結果としてSRAMに格納する(ステップS604)。
【0080】
以上、ステップS601からステップS604までの診断処理を、すべてのデバイスに対して行い(ステップS605)。、ハードウェア資源の診断処理は終了する。
【0081】
つぎに、図5に戻り、SCS122の再構築モードスレッドは、SRAMに格納されている診断結果を取得し(ステップS504)、さらにフラッシュメモリから再構築テーブルを読み出す(ステップS505)。
【0082】
つぎに、取得した診断結果と再構築テーブルとを参照して、ハードウェア資源の障害に対応して、起動しないとして登録されているコントロールサービスおよびアプリケーションと、緊急モードスレッドを起動するとして登録されているコントロールサービス、SRM123およびアプリケーションを選択する(ステップS506)。
【0083】
そして、選択されたコントロールサービス、アプリケーションおよびSRM123に対して、スレッドを切り替える旨の指令メッセージを送信する(ステップS507)。このスレッド切り替えの指令メッセージは、より具体的には、再構築テーブルで起動しないとして登録されているコントロールサービスおよびアプリケーションに対しては、通常モードスレッドの実行を停止すべき旨を指示し、緊急モードスレッドを起動するとして登録されているコントロールサービス、SRM123およびアプリケーションに対しては、通常モードスレッドの実行を停止するとともに緊急モードスレッドを実行する旨を指示するものである。
【0084】
スレッド切り替えの指示メッセージを受信したコントロールサービス、アプリケーションおよびSRM123では、通常モードスレッドの実行を停止すべき旨の指示の場合には通常モードスレッドを停止してプロセスを終了する。また、通常モードスレッドの実行を停止するとともに緊急モードスレッドを実行する旨の指示の場合には、機能制限のある緊急モードスレッドを起動する。これにより、ハードウェア資源の障害に応じたソフトウェアの再構築が完了する。
【0085】
そして、複合機100の機種識別情報とハードウェア障害の種別とからなるハードウェア障害情報のデータを生成する。また、再構築テーブルを参照して、機能制限の内容と、起動していないコントロールサービスおよびアプリケーション並びに緊急モードスレッドで起動しているコントロールサービスおよびアプリケーションの名称または識別記号とからなる再構築情報のデータを生成する。そして、生成されたハードウェア障害情報と再構築情報を、NCS128によってキーカード装置206および通信アダプタ205を経由して公衆回線を利用して遠隔集中管理装置200に送信するとともに、クライアント端末であるPC207にLAN経由で送信する(ステップS508)。これにより、検知されたすべてのハードウェア障害情報と再構築情報が遠隔集中管理装置200に送信されることになる。
【0086】
このように実施の形態2にかかる複合機100では、SCS122の再構築モードスレッドによってハードウェア資源の障害を検知し、ハードウェア障害に影響のないコントロールサービスおよびアプリケーションを実行し、検知されたハードウェア障害と、再構築情報を、公衆回線を利用して遠隔集中管理装置200に送信しているので、ハードウェア障害によりソフトウェア構成が再構築された場合でも、その再構築の状況を遠隔集中管理装置に通知することができ、複合機100の現在のソフトウェア構成などの状況を正確に伝達することができる。
【0087】
なお、実施の形態2にかかる複合機100では、ハードウェア資源の診断処理を、SCS122の再構築モードスレッドで実行しているが、診断処理のみを行う診断モードスレッドをSCS122のプロセス内で生成し、この診断モードスレッドによってハードウェア資源の診断処理を実行するように構成してもよい。
【0088】
また、実施の形態2にかかる複合機100では、ソフトウェア構成の再構築処理をSCS122の再構築モードスレッドで実行しているが、コントロールサービス層に新たなコントロールサービスを生成し、この新たなコントロールサービスで再構築処理を実行するように構成しても良い。
【0089】
また、実施の形態2にかかる複合機100で説明した再構築テーブルおよび各緊急モードスレッドは、一例を示すものであり、ハードウェア資源の障害に応じて任意に定めることが可能である。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項にかかる発明によれば、ハードウェア障害によりソフトウェア構成が再構築された場合でも、その再構築の状況を遠隔集中管理装置に通知することができ、画像情報処理装置の現在の状況を正確に伝達することができるという効果を奏する。
【0091】
また、請求項にかかる発明によれば、遠隔集中管理装置からの要求に応じて動的に画像情報処理装置のソフトウェア構成の再構築の状況を伝達することができるという効果を奏する。
【0092】
また、請求項にかかる発明によれば、ソフトウェア構成の再構築の原因を正確に伝達することができるという効果を奏する。
【0093】
また、請求項にかかる発明によれば、画像情報処理装置をネットワーク経由で使用するPCなどのクライアント端末に対して、ソフトウェア構成の再構築の状況を通知することができ、ユーザサービスの機能制限の内容を確実に伝達することができるという効果を奏する。
【0094】
また、請求項にかかる発明によれば、ハードウェア障害によりソフトウェア構成が再構築された場合でも、その再構築の状況を遠隔集中管理装置に通知することができ、画像情報処理装置の現在の状況を正確に伝達することができるという効果を奏する。
【0095】
また、請求項にかかる発明によれば、遠隔集中管理装置からの要求に応じて動的に画像情報処理装置のソフトウェア構成の再構築の状況を伝達することができるという効果を奏する。
【0096】
また、請求項にかかる発明によれば、ソフトウェア構成の再構築の原因を正確に伝達することができるという効果を奏する。
【0097】
また、請求項にかかる発明によれば、画像情報処理装置をネットワーク経由で使用するPCなどのクライアント端末に対して、ソフトウェア構成の再構築の状況を通知することができ、ユーザサービスの機能制限の内容を確実に伝達することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1の複合機を含む遠隔集中管理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】 実施の形態1の複合機におけるコントロールサービスおよびアプリケーションの診断要求から診断処理までの全体の流れを示すフローチャートである。
【図4】 実施の形態1の複合機によるコントロールサービスおよびアプリケーションの診断の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】 実施の形態2にかかる複合機におけるソフトウェア再構築処理および通知処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】 実施の形態2の複合機によるハードウェア資源の各デバイスの診断処理手順を示すフローチャートである。
【図7】 実施の形態2の複合機によるソフトウェア再構築処理で参照される再構築テーブルの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
100 複合機
101 白黒ラインプリンタ
102 カラーラインプリンタ
103 ハードウェアリソース
110 ソフトウェア群
111 プリンタアプリ
112 コピーアプリ
113 ファックスアプリ
114 スキャナアプリ
115 ネットファイルアプリ
116 工程検査アプリ
117 診断アプリ
120 プラットホーム
121 汎用OS
122 SCS
123 SRM
124 ECS
125 MCS
126 OCS
127 FCS
128 NCS
130 アプリケーション
200 遠隔集中管理装置
201 コンピュータ
202 外部記憶装置
203 多チャネル通信制御装置
204 公衆回線網
205 通信アダプタ
206 キーカード装置

Claims (8)

  1. プリンタ部またはスキャナ部を有するハードウェア資源を利用して画像情報処理にかかるアプリケーションのプロセスを複数搭載可能とし、オペレーティングシステムと、前記オペレーティングシステム上で動作し、複数の前記アプリケーションからアクセスされて前記ハードウェア資源の制御を行うプログラムのプロセスとを備えた画像情報処理装置であって、
    前記ハードウェア資源の障害を検知する診断手段と、
    前記ハードウェア資源の障害と、前記ハードウェア資源の障害に影響するプログラムおよびアプリケーションとをあらかじめ対応付け、前記対応付けは、前記障害と、前記障害に影響せずに実行可能な前記アプリケーションの緊急モードおよび前記緊急モードで実行される前記アプリケーションからアクセスされて前記障害に影響せずに実行可能な前記プログラムの緊急モードとの対応付けである再構築テーブルを記憶する記憶手段と、
    前記診断手段により検知された障害と前記再構築テーブルとに基づいて、前記検知された障害に影響のないプログラムおよびアプリケーションの前記緊急モードを選択して前記プログラムおよびアプリケーションを選択された前記緊急モードで起動する再構築手段と、
    前記再構築手段により起動されたプログラムおよびアプリケーションに関する再構築情報を、ネットワークに接続された複数の画像形成装置における障害情報を収集する遠隔集中管理装置へネットワーク経由で送信する送信手段と、
    を備えたことを特徴とする画像情報処理装置。
  2. 前記遠隔集中管理装置からネットワーク経由で診断要求を受信する受信手段をさらに備え、
    前記診断手段は、前記受信手段によって前記診断要求を受信したときに、前記ハードウェア資源の障害を検知することを特徴とする請求項に記載の画像情報処理装置。
  3. 前記送信手段は、前記診断手段により検知された障害に関するハードウェア障害情報を、前記遠隔集中管理装置にネットワーク経由で送信することを特徴とする請求項1または2に記載の画像情報処理装置。
  4. 前記送信手段は、さらに、前記再構築情報を、ネットワークに接続された画像情報処理装置のクライアント端末に送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像情報処理装置。
  5. プリンタ部またはスキャナ部を有するハードウェア資源を利用して画像情報処理にかかるアプリケーションのプロセスを複数搭載可能とし、オペレーティングシステムと、前記オペレーティングシステム上で動作し、複数の前記アプリケーションからアクセスされて前記ハードウェア資源の制御を行うプログラムのプロセスとを備えた画像情報処理装置で生じた障害に関する障害情報を通知する障害情報通知方法であって、前記ハードウェア資源の障害を検知する診断ステップと、
    前記診断ステップにより検知された障害と、前記ハードウェア資源の障害と前記ハードウェア資源の障害に影響するプログラムおよびアプリケーションとをあらかじめ対応付け、前記対応付けは、前記障害と前記障害に影響せずに実行可能な前記アプリケーションの緊急モードおよび前記緊急モードで実行される前記アプリケーションからアクセスされて前記障害に影響せずに実行可能な前記プログラムの緊急モードとの対応付けである再構築テーブルとに基づいて、前記検知された障害に影響のないプログラムおよびアプリケーションの前記緊急モードを選択して前記プログラムおよびアプリケーションを選択された前記緊急モードで起動する再構築ステップと、
    前記再構築ステップにより起動されたプログラムおよびアプリケーションに関する再構築情報を、ネットワークに接続された複数の画像情報処理装置における障害情報を収集する遠隔集中管理装置へネットワーク経由で送信する送信ステップと、
    を含むことを特徴とする障害情報通知方法。
  6. 前記遠隔集中管理装置からネットワーク経由で診断要求を受信する受信ステップをさらに含み、
    前記診断ステップは、前記受信ステップによって前記診断要求を受信したときに、前記ハードウェア資源の障害を検知することを特徴とする請求項に記載の障害情報通知方法。
  7. 前記送信ステップは、さらに前記診断ステップにより検知された障害に関するハードウェア障害情報を、前記遠隔集中管理装置にネットワーク経由で送信することを特徴とする請求項5または6に記載の障害情報通知方法。
  8. 前記送信ステップは、さらに前記再構築情報を、ネットワークに接続された画像情報処理装置のクライアント端末に送信することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の障害情報通知方法。
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