以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、ライセンス期限延長方法、およびライセンス期限延長プログラムの一実施の形態を詳細に説明する。以下の実施の形態においては、本発明における画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機(MFP:Multi Function Peripherals)に適用した例を示すが、これに限定されることなく、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、スキャナ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態の複合機を含んで構成される遠隔管理システムについて説明する。図1は、実施の形態1にかかる遠隔管理システムの構成を示す概要図である。図1に示すように、遠隔管理システムは、仲介装置200と、ライセンス管理サーバ300と、ソフトウェア配布サーバ400と、管理装置500とが、インターネットなどのネットワーク80を介して接続されている。そして、仲介装置200とネットワーク80との間には、ファイアウォール90が設けられている。また、仲介装置200は、複数の複合機100a、100b、100c(以下、特定しない複合機を単に複合機100と称する。)が接続されている。
ファイアウォール90は、公衆回線やインターネットなどの外部ネットワークを通じて仲介装置200に侵入した第三者により不正が行われないように、外部との境界を流れるデータを監視し、不正なアクセスを検出・遮断する。
複合機100a、100b、100cは、コピー、ファックス、プリンタなどの複数の機能を備えた装置であって、LAN(Local Area Network)などのローカルネットワークにより仲介装置200に接続されている。本実施の形態の遠隔管理システムでは、3台の複合機100a、100b、100cが接続されているが、これに限定されることなく、1台、2台、または4台以上の複合機を接続した構成としてもよい。
ソフトウェア配布サーバ400は、複合機100において利用されるアプリケーションを保持しており、該アプリケーションを、仲介装置200を介して複合機100に提供する装置である。
ライセンス管理サーバ300は、ソフトウェア配布サーバ400から提供され、複合機100にインストールされるアプリケーションのライセンス(利用権)や、複合機100において実行される機能のライセンス(利用権)を、仲介装置200を介して管理する装置である。
仲介装置200は、ソフトウェア配布サーバ400およびライセンス管理サーバ300と、複合機100a、100b、100cとの間で行われる処理を仲介する装置である。具体的には、ソフトウェア配布サーバ400が提供するアプリケーションを複合機100a、100b、100cに送信したり、ライセンス管理サーバ300が管理するアプリケーションや装置において実行される機能のライセンスデータを要求して、複合機100a、100b、100cに送信する。なお、ライセンスデータとは、アプリケーションや装置において実行される機能のライセンスに関する情報、例えば、ライセンスを識別するライセンスIDや当該ライセンスの利用期限などが記述されたデータである。
管理装置500は、仲介装置200を介して複合機100a、100b、100cを遠隔管理する装置である。管理装置500は、複合機のメーカやサービス提供会社等のサービスセンタ等に設置されたサーバ装置であり、各種の管理データを格納する管理用データベースを備えている。
管理用データベースには、顧客ごとに、顧客サイトでの管理対象の複合機に関するネットワーク機器構成、顧客情報及び技術情報等の管理情報が格納されている。ネットワーク機器構成・管理情報は、例えば、各顧客サイトのネットワーク構成と当該ネットワークに接続されている複合機の構成、当該複合機の機種、機番、納入日、設置場所情報等の各情報で構成され、管理対象である複合機とネットワーク構成を特定できる情報である。また、顧客情報は、例えば、顧客名、住所、電話番号、FAX番号、機器管理者、ネットワーク管理者等で構成され、顧客及び連絡先、特に機器管理者とネットワーク管理者への連絡先情報等を特定できる情報である。また、技術情報は、例えば、機種、機番、印刷枚数やスキャナ枚数等のカウント値、故障コード、推定原因等から構成され、故障した管理対象の複合機の現象に対する原因と処置をある程度特定できる情報である。
そして、本実施例の遠隔管理システムは、遠隔管理を実現するため、各装置に、RPC(Remote Procedure Call)により、相互実装するアプリケーションのメソッドに対する処理の要求、応答を送受信する機能を有しており、また、RPCを実現するために、SOAP(Simple Object Access Protocol)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)等のプロトコルを利用することができる。
また、上記の接続環境において、仲介装置200とネットワーク80との間にファイアウォール90があるため、管理装置500が直接仲介装置200に要求を送信する際に、ファイアウォール90にはじかれるという問題点がある。このため、仲介装置200から定期的に管理装置500にポーリングを行うと、管理装置500は、ファイアウォール90のHTTPレスポンスが通過できる特性を利用して、HTTPレスポンスにより仲介装置200へ要求等を送信する方策を用いることができる。
次に、複合機100について説明する。本実施の形態にかかる複合機100は、装置において実行される機能のライセンスの利用期限内において、当該機能を利用して各種処理の実行が可能となっている。具体的には、例えば、複合機100は、メール機能やファクシミリ機能等を有している場合には、メールの受信や送信やファクシミリの受信や送信などにおいて利用される受信機能や送信機能のライセンスを取得し、当該ライセンスの利用期限内において、メールの送受信、ファクシミリの送受信等の処理の実行が可能となっている。なお、実施の形態1では、装置において実行される機能を限定せずに説明を行うものとする。
図2は、実施の形態1にかかる複合機のソフトウェア構成図である。図2に示すように、複合機100は、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101と、カラーレーザプリンタ(Color LP)102と、HDD(Hard Disk Drive)103と、スキャナ、ファクシミリ、メモリなどのハードウェアリソース104と、通信I/F(インターフェース)105と、利用者からの入力を受付けるとともに、利用者に各種情報を表示する操作パネル106とを有するとともに、プラットホーム120と、アプリケーション130とから構成されるソフトウェア群110とを備えている。
本実施の形態の複合機100では、HDD103に、ソフトウェア配布サーバ400から仲介装置200を介して取得したアプリケーション、およびライセンス管理サーバ300から仲介装置200を介した取得した該アプリケーションのライセンスデータ、ライセンス管理サーバ300から仲介装置200を介した取得した複合機100において実行される機能のライセンスデータ、および複合機100に固有の識別情報である機器情報などが保存されている。
プラットホーム120は、アプリケーションからの処理要求を解釈してハードウェア資源の獲得要求を発生させるコントロールサービスと、一または複数のハードウェア資源の管理を行い、コントロールサービスからの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(SRM)123と、汎用OS121とを有する。
コントロールサービスは、複数のサービスモジュールから形成され、SCS(システムコントロールサービス)122と、ECS(エンジンコントロールサービス)124と、MCS(メモリコントロールサービス)125と、OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)126と、FCS(ファックスコントロールサービス)127と、NCS(ネットワークコントロールサービス)128と、NRS(ニューリモートサービス)129と、実行制御サービス131と、から構成される。このプラットホーム120は、あらかじめ定義された関数により前記アプリケーション130から処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインタフェース(API)を有する。
汎用OS121は、UNIX(登録商標)などの汎用オペレーティングシステムであり、プラットホーム120並びにアプリケーション130の各ソフトウェアをそれぞれプロセスとして並列実行する。
SRM123のプロセスは、SCS122とともにシステムの制御およびリソースの管理を行うものである。SRM123のプロセスは、スキャナ部やプリンタ部などのエンジン、メモリ、HDDファイル、ホストI/O(セントロI/F、ネットワークI/F、IEEE1394 I/F、RS232C I/Fなど)のハードウェア資源を利用する上位層からの要求にしたがって調停を行い、実行制御する。
具体的には、このSRM123は、要求されたハードウェア資源が利用可能であるか(他の要求により利用されていないかどうか)を判断し、利用可能であれば要求されたハードウェア資源が利用可能である旨を上位層に伝える。また、SRM123は、上位層からの要求に対してハードウェア資源の利用スケジューリングを行い、要求内容(例えば、プリンタエンジンにより紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成など)を直接実施している。
SCS122のプロセスは、アプリ管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みアプリ制御などを行う。
ECS124のプロセスは、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101、カラーレーザプリンタ(Color LP)102、スキャナ、ファクシミリなどからなるハードウェアリソース104のエンジンの制御を行う。
MCS125のプロセスは、画像メモリの取得および解放、ハードディスク装置(HDD103)の利用、画像データの圧縮および伸張などを行う。
FCS127のプロセスは、システムコントローラの各アプリ層からPSTN/ISDN網を利用したファクシミリ送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクシミリデータの登録/引用、ファクシミリ読みとり、ファクシミリ受信印刷、融合送受信を行うためのAPIを提供する。
NCS128のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するためのプロセスであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、アプリケーションからデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。
OCS126のプロセスは、オペレータ(利用者)と本体制御間の情報伝達手段となる操作パネル106の制御を行う。OCS126は、操作パネル106からキー押下(またはタッチ操作)をキーイベントとして取得し、取得したキーに対応したキーイベント関数をSCS122に送信するOCSプロセスの部分と、アプリケーション130またはコントロールサービスからの要求により操作パネル106に各種画面を描画出力する描画関数やその他操作パネル106に対する制御を行う関数などがあらかじめ登録されたOCSライブラリの部分とから構成される。このOCSライブラリは、アプリケーション130およびコントロールサービスの各モジュールにリンクされて実装されている。なお、OCS126のすべてをプロセスとして動作させるように構成しても良く、あるいはOCS126のすべてをOCSライブラリとして構成しても良い。
実行制御サービス131は、複合機100において利用される機能による処理の実行を制御するものであり、以下において詳細に説明する。
図3は、実施の形態1にかかる複合機の実行制御サービスにおける機能の説明図である。図3に示すように、実行制御サービス131は、利用期限管理部151と、実行部152と、問合わせ部153と、取得部154と、利用期限延長部155とを主に備えている。
利用期限管理部151は、複合機100において実行される機能のライセンスの利用期限を管理するものである。具体的には、利用期限管理部151は、ライセンス管理サーバ300から取得し、HDD103に記憶されたライセンスデータに記述された利用期限を参照して、複合機100において実行される機能のライセンスが利用期限内か否かを把握する。
実行部152は、複合機100において、各種機能による処理を実行するものである。上述したように、本実施の形態では、複合機100において実行される機能を限定しないが、例えば、メールの受信や送信やファクシミリの受信や送信などにおいて利用される受信機能や送信機能や、スキャナにより原稿を読み込む読込機能、画像データを記録媒体に印刷する印刷機能などが挙げられる。
問合わせ部153は、複合機100の機能による処理の実行中に、その機能のライセンスの利用期限が切れる場合、利用期限が途過する前に、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の識別情報である機器情報とともに、利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行うものである。また、問合わせ部153は、延長した機能のライセンスの利用期限が、その機能による処理が終了する前に切れる場合、ライセンス管理サーバ300に、再度問合わせを行う。
取得部154は、ライセンス管理サーバ300から機能のライセンスデータを取得し、HDD103に記憶するものである。また、取得部154は、ライセンス管理サーバ300から、問合わせ部153による問合わせに対する結果である問合わせ結果を取得する。
利用期限延長部155は、取得部154によって、利用期限の延長が可能である旨の問合わせ結果を取得した場合、取得した問合わせ結果に基づいてライセンスデータに記述することで、機能のライセンスの利用期限を延長するものである。また、利用期限延長部155は、実行中の機能による処理が終了するまでその機能のライセンスの利用期限を延長する構成としてもよいし、その機能のライセンスの利用期限を、予め定めた所定時間延長する構成としてもよい。
図2に戻って、NRS129のプロセスは、ネットワークを介してデータを送受信する際のデータの変換を行う等のネットワークを介した機器遠隔管理に関する機能及びスケジューラ機能を有している。
アプリケーション130は、ページ記述言語(PDL)、PCLおよびポストスクリプト(PS)を有するプリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ111と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ112と、ファクシミリ用アプリケーションであるファックスアプリ113と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ114と、ネットワークファイル用アプリケーションであるネットファイルアプリ115と、工程検査用アプリケーションである工程検査アプリ116と、インターネットに接続されたPC等のクライアント端末に対してWEBサーバ(httpサーバ)として動作し、クライアント端末上で動作するWEBブラウザに各種画面を表示するWEBアプリ117とメール用のアプリケーションであるメールアプリ118を主に有している。
アプリケーション130の各プロセス、コントロールサービスの各プロセスは、関数呼び出しとその戻り値送信およびメッセージの送受信によってプロセス間通信を行いながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを実現している。
このように、実施の形態1にかかる複合機100には、複数のアプリケーション130および複数のコントロールサービスが存在し、いずれもプロセスとして動作している。そして、これらの各プロセス内部には、一または複数のスレッドが生成されて、スレッド単位の並列実行が行われる。そして、コントロールサービスがアプリケーション130に対し共通サービスを提供しており、このため、これらの多数のプロセスが並列動作、およびスレッドの並列動作を行って互いにプロセス間通信を行って協調動作をしながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを提供するようになっている。
また、複合機100には、複合機100の顧客、サードベンダなどの第三者がコントロールサービス層の上のアプリケーション層に外部アプリ172を開発して搭載することが可能となっている。この外部アプリ172は、仲介装置200から受信したアプリケーションである。
なお、実施の形態1にかかる複合機100では、複数のアプリケーション130のプロセスと複数のコントロールサービスのプロセスとが動作しているが、アプリケーション130とコントロールサービスのプロセスとがそれぞれ単一の構成とすることも可能である。また、各アプリケーション130は、アプリケーションごとに追加または削除することができる。すなわち、外部アプリ172をインストール可能であり、かつアンインストールも可能となっている。
次に、ライセンス管理サーバ300について説明する。図4は、実施の形態1にかかるライセンス管理サーバの構成図である。図4に示すように、ライセンス管理サーバ300は、HDD310と、受信部301と、判断部302と、送信部303とを主に備えている。
HDD310は、ネットワークで接続された装置において実行されるライセンスのライセンスデータおよびライセンスの利用期限の延長可否などを、各装置の機器情報に対応付けて予め記憶している。
受信部301は、複合機100から、複合機100の機器情報とともに、機能のライセンスの利用期限の延長が可能か否かの問合わせを受信する。
判断部302は、受信した問合わせと機器情報とから、HDD310に予め記憶されたライセンスデータおよびライセンスの利用期限の延長可否などを参照して、問合わせを行った複合機100の機能のライセンスの利用期限の延長が可能か否かを判断する。
送信部303は、判断部302による問合わせに対する判断結果を、問合わせ結果として、複合機100に送信する。具体的には、送信部303は、利用期限の延長が可能である旨の問合わせ結果、または利用期限の延長が不可能である旨の問合わせ結果を、複合機100に送信する。
次に、機能のライセンスの利用期限を延長する際の複合機100とライセンス管理サーバ300との処理について説明する。図5は、複合機とライセンス管理サーバとの処理を示すシーケンス図である。なお、複合機100とライセンス管理サーバ300との間で行われる処理は仲介装置200を介して行われるが、以下の説明では仲介装置200での処理を省略して説明する。
まず、複合機100は、ある機能による処理の実行中にその機能のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に、機器情報とともにライセンスの利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行う(ステップS1)。機器情報と問合わせを受信したライセンス管理サーバ300は、機器情報に基づいてライセンスの利用期限の延長可否を判断し(ステップS2)、その判断結果を問合わせ結果として複合機100に送信する(ステップS3)。そして、複合機100は、利用期限の延長が可能である旨の問合わせ結果を取得した場合、ライセンスの利用期限を延長する(ステップS4)。
次に、複合機100における機能のライセンスの利用期限を延長する処理の流れについて説明する。図6は、実施の形態1にかかる複合機による延長処理の流れを示すフローチャートである。
まず、複合機100において、ある機能による処理の実行中にその機能のライセンスの利用期限が切れる場合、問合わせ部153は、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行う(ステップS11)。そして、取得部154は、ライセンス管理サーバ300から、問合わせに対する結果である問合わせ結果を取得する(ステップS12)。
利用期限延長部155は、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果であるか否かを判断する(ステップS13)。延長が不可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS13:No)、ライセンスの利用期限は延長できないため、そのまま処理を終了する。一方、延長が可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS13:Yes)、利用期限延長部155は、機能のライセンスの利用期限を延長する(ステップS14)。
次に、ライセンス管理サーバ300における複合機100の機能のライセンスの利用期限を延長する処理の流れについて説明する。図7は、実施の形態1にかかるライセンス管理サーバによる延長処理の流れを示すフローチャートである。
ライセンス管理サーバ300の受信部301は、複合機100から、複合機100の機器情報とともに、機能のライセンスの利用期限の延長が可能か否かの問合わせを受信する(ステップS21)。そして、判断部302は、受信した問合わせと機器情報から、問合わせを行った複合機100の機能のライセンスの利用期限の延長が可能か否かを判断する(ステップS22)。
延長が可能であると判断した場合(ステップS23:Yes)、送信部303は、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問合わせ結果を、複合機100に送信する(ステップS24)。一方、延長が可能でないと判断した場合(ステップS23:No)、送信部303は、ライセンスの利用期限の延長が不可能である旨の問合わせ結果を、複合機100に送信する(ステップS25)。
このように、実施の形態1の複合機100では、ある機能による処理の実行中にその機能のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、機能のライセンスの利用期限を延長する。これにより、複合機100の機能による処理の実行中にライセンスの利用期限が切れることを回避して、実行中の処理を完了させることができる。
(実施の形態1の変形例1)
本実施の形態では、複合機100における機能のライセンスの利用期限を、実行中の処理が終了するまで延長する処理の流れについて説明する。図8は、実施の形態1の変形例1にかかる複合機による延長処理の流れを示すフローチャートである。
ライセンスの利用期限の延長可否の問合わせから、ライセンスの利用期限の延長までの処理(ステップS31〜34)は、図6のステップS11〜14までと同様であるため省略する。
次に、利用期限延長部155は、実行中の機能による処理が終了したか否かを判断する(ステップS35)。終了していない場合(ステップS35:No)、終了するまで処理を繰り返す。一方、終了した場合(ステップS35:Yes)、利用期限延長部155は、延長した機能のライセンスの利用期限を終了させる(ステップS36)。
このように、実施の形態1の変形例1の複合機100では、実施の形態1と同様に、ある機能による処理の実行中にその機能のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、機能のライセンスの利用期限を延長する。これにより、複合機100の機能による処理の実行中にライセンスの利用期限が切れることを回避して、実行中の処理を完了させることができる。また、本実施の形態の複合機100は、機能のライセンスの利用期限を実行中の処理が終了するまで延長することにより、より確実に実行中の処理を完了させることができる。
(実施の形態1の変形例2)
本実施の形態では、複合機100における機能のライセンスの利用期限を予め定めた所定時間延長する処理の流れについて説明する。図9は、実施の形態1の変形例2にかかる複合機による延長処理の流れを示すフローチャートである。
ライセンスの利用期限の延長可否の問合わせから、問合わせ結果の取得までの処理(ステップS41〜42)は、図6のステップS11〜12までと同様であるため省略する。
次に、利用期限延長部155は、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果であるか否かを判断する(ステップS43)。延長が不可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS43:No)、ライセンスの利用期限は延長できないため、そのまま処理を終了する。一方、延長が可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS43:Yes)、利用期限延長部155は、機能のライセンスの利用期限を予め定めた所定時間延長する(ステップS44)。
このように、実施の形態1の変形例2の複合機100では、実施の形態1と同様に、ある機能による処理の実行中にその機能のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、機能のライセンスの利用期限を延長する。これにより、複合機100の機能による処理の実行中にライセンスの利用期限が切れることを回避して、実行中の処理を完了させることができる。また、本実施の形態の複合機100は、機能のライセンスの利用期限を所定時間延長することにより、適切な時間だけ利用期限を延長して実行中の処理を完了させることができる。
(実施の形態1の変形例3)
本実施の形態では、複合機100における機能のライセンスの利用期限を所定時間延長した後さらに所定時間延長する処理の流れについて説明する。図10は、実施の形態1の変形例3にかかる複合機による延長処理の流れを示すフローチャートである。
ライセンスの利用期限の延長可否の問合わせから、ライセンスの利用期限の所定時間延長までの処理(ステップS51〜54)は、図9のステップS41〜44までと同様であるため省略する。
次に、利用期限延長部155は、ライセンスの利用期限が切れるか否かを判断する(ステップS55)。利用期限が切れない場合(ステップS55:No)、処理を繰り返す。一方、利用期限が切れる場合(ステップS55:Yes)、実行中の機能による処理が終了したか否かを判断する(ステップS56)。終了していない場合(ステップS56:No)、再度ステップS51に戻って処理を繰り返す。一方、終了している場合(ステップS56:Yes)、処理を終了する。
このように、実施の形態1の変形例3の複合機100では、実施の形態1と同様に、ある機能による処理の実行中にその機能のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、機能のライセンスの利用期限を延長する。これにより、複合機100の機能による処理の実行中にライセンスの利用期限が切れることを回避して、実行中の処理を完了させることができる。また、本実施の形態の複合機100は、機能のライセンスの利用期限を所定時間延長した後、実行中の処理が終了していなければさらに所定時間延長することにより、より確実に実行中の処理を完了させることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、実行部により実行される機能を限定せずに、該機能のライセンスの利用期限の延長について説明したが、本実施の形態では、2つの機能を組み合わせ、該2つの機能の処理を順に実行する機能のライセンスの利用期限を延長する場合について説明する。ここで、実施の形態2にかかる複合機およびライセンス管理サーバを備えた遠隔管理システムの構成および機能は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する(図1参照)。
また、実施の形態2にかかる複合機の構成については、実施の形態1と同様であるため説明を省略し(図2参照)、以下では、異なる構成である実行制御サービス131について説明する。
実行制御サービス131は、複合機100において利用される機能による処理の実行を制御するものであり、以下において詳細に説明する。
図11は、実施の形態2にかかる複合機の実行制御サービスにおける機能の説明図である。図11に示すように、実行制御サービス131は、利用期限管理部151と、実行部162と、問合わせ部163と、取得部164と、利用期限延長部165とを主に備えている。ここで、利用期限管理部151の機能および構成は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
実行部162は、複合機100において、2つの機能を組み合わせて各種機能による処理を実行するものである。本実施の形態においても複合機100において実行される機能を限定しないが、図11に示すように、実行部162では、機能1および機能2を有して構成されている。従って、例えば、メールの受信や送信やファクシミリの受信や送信などにおいて利用される受信機能による処理を行った後、送信機能による処理を行う受信送信処理を実行する。なお、本実施の形態の複合機100では、2つの機能を組み合わせて処理を実行する例を示しているが、これに限定されることはなく、3つ以上の機能を組み合わせて処理を実行する構成としてもよい。
問合わせ部163は、複合機100の機能1、機能2による処理の実行中において、予め定めた一定時間内に1または2以上の機能のライセンスの利用期限が切れる場合、利用期限が途過する前に、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、利用期限の切れる機能に対する利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行うものである。本実施の形態では、一例として、複合機100の機能1による処理の実行中において、一定時間以内に機能2のライセンスの利用期限が切れる場合に、機能2に対する利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行う。また、本実施の形態では、一定時間とは、機能1による処理が完了し、機能2による処理が完了するまでの予測時間とする。
取得部164は、ライセンス管理サーバ300から機能のライセンスデータを取得し、HDD103に記憶するものである。また、取得部164は、ライセンス管理サーバ300から、問合わせ部163による問合わせに対する結果である、利用期限の切れる機能(本実施の形態では機能2)に対する問合わせ結果を取得する。
利用期限延長部165は、取得部164によって、利用期限の切れる機能(本実施の形態では機能2)の利用期限の延長が可能である旨の問合わせ結果を取得した場合、取得した問合わせ結果に基づいてライセンスデータに記述することで、機能のライセンスの利用期限を予め定めた所定時間延長するものである。
次に、複合機100における機能2のライセンスの利用期限を延長する処理の流れについて説明する。図12は、実施の形態2にかかる複合機による延長処理の流れを示すフローチャートである。
機能1の処理を実行した後に機能2の処理を実行する場合、実行部162は、まず機能1の処理を開始する(ステップS61)。利用期限管理部151は、機能2のライセンスの利用期限をチェックし(ステップS62)、予め定めた一定時間以内に機能2の利用期限が切れるか否かを判断する(ステップS63)。機能2の利用期限が切れない場合(ステップS63:No)、ステップS69へ進む。
一方、機能2の利用期限が切れる場合(ステップS63:Yes)、問合わせ部163は、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、機能2の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行う(ステップS64)。そして、取得部164は、ライセンス管理サーバ300から、問合わせに対する結果である問合わせ結果を取得する(ステップS65)。
利用期限延長部165は、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果であるか否かを判断する(ステップS66)。延長が不可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS66:No)、ライセンスの利用期限は延長できないため、実行部162が機能1の処理を完了させると(ステップS67)、そのまま処理を終了する。
一方、延長が可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS66:Yes)、利用期限延長部165は、機能2のライセンスの利用期限を所定時間延長する(ステップS68)。そして、実行部162は、機能1の処理を完了させると(ステップS69)、機能2の処理を開始し(ステップS70)、機能2の処理を完了させる(ステップS71)。
このように、本実施の形態の複合機100では、機能1の処理を実行した後に機能2の処理を実行する際において、機能1による処理の実行中に機能2のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に機能2の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、機能2のライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、機能2のライセンスの利用期限を延長する。これにより、複合機100の機能1による処理の実行中に機能2のライセンスの利用期限が切れることを回避して、実行中の機能1および機能2の処理を完了させることができる。
(実施の形態3)
実施の形態2では、2つの機能を組み合わせることで処理を実行する機能のライセンスの利用期限の延長について説明したが、本実施の形態では、2つの機能として、受信機能と送信機能とを順に処理する受信転送処理を実行する場合に、送信機能のライセンスの利用期限を延長する場合について説明する。ここで、実施の形態3にかかる複合機およびライセンス管理サーバを備えた遠隔管理システムの構成および機能は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する(図1参照)。
図13は、実施の形態3にかかる複合機のソフトウェア構成図である。実施の形態3にかかる複合機のコントロールサービスは、複数のサービスモジュールから形成され、SCS122と、ECS124と、MCS125と、OCS126と、FCS127と、NCS128と、NRS129と、送受信制御サービス132とから構成される。ここで、送受信制御サービス132以外の構成は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する(図2参照)。以下では、送受信制御サービス132について説明する。
図14は、実施の形態3にかかる複合機の送受信制御サービスにおける機能の説明図である。図14に示すように、送受信制御サービス132は、利用期限管理部181と、実行部182と、問合わせ部183と、取得部184と、利用期限延長部185とを主に備えている。
利用期限管理部181は、複合機100において実行される機能のライセンスの利用期限を管理するものである。具体的には、利用期限管理部181は、ライセンス管理サーバ300から取得し、HDD103に記憶された受信機能および送信機能のライセンスデータに記述された利用期限を参照して、複合機100において実行される受信機能および送信機能のライセンスが利用期限内か否かを把握する。
実行部182は、外部装置から文書情報や画像情報などの情報を受信する受信機能1821と、受信した文書情報や画像情報などの情報を他の外部装置に転送する送信機能1822とを備えており、複合機100において、受信機能と送信機能とを順に処理して受信転送処理を実行するものである。
問合わせ部183は、受信機能による情報の受信を開始した後に、予め定めた一定時間内に送信機能の利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、送信機能に対する利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行うものである。また、問合わせ部183は、送信機能による情報の送信を開始した後に、一定時間内に送信機能の利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、再度送信機能に対する上記問合わせを行う。さらに、問合わせ部183は、送信機能により情報を再送信する場合、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、再度送信機能に対する上記問合わせを行う。
取得部184は、ライセンス管理サーバ300から、受信機能および送信機能のライセンスデータを取得し、HDD103に記憶するものである。また、取得部184は、ライセンス管理サーバ300から、問合わせ部163による問合わせに対する結果である、送信機能に対する問合わせ結果を取得する。
利用期限延長部185は、取得部184によって、送信機能の利用期限の延長が可能である旨の問合わせ結果を取得した場合、取得した問合わせ結果に基づいてライセンスデータに記述することで、送信機能のライセンスの利用期限を予め定めた所定時間延長するものである。
次に、受信機能および送信機能を順に処理する受信転送処理と各機能のライセンスとの関係について説明する。図15〜17は、受信転送処理と受信機能および送信機能のライセンスとの関係を時系列で示した説明図である。
図15〜17では、上から送信機能のライセンス、受信機能のライセンス、実行される処理を示しており、左から右に向かって時間が流れている。複合機100で実行される受信転送処理は、文書情報や画像情報などの情報を受信した場合、受信した情報を転送先へ送信するものであって、受信処理の後に送信処理を行なうという順番で受信転送処理を行なう。
図15では、通常の受信転送処理を示している。つまり、図15では、送信機能のライセンスと受信機能のライセンスが両方とも利用可能であるので、受信処理と送信処理が実行可能な状態となっている。
図16では、受信中に送信機能のライセンスの利用期限が切れる場合を示している。つまり、図16では、受信処理を実行している最中に送信機能のライセンスの利用期限が切れて、送信機能が利用不可状態になっている。従って、受信処理が終了した後の送信処理は送信機能が利用不可のため受信した情報の転送できないことになる。
図17では、受信中に送信機能のライセンスの利用期限が切れる場合に、利用期限を予定時間延長する場合を示している。つまり、図17では、受信処理の最中に送信機能のライセンスの利用期限が切れるようになっている。従って、受信処理の最中に送信機能のライセンスの利用期限を一時的に延長して利用可能にしている。従って、本実施の形態の複合機100で行う処理においては、受信処理が終了した後に送信処理を実行している間も利用可能状態となり、送信処理が可能となっている。
図18は、複合機の実行部162で実行される受信転送設定の示す説明図である。図18に示すように、複合機100で実行される受信転送処理の設定は、転送有無の設定と転送先の設定とからなっている。そして、転送有無の設定が「する」の場合に文書情報等の情報を受信すると、転送先の設定の宛先「○○○○○○○」へ情報の転送を行う。従って、本実施の形態では、転送有無の設定が「する」となっている場合となる。
次に、複合機100における受信機能による受信処理中に、送信機能のライセンスの利用期限を延長する処理の流れについて説明する。図19は、実施の形態3にかかる複合機による延長処理の流れを示すフローチャートである。
受信機能および送信機能を順に処理する受信転送処理を実行する場合、実行部182は、まず受信機能の処理を開始する(ステップS81)。利用期限管理部181は、送信機能のライセンスの利用期限をチェックし(ステップS82)、予め定めた一定時間以内に送信機能の利用期限が切れるか否かを判断する(ステップS83)。送信機能の利用期限が切れない場合(ステップS83:No)、ステップS89へ進む。
一方、送信機能の利用期限が切れる場合(ステップS83:Yes)、問合わせ部183は、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、送信機能の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行う(ステップS84)。そして、取得部184は、ライセンス管理サーバ300から、問合わせに対する結果である問合わせ結果を取得する(ステップS85)。
利用期限延長部185は、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果であるか否かを判断する(ステップS86)。延長が不可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS86:No)、送信機能のライセンスの利用期限は延長できないため、実行部182が受信機能の処理を完了させると(ステップS87)、そのまま処理を終了する。
一方、延長が可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS86:Yes)、利用期限延長部185は、送信機能のライセンスの利用期限を所定時間延長する(ステップS87)。そして、実行部182は、受信機能の処理を完了させると(ステップS89)、送信機能の処理を開始し(ステップS90)、送信機能の処理を完了させる(ステップS91)。
このように、実施の形態3の複合機100では、受信機能および送信機能を順に処理する受信転送処理を実行する際において、受信機能による受信処理の実行中または送信機能による送信処理中に送信機能のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に送信機能の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、送信機能のライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、送信機能のライセンスの利用期限を延長する。これにより、複合機100の受信機能による受信処理の実行中または送信機能による送信処理の実行中に、送信機能のライセンスの利用期限が切れることを回避して、実行中の受信機能および送信機能を順に処理する受信転送処理を完了させることができる。
(実施の形態3の変形例1)
本実施の形態は、図19の処理に加えて、複合機100における送信機能による送信処理中に、送信機能のライセンスの利用期限を延長する処理の流れについて説明する。図20は、実施の形態3の変形例1にかかる複合機による延長処理の流れを示すフローチャートである。
まず、受信機能の処理を開始から、送信機能の処理を開始までの処理(ステップS101〜110)は、図19のステップS81〜90までと同様であるため省略する。
次に、利用期限管理部181は、一定時間以内に送信機能の利用期限が切れるか否かを判断する(ステップS111)。送信機能の利用期限が切れない場合(ステップS111:No)、実行部182は、送信処理を完了させ(ステップS112)、処理を終了する。
一方、送信機能の利用期限が切れる場合(ステップS111:Yes)、問合わせ部183は、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、送信機能の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行う(ステップS113)。そして、取得部184は、ライセンス管理サーバ300から、問合わせに対する結果である問合わせ結果を取得する(ステップS114)。
利用期限延長部185は、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果であるか否かを判断する(ステップS115)。延長が不可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS115:No)、送信機能のライセンスの利用期限は延長できないため、そのまま処理を終了する。
一方、延長が可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS115:Yes)、利用期限延長部185は、送信機能のライセンスの利用期限を所定時間延長し(ステップS116)、再度ステップS111の処理を繰り返す。
このように、実施の形態3の変形例1の複合機100では、実施の形態3と同様に、受信機能および送信機能を順に処理する受信転送処理を実行する際において、受信機能による受信処理の実行中または送信機能による送信処理中に送信機能のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に送信機能の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、送信機能のライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、送信機能のライセンスの利用期限を延長する。これにより、複合機100の受信機能による受信処理の実行中または送信機能による送信処理の実行中に、送信機能のライセンスの利用期限が切れることを回避して、実行中の受信機能および送信機能を順に処理する受信転送処理を完了させることができる。
(実施の形態3の変形例2)
本実施の形態は、図19の処理に加えて、複合機100における送信機能による再送信処理を行う場合に、送信機能のライセンスの利用期限を延長する処理の流れについて説明する。図21は、実施の形態3の変形例2にかかる複合機による延長処理の流れを示すフローチャートである。
まず、受信機能の処理を開始から、送信機能の処理の完了までの処理(ステップS121〜131)は、図19のステップS81〜91までと同様であるため省略する。
次に、利用期限管理部181は、実行部182による送信処理が成功したか否かを判断する(ステップS132)。送信処理が成功した場合(ステップS132:Yes)、そのまま処理を終了する。
一方、送信処理が失敗した場合(ステップS132:No)、問合わせ部183は、ライセンス管理サーバ300に、複合機100の機器情報とともに、送信機能の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行う(ステップS133)。そして、取得部184は、ライセンス管理サーバ300から、問合わせに対する結果である問合わせ結果を取得する(ステップS134)。
利用期限延長部185は、ライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果であるか否かを判断する(ステップS135)。延長が不可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS135:No)、送信機能のライセンスの利用期限は延長できないため、そのまま処理を終了する。
一方、延長が可能である旨の問合わせ結果であった場合(ステップS135:Yes)、利用期限延長部185は、送信機能のライセンスの利用期限を所定時間延長し(ステップS136)、送信処理のリトライ開始時間まで待機した後(ステップS137)、再度ステップS130の処理を繰り返す。
このように、実施の形態3の変形例2の複合機100では、実施の形態3と同様に、受信機能および送信機能を順に処理する受信転送処理を実行する際において、受信機能による受信処理の実行中または送信機能による送信処理中に送信機能のライセンスの利用期限が切れる場合、ライセンス管理サーバ300に送信機能の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、送信機能のライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、送信機能のライセンスの利用期限を延長する。これにより、複合機100の受信機能による受信処理の実行中または送信機能による送信処理の実行中に、送信機能のライセンスの利用期限が切れることを回避して、実行中の受信機能および送信機能を順に処理する受信転送処理を完了させることができる。
また、本実施の形態の複合機100では、受信転送処理における送信処理が失敗して再送信処理を行う場合、ライセンス管理サーバ300に再度送信機能の利用期限の延長が可能か否かの問合わせを行い、送信機能のライセンスの利用期限の延長が可能である旨の問い合わせ結果を取得した場合、送信機能のライセンスの利用期限を延長する。従って、より確実に実行中の処理を完了させることができる。
図22は、実施の形態1〜3にかかる複合機のハードウェア構成を示すブロック図である。本図に示すように、この複合機100は、コントローラ10とエンジン部(Engine)60とをPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続した構成となる。コントローラ10は、複合機100全体の制御と描画、通信、図示しない操作部からの入力を制御するコントローラである。エンジン部60は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部60には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
コントローラ10は、CPU11と、ノースブリッジ(NB)13と、システムメモリ(MEM−P)12と、サウスブリッジ(SB)14と、ローカルメモリ(MEM−C)17と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)16と、ハードディスクドライブ(HDD)103とを有し、ノースブリッジ(NB)13とASIC16との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。また、MEM−P12は、ROM(Read Only Memory)12aと、RAM(Random Access Memory)12bと、をさらに有する。
CPU11は、複合機100の全体制御をおこなうものであり、NB13、MEM−P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
NB13は、CPU11とMEM−P12、SB14、AGP15とを接続するためのブリッジであり、MEM−P12に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
MEM−P12は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM12aとRAM12bとからなる。ROM12aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM12bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
SB14は、NB13とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB14は、PCIバスを介してNB13と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
ASIC16は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP15、PCIバス、HDD103およびMEM−C17をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC16は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC16の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C17を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部60との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC16には、PCIバスを介してFCU(Facsimile Control Unit)30、USB(Universal Serial Bus)40、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics engineers 1394)インターフェース50が接続される。操作パネル106はASIC16に直接接続されている。
MEM−C17は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD103は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
AGP15は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P12に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
なお、本実施の形態の複合機で実行されるライセンス期限延長プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態の複合機で実行されるライセンス期限延長プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施の形態の複合機で実行されるライセンス期限延長プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の複合機で実行されるライセンス期限延長プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本実施の形態の複合機で実行されるライセンス期限延長プログラムは、上述した各部(利用期限管理部151,181、実行部152,162,182、問合わせ部153,163,183、取得部154,164,184、利用期限延長部155,165,185)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからライセンス期限延長プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、利用期限管理部151,181、実行部152,162,182、問合わせ部153,163,183、取得部154,164,184、利用期限延長部155,165,185が主記憶装置上に生成されるようになっている。