JP3885538B2 - 光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク装置、特にトラッキング外れやフォーカス外れが生じた場合の復帰処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、CD−Rドライブ等において記録動作中にエラーが生じた場合に、これを復旧させる処理が種々提案されている。例えば、記録速度の高速化や、パソコンにおいてマルチタスク処理を行ったことが原因で、光ディスクにデータを転送する転送レートよりも、パソコン側からの入力データの転送レートが低くなる、いわゆるバッファアンダーラン(Buffer under run)状態が生じた場合に、記録動作を一時中断し、データが入力されてバッファアンダーラン状態が解消された場合に記録を中断した箇所から再びデータ記録を再開する技術が提案されている。以下、このバッファアンダーラン機能について説明する。
【0003】
図5には、特開2000−40302号公報に開示された従来の光ディスク装置の構成ブロック図が示されている。
【0004】
光学ヘッド1はディスクをトレースするレーザービームを出射し、ディスクに対して記録データの書き込み及び読み出しを行う。RFアンプ2は、光学ヘッド1によりディスクの記録データを読み取って得られるRF信号(高周波信号)を増幅し、そのRF信号を2値化してデジタルデータとして出力する。ヘッドサーボ回路3は、RFアンプ2を介して光学ヘッド1の出力をフィードバックし、レーザービームをディスクの信号面に合焦させるフォーカシング制御及びレーザービームをディスクの信号トラックに追従させるトラッキング制御を行うと共に、光学ヘッド1自体をディスクの径方向に送るスレッド送り制御を行う。デコーダ4は、RFアンプ2から出力されるデジタルデータを復調する信号処理を行い、サブコード復調回路5は、分離したサブコードを復調する。また、ウォブルデコーダ6は、RFアンプ2を介して得られるディスクのプリグルーブ信号から22.05kHzのウォブル成分を抽出し、ディスクの回転制御に必要な成分を生成すると共に、ウォブル成分からATIPを復調するATIP復調回路7を備える。
【0005】
インターフェース8は、接続端子9を介して外部に接続されるホストとなるパーソナルコンピュータ10とのデータの受け渡しを制御し、エンコーダ11は、インタフェース8を介して入力される入力データをディスクに記録する記録データに変調する。また、エンコーダ11は、CD−ROMの規格に基づく変調を行う場合、入力データにシンク、ヘッダ、CD−ROMデータ用の誤り検出符号のEDC及び誤り訂正符号のECCを付加し、その後、CD方式の誤り訂正符号であるCIRC処理を施すと共に、サブコードを付加し、かつEFM処理を施し、同期信号を付加する。RAM12は、エンコーダ11によって変調される入力データを備蓄する。
【0006】
内部RAM13は、エンコーダ11内部に備えられ、エンコーダ11による変調処理に用いられる。レーザ駆動回路14は、エンコーダ11から出力されるEFMデータの記録データに基づいてディスクへの記録を行うべく光学ヘッド1のレーザー光源を駆動する。システム制御回路15は、ディスクの記録及び再生に係るシステム制御を行うもので、サブコード復調回路5により復調されたサブコード(サブQデータ)における絶対時間情報のサブコードアドレス、及びATIP復調回路7により復調されたATIPにおける絶対時間情報のATIPアドレスを選択的に参照してアクセスを制御するアクセス制御部16と、入力データ用RAM12に備蓄されているデータ容量を監視してディスクに記録データを記録するデータ転送レートよりも入力データのデータ転送レートが遅くなるバッファアンダーランが発生する状態になること及びバッファアンダーランが発生する状態が回避されたことを判断するバッファアンダーラン判断部17と、バッファアンダーラン判断部17による判断に応じてディスクへの記録データの記録を制御する記録制御部18と、ディスクに記録データが記録されていない未記録領域の先頭を検出し、記録制御部18により記録データの記録を開始する記録開始位置を検出する記録開始位置検出部19と、デコーダ4により抽出されるサブコードの同期信号及びサブコード復調回路5により復調されるサブQデータを用いて新たにディスクに記録する記録データを既にディスクに記録されている記録データに同期させる信号同期部20とを備える。
【0007】
システムクロック発生回路21は、RFアンプ2から出力されるEFMデータを再生した再生クロックと水晶発振精度の基準クロックとに選択的に同期させる2系統のPLL回路によりディスクの記録及び再生に係る動作全般のシステム制御に用いられる動作クロックを発生する。
【0008】
このような構成において、パーソナルコンピュータ10からコマンドが発生されてインタフェース8を介してシステム制御回路15により認識されると、記録動作が実行される。記録動作が実行されると、光学ヘッド1はディスク再生を行うレーザー出力によりディスクのプリグルーブ信号を読み取るように制御され、光学ヘッド1から読み取られたプリグルーブ信号はRFアンプ2により波形整形された後、ウォブルデコーダ6によりウォブル成分が抽出され、そのウォブル成分からATIP復調回路7によりATIPが復調されるようになる。
【0009】
また、パーソナルコンピュータ10からディスクに記録されるべく出力されるデータは、インタフェース8を介してエンコーダ11に供給され、該エンコーダ11によりディスクに記録するべき形態の記録データに変調される。光学ヘッド1のレーザビームによりトレースされる位置がディスクの書き込み位置に来ると、エンコーダ11からEFMフレーム単位で記録データが順次出力され、その出力された記録データに対応するアドレスを示すアドレスデータがシステム制御回路15内に具備されるアドレスメモリ15aに順次更新されて記憶される。レーザ駆動回路14はエンコーダ11から出力された記録データに基づいて光学ヘッド1のレーザ光源を駆動し、記録データのディスクへの記録が行われる。
【0010】
データ記録中において、パーソナルコンピュータ10から出力されるデータの転送速度がディスクに記録される記録データの書き込み速度に追いつかない状態となり、エンコーダ11に出力されるデータ転送レートに比べてエンコーダ11に入力されるデータ転送レートが低速になると、RAM12に備蓄されるデータ容量が減少してくる。この状態が続くと、やがてRAM12に備蓄されるデータ容量がエンプティになり、このエンプティが発生すると、バッファアンダーラン判断部17はバッファアンダーランが発生する状態であると判断し、その旨の判断出力を発生する。すると、記録制御部18によりディスクへの記録を中断する判断が行われ、エンコーダ11から記録データが出力されるのが中断されると共に、光学ヘッド1から書き込みビームが出射されるのが停止され、ディスクへの記録が中断される。エンコーダ11から記録データが出力されるのが中断されると、記録中断の直前にエンコーダ11から出力された記録データの最終フレームのアドレスに対応するアドレスデータがシステム制御回路15内のアドレスメモリ15aに記憶され、その記憶されるアドレスデータはサブコードのQチャンネルデータ(サブQデータ)の時間情報とその時間情報におけるEFMフレームの何番目かを示すアドレス情報となっている。信号同期部20は、そのアドレスメモリ15aに記憶されたアドレスデータによってディスクに記録された最終フレームの記録データのアドレスがサブQデータにおける時間情報が何時何分何フレームでその時間情報における何番目のEFMフレームであるかを管理している。
【0011】
パーソナルコンピュータ10から次のデータが入力されると、アクセス制御部16は中断される直前までにディスクに記録された記録データをATIP復調回路7により復調されるATIPによりアクセスし、光学ヘッド1によるトレースを開始する。このトレース中に記録データが記録されることによりディスクに形成されたピット信号を同時に読み取り、このピット信号からEFMデータが得られるようになると、システムクロック発生回路21は信号同期部20により基準クロックを発生する状態からEFMデータに同期する再生クロックを発生する状態に切り替えられ、その再生クロックに同期して図1の各回路が動作される状態になり、エンコーダ11による変調処理も再生クロックに同期して行われる状態となる。
【0012】
一方、エンコーダ11には、変調処理を行うための内部RAMが備えられており、その内部RAMは新たに入力される入力データに対して必要なCIRCのインターリーブ長を確保するために記録データの記録が中断された際にCIRC処理に必要なデータが確保されるようになっている。エンコーダ11による変調処理が再生クロックに同期して行われる状態になると、デコーダ4により抽出されるサブコードの同期信号及びサブコード復調回路5により復調されるサブQデータを用いて信号同期部20によりディスクに既に記録されている記録データに対してエンコーダ11から出力する記録データの同期が採られ、エンコーダ11はアドレスメモリ15aに記憶されたアドレスデータを参照して記録制御部18により記録中断の直前にディスクに記録された最終フレームの次フレームの記録データを出力する待機状態となる。エンコーダ11が待機状態になると、アドレスメモリ15aに記憶されたアドレスデータを参照して記録開始位置検出部19によりディスクに記録データが既に記録されている既記録領域直後の未記録領域の先頭位置の検出が行われる。この未記録領域の先頭位置の検出は、サブQデータの時間情報とその時間情報におけるEFMフレームの何番目であるかにより行われ、サブコードフレームの単位まではサブQデータにより検索し、EFMフレーム単位は同期信号を基準としてチャンネルビットをカウントすることによりディスクに記録された記録データの最終フレームの末端を判断して行われる。
【0013】
未記録領域の先頭位置の検出が行われると、システムクロック発生回路21は信号同期部20によりEFMデータに同期する再生クロックを発生する状態から基準クロックを発生する状態に切り替えられ、その基準クロックがエンコーダ11の動作クロックとなる。再生クロックから基準クロックが発生される状態に切り替わると、記録制御部18により同時にエンコーダ11から記録データが出力されるようになり、ディスクへの記録が再開される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の光ディスク装置では、バッファアンダーランが発生した場合には、ディスクへの記録データの記録が中断され、バッファアンダーランが解消した場合に記録中断時の最終の記録データに継ぎ目なく続く位置から記録を再開するように動作するが、その一方で、光ディスクへの記録再生動作中に外部から振動や衝撃などがドライブに印加されトラッキングやフォーカスに異常が生じたような場合には、正常な記録を行うことができない問題があった。
【0015】
すなわち、このようなトラッキング外れやフォーカス外れが生じた場合にも、上述したようなバッファアンダーラン機能あるいはこれに類似する技術を用いてトラック外れやフォーカス外れが生じたと想定される位置をメモリに記憶して回復させることも原理的には考えられるが、どの位置でトラック外れあるいはフォーカス外れが生じたかを正確に検出することは困難であり、常に継ぎ目なく記録が再開される保証はなく、結果としてデータに不連続性が生じてデータを再生することができない場合があった。
【0016】
そして、データを継ぎ目なく記録できなかった場合でも、従来の光ディスク装置では光ディスクへの記録は正常に終了してしまい、ユーザは当該光ディスクを再生して初めてデータ記録が正常でなかったことを知ることとなり、結果として記録動作が無駄になってしまう問題があった。
【0017】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みなされたものであり、その目的は、記録動作中にトラッキングやフォーカス異常が生じた場合でも、確実にデータを記録することができ、これにより記録データを確実に再生することができる光ディスク装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、データの記録動作にエラーが生じた場合にデータ記録を中断するとともに、その後データが記録されていない未記録領域の先頭からデータ記録を再開する機能を有する光ディスク装置であって、トラッキングあるいはフォーカスの異常を検出する手段と、前記異常が検出された場合に、前記機能を用いてデータ記録を中断するとともに、データが記録されていない未記録領域の先頭から所定量だけデータを試し書きする手段と、前記試し書きしたデータが再生できるか否かを判定する手段と、前記試し書きしたデータが再生できる場合には試し書きを中断した直後であってデータが記録されていない未記録領域の先頭からデータ記録を再開し、前記試し書きしたデータが再生できない場合には所定のエラー処理を実行する手段とを有することを特徴とする。
【0019】
ここで、トラッキングあるいはフォーカスの異常を検出する手段は、ドライブ(光ディスク装置)に印加された振動を検出するセンサで構成することができる。あるいは、トラッキングサーボあるいはフォーカスサーボをかけるための周知のトラッキングエラー信号あるいはフォーカスエラー信号のレベルを検出し、このレベルと所定のしきい値とを比較することで異常を検出することもできる。
【0020】
本発明のエラー処理は、例えば前記データ記録の停止とすることができる。また、エラー処理は、前記試し書きの開始アドレスを所定量だけずらした再試し書きとすることもできる。
【0021】
このように、本発明の光ディスク装置では、従来のバッファアンダーランエラー時の回復機能等の回復機能を巧みに利用してトラッキング異常やフォーカス異常にも対応できるようにしたものである。すなわち、外部からの外力印加等によりトラッキング異常やフォーカス異常となった場合(トラッキングサーボやフォーカスサーボで追従できず、デトラック状態あるいはデフォーカス状態となった場合)に、バッファアンダーランが生じたときと同様に記録を中断し、データが記録されていない未記録領域の先頭からデータ記録を再開するが、このデータ記録再開に際して所定量だけデータを試し書きする。データを試し書きした後、データ記録を再び中断し、最初に中断した直前のアドレス位置から試し書きの終了時点までに記録されたデータを読み出し、データが再生できるか否か、すなわち継ぎ目なくデータが記録されているか否かを確認する(ベリファイ)。そして、データが継ぎ目なく記録されて再生することができると判定した場合には、試し書きを終了した直後から再びデータ記録を再開する。
【0022】
トラック外れやフォーカス外れ等、予想外の事態によりデータの記録を強制的に中断した場合、バッファアンダーラン発生時と異なり記録中断時のデータがどのような状態になっているかを正確に検出することは困難で、単にバッファアンダーラン回復機能を用いても継ぎ目なく記録されたか否かは保証されないが、本発明のようにデータを継ぎ目なく記録できたか否かをベリファイした上で記録を続行することでデータの連続性を確保し、データを確実に記録することができる。
【0023】
一方、ベリファイした結果、試し書きデータを再生できない場合には、所定のエラー処理を実行する。エラー処理としては、例えばその時点でデータ記録を中止することが考えられ、これにより無駄な記録動作を続行して再生不能な光ディスクを生成してしまうことを防止できる。また、書き換え可能な光ディスクにおいては、再生できない場合に試し書きの位置を所定量だけずらして再度試し書きを行うことで記録再開位置を調整することができ、これにより最終的に継ぎ目なく連続的にデータを記録することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態においては、復旧機能としてバッファーアンダーラン機能を用いているため、図5と同一あるいは対応する部材については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0025】
図1には、本実施形態に係る光ディスク装置の構成ブロック図が示されている。図5に示される従来の光ディスク装置と異なる点は、システム制御回路15内にさらにベリファイ制御部22が設けられており、また光ディスク装置の所定位置、例えば光学ヘッド近傍に振動検出センサ100が設けられ、振動検出センサ100からの検出信号がシステム制御回路15に供給される点である。
【0026】
本実施形態におけるバッファアンダーラン判断部は、従来と同様にバッファアンダーランの発生及び解消を判断するが、さらに、振動検出センサ100からの検出信号に基づき、光ディスク装置に外部から振動や衝撃などが所定量以上印加され、トラッキング外れあるいはフォーカス外れが生じるような状態となったことを判断する。そして、トラッキング外れやフォーカス外れが生じる状態となった場合、バッファーアンダーラン発生時と同様に記録制御部18に信号を出力し、記録動作をその時点で強制的に中断する。中断時のアドレスはアドレスメモリ15aに記憶される。
【0027】
一方、ベリファイ部22は、振動検出センサ100で振動が検出され、記録制御部18にて記録の中断が行われたときであって、記録開始位置検出部19でアドレスメモリ15aに記憶されたアドレス値を参照して未記録領域の先頭アドレスを検出し、この位置から再び記録制御部18により記録再開を行う場合に、従来のバッファアンダーラン発生時の処理のように記録再開後に残りのデータを全て記録するのではなく、所定量あるいは所定フレーム(あるいは所定セクタ)だけデータを試し書きして再びデータ記録を中断し、試し書きデータの読み出しを行ってエラー数をカウントする。そして、カウントしたエラー数を所定の許容値と比較し、許容値以下であればデータが継ぎ目なく連続的に記録されている、すなわち試し書きが成功したと判定して、記録制御部18及び記録開始位置検出部19を制御して試し書きを中断した直後の未記録領域の先頭アドレスから再びデータ記録を再開させる。一方、カウントしたエラー数が許容値以上である場合には、データが継ぎ目なく記録されていないと判定してデータ記録の再開を中止する。
【0028】
図2には、本実施形態におけるシステム制御回路15の処理フローチャートが示されている。まず、バッファアンダーラン判断部17は、振動検出センサ100で振動が検出されたかか否かを判定する(S101)。振動が検出され、トラッキング異常あるいはフォーカス異常が生じたと判定した場合、記録制御部18はエンコーダ11に対しエンコードの停止を指令するとともに、レーザ駆動回路14に対して記録パワーレーザ光の照射を停止させてデータ記録を中断する(S102)。このとき、記録中断の直前にエンコーダ11から出力された記録データの最終フレームのアドレスに対応するアドレスデータがアドレスメモリ15aに記憶される。
【0029】
記憶を中断した状態でデータが入力され、RAM12に蓄積されると(S103)、記録開始位置検出部19がアドレスメモリ15aに記憶されたアドレス値を参照してデータ未記録領域の先頭アドレスを検出し、アクセス制御部16が光学ヘッド1を当該位置まで移動させて数フレーム分のデータを試し書きする(S104)。数フレーム分のデータを試し書きした後、ベリファイ部22は記録制御部18に指令してデータ記録を中断する指令を出し、記録制御部18はエンコーダ11の動作及びレーザ駆動回路14の動作を停止させる。中断された試し書きデータの最終アドレスは、バッファアンダーラン発生時と同様にアドレスメモリ15aに記憶される。アドレスメモリ15aには、振動が検出されたときに中断したアドレス、及び試し書きの中断アドレスの2つのアドレスが記憶される。
【0030】
試し書きを中断したのち、ベリファイ部22はアクセス制御部16に指令して光学ヘッド1を中断直前のアドレス位置まで移動させる。この移動は、アドレスメモリ15aに記憶された振動検出時のアドレスに基づき実行される。そして、この位置から試し書きデータの中断位置までの記録済みデータを読み取り(S105)、読み取ったデータのエラー数をデコーダ4内のエラー訂正回路によりカウントする。カウント値はエラー訂正回路からベリファイ部22に供給される。ベリファイ部22は、入力されたエラー数を所定の許容値と比較し(S106)、エラー数が所定の許容値以下である場合には振動検出後に正常に記録された、すなわち継ぎ目なく連続的にデータを試し書きできたと判定して試し書き中断直後のアドレスから記録を再開する(S107)。具体的には、アドレスメモリ15aに記憶されている試し書きデータ中断時のアドレスデータを参照して記録開始位置検出部19により未記録領域の先頭位置を検出し、アクセス制御部16により当該位置まで光学ヘッド1を移動させてエンコードデータをレーザ駆動回路14に供給してデータを記録する。
【0031】
一方、S106にてNO、すなわちカウントしたエラー数が所定の許容値を超えている場合には、振動検出後にデータが正常に記録されていない、すなわちデータが継ぎ目なく記録されていない(記録データ間に「隙間」あるいは「飛び」がある)と判定してその時点でデータ記録を停止し、インターフェース8を介してパーソナルコンピュータ10にエラーメッセージを出力する(S108)。これにより、データを記録したものの再生することができない光ディスクの作成を未然に防止でき、またユーザはパーソナルコンピュータ10に出力されたエラーメッセージを確認することで、データを実際に再生する前にデータが正常に記録されていないことを知ることができる。
【0032】
図3には、以上述べた処理(ベリファイ処理)が模式的に示されている。図3(a)には、振動が発生して位置P1にて記録を中断した状態が示されている。なお、図中斜線部はデータが既に記録されていることを示す。位置P1のアドレスはアドレスメモリ15aに記憶される。
【0033】
図3(b)には、記録中断後に所定フレーム(あるいは所定ブロック数)だけデータを試し書きした状態が示されている。試し書きは位置P1直後の未記録領域の先頭から行われ、位置P2で中断される。位置P2のアドレスもアドレスメモリ15aに記憶される。
【0034】
図3(c)には、試し書きを中断した後、位置P1の直前位置P0まで光学ヘッド1をシークさせ、P0〜P2に存在する記録済みデータの読み出しを行い、当該データのエラー数をカウントする処理が示されている。この処理においてカウントされたエラー数が所定の許容値以下である場合には、図3(d)に示されるように試し書きを中断した位置P2直後から再びデータ記録を再開してデータを記録していく。一方、図3(c)においてベリファイした結果、エラー数が所定の許容値を越える場合には、図3(d)のように位置P2からデータ記録を再開することなく、図3(c)の時点、すなわち位置P2までデータを記録した時点で記録を終了する。従来においては、たとえ位置P1にて「隙間」あるいは「飛び」が生じてしまっても、そのままデータ記録を再開していたが、本実施形態においては試し書きを行った後、「隙間」が「飛び」が生じてデータを再生できないと判定した場合には、データ記録を再開しないため、無駄なデータ記録を防止することができる。
【0035】
なお、本実施形態においてはベリファイした結果エラーがあると判定した場合、その時点でデータ記録を中止してエラーメッセージを出力しているが(図2参照)、CD−RWのようにデータの書き換えが可能な光ディスクの場合、ベリファイした結果エラーがあると判定した場合に、エラーメッセージを出力するのではなく、試し書きの開始位置を前後にシフトさせて再度試し書きを行い、最終的にエラーがなくなるまでベリファイと試し書き処理を繰り返すこともできる。
【0036】
図4には、この場合のエラー処理フローチャートが示されている。この処理は、図2のS106においてNO、すなわちエラー数が所定の許容値を越えたと判定された場合に実行される。すなわち、エラーがあると判定された場合、試し書きの開始アドレスを数アドレスだけ前にずらせてデータを数フレーム分だけ上書きする(S1081)。そして、ベリファイを再び実行し(S1082)、エラー数をカウントして許容値と比較する(S1083)。そして、エラー数が未だに許容値を越える場合には、再びS1081に戻って試し書きの開始アドレスをさらに数アドレスだけ前にずらせてデータを上書きし、再度ベリファイを行う。一方、再度試し書きを行った結果、エラー数が所定の許容値以下となった場合には、正常にデータを記録できたと判定して図2におけるS107の処理に移行し、試し書き中断直後のアドレスからデータ記録を再開する。
【0037】
このように書き換え可能な光ディスクの特性を利用し、トラッキング異常やフォーカス異常時にデータの試し書きを複数回実行して最終的に継ぎ目なくデータを記録することで、確実にデータを記録することができる。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変更が可能である。
【0039】
例えば、本実施形態においてはCD−RやCD−RWを例に取り説明したが、DVD−RやDVD−RWにも同様に適用することができる。
【0040】
また、本実施形態では、振動検出センサ100で振動を検出しているが、光学ヘッド1をオントラック状態あるいはオンフォーカス状態に維持するサーボ3のトラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号を所定レベルのしきい値と比較し、このしきい値を超えた場合に異常が生じたと判定して記録動作を中断するようにしてもよい。この場合、ヘッドサーボ3からトラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号をシステム制御回路15に供給し、バッファアンダーラン判断部17でそのレベルと所定のしきい値とを比較してしきい値を超えているか否かを判断すればよい。
【0041】
さらに、本実施形態では、復旧機能としてバッファアンダーランエラーの回復機能機能を用いて説明したが、他の回復機能を用いた場合にも同様に適用できる。すなわち、当該機能を用いてデータを試し書きし、その後試し書きを中断してベリファイし、問題ないことを確認した後にデータ記録を再開すればよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トラッキング異常やフォーカス異常が発生した場合でも、データを継ぎ目なく記録することができ、これによりデータを再生可能な光ディスクを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態にかかる光ディスク装置の構成ブロック図である。
【図2】 実施形態の処理フローチャートである。
【図3】 実施形態の処理説明図である。
【図4】 他の実施形態の処理フローチャートである。
【図5】 従来の光ディスク装置の構成ブロック図である。
【符号の説明】
1 光学ヘッド、4 デコーダ、8 インターフェース、11 エンコーダ、14 レーザ駆動回路、15 システム制御回路、16 アクセス制御部、17バッファアンダーラン判断部、18 記録制御部、19 記録開始位置検出部、20 信号同期部、21 システムクロック発生回路、22 ベリファイ部。
Claims (6)
- データの記録動作にエラーが生じた場合にデータ記録を中断するとともに、その後データが記録されていない未記録領域の先頭からデータ記録を再開する機能を有する光ディスク装置であって、
トラッキングあるいはフォーカスの異常を検出する手段と、
前記異常が検出された場合に、前記機能を用いてデータ記録を中断するとともに、データが記録されていない未記録領域の先頭から所定量だけデータを試し書きする手段と、
前記試し書きしたデータが再生できるか否かを判定する手段と、
前記試し書きしたデータが再生できる場合には試し書きを中断した直後であってデータが記録されていない未記録領域の先頭からデータ記録を再開し、前記試し書きしたデータが再生できない場合には所定のエラー処理を実行する手段と、
を有することを特徴とする光ディスク装置。 - 請求項1記載の装置において、
前記機能は、バッファアンダーランが生じた場合にデータ記録を中断し、バッファアンダーランが解消した場合にデータが記録されていない未記録領域の先頭からデータ記録を再開する機能であることを特徴とする光ディスク装置。 - 請求項1、2のいずれかに記載の装置において、
前記検出する手段は、装置に印加される振動を検出する振動センサであることを特徴とする光ディスク装置。 - 請求項1、2のいずれかに記載の装置において、さらに、
トラッキングのずれ量あるいはフォーカスのずれ量をエラー信号として出力する手段を有し、
前記検出する手段は、前記エラー信号のレベルを所定のしきい値と比較する手段を有することを特徴とする光ディスク装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の装置において、
前記エラー処理は、前記データ記録の停止であることを特徴とする光ディスク装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の装置において、
前記エラー処理は、前記試し書きの開始アドレスを所定量だけずらした再試し書きであることを特徴とする光ディスク装置。
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