JP3883008B2 - 発泡成形体補強材及び車両用座席 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウレタン発泡、等の成形用補強材と車両用座席に関するものである。特に車両等の座席クッション材剛性の低下を防止し、ポリウレタンフォームとバネ間の摩擦により発生する摩擦音発生を防止し、静粛性、補強効果及び成形性に優れた、シート目付のバラツキが少ない車両用シート等のウレタン発泡補強基布及びそれを用いて得る成形性ポリウレタン、等の座席用クッション材と車両用座席に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用等のクッション材は、軟質ポリウレタンフォーム型内発泡成形品が主流として用いられている。このようなクッション材が良好なクッション性を実現するためには、一般に多く用いられる図1に示すようなクッション材構造において、人体に接する最上層A(基材層)は柔らかいものでなければならないが、次に存在する層B(緻密層)は熱成形性をもった材料であるべきで、B層を受け衝撃的な力を吸収しバネ感覚を生ずるスプリングC層(基材層)のクッション作用を、均等に分散し、B層を平らに保ち支えて上下動するような構造と作用が必要である。
また、このような軟質ポリウレタンフォーム型内発泡成形品の耐久性を確保する面からも、バネが接しポリウレタンフォームが摩擦され、局部的応力を受け損傷することを避けるため、従来次のようなポリウレタンフォームのバネ材接触面側に補強基布を入れ、良好なクッション性の確保をはかるとともに耐久性をも確保して来た。
即ち、その代表的事例を掲げると、補強材としてスラブウレタンと寒冷紗を用い、発泡成形金型面に接するようにスラブウレタンを設置し、その内側に寒冷紗を設置しウレタン液を注入し、加熱加圧し発泡させて補強層が挿入された軟質ポリウレタンフオーム型内発泡成形品を製造する方法が多く用いられ主役の座を占めていた。
この方法におけるスラブウレタンの役割は、得られるクッション材への剛性の付与とともに、ウレタン流入による発泡金型空気抜き孔の閉塞防止にあり、寒冷沙の役割は発泡し膨張してくるポリウレタンを容易に透過し、寒冷紗が、容易にポリウレタンフォーム内に包埋一体化され、引張り弾性率を改善し優れた補強層を形成することにある。
【0003】
しかしながら、スラブウレタンによる剛性改善効果が不充分であると共に、何よりも工数が多く作業が煩雑であること、及び補強布である寒冷紗が、成形品のなす3次曲面形状に沿い難いという難点があった。
次いで、前記寒冷紗の成形形状に沿い難いという難点解消とコストダウンを目的とし開発され主役の座に就いたのは、不織布(反毛フェルト)である。
この不織布が、補強布としての要求特性を満たすためには、発泡し膨張してくるウレタン液の適度の透過性を有することが必要で、このためには適度のポアーサイズの空隙孔と空隙率(見掛け嵩密度)を有することが必要であり、又充分な補強効果と剛性を付与するためにも、発泡し膨張してくるポリウレタン内に不織布が包埋されポリウレタンで不織布交点が再結合され、不織布組織内にポリウレタンフォームが充填され適度な剛性と高い引張り弾性率を発揮する適度の見掛け嵩密度(空隙率)が必要であり、更に、成形品曲面形状への順応性確保のため、不織布構成繊維交点間の接着を比較的緩やかに行ない、組織変形の自由度を持たしめることが必要であった。
【0004】
このような観点から、適切な嵩密度、空隙率を有する不織布が、試行錯誤的に検討され開発され使用されてきた。
これらの補強用不織布における嵩密度、空隙率設定の基準は、発泡し膨張してくるポリウレタンが不織布前面にわたり透過し、不織布表面をポリウレタン皮膜が覆えるような比較的高い透過性を有するように選定し、透過性が高すぎ成形金型の空気抜き孔にまでポリウレタンが流入することのないレベルに抑制することに留意して選定されている。
以上が軟質ポリウレタンフォーム型内発泡成形用補強布の主流である。
しかしながら、より緩やかな管理下において安定してポリウレタンの必要且つ充分な透過性を確保し、成形金型空気抜き孔へのポリウレタン流入を完全に防止し、高収率、高生産性で生産を行なえ、ウレタン樹脂の含浸、透過性が良く、剛性アップと補強に寄与し、ウレタンフォームと補強布間の一体化能の高い補強布を得るため、嵩密度の低い補強用不織布層と、膨張してくるポリウレタンの金型空気抜き孔への流入を遮断するに充分な、比較的高い嵩密度を有する不織布層を遮断層として設けて、積層一体化した補強用不織布が開発された(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
実公昭62−26193公報
【0006】
更に、補強効果とポリウレタン流入による空気抜き孔閉鎖防止効果を強化するため、高目付不織布を補強用基布として用い、高い補強効果と、高目付化によるポリウレタンの空気抜き孔への流入を遮断、防止する方法、更には、その高目付け不織布の片面をエンボス加工等により高密度化し、遮断層を積層せずに設け(特許文献2)、或いはポリウレタンの空気抜き孔への流入防止をより確実にして用いる方法(特許文献3)等も発明され開発されている。
しかしながら発泡ウレタンと接触する基布の層が、ウレタン含浸向上をねらった高目付で嵩高な構造のため、過度のウレタンの含浸充填を招き、結果としてウレタン発泡成形品のウレタン密度低下による剛性低下を誘発するという問題がある。
また深絞りタイプの発泡部材については、成形後補強材にシワが多く発生してバネ擦れによる異音発生原因や局所的に圧力が高くなり目付の薄い部分での樹脂抜けを発生させる原因ともなった。
【0007】
【特許文献2】
実公昭62−26193号公報
【特許文献3】
特開平2−258332号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では上記従来の技術の問題点を解決し、ウレタン発泡成形時でのシワ及び樹脂抜けによる異音防止抑制、優秀な補強効果と優れたウレタン成形性を付与するすることのできるバネ受け補強材及び車両用座席を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の構成を採用するものである。すなわち、
1.緻密層及び基材層を交絡処理してなる、長繊維不織布を主体とする補強材であって、下記特性を有することを特徴とする発泡成形用補強材。
通気度:115〜400cc/sec/cm
交絡処理前の緻密層の目付:50g/m以下
交絡処理前の緻密層の見掛密度:0.05〜0.1g/cm
厚さ:1.0mm以上、
目付バラツキCV値:10%以下、
65℃時5%伸張時のシート応力:0.5〜20N/5cm、
100℃時5%伸張時のシート応力:0.25〜10N/5cm
2.繊維径が40μm以下の繊維からなる長繊維不織布を主体としてなることを特徴とする上記第1記載の発泡成形体補強材。
3.交絡処理が、機械交絡法もしくは水流交絡法により処理されたものであることを特徴とする上記第1記載の発泡成形体補強材。
4.補強材が緻密層と基材層の2層構造であることを特徴とする上記第1記載の発泡成形用補強材。
5.補強材が基材層、緻密層及び基材層の3層構造であることを特徴とする上記第1記載の発泡成形用補強材。
6.基材層の目付が30g/m以上、見掛密度が0.01〜0.3g/cmであることを特徴とする上記第4又は5記載の発泡成形用補強材。
7.緻密層が、繊維径が10μm以下のメルトブローン不織布であることを特徴とする上記第4又は5記載の発泡成形用補強材。
8・緻密層が、鞘に低融点成分を配した芯鞘型複合繊維からなる不織布であることを特徴とする上記第4又は5記載の発泡成形用補強材。
9.緻密層が、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリウレタン繊維、もしくはポリエステル系エラストマーのいずれかの繊維からなる不織布であることを特徴とする上記第4又は5記載の発泡成形用補強材。
10.基材層が、リン原子を含有量で100〜50000ppm共重合してなる難燃性ポリエステル繊維からなる不織布であることを特徴とする上記第4又は5記載の発泡成形用補強材。
11.発泡成形用補強材が、ポリウレタンフォームからなる車両用座席と当該座席を支持するバネ材との中間に配されてなることを特徴とする上記第1記載の発泡成形用補強材。
12.上記第1記載の発泡成形用補強材が、ポリウレタンフォームからなる車両用座席のバネ材接触面側に積層されてなることを特徴とする車両用座席。
【0010】
まず補強材シートの通気度が400cc/sec./cm2以下である。400cc/sec./cm2を超えると、いくら成形性に優れていても、部材より樹脂抜けが発生してそれがバネにこすれて異音が発生してしまう。好ましくは0.1〜400cc/sec./cm2、更に好ましくは0.1〜300cc/sec./cm2以下である。
見かけ厚さは1.0mm以上である。1.0mm以下になると樹脂がの反応が層途中で停止せずに表面付近に析出してしまう。好ましくは1.5mm以上、より好ましくは2.0mm以上4.0mm以下である。
シート目付のバラツキはCV(変動値)10%以下である。10%を超えるとムラにより樹脂漏れが発生してしまう。好ましくは0.1〜10%、更に好ましくは0.1〜5%である。
【0011】
高級車で使用されるウレタンシートを製造するコールドタイプのウレタン発泡機は65℃付近で発泡させる場合が多い。その場合65℃時5%伸張時のシート応力0.5〜20N/5cmが適している。シート応力が20N/5cmを超えると、特に深絞りタイプの発泡において湾曲部で補強材表面への樹脂漏れ及びシワが発生してしまう。好ましくは10N/5cm以下より好ましくは0.5〜5N/5cmである。
低級車で使用されるウレタンシートを製造するホットタイプのウレタンの発泡機は100℃付近で発泡させる場合が多い。その場合100℃時5%伸張時のシート応力が0.5〜10N/5cmである。シート応力が10N/5cmを超えると、特に深絞りタイプの発泡において湾曲部で補強材表面への樹脂漏れ及びシワが発生してしまう。好ましくは5N/5cm以下より好ましくは0.25〜3N/5cmである。
【0012】
緻補強材が緻密層と基材層の2層または3層構造である事が好ましい。単層のみになると目付ムラが大きく、樹脂抜けが多く発生する。また単層のためバネがウレタン層に接触する可能性が大きく異音が発生してしまう。緻密層によってウレタンを面で止めて基材層によってバネの擦れの異音を防いでいる。
3層タイプの場合は緻密層が中間層になり、樹脂抜けを中間層でとめて上下層で嵩高性を発現してベネによる擦れの異音を防いでいる。
緻密層の目付が40g/m2以下である。40g/m2を超えると成形性が悪くなり、深絞りタイプの成形機で樹脂抜けが発生する。好ましくは30g/m2以下、より好ましくは目付15〜20g/m2である。
【0013】
見掛密度が0.05〜0.50g/cm3である。見掛け密度が0.05g/cm3以下になると樹脂抜けを発生してしまう。見掛密度が0.50g/cm3以上になると成形性が悪くなり、特に深絞りタイプで樹脂抜けが発生してしまう。好ましくは0.1〜0.4g/cm3より好ましくは0.2〜0.3g/cm3である。
基材層の目付が30g/m2以上である。30g/m2未満になると緻密層で止められたウレタン層との距離が近くなりバネによる異音が発生してしまう。好ましくは50g/m2以上100g/m2以下である。
見掛密度は0.01〜0.3g/cm3である。見掛け密度が0.01g/cm3 未満になるとバネが直接緻密層に止められたウレタン層に接触する機会が増え、擦れ音による異音を発生してしまう。0.3g/cm3を超えると成形性を阻害してしまう。
【0014】
緻密層の繊維径は0.1〜40μmである。40μmを超えるとウレタンを緻密層面で止めることができず樹脂漏れを発生さしてしまう。好ましくは40μm以下、より好ましく0.1〜20μmである。または繊維径が10μm以下のメルトブローン不織布であることも好ましい。
【0015】
緻密層に使用される部材はスパンボンド不職布、短繊維不織布両方可能である。用いられる繊維はポリエチレンテレフタレート(以下PET)、ポリトリメチレンテレフタテート(以下PTT)、ポリブチレンテレフタレート(以下PBT)、ポリエステルエラストマー(以下PEL)、ポリプロピレン(以下PP)、オレフィン系エラストマー、ポリエチレン(以下PE)、ナイロン、ビニロン、塩化ビニリデン、レーヨン、コットン等の天然繊維、低融点成分(2成分以上)を含んだ芯/鞘構造繊維 PET/PE,PET/低融点イソフタル酸共重合PET、PET/低融点メタロセン触媒使用PP、PET/PEL、PP/低融点メタロセン触媒使用PP ,或いは低融点成分を含んだ混繊繊維である。好ましくはPPおよびPETスパンボンド、より好ましくはポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリウレタン繊維、もしくはポリエステル系エラストマーである。より好ましくは低融点成分(2成分以上)を含んだ芯/鞘構造繊維スパンボンド不職布である。
基材層に使用される部材はスパンボンド不織布に用いられるのはスパンボンド不職布、短繊維不織布両方可能である。用いられる繊維はPET、PBT、PTT、PEL、PP、オレフィン系エラストマー、PE、ナイロン、ビニロン、塩化ビニリデン、レーヨン、コットン等の天然繊維である。好ましくはポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリウレタン繊維、もしくはポリエステル系エラストマー不織布である。より好ましくはPET不職布である。
【0016】
また基材層が、リン原子を含有量で100〜50000ppm共重合してなる難燃性ポリエステル繊維からなる不織布である。リン原子が100ppm以下であればFMVSSの基準を合格できない50000ppm以上であればバネの擦れによって繊維が破断してしまう。好ましくは 500 〜8,000ppmである。
【0017】
上記の発泡成形用補強材は、ポリウレタンフォームからなる車両用座席と当該座席を支持するバネ材との中間に配置される。具体的には、当該補強材は、ポリウレタンフォームからなる車両用座席のバネ材接触面側に積層され、ポリウレタンフォームとバネ間の摩擦により発生する摩擦音発生を防止し、静粛性、補強効果及び成形性に優れた、シート目付のバラツキが少ない車両用シート等の座席用クッション材や車両用座席となす。
【0018】
【実施例】
以下実施例により、本発明を具体的に説明する。しかしながら本発明はこれによって 限定されるものではない。なお以下の実施例などの評価および特性値は、以下の測定法 によった。
(1)目付及びCV値(g/m2、%)
サンプルサイズ 5cm巾x20cm 原反巾方向に5cm間隔で10点、長さ方向については前記横方向サンプルプリングを1000m各間隔で10個所行った。(計 100点)
CV値=(標準偏差/平均値)X100(%)
(2)厚さ(mm)
上記サンプルサイズの中央長さ方向中央付近を測定する。100点の平均値。荷重は2g/cm2(荷重面積 4cm2
(3)見かけ密度(g/cm3
目付(g/m2)/( 上記厚さ(cm)x100x100)
(4)熱時強度(ST5)(N/5cm)
加熱テンシロン機を用いてチャック間距離10cm、ヘッドスピード10cm/min.で評価した。
▲1▼温度 65℃x1min.、100℃x1min.
▲2▼ST5:5%伸長時の強度
(5)通気度(cc/cm2・sec)
JISL1096に準じたフラジール通気度測定機によって行った。
【0019】
(実施例1)
スパンボンド法により製造された3.3デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付40g/m2 のウェッブを170℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布(上下層)、同じくスパンボンド法により製造された2.2デシテックスの芯鞘重量比(1:1)の2成分繊維(芯:ポリエチレンテレフタレート、融点260℃、鞘:イソフタル酸を共重合したコポリエステル、融点130℃)よりなるランダムループ組織の目付20g/m2 のウェッブ(中間層)を、ニードルパンチ機を用い交絡し一体化し、嵩高積層構造不織布を得た。
【0020】
(実施例2)
スパンボンド法により製造された3.3デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付40g/m2 のウェッブを170℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布と、同じくスパンボンド法により製造された2.2デシテックスの芯鞘重量比(1:1)の2成分繊維(芯:ポリエチレンテレフタレート、融点260℃、鞘:ポリプロピレン共重合体、融点180℃)よりなるランダムループ組織の目付20g/m2 のウェッブを、ニードルパンチ機を用い交絡し一体化し、嵩高積層構造不織布を得た。
【0021】
(実施例3)
スパンボンド法により製造された3.3デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付40g/m2 のウェッブを170℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布と、同じくスパンボンド法により製造された2.2デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付40g/m2 のウェッブを、ニードルパンチ機を用い交絡し一体化し、嵩高積層構造不織布を得た。
【0022】
(実施例4)
スパンボンド法により製造された3.3デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付40g/m2のウェッブを170℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布と、メルトブロー法により製造された0.1デシテックスのポリポロピレン不織布よりなる目付20g/m2のウェッブを、ニードルパンチ機を用い交絡し一体化し、嵩高積層構造不織布を得た。
【0023】
(実施例5)
スパンボンド法により製造された2.2デシテックスのポリブチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付100g/m2 のウェッブを150℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した、ニードルパンチ機を用い交絡し、嵩高性を発現して不織布を得た。
【0024】
(実施例6)
スパンボンド法により製造された3.3デシテックスのポリトリメチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付40g/m2 のウェッブを150℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布(上下層)と、同じくスパンボンド法により製造された2.2デシテックスのポリトリメチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付20g/m2 のウェッブを、ニードルパンチ機を用い交絡3層一体化し、嵩高積層構造不織布を得た。
【0025】
(実施例7)
スパンボンド法により製造された2.2デシテックスのポリブチレンレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付40g/m2 のウェッブを150℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布(上下層)と、同じくスパンボンド法により製造された2.2デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付20g/m2 のウェッブを、ニードルパンチ機を用い交絡3層一体化し、嵩高積層構造不織布を得た。
【0026】
(比較例1)
スパンボンド法により製造された3.3デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付80g/m2 のウェッブを170℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布と、同じくスパンボンド法により製造されたの2.2デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付40g/m2 のウェッブを200℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布を、ニードルパンチ機を用い交絡し一体化し、積層構造不織布を得た。
【0027】
(比較例2)
スパンボンド法により製造された1.7デシテックスのポリプロピレン繊維よりなるランダムループ組織の目付20g/m2 のウェッブを熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布と、同じくスパンボンド法により製造された3.3デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付20g/m2 のウェッブを200℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布をニードルパンチ機を用い交絡し一体化し、積層構造不織布を得た。
【0028】
(比較例3)
スパンボンド法により製造された3.3デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付80g/m2 のウェッブを170℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布と、同じくスパンボンド法により製造された6.6デシテックスのポリエチレンテレフタレート繊維よりなるランダムループ組織の目付80g/m2 のウェッブを200℃の熱ロールによるカレンダー加工で加熱圧着した不織布を、ニードルパンチ機を用い交絡し一体化し、積層構造不織布を得た。
【0029】
【表1】
Figure 0003883008
【0030】
【表2】
Figure 0003883008
【0031】
成形性:× シワがR部に多く発生、△ シワがR部に部分的に発生、○ シワが無くR部分が形成されている
ウレタン染み出し:× R部、平面に多くの染み出しが発生する、△ R部に染み出しが発生する、○ 染みだしが全く見られない
バネ擦れ破断:× ウレタン部まで表面が磨耗されている、△ 所々表面が毛羽立っている、○ 毛羽立ちがほとんど見られない
バネ擦れ異音:× 乗車時つねに音がする、△ 冬季にのみ音がすることがある、○ ほとんど音がしない
補強材ハンドリング性:× 成形型にセットできない、△ 持つ場所によって型にセットできない時がある、○ 容易に型にセットすることができる
FMVSS難燃試験: × 不合格、○ 合格
【0032】
【発明の効果】
本発明によると、車両等の座席クッション材剛性の低下を防止し、ポリウレタンフォームとバネ間の摩擦により発生する摩擦音発生を防止し、静粛性、補強効果及び成形性に優れたシート目付のバラツキが少ない車両用シート等の発泡成形体補強材及び車両用座席を提供することを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】バネ受け材の構造を示す概略図。
【符号の説明】
A層:基材層(嵩高層)、B層:緻密層(成形層)、C層:基材層(嵩高層)

Claims (12)

  1. 緻密層及び基材層を交絡処理してなる、長繊維不織布を主体とする補強材であって、下記特性を有することを特徴とする発泡成形用補強材。
    通気度:115〜400cc/sec/cm
    交絡処理前の緻密層の目付:50g/m以下
    交絡処理前の緻密層の見掛密度:0.05〜0.1g/cm
    厚さ:1.0mm以上、
    目付バラツキCV値:10%以下、
    65℃時5%伸張時のシート応力:0.5〜20N/5cm、
    100℃時5%伸張時のシート応力:0.25〜10N/5cm
  2. 繊維径が40μm以下の繊維からなる長繊維不織布を主体としてなることを特徴とする請求項1記載の発泡成形体補強材。
  3. 交絡処理が、機械交絡法もしくは水流交絡法により処理されたものであることを特徴とする請求項1記載の発泡成形体補強材。
  4. 補強材が緻密層と基材層の2層構造であることを特徴とする請求項1記載の発泡成形用補強材。
  5. 補強材が基材層、緻密層及び基材層の3層構造であることを特徴とする請求項1記載の発泡成形用補強材。
  6. 基材層の目付が30g/m以上、見掛密度が0.01〜0.3g/cmであることを特徴とする請求項4又は5記載の発泡成形用補強材。
  7. 緻密層が、繊維径が10μm以下のメルトブローン不織布であることを特徴とする請求項4又は5記載の発泡成形用補強材。
  8. 緻密層が、鞘に低融点成分を配した芯鞘型複合繊維からなる不織布であることを特徴とする請求項4又は5記載の発泡成形用補強材。
  9. 緻密層が、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリウレタン繊維、もしくはポリエステル系エラストマーのいずれかの繊維からなる不織布であることを特徴とする請求項4又は5記載の発泡成形用補強材。
  10. 基材層が、リン原子を含有量で100〜50000ppm共重合してなる難燃性ポリエステル繊維からなる不織布であることを特徴とする請求項4又は5記載の発泡成形用補強材。
  11. 発泡成形用補強材が、ポリウレタンフォームからなる車両用座席と当該座席を支持するバネ材との中間に配されてなることを特徴とする請求項1記載の発泡成形用補強材。
  12. 請求項1記載の発泡成形用補強材が、ポリウレタンフォームからなる車両用座席のバネ材接触面側に積層されてなることを特徴とする車両用座席。
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