JP3882577B2 - 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板ならびにその製造方法および加工方法 - Google Patents

伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板ならびにその製造方法および加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用足廻り部材の素材に適した伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板ならびにその製造方法および加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境保護につながる燃費向上の観点から、自動車用熱延鋼板の高強度薄肉化が強く求められている。特に、ホイールや足廻り部材の高強度薄肉化は自動車の燃費向上に極めて有効な手段であるため、これらの部材に対する高強度薄肉化の要望が特に強い。また、ホイールや足廻り部材は複雑な形状であるため、高強度であることに加え伸びおよび伸びフランジ性がともに優れた材料が必要とされている。
【0003】
従来、このような自動車用部材に適用される熱延鋼板が種々提案されている。例えば、特開平4−329848号公報には、フェライトと第2相(パーライト、ベイナイト、マルテンサイト、残留オーステナイトの1種以上)からなる疲労特性と伸びフランジ性の優れた複合組織鋼板が開示されている。しかし、その構成要素に第2相が存在しているため、伸びフランジ性が十分とはいえない。
【0004】
特開平6−172924号公報には、転位密度の高いベイニティック・フェライト組織が生成した伸びフランジ性に優れた鋼板が提案されている。しかし、この鋼板は、転位密度の高いベイニティック・フェライト組織を含むためやはり伸びが十分とはいえない。
【0005】
特開平6−200351号公報には、組織の大部分をポリゴナルフェライトとし、TiCを中心として析出強化および固溶強化により高強度化を図った伸びフランジ性に優れる鋼板が提案されている。しかし、この鋼板に用いられている一般的によく知られた析出物で高張力化するには多量のTi添加を必要とし、寸法の大きい析出物が生成しやすく、特性が不安定になりやすいという欠点がある。
【0006】
特開平7−11382号公報には、微細なTiCおよび/またはNbCが析出したアシキュラー・フェライト組織を有する伸びフランジ性に優れる鋼板が提案されている。しかし、この鋼板も転位密度の高いアシキュラー・フェライト組織であるため伸びフランジ性には優れるものの十分な伸びが得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、自動車用足廻り部材のようなプレス時の断面形状が複雑な部材に好適な、伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板ならびにその製造方法および加工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、以下の知見を得た。
(1)Mo添加により、炭・窒化物が微細に析出する。
(2)延性に富むフェライト組織に、Mo添加により炭・窒化物を微細に析出させると、高張力でありながら優れた伸びおよび伸びフランジ性が得られる。
(3)Ti,Nbを過度に添加すると、析出物が過多となり伸びおよび伸びフランジ性がともに低下する。
(4)良好な伸びを得るためには固溶C量が少ないほど好ましい。
)(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}が0.5〜1.5を満足するようにC,Ti,Moを添加すると、TiとMoとを含む析出物が微細化する。
)Ti、Moと結合しないC量が0.005%以下で材質安定性は向上する。
【0009】
本発明はこれらの知見に基づいてなされたものであり、以下の(1)〜(11)を提供する。
【0012】
(1)質量%で、C≦0.06%、Si≦0.3%、Mn:1〜2%、P≦0.06%、S≦0.005%、Al≦0.06%、N≦0.006%、Mo:0.07〜0.45%、Ti:0.03〜0.10%、Nb≦0.08%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、固溶Cが0.0020%以下であり、TiとMoとを含む炭化物が析出したフェライト組織からなることを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
【0013】
)上記(1)において、C、Ti、Moを以下の(1)式を満足するように含有することを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}≦1.5 …(1)
ただし、上記(1)式中、C、Ti、Moは各成分の質量%を表す。
【0014】
)上記(1)において、C、Ti、N、Moを以下の(2)式を満足するように含有することを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
C−[{Ti−(48/14)N}×(12/48)+(12/96)×Mo]≦0.005 …(2)
ただし、上記(2)式中、C、Ti、N、Moは各成分の質量%を表す。
【0016】
(4)上記(1)〜(3)において、質量%で、さらに、Cr≦0.1%を含むことを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
)上記(1)〜()において、表面に溶融亜鉛系めっき皮膜を有することを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
【0017】
)質量%で、C≦0.06%、Si≦0.3%、Mn:1〜2%、P≦0.06%、S≦0.005%、Al≦0.06%、N≦0.006%、Mo:0.07〜0.45%、Ti:0.03〜0.10%、Nb≦0.08%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を溶製し、連続鋳造により鋼スラブとなし、直ちに、または、一旦冷却してから1150℃以上に加熱した後、熱間圧延し、仕上熱間圧延出側温度を850℃以上とし、550℃〜700℃で巻取ることを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板の製造方法。
【0018】
(7)上記(6)において、前記鋼は、質量%で、さらにCr≦0.1%を含むことを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板の製造方法。
)上記(1)から()のいずれかの鋼板からなる部材を準備する第1の工程と、前記部材にプレス成形を施して所望の形状のプレス成形品に加工する第2の工程とを有する高張力熱延鋼板の加工方法。
【0019】
)上記()において、プレス成形品は、自動車用部品、特に自動車用足廻り部材である高張力熱延鋼板の加工方法。
【0020】
10)上記(1)から()のいずれかに記載の鋼板により製造された自動車用部品。
【0021】
なお、本発明において、炭・窒化物とは、炭化物、窒化物および炭窒化物のいずれか、またはこれらが2種類以上複合したものをいう。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について成分組成、金属組織および製造条件に分けて具体的に説明する。
【0023】
[成分組成]
本発明における鋼板は、質量%で、C≦0.06%、Si≦0.3%、Mn:1〜2%、P≦0.06%、S≦0.005%、Al≦0.06%、N≦0.006%、Mo:0.07〜0.45%、Ti:0.03〜0.10%、Nb≦0.08%を含む。また、固溶Cが0.0020%以下である。以下、各成分をこのように規定した理由を説明する。
【0024】
C≦0.06%
Cは炭化物を形成し、鋼を強化するのに有効である。しかし、0.06%を超えて添加するとパーライトが形成され、伸びおよび伸びフランジ性を損なうため0.06%以下とする。
【0025】
Si≦0.3%
Siは固溶強化元素として有効である。しかし、0.3%を超えて添加するとフェライトからのC排出が促進されて粒界に粗大な鉄炭化物が析出しやすくなり、伸びフランジ性が低下するため、0.3%以下とする。
【0026】
Mn:1〜2%
Mnは鋼を強化するため1%以上添加する。しかし、2%を超えて添加すると偏析し、かつ硬質相が形成され、伸びおよび伸びフランジ性がともに低下する。したがってMn量を1〜2%の範囲とする。
【0027】
P≦0.06%
Pは固溶強化に有効である。しかし、0.06%を超えて添加すると偏析して伸びおよび伸びフランジ性がともに低下するため0.06%以下とする。
【0028】
S≦0.005%
Sは少ないほど好ましい。0.005%を超えると伸びフランジ性を低下させるため0.005%以下とする。
【0029】
Al≦0.06%
Alは脱酸剤として添加される。しかし、0.06%を超えると伸びおよび伸びフランジ性がともに低下するため0.06%以下とする。
【0030】
N≦0.006%
Nは少ないほど好ましい。0.006%を超えると粗大な窒化物が増え、伸びおよび伸びフランジ性がともに低下するため0.006%以下とする。
【0031】
Mo:0.07〜0.45%
Moは本発明において重要な元素である。0.07%以上添加することでパーライト変態を抑制し、TiまたはTiとNbとを含む炭・窒化物を微細化させ、かつMo自体も炭化物を形成して析出するため、高強度を得つつ伸びフランジ性が向上する。しかし、0.45%を超えて添加すると硬質相が形成され、伸びフランジ性が低下する。したがってMo量を0.07〜0.45%以下とする。
【0032】
Ti:0.03〜0.10%
Tiは本発明において重要な元素である。0.03%以上添加することで炭・窒化物析出による効果が得られ、高強度でありながら伸びおよび伸びフランジ性が向上する。しかし、0.10%を超えてTiを多量に添加するとMoを複合添加しても粗大なTiCが生成しやすくなり、伸びフランジ性が低下する。したがって、Ti量は0.03〜0.10%とする。
【0033】
Nb≦0.08%
Nbは炭・窒化物の析出により高強度でありながら伸びおよび伸びフランジ性を向上させる。しかし、0.08%を超えて添加すると析出物が過多となり、伸びおよび伸びフランジ性が低下するため0.08%以下とする。
【0034】
本発明においては、このように鋼組成、特にC,Ti,Mo量を適正化することにより、後述するように、鋼中Cのほとんどを微細な炭・窒化物として析出させているため、固溶Cは非常に少ない。良好な伸びを得るためには固溶C量が少ないほど好ましく、固溶C量が0.0020%を超えると伸びが低下する傾向にあるため0.0020%以下とする。より好ましくは0.0010%以下である。
【0035】
鋼中のCと(Ti+Mo)との原子数比が0.5〜1.5となるように、C、Ti、Moの含有量を制御すると、TiとMoとを含む炭化物が微細に析出しやすくなる。その結果、高張力でありながら、優れた伸びおよび伸びフランジ性が容易に得られる。したがって、(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}の値が以下の(1)式を満たすことが望ましい。
0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}≦1.5 …(1)
ただし、上記(1)式中、C、Ti、Moは各成分の質量%を表す。
上記(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}の値は、0.8〜1.3を満たすことがより望ましい。
【0036】
TiとMoとを含む炭化物を形成しないC量が0.005%を超える場合、材質のばらつきが大きくなる傾向がある。また、Tiは、Nと結合した後の残余がCと結合する。したがって、以下の(2)式を満たすことが好ましい。
C−[{Ti−(48/14)N}×(12/48)+(12/96)×Mo]≦0.005 …(2)
ただし、上記(2)式中、C、Ti、N、Moは各成分の質量%を表す。
このことを実験結果で説明する。
C=0.050%、Si=0.21%、Mn=1.61%、Ti=0.083%、N=0.0036%、Mo=0.20%を含む鋼A(上記(2)式のC−[{Ti−(48/14)N}×(12/48)+(12/96)×Mo]の値(以下、B値という)が0.0073)と、C=0.040%、Si=0.03%、Mn=1.34%、Ti=0.095%、N=0.0040%、Mo=0.24%を含む鋼B(B値が0以下)を用いて熱延鋼板を作成した。仕上温度は910℃と、巻取温度を550〜700℃まで変化させ、巻取温度と強度との関係を調査した。強度(TS)は、JIS5号試験片で測定した。これにより、コイル内で巻取温度が変化したときに強度が変化するかどうかがわかる。すなわち、巻取温度の依存性が強い場合、小さい巻取温度の変動で強度が著しく変化することとなる。
【0037】
調査結果を図1に示す。図1に示すように、Ti、Moと結合しないC(A値)が0.005%を超える鋼Aでは、TSの巻き取り温度依存性が著しいことがわかる。
【0038】
次に、C=0.040〜0.055%、Si=0.2%、Mn=1.6%、Ti=0.080〜0.090%、Mo=0.10〜0.20%、N=0.0020%の鋼を用いて、巻取温度を650℃で一定として熱間圧延を行い、上記B値とTSとの関係を求めた。その結果を図2に示す。図2に示すように、B値が0.005%以上になるとTSが低下する傾向が大きくなることがわかる。
【0039】
なお、Crはパーライト変態を抑制し、伸びフランジ性を高める作用を有するので0.1%以下の範囲で添加してもよい。0.1%以下とするのは、0.1%を超えて添加すると硬質相が形成され、伸びフランジ性が低下するためである。
【0040】
また、残部はFeおよび不可避的な不純物である。
【0041】
[金属組織]
本発明では、優れた伸びおよび伸びフランジ性を確保するため、TiもしくはTiとNbの炭・窒化物およびMoの炭化物がそれぞれ単独でおよび/または複合化して析出したフェライト組織としている。すなわち、延性に富むフェライト組織に適正量の炭・窒化物を析出させることで優れた伸びおよび伸びフランジ性の両立が可能となる。
【0042】
なお、TiもしくはTiとNbの炭・窒化物およびMoの炭化物がそれぞれ単独でおよび/または複合化して析出する形態としては、Tiの炭化物およびMoの炭化物がそれぞれ単独でおよび/または複合化して析出するものが好ましい。特に、これらが複合化したTiとMoとを含む炭化物が析出することが望ましい。TiとMoとを含む炭化物は微細かつ均一に分散析出することから、高張力と優れた伸びおよび伸びフランジ性との両立が容易となる。
【0043】
また、上述したように、本発明鋼板は鋼組成、特にC,Ti,Mo量を適正化し、鋼中Cのほとんどを微細な炭・窒化物として析出させているため、固溶Cは非常に少ないが、良好な伸びを得るためには固溶C量がより少ないほど好ましく、固溶C量が0.0020%を超えると伸びが低下する傾向にあるため0.0020%以下好ましくは0.0010%以下とする
【0044】
本発明の高張力熱延鋼板には、表面に溶融亜鉛系めっき皮膜を形成し、溶融亜鉛系めっき鋼板としたものも含む。本発明の高張力熱延鋼板は良好な伸びおよび伸びフランジ性を有することから、溶融亜鉛系めっき皮膜を形成しても良好な伸びおよび伸びフランジ性を維持することができる。ここで、溶融亜鉛系めっきとは、亜鉛および亜鉛を主体とした溶融めっきであり、亜鉛の他にAl、Cr等の合金元素を含んだものを含む。このような溶融亜鉛系めっきを施した本発明の高張力熱延鋼板は、めっきままでもめっき後合金化処理を行ってもかまわない。
【0045】
[製造条件]
本発明の熱延鋼板は、上記成分組成を有する鋼を溶製し、連続鋳造により鋼スラブとなし、直ちに、または、一旦冷却してから1150℃以上に加熱した後、熱間圧延し、仕上熱間圧延出側温度を850℃以上とし、550℃〜700℃で巻取ることによって製造される。
【0046】
・鋼スラブを直ちに、または一旦冷却してから1150℃以上に加熱後、熱間圧延
熱間圧延後に、TiもしくはTiとNbの炭・窒化物およびMoの炭化物をそれぞれ単独でおよび/または複合化して析出させるために、特に、Tiの炭化物とMoの炭化物が複合化したTiとMoとを含む炭化物を析出させるために、熱間圧延前のスラブ段階ではTi,NbおよびMoを固溶させる必要があるため、鋼スラブを直ちに熱間圧延するか、または一旦冷却してから1150℃以上に加熱後熱間圧延する。つまり、スラブ製造後はTi,NbおよびMoは固溶しているため直ちに熱間圧延する場合は固溶状態が保たれているが、一旦冷却した場合には粗大な析出物が形成されるので1150℃以上に加熱してTi,NbおよびMoを再度固溶させる必要がある。
【0047】
・仕上熱間圧延出側温度:850℃以上
伸びおよび伸びフランジ性を確保するため、仕上熱間圧延出側温度を850℃以上とする。850℃未満とした場合、表層が粗大粒となり伸びおよび伸びフランジ性が損なわれる。
【0048】
・巻取温度:550℃〜700℃
フェライト組織を得るため、巻取温度を550℃〜700℃とする。550℃未満では転位密度の高い組織となるため伸びが低下し、700℃を超えるとTi,NbおよびMoによる析出強化の効果が小さくなる。さらに望ましくは600〜660℃である。巻取温度を600〜660℃とすると、強度と伸びおよび伸びフランジ性とのバランスがさらに良好となる。
【0049】
熱延鋼板製造後に溶融亜鉛系めっき処理を施す場合には、常法にしたがって行えばよいが、めっき前焼鈍温度については、450℃未満ではめっきがつかず、750℃超えでは強度低下が生じやすい。そのため、焼鈍温度は450℃以上、750℃以下が好ましい。
【0050】
なお、本発明の熱延鋼板は、スケールのついた状態でも酸洗材でもその特性に差異はない。調質圧延についても通常行われる条件であれば問題はない。また、上記溶融亜鉛めっきは、酸洗後であってもスケールのついたままであってもよい。電気めっきを施したものでもかまわず、化成処理を施したものであっても特に問題はない。鋳造後直ちにまたは補熱を目的とした加熱を施した後にそのまま熱間圧延を行う直送圧延を行ったものであっても本発明の効果に影響はない。また、粗圧延後に仕上圧延前もしくは仕上圧延中に圧延材を加熱または保熱しても、粗圧延後に圧延材を接合して行う連続圧延を行っても、また、圧延材の加熱と連続圧延とを同時に行っても本発明の効果は損なわれない。
【0051】
本発明の熱延鋼板は、伸びおよび伸びフランジ性に優れているのでこれをプレス成形した場合、その特質が活かされ、自動車用部材、特にサスペンションアーム等の足廻り部材のようなプレス時の断面形状が複雑な部材を良好な品質で製造することができ、特に、プレス成形品の軽量化に資することができる。以下に具体的に、本発明に係る熱延鋼板の加工方法、換言すればプレス成形品の製造方法について説明する。
【0052】
図3は、本発明に係る熱延鋼板の加工方法の作業フローの一例を示すフローチャートである。この作業フローは、通常、本発明に係る鋼板を製造することまたはその製造された鋼板を例えばコイルにして目的場所に搬送することを前工程としており、まず、本発明に係る熱延鋼板を準備することから始まる(S0、S1)。この鋼板に対してプレス加工を施す前に、鋼板に対して前処理的な加工を施すこともあれば(S2)、裁断機により所定の寸法や形状に加工することもある(S3)。前者のS2の工程では、例えば鋼板の幅方向の所定箇所に切り込みや穿孔を行い、引き続くプレス加工を終えた段階またはそのプレス加工の過程で、所定の寸法および形状のプレス成形品または被プレス加工部材として切り離すことができるようにしておく。後者のS3の工程では、最終的なプレス成形品の寸法、形状等を予め考慮して、所定の寸法および形状の鋼板部材に加工(したがって裁断)するようにしておく。その後、S2およびS3の工程を経由した部材には、プレス加工が施され、最終的に目的とする寸法・形状の所望のプレス成形品が製造される(S4)。このプレス加工は、通常は多段階で行われ、3段階以上7段階以下であることが多い。
【0053】
S4の工程は、S2およびS3の工程を経由した部材に対してさらに所定の寸法や形状に裁断する工程を含む場合もある。この場合の「裁断」という作業は、例えば、少なくともプレス加工の過程で、S2およびS3の工程を経由した部材の端部のような最終的なプレス成形品には不要部分を切り離す作業であっても構わないし、また、S2の工程で設けられた鋼板の幅方向の切り込みや穿孔に沿って被プレス加工部材を切り離す作業であっても構わない。
【0054】
なお、図3中、N1ないしN3は、鋼板、部材、プレス成形品を、機械的にあるいは作業員による搬送作業である場合がある。
【0055】
こうして製造されるプレス成形品は、必要に応じて次工程に送られる。次工程としては、例えば、プレス成形品に更に機械加工を施し、寸法や形状を調整する工程、プレス成形品を所定場所に搬送し、格納する工程、プレス成形品に表面処理を施す工程、プレス成形品を用いて自動車のような目的物を組み立てる組立工程がある。
【0056】
図4は、図3に示した作業を実際に行う装置と鋼板、部材、プレス成形品の流れとの関係を示すブロック図である。この図においては、本発明に係る熱延鋼板はコイル状で準備されており、プレス加工機によりプレス成形品が製造される。プレス加工機は多段プレスを行う機種のものであるが、本件発明はこれに限定されない。
【0057】
プレス加工機の前段に、裁断機その他の前処理機械を設置する場合(図4の(a))もあれば、設置しない場合(図4の(b))もある。裁断機が設置される場合には、コイルから供給される長尺の本発明に係る鋼板から、必要な寸法又は形状の部材を裁断し、この部材がプレス加工機においてプレス加工され、所定のプレス成形品となる。鋼板の幅方向に切り欠きや穿孔を施す前処理機械が設置される場合には、プレス加工機においてその切り欠きや穿孔に沿って裁断が行われても構わない。前処理機械を設置しない場合には、プレス加工機において鋼板がプレス加工される過程で、裁断が行われ、最終的に所定の寸法、形状を有するプレス成形品が製造される。なお、図4における「裁断」の意味は、図3における裁断と同じである。
【0058】
こうして製造されるプレス成形品は、その原材料として伸び及び伸びフランジ性に優れている本発明に係る鋼板を使用しているので、プレス時の断面形状が複雑であっても、良好な品質で製造することができ、軽量なものとなる。このような特長は、プレス成形品が自動車用部材、特にサスペンションアーム等の足廻り部材である場合に特に有用である。
【0059】
【実施例】
[実施例1]
表1に示す化学成分を有する鋼を、表2に示す製造条件を用いて板厚3.2mmの熱延鋼板とした。表1において、A値は上記(1)式の(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}の値、B値は上記(2)式のC−[{Ti−(48/14)N}×(12/48)+(12/96)×Mo]の値を示す。また、表2においてSRTはスラブ加熱温度であり、FTは仕上熱間圧延出側温度、およびCTは巻取温度である。
【0060】
得られた熱延鋼板を酸洗後、JIS5号引張試験片および穴広げ試験片を採取し、引張試験および穴広げ試験を実施するとともに、光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡(SEM)で金属組織を確認した。穴広げ試験は130mm角の鋼板の中央に10mmφのポンチによりクリアランス12.5%で打ち抜いた穴を有する試験片を準備し、60°円錐ポンチにより打ち抜き穴のバリ側の反対方向から押し上げる方法で行った。また、鋼板から作製した薄膜を透過型電子顕微鏡(TEM)によって観察し析出物を確認した。また、析出物の成分をTEMに装備されたエネルギー分散型X線分光装置(EDX)により分析した。
【0061】
金属組織および試験結果を表2に併記する。試験結果の評価については、引張強さ(TS)が780MPa以上、伸び(El)が20%以上かつ穴広げ率(λ)が70%以上を良好とした。
【0062】
表2に示すように、No.1〜3および5〜15の鋼板は、成分組成が本発明の範囲で、金属組織も本発明の範囲内である適正な量のTiとMoとを含む炭化物が析出したフェライト組織であった。このため伸びおよび伸びフランジ性がともに優れた結果が得られている。なお、図5に、No.2の鋼板の透過型電子顕微鏡写真を示す。この写真から、微細なTiとMoとを含む炭化物がフェライト単相組織中に均一に分散していることがわかる。
【0063】
これに対して、No.4の鋼板は、CTが低いため転位密度の高いベイナイト組織となりElが低く、No.16〜18,20の熱延鋼板は、第2相であるパーライトまたはマルテンサイトが形成され、伸びおよび伸びフランジ性がともに低く、No.19の鋼板はMoの添加量が少ないためTi,Nbの炭・窒化物が微細とならず、かつ、Mo炭化物の析出もほとんどないためλが低く、No.21の鋼板はTi添加量が少なくTiの炭・窒化物が少ないためTS、λが低く、No.22〜26の鋼板はTiまたはNbまたはこれらの両方の添加量が多すぎるため、析出物量が過多となり、El、λともに低くなっている。
【0064】
【表1】
Figure 0003882577
【0065】
【表2】
Figure 0003882577
【0066】
[実施例2]
表1の鋼種A,F,MおよびVのスラブを準備し、そのスラブを1250℃に加熱後、仕上熱間圧延出側温度890℃で熱間圧延した後、巻取温度630℃として板厚3.0mmの鋼板を作製した。得られた鋼板からJIS5号引張試験片を採取し、引張試験を行った。また、固溶C量を内部摩擦測定により決定した。固溶C量と、引張試験により測定されたElとの関係を図6に示す。
【0067】
図6から、固溶C量を0.0020%以下とすることで伸びが良好となることが確認される。
【0068】
[実施例3]
表3に示す鋼を溶解し、仕上げ温度920℃、巻き取り温度610℃で熱間圧延を行い、板圧1.8mmの熱延鋼板を製造した。得られた熱延鋼板を酸洗後、合金化溶融亜鉛めっきを行った。亜鉛めっき板よりJIS5号引張試験片および穴広げ試験片を採取し、引張試験および穴広げ試験を実施するとともに、光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡(SEM)で金属組織を確認し、析出物の成分を透過型顕微鏡(TEM)に装備されたエネルギー分散型X線分光装置(EDX)により分析した。その際のTS、El、λの値を表3に併記する。なお、表3中のA値、B値は表1と同様である。
【0069】
表3に示すように、本発明例であるNo.27は、合金化溶融亜鉛めっきを行っても優れた伸びおよび伸びフランジ性を示したが、比較例であるNo.28はMoを含有していないため、析出物がMoを含まないものとなり、伸びフランジ性が著しく低い値となった。
【0070】
【表3】
Figure 0003882577
【0071】
[実施例4]
表4に示す成分組成の鋼を仕上げ温度910℃、巻取温度600℃と650℃で熱間圧延を行った。得られた板厚3.2mmの鋼板の組織を確認し、析出物の分析を行った後、鋼板よりJIS5号引張試験片を作成して引張試験を行った。600℃巻取材と650℃巻取材とでTSの差をとり、巻き取り温度依存性を調査した。結果を表4に併記する。なお、表4に示すNo.29〜32は、いずれもフェライト組織に本発明の炭化物が析出した組織を有していた。
【0072】
表4に示すように、B値が0.005%以下で上記(2)式を満たすNo.29〜31はTSの差は小さく、巻取温度依存性が小さいが、上記(2)式を満たさないNo.32は巻取温度依存性が大きいことが確認された。
【0073】
【表4】
Figure 0003882577
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、成分組成を適切に調整することにより、微細な炭・窒化物が析出したフェライト組織を形成するので、伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板を提供することができる。したがって、本発明は、自動車用足廻り部材の軽量化に大いに寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】巻取温度とTSとの関係を示すグラフ。
【図2】C−[{Ti−(48/14)N}×(12/48)+(12/96)×Mo]の値とTSとの関係を示すグラフ。
【図3】本発明に係る熱延鋼板の加工方法の作業フローの一例を示すフローチャート。
【図4】図3に示した作業を実際に行う装置と鋼板、部材、プレス成形品の流れとの関係を示すブロック図。
【図5】本発明に係る高張力熱延鋼板の金属組織を示す透過型電子顕微鏡写真。
【図6】固溶C量と、引張試験により測定されたElとの関係を示すグラフ。

Claims (10)

  1. 質量%で、C≦0.06%、Si≦0.3%、Mn:1〜2%、P≦0.06%、S≦0.005%、Al≦0.06%、N≦0.006%、Mo:0.07〜0.45%、Ti:0.03〜0.10%、Nb≦0.08%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、固溶Cが0.0020%以下であり、TiとMoとを含む炭化物が析出したフェライト組織からなることを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
  2. C、Ti、Moを以下の(1)式を満足するように含有することを特徴とする請求項1に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
    0.5≦(C/12)/{(Ti/48)+(Mo/96)}≦1.5 …(1)
    ただし、上記(1)式中、C、Ti、Moは各成分の質量%を表す。
  3. C、Ti、N、Moを以下の(2)式を満足するように含有することを特徴とする請求項1に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
    C−[{Ti−(48/14)N}×(12/48)+(12/96)×Mo]≦0.005 …(2)
    ただし、上記(2)式中、C、Ti、N、Moは各成分の質量%を表す。
  4. 質量%で、さらに、Cr≦0.1%を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
  5. 表面に溶融亜鉛系めっき皮膜を有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板。
  6. 質量%で、C≦0.06%、Si≦0.3%、Mn:1〜2%、P≦0.06%、S≦0.005%、Al≦0.06%、N≦0.006%、Mo:0.07〜0.45%、Ti:0.03〜0.10%、Nb≦0.08%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を溶製し、連続鋳造により鋼スラブとなし、直ちに、または、一旦冷却してから1150℃以上に加熱した後、熱間圧延し、仕上熱間圧延出側温度を850℃以上とし、550℃〜700℃で巻取ることを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板の製造方法。
  7. 前記鋼は、質量%で、さらにCr≦0.1%を含むことを特徴とする請求項6に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力熱延鋼板の製造方法。
  8. 請求項1から請求項のいずれかに記載の鋼板からなる部材を準備する第1の工程と、前記部材にプレス成形を施して所望の形状のプレス成形品に加工する第2の工程とを有する高張力熱延鋼板の加工方法。
  9. 前記プレス成形品は、自動車用部品である請求項に記載の高張力熱延鋼板の加工方法。
  10. 請求項1から請求項のいずれかに記載の鋼板により製造された自動車用部品。
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