JP3882513B2 - 燃料電池の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池スタックの水づまりを検出して水パージを制御する燃料電池の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池では、水素と酸素が反応した結果生じる生成水や、燃料ガスと酸化剤ガスに含まれる水蒸気が凝縮することにより生じる液水がセル内に滞留してしまうことがある。この場合、水が滞留したセルではガスの流れが阻害され、十分な水素、酸素が供給できず、セル電圧が低下してしまい、その結果出力が低下してしまうことになる。したがって、このような水の滞留(セルの水づまり)が生じた場合は、ガス流量を増加させて溜まった水を排出する「パージ」という作業を速やかに行い、燃料電池の各セル内を掃気して出力を回復する必要がある。
【0003】
従来の燃料電池スタックのセルの水づまりを検出して水パージを制御する技術として、特開平7−022047号公報、特開平9−245826号公報がある。前者の技術は、単セルに参照電極を設け、この参照電極を用いてアノードとカソードの単極電位を検出し、負荷変化に対するアノード、カソード双極の電位変化のパターンによりアノード、カソードどちらの極で水づまりを生じているかを推定し、水づまりを生じている極の反応体の流量を増加させるとともに加湿を停止させることで水づまりを解消する、というものである。
【0004】
また、後者の技術は、単セルまたは複数個の単セルからなるセルブロックの電圧の経時変化のパターンを燃料電池の種々の運転条件の場合に分けてあらかじめ記憶装置に記憶させておき、単セル毎またはセルブロック毎の電圧の経時変化のパターンを測定し、得られた電圧の経時変化のパターンと記憶装置に記憶させたパターンとを比較して運転条件を判定し、水づまり、膜乾燥、酸化剤ガスの供給不足などの判定結果に応じて加湿量、ガス流量などを制御する、というものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−022047号公報記載の技術は、一つあるいは複数のセルに参照電極を設け、参照電極に対するセルのアノード、カソードの単極電位から水づまりを推定する構成であるため、燃料電池の運転状態が変化した場合の単極電位の変化が各セルの理論的に出力可能な電圧が変化したものなのか、水づまりによって変化したものなのかの判別が難しく、さまざまな運転状態で精度良く水づまりを検出することができない、という問題点があった。
【0006】
また、特開平9−245826号公報記載の技術は、単セル毎またはセルブロック毎の電圧の経時変化のパターンを検出し、その検出値をあらかじめ記憶装置に記憶させたパターンと比較して運転条件を判定する構成であるため、長い時間での経年変化によりそもそもの燃料電池の特性が劣化してきた場合に、その経年変化による特性変化と水づまり等による特性の経時変化を分離することができないため、水づまり等の運転条件の判定精度が低下する、という問題点があった。
【0007】
以上の問題点に鑑み本発明の目的は、運転状態に係らず精度良く燃料電池の水づまりを検出することができる燃料電池の制御装置を提供することである。
【0008】
また本発明の目的は、経年変化による燃料電池の発電特性の変化があっても精度良く水づまりを検出することができる燃料電池の制御装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載に発明は、複数のセルを積層したセルスタックを備えた燃料電池の制御装置において、少なくとも前記セルスタックの入口あるいは出口における燃料ガスと酸化剤ガスの圧力を検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段の出力に基づいて、単セルあるいは複数個の単セルからなるセル群の理論的な電圧値に基づく基準電圧を演算する基準電圧演算手段と、燃料電池のセル群の実電圧を検出するセル電圧検出手段と、該セル電圧検出手段の出力および前記基準電圧演算手段の出力に基づいてセルの水づまり状態を判定する水づまり状態判定手段と、該水づまり状態判定手段の判定結果に基づいてセルに溜まった水を排出するための水パージ制御を行うパージ制御手段と、を備え、前記基準電圧演算手段は、セル群の基準電圧値を演算する際に、水パージ制御を行った直後の所定期間のセル電圧検出値に基づいた学習値によって理論電圧値を補正して演算することを要旨とする。
【0011】
上記目的を達成するため、請求項2記載に発明は、複数のセルを積層したセルスタックを備えた燃料電池の制御装置において、少なくとも前記セルスタックの入口あるいは出口における燃料ガスと酸化剤ガスの圧力を検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段の出力に基づいて、単セルあるいは複数個の単セルからなるセル群の理論的な電圧値に基づく基準電圧を演算する基準電圧演算手段と、燃料電池のセル群の実電圧を検出するセル電圧検出手段と、該セル電圧検出手段の出力および前記基準電圧演算手段の出力に基づいてセルの水づまり状態を判定する水づまり状態判定手段と、該水づまり状態判定手段の判定結果に基づいてセルに溜まった水を排出するための水パージ制御を行うパージ制御手段と、を備え、前記水づまり状態判定手段は、前記基準電圧演算手段で演算したセル群の理論電圧値と、セル電圧検出手段で検出したセル群の電圧値とから、セル電圧の理論値からの変移の大きさを表わすパラメータを演算し、燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいた前記パラメータの演算値に、より大きな重みを掛け、このパラメータの大きさによって水づまり状態を判定することを要旨とする。
【0012】
上記目的を達成するため、請求項3記載に発明は、複数のセルを積層したセルスタックを備えた燃料電池の制御装置において、少なくとも前記セルスタックの入口あるいは出口における燃料ガスと酸化剤ガスの圧力を検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段の出力に基づいて、単セルあるいは複数個の単セルからなるセル群の理論的な電圧値に基づく基準電圧を演算する基準電圧演算手段と、燃料電池のセル群の実電圧を検出するセル電圧検出手段と、該セル電圧検出手段の出力および前記基準電圧演算手段の出力に基づいてセルの水づまり状態を判定する水づまり状態判定手段と、該水づまり状態判定手段の判定結果に基づいてセルに溜まった水を排出するための水パージ制御を行うパージ制御手段と、を備え、前記水づまり状態判定手段は、前記基準電圧演算手段で演算したセル群の理論電圧値と、セル電圧検出手段で検出したセル群の電圧値とから、セル電圧の理論値からの変移の大きさを表わすパラメータを演算し、このパラメータの大きさによって水づまり状態を判定し、前記パラメータは、セル群の基準電圧値とセル電圧検出手段で検出したセル群の実電圧値との差の自乗平均値であることを要旨とする。
【0013】
上記目的を達成するため、請求項4記載に発明は、請求項2または請求項3に記載の燃料電池の制御装置において、前記基準電圧演算手段は、セル群の基準電圧値を演算する際に、水パージ制御を行った直後の所定期間のセル電圧検出値に基づいた学習値によって理論電圧値を補正して演算することを要旨とする。
【0014】
上記目的を達成するため、請求項5記載に発明は、請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池の制御装置において、前記水づまり状態判定手段は、燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいた前記パラメータの演算値に、より大きな重みを掛けて水づまりを判定することを要旨とする。
【0015】
上記目的を達成するため、請求項6記載に発明は、請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池の制御装置において、前記パラメータは、セル群の基準電圧値とセル電圧検出手段で検出したセル群の実電圧値との差の自乗平均値であることを要旨とする。
【0016】
上記目的を達成するため、請求項7記載に発明は、請求項1に記載の燃料電池の制御装置において、前記水づまり状態判定手段は、前記基準電圧演算手段で演算したセル群の理論電圧値と、セル電圧検出手段で検出したセル群の電圧値とから、セル電圧の理論値からの変移の大きさを表わすパラメータを演算し、燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいた前記パラメータの演算値に、より大きな重みを掛けて水づまりを判定することを要旨とする。
【0017】
上記目的を達成するため、請求項8記載に発明は、請求項1に記載の燃料電池の制御装置において、前記水づまり状態判定手段は、前記基準電圧演算手段で演算したセル群の理論電圧値と、セル電圧検出手段で検出したセル群の電圧値とから、セル電圧の理論値からの変移の大きさを表わすパラメータを演算し、このパラメータの大きさによって水づまり状態を判定し、前記パラメータは、セル群の基準電圧値とセル電圧検出手段で検出したセル群の実電圧値との差の自乗平均値であることを要旨とする。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、経年変化により燃料電池の電圧値が理論電圧値からずれてきた場合でも、精度良く水づまりを検出することができるという効果がある。
【0022】
請求項2の発明によれば、比較的水の凝縮量が多く水が溜まりやすい燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいたパラメータ演算値により大きな重みを掛けることができ、感度良く水づまりを検出することができるという効果がある。
【0023】
請求項3の発明によれば、簡単な演算で精度良く水づまりを検出することができるという効果がある。
【0024】
請求項4の発明によれば、請求項2または請求項3の発明の効果に加えて、経年変化により燃料電池の電圧値が理論電圧値からずれてきた場合でも、精度良く水づまりを検出することができるという効果がある。
【0025】
請求項5の発明によれば、請求項2ないし請求項4の発明の効果に加えて、比較的水の凝縮量が多く水が溜まりやすい燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいたパラメータ演算値により大きな重みを掛けることができ、感度良く水づまりを検出することができるという効果がある。
【0026】
請求項6の発明によれば、請求項2ないし請求項5の発明の効果に加えて、簡単な演算で精度良く水づまりを検出することができるという効果がある。
【0027】
請求項7の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、比較的水の凝縮量が多く水が溜まりやすい燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいたパラメータ演算値により大きな重みを掛けることができ、感度良く水づまりを検出することができるという効果がある。
【0028】
請求項8の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、簡単な演算で精度良く水づまりを検出することができるという効果がある。
【0032】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。実施形態の説明の前に、本発明の基本概念を説明する。燃料電池のセルの電圧が低下する要因としては、空気極での酸素分圧の低下や水素極での水素分圧の低下もあるが、これらの分圧の低下がセル全体の電圧低下として現れるのに対して、セルの水づまりによる影響は特定のセルあるいはセル群の電圧低下、すなわちセル電圧のばらつきとして現れる傾向がある。したがって、水づまりが生じていない時のセル群の基準電圧からの実電圧のばらつきの大きさを演算すれば、水づまりを正確に検出することができ、その結果、不要な水パージを抑制するとともに、水パージが必要な場合に水パージを確実に実行することができる。
【0033】
また、セル群の基準電圧は経年変化により理論電圧からずれていることがあるが、水パージ制御を実行した直後の水づまりの無い状態でのセル群の実電圧値から経年変化によるずれを学習し基準電圧の演算に反映させれば、経年変化にかかわらず水づまりを精度良く検出し、水パージ制御を確実に実行することができる。
【0034】
図1は、本発明に係る燃料電池の制御装置の基本構成を示す構成図である。同図において、燃料電池の制御装置は、少なくとも燃料電池入口あるいは出口における燃料ガスおよび酸化剤ガスの圧力を検出する運転状態検出手段101と、単セルあるいは複数個の単セルからなるセル群の実電圧を検出するセル電圧検出手段102と、運転状態検出手段101、セル電圧検出手段102及び後述する105の出力に基づいてセル群の基準電圧を演算する基準電圧演算手段103と、セル電圧検出手段102および基準電圧演算手段103の出力に基づいてセルの水づまり状態を判定する水づまり状態判定手段104と、水づまり状態判定手段104の判定結果出力に基づいてパージ制御を行うパージ制御手段105とを備えている。
【0035】
図2は、この発明に係る燃料電池の制御装置が適用される燃料電池システムの構成を示すシステム構成図であり、特に限定されないが電気自動車に好適な燃料電池システムである。
【0036】
図2に示すように、本発明が適用される燃料電池システムは、図示しない燃料極及び空気極を有し燃料ガスである水素と空気中の酸素との電気化学反応により発電する燃料電池スタック(燃料電池本体)201と、水素及び空気を加湿する加湿器202と、外部から取り入れた空気を圧縮して加湿器202へ送るコンプレッサ203と、高圧水素の流量を制御する可変バルブ204と、空気の圧力及び流量を制御するスロットル205と、水素を外部に排気するパージ弁206と、加湿器202へ純水を供給する純水ポンプ207と、燃料電池入口の空気圧力を検出する圧力センサ208と、燃料電池入口の水素圧力を検出する圧力センサ209と、セル電圧検出電極211a、211b、…、211zと、燃料電池を制御するコントローラ210とを備えている。
【0037】
図1と図2の対応関係は以下の通りである。図1の運転状態検出手段101は、図2の空気圧力を検出する圧力センサ208及び水素圧力を検出する圧力センサ209に相当し、図1のセル電圧検出手段102は、セル電圧検出電極211a、211b、…、211zに相当する。図1の基準電圧演算手段103、水づまり状態判定手段104、及びパージ制御手段105は、コントローラ210に相当する。
【0038】
コンプレッサ203は空気を圧縮して加湿器202へ送り、加湿器202では純水ポンプ207で供給された純水で空気を加湿し、加湿された空気が燃料電池スタック201へ送り込まれる。高圧水素は可変バルブ204で流量が制御されて加湿器202へ送られ、加湿器202では空気と同様に純水ポンプ207で供給された純水で水素を加湿し、加湿された水素が燃料電池スタック201へ送り込まれる。燃料電池スタック201では送り込まれた空気と水素を反応させて発電を行い、電流(電力)を車両等の外部システムへ供給する。燃料電池スタック201で反応に使用した残りの空気は、スロットル205で圧力制御が行われた後、大気へ排出される。
【0039】
また、反応に使用した残りの水素は燃料電池スタック201から排出されるが、加湿器202の上流へ還流されて発電に再利用する。いま、燃料電池入口の空気圧力を検出する圧力センサ208と水素圧力を検出する圧力センサ209を備え、これらの信号は燃料電池のセル群のセル電圧とともにコントローラ210へ読み込まれる。コントローラ210では、読み込んだ値からセルの水づまりの状況を判定し、水づまりが生じていると判定した場合には、空気側のスロットル205と水素のパージ弁206を開弁し、燃料電池内部に溜まった水を外部に排出し、燃料電池の出力が回復するように制御を行う。
【0040】
図3は、セル番号をiとしたときの各セルの(a)基準電圧値(=理論電圧値Vest0(i))と(b)正常時、(c)水づまり時の実セル電圧Vcell(i)の変化の様子を示す図である。燃料電池のセル番号iの理論電圧値Vest0(i)は、「電気化学概論」(松田・岩倉共著、丸善株式会社)、「新しい電気化学」(電気化学会編、培風館)等記載の「ネルンストの式」、「分極(活性分極、濃度分極)」、「限界電流密度」などの記載に基づいて、酸素分圧(Bo2)、水素分圧(Bh2)、取出し電流(Ic)、スタック温度(Tfc)から(1)式に示す理論式によって算出することができる。
【0041】
【数1】
ここで、K1からK5は定数、Ih2,LはBh2、Tfcから決まる水素限界電流密度、Io2,LはBo2、Tfcから決まる酸素限界電流密度である。
【0042】
また、分圧Bh2,Bo2は、図5でスタック温度から決まる水蒸気分圧と、スタック入口の空気圧力Po2、水素圧力Ph2と空気中の酸素濃度から求めることができる。燃料電池内の各セルでの圧力は内部の配管の圧損により出口側に近づくに従い徐々に低下するため、この圧損特性を事前に調べておけば、理論式から求めた各セル毎の理論電圧値は、図3(a)のようになる。ここで、各セル電圧の基準値からのばらつきの大きさを示すパラメータを次の(2)式によって求めるものとする。
【0043】
【数2】
いま、図3(b)に示すように各セルの実電圧値が基準電圧値とほぼ一致していれば(2)式のパラメータ値は小さくなり、水づまりは生じていない、と判断できるが、図3(c)のように検出されれば理論電圧値から大きくずれたセルがあるため、(2)式のパラメータ値が大きくなり水づまりを生じていると判断することができる。
【0044】
図4には、各セルの(a)理論電圧値Vest0(i)と、(b)経年変化による特性ずれを学習値で補正した基準電圧値Vest(i)、(c)正常時、(d)水づまり時の実セル電圧Vcell(i)の様子を示す。図3の場合と同様に、スタック入口空気圧力Po2、水素圧力Ph2、スタック温度Tfc、取出し電流Ic、圧損特性から(1)式を用いてまず各セルの理論電圧値Vest0(i)を演算する(図4(a))。
【0045】
また、水パージを行った直後には各セルの実電圧値Vcell(i)に基づき、次の(3)式
【数3】
を用いて経年変化に対する補正係数の学習を行い、その学習値を用いて基準電圧値Vest(i)を次の(4)式
【数4】
Vest(i)=k(i,p)・Vest0(i) …(4)
を用いて演算する。ここで、
k(i,p):セルiのP回目の水パージ後の学習値
α :学習値更新の移動平均係数(0<α<1)
N :一度の学習に用いるデータ数
である。
【0046】
経年変化があった場合、各セルでの基準電圧値は理論電圧値からずれることがあるが、(3)式の学習値で理論電圧値を補正することで、図4(b)のような基準電圧値を求めることができる。つぎに(4)式で求めた基準電圧値Vest(i)と各セルの実電圧値Vcell(i)から(2)式を用いてセル電圧のばらつきの度合いを示すパラメータを演算する。図4(c)に示すように各セルの実電圧値が基準電圧値とほぼ一致していれば(2)式のパラメータ値は小さくなり、水づまりは生じていない、と判断できるが、図4(d)のように検出されれば理論電圧値から大きくずれたセルがあるため、(2)式のパラメータ値が大きくなり水づまりを生じていると判断することができる。
【0047】
また、ここでは単セルの電圧に基づいた検出について説明したが、これは複数個の単セルからなるセル群の電圧を用いても同様に検出することが可能である。
【0048】
〔第1実施形態〕
次に、図1、図2に構成を示した第1実施形態の動作を、図7,図8,図10,図13のフローチャートを参照して詳細に説明する。
図7が全体の動作を示すゼネラルフローチャートであり、図2のコントローラ210によって、所定時間毎(例えば10[ms]毎)に実行される。
【0049】
ステップ(以下、ステップをSと略す)701,S702では燃料電池スタック入口の空気圧力Pair0、水素圧力Ph20を検出し、S703ではいま燃料電池から取出されている電流値Icを検出する。S704では、検出した値に基づいて各セル(i=1〜Ncell)の基準電圧値Vest(i)を演算し、S705では各セルの実電圧値Vcell(i)を検出する。S706では基準電圧値と実電圧値に基づいて水づまりを表わすパラメータを演算し、S707では、演算したパラメータに応じて水パージ制御を実行して、終了する。
【0050】
図8は、図7のS704における基準電圧値Vest(i)演算の手続きの内容を示す。
【0051】
S801では、検出した燃料電池スタック入口の空気圧力Pair0と空気極の圧損特性から、各セルでの空気圧力Pair(i)を推定する。ここで、圧損特性は現物の特性を事前に実験で調べておき、図6(a)に示すような流量(あるいは出力)とセル番号から圧力低下率が求まるマップで与えるものとする。S802では、検出した燃料電池スタック入口の水素圧力Ph20と水素極の圧損特性から、各セルでの水素圧力Ph2(i)を推定する。水素の圧損特性は空気の場合と同様に図6(b)で与えるものとする。S803では燃料電池スタックの温度Tfcを検出し、S804では温度と図5の水蒸気分圧特性から水蒸気分圧Bvaporを演算する。S805では、各セルでの空気圧力推定値Po2(i)、水蒸気分圧Bvapor、空気中の酸素濃度Ro2から各セルでの酸素分圧Bo2(i)を演算する。S806では、各セルでの水素圧力推定値Ph2(i)、水蒸気分圧Bvaporから各セルでの水素分圧Bh2(i)を演算する。S807では、(1)式に基づいて各セルでの理論電圧値Vest0(i)を演算し、S808では各セルでの基準電圧値Vest(i)に理論電圧値Vest0(i)を代入し終了する。
【0052】
図10には、図7のS706における水づまりパラメータ演算の手続きの内容を示す。
S1001では、図7のS704で演算した各セルの基準電圧Vest(i)を読み込み、S1002では、図7のS705で演算した各セルの実電圧Vcell(i)を読み込む。S1003では(2)式を用いて、水づまりを表わすパラメータXを演算し、終了する。
【0053】
図13には、図7のS707における水パージ制御実行の手続きの内容を示す。
S1301では、パージ実行中を表わすフラグPFlagの値を判断する。S1301でパージ実行中ではない(PFlag=0)と判断した場合にはS1302へ進み、パラメータXが水づまりを判定するしきい値Xpurgeより大きいかどうかを判断する。S1302で水づまり(X>Xpurge)と判断したら、S1303で空気スロットルを全開にし、S1304で水素パージ弁を全開にし、S1305でPFlag=1とし、S1306でcounter=0とし、終了する。また、S1302で、水づまりでない(X≦Xpurge)と判断した場合はそのまま終了する。S1301でパージ実行中である(PFlag=1)と判断したら、S1307でcounterに1を足し、S1308へ進む。S1308では、counterがパージ実行の時間Tpurgeより大きいかどうか判断し、大きい場合はS1309で全開にしてあった空気スロットルを通常制御にもどし、S1310で水素パージ弁を全開し、S1311でパージ実行中を表わすフラグPFlag=0とし、終了する。また、S1308でcounterがパージ実行の時間Tpurgeより大きいと判断されなかった時は、そのまま終了する。
【0054】
〔第2実施形態〕
第2の実施形態を、図7,図9,図10,図13のフローチャートに示す。図7,図10,図13は第1の実施形態と同様なので、図9についてのみ説明する。
【0055】
図9には、図7のS704における基準電圧(Vest(i))演算の手続きの内容を示す。S901からS907は、図8のS801から807と同様なので省略する。S908では、パージ制御実行後の所定時間のデータに基づき(3)式によって算出した補正係数k(i,p)を読み込み、S909では各セルでの理論電圧値Vest0(i)に各セルの補正係数を掛けた値を基準電圧値Vest(i)に代入し終了する。
【0056】
〔第3実施形態〕
第3の実施形態を、図7,図8(あるいは図9)、図11,図13のフローチャートに示す。本実施形態は、各セルの温度が計測あるいは推定できる場合の実施形態である。図7,図8,図13は第1の実施形態と同様なので、図11についてのみ説明する。
【0057】
図11には、図7のS706における水づまりパラメータ演算の手続きの内容を示す。S1101では、図7のS704で演算した各セルの基準電圧Vest(i)を読み込み、S1102では、図7のS705で演算した各セルの実電圧Vcell(i)を読み込む。S1103ではセル番号を表わす変数iの初期値をi=1に設定し、S1104では各セルの温度Tcell(i)を検出する。S1105では図14に示すテーブルデータに基づき、セル温度に応じた重み係数W(i)を演算する。S1106では変数iを1増加し、S1107では変数iがNcellより大きいかを判断し、大きくない場合はS1104へ戻る。この演算をNcellだけ繰り返し、セル1〜セルNcellの重み係数W(i)を演算したら、S1107のループ終了条件が成立し、S1108へ進む。S1108では(2)式に重み係数W(i)が加わった式を用いて、水づまりを表わすパラメータXを演算し、終了する。
【0058】
また、この実施形態では各セルの温度を計測あるいは推定できるので、図8のS803での燃料電池スタック温度Tfcを各セル毎の温度Tfc(i)とし、S804で演算する水蒸気分圧BvaporもBvapor(i)として以降の演算を行うことにより、より精度を上げることができる。
【0059】
〔第4実施形態〕
第4の実施形態を、図7,図8(あるいは図9)、図12,図13のフローチャートに示す。本実施形態も第3の実施形態と同様に各セルの温度が計測あるいは推定できる場合の実施形態である。図7,図8,図13は第1の実施形態と同様なので、図12についてのみ説明する。
【0060】
図12には、図7のS706における水づまりパラメータ演算の手続きの内容を示す。図12において、S1201では、図7のS704で演算した各セルの基準電圧Vest(i)を読み込み、S1202では、図7のS705で演算した各セルの実電圧Vcell(i)を読み込む。S1203ではセル番号を表わす変数iの初期値をi=1とし、S1204では各セルの温度Tcell(i)を検出する。S1205では検出した温度Tcell(i)が所定の温度Tdewよりも低いかどうかを判定する。S1205でセル温度Tcell(i)がTdewより低いと判断した場合にはS1206へ進み、係数S(i)に1を代入しS1208へ進む。S1205でセル温度Tcell(i)がTdewより低いと判断しなかった場合にはS1207へ進み、係数S(i)に0を代入しS1208へ進む。S1208では変数iを1増加し、S1209では変数iがNcellより大きいかを判断し、大きくない場合はS1204へ戻る。
【0061】
この演算をNcell回だけ繰り返し、セル1〜セルNcellの係数S(i)を演算したら、S1209のループ終了条件が成立し、S1210へ進む。S1210では(2)式に係数S(i)が加わった式を用いて、S(i)=1となった低温のセル電圧のみを用いて水づまりを表わすパラメータXを演算し、終了する。
【0062】
また、第3の実施形態と同様に、この実施形態では各セルの温度を計測あるいは推定できるので、図8のS803での燃料電池スタック温度Tfcを各セル毎の温度Tfc(i)とし、S804で演算する水蒸気分圧BvaporもBvapor(i)として以降の演算を行うことにより、より精度を上げることができる。
【0063】
〔第5実施形態〕
第3の実施形態では、各セルの温度が検出でき、各セルの温度に応じた重みを用いて水づまりを表わすパラメータを演算する構成としたが、燃料電池としては冷却水の入口に近い方のセルがより冷却されて水づまりを生じ易いため、冷却水の入口に近い方のセルに重みを掛けて水づまりを表わすパラメータを演算する構成としても良い。
【0064】
即ち、第5実施形態では、例えば、燃料電池スタックのセル番号の小さい方からセル番号の大きい方へ冷却水を流すとすれば、冷却水入口側のセル番号の小さい方のセルの重み係数W(i)をセル番号の大きい方のセルの重み係数W(i+1)より大きくし、W(i)>W(i+1)となるように設定して、第3実施形態のS1108で説明した式を計算すればよい。
【0065】
〔第6実施形態〕
第4の実施形態では、各セルの温度が検出でき、セルの温度が所定値より低いセルのみのセル電圧に基づいて水づまりを表わすパラメータを演算する構成としたが、燃料電池としては冷却水の入口に近い方のセルがより冷却されて水づまりを生じ易いため、冷却水の入口に近い方のセル電圧のみに基づいて水づまりを表わすパラメータを演算する構成としても良い。
【0066】
即ち、第6実施形態では、燃料電池スタックのセル番号の小さい方からセル番号の大きい方へ冷却水を流すとすれば、セル数をNcellとしたとき、例えば、i<(Ncell/3)であるセル番号iについてのみ、水づまりパラメータを演算すればよい。
【0067】
〔第7実施形態〕
第3の実施形態では、各セルの温度が検出でき、各セルの温度に応じた重みを用いて水づまりを表わすパラメータを演算する構成としたが、燃料電池としては温度が同じで飽和水蒸気圧が同じ場合、セル内のガス圧力が高い方がとけ込める水蒸気流量が低下するため凝縮する水が増加し、水づまりを生じ易いため、第7実施形態として、ガス圧力の高い方のセルに重みを掛けて水づまりを表わすパラメータを演算する構成としても良い。
【0068】
〔第8実施形態〕
第4の実施形態では、各セルの温度が検出でき、セルの温度が所定値より低いセルのみのセル電圧に基づいて水づまりを表わすパラメータを演算する構成としたが、燃料電池としては温度が同じで飽和水蒸気圧が同じ場合、セル内のガス圧力が高い方が溶け込める水蒸気流量が低下するため凝縮する水が増加し、水づまりを生じ易いため、第8実施形態として、ガス圧力の高い方のセル電圧のみに基づいて水づまりを表わすパラメータを演算する構成としても良い。
【0069】
以上の実施形態では、燃料電池スタック入口の圧力を検出して各セル毎の圧力を推定するものとしてきたが、これは燃料電池スタック出口の圧力を検出する構成としてもよいし、入口、出口両方の圧力を検出する構成としてもよい。
【0070】
また、以上の実施形態では単セルの電圧に基づいて水づまりを検出するものとしてきたが、これは複数個の単セルからなるセル群の電圧を用いて水づまりを検出する構成としてもよい。
【0071】
また、空気極のパージは通常制御のスロットルを全開にして行うものとしてきたが、これはスロットルとは別にパージバルブを設ける構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池の制御装置の基本構成図である。
【図2】本発明に係る燃料電池の制御装置を適用した燃料電池システムのハードウェア構成図である。
【図3】各セルの(a)基準電圧と、(b)正常時のセル電圧、(c)水づまり時のセル電圧の関係を表わす図である。
【図4】各セルの(a)理論電圧と、(b)学習により算出した基準電圧と、(c)正常時のセル電圧、(d)水づまり時のセル電圧の関係を表わす図である。
【図5】温度に対する飽和水蒸気圧の関係を表わす図である。
【図6】(a)セル番号及び空気流量に対するセルの圧力低下率の関係を表わす図、(b)セル番号及び水素流量に対するセルの圧力低下率の関係を表わす図である。
【図7】各実施形態に共通の概略処理を示すゼネラルフローチャートである。
【図8】第1実施形態における基準電圧演算の手続きを表わすフローチャートである。
【図9】第2実施形態における基準電圧演算の手続きを表わすフローチャートである。
【図10】第1実施形態における水づまりパラメータ演算の手続きを表わすフローチャートである。
【図11】第2実施形態における水づまりパラメータ演算の手続きを表わすフローチャートである。
【図12】第4実施形態における水づまりパラメータ演算の手続きを表わすフローチャートである。
【図13】第1実施形態における水パージ制御の手続きを表わすフローチャートである。
【図14】セルの温度に対する水づまりパラメータ演算時の重みの関係を表わす図である。
【符号の説明】
101 運転状態検出手段
102 セル電圧検出手段
103 基準電圧演算手段
104 水づまり状態判定手段
105 パージ制御手段
Claims (8)
- 複数のセルを積層したセルスタックを備えた燃料電池の制御装置において、
少なくとも前記セルスタックの入口あるいは出口における燃料ガスと酸化剤ガスの圧力を検出する運転状態検出手段と、
該運転状態検出手段の出力に基づいて、単セルあるいは複数個の単セルからなるセル群の理論的な電圧値に基づく基準電圧を演算する基準電圧演算手段と、
燃料電池のセル群の実電圧を検出するセル電圧検出手段と、
該セル電圧検出手段の出力および前記基準電圧演算手段の出力に基づいてセルの水づまり状態を判定する水づまり状態判定手段と、
該水づまり状態判定手段の判定結果に基づいてセルに溜まった水を排出するための水パージ制御を行うパージ制御手段と、
を備え、
前記基準電圧演算手段は、セル群の基準電圧値を演算する際に、水パージ制御を行った直後の所定期間のセル電圧検出値に基づいた学習値によって理論電圧値を補正して演算することを特徴とする燃料電池の制御装置。 - 複数のセルを積層したセルスタックを備えた燃料電池の制御装置において、
少なくとも前記セルスタックの入口あるいは出口における燃料ガスと酸化剤ガスの圧力を検出する運転状態検出手段と、
該運転状態検出手段の出力に基づいて、単セルあるいは複数個の単セルからなるセル群の理論的な電圧値に基づく基準電圧を演算する基準電圧演算手段と、
燃料電池のセル群の実電圧を検出するセル電圧検出手段と、
該セル電圧検出手段の出力および前記基準電圧演算手段の出力に基づいてセルの水づまり状態を判定する水づまり状態判定手段と、
該水づまり状態判定手段の判定結果に基づいてセルに溜まった水を排出するための水パージ制御を行うパージ制御手段と、
を備え、
前記水づまり状態判定手段は、前記基準電圧演算手段で演算したセル群の理論電圧値と、セル電圧検出手段で検出したセル群の電圧値とから、セル電圧の理論値からの変移の大きさを表わすパラメータを演算し、燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいた前記パラメータの演算値に、より大きな重みを掛け、このパラメータの大きさによって水づまり状態を判定することを特徴とする燃料電池の制御装置。 - 複数のセルを積層したセルスタックを備えた燃料電池の制御装置において、
少なくとも前記セルスタックの入口あるいは出口における燃料ガスと酸化剤ガスの圧力を検出する運転状態検出手段と、
該運転状態検出手段の出力に基づいて、単セルあるいは複数個の単セルからなるセル群の理論的な電圧値に基づく基準電圧を演算する基準電圧演算手段と、
燃料電池のセル群の実電圧を検出するセル電圧検出手段と、
該セル電圧検出手段の出力および前記基準電圧演算手段の出力に基づいてセルの水づまり状態を判定する水づまり状態判定手段と、
該水づまり状態判定手段の判定結果に基づいてセルに溜まった水を排出するための水パージ制御を行うパージ制御手段と、
を備え、
前記水づまり状態判定手段は、前記基準電圧演算手段で演算したセル群の理論電圧値と、セル電圧検出手段で検出したセル群の電圧値とから、セル電圧の理論値からの変移の大きさを表わすパラメータを演算し、このパラメータの大きさによって水づまり状態を判定し、
前記パラメータは、セル群の基準電圧値とセル電圧検出手段で検出したセル群の実電圧 値との差の自乗平均値であることを特徴とする燃料電池の制御装置。 - 前記基準電圧演算手段は、セル群の基準電圧値を演算する際に、水パージ制御を行った直後の所定期間のセル電圧検出値に基づいた学習値によって理論電圧値を補正して演算することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の燃料電池の制御装置。
- 前記水づまり状態判定手段は、燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいた前記パラメータの演算値に、より大きな重みを掛けて水づまりを判定することを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池の制御装置。
- 前記パラメータは、セル群の基準電圧値とセル電圧検出手段で検出したセル群の実電圧値との差の自乗平均値であることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池の制御装置。
- 前記水づまり状態判定手段は、前記基準電圧演算手段で演算したセル群の理論電圧値と、セル電圧検出手段で検出したセル群の電圧値とから、セル電圧の理論値からの変移の大きさを表わすパラメータを演算し、燃料電池スタックの冷却水入口側に近いセルのセル電圧検出値に基づいた前記パラメータの演算値に、より大きな重みを掛けて水づまりを判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御装置。
- 前記水づまり状態判定手段は、前記基準電圧演算手段で演算したセル群の理論電圧値と、セル電圧検出手段で検出したセル群の電圧値とから、セル電圧の理論値からの変移の大きさを表わすパラメータを演算し、このパラメータの大きさによって水づまり状態を判定し、
前記パラメータは、セル群の基準電圧値とセル電圧検出手段で検出したセル群の実電圧値との差の自乗平均値であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の制御装置。
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