JP3873564B2 - 励磁制御装置及び励磁制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統における電圧の安定化を図る励磁制御装置及び励磁制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の励磁制御装置では、例えば、特開平4−79798号公報に記載されているように、電力系統の安定性の向上に寄与するため、変圧器の高圧側電圧を検出し、この検出結果に基づいて、変圧器の高圧側電圧が一定になるように制御していた。
【0003】
図23は上記特開平4−79798号公報に記載された従来の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。図に示すように、同期機101の出力端子電圧VGを計器用変圧器(PT)102により検出し、電圧設定器103により設定された目標電圧rGからこの検出された出力端子電圧VGを減算器104で減算する。そして、低減ゲイン回路105によりこの減算結果にゲインβを乗算する。
【0004】
一方、送電母線106の送電電圧VH(遮断器107を介して送電母線106に接続された変圧器108の高圧側電圧)を電圧変成器(PD)109により検出し、高圧側電圧設定器110により設定された目標電圧rHからこの検出された送電電圧VHを減算器111で減算する。そして、高圧側ゲイン回路112によりこの減算結果にゲインKHを乗算する。
【0005】
次に、加算器113で、低減ゲイン回路105の乗算結果と高圧側ゲイン回路112の乗算結果を加算し、この加算結果に基づいて、AVR114が励磁機115の整流タイミングを制御するタイミング信号を生成し、励磁機115がこのタイミング信号を受けると、そのタイミング信号にしたがって、同期機101の界磁巻線116に界磁電流を供給する。
【0006】
このように、変圧器の高圧側電圧を検出し、この検出した高圧側電圧に基づいて、送電母線5の電圧が一定になるように制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の励磁制御装置は、上記のようになされていたので、変圧器の高圧側電圧を一定にするのには適しているが、通常、AVRや加算器を搭載する励磁制御盤とは別に、高圧側電圧設定器、電圧検出器、基準値補正回路等を搭載する制御盤を配置する必要があり、制御盤を2つ配置する必要があった。
【0008】
また、送電母線は発電所建屋の遠方にあるため、その発電所に配置される励磁制御盤と送電母線近傍に設置されるPDを接続するケーブルのケーブル長が長くなり、その結果、ノイズを受け易く、信頼性が低下するという問題点があった。
【0009】
さらに、送電母線の送電電圧を検出する必要があるため、高価なPDを設置しなければならず、製造コストが上昇するという問題点があった。
【0010】
また、自動タップ制御機能を有する負荷時タップ切替付変圧器を用いた場合には、負荷時タップ切替付変圧器のタップを変更すると変圧比が変化するために、発電機端子電圧を定格付近に、送電母線の電圧を一定に制御することが困難になるという問題点があった。
【0011】
また、変圧器のタップの変更に伴って変圧器のリアクタンスXtが変化し、変圧器のリアクタンスXtに対して横流の抑制分に対応するリアクタンスXDRの割合が変化するために、複数の発電機を並列して運転する際に個々の変圧比が異なると横流が流れるという問題点もあった。
【0012】
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、送電母線の電圧を検出することなく、発電機端子電圧を定格付近に、送電母線の電圧を一定に制御することが可能な励磁制御装置及び励磁制御方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る励磁制御装置は、負荷時タップ切替付変圧器を介して送電系統に接続された同期機が出力する無効電流を検出する無効電流検出器と、上記同期機の端子電圧に応じて上記負荷時タップ切替付変圧器のタップ比を設定するタップ制御装置と、上記負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の目標電圧、上記タップ制御装置で設定されたタップ比、及び上記無効電流検出器で検出された無効電流に基づいて、上記負荷時タップ切替付変圧器の同期機側の設定電圧を設定する電圧設定器と、上記電圧設定器で設定された設定電圧に基づいて、上記同期機の励磁系を制御する制御器とを備えている。
【0014】
また、電圧設定器において、目標電圧をタップ比で除算し、無効電流に応じて求まるタップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求めるようにしてもよい。
【0015】
また、送電系統は、他の同期機を接続し、電圧設定器において、負荷時タップ切替付変圧器のリアクタンス値と横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求めるようにしていもよい。
【0016】
また、電圧設定器において、目標電圧をタップ比に対応した昇圧比で除算し、上記タップ比に対応したリアクタンス変化比に基づいて算出した負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求めるようにしてもよい。
【0017】
また、送電系統は、他の同期機を接続し、電圧設定器において、昇圧比、リアクタンス変化比、及び横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求めるようにしてもよい。
【0018】
さらに、電圧設定器において、無効電流が0以外の所定の基準値になったときに、横流防止用リアクタンスによる電圧降下分が0になるように設定電圧を設定してもよい。
【0019】
また、本発明に係る励磁制御方法は、負荷時タップ切替付変圧器を介して送電系統に接続された同期機が出力する無効電流と、上記負荷時タップ切替付変圧器のタップ比と、上記負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の目標電圧とに基づいて、上記負荷時タップ切替付変圧器の同期機側の設定電圧を設定し、この設定電圧に基づいて上記同期機の励磁系を制御するようにしている。
【0020】
また、目標電圧をタップ比で除算し、無効電流に応じて求まるタップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求めるようにしてもよい。
【0021】
また、負荷時タップ切替付変圧器のリアクタンス値と横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求めるようにしてもよい。
【0022】
また、タップ比に対応した昇圧比とリアクタンス変化比を求め、目標電圧を上記昇圧比で除算し、上記リアクタンス変化比に基づいて算出した負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求めるようにしてもよい。
【0023】
また、昇圧比、リアクタンス変化比、及び横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求めるようにしてもよい。
【0024】
また、無効電流が0以外の所定の基準値になったときに、横流防止用リアクタンスによる電圧降下分が0になるように設定電圧を設定するようにしてもよい。
【0025】
また、負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の電圧値に応じて基準値を設定するようにしてもよい。
【0026】
また、変更前及び変更後の目標電圧の偏差と送電系統側の送電線のリアクタンス値とに応じて基準値を設定するようにしてもよい。
【0027】
さらに、送電系統側の送電線のリアクタンス値を推定した値にしてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1はこの実施の形態1による励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。図2は図1に示した電力システムの系統図である。図において、1は同期機、2は同期機1の端子電圧に応じてタップ比の切り替えが可能な負荷時タップ切替付変圧器、3は同期機1の出力端子電圧VGを検出する計器用変圧器(以下、PTという)、4はPT3により検出した出力端子電圧VGに応じて負荷時タップ切替付変圧器2のタップ比nを制御するタップ制御装置、5は遮断器、6は送電線、7は発電所の送電母線、8は同期機1の出力端子電圧VGを検出する計器用変圧器(以下、PTという)、9は同期機1が出力する無効電流IQを検出する無効電流検出器である計器用変成器(以下、CTという)である。
【0029】
10はCT9により検出された無効電流IQとタップ制御装置4により制御されたタップ比nと負荷時タップ切替付変圧器2の送電系統側(高圧側)の目標電圧VHrefとに基づいて、負荷時タップ切替付変圧器2の同期機1側の設定電圧VGref(同期機1の出力端子の設定電圧VGref)を設定する電圧設定器である。
【0030】
11は電圧設定器10により設定された設定電圧VGrefからPT8により検出された出力端子電圧VGを減算して、その偏差信号を出力する減算器、12は減算器11が出力する偏差信号を入力条件にして、励磁機13の整流タイミングを制御する自動電圧調整装置であるAVR、13はAVR12の指示にしたがって同期機1の界磁巻線14に界磁電流を供給する励磁機で、これらAVR12、励磁機13により同期機の励磁系を制御するようになっている。14は同期機1の界磁巻線である。なお、図2におけるXtは負荷時タップ切替付変圧器2のリアクタンス、XLは送電線のリアクタンス、Vsは無限大母線電圧である。
【0031】
図3は図1に示した電圧設定器10の構成を示す図である。図において、10aは演算器、10bはメモリで、このメモリ10bには目標電圧VHref、負荷時タップ切替付変圧器のリアクタンス値Xt等が記憶され、演算器10aで設定電圧VGrefを演算するようになっている。
【0032】
なお、電圧設定器10は、図3に示したものに限定するものではなく、図4に示すように、除算器10c、乗算器10d、加算器10e等でハード的に構成してもよい。
【0033】
次に動作について説明する。図5はこの実施の形態1による励磁制御方法を示すフローチャートである。
まず、PT8が同期機1の出力端子電圧VGを検出するとともに(ステップST11)、CT9により同期機1が出力する無効電流IQを検出する(ステップST12)。そして、電圧設定器10は、検出した無効電流IQ、タップ制御装置4により制御されたタップ比n、及び負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側の目標電圧VHrefから同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを式(1)に従って計算し、設定電圧VGrefを設定する(ステップST13)。なお、目標電圧VHrefは、従来と同様に発電所毎の所望の運転条件に応じて設定するようにすればよい。
【0034】
Gref=VHref/n+Xt・IQ … (1)
ただし、Xtは負荷時タップ切替付変圧器2のリアクタンス値である。
【0035】
このようにして、電圧設定器10が同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを設定すると、減算器11が電圧設定器10により設定された設定電圧VGrefからPT8により検出された同期機1の出力端子電圧VGを減算して、その減算結果である偏差信号を出力する(ステップST14)。
【0036】
AVR12は、減算器11の出力である偏差信号を入力信号として、励磁機13の整流タイミングを制御するタイミング信号を生成する(ステップST15)。励磁機13は、AVR12からタイミング信号を受けると、そのタイミング信号にしたがって同期機1の界磁巻線14に界磁電流を供給する(ステップST16)。
【0037】
なお、減算器11が出力する偏差信号が正値であれば、界磁巻線14に供給する界磁電流が増加して、同期機1の出力端子電圧VGが高くなり、減算器11が出力する偏差信号が負値であれば、界磁巻線14に供給する界磁電流が減少して、同期機1の出力端子電圧VGが低くなる。これにより、同期機1の出力端子電圧VGが設定電圧VGrefと一致するように制御される。
【0038】
また、図2に示す系統図において、負荷時タップ切替付変圧器2のタップ比がnである時には、同期機1の出力端子電圧VGと負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHとは式(2)の関係があることから、同期機1の出力端子電圧VGと、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHとは、高圧側の目標電圧VHrefを用いてそれぞれ式(3)、式(4)のように表わされる。
【0039】
H=n(VG−Xt・IQ) … (2)
G=VHref/n+Xt・IQ … (3)
H=VHref … (4)
【0040】
したがって、ある運転状態において同期機1の出力端子電圧VGが高い時にはタップ制御装置4によりタップ比nを大きく(n>1)設定することで同期機1の出力端子電圧VGを定格値付近に制御し、かつタップ比が変化した時にも負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHは設定電圧VHrefと一致するように制御できる。
【0041】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、同期機1が出力する無効電流IQと、負荷時タップ切替付変圧器2のタップ比nと、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側の目標電圧VHrefとから同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを設定し、その設定電圧VGrefと出力端子電圧VGの偏差に基づいて同期機1の界磁巻線14に供給する界磁電流を制御するように構成したので、負荷時タップ切替付変圧器のタップを変更することで変圧比が変化しても、同期機1の出力端子電圧VGを定格値付近に維持するとともに、送電母線7の電圧を一定に維持することができるようになり、その結果、系統事故時や負荷の急激な増加時にも発電機の能力を十分に生かすことができるため、電圧安定性を大幅に向上させることができる効果が得られる。
【0042】
また、変圧器の高圧側電圧を検出する必要がないので、同期機近傍に励磁制御盤を1つ設けるだけでよく、従来のように制御盤を2つ配置する必要がなくなり、省スペース化が図られる。
【0043】
また、変圧器の高圧側電圧を検出する必要がないので、AVRや加算器を搭載する励磁制御盤と送電母線とをケーブル等で接続する必要がなくなる。そのため、このケーブルによるノイズの影響がなくなり、信頼性が向上する。
【0044】
さらに、変圧器の高圧側電圧を検出するための高価なPDを設置しなくともよいので、製造コストを抑えることができる。
【0045】
実施の形態2.
実施の形態1では、送電系統に1つの同期機のみが接続された場合について説明したが、この実施の形態では、送電系統に複数の同期機が接続された場合について説明する。
【0046】
図6はこの実施の形態2による励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。図7は図6に示した電力システムの系統図である。図において、1aは送電系統6に接続された、同期機1aとは異なる他の同期機、2aは負荷時タップ切替付変圧器2とは異なる他の負荷時タップ切替付変圧器、5aは遮断器である。その他は、電圧設定器10において同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを設定する手法が異なる以外は図1に示した励磁制御装置と同様であるので説明は省略する。
【0047】
なお、電圧設定器10をハード的に構成する場合には、図8に示すように、図3の構成に、除算器10f、減算器10gを加えた構成のものにすればよい。
【0048】
次に動作について説明する。図9はこの実施の形態2による励磁制御方法を示すフローチャートである。なお、図5に示したステップST13をステップST23に変更している点以外は図5に示した各ステップと同様であるので説明は省略する。
【0049】
ステップST23において、電圧設定器10は、検出した無効電流IQ、タップ制御装置4により制御されたタップ比n、及び負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側の目標電圧VHrefから同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを式(5)に従って計算し、設定電圧VGrefを設定する。
【0050】
Gref=VHref/n+(Xt−XDR/n)・IQ … (5)
ただし、式(5)におけるXtは負荷時タップ切替付変圧器2のリアクタンス値、XDRは複数の同期機1が送電系統に接続されている場合に流れる横流の抑制分に対応するリアクタンス値である。
【0051】
式(5)に示すように、横流の抑制分に対応するリアクタンス値XDRを考慮して設定電圧VGrefを設定するようにしているので、送電系統に複数の同期機が接続されても、同期機に横流が流れることがなく、端子電圧VGが設定電圧VGrefと一致するように制御される。
【0052】
また図7に示す系統図において、負荷時タップ切替付変圧器2のタップ比がnである時には、同期機1の出力端子電圧VGと負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHは式(6)の関係があることから、同期機1の出力端子電圧VGと、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHは、高圧側の目標電圧VHrefを用いてそれぞれ式(7)、式(8)のように表わされる。
【0053】
H=n(VG−Xt・IQ) … (6)
G=VHref/n+(Xt−XDR/n)・IQ … (7)
H=VHref−XDR・IQ … (8)
【0054】
したがって、ある運転状態において同期機1の出力端子電圧VGが高い時にはタップ制御装置4によりタップ比nを大きく(n>1)設定することで同期機1の出力端子電圧VGを定格値付近に制御し、かつタップ比が変化した時にも負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHは目標電圧VHrefと一致するように制御できる。
【0055】
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、横流の抑制分に対応するリアクタンスXDRを考慮して設定電圧を設定しているので、複数の発電機を並列して運転する際に個々の変圧比が異なる場合にでも、横流が流れるのを防止することができる。
【0056】
実施の形態3.
実施の形態2では、同期機1が出力する無効電流IQと、負荷時タップ切替付変圧器2のタップ比nと、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側の目標電圧VHrefとから式(5)を用いて同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを計算するようにしている。このように、式(5)を用いて同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを計算する場合には、横流防止用リアクタンス値XDRを考慮しているため、無効電流IQが0の時に負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHが目標電圧VHrefに一致することになる(式(8)参照)。しかし、通常、発電機が運転状態にあるときにはIQ≠0であることから、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHは目標電圧VHrefに完全には一致しないことになる。
【0057】
そこで、この実施の形態3では、発電機が通常運転状態にあるときに、高圧側電圧VHと目標電圧VHrefとを完全に一致させることができるように、同期機1が出力する無効電流IQが0以外の基準値IQ0と一致するときに、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHが目標電圧VHrefと一致するように同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを設定するものである。
【0058】
この実施の形態3の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図は図6と同様であるので説明は省略する。なお、電圧設定器10をハード的に構成する場合には、図10に示すように、図8の構成に、減算器10h、乗算器10iを加えた構成のものにすればよい。
【0059】
次に動作について説明する。図11はこの実施の形態3による励磁制御方法を示すフローチャートである。なお、図5に示したステップST13をステップST33に変更している点以外は図5に示した各ステップと同様であるので説明は省略する。
【0060】
具体的には式(9)に同期機1が出力する無効電流IQと、0以外の基準値IQ0と、負荷時タップ切替付変圧器2のタップ比nと、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側の目標電圧VHrefとを代入して同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを計算するようにする。ここで、基準値IQ0は、高圧側の目標電圧をVHrefとするような運転状態での発電機電圧Vgと無効電力QgよりIQ0=Qg/Vgとして求めるようにする。なお、Vg、Qgは、発電機の運転状態・系統条件等から定まるものである。
【0061】
Gref=VHref/n+Xt・IQ−XDR/n・(IQ−IQ0) … (9)
【0062】
ここで、電圧設定器10において、式(9)により同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを決定して制御を行うと、同期機1の出力端子電圧VG及び負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHはそれぞれ以下の式で表わされる。
【0063】
G=VHref/n+Xt・IQ−XDR/n・(IQ−IQ0) … (10)
H=VHref−XDR(IQ−IQ0) … (11)
【0064】
図12は同期機1が出力する無効電流IQと負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHとの関係を示す図である。図において、21は式(8)により求まる負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VH、22は式(11)により求まる負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHを示すものである。なお、横軸は無効電流IQを、縦軸は負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHを示している。
【0065】
図に示すように、21(式(8))では、無効電流IQが0のときに、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHが目標電圧VHrefと一致するようになっているが、22(式(11))では、無効電流IQが0以外の基準値IQ0と一致するときに、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHが目標電圧VHrefと一致するようになっている。すなわち、無効電流が0以外の所定の基準値になったときに、横流防止用リアクタンスによる電圧降下分が0になるように設定されることになる。
【0066】
以上のように、この実施の形態3によれば、同期機1が出力する無効電流IQが0以外の基準値IQ0と一致するとき、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHが目標電圧VHrefと一致するように同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを設定するように構成したので、上記実施の形態2よりも精度よく、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHを目標電圧VHrefに一致させることができ、かつ同期機1の出力端子電圧VGを定格値付近に制御できる効果を奏する。
【0067】
実施の形態4.
実施の形態3では、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側の目標電圧VHrefに対応する基準値IQ0を使用するものについて示したが、基準値がIQ0=IQ01で、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側の目標電圧がVHref=VHref1の運転状態において目標電圧VHrefをVHref1からVHref2に変更すると無効電流IQもIQ1からIQ2に変化するので、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VH2は、下記の式(12)にようになる。
【0068】
H2=VHref2−XDR(IQ2−IQ01) … (12)
【0069】
しかし、式(12)において、IQ2≠IQ01であるため、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VH2は、変更後の目標電圧VHref2と一致しない。
【0070】
そこで、この実施の形態4では、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VH2を変更後の目標電圧VHref2と一致させるため、変更前、変更後の目標電圧の偏差と送電線のリアクタンス値とに基づいて、変更後の目標電圧VHref2に対応する基準値IQ0を求めるようにする。
【0071】
この実施の形態4の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図は図6と同様であるので説明は省略する。なお、電圧設定器10をハード的に構成する場合には、図10の構成を用い、基準値IQ0を、下記のように順次変更するものにすればよい。
【0072】
次に動作について説明する。図13はこの実施の形態4による励磁制御方法を示すフローチャートである。なお、ST41、ST42、ST45〜ST47は、図5のST11、ST12、ST14〜ST16と同じであるので、説明は省略する。
【0073】
具体的には、下記に示すように、変更後の目標電圧VHref2から変更前の目標電圧VHref1を減算して、その減算結果を送電線6のリアクタンス値XLで除算し、変更前の基準値IQ01から当該除算結果を加算して、その加算結果を変更後の基準値IQ0とする(ステップST43)。
【0074】
Q0=IQ01+(VHref2−VHref1)/XL … (13)
【0075】
これにより、変更後の同期機1における出力端子の設定電圧VGrefを、下記の式(14)のように設定する(ステップST44)。
【0076】
Gref=VHref2/n+Xt・IQ−XDR/n・(IQ−IQ0) … (14)
【0077】
従って、電圧設定器10において、式(14)により同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを計算し、制御を行うと、同期機1の出力端子電圧VG及び負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHはそれぞれ以下の式で表わされる。
【0078】
Figure 0003873564
【0079】
この実施の形態4によれば、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側の目標電圧VHrefに対応する基準値IQ0を使用することができるので、その目標電圧VHrefが変更されても、送電系統の電圧を一定に維持することができ、かつ同期機の出力端子電圧VGを定格値付近に制御できる効果を奏する。
【0080】
実施の形態5
実施の形態4は、送電線のリアクタンス値XL が既値であることを前提にして説明したが、送電線のリアクタンス値XLは時々刻々と変化するので、送電線のリアクタンス値XLを逐次推定するようにしてもよい。
【0081】
具体的には、同期機の有効電力をP、無効電力をQ、同期リアクタンスをXd及び背後電圧をEfdとすると、有効電力P及び無効電力Qは下式で表すことができるので、式(17)、式(18)から位相角δを消去すれば、送電線のリアクタンス値XLを求めることができる。
【0082】
Figure 0003873564
【0083】
この実施の形態5によれば、常に正確なリアクタンス値XLを用いて基準値IQ0を決定することができるので、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側電圧VHを精度よく目標電圧VHrefに一致させることができ、かつ同期機の出力端子電圧VGを定格値付近に制御できる効果を奏する。
【0084】
実施の形態6.
実施の形態4では、変更前、変更後の目標電圧VHref1、VHref2を用いて、式(13)より変更後の基準値IQ0を計算するものについて示したが、この実施の形態6では、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHを検出し、この検出結果に基づいて基準値IQ0を求めるようにしたものである。
【0085】
図14はこの実施の形態6による励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。図において、15は負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHを計測する電圧変成器(PD)、16はPD15の計測結果により高圧側電圧VHを検出するVH検出装置である。その他は、設定器10における基準値IQ0の算出方法以外は実施の形態4と同様であるので説明は省略する。
【0086】
次に、動作について説明する。図15はこの実施の形態6による励磁制御方法を示すフローチャートである。なお、ST61、ST62、ST65〜ST68は、図13のST41、ST42、ST44〜ST47と同じであるので、説明は省略する。
【0087】
具体的には、VH検出装置16により、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHを計測し(ステップST63)、電圧設定器10において、変更後の目標電圧VHref2、高圧側電圧VH、同期機1が出力する無効電流IQ、横流防止用のリアクタンスXDRを用いて、下記の式(19)より、変更後の基準値IQ0を計算する(ステップST64)。
【0088】
Q0=IQ−(VHref2−VH)/XDR … (19)
【0089】
なお、高圧側電圧VHを目標値に一致させる制御のフィードバック信号として用いる場合には、高圧側電圧VHの信号は連続信号の必要があるが、この実施の形態のように、基準値を求めるために高圧側電圧VHを用いる場合には、連続信号である必要がないので、例えば電話回線を使用した通信等により高圧側電圧VHを得ることができる。
【0090】
この実施の形態6によれば、計測した負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VH及び同期機1の出力する無効電流IQを用いて基準値IQ0を決定しているので、負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHを精度よく目標電圧VHrefに一致させることができ、かつ同期機1の出力端子電圧VGを定格値付近に制御できる効果を奏する。
【0091】
実施の形態7.
実施の形態1では、負荷時タップ切替付変圧器のタップ比nの変化に対して昇圧比nvとリアクタンス変化比nrが同じ値になる場合を説明したが、この実施の形態7では、同期機が負荷時タップ切替付スプリット巻線形変圧器を介して系統に接続される構成において、負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器が内鉄型の場合のように、タップ比nの変化に対して昇圧比nvとリアクタンス変化比nrが異なった値となる場合について説明する。
【0092】
図16はこの実施の形態7による励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。図において、2bは同期機1に接続された負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器で、タップ比nの変化に対して昇圧比nvとリアクタンス変化比nr1が異なる値となるものである。その他は、図1と同様であるので説明は省略する。
【0093】
次に動作について説明する。図17はこの実施の形態7による励磁制御方法を示すフローチャートである。なお、図5に示したステップST13をステップST73に変更している点以外は図5に示した各ステップと同様であるので説明は省略する。
【0094】
具体的には、同期機の出力端子の設定電圧VGrefを、検出した無効電流IQ、昇圧比nv、リアクタンス変化比nr、高圧側目標電圧VHrefを用いて、式(20)により計算して設定する(ステップST73)。
【0095】
Gref=VHref/nv+(nr/nv・Xt)・IQ … (20)
【0096】
これにより、同期機1の出力端子電圧VG1が目標電圧VHrefと一致するように制御される。また、負荷時タップ切替付変圧器2bの高圧側電圧VHと同期機1の出力端子電圧VGとの間には式(21)の関係があることから、同期機1の出力端子電圧VGと、負荷時タップ切替付変圧器2bの高圧側電圧VHとは、高圧側の目標値VHrefを用いて、それぞれ式(22)、式(23)のように表される。
【0097】
H=nv・VG−nr・Xt・IQ … (21)
G=VHref/nv+(nr/nv・Xt)・IQ … (22)
H=VHref … (23)
【0098】
したがって、ある運転状態において同期機1の出力端子電圧VGが高い時にはタップ制御装置4によりタップ比nを大きく(n>1)設定する(リアクタンス変化比nvを大きく設定する)ことで同期機1の出力端子電圧VGを定格値付近に制御し、かつタップ比が変化した時にも負荷時タップ切替付変圧器2bの高圧側電圧VHは目標電圧VHrefと一致するように制御できる。
【0099】
以上のようにこの実施の形態7によれば、昇圧比nvとリアクタンス変化比nrが異なる場合において、同期機が出力する無効電流IQ、昇圧比nv、リアクタンス変化比nr、及び負荷時タップ切替付変圧器の高圧側の目標電圧VHrefから同期機の出力端子の設定電圧VGrefを設定し、その設定電圧VGrefと出力端子電圧VGの偏差に基づいて、同期機の界磁巻線に供給する界磁電流を制御するように構成したので、タップ比に対して昇圧比nrとリアクタンス変化比nvとが異なる場合でも、同期機の出力端子電圧VGを定格値付近に、送電母線の電圧を一定に維持することができる。
【0100】
実施の形態8.
実施の形態2では、複数の同期機が負荷時タップ切替付変圧器を介して系統に接続される構成において、負荷時タップ切替付変圧器のタップ比nの変化に対して昇圧比nvとリアクタンス変化比nrが同じ値になる場合を説明したが、この実施の形態8では、複数(例えば2台)の同期機が負荷時タップ切替付スプリット巻線形変圧器を介して系統に接続される構成において、負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器が内鉄型の場合のように、タップ比nの変化に対して昇圧比nvとリアクタンス変化比nrが異なった値となる場合について説明する。
【0101】
このように、タップ比nの変化に対して昇圧比nvとリアクタンス変化比nrが異なるような場合には、高圧側電圧VHと各同期機の出力端子電圧VG1、VG2の間には、式(24)、式(25)の関係がある。
【0102】
H=nv・VG1−nr1・Xt・IQ1 … (24)
H=nv・VG2−nr2・Xt・IQ2 … (25)
ただし、nvは昇圧比、nr1、nr2はリアクタンス変化比、IQ1、IQ2は各同期機がそれぞれ出力する無効電流である。
【0103】
ここで、同期機の出力端子の設定電圧を、例えば実施の形態2で説明したような式(5)に従って計算すれば、各同期機に各々接続される負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器の高圧側電圧VH1、VH2は、各同期機のリアクタンス変化比をnr1、nr2とすれば、下記式(26)、式(27)のようになる。
【0104】
H1=VHref−{XDR−(nv−nr1)・Xt}・IQ1 … (26)
H2=VHref−{XDR−(nv−nr2)・Xt}・IQ2 … (27)
【0105】
従って、例えばnr1>nr2である時には、各同期機に各々接続される負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器の高圧側電圧VHと無効電流IQとの関係は、図18のように表される。図18からわかるように、nr1≠nr2であれば、無効電流の分担に偏りが生じるだけでなく、負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器の高圧側電圧VHを目標電圧VHrefと一致するように精度良く制御できないという問題点がある。
【0106】
そこで、この実施の形態8では、図6に示した負荷時タップ切替付変圧器を、タップ比nの変化に対して昇圧比nrとリアクタンス変化比nrとがそれぞれ異なる負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器に代えた場合においても適切な制御が可能な手法について説明する。
【0107】
図19はこの実施の形態8による励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。図において、2bは同期機1に接続された負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器で、タップ比nの変化に対して昇圧比nvとリアクタンス変化比nr1が異なる値となるものである。2cは同期機1aに接続された負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器で、タップ比nの変化に対して昇圧比nvとリアクタンス変化比nr2が異なる値となるものである。その他は、図6と同様であるので説明は省略する。
【0108】
次に動作について説明する。図20はこの実施の形態8による励磁制御方法を示すフローチャートである。なお、図5に示したステップST13をステップST83に変更している点以外は図5に示した各ステップと同様であるので説明は省略する。
【0109】
具体的には、同期機の出力端子の設定電圧VGrefを、検出した無効電流IQ、昇圧比nv、リアクタンス変化比nr(同期機1の場合にはnr1、同期機1aの場合にはnr2)、高圧側目標電圧VHrefを用いて、式(28)により計算して設定する(ステップST83)。
【0110】
Gref=VHref/nv+(nr/nv・Xt−XDR/nv)・IQ … (28)
【0111】
これにより、同期機1(1a)の出力端子電圧VG1(VG2)が目標電圧VHrefと一致するように制御される。また、負荷時タップ切替付変圧器2bの高圧側電圧VHと同期機1の出力端子電圧VGとの間には式(29)の関係があることから、同期機1の出力端子電圧VGと、負荷時タップ切替付変圧器2bの高圧側電圧VHとは、高圧側の目標値VHrefを用いて、それぞれ式(30)、式(31)のように表される。
【0112】
H=nv・VG−nr・Xt・IQ … (29)
G=VHref/nv+(nr/nv・Xt−XDR/nv)・IQ … (30)
H=VHref−XDR・IQ … (31)
【0113】
したがって、ある運転状態において同期機1(1a)の出力端子電圧VGが高い時にはタップ制御装置4によりタップ比nを大きく(n>1)設定する(リアクタンス変化比nvを大きく設定する)ことで同期機1(1a)の出力端子電圧VGを定格値付近に制御し、かつタップ比が変化した時にも負荷時タップ切替付変圧器2b(2c)の高圧側電圧VHは目標電圧VHrefと一致するように制御できる。
【0114】
以上のようにこの実施の形態8によれば、昇圧比nvとリアクタンス変化比nrが異なる場合において、同期機が出力する無効電流IQ、昇圧比nv、リアクタンス変化比nr、及び負荷時タップ切替付変圧器の高圧側の目標電圧VHrefから同期機の出力端子の設定電圧VGrefを設定し、その設定電圧VGrefと出力端子電圧VGの偏差に基づいて、同期機の界磁巻線に供給する界磁電流を制御するように構成したので、同期機の出力端子電圧VGを定格値付近に、送電母線の電圧を一定に維持することができるようになり、かつ発電機間の無効電流分担の偏りを少なくすることができる効果が得られる。
【0115】
実施の形態9.
実施の形態3では、タップ比nに対して昇圧比とリアクタンス変化比が共にnとなる負荷時タップ切替付変圧器を用いた励磁制御装置において、同期機が出力する無効電流IQ、基準値IQ0、負荷時タップ切替付変圧器のタップ比n、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側の目標電圧VHrefから式(5)により、同期機の出力端子の設定電圧VGrefを設定するようにしているが、この実施の形態9では、タップ比nに対して昇圧比がnvとリアクタンス変化比がnrと異なる負荷時タップ切替付変圧器を用いた励磁制御装置において、同期機が出力する無効電流IQ、基準値IQ0、負荷時タップ切替付変圧器の昇圧比nv及びリアクタンス変化比nr、そして負荷時タップ切替付変圧器の高圧側の目標電圧VHrefから同期機の出力端子の設定電圧VGrefを設定するものである。
【0116】
この実施の形態9の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図は図19と同様であるので説明は省略する。なお、電圧設定器10での設定電圧VGrefの設定は、下記のようにすればよい。
【0117】
図21はこの実施の形態9による励磁制御方法を示すフローチャートである。なお、図5に示したステップST13をステップST93に変更している点以外は図5に示した各ステップと同様であるので説明は省略する。
【0118】
具体的には、式(32)に同期機1(1a)が出力する無効電流IQ、基準値IQ0、負荷時タップ切替付変圧器2b(2c)の昇圧比nv、リアクタンス変化比nr(同期機1の場合にはnr1、同期機1aの場合にはnr2)、及び負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側の目標電圧VHrefを代入することで、同期機1(1a)の出力端子の設定電圧VGrefを算出し、同期機1(1a)の出力端子の設定電圧VGrefを設定する(ステップST93)。
【0119】
Gref=VHref/nv+nr/nv・Xt・IQ−XDR/nv・(IQ−IQ0)…(32)
【0120】
従って、電圧設定器10において、式(32)により同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを決定して制御を行うと、同期機1の出力端子電圧VG及び負荷時タップ切替付変圧器2bの高圧側電圧VHはそれぞれ以下の式で表わされる。
【0121】
G=VHref/nv+nr/nv・Xt・IQ−XDR/nv・(IQ−IQ0)… (33)
H=VHref−XDR(IQ−IQ0) … (34)
【0122】
以上のように、この実施の形態9によれば、負荷時タップ切替付変圧器の昇圧比nv、リアクタンス変化比nrが異なる場合においても、同期機が出力する無効電流IQが0以外の基準値IQ0と一致するとき、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側電圧VHが目標電圧VHrefと一致するように同期機の出力端子の設定電圧VGrefを設定するように構成したので、上記実施の形態8よりも精度よく負荷時タップ切替付変圧器の高圧側電圧VHを目標電圧VHrefに一致させ、かつ同期機の出力端子電圧VGを定格値付近に制御でき、更に発電機間の無効電流分担の偏りを少なくすることができる効果を奏する。
【0123】
実施の形態10.
実施の形態4では、タップ比nに対して昇圧比とリアクタンス変化比が共にnとなる負荷時タップ切替付変圧器を用いた励磁制御装置において、変更前、変更後の目標電圧の偏差と送電線のリアクタンス値とに基づいて、変更後の目標電圧VHref2に対応する基準値IQ0を求めるようにしているが、この実施の形態10では、タップ比nに対して昇圧比がnvとリアクタンス変化比がnrと異なる負荷時タップ切替付変圧器を用いた励磁制御装置において、変更前、変更後の目標電圧の偏差と送電線のリアクタンス値とに基づいて、変更後の目標電圧VHref2に対応する基準値IQ0を求め、この基準値IQ0を用いて設定電圧VGrefを設定するようにしたものである。
【0124】
この実施の形態10の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図は図19と同様であるので説明は省略する。なお、電圧設定器10での設定電圧VGrefの設定は、下記のようにすればよい。
【0125】
図22はこの実施の形態10による励磁制御方法を示すフローチャートである。なお、図13に示したステップST44をステップST104に変更している点以外は図5に示した各ステップと同じであるので説明は省略する。
【0126】
具体的には、変更後の同期機1の出力端子の設定電圧VGrefは、式(9)で表されるIQ0を用いて次式で表される。
【0127】
Gref=VHref2/nv+nr/nv・Xt・IQ−XDR/nv・(IQ−IQ0)… (35)
【0128】
従って、電圧設定器10において、式(35)により同期機1の出力端子の設定電圧VGrefを計算し、設定電圧VGrefを設定する(ステップST104)。なお、同期機1の出力端子電圧VG及び負荷時タップ切替付変圧器2の高圧側電圧VHはそれぞれ以下の式で表わされる。
【0129】
Figure 0003873564
【0130】
この実施の形態10によれば、負荷時タップ切替付変圧器の昇圧比nv、リアクタンス変化比nrが異なる場合においても、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側の目標電圧VHrefに対応する基準値IQ0を使用することができるので、その目標電圧VHrefが変更されても、送電系統の電圧を一定に維持することができ、かつ同期機の出力端子電圧VGを定格値付近に制御でき、更に発電機間の無効電流分担の偏りを少なくすることができる効果を奏する。
【0131】
【発明の効果】
本発明に係る励磁制御装置は、負荷時タップ切替付変圧器を介して送電系統に接続された同期機が出力する無効電流を検出する無効電流検出器と、上記同期機の端子電圧に応じて上記負荷時タップ切替付変圧器のタップ比を設定するタップ制御装置と、上記負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の目標電圧、上記タップ制御装置で設定されたタップ比、及び上記無効電流検出器で検出された無効電流に基づいて、上記負荷時タップ切替付変圧器の同期機側の設定電圧を設定する電圧設定器と、上記電圧設定器で設定された設定電圧に基づいて、上記同期機の励磁系を制御する制御器とを備えているので、同期機の出力端子電圧を定格値付近に、送電母線の電圧を一定に維持することができ、さらに、系統事故時や負荷の急激な増加時にも発電機の能力を十分に生かすことができる。
【0132】
また、電圧設定器において、目標電圧をタップ比で除算し、無効電流に応じて求まるタップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求める場合には、変圧器の高圧側電圧を検出することなく、設定電圧を設定することができるので、同期機の出力端子電圧を定格値付近に、送電母線の電圧を一定に維持することができ、さらに、系統事故時や負荷の急激な増加時にも発電機の能力を十分に生かすことができる。
【0133】
また、送電系統に、他の同期機を接続し、電圧設定器において、負荷時タップ切替付変圧器のリアクタンス値と横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求める場合には、複数の同期機を並列して運転する際に個々の変圧比が異なる場合にでも、横流が流れるのを防止することができる。
【0134】
また、電圧設定器において、目標電圧をタップ比に対応した昇圧比で除算し、上記タップ比に対応したリアクタンス変化比に基づいて算出した負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求める場合には、タップ比に対して昇圧比とリアクタンス変化比がと異なる場合でも、同期機の出力端子電圧を定格値付近に、送電母線の電圧を一定に維持することができ、さらに、系統事故時や負荷の急激な増加時にも発電機の能力を十分に生かすことができる。
【0135】
また、送電系統に、他の同期機を接続し、電圧設定器において、昇圧比、リアクタンス変化比、及び横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求める場合には、タップ比に対して昇圧比とリアクタンス変化比がと異なる場合でも、発電機間の無効電流分担の偏りを少なくすることができる。
【0136】
さらに、電圧設定器において、無効電流が0以外の所定の基準値になったときに、横流防止用リアクタンスによる電圧降下分が0になるように設定電圧を設定する場合には、精度よく、負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側電圧を目標電圧に一致させることができる。
【0137】
また、本発明に係る励磁制御方法は、負荷時タップ切替付変圧器を介して送電系統に接続された同期機が出力する無効電流と、上記負荷時タップ切替付変圧器のタップ比と、上記負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の目標電圧とに基づいて、上記負荷時タップ切替付変圧器の同期機側の設定電圧を設定し、この設定電圧に基づいて上記同期機の励磁系を制御するので、同期機の出力端子電圧を定格値付近に、送電母線の電圧を一定に維持することができ、さらに、系統事故時や負荷の急激な増加時にも発電機の能力を十分に生かすことができる。
【0138】
また、目標電圧をタップ比で除算し、無効電流に応じて求まるタップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求める場合には、変圧器の高圧側電圧を検出することなく、設定電圧を設定することができるので、同期機の出力端子電圧を定格値付近に、送電母線の電圧を一定に維持することができ、さらに、系統事故時や負荷の急激な増加時にも発電機の能力を十分に生かすことができる。
【0139】
また、負荷時タップ切替付変圧器のリアクタンス値と横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求める場合には、複数の同期機を並列して運転する際に個々の変圧比が異なる場合にでも、横流が流れるのを防止することができる。
【0140】
また、タップ比に対応した昇圧比とリアクタンス変化比を求め、目標電圧を上記昇圧比で除算し、上記リアクタンス変化比に基づいて算出した負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求める場合には、タップ比に対して昇圧比とリアクタンス変化比とが異なる場合でも、同期機の出力端子電圧を定格値付近に、送電母線の電圧を一定に維持することができ、さらに、系統事故時や負荷の急激な増加時にも発電機の能力を十分に生かすことができる。
【0141】
また、昇圧比、リアクタンス変化比、及び横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求める場合には、タップ比に対して昇圧比とリアクタンス変化比とが異なる場合でも、発電機間の無効電流分担の偏りを少なくすることができる。
【0142】
また、無効電流が0以外の所定の基準値になったときに、横流防止用リアクタンスによる電圧降下分が0になるように設定電圧を設定する場合には、精度よく、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側電圧を目標電圧に一致させることができる。
【0143】
また、負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の電圧値に応じて基準値を設定する場合には、精度よく、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側電圧を目標電圧に一致させることができる。
【0144】
また、変更前及び変更後の目標電圧の偏差と送電系統側の送電線のリアクタンス値とに応じて基準値を設定する場合には、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側の目標電圧が変更されても、送電系統の電圧を一定に維持することができる。
【0145】
さらに、送電系統側の送電線のリアクタンス値を推定した値にする場合には、リアクタンス値が変化する場合にでも、正確なリアクタンス値を用いて基準値を設定することができ、精度よく、負荷時タップ切替付変圧器の高圧側電圧を目標電圧に一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。
【図2】 図1に示した電力システムを示す系統図である。
【図3】 図1に示した電圧設定器の構成を示す図である。
【図4】 図1に示した電圧設定器の構成を示す図である
【図5】 本発明の実施の形態1の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の実施の形態2の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。
【図7】 図6に示した電力システムを示す系統図である。
【図8】 図6に示した電圧設定器の構成を示す図である。
【図9】 本発明の実施の形態2の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の実施の形態3における励磁制御装置の電圧設定器の構成を示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態3の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図12】 同期機が出力する無効電流と負荷時タップ切替付変圧器の高圧側電圧との関係を示す図である。
【図13】 本発明の実施の形態4の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図14】 本発明の実施の形態6の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。
【図15】 本発明の実施の形態6の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図16】 本発明の実施の形態7の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。
【図17】 本発明の実施の形態7の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図18】 各同期機に各々接続される負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器の高圧側電圧と無効電流との関係を示す図である。
【図19】 本発明の実施の形態8の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。
【図20】 本発明の実施の形態8の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図21】 本発明の実施の形態9の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図22】 本発明の実施の形態10の励磁制御方法を示すフローチャートである。
【図23】 従来の励磁制御装置を含む電力システムを示す構成図である。
【符号の説明】
1、1a 同期機 2、2a 負荷時タップ切替付変圧器
2b、2c 負荷時タップ切替付スプリット巻線変圧器
3 計器用変圧器 4 タップ制御装置
5、5a 遮断器 6 送電線
7 送電母線 8 計器用変圧器
9 計器用変成器 10 電圧設定器
10a 演算器 10b メモリ
10c、10f 除算器 10d、10i 乗算器
10e 加算器 10g、10h 減算器
11 減算器 12 AVR
13 励磁機 14 界磁巻線
15 電圧変成器 16 VH検出装置
101 同期機 102 計器用変圧器
103 電圧設定器 104 減算器
105 低減ゲイン回路 106 送電母線
107 遮断器 108 変圧器
109 電圧変成器 110 高圧側電圧設定器
111 減算器 112 高圧側ゲイン回路
113 加算器 114 AVR
115 励磁機 116 界磁巻線

Claims (15)

  1. 負荷時タップ切替付変圧器を介して送電系統に接続された同期機が出力する無効電流を検出する無効電流検出器と、上記同期機の端子電圧に応じて上記負荷時タップ切替付変圧器のタップ比を設定するタップ制御装置と、上記負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の目標電圧、上記タップ制御装置で設定されたタップ比、及び上記無効電流検出器で検出された無効電流に基づいて、上記負荷時タップ切替付変圧器の同期機側の設定電圧を設定する電圧設定器と、上記電圧設定器で設定された設定電圧に基づいて、上記同期機の励磁系を制御する制御器とを備えた励磁制御装置。
  2. 電圧設定器は、目標電圧をタップ比で除算し、無効電流に応じて求まるタップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求める請求項1記載の励磁制御装置。
  3. 送電系統には、他の同期機が接続されており、電圧設定器は、負荷時タップ切替付変圧器のリアクタンス値と横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求める請求項2記載の励磁制御装置。
  4. 電圧設定器は、目標電圧をタップ比に対応した昇圧比で除算し、上記タップ比に対応したリアクタンス変化比に基づいて算出した負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求める請求項1記載の励磁制御装置。
  5. 送電系統には、他の同期機が接続されており、電圧設定器は、昇圧比、リアクタンス変化比、及び横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求める請求項4記載の励磁制御装置。
  6. 電圧設定器は、無効電流が0以外の所定の基準値になったときに、横流防止用リアクタンスによる電圧降下分が0になるように設定電圧を設定する請求項3記載の励磁制御装置。
  7. 負荷時タップ切替付変圧器を介して送電系統に接続された同期機が出力する無効電流と、上記負荷時タップ切替付変圧器のタップ比と、上記負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の目標電圧とに基づいて、上記負荷時タップ切替付変圧器の同期機側の設定電圧を設定し、この設定電圧に基づいて上記同期機の励磁系を制御する励磁制御方法。
  8. 目標電圧をタップ比で除算し、無効電流に応じて求まるタップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求める請求項7記載の励磁制御方法。
  9. 負荷時タップ切替付変圧器のリアクタンス値と横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求める請求項8記載の励磁制御方法。
  10. タップ比に対応した昇圧比とリアクタンス変化比を求め、目標電圧を上記昇圧比で除算し、上記リアクタンス変化比に基づいて算出した負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を上記除算結果に加算して設定電圧を求める請求項7記載の励磁制御方法。
  11. 昇圧比、リアクタンス変化比、及び横流防止用リアクタンス値とに基づいて上記負荷時タップ切替付変圧器の電圧降下分を求める請求項10記載の励磁制御方法。
  12. 無効電流が0以外の所定の基準値になったときに、横流防止用リアクタンスによる電圧降下分が0になるように設定電圧を設定する請求項9記載の励磁制御方法。
  13. 負荷時タップ切替付変圧器の送電系統側の電圧値に応じて基準値を設定する請求項12記載の励磁制御方法。
  14. 変更前及び変更後の目標電圧の偏差と送電系統側の送電線のリアクタンス値とに応じて基準値を設定する請求項12記載の励磁制御方法。
  15. 送電系統側の送電線のリアクタンス値を推定した値にする請求項14記載の励磁制御方法。
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