JP3867344B2 - 画像出力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続した複数のジョブデータを1つのまとまった画像出力結果として出力することのできる画像出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、長尺の印刷結果を得るために、3通りの方法があった。
【0003】
第1の方法は、全てのデータを1個の印刷データに収め、これを所望のサイズで印刷するものである。この方法によれば、印刷が1回で済むので、実際の印刷時の操作が容易になるという利点がある反面、現実には種々の問題点を含んでいる。
【0004】
全てのデータを1個の印刷データに収める必要があるため、データ容量が大きくなり、印刷データを作成する作業そのものが煩雑になる。特に、長さ数メートルといった懸垂幕に、高精細なビットマップイメージをデータとして使用した場合には、データ容量がかなり大きくなる。また、この印刷データがAdobe Systems社のPostScript、Hewlett Packard社のPCLに代表されるページ記述言語(PDL=Page Description Language)によって記述されている場合には、1頁分、即ち、1個の印刷データを印刷装置が印刷可能なデータ形式に変換処理を行うため、変換後の1頁分のデータを記憶装置に格納しておく必要がある。前記長さ数メートルといった懸垂幕を印刷する場合には、1頁分のデータのために数百メガバイト〜数ギガバイトの記憶装置を用意しておく必要があり、コストが上がるといった問題点がある。さらに、長尺といっても、長さに規定があるわけではないので、最大長の長尺印刷にまで対応しようとした場合には、無限大の記憶装置を用意しておく必要があり、現実的ではない。
【0005】
第2の方法は、第1の方法における問題点を解決するためのものである。即ち、1個の印刷データによって長尺印刷を行うのではなく、長尺印刷用の印刷データを複数の印刷データに分割し、分割された印刷データを順番に印刷し、全ての印刷が終了した後に貼り合わせて1枚の長尺印刷の結果を得る方法である。この方法によれば、実際の印刷時の操作が煩雑になるという欠点があるが、どんな長尺印刷でも可能であるといった最大の利点がある。
【0006】
分割された1個当たりの印刷データのデータ容量は、印刷装置、印刷制御装置の処理能力に応じて調整することが可能である。さらに、印刷自体は、分割された印刷データを印刷するプロセスを繰り返し実行するだけであるので、分割数に制限はない。つまり、どんな長さの長尺印刷用の印刷データであっても、適当な長さで分割してしまえば、印刷可能となる。さらに、印刷データが、上述したページ記述言語で記述されている場合であっても、分割された1個当たりの印刷データを1頁分の印刷データと見なしてデータ変換処理を行うため、データ変換後の1頁分の記憶装置を用意しておくだけで良いことになる。
【0007】
しかしながら、長尺の印刷は、通常、1個の印刷データに対する印刷が終了すると、それを長尺の紙から切断するために、切断しろを設けるべく所定量の紙送りがなされる。即ち、前記第2の方法においては、全ての分割した印刷データの印刷は、それぞれ独立した領域に印刷されるので、分割された全ての印刷データに対する印刷が終了した後に、各印刷結果を切り取り、そして貼り合わせるといった作業が発生してしまい、大型の長尺印刷結果を得る作業は、かなり煩雑なものとなるといった問題があった。
【0008】
第3の方法は、前記第2の方法における問題点を解決するものであり、本出願人において、既に、特願平9−8316号として提案している。以下に、この既提案のものについて説明する。
【0009】
図6は、印刷制御装置200のブロック図である。バス105を介して、CPU101、ROM102、RAM103、HDD104、入力パネル106、入力用インターフェイス107及び出力用インターフェイス108が接続されている。CPU101は、読み出し専用メモリであるROM102に予め格納されている手順に従って、演算処理や、バス105に接続されているRAM103、HDD104、入力パネル106、入力用インターフェイス107、出力用インターフェイス108へのデータの書き込み、読み込み動作を行う。随時読み出し書き込み可能なメモリであるRAM103は、後述する紙送り量等、あらゆるデータを格納するための記憶領域である。HDD104は外部記憶装置であり、あらゆるデータを格納するための記憶領域という意味ではRAM103と同じであるが、大容量の記憶領域を確保できるため、印刷データ300の一時的な保存や、データ変換後の印刷画像データ301の記憶領域として使用される。
【0010】
入力パネル106は、外部から設定値等を入力するための手段である。入力用インターフェイス107は、入力用ケーブル109を介してPC110と接続されている。PC110は、印刷データを印刷制御装置に200送出するコンピュータ装置である。出力用インターフェイス108は、出力用ケーブル111を介して印刷装置120と接続されている。
【0011】
印刷装置120は、図7に示すような紙送り機構を備えている。印刷制御装置200から印刷装置120に送出された印刷画像データ301は、印刷画像データ送出回路121によってヘッド駆動信号に変換されて印刷用ヘッド122に送出される。印刷用ヘッド122は、ヘッド駆動信号に従って、インクジェットプリンタであればインクを突出させ、感熱式プリンタであれば熱の印加時間を制御することによって、印刷画像を記録用紙123上に形成していく。紙送り量は紙送り制御回路127に入力され、モータ駆動回路126にモータ125の回転角を指示する。モータ125は、モータ駆動回路126によって駆動され、所望の回転角分回転する。モータ125の回転は、ギア機構124を介して紙送りローラー128に伝達され、記録用紙123の紙送りを行う。印刷用ヘッド122が1ライン分の印刷を完了した後に紙送りローラー128によって記録用紙123が1ライン分紙送りされ、この操作を1頁分の印刷画像データが完了するまで繰り返すことによって、1頁分の印刷結果が得られることになる。
【0012】
尚、モータ125が正転すると紙送りローラー128はA方向に、逆転するとB方向に回転する。
【0013】
次に、図6乃至図8を参照して、印刷制御装置200の印刷動作について説明する。最初に、PC110において作成、または、何らかの方法でPC110に転送された印刷データ300は、入力用ケーブル109を介して、入力用インターフェイス107に送信される。入力用インターフェイス107から入力された印刷データ300は、バス105を介してHDD104に一旦格納される。HDD104に格納された印刷データ300は、ROM102に予め格納されている、後述する印刷データ変換手順181に従ってデータ変換され、再びHDD104に印刷画像データ301として格納される。このデータ変換処理時には、RAM103が作業領域として使用される。作成された印刷画像データ301は、出力用インターフェイス108から、出力用ケーブル111を介して印刷装置120へ出力される。印刷装置120は、印刷画像データ301を印刷画像データ送出回路121へ送信し、印刷用ヘッド122によって印刷が行われる。
【0014】
次に、図9乃至図10を参照して、連続印刷モードの設定動作について説明する。連続印刷モードとは、連続した複数枚の印刷結果を1枚の印刷結果と見なすことを目的とし、印刷装置120によって連続した複数枚の印刷画像データ301を印刷するモードのことである。ここでは、連続印刷モードの設定を、入力パネル106で行うものとして説明を行う。
【0015】
入力パネル106には、電源スイッチ130、リセットスイッチ131と共に、連続印刷モード設定スイッチ132、逆紙送り量設定ボックス33、UPキー134、DOWNキー135が備えられている。最初に、UPキー134とDOWNキー135で逆紙送り量設定ボックス33の値を設定する。UPキー134を押下すると逆紙送り量設定ボックス33の値が1ずつ増加し、DOWNキー135を押下すると1ずつ減少する。本実施例の逆紙送り量設定ボックス33の値は紙送りを逆送り(モータ125を逆転させる)する量(ドット数)であるので、0以上の数値しか入力できないように制限されている。
【0016】
逆紙送り量設定ボックス33の値を決定した後、連続印刷モード設定スイッチ132を押下すると、連続印刷モード設定フラグ140を1にすると共に、逆紙送り量設定ボックス33で設定された値がRAM103に転送され、格納される。ここでは、連続印刷モード設定フラグ140に1バイト、紙送り量の値141に4バイトの領域を割り当てている。連続印刷モード設定フラグ140は、1の場合に連続印刷モードが設定されていると見なされて、紙送り量の値141が有効となる。それ以外の値であれば連続印刷モードが設定されていないと見なす。
【0017】
次に、図11を参照して、印刷用ヘッド122の動作について説明する。図11(a)は、印刷開始前の記録用紙123、印刷用ヘッド122の位置関係を示している。この状態の印刷用ヘッド122の主走査方向の位置を、ホームポジションと呼ぶ。最初に、印刷用ヘッド122で左から右方向に印刷を行い、印刷画像150の右端まで印刷した状態で停止する(図11(b))。次に、印刷用ヘッド122の幅だけ紙送りを行う(図11(c))。次に、印刷用ヘッド122で右から左方向に印刷を行い、印刷画像150の左端まで印刷した状態で停止する(図11(d))。さらに、印刷用ヘッド122の幅だけ紙送りを行う(図11(e))。以上で双方向印刷で一往復の印刷を行い、印刷用ヘッド122はホームポジションに戻る。1枚分の印刷画像150が印刷されるまで図11(b)から図11(e)の動作を繰り返す。1枚目の印刷画像152が印刷された後、印刷用ヘッド122の幅だけ紙送りを行い(図11(f),(g))、印刷用ヘッド122は、次の印刷のためにホームポジションまで戻る(図11(h))。これで1枚目の印刷画像152が印刷完了となる。
【0018】
次に、図12のフローチャートを参照して、第三の方法の動作について説明する。尚、図9及び図10で説明した連続印刷モードの設定及び逆紙送り量の設定は既に実行されており、所望の状態が設定されているとする。
【0019】
前記印刷制御装置200が印刷データ300を受け取ると、HDD104にその印刷データ300が記憶保存される(S100、Sはステップを示す。以下同様)。印刷データ300の入力が終了すると、CPU101はその印刷データ300を解析し、2ライン往復分の印刷データを生成する(S102)。尚、この2ライン往復分の印刷データの具体的な生成方法は従来からある種々の方法を利用することができるので、詳細な説明は割愛する。そして、この2ライン往復分の印刷データに基づいて、図11で説明した動作を制御することによって印刷を実行する(S104)。そして、CPU101はHDD104に記憶された印刷データ300に基づく全ての印刷が終了したか否かを判定する(S106)。
【0020】
ここで、終了したと判定した場合(S106、Yes)、CPU101は図9で説明した連続印刷モードが選択されているか否かを判定する(S108)。ここで、連続印刷モードが選択されていると判断した場合(S108、Yes)、CPU101は逆紙送り量の値141を読み取り、その値に基づいて記録用紙123を逆方向に搬送する(S112)。尚、この逆紙送り量の値141は0であってもよく、その場合は紙送りがされないということになる。そして、手順S100に戻り、次の印刷データ300が与えられるのを待ち、新たな印刷データ300が与えられると、前述と同様な動作が繰り返される。
【0021】
また、手順S108で連続モードが設定されていないと判断すると(S108、No)、CPU101は図示しない領域に記憶される予め設定された搬送距離だけ、記録用紙123を搬送する(S110)。これにより、印刷結果の後方に予定量の余白部が形成される。
【0022】
即ち、複数の印刷データ300が与えられた場合、連続印刷モードが設定されていると、図13(a)に示すように、1つの長尺印刷物として形成され、連続印刷モードが設定されていないと、図13(b)に示す様に、個々の印刷データによって形成された印刷結果間に所定量の余白部が形成され、分別がしやすくなる。
【0023】
尚、手順S106で印刷データ300に基づく印刷が終了していないと判断した場合(S106、No)は、手順S102に戻り処理を繰り返す。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以下のような問題が発生してしまう。例えば、インクジェットプリンタのようにインクを記録用紙に付着させるか否かという、所謂2値制御しか行えない場合、豊富な階調を生成するためには疑似的に階調を表現する処理が必要となる。このような手法としては、良好な画質を生成するという点でいわゆる誤差拡散法という手法が広く一般的に用いられている。
【0025】
ところが、前述の第三の方法として提示した手法で誤差拡散法を利用した場合、連続する複数の印刷データを1つの長尺画像となるように形成すると、それぞれの印刷データで形成された画像間に疑似的な境界が生成されてしまうという問題が発生してしまった。
【0026】
この状況を具体的に示す。図14は、印刷データの元となる画像である。この画像を長尺画像と想定し、4つの部分に分割する。その分割した4つをそれぞれ独立の印刷データと想定して、前述の連続モードで1つの長尺画像に復元するように印刷した結果を図15に示す。図15に明らかなように、元となる画像(図14)には存在しない疑似的な境界線が、図15の矢印で記載した領域に発生していることが分かる。
【0027】
本来高品質な画像を再現する誤差拡散法であるにも拘わらず、前述の第三の方法にこの誤差拡散法を適用すると、疑似境界線が発生するという画質悪化をもたらしてしまうという問題が起きてしまった。
【0028】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、高品質な誤差拡散法を長尺印刷に適応させても、疑似境界線等の発生を防ぐことができる画像出力装置を提供することを目的としている。
【0029】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の画像出力装置は、画像や文書等を出力するためのジョブデータが入力される入力手段と、画像や文書等を出力する出力手段と、ジョブデータに対して誤差拡散処理を行うことによって出力手段で利用する制御信号に変換するデータ変換手段とを備える画像出力装置において前記データ変換手段による前記誤差拡散処理における誤差バッファを初期化する変換特性初期化手段と、複数のジョブデータを連続した画像や文書等の出力ジョブデータとする連続印刷モードを設定する連続ジョブ設定手段と、前記連続ジョブ設定手段によって連続印刷モードが設定されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって連続印刷モードが設定されていないと判断された場合、前記変換特性初期化手段による前記誤差バッファの初期化を行わせた後、入力されたジョブデータを前記データ変換手段によって変換させ、前記判断手段によって連続印刷モードが設定されていると判断された場合、前記変換特性初期化手段による前記誤差バッファの初期化を行わせないで入力されたジョブデータを前記データ変換手段によって変換させる変換特性修正手段を備えたものである。
【0030】
このような画像出力装置は、入力手段に画像や文書等を出力するためのジョブデータが入力される。データ変換手段ジョブデータに対して誤差拡散処理を行うことによって出力手段で利用する制御信号に変換する。出力手段が変換された制御信号に基づいて画像や文書等を出力する。そして、変換特性初期化手段が、データ変換手段による誤差拡散処理における誤差バッファを初期化する。連続ジョブ設定手段が、複数のジョブデータを連続した画像や文書等の出力ジョブデータとする連続印刷モードを設定する。判断手段が、連続ジョブ設定手段によって連続印刷モードが設定されているか否かを判断する。判断手段によって連続印刷モードが設定されていないと判断された場合、変換特性修正手段が、変換特性初期化手段による誤差バッファの初期化を行わせた後、入力されたジョブデータを前記データ変換手段によって変換させる。一方、判断手段によって連続印刷モードが設定されていると判断された場合、変換特性修正手段が、変換特性初期化手段による誤差バッファの初期化を行わせないで入力されたジョブデータをデータ変換手段によって変換させる。
【0031】
このように、請求項1に記載の画像形成装置は、複数のジョブデータを連続した画像や文書を形成する場合においては、出力を制御する制御信号の変換方法を修正することができるので、複数のジョブデータを連続した画像や文字として出力する場合にのみ発生する問題を解消する特別な処理を容易に実行することができ、これにより、その問題を解消して常に良好な画像を出力することができるようになる。
【0032】
【0033】
【0034】
また、判断手段によって連続印刷モードが設定されていないと判断された場合、変換特性修正手段が、変換特性初期化手段による誤差バッファの初期化を行わせた後、入力されたジョブデータを前記データ変換手段によって変換させるので、連続印刷モードが設定されていない場合、常に同じ状態で制御信号の生成が行え、再現される画像を安定させることができる。
【0035】
【0036】
また、判断手段によって連続印刷モードが設定されていると判断された場合、変換特性修正手段が、変換特性初期化手段による誤差バッファの初期化を行わせないで入力されたジョブデータをデータ変換手段によって変換させるので、連続印刷モードが設定されている場合、誤差拡散法を用いて連続するジョブデータを1つの画像や文字として出力する際に、各ジョブデータの処理が連続性を維持するように誤差バッファの初期化を行わないようにすることができる。これにより、以前のジョブデータの処理で生成された誤差データが、次のジョブデータの処理に適用することができるので、誤差拡散処理の連続性が維持され、ジョブデータ間の疑似境界線の発生を防ぐことができ、画質向上を図ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の画像出力装置を具体化した実施の形態について図面を参照して説明する。先ず、本実施の形態で使用する誤差拡散法について概略の説明を行う。
【0038】
広義の誤差拡散法はフロイド(Floyd:"An Adaptive Algorithm for Spatial Gray Scale" SID 17[1976])らによって提唱された。これは、豊富な階調からなる自然画像を良好な2値画像に変換する技法として知られている。
【0039】
先ず、図1を参照して、誤差拡散法の動作を説明する。先ず、誤差拡散処理が開始されると、後述する誤差バッファを全て0に初期化すると共に、以下の手順を実行する。
【0040】
S1及びS2において、2値化処理画素の位置を判別するための変数x、yを0に初期化する。尚、変数x、yで示される画素のことを注目画素と呼ぶ。
【0041】
S3において、画素位置(x、y)に対応する入力画像の画素濃度値I(0≦I≦255)を読み取る。
【0042】
S4において、注目画素に対応する2値化誤差値e(x、y)を誤差バッファから読み取り、次式1の如く2値化誤差値e(x、y)にて画素濃度値Iを補正して、補正濃度値I’を求める。
【0043】
I’=I+e(x、y) ........[式1]
S5において、予め設定した閾値マトリックスMat()から画素位置(x、y)に応じて閾値Tを次式2の如く読み取る。
【0044】
T=Mat(x%8、y%8) ........[式2]
尚、Mat()は図2に示すような2次元配列のマトリックスであり、この例では8x8要素で構成されている。各要素には閾値が1つづつ対応つけられて記憶されている。また、上式の「%」は除算後の余を求める演算しであり、x%8はxを8で割った後の余を示すものである。即ち、x=8ならばx%8=0であり、x=12ならばx%8=4である。
【0045】
この手順で読み取る閾値は、図2の例に従えば、x=0、y=0ならば、x%8=0、y%8=0なので、T=2であり、x=10、y=100ならば、x%8=2、y%8=4なので、T=64となる。
【0046】
S6において、S5で読み取った閾値TとS4で求めた補正濃度値I’を比較し、2値化処理の分岐を行う。
【0047】
S7において、S6でI’<Tならば(Yes)、出力濃度O=0とする。
【0048】
S12において、S6でT≦I’ならば(No)、出力濃度O=1とする。
【0049】
S8において、補正濃度値I’と出力濃度値Oとに基づいて2値化誤差値Eを次式3の如く、算出する。
【0050】
E=I’−O ........[式3]
S9において、予め設定した誤差分配マトリックスBmat()に基づいて、上記誤差値Eを、次式4に示す如く、2値化が未処理の周辺画素の誤差バッファeに分配する。
【0051】
e(x+i、y+j)+=Bmat(i、j)×E ........[式4]
尚、「+=」は既に誤差バッファe内に存在する値と加算処理し、同じ誤差バッファeに格納することを示す演算子である。Bmat()の具体例は図3に示す通りであり、i、jは注目画素位置をi=j=0とし、図3に示す様な値をとる変数である。
【0052】
S10において、主走査方向(x方向)の2値化処理が終了したか否かを判定する。
【0053】
S11において、S10にて終了したと判定した場合(Yes)、全画素の2値化処理が終了したか否かを判定する。
【0054】
S13において、S10にて終了していないと判定(No)した場合、xに1を加算し、S3に戻る。
【0055】
S14において、S11にて全画素の2値化処理が終了していないと判定された場合(No)、yに1を加算し、S2に戻る。尚、S11にて全画素の2値化処理が終了していると判定した場合(Yes)、誤差拡散処理は終了する。
【0056】
続いて、図4を参照して本発明の実施の形態の詳細な動作について以下に説明する。尚、本実施の形態における構成は、従来技術における図6、図7の構成と同一であるので、同一の番号を付すことで詳細な説明を割愛する。
【0057】
先ず、処理が開始されると、CPU101はRAM103内に構成される誤差バッファの記憶領域全てを0に初期化する(S21)。尚、この誤差バッファについては上述の誤差拡散処理の説明の中で既に説明されている。
【0058】
続いて、CPU101は入力パネル106の中の連続印刷モード設定スイッチ132が押下されたか常に監視している(S41)。ここで、この連続印刷モード設定スイッチ132の操作によって、連続印刷モードが切り換えられたと判定した場合(Yes)、従来技術の説明の中で詳述した様に、連続印刷モードの設定を指示或いは解除を示す信号をRAM103に書き込む(S51)。尚、この手順S51が連続ジョブ設定手段として機能する。
【0059】
続いて、CPU101は、外部よりジョブデータとしての印刷データが転送されてきているか常に監視する(S61)。尚、この手順が入力判別手段として機能する。
【0060】
ここで、転送されてきていないと判断すると(No)、電源オフ等の設定により処理の終了が指示されているか否かを判別する(S81)。ここで、処理終了が指示されていると判断すると(Yes)、全ての処理が終了する。尚、ここで、指示されていないと判断すると(No)、手順S41に戻り処理を繰り返すことになる。
【0061】
また、前述の入力判別手段としての手順S61でジョブデータとしての印刷データが転送されてきていると判断すると(Yes)、以下の一連の処理を実行することになる。先ず、CPU101は手順S51で設定するRAM103の連続印刷モードを指定する領域を読み取り、連続印刷モードであるか否かを判別する(S121)。ここで、連続印刷モードが設定されていないと判断した場合(No)、CPU101は、手順S21と同様に、改めてRAM103内に構成される誤差バッファの初期化を行う(S131)。また、連続印刷モードが設定されていると判断した場合(Yes)、前述の手順S131の処理を飛ばす。その後共に、手順S141に進む。尚、前記手順S121の処理が判断手段として機能する。前記手順S121からS141に進むまでの一連の処理の流れが変換特性修正手段として機能する。手順S131が変換特性初期化手段として機能する。
【0062】
そして、CPU101は外部から転送されるジョブデータとしての印刷データを読み取り、これをHDD104上に記憶する(S141)。尚、この手順が入力手段に該当する。
【0063】
全ての印刷データの転送が終了し、HDD104上への記憶保存が終了すると、CPU101はHDD104上に記憶された印刷データを解析し、ラインデータの生成を行う(S161)。尚、この手順がデータ変換手段として機能する。この手順は従来技術の中でも説明されており、また、具体的な2値化手段は、上述の誤差拡散処理を用いることができるので、これらの説明を流用できることを示し、詳細な説明を割愛する。
【0064】
そして、手順S161で生成されたラインデータに基づいて印刷を実行する(S181)。尚、この手順が出力手段として機能し、この動作の詳細な説明は従来技術における図11の説明の中で既に行ったのでここでは割愛する。
【0065】
そして、CPU101は、HDD104に記憶された印刷データに対応する印刷を全て終了したか否かを判定する(S201)。ここで、終了していないと判断する場合(No)、手順S161に戻り印刷処理を繰り返す。また、終了したと判断した場合(Yes)、手順S41に戻り一連の処理を繰り返す。
【0066】
このような構成、動作を行うことによって、以下のような作用効果を奏することができる。
【0067】
先ず、連続印刷モードが設定されていない場合は、個々のジョブデータ毎に手順S131で示す誤差バッファの初期化が実行されるので、手順S161で実施される誤差拡散処理は常に同一の条件で処理が開始され、同じ印刷データならば常に同じ印刷結果となり、出力画像の安定性向上を図ることができる。
【0068】
さらに、連続印刷モードが設定されている場合は、手順S121でこの状態を識別して、手順S131で行われる誤差バッファの初期化を行わない様にすることができる。これにより、以後の誤差拡散処理は以前の印刷データで生成された誤差バッファの状態を受け継いで処理を開始することになる。これにより、連続印刷モードが設定されている時は、以前の誤差拡散処理との連続性が保持されることになる。
【0069】
従来技術における具体的な現象を説明するために用いた図14の画像を、本発明の連続モードを用いて印刷した場合の出力結果を図5に示す。従来技術を用いて再現した場合の出力結果の図15と比較すると、本実施の形態の出力結果である図5には疑似的な境界線が除去され画質が向上していることが容易に判別できる。
【0070】
本発明は、複数のジョブデータを1つのまとまった画像として出力するいわゆる連続モードを採用する画像出力装置において、ジョブデータ間の連続性を無くす処理を除去する処理、あるいは連続性を確保する処理を付加するというものである。この要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることができることはいうまでもない。
【0071】
例えば、昨今のプリンタドライバーや印刷制御信号を形成するためのいわゆるページ記述言語等には、上述の2値化手法を切り換える設定項目やコマンドが添付されている。このような場合、前述の連続印刷モードが指示されている場合、プリンタドライバーではこの2値化手法の切り換え設定項目がグレーアウトし設定できなくすることや、設定されてもそのデータがプリンタドライバーの外部に出力されないように構成されていてもよい。また、ページ記述言語に2値化手法の特性が記載されている場合、連続印刷モード時はその解析処理を除去或いは解析結果を無効とする処理を付加することにしてもよい。
【0072】
上述したこれらの手法によっても本発明を実現できる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したことから明かなように、本発明の請求項1に記載の画像出力装置は、複数のジョブデータを連続した画像や文書を形成する場合においては、出力を制御する制御信号の変換方法を修正することができるので、複数のジョブデータを連続した画像や文字として出力する場合にのみ発生する問題を解消する特別な処理を容易に実行することができ、これにより、その問題を解消して常に良好な画像を出力することができるようになる。
【0074】
また、判断手段によって連続印刷モードが設定されていないと判断された場合、変換特性修正手段が、変換特性初期化手段による誤差バッファの初期化を行わせた後、入力されたジョブデータを前記データ変換手段によって変換させるので、連続印刷モードが設定されていない場合、常に同じ状態で制御信号の生成が行え、かつ再現される画像を安定させることができる。
【0075】
また、判断手段によって連続印刷モードが設定されていると判断された場合、変換特性修正手段が、変換特性初期化手段による誤差バッファの初期化を行わせないで入力されたジョブデータをデータ変換手段によって変換させるので、連続印刷モードが設定されている場合、誤差拡散法を用いて連続するジョブデータを1つの画像や文字として出力する際に、各ジョブデータの処理が連続性を維持するように誤差バッファの初期化を行わないようにすることができる。これにより、以前のジョブデータの処理で生成された誤差データが、次のジョブデータの処理に適用することができるので、誤差拡散処理の連続性が維持され、ジョブデータ間の疑似境界線の発生を防ぐことができ、画質向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における誤差拡散処理の基本動作を説明するフローチャート図である。
【図2】 誤差拡散処理における閾値マトリックスの構成を示す図である。
【図3】 誤差拡散処理における誤差分配マトリックスの構成を示す図である。
【図4】 本実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
【図5】 本実施の形態における画像出力結果を示す図である。
【図6】 従来技術における連続印刷を達成する装置のブロック図である。
【図7】 従来装置における印刷装置の詳細な構成を示す図である。
【図8】 印刷データが転送される様子を説明する図である。
【図9】 入力パネルの構成を説明する図である。
【図10】 RAM上に連続印刷モード設定フラグと紙送り量の値が格納されることを説明するための図である。
【図11】 連続印刷制御手順を説明するための図である。
【図12】 従来装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】 従来装置における連続印刷モードの設定に対応した印刷結果を示す図である。
【図14】 印刷データの元となる画像を説明するための図である。
【図15】 従来装置で連続印刷モードを設定した際の印刷結果を示す図である。
【符号の説明】
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 HDD
106 入力パネル
107 入力インターフェース
120 印刷装置
127 紙送り制御回路
132 連続印刷モード設定スイッチ

Claims (1)

  1. 画像や文書等を出力するためのジョブデータが入力される入力手段と、
    画像や文書等を出力する出力手段と、
    前記ジョブデータに対して誤差拡散処理を行うことによって前記出力手段で利用する制御信号に変換するデータ変換手段とを備える画像出力装置において
    前記データ変換手段による前記誤差拡散処理における誤差バッファを初期化する変換特性初期化手段と、
    複数の前記ジョブデータを連続した画像や文書等の出力ジョブデータとする連続印刷モードを設定する連続ジョブ設定手段と、
    前記連続ジョブ設定手段によって連続印刷モードが設定されているか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって連続印刷モードが設定されていないと判断された場合、前記変換特性初期化手段による前記誤差バッファの初期化を行わせた後、入力されたジョブデータを前記データ変換手段によって変換させ、前記判断手段によって連続印刷モードが設定されていると判断された場合、前記変換特性初期化手段による前記誤差バッファの初期化を行わせないで入力されたジョブデータを前記データ変換手段によって変換させる変換特性修正手段
    を備えたことを特徴とする画像出力装置。
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