JP3864046B2 - Pcvシステム用チェックバルブの取付構造とそのチェックバルブの取付構造に使用する弾性リング - Google Patents

Pcvシステム用チェックバルブの取付構造とそのチェックバルブの取付構造に使用する弾性リング Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのPCV(Positive Crankcase Ventiration)システムに使用されるチェックバルブの取付構造と、そのチェックバルブの取付構造に使用する弾性リングに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、PCVシステムは、エンジンの圧縮行程及び燃焼行程時に燃焼室内からピストンとシリンダ壁の隙間を通ってクランクケース内に漏れるブローバイガスを燃焼室に還元して燃焼させるためのシステムである。ブローバイガスは、多量のHCを含んでいるため、これをそのまま大気中に放出すると大気汚染の原因になるので、これを放出しないようにする必要がある。
【0003】
図7はこのようなPCVシステムの概略を示している。エンジン101のケースであるヘッドカバー102には、PCVバルブ103とベンチレーションバルブ104の2つのチェックバルブが設けられている。PCVバルブ103は、一端をスロットルバルブ105の下流側に接続されたホース106に接続され、ベンチレーションバルブ104は、一端をスロットルバルブ105の上流側に接続されたホース107に接続されている。
【0004】
エンジン101の低負荷時には、燃焼室から漏れたブローバイガスが、開口したPCVバルブ103を通ってスロットルバルブ105の下流側に供給されるとともに、新気がベンチレーションバルブ104を通ってヘッドカバー102内に流入して換気を行う。エンジンの高負荷時には、PCVバルブ103のみが開いてブローバイガスを燃焼室に還元する。
【0005】
このようなPCVシステムに使用されるベンチレーションバルブとして、従来図8に示すような構造のものが、例えば特開平8−270429号公報に開示されている。
【0006】
この図8に示すベンチレーションバルブ110は、樹脂製の本体部111の装着部112における上部に係止突起113を設けるとともに下部に弾性変形可能な係止爪114を形成し、その挿着部112をヘッドカバー115に形成した取付穴116に挿通して、係止部113と係止爪114をヘッドカバー115の内外面に係止させることによりベンチレーションバルブ110をヘッドカバー115に装着するようになっている。
【0007】
また、ヘッドカバーへの装着部112の外周面にはOリング117が備えられて、装着部112とヘッドカバー115との間をシールしている。また、ベンチレーションバルブ110内には、ボール118が備えられ、エンジンの高負荷時にはこのボール118が上動して通路を遮断するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構造においては、硬質の樹脂で形成されたベンチレーションバルブ110における装着部112の外径と金属製のヘッドカバー115に形成した取付穴116の内径とを略同一径に形成してガタつきなく装着する構成であるため、これらの径の寸法公差を小さくする必要がある。しかし、ヘッドカバー115の取付穴116を切削加工やプレス加工で形成したり、ベンチレーションバルブ110を樹脂成形する場合において、その製作方法によっては前記の寸法精度が悪くなり、装着部112がガタついたり装着部112が取付穴116に挿入できない問題がある。また、このようなことから、寸法公差を大きくすることもできない。
【0009】
また、前記のようにベンチレーションバルブにおける装着部112の外周面にOリング117を備えるものにおいては、ヘッドカバーの軽量化を図るためにそのヘッドカバーの厚みが薄く形成される場合には、Oリング117のシール性の確保が困難になる問題がある。
【0010】
そこで本発明は、前記の問題を解決するPCVシステムに使用されるチェックバルブの取付構造と、そのチェックバルブの取付構造に使用する弾性リングを提供することを目的とするものである。なお、ここでチェックバルブとは、前記のPCVバルブ及びベンチレーションバルブの双方を含む意味である。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項記載の第の発明は、エンジンのヘッドカバーに取り付けられるPCVシステム用チェックバルブであって、チェックバルブにおける前記ヘッドカバーの取付穴に挿通される側に、前記取付穴より小径の筒状のバルブ収納部を設け、該バルブ収納部の下端にはスナップフィット構造でヘッドカバーの内面に係止する係止片を設け、前記バルブ収納部の外周に弾性リングを備え、該弾性リングの外周面には、前記取付穴の内面に接触する弾性突部を、周方向に適宜間隔を有して複数個突設し、前記バルブ収納部の上部には外方へ突出する膨出部を設けて該膨出部における前記ヘッドカバーの外面と対向する面に弾性材からなるシール部を設け、前記バルブ収納部をヘッドカバーの取付穴に貫挿することにより前記係止片がヘッドカバーの内面に係止し、前記弾性突部が前記取付穴の内面に圧接し、前記シール部がヘッドカバーの外面に密着するようにしたことを特徴とするものである。
【0016】
本発明においては、チェックバルブにおけるバルブ収納部をヘッドカバーの取付穴へ挿入することで係止片がスナップフィットでヘッドカバーの内面に係止し、該係止部とシール部とでヘッドカバーを挟持してチェックバルブがヘッドカバーに取り付けられる。
【0017】
また、この取付時には、周方向に複数設けた弾性突部が取付穴の内面に圧接して、チェックバルブが取付穴に同軸で取り付けられる。また、弾性突部の突出長を、取付穴の内径の設定値より若干長く形成しておくことにより、取付穴の内径が設定値より小さい場合は弾性突部が縮小して取付穴に圧接し、取付穴の内径が設定値より大きい場合は弾性突部が、前記取付穴の設定値より小さい場合よりも膨出して取付穴に圧接する。そのため、取付穴やバルブ収納部の寸法精度が悪い場合や寸法公差が大きい場合にも、チェックバルブを取付穴に同軸に取り付けることができる。
【0018】
また、チェックバルブの取付部におけるヘッドカバーの内外間のシールは、ヘッドカバーの外面においてシール部により行われる。
【0019】
請求項記載の第の発明は、前記第の発明において、前記弾性突部と前記シール部とを、前記の弾性リングに一体に成形したものである。
【0020】
本発明においては、弾性突部とシール部を同時成形できるとともに弾性リングをバルブ収納部に嵌装することにより、前記の弾性突部とシール部が同時に装着される。
【0021】
請求項記載の第の発明は、前記第1又は第2の発明において、前記シール部を、前記ヘッドカバーの外面に密着する平面に形成したものである。
【0022】
本発明においては、シール部のシール面が広くなり、シール性が高められる。
【0023】
請求項記載の第の発明は、前記第乃至のいずれかの発明において、前記弾性リングの内周面に、前記バルブ収納部の外面に圧接する内側弾性突部を周方向に適宜間隔を有して複数設けたものである。
【0024】
本発明においては、該内側弾性突部においても前記第1の発明における弾性突部と同様の作用が行われる。
【0025】
また、請求項記載の第の発明は、エンジンのヘッドカバーに取り付けるチェックバルブにおける前記ヘッドカバーの取付穴に挿通される側に、前記取付穴より小径の筒状のバルブ収納部を設けたPCVシステム用チェックバルブの取付構造に使用する弾性リングであって、
筒状部と、その一端に外側方へ屈曲した鍔状のシール形成部とを弾性材で一体形成し、前記筒状部の外周面に弾性突部を、前記筒状部と一体で、かつ、周方向に適宜間隔を有して複数個形成し、
前記筒状部が、前記バルブ収納部の外周面に嵌合し、かつ、前記弾性突部が、前記取付穴の内面に圧接することを特徴とするPCVシステム用チェックバルブの取付構造に使用する弾性リングである。
【0027】
請求項記載の第の発明は、前記第の発明において、前記シール形成部に、その全周にわたる環状のシール部を一体形成し、該シール部のシール面を平面に形成したものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1乃至図6に示す実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
図に示す実施例は本発明をPCVバルブに適用した例であるが、本発明はベンチレーションバルブにも適用できるため、以下これらを含む意味でチェックバルブという。
【0031】
チェックバルブ1を構成する第1ケース2は曲がり管で形成され、その一方を配管接続部3とし、他方を首部4とし、更に首部4の先部に第2ケース連結部5が外側方へ膨出して形成されている。前記配管接続部3と首部4内には、これらを連通する通路6,7が形成されている。これら、配管接続部3と首部4と第2ケース連結部5は樹脂により一体成形されている。前記首部4の通路7内にはストッパースプリング8が配置されている。
【0032】
前記第2ケース連結部5内には、周壁9と上壁10とにより下方が開口する収納室11が形成されている。前記上壁10の内面には、その外周部に位置して第1溝12が形成され、前記通路7の開口部の外周に位置して第2溝13が形成されている。そして、前記第2溝13内にはシート14が嵌合配置され、該シート14の中央部にはバルブ挿通穴14aが形成されている。
【0033】
チェックバルブ1を構成する第2ケース15は、筒状のバルブ収納部16と、該バルブ収納部16の上部を外側方へ膨出して形成した膨出部17と、バルブ収納部16の下端に形成した係止片18とからなり、これらは樹脂により一体成形されている。前記膨出部17の外周径は前記第1ケース2における周壁9内に略一ぱいに嵌合する径に設定され、膨出部17の上面側には、前記第1ケース2における第1溝12に嵌合する溶着用突部19と、前記シート14の下面に当接するシール用突部20が夫々突設している。更に、膨出部17の下面外周部には段部21が形成されている。
【0034】
前記係止片18は、図1に示すように、縦断面形状が、バルブ収納部16の下端から外側へ折曲するとともに、バルブ収納部16の軸方向に略沿って上方へ所定長延び、その先端を自由端にして形成され、かつ図2及び図3に示すように周方向に短い幅の舌片状に形成されている。また、該係止片18は、バルブ収納部16の外周面との間に所定の空隙22が生じるように形成されており、係止片18がバルブ収納部16の径方向に弾性変形可能なスナップフィット構造になっている。そして、該係止片18がスナップフィットにより後述するヘッドカバー23の内面に係止できるようになっている。
【0035】
また、該係止片18は、図の実施例では、バルブ収納部16の周方向において180度離間して2個形成されている。この係止片18は実施例のように2個に限定するものではなく、2個以上(複数)適宜間隔を有して設けてもよい。
【0036】
更に、係止片18の下部外面は、その下方がバルブ収納部16の軸芯側へ近づく、すなわち下方が縮径するテーパ面18aに形成され、かつ、該テーパ面18aの下端は曲面18bでバルブ収納部16へ連続している。
【0037】
更に、係止片18の上端部外面には係止段部18cが形成され、かつ該係止段部18cの外側は曲面18dに形成されている。更に、該係止段部18cの位置は、第1ケース2と第2ケース15を図1に示すように組み付けた状態において、係止段部18cと第2ケース連結部5の下端5aとの間隔D1 が、チェックバルブ1を取り付ける部分のヘッドカバー23の板厚D2 よりも若干長くなるように設定されている。
【0038】
更に、係止片18,18の上部、すなわち、前記係止段部18cより上部には、前記ヘッドカバー23の取付穴23aの内面に係止する係止部18e,18eが一体に形成されている。更に、該両係止部18e,18eの外面間距離Lは、該両係止部18e,18eを取付穴23aに嵌合しない状態において、取付穴23aの設定内径よりも若干長く設定されている。
【0039】
前記第2ケース15におけるバルブ収納部16の外周には、アクリルゴム或いは水添加NBRなどの弾性材からなる弾性リング24が密着的に備えられている。該弾性リング24の筒状部24fの下端は、前記係止片18の上端に干渉しない位置に設定されている。
【0040】
前記弾性リング24における筒状部24fの外周面には径方向へ突出する弾性突部24aが一体成形されており、該弾性突部24aは、弾性リング24の周方向に適宜間隔(等間隔)を有して複数個配設されている。該弾性突部24aは、図の実施例では図5に示すように、横断面が略半円状に形成され、かつ、図1に示すように、縦方向長が突出長よりも長く形成されている。また、該弾性突部24aは周方向に等間隔に6個形成されている。該弾性突部24aの突出長は、これらの弾性突部24aの各頂点を結ぶ仮想円の直径が、ヘッドカバー23に形成した取付穴23aの設定内径より若干大径になるように設定されている。
【0041】
前記弾性リング24の上部には外側方へ略直交的に屈曲してなるシール形成部24bが一体形成さている。該シール形成部24bは弾性リング24の全周にわたって鍔状に形成されている。更に、該シール形成部24bの下側外周部にはシール部24cが全周にわたって環状に形成されている。図1に示す実施例では、該シール部24cがシール形成部24bより下方へ突出し、かつ、その下面が、前記ヘッドカバー23の外面に密着する平面に形成されている。更に、シール形成部24bの上側外周部には突部24dが形成され、該突部24dが前記段部21に係合しており、膨出部17の加圧力が前記シール部24cに伝達されるようになっている。
【0042】
前記第2ケース15の中央底部には入口25が形成され、第2ケース15内には、前記入口25と前記通路7に連通するバルブ収納室26が形成されている。該バルブ収納室26内には、上方にテーパ部を有するバルブ27が昇降可能に備えられているとともに、該バルブ27がコイルスプリングからなる付勢手段28により図の下方へ付勢されており、エンジンの高負荷時に入口25から高圧のブローバイガスが流入するとバルブ27が付勢手段28の付勢力に抗して図の上方へ移動し、バルブ27とシート14とで形成される環状通路面積を制御するようになっている。
【0043】
次に前記チェックバルブの組付工程について説明する。
【0044】
先ず、第1ケース2を図1の状態に対して天地を逆にした姿勢、すなわち収納室11の開口側を上向きにした姿勢において、通路7内にストッパースプリング8を挿入し、次でシート14を第2溝13に嵌合設置する。また、第2ケース15を図1に示す姿勢、すなわち膨出部17を上にした姿勢において、バルブ収納室26内にバルブ27とコイルスプリング28を順次収納する。
【0045】
次で、前記の第1ケース2を、図1に示す姿勢、すなわち、前記収納室11の開口側を下向きにした姿勢に戻して、前記のバルブ27及びコイルスプリング28を収納した第2ケース15の膨出部17を第1ケース2の収納室11内へ入れるとともに、溶着用突部19を第1溝12に嵌入し、その後、この嵌合部において超音波溶着等などで溶着して、第1ケース2と第2ケース15を結合する。Wはその溶着部を示す。
【0046】
そして、前記の結合後、弾性リング24の筒状部24fを係止片18側から圧入する。この弾性リング24が弾性材料で形成されているとともに、前記係止片18も弾性によって径方向へ変位可能であるため、弾性リング24は圧入でき、また圧入された弾性リング24は図1に示す位置に定着する。この弾性リング24の筒状部24fに弾性突部24aを形成することなく、筒状部24fの外面24gが取付穴23aに直接圧着するようにしてもよいが、前記のように弾性突部24aを設けると圧入が容易である。
【0047】
次に、前記のように組み付けられたチェックバルブ1のヘッドカバー23への取り付けについて説明する。
【0048】
前記のように組み付けられたチェックバルブ1を、その係止片18側からヘッドカバー23に形成された取付穴23aへ押し込む。この押し込み時においては、係止片18の下端に曲面18bが形成され、かつ、ヘッドカバー23の取付穴23aの上端周面にテーパ面23bが形成されていることにより、取付穴23aへの挿入が容易に行える。
【0049】
そして、係止片18が取付穴23a内に押し込まれると、係止片18は、そのテーパ面18aによって第2ケース15の軸芯側へ変形移動して取付穴23a内を通過し、図1に示すように、係止片18の係止段部18cが、ヘッドカバー23の内面(裏面)に達すると係止片18はスナップフィットにより外側へ復元移動してその係止段部18cがヘッドカバー23の内面に係止し、チェックバルブ1がヘッドカバー23に取り付けられる。この取り付け後においては、弾性リング24のシール部24cがヘッドカバー23の外面(表面)に圧着するように設定されているため、該シール部24cにより、ヘッドカバー23内と外部とが気密的にシールされ、ヘッドカバー23内のブローバイガスがヘッドカバー23外へ漏れることを阻止する。
【0050】
また、前記シール部24cが平面に形成されているため、そのシール面が広くなり、そのシール性が一層高められる。
【0051】
また、弾性リング24の筒状部24fの外周に形成した複数個の弾性突部24aが、ヘッドカバー23における取付穴23aの周面に圧接し、取付穴23aに対する第2ケース15の調芯作用がなされ、チェックバルブ1が取付穴23aと同軸に配置される。
【0052】
また、ヘッドカバー23における取付穴23aの内径の寸法公差を大きくしても、チェックバルブ1の取付穴23aへの挿入時に、その取付穴23aの径に対応して弾性突部24aが弾性的に拡縮するため、チェックバルブ1を取付穴23aに挿入できるとともに挿入後において弾性突部24aが取付穴23aに接触してチェックバルブ1の調芯作用がなされる。
【0053】
チェックバルブ1を前記のようにヘッドカバー23に取り付けた後において、チェックバルブ1の修理或いは交換を行うためにチェックバルブ1をヘッドカバー23により取り外す場合には、ヘッドカバー23より外部に露出した部分のチェックバルブ1を治具等により外部へ強く引き上げると、取付穴23aの下端縁により係止片18が内側へ押し曲げられて取付穴23a内を通過し、チェックバルブ1を取り外すことができる。また、係止片18における係止段部18cの外部に曲面18dを形成したので、係止片18の内側への誘導が良好に行われ、取り外しが良好に行える上に、係止片18が外側に変形して折損することを防止できる。また、仮に係止片18が取り外しの際にその根元部で破損しても、その係止片18が内側へ誘導されて取り外されるため、係止片18が折れてヘッドカバー23内へ落下することを防止できる。
【0054】
図6は、前記の弾性リング24の他の実施例を示すもので、前記の弾性リング24の筒状部24fにおける内周面にも前記外側の弾性突部24aと同様の内側弾性突部24eを、周方向に適宜間隔を有して複数個一体に形成したものである。また、該内側弾性突部24eは2個ずつ近接して配置され、各2個ずつの内側弾性突部24eの中間部に位置して前記外側の弾性突部24aが1個配置されている。
【0055】
本実施例のように内側にも内側弾性突部24eを形成することにより、この内側弾性突部24eと前記外側の弾性突部24aとによってヘッドカバー23におる取付穴23aの内径の寸法公差が大きい場合にもチェックバルブ1を取付穴23aに対し、ガタつきなく、かつ同軸に取り付けることができる。
【0056】
なお、前記実施例においては、弾性突部24a,24eとシール部24cを1個の弾性リング24に一体に形成したが、これらを別体に形成してもよい。実施例のように1個の弾性リング24に一体に形成すると、弾性突部24a,24eとシール部24cの成形及び装着作業が容易になる。
【0057】
更に、前記シール部24cは平面状ではなく、曲面であってもよい。実施例のように平面に形成するとシール面が広くなり、シール性を高めることができる。
【0058】
更に、前記実施例は、PCVシステムにおけるPCVバルブに適用した例であるが、本発明をPCVシステムにおけるベンチレーションバルブに適用することもできる。
【0059】
【発明の効果】
以上のようであるから本発明によれば、ヘッドカバーの取付穴やバルブ収納部の寸法精度が悪い場合や寸法公差が大きい場合にもチェックバルブをヘッドカバーの取付穴に同軸に容易に取り付けることができ、部品製造及び取付け作業の容易化を図ることができる。更にヘッドカバーの内外間のシール機能を取付穴部にもたせるこなくヘッドカバーの外面部でシールするようにしたので、ヘッドカバーの板厚が薄くても、チェックバルブの取付部でのブローバイガスの漏れを確実に防止することができる。
【0060】
請求項記載の発明によれば、更に、弾性突部とシール部の製造が容易で、かつその装着作業も容易になる。
【0061】
請求項記載の発明によれば、更に、前記のシール部でのシール性を高めることができる。
【0062】
請求項記載の発明によれば、前記の部品製造及び取付け作業の容易化を一層高めることができる。
【0063】
請求項記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明に適用してその効果を得ることができる。
【0065】
請求項記載の発明によれば、前記請求項に記載の発明に適用してその効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断面図。
【図2】図1における第2ケースの係止片を示す底面図。
【図3】図1における第2ケースの係止片を示す側面図。
【図4】図1における係止片の先部を示す拡大側面図。
【図5】本発明における弾性リングの底面図。
【図6】本発明における弾性リングの他の実施例を示す底面図。
【図7】本発明のチェックバルブを使用するPCVシステムを示す図。
【図8】従来のチェックバルブの取付構造を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 チェックバルブ
16 バルブ収納部
18 係止片
23 ヘッドカバー
23a 取付穴
24 弾性リング
24a 弾性突部
24b 膨出部
24c シール部
24e 内側弾性突部
24f 筒状部

Claims (6)

  1. エンジンのヘッドカバーに取り付けられるPCVシステム用チェックバルブであって、チェックバルブにおける前記ヘッドカバーの取付穴に挿通される側に、前記取付穴より小径の筒状のバルブ収納部を設け、該バルブ収納部の下端にはスナップフィット構造でヘッドカバーの内面に係止する係止片を設け、前記バルブ収納部の外周に弾性リングを備え、該弾性リングの外周面には、前記取付穴の内面に接触する弾性突部を、周方向に適宜間隔を有して複数個突設し、前記バルブ収納部の上部には外方へ突出する膨出部を設けて該膨出部における前記ヘッドカバーの外面と対向する面に弾性材からなるシール部を設け、前記バルブ収納部をヘッドカバーの取付穴に貫挿することにより前記係止片がヘッドカバーの内面に係止し、前記弾性突部が前記取付穴の内面に圧接し、前記シール部がヘッドカバーの外面に密着するようにしたことを特徴とするPCVシステム用チェックバルブの取付構造。
  2. 前記弾性突部と前記シール部とを、前記の弾性リングに一体に成形した請求項1記載のPCVシステム用チェックバルブの取付構造。
  3. 前記シール部を、前記ヘッドカバーの外面に密着する平面に形成した請求項1又は2記載のPCVシステム用チェックバルブの取付構造。
  4. 前記弾性リングの内周面に、前記バルブ収納部の外面に圧接する内側弾性突部を周方向に適宜間隔を有して複数設けた請求項1乃至3のいずれかに記載のPCVシステム用チェックバルブの取付構造。
  5. エンジンのヘッドカバーに取り付けるチェックバルブにおける前記ヘッドカバーの取付穴に挿通される側に、前記取付穴より小径の筒状のバルブ収納部を設けたPCVシステム用チェックバルブの取付構造に使用する弾性リングであって、
    筒状部と、その一端に外側方へ屈曲した鍔状のシール形成部とを弾性材で一体形成し、前記筒状部の外周面に弾性突部を、前記筒状部と一体で、かつ、周方向に適宜間隔を有して複数個形成し、
    前記筒状部が、前記バルブ収納部の外周面に嵌合し、かつ、前記弾性突部が、前記取付穴の内面に圧接することを特徴とするPCVシステム用チェックバルブの取付構造に使用する弾性リング
  6. 前記シール形成部に、その全周にわたる環状のシール部を一体形成し、該シール部のシール面を平面に形成した請求項5記載のPCVシステム用チェックバルブの取付構造に使用する弾性リング。
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