JP3863613B2 - 変調された光波によって搬送される信号の検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光量を電気量に変換するための装置の分野に関する。
【0002】
ビデオ信号、例えばテレビジョン信号を光学手段、例えば光ファイバを用いて送信するための装置において、光ファイバの一端において、または一般的に言えば信号を搬送する光波が伝般する光チャネルの一端において、光量、例えば光エネルギーを電気量、例えば電圧または電流に変換するコンバータがある。本発明は、このコンバータがPINホトダイオードである場合に適応可能である。
【0003】
【従来の技術】
PINホトダイオードは、それが、そのカソード(N接合)とそのアノード(P接合)との間に供給される正の電圧によって適当にバイアスされているとき、次式によって表される電流i(t)を供給する電流発生器と等価である:
i(t)=SP(t)。
【0004】
この式において、
i(t)は電流の瞬時の強度であり、
Sはamp/wattにおいて表現されるPINホトダイオードの感度であり、P(t)はPINホトダイオードによって受信される瞬時の光パワーの値である。
【0005】
入射光パワーは一般に低い値から非常に低い値に変化するので、同じことは、光検出される電流の値に当てはまりかつ後者を極めて注意深く増幅することが必要であることを想像することができる。このような増幅の品質は、次のような全く例外的な特性を有している利得Gvの増幅器の出力側とe(−)入力側との間に抵抗Rgを介挿することによって得られる所謂インピーダンス変換形の前置増幅器を使用することによって実現される。即ち上記特性とは、利得と帯域幅との積が数多くの用途において数十GHzより大きい。
【0006】
この種の光検出段の公知の実施例が図1に示されている。
【0007】
この図には、ビデオ周波数信号によって変調された光波を送信する光ファイバの一端1が示されている。変調された光エネルギーは、 PINホトダイオード2によって受信される。 PINホトダイオードは、アノード(p接合)3、真性領域4およびカソード5を含んでいる。 PINホトダイオード2は、公知のように、逆バイアスされており、即ち言わば、正の電圧はそのカソード5に供給されている。このような条件下で、 PINホトダイオード2は、そのカソード5からそのアノード3に流れる電流を供給する。この電流は入射光パワーの値に比例している。比率はPINホトダイオード2の感度を表している。
【0008】
図2には、逆バイアス電圧Vpの関数としての光検出された電流Iphの値を表している曲線が示されている。図2における曲線C1…C5のそれぞれは、バイアス電圧の関数としての一定の光電パワーに対する光検出された電流の値を表している曲線である。このパワーが変化しかつPINホトダイオード2が、例えば値Vpoによってバイアスされているとき、 PINホトダイオード2の動作点は、 Vpo値を通りかつ入射パワーの関数としての電流を表しているIphに平行である点線によって図2に示されている垂線に沿ってシフトされる。
【0009】
電流Iphは、負の入力側7,正の入力側8,出力側9および出力側9と負の入力側7との間に接続されている帰還抵抗Rg10を有しているインピーダンス変換前置増幅器段6によって増幅される。
【0010】
インピーダンス変換前置増幅器段6のe(−)入力側7に現れる、Rgが原因のノイズ電流ieff(Rg)の値は次式によって表されることが周知である:
【0011】
【数1】
【0012】
SN比の理由のために、帰還抵抗またはRgの高い値から非常に高い値を使用することができるという利点を考えることは容易である。
【0013】
抵抗Rg10が受けている帰還現象のため、 PINホトダイオード2によって見られる帰還抵抗Rg10の見かけ上の値は極めて低い。
【0014】
この見かけ上の抵抗Rappは次式によって表されている:
【0015】
【数2】
【0016】
この式において、Gはインピーダンス変換前置増幅器段6の利得である。
【0017】
従って、負の入力側7は、仮想のアースに等価でありかつすべて電流i(t)は帰還抵抗Rg10に分岐される。従って、出力電圧Vs(t)は次式で表される:
Vs(t)=i(t)Rg=SPh(t)Rg
平均入射光パワーPh(t)が、例えば、エミッタと受信機との間で非常に短い光ファイバの一端に、またはその他の場合中継器から非常に短い距離のところに配置されている検出器段に対して生じるような非常に高い値に達するならば、Vs(t)=SPh(t)Rgの値は非常に高い値に達する可能性がある。このような条件下で、インピーダンス変換前置増幅器段6は飽和しかつもはや線形態様で動作しない。
【0018】
インピーダンス変換前置増幅器段6の飽和のこの問題は周知でありかつそれを解決するために種々の解決法が使用されている。
【0019】
インピーダンス変換前置増幅器段6の飽和を回避することを目的とした第1の公知の実施例は、Vs(t)max =i(t)max Rgが最大の許容Vs値を上回らないような手法で低い値の帰還抵抗Rg10を使用している点にある。この解決法は、次の項
【0020】
【数3】
【0021】
の増大という理由で、受光器固有のSN比の劣化という欠点を産むことになる。
【0022】
上記の項において、αは比例係数である。
【0023】
インピーダンス変換前置増幅器段6の飽和を回避することを目的とした第2の公知の実施例は、P(t)が許容最大値P(t)maximum を上回るのを防止するために光リンクに減衰器を挿入する点にある。これには最適化のためにそれぞれのリンクに個別に減衰器を挿入するという面倒があるために、これは現在ユーザにはもはや受け入れられていない。
【0024】
この実施例では、ユーザは挿入すべき減衰器の値を検出するために、平均入射光パワーを測定または計算することが要求される。
【0025】
更に、第3の公知の解決法は、PINホトダイオード2をアバランシホトダイオードによって置き換える点にある。アバランシホトダイオードは、感度:
S1=MS
によって特徴付けられているPINホトダイオードと等価である。
【0026】
ただしSは、従来のPINホトダイオードの感度であり、
Mは1およびほぼ20の間にある係数である。
【0027】
乗算係数Mの値はアバランシホトダイオードのバイアス電圧の値の関数である。この特性を利用することによって、電気的な帰還ループのために、Mの値を光検出器段における入射光パワーの値に適合させることができる。
【0028】
この効果的な解決法は、次の理由から極めて高価であるという欠点を有している。即ち、一方において、 PINホトダイオードに比べたときのアバランシホトダイオードのコスト、および他方において、アバランシホトダイオードにて適合するための電子回路のコストである。
【0029】
【発明が解決すべき課題】
本発明の課題は、その平均出力電流がインピーダンス変換前置増幅器段の飽和を惹き起こす電流以下に留まり、しかもこれによりこのインピーダンス変換前置増幅器段のSN比の値を低下させることのない、PIN検出ホトダイオードを使用したインピーダンス変換前置増幅器段を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
この課題は、本発明によれば、請求項1の特徴部分に記載の構成によって解決される。
【0031】
【発明の実施の形態】
上に述べた、インピーダンス変換前置増幅器段のSN比の値を低下させることのないとは、理論SN比の値を同じとした場合、本発明の装置の入射光パワーダイナミック特性が、従来のPINホトダイオードのダイナミック特性に比べて優れていることである。別様に表せば、インピーダンス変換前置増幅器段の帰還抵抗Rgを同じとした場合、本発明の装置の光パワー受信ダイナミック特性が、従来のPINホトダイオードのダイナミック特性に比べて優れていることである。
【0032】
従って、本発明の装置は、他端がエミッタ、または中継器からの光パワーを受信する光ファイバの一端において、特別な前処理または調整なしに使用することができ、このことは、実際に、エミッタまたは中継器と本発明の装置との間の距離に関係なくそうである。特に、従来の第1の実施例においてはそうであるように、ソースからの距離が低下し、これにより逆に段のノイズが増加されかつそれ故にSN比が低下するとき、帰還抵抗Rgを低下させるためにその値を調整することはもはや必要でない。または、従来の第2の実施例においてはそうであるように、PIN光ダイオードによって受信される平均光パワーが、例えば最終の中継器と本発明の装置との間の距離の短縮のために増大するとき、減衰器を用いて受信される光パワーを低下させる必要はない。
【0033】
要するに、本発明のPINホトダイオード光検出器の使用により、ユーザは、局所的に受信される光パワーの平均レベルに装置を整合させる必要がなくなる。整合は自動的に行われる。
【0034】
PINホトダイオードによって光検出される変調電流の平均値を維持するために、本発明によれば、PINホトダイオードの感度を平均受信光パワーの所定のしきい値Pthreshold より上に低下させるようにしている。
【0035】
このしきい値Pthreshold より上方では、PINホトダイオードによって生成される平均電流は一定に維持される。
【0036】
それ故に本発明は、変調された光波によって搬送される信号を検出するための装置であって、2つの電極、アノードおよびカソード、並びに真性部分を有しているPINホトダイオードにおける波を受信し、PINホトダイオードの電極の少なくとも1つがバイアス手段に接続されており、PINホトダイオードは、それがそのカソードとそのアノードとの間に供給される正の電圧によって逆バイアスされているとき、入射光波のパワーに比例している光検出電流i(t)を生成する形式の装置において、PINホトダイオードをバイアスするための手段はPINホトダイオードに対して2つのバイアス状態、即ち第1のバイアス状態および第2のバイアス状態を供給することができ、該バイアスは平均受光パワーに依存している第1または第2の状態において自動的に形成され、第1の状態において、しきい値Pthreshold を下回る平均受光パワーに相応して、ホトダイオードはバイアス手段によって逆バイアスされており、第2の状態において、しきい値Pthreshold より大きい平均受光パワーに相応して、ホトダイオードは上記バイアス手段によって順バイアスされており、従ってホトダイオードによって生成される平均光検出電流は一定であるという特徴を有している装置に関する。
【0037】
【実施例】
次に本発明の有利な実施例をその他の実施例と共に添付図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
種々の図において、同一の機能を有する素子には同一の参照番号が付されている。殊に、以下に詳しく説明する図3において、図1の素子と同一の機能を有する素子には同一の参照番号が付されている。
【0039】
即ち、図3において、アノード3と、真性領域4と、カソード5とを含んでいるPINホトダイオード2は、この実施例においては光ファイバの一端によって略示されている変調された光源から光が供給される。ホトダイオード2のアノード3は、インピーダンス変換前置増幅器段6の負の入力側に接続されている。このインピーダンス変換前置増幅器段6の正の入力側は、この例において、アースされている。帰還抵抗Rg10は、インピーダンス変換前置増幅器段6の出力側とその負の入力側との間に接続されている。
【0040】
本発明の有利な実施例によれば、バイアス手段が、例えば、PINホトダイオード2のカソード5に接続されている回路点Aに接続されている。図示の例では、これらの手段は、回路点Aに接続されている定電流源11,2つの端子13および14を有するコンデンサ12,アノード17およびカソード16を有するダイオード15を有している。端子13および14のうち1つは回路点Aに接続されている。ダイオード15のアノード17は回路点Aに接続されている。従って、定電流源11,ダイオード15のアノード17およびコンデンサ12の接続端子14は、 PINホトダイオード2のカソード5に接続されている回路点Aに接続されている。これらの手段11,12および15は、この実施例において、PINホトダイオード2をバイアスするための手段を構成している。
【0041】
次に、これら手段の動作を図2,図3,図4および図5を参照して説明する。図4および図5は、それぞれ、時間の関数として、 PINホトダイオード2の入射光パワーを表している波形図である。これらの波形は、等しい周期にわたって相互に交番する零とそれに続く正のパワーとの連続から成っている。図4において、正のレベルPpeakは、平均受信パワーが、インピーダンス変換前置増幅器段6の飽和電圧から周知の方法において検出されるしきいパワーPthreshold より下方にあるようなレベルである。放射源がPINホトダイオード2から比較的遠い例に対応するこの例は、本発明の装置の第1のバイアス状態に相応する。図5において、正のレベルPpeakは、平均受信パワーが、インピーダンス変換前置増幅器段6の飽和電圧から周知の方法において検出されるしきいパワーPthreshold より上方にあるようなレベルである。放射源がPINホトダイオード2に比較的近傍に位置する例に対応するこの例は、本発明の装置の第2のバイアス状態に相応する。勿論、同じインピーダンス変換前置増幅器段6は2つの例に含まれているので、インピーダンス変換前置増幅器段6を飽和する出力電圧を惹き起こす平均光パワーは同一である。同様に、目的を果たすために簡単であるように意図的に選択されている両方の例とも、平均受信パワーは受光パワーのピーク値の半分に等しい。
【0042】
図4および図5において、平均受信パワーは、時間軸に平行であって、Pavレベルにある点線によって表されている。 Pthreshold レベルも、時間軸に平行である点線によって表されている。図4において、PavレベルはPthreshold レベルより下方にある。図5ではその関係は逆になっている。
【0043】
次に、図3に示されている本発明の装置が、平均入射光パワーがしきいパワーPthreshold より下方にあるとき(図4における状態)、どのように動作するかについて説明する。まず、定電流発生器11が、該定電流発生器11から回路点Aに流れる予めプログラミングされた電流Iavを供給することを述べておく。この電流Iavは、値Iav×Rgを有する帰還抵抗Rg10の端子に生じる電圧が、インピーダンス変換前置増幅器段6の飽和電圧より下方にあるようなものである。
【0044】
電流源が接続されているとき、コンデンサ12が、移行フェーズにおいて、まず最初に変化する。回路点Aにおける電位が上昇する。この電位がダイオード15をターンオンさせるのに十分であるとき、コンデンサ12は充電を停止する。電流Iavは、導通しているダイオード15に流れるようになる。PINホトダイオード2は逆バイアスされており、即ち正の電圧がそのカソード5に供給されている。バイアス点は例えば、図2の横軸に示されている値Vpoのところにある。光パワーがPINホトダイオード2に供給されるとき、 PINホトダイオード2のカソード5とアノード3との間に電流が生成される。この電流はIphと称される。電流発生器11は一定であるので、それ故にダイオード15を介して電流Iav−Iphを送出する。
【0045】
回路点Aにおける電圧はVpoに等しく留まる。PINホトダイオード2の動作点は常時、バイアス電圧Vpoによって定められている。図4に意図的に示されているように、ピーク光検出パワーPhが瞬時的にしきいパワーPthreshold より上方になると、このことは、瞬時電流Iphが瞬時的にIavより大きいことを意味する。 差Iav−Iphは負であるので、このことは、コンデンサ12が放電することを意味する。回路点Aにおける電圧の値は低下しかつダイオード15をターンオフする。IphがIavより大きい期間の時間は十分に短いので、電圧降下は僅かでありかつ図2に示されているように、図2に示されているように、Vpoの周囲の広い範囲にわたって、バイアスの関数として光検出された電流の値を示しかつ光検出された電流の値によってパラメータ化されている曲線C1ないしC5が横軸と平行である直線に類似している限りは、PINホトダイオード2の動作に影響を及ぼさない。
【0046】
バイアス点がVpo近傍の値の周りにある限り、PINホトダイオード2の応答、即ち言わば電流Iphの値は同じでありかつ受信される光パワーの値にのみ依存している。
【0047】
光検出されたパワーがしきいパワーPthreshold 以下に再び低下するとき、電流Iav−Iphの値は再び正になりかつコンデンサ12には充電電流が流れる。回路点Aにおける電圧はダイオード15がターンオンするまで増大する。従って、光検出された電流の平均値が定電流発生器11によって供給される電流の値以下に留まっているとき、 PINホトダイオード2は逆バイアス状態に留まる。瞬時的に定電流発生器11によって供給される値より大きい光検出された電流はPINホトダイオード2の特性に影響を及ぼさない。
【0048】
次に、平均入射光パワーがしきいパワーPthreshold より上に留まっているとき、本発明のバイアス装置がどのように動作するかについて説明する。定電流発生器11はその前の場合と同じ電流を供給する。この電流は、インピーダンス変換前置増幅器段6の特性にのみ依存する。
【0049】
本発明の装置がスイッチオンされた後に、検出された信号の受信がスタートしたものと仮定する。既に説明したように、移行フェーズの終了時において、回路点Aにおける電圧はダイオード15が導通しているようなものである。PINダイオード2は電圧Vpoにおいて逆バイアスされている。
【0050】
PINダイオード2によって供給される電流の値が定電流発生器11によって供給される電流Iavを上回る都度、コンデンサ12は放電電流Iph−Iavを以て放電する。回路点Aにおける電圧は低下しかつダイオード15はターンオンされる。その前の状態とは異なって、コンデンサ12の再充電の周期および光検出されたパワーがパワーPthreshold を下回っている期間に相応する再充電電流の値は、コンデンサ12を放電するのに十分ではない。図5に図示されているように、光検出されたパワーが平均して定電流発生器11によって供給される電流より大きいものと仮定する。結果として、コンデンサ12は通例通り放電しかつしかも、回路点Aにおける電圧が負になるように充電する。 PINダイオード2は順バイアスされた状態にある。 PINダイオード2が順バイアスされているとき、それによって供給される光検出される電流の値は図2の左半部に図示されている。この左半部における横軸のスケールは、曲線C1ないしC5をより分かり易くするために右半部のスケールよりも大きい。
【0051】
それから、光検出される電流の平均値がプログラミングされた電流Iavより上方に留まる傾向を呈するとき、PINダイオード2は順バイアスされている。光検出される電流の平均値はプログラミングされた電流Iavにおいて安定している。このような安定化は次の現象のためである:PINダイオード2のアノード3とカソード5の間の電圧降下のため、 PINダイオード2の真性領域4における電界は低くなりかつ電子/正孔対の申し分ない分離を保証するには不十分である。それ故に、入射光子の効果のために真性領域4において自由になっている電子/正孔対のいくつかの再結合がある。コンデンサの放電12から結果として生じる順バイアス電圧の値と電子/正孔対の再結合の程度との間に平衡状態が確立される。この平衡状態は、光検出された電流の平均値が定電流発生器11によって供給される電流Iavの値において安定化しているようなものである。この動作点は、横軸に平行である直線に沿ってずれる。この直線は図2の左半部に図示されている。
【0052】
コンデンサ12の存在のために、所定の平均光パワー値に対して得られる感度は、瞬時の感度の値から影響を受けずに留まる。従って、動作点は入射パワーの平均値によって検出されるので、瞬時の動作点は、この点に相応して曲線Cに沿ってずれる。従って、図2において、動作点が曲線C4においてBのところに生じているものとすれば、曲線C4と直線Iph=IavPとの交点、即ちPINホトダイオード2の瞬時の動作点は曲線C4に沿って、例えば点Cと点Aとの間で移動する。コンデンサ12の電圧における緩慢な変化に基づく、動作点Bのその平衡位置の周辺での緩慢かつ小さな移動は、瞬時の感度に殆ど影響しない。このことは、Bの小さな移動に対して、曲線Cを平行であると見なすことができるという事実のためである。
【0053】
従って、簡単な手段を使用して、PINホトダイオード2の動作点が自動的にシフトされるものと認めることができる。平均入射光パワーが調整可能なしきい値Pthreshold 以下である平均入射光パワーに相応する第1の例では、PINホトダイオード2は逆バイアスされておりかつ周知のように動作する。平均入射光パワーがこのしきい値Pthreshold より上である平均入射光パワーに相応する第2の例では、PINホトダイオード2は順バイアスされている。逆または順バイアス負荷は、平均入射パワーに依存して、自動的に形成される。
【0054】
順バイアスモードにおいて、本発明による解決法は、PINホトダイオード2における所定の入射光パワーPthreshold より上方における、入射光パワーPに逆比例している感度に関する。従って、このパワーの上方において、光検出される電流の値は、平均入射光パワーの値に無関係である。
【0055】
図3との関連において説明したバイアス手段は、簡単であるという利点を有している。しかし当業者には、 PINホトダイオード2によって受信される平均入射パワーに依存して動作点をシフトするための別の手段を容易に見つけることが可能である。
【0056】
まず第1に、明らかに、これら同じ手段は、 PINホトダイオード2のカソード5ではなくて、アノード3に接続することができる。このような例は図6に示されている。
【0057】
この図は図3における要素と同じ要素を示しているが、図6の例において、PINホトダイオード2をバイアスするための手段は、 PINホトダイオード2のアノード3に接続されている回路点Eに接続されている。この接続モードにおいて、それは、回路点Eに接続されているバイアスダイオード15のカソード16がある。この例において、定電流発生器11によって生成される電流は、回路点Eから定電流発生器11に流れる。動作は既述の例の場合と同じである。
【0058】
図示されていない別の実施例において、バイアスダイオード15は、そのベースが回路点Eに接続されているトランジスタによって置換することができる。
【0059】
更に、当業者であれば、別のバイアス手段を導き出すことが可能であり、これらの手段はPINホトダイオード2に並列に接続されておりかつその場合このPINホトダイオード2の電極の一方および他方に接続されているようなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホトダイオードが逆バイアス給電部とインピーダンス変換前置増幅器段との間に接続されている、従来の技術の、光信号を検出するためのPINホトダイオードを示す回路略図である。
【図2】受信される光パワーを一定とした場合に、PINホトダイオードに供給されるバイアス電圧の関数として光検出される電流Iphの値をそれぞれ表している、曲線C1ないしC5の群を表す線図である。
【図3】本発明の有利な実施例によるバイアス手段を備えたPINホトダイオード並びにそれに接続されているインピーダンス変換前置増幅器段を表している回路略図である。
【図4】受信される光パワーの意図的に非常に単純な例を、時間の関数として表している波形図である。
【図5】受信される光パワーの意図的に非常に単純な例を、時間の関数として表している別の波形図である。
【図6】図3のバイアス手段と同じバイアス手段だが、等価な逆のモードにおいて接続されている例を示す回路略図である。
【符号の説明】
1 光ファイバ、 2 PINホトダイオード( 3 アノード、 4 固有領域、 5 カソード) 6 インピーダンス変換前置増幅器段、 11 定電流発生器、 12 コンデンサ、 15 ダイオード
Claims (4)
- 変調された光波によって搬送される信号を検出するための装置であって、2つの電極(3,5)、即ちアノード(3)およびカソード(5)、並びに真性部分(4)を有しているPINホトダイオード(2)において前記波を受信し、前記PINホトダイオード(2)の前記電極(3,5)の少なくとも1つがバイアス手段に接続されており、前記PINホトダイオード(2)は、それがそのカソード(5)とそのアノード(3)との間に供給される正の電圧によって逆バイアスされているとき、入射光波のパワーに比例している光検出電流i(t)を生成する形式の装置において、
前記PINホトダイオード(2)をバイアスするための手段は該PINホトダイオードに対して2つのバイアス状態、即ち第1のバイアス状態および第2のバイアス状態を提供することができ、該バイアスは平均受光パワーに依存している第1または第2の状態において自動的に形成され、かつ第1の状態において、しきい値Pthreshold を下回る平均受光パワーに相応して、前記PINホトダイオード(2)は前記バイアス手段によって逆バイアスされており、かつ第2の状態において、しきい値Pthreshold より大きい平均受光パワーに相応して、前記ホトダイオードは前記バイアス手段によって順バイアスされており、従って前記ホトダイオードによって生成される平均光検出電流は一定である
ことを特徴とする装置。 - 前記検出手段は、前記PINホトダイオード(2)の前記電極(3,5)の1つに接続されていて、2つの電極(16.17)、即ちアノード(17)およびカソード(16)を有しているバイアスダイオード(15)と、2つの接続端子(13,14)を有しているコンデンサ(12)と、定電流発生器(11,11′)とを含んでいる
請求項1記載の装置。 - 前記バイアスダイオード(15)の前記アノード(17)、前記コンデンサ(12)の接続端子(14)および前記定電流発生器(11)は、前記PINホトダイオード(2)の前記カソード(5)に接続されている
請求項2記載の装置。 - 前記バイアスダイオード(15)の前記カソード(16)、前記コンデンサ(12)の接続端子(14)および前記定電流発生器(11′)は、前記PINホトダイオード(2)の前記アノード(3)に接続されている
請求項2記載の装置。
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