JP3861965B2 - 内燃機関の始動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関(以下、エンジンという)に用いる始動装置に関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
この種のエンジンの始動装置は始動性向上のために従来から種々の提案がなされており、その一例として特開平11−107793号公報に記載のものを挙げることができる。この始動装置では、予め始動性が良好なクランク角を定めておき、エンジン停止の際に、目標のクランク角で停止させるにはどの気筒を最後に燃焼させるべきかを運転状態に応じて選択し、選択した気筒を燃焼させるまで制御を継続することで目標のクランク角で停止させ、その後の始動性の向上を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した公報記載のエンジンの始動装置では、最後に燃焼する気筒を選択することでエンジンを目標のクランク角で停止させているが、停止する際のエンジンには、エンジン自体のフリクションや補機類の駆動抵抗等の様々な要因が複雑に影響することから、この方法は確実性に乏しく、目標のクランク角で停止できずに始動性を悪化させてしまう場合があった。又、エンジンを停止する度に気筒の選択処理を行う必要がある上に、選択した気筒で燃焼を終了させるためには燃料噴射や点火時期の内容を変更しても非常に困難であった。ましてや目標のクランク角で停止させるのは不可能であった。
【0004】
本発明の目的は、簡単な制御により確実に所定のクランク角でエンジンを停止させて、その後の始動時の始動性を向上させることができる内燃機関の始動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内燃機関の筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射手段と、内燃機関の停止時におけるクランク角を検出するクランク角検出手段と、内燃機関のクランク軸を回転可能なクランク軸駆動手段と、クランク角検出手段により検出されたクランク角に基づいて圧縮行程気筒を特定し、圧縮行程気筒の残りの行程に対して燃料噴射手段により燃料を噴射すると共に、内燃機関をクランキングする始動制御手段と、始動制御手段による燃料噴射及びクランキングに先立って、停止時の内燃機関のクランク角が圧縮行程気筒を良好に圧縮して初爆可能な上死点付近を避けたピストン位置に対応する最適クランク角となるように、クランク軸駆動手段によりクランク軸を回転させるクランク角補正手段とを備えたものである。
従って、クランク角補正手段に制御されたクランク軸駆動手段によりクランク軸が回転されて、停止時の内燃機関のクランク角が圧縮行程気筒を良好に圧縮して初爆可能な上死点付近を避けたピストン位置に対応する最適なものとなり、その後の始動時には、始動制御手段により圧縮行程気筒の残りの行程に対する燃料噴射及び内燃機関のクランキングが行われる。その結果、圧縮行程気筒が直ちに初爆して完爆までの時間が短縮化される。そして、このように、クランク軸駆動手段を対象とした簡単な制御により常に確実に最適クランク角を実現できる。
請求項2の発明は、請求項1において、クランク角補正手段が、圧縮行程気筒を初爆可能なピストン位置に関する要件を満たした上で可能な限り上死点側に設定された最適クランク角に基づいてクランク軸駆動手段を制御するものである。
従って、圧縮行程気筒の初爆までのピストンストロークが最短となり、圧縮行程気筒が速やか且つ確実に初爆して、完爆までの所要時間が短縮される。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、クランク角補正手段が、圧縮行程気筒が最適クランク角を通過しているときには、後続の吸気行程気筒を圧縮行程気筒と見なして最適クランク角とすべくクランク軸駆動手段を制御するものである。
従って、圧縮行程気筒が最適クランク角を通過しているときには、後続の吸気行程気筒が圧縮行程気筒と見なされて最適クランク角に調整されるため、常に最適クランク角からのクランキングが可能となる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3において、内燃機関の温度を検出する温度検出手段を備え、クランク角補正手段が、温度検出手段により検出された機関温度に応じて最適クランク角を設定し、最適クランク角に基づいてクランク軸駆動手段を制御するものである。
従って、例えば機関温度が高いときには筒内の空気の昇温を抑制すべく最適クランク角を進めて受熱面積を減らしたり、機関温度が低いときには筒内の空気を暖め易く且つ燃料気化時間をかせぐべく最適クランク角を遅らせて受熱面積を増やしたりする等、機関温度の応じて最適クランク角が設定されるため、圧縮行程気筒の初爆がより確実なものとなる。
請求項5の発明は、請求項1乃至4において、クランク角補正手段が、内燃機関の停止からの経過時間に応じて最適クランク角を設定し、最適クランク角に基づいてクランク軸駆動手段を制御するものである。
従って、機関停止後の経過時間に応じて最適クランク角が設定され、その最適クランク角に応じてクランク軸駆動手段によりクランク軸が回転される。例えば機関停止中のシリンダ壁からの受熱により筒内ガス温が上昇して最適クランク角が変化した場合でも、それに応じて最適クランク角が設定し直されるため、機関停止からの経過時間に関わらず常に最適クランク角からのクランキングが可能となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をアイドルストップ車両に用いる筒内噴射型エンジンの始動装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1の全体構成図において、1は筒内噴射型ガソリンエンジンであり、180°CA毎に等間隔爆発する4サイクル直列4気筒として構成されている。エンジン1の燃焼室や吸気系等は筒内噴射専用に設計され、その各気筒には点火プラグ2が取り付けられると共に、筒内に直接燃料を噴射可能なように燃料噴射弁3が取り付けられている。
【0007】
エンジン1には手動式の変速機4が連結され、この変速機は図示しないディファレンシャルギアを介して車両の駆動輪に接続されている。エンジン1と変速機4との間にはクラッチ5が設けられ、このクラッチ5は運転者によるクラッチ操作に応じて、エンジン1側から変速機4側への動力伝達を制御する。エンジン1には電動機としての常時噛合い式のスタータ6が設けられ、スタータ6のピニオンギア6aはエンジン1のフライホイール1aに対して常に歯合している。フライホイール1aには図示しないワンウエイクラッチが設けられ、このワンウエイクラッチは、始動時にスタータ6の駆動力をエンジン1側に伝達してクランキングを行い、且つ、始動完了後に空転することでエンジン1にてスタータ6が逆駆動されるのを防止するようになっている。
【0008】
スタータ6は図示しないイグニションスイッチを介してバッテリ11に接続されると共に、スタータ制御用コントローラ12のリレー接点12aを介してバッテリ11に接続されている。従って、スタータ6は通常のものと同様にイグニションスイッチの操作に応じて通電する他に、スタータ制御用コントローラ12のリレーコイル12bの励磁によりリレー接点12aが閉じられたときも通電する。
【0009】
車室内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM,BURAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えたECU21(エンジン制御ユニット)が設置されている。ECU21の入力側には、エンジン1の温度Tを検出するエンジン温度センサ22、エンジン1のクランクシャフトの回転に伴ってクランク角信号を出力するクランク角センサ23、カムシャフトの回転に伴ってTOP信号を出力するカム角センサ24、車速Vを検出する車速センサ25、クラッチ5の操作状態を検出するクラッチセンサ26、アクセル操作量Accを検出するアクセルセンサ27、変速機4のシフト位置を検出するシフト位置センサ28、及びその他の各種スイッチやセンサ類が接続されている。
【0010】
又、ECU21の出力側には前記した点火プラグ2及び燃料噴射弁3が接続されると共に、スタータ制御用コントローラ12のリレーコイル12bが接続されている。ECU21は上記した各検出情報に基づき燃料噴射制御や点火時期制御を始めとするエンジン1を運転するための各種制御を実行すると共に、信号待ち等の停車時にエンジン1の自動停止始動処理を実行する。更に、ECU21はエンジン停止中に必要に応じてスタータ6によりエンジン1のクランク角を最適な位置に変更し、その後の始動性を確保する。
【0011】
以上のように構成された筒内噴射型エンジン1では、通常の吸気行程で燃料を噴射して筒内に均一な混合気を形成する均一燃焼に加えて、圧縮行程で燃料を噴射して超リーンな全体空燃比で燃焼させる層状燃焼を可能としている。層状燃焼は一般に低回転低負荷の運転領域で実行され、ECU21はアクセルセンサ27にて検出されたアクセル操作量Acc等から求めた目標平均有効圧Pe(エンジン負荷を表す)、及びクランク角センサ23のクランク角信号から求めたエンジン回転速度Neが比較的低い領域で圧縮行程噴射を実行して、エミッション低減や燃費向上を達成し、それ以上の領域で吸気行程噴射を実行して、要求されるエンジントルクを確保する。
【0012】
次に、アイドルストップ車両特有のエンジン1の自動停止始動処理を説明する。
ECU21は、走行中の車両が信号待ち等で停車したときに、予め設定されたエンジン停止条件の成立によりエンジン1を自動停止し、同じく予め設定されたエンジン始動条件の成立によりエンジン2を自動始動し、これにより停車中におけるエミッション排出や燃料消費を防止する。エンジン停止条件としては、車速センサ25にて検出された車速Vがゼロであること、クラッチセンサ26にてクラッチ5の踏込み操作が検出されていないこと(クラッチ接続状態)、及びシフト位置センサ28にて検出されたシフト位置がN(ニュートラル)位置であることが設定され、これらの条件が満たされたときに、ECU21はエンジン停止条件が成立したと判断し、燃料噴射制御及び点火時期制御を中止してエンジン1を停止させる。
【0013】
又、エンジン始動条件としては、クラッチセンサ26にてクラッチ5の踏込み操作が検出されたこと(クラッチ遮断状態)、及びシフト位置センサ28にて検出されたシフト位置がN位置であることが設定され、これらの条件が満たされたときに、ECU21はエンジン始動条件が成立したと判断し、スタータ制御用コントローラ12のリレーコイル12bを励磁すると共に、燃料噴射制御及び点火時期制御を再開する。リレーコイル12bの励磁によりリレー接点12aが閉じられるため、スタータ6が通電してクランキングが行われ、エンジン1の始動により発進可能となる。
【0014】
そして、このエンジン始動条件の成立に基づく自動始動、及び通常のイグニションスイッチのON操作による手動始動の何れにおいても、本実施形態では早期始動制御を実行して速やかな始動を図る。早期始動制御とは、エンジン停止中に圧縮行程にある気筒(以下、圧縮行程気筒という)や吸気行程にある気筒(以下、吸気行程気筒という)に対して燃料噴射及び点火を行って、直ちに初爆させる制御である。ここで、例えばエンジン停止時の圧縮行程気筒のピストン位置が上死点付近でほとんど圧縮できない場合等には、圧縮行程気筒で初爆が得られずに後続の吸気行程気筒まで遅れてしまうことから、本実施形態ではエンジン停止時にクランク角変更制御を実行して、常に圧縮行程気筒での初爆を可能としている。
【0015】
そこで、以下にクランク角変更制御の詳細を説明する。
上記したエンジン停止条件の成立に基づく自動停止、及び通常のイグニションスイッチのOFF操作による手動停止の何れの場合でも、ECU21への通電は継続されて、ECU21は図2に示すクランク角変更ルーチンを所定の制御インターバルで実行する。まず、ECU21はステップS2でクランク角センサ23からのクランク角信号に基づいてクランクの回転停止を確認し、ステップS4でエンジン停止直前のクランク角信号とカム角センサ24にて検出されたTOP信号とに基づいてクランク角を算出する。続くステップS6ではエンジン始動か否かを判定し、上記した自動始動や手動始動が行われたときには、ステップS6でYES(肯定)の判定を下して、そのままルーチンを終了する。従って、この場合にはクランク角を変更することなく、直ちにエンジン1が始動されることになる。
【0016】
又、ステップS6の判定がNO(否定)であるときには、ステップS8に移行して現在のクランク角が予め設定された最適クランク角と一致しているか否かを判定する。この最適クランク角とは、早期始動制御により圧縮行程気筒を初爆させるために最も都合の良いクランク角、より具体的には、圧縮行程気筒を確実に初爆でき、且つ、初爆まで最短ストロークとなるように可能な限り上死点側(遅角側)に圧縮行程気筒のピストンを位置させたときのクランク角である。後述のように最適クランク角は、停止直前のエンジン1の運転状態や現在のエンジン1の状態に応じて異なることから、ステップS8では予め設定されたマップから最適クランク角を決定して、その最適クランク角を現在のクランク角と比較する。ステップS8の判定がYESのときには、クランク角の変更を要しないとしてルーチンを終了する。
【0017】
一方、ステップS8の判定がNOのときには、圧縮行程気筒で良好な初爆が期待できないことから、クランク角を変更すべくステップS10でスタータ制御用コントローラ12のリレーコイル12bを励磁する。その後、上記のようにステップS4でクランク角を算出し、ステップS6を経てステップS8でクランク角が最適クランク角と一致したか否かを判定し、以上のステップS4乃至ステップS10の処理を繰り返す。ステップS10でのリレーコイル12bを励磁によりリレー接点12aが閉じられるため、スタータ6によりクランキングでクランク角は次第に変更されて、その値が最適クランク角と一致した時点でステップS8の判定がYESとなることからルーチンが終了される。従って、ステップS10の処理が中止され、クランク角は最適クランク角に保持される。
【0018】
クランク角を変更する際のスタータ6は、始動時と同じくエンジン1を燃焼サイクル方向に駆動することから、圧縮行程気筒のピストン位置が最適クランク角のピストン位置を既に通過している場合には、両者を一致させることができない。よって、この場合には後続の吸気行程気筒を圧縮行程気筒と見なして、その新たな圧縮行程気筒のピストン位置が最適クランク角のピストン位置に達するまで、スタータ6の駆動を継続する。
【0019】
尚、クランク角の変更中に、上記した自動始動や手動始動が行われたときには、ステップS6の判定がNOとなるため、このクランク角変更処理は中断されて直ちにエンジン1が始動される。その場合でもクランク角は最適クランク角に向けて途中まで変更されていることから、圧縮行程気筒で初爆が成功する確率は高まることになる。
【0020】
上記のようにステップS8で適用される最適クランク角は、停止直前のエンジン1の運転状態や現在のエンジン1の状態に応じて設定される。例えば停止直前のエンジン1がリーン運転であった場合とストイキ運転であった場合とでは、停止後の圧縮行程気筒に吸入されている吸気量が異なることから、自ずと初爆させ易いピストン位置も相違し、又、例えばエンジン温度センサ22にて検出された現在のエンジン温度Tによりピストン位置を設定する場合、エンジン温度Tが高いときには筒内の空気の昇温を抑えるため、受熱面積を減らす方向、即ちクランク角を進める方向に設定し、又、エンジン温度Tが低いときには筒内の空気が温められ易くし且つ燃料気化の時間もかせぐため、受熱面積を多くする方向、即ちクランク角を遅らせる方向に設定する。従って、圧縮行程気筒の筒内ガス温等により着火性が異なることから、自ずと初爆させ易いピストン位置が相違し、これらの要因を考慮した上で設定されたマップに基づいて、ステップS8では最適クランク角が設定される。
【0021】
この最適クランク角に対してエンジン停止時の実際のクランク角はある程度の範囲で分散し、しかも、その分散状態は停止直前のエンジン1の運転状態等に応じて相違する。図3及び図4はリーン運転とストイキ運転でエンジン1を停止させたときの圧縮行程気筒のピストン位置を示しているが、図3のように吸気量の多いリーン運転では、ピストンが圧縮上死点で強い圧縮反力を受けて押し戻されることから、ピストン位置の分布がBTDC65〜110°CAの範囲に集中し、図4のように吸気量の少ないストイキ運転では、圧縮反力がそれほど強くないことから、ピストン位置の分布はより広範囲に分散することがわかる。
【0022】
そして、本実施形態では、図3や図4で示した如何なるピストン位置でエンジン1が停止した場合でも、クランク角は強制的に最適クランク角に変更される。従って、確実性に乏しい特開平11−107793号公報に記載の始動装置とは異なって、常に確実に最適クランク角からクランキングを開始でき、しかも、複雑な制御を要する公報に記載の始動装置に比較して、クランク角を変更する図2のルーチンを実行するだけで実現できる。
【0023】
このクランク角の変更により、その後の始動時には常に最短のクランキングにより、速やか且つ確実に圧縮行程気筒を初爆でき、完爆までの所要時間を大幅に短縮することができる。よって、特に信号待ち等でエンジン1を自動始動させる際には、直ちに始動を完了して運転者に違和感を与えることなく迅速に車両を発進させることができ、ひいてはアイドルストップ車両の商品価値を向上させることができる。
【0024】
又、最短のクランキングにより始動を完了するため、始動時のスタータ6の電力消費を節減でき、しかも、失火することなく確実に始動できるため、始動時のエミッション低減を達成できると共に、始動時の燃料増量を抑制して燃費節減を実現することができる。
一方、上記した車両の迅速な発進は、例えば本実施形態の手動式変速機4を自動変速機やCVT(無段変速機)に代えた場合に、より顕著に得られる。即ち、これらの自動変速機やCVTでは、エンジンで駆動される油圧ポンプによりクラッチ係合等を実行しているため、エンジン始動が早まれば、クラッチ係合により発進準備が整うまでの時間が短縮化され、結果として一層速やかに発進できるのである。
【0025】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、アイドルストップ車両に用いる直列4気筒の筒内噴射型エンジン1の始動装置に具体化したが、通常の車両に用いる筒内噴射型エンジンの始動装置として具体化したり、例えば直列3気筒エンジンやV型6気筒エンジンの始動装置として具体化してもよい。
【0026】
又、上記実施形態では、圧縮行程気筒や吸気行程気筒に対して早期始動制御を実行するエンジン1の始動装置として具体化し、その圧縮行程気筒を初爆させるための最適クランク角にクランク角を変更するようにしたが、早期始動制御を実行しない筒内噴射型エンジン、或いは吸気管内に燃料噴射する一般的な吸気管噴射型エンジンの始動装置として具体化してもよい。例えば、吸気管噴射型エンジンでは、ある気筒の吸気弁が開弁される直前を最適クランク角として設定すれば、クランキング開始と共に噴射燃料が筒内に吸入されて直ちに圧縮・燃焼されることから、速やかに始動することができる。
【0027】
更に、上記実施形態では、ワンウエイクラッチを用いた常時噛合い式のスタータ6によりエンジン1のクランク角を変更したが、クランク角を変更する機構はこれに限定されず、例えば、スタータとジェネレータとを兼用させた車両(ISG)では、そのスタータを利用してエンジンのクランク角を変更してもよいし、又、ハイブリッド車両(HEV)では、走行用モータを利用してクランク角を変更してもよい。
【0028】
一方、上記実施形態では、最適クランク角に変更したクランク角をエンジン始動まで保持するだけであった。しかしながら、シリンダ壁面等からの受熱により筒内ガス温が次第に上昇すると、それに伴って最適クランク角も変化することから、例えば、エンジン停止からの経過時間に応じて所定時間毎に最適クランク角を算出して、その最適クランク角に基づいてクランク角を逐次更新するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の内燃機関の始動装置によれば、簡単な制御により確実に最適クランク位置でエンジンを停止させて、その後の始動時の始動性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の筒内噴射型エンジンの始動装置を示す全体構成図である。
【図2】ECUが実行するクランク角変更ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】リーン運転でエンジンを停止させたときの圧縮行程気筒のピストン位置を示す説明図である。
【図4】ストイキ運転でエンジンを停止させたときの圧縮行程気筒のピストン位置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
6 スタータ(電動機)
23 クランク角センサ

Claims (5)

  1. 内燃機関の筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射手段と、
    上記内燃機関の停止時におけるクランク角を検出するクランク角検出手段と、
    上記内燃機関のクランク軸を回転可能なクランク軸駆動手段と、
    上記クランク角検出手段により検出されたクランク角に基づいて圧縮行程気筒を特定し、該圧縮行程気筒の残りの行程に対して上記燃料噴射手段により燃料を噴射すると共に、上記内燃機関をクランキングする始動制御手段と、
    上記始動制御手段による燃料噴射及びクランキングに先立って、上記停止時の内燃機関のクランク角が上記圧縮行程気筒を良好に圧縮して初爆可能な上死点付近を避けたピストン位置に対応する最適クランク角となるように、上記クランク軸駆動手段により上記クランク軸を回転させるクランク角補正手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関の始動装置。
  2. 上記クランク角補正手段は、上記圧縮行程気筒を初爆可能なピストン位置に関する要件を満たした上で可能な限り上死点側に設定された上記最適クランク角に基づいて上記クランク軸駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の始動装置。
  3. 上記クランク角補正手段は、上記圧縮行程気筒が上記最適クランク角を通過しているときには、後続の吸気行程気筒を圧縮行程気筒と見なして上記最適クランク角とすべく上記クランク軸駆動手段を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の始動装置。
  4. 上記内燃機関の温度を検出する温度検出手段を備え、
    上記クランク角補正手段は、上記温度検出手段により検出された機関温度に応じて上記最適クランク角を設定し、該最適クランク角に基づいて上記クランク軸駆動手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の内燃機関の始動装置。
  5. 上記クランク角補正手段は、上記内燃機関の停止からの経過時間に応じて上記最適クランク角を設定し、該最適クランク角に基づいて上記クランク軸駆動手段を制御することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の内燃機関の始動装置。
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