JP3858524B2 - ワーク位置決め装置および位置決め方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークを上部にて位置決め支持する複数の位置決め具を、ガイドレールに沿って水平方向に移動可能に設けて異種のワークに対応可能としたワーク位置決め装置および位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワークとして、例えば自動車の車体パネル部品の所定部位を、ロボットなどを用いて溶接する際には、位置決め具により車体パネル部品を位置決め固定した状態で溶接作業を行う必要がある。一方車体パネル部品は車種によって形状や大きさが異なり、このため上記位置決め具が固定されたものであると、異種の車体パネル部品に対応できず、汎用性が乏しいものとなる。
【0003】
このため、上記した位置決め具を、異種のワークに対して位置決めできるよう移動可能に設けたワーク位置決め装置として、図10に正面図、図11に図10の左側面図で示す。このワーク位置決め装置は、図10中で左右方向に延長されたボールねじ1が、図11中で左右方向に複数(ここでは4本)並列配置されている。
【0004】
各ボールねじ1の両端は、図11中で左右方向に延長される一対の支持フレーム3に固定支持されている。支持フレーム3は支持脚5上に固定され、支持フレーム5上には、ボールねじ1と平行な2本のガイドフレーム7が延長配置されている。各ガイドフレーム7の図11中で左右両側部には、上下で対をなすガイドレール9が設けられ、この各ガイドレール9に沿って複数の位置決め具となるマニピュレータユニット11が移動可能に配置されている。マニピュレータユニット11の上部には、図10に示されているワークWを位置決め固定する位置決め治具13が設けられている。
【0005】
なお、図11中で左側のガイドフレーム7の右側部のガイドレール9にガイドされるマニピュレータユニット11は省略してある。
【0006】
マニピュレータユニット11には、ブラケット15を介してナット17およびモータ19がそれぞれ装着され、ナット17はボールねじ1に螺合している。上記したナット17およびモータ19には、それぞれプーリ21および23が設けられ、各プーリ21,23相互はタイミングベルト25により連動連結されている。上記したモータ19およびナット17などの駆動機構は、図10では一つのマニピュレータユニット11についてのみ図示してあり、他のマニピュレータユニット11については省略してある。
【0007】
また、上記したワーク位置決め装置は、ボールねじ1とガイドレール9とが相互に上下に配置される構成であることから、高さ方向の寸法が比較的大きくなっている。このため、ワーク位置決め装置を、フロアFを掘削して設けたピットP内に設置し、位置決め治具13の上下高さ位置が低くなるようにしている。これにより作業者は、ワークWの位置決め治具13へのセット作業が容易となる。
【0008】
上記したワーク位置決め装置においては、モータ19の駆動により、ナット17が回転し、これに伴い、ナット17およびモータ19が取り付けられているマニピュレータユニット11が、ガイドレール9に沿って移動し、ワークWを位置決め固定するための所定の位置に停止する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のワーク位置決め装置にあっては、複数のボールねじ1に対応した数のガイドレール9が必要であることから、その分部品点数が増大する上、ワークセット作業を容易にするためのピットPも必要であることから、設備コストが高いものとなる。
【0010】
また、溶接作業時に発生するスパッタなどの飛散物が、ワーク下方に落下し、ボールねじ1などの駆動機構に付着すると、作動不良が発生し、特にタイミングベルト25に付着した場合にはタイミングベルト25が切断することもある。切断したタイミングベルト25が、図10において中央部分のものであると、それより外側の駆動ユニットを取り外した上で、新たなタイミングベルトを取り付ける必要があり、多大な作業工数を要する。このため、生産ラインの停止時間が長くなり、製造コストの上昇を招く。
【0011】
そこで、この発明は、ガイドレールを複数の位置決め具に対して共通化させるとともに、装置全体の高さ寸法を小さくすることで設備コストを低下させ、さらに、位置決めされたワークに対して溶接作業を行った場合のスパッタなどの飛散物がボールねじなどの駆動機構に付着しないようにすることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、ワークを上部にて位置決め支持する複数の位置決め具を、ガイドレールに沿って水平方向に移動可能に設けて異種のワークに対応可能としたワーク位置決め装置において、前記位置決め具の下方に位置する複数のボールねじを、位置決め具の移動方向と水平面内にて直交する方向に並列配置し、前記複数のボールねじにそれぞれ螺合するナット部材を、前記複数の位置決め具と一体移動するよう位置決め具側に取り付け、前記複数のボールねじの並列配置方向両端側方に、前記複数の位置決め具の移動をガイドする一対のガイドレールを設けた構成としてある。
【0013】
このような構成のワーク位置決め装置によれば、ボールねじの回転により、このボールねじに螺合しているナット部材がボールねじ上を移動し、この移動に伴い位置決め具が、ガイドレールに沿って移動し、ワークに対して位置決めを行う所定の位置にて停止する。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明の構成において、位置決め具の移動は、ボールねじの端部に設けられ、ボールねじを回転させる回転駆動機構によってなされる。
【0015】
上記構成によれば、回転駆動機構の駆動により、ボールねじがナット部材に対して回転し、これによりナット部材と一体の位置決め具がガイドレールに沿って移動する。
【0016】
請求項3の発明は、請求項2の発明の構成において、ボールねじと回転駆動機構との間に回転伝達軸を設けた。
【0017】
上記構成によれば、回転駆動機構の回転駆動力は、回転伝達軸を介してボールねじに伝達される。
【0018】
請求項4の発明は、請求項2または3の発明の構成において、回転駆動機構とボールねじとの間の動力連結部に、カップリング機構を設けた。
【0019】
上記構成によれば、回転駆動機構の回転動力は、カップリング機構を介して直接ボールねじへ、またはカップリング機構、回転伝達軸、カップリング機構を介してボールねじへ伝達される。
【0020】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明の構成において、複数のボールねじの上部に位置して位置決め具を保持し、かつ幅方向両端がガイド部を介して一対のガイドレールにガイドされるスライドテーブルを設け、このスライドテーブルは、ナット部材が下面に装着される下部プレートと、前記位置決め具の下部を保持する上部プレートとを有し、前記スライドテーブルの前記下部プレートと前記上部プレートとの間に、長手方向両端が支持されてボールねじのほぼ全長を覆うカバーを設けた。
【0021】
上記構成によれば、スライドテーブルに保持された位置決め具は、ガイド部がガイドレールに沿ってスライド移動することで移動する。また、ボールねじ全体は上部がカバーにより覆われており、このためワークに対し位置決めした状態で溶接作業を行った際のスパッタなどの飛散物のボールねじなどの駆動機構への付着が回避される。
【0022】
請求項6の発明は、請求項5の発明の構成において、スライドテーブルは、カバーの長手方向両端より内側部分を移動可能に支持する。
【0023】
上記構成によれば、スライドテーブルは、ガイドレールに沿って移動する際にカバーを支持する。
【0024】
請求項7の発明は、請求項5または6の発明の構成において、カバーは、透明板で構成されている。
【0025】
上記構成によれば、透明板のカバーにより、カバー下部のボールねじが設けられた駆動機構部を目視できる。
【0026】
請求項8の発明は、請求項5ないし7のいずれかの発明の構成において、カバーは長手方向に複数に分割され、この複数に分割されたカバーは、幅方向両端部が、ボールねじの軸方向に延長されてその両端が支持される一対のカバ取付用バー上に取り付けられている。
【0027】
上記構成によれば、分割したカバーを、カバー取付用バーから適宜外すことで、該当する部位のみのメンテナンス作業が可能となる。
【0028】
請求項9の発明は、位置決め具の下方に位置する複数のボールねじを、位置決め具の移動方向と水平面内にて直交する方向に並列配置して設け、前記ボールねじをその端部に設けた回転駆動機構によって回転させることで、複数のボールねじに各別に螺合しているナット部材に固定されたそれぞれの位置決め具を、前記複数のボールねじの並列配置方向両端側方に配置した一対のガイドレールに沿って移動させて、ワークに対して位置決めを行う。
【0029】
上記した位置決め方法によれば、ガイドレールが、すべての位置決め具に対して共通したものであることから、その分部品点数が少なくて済むとともに、ガイドレールが複数のボールねじの配列方向側方に配置されていることから、上下高さ寸法も小さくなり、床を掘削して設けるピットを設けることなくワークのセット作業が容易となる。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、複数の位置決め具の移動をガイドするガイドレールが、すべての位置決め具に対して共通したものであるため、その分部品点数が少なくて済むとともに、ガイドレールが複数のボールねじの配列方向側方に配置されているため、上下高さ寸法も小さくなって床を掘削して設けるピットが不要となり、設備コストを低下させることができる。
【0031】
請求項2の発明によれば、回転駆動機構の駆動により、ボールねじがナット部材に対して回転し、これによりナットと一体の位置決め具をガイドレールに沿って移動させることができる。
【0032】
請求項3の発明によれば、ボールねじと回転駆動機構との間に回転伝達軸を設けたため、ボールねじは位置決め具が移動するための必要領域にのみ配置し、その必要領域まで回転伝達軸を配置すればよいので、ボールねじの長尺化による振れ回りを防止しつつ、ボールねじのレイアウトの自由度を確保することができる。
【0033】
請求項4の発明によれば、回転駆動機構とボールねじとの間の動力連結部に、カップリング機構を設けたため、このカップリング機構により駆動軸のアライメント狂いに対応することができる。
【0034】
請求項5の発明によれば、スライドテーブルの上部プレートと下部プレートとの間に設けたカバーにより、ボールねじをそのほぼ全長にわたり覆うことができ、ワークが位置決め固定された状態での溶接作業におけるスパッタなどの飛散物のボールねじなどの駆動部分への付着を防止することができる。
【0035】
請求項6の発明によれば、スライドテーブルは、ガイドレールに沿って移動する際にカバーを支持するので、カバー中央部の垂れ下がりを防止することができる。
【0036】
請求項7の発明によれば、透明板のカバーにより、カバー下部のボールねじが設けられた部位を目視できるので、ボールねじなどの駆動部分の不具合を容易に確認することができ、保全性が向上する。
【0037】
請求項8の発明によれば、分割したカバーを適宜外すことで、該当する部位のみのメンテナンス作業を行うことができ、メンテナンス作業が容易なものとなる。
【0038】
請求項9の発明によれば、複数の位置決め具の移動をガイドするガイドレールが、すべての位置決め具に対して共通したものであることから、その分部品点数が少なくて済むとともに、ガイドレールが複数のボールねじの配列方向側方に配置されているため、上下高さ寸法も小さくなって床を掘削して設けるピットが不要となり、設備コストを低下させることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0040】
図1は、この発明の実施の一形態を示すワーク位置決め装置の平面図で、図中で左側の端部に、回転駆動機構を構成する4つのモータ27(27a,27b,27c,27d)が配置され、各モータ27(27a,27b,27c,27d)の駆動によりそれぞれ左右方向に移動するスライドテーブル29(29a,29b,29c,29d)が、左右方向に並べて配置されている。
【0041】
一方、図1中で右側の端部には、三つのモータ31(31a,31b,31c)が配置され、各モータ31(31a,31b,31c)の駆動によりそれぞれ左右方向に移動するスライドテーブル33(33a,33b,33c)が、左右方向に並べて配置されている。
【0042】
上記した各スライドテーブル29,33は、図1中で上下両側部に、左右方向に延長して配置されている一対のガイドレール35,37に沿って移動可能であり、スライドテーブル29,33の上部には、ここでは図示していないが、位置決め具としてのマニピュレータユニットがそれぞれ保持されている。すなわち、上記それぞれのスライドテーブル29,33を左右方向の適宜位置に移動停止させることで、各マニピュレータユニットにより異種のワークWに対して所定の位置決めが可能となる。
【0043】
次に、モータ27,31の駆動により、スライドテーブル29,33を左右方向にスライド移動させる動力伝達機構について説明する。なお、この動力伝達機構は、モータとスライドテーブルとの組み合わせが左側で四つ、右側で三つそれぞれ設けられているが、このうち図1中で左側上部のものおよび右側下部のものと、他のものとは構造が若干異なる。
【0044】
まず前者ものは、左側上部ものについて説明すると、モータ27aはカップリング39を介してボールねじ41の一端が連結され、ボールねじ41の他端は、ボールねじベアリング受け43によって回転可能に支持されている。一方、スライドテーブル29aの下面には、ボールねじ41に螺合するナット45が固定装着されている。すなわち、上記ボールねじ41の回転により、スライドテーブル29aがナット45と一体となって図1中で左右方向に移動する。
【0045】
後者のものは、左側下部のものについて説明すると、モータ27dにはカップリング39を介して回転伝達軸としてのプロペラシャフト47の一端が接続され、プロペラシャフト47の他端は、カップリング49を介してボールねじ41の一端に連結されている。他の構成は、前者のものと同じである。すなわち、モータ27dの駆動によりプロペラシャフト47を介してボールねじ41が回転し、この回転により、スライドテーブル29dがナット45と一体となって図1中で左右方向に移動する。
【0046】
ところで、上記した各スライドテーブル29は、対応するボールねじ41の施設範囲をそれぞれ左右方向に移動するものであるが、この移動範囲を確保するためのボールねじ41は、回転振れ回り現象が発生することから最高長が制約されている。このため、この制約された最高長を越えないように、スライドテーブル29,33がモータ27,31から離れている範囲を移動する後者のものについては、上記したプロペラシャフト47を必要領域まで延長してボールねじ41に連結している。
【0047】
図2は、上記した動力伝達機構の分解斜視図である。ただし、ここでは簡略化のため、ボールねじ41を1本とし、プロペラシャフト47を設けていない場合を示している。図3は、図1の拡大されたA−A断面図である。ガイドレール35,37は、ベースプレート51の幅方向の両端上部に固定されるリニアガイドベースブロック53,55上に装着される。ガイドレール35,37には、それぞれ二つずつのガイド部としてのリニアガイド57,59がスライド移動可能に嵌合しており、このリニアガイド57,59は、スライドテーブル29,33の下面に固定されている。
【0048】
図4は、図2のモータ27,31とカップリング39との接続部周辺の拡大された分解斜視図で、カップリング39は、モータ取付ブラケット61内に収容され、このモータ取付ブラケット61内にてカップリング39とモータ27,31の駆動軸63とが連結されている。また、モータ取付ブラケット61の他方の端部には、アンギュラベアリング65が装着され、ボールねじ41の端部は、このアンギュラベアリング65に回転可能に支持されてモータ取付ブラケット61内にてカップリング39に連結されている。図5は、図4における構成部品を組み付けた状態の正面図である。
【0049】
図6は、プロペラシャフト47を使用した場合の図5に相当する図で、この場合には、モータ取付ブラケット61にラジアルベアリング67を装着し、このラジアルベアリング67にプロペラシャフト47が回転可能に支持されて、その端部がモータ取付ブラケット61内にてカップリング39に連結されている。
【0050】
プロペラシャフト47とボールねじ41との間のカップリング49も、モータ27,31に直結されるカップリング39と同様な構造である。このカップリング49が収容されるブラケット69のプロペラシャフト47側にはラジアルベアリング71が装着され、このラジアルベアリング71にプロペラシャフト47が回転可能に支持されて、その端部がブラケット69内にてカップリング49に連結されている。一方、ブラケット69のボールねじ41側にはアンギュラベアリング73が装着され、このアンギュラベアリング73にボールねじ41が回転可能に支持されて、その端部がブラケット69内にてカップリング49に連結されている。
【0051】
上記したモータ27,31、モータ取付ブラケット61、ブラケット69、ボールねじベアリング受け43および、リニアガイドベースブロック53,55は、前記したベースプレート51上に固定される。
【0052】
図2において、リニアガイドベースブロック53,55の長手方向両端付近のベースプレート51上には、スライドテーブル29,33の移動を規制するためのストッパ75,77が設けられている。ストッパ75,77の相互に対向する側には、フラットバー取付ブラケット79,81が装着され、各フラットバー取付ブラケット79相互間および、各フラットバー取付ブラケット81相互間には、カバー取付用バーとしてのフラットバー83およびフラットバー85の両端部がそれぞれ固定されている。
【0053】
さらにフラットバー83および85上には、塩化ビニールなどの透明板からなるカバー87が取り付けられている。カバー87は、長手方向に沿って複数(ここでは6個)に分割されており、この分割されたものそれぞれが、ねじなどによりフラットバー83,85に固定される。
【0054】
スライドテーブル29,33は、図3に示すように、幅方向(図3中で左右方向)両端がカバー87より外側に突出しており、リニアガイド57,59が下面に取り付けられる下部プレート89と、下部プレート89の幅方向両端の上部にスペーサ91を介して固定される上部プレート93とを備えている。この上部プレート93と下部プレート89との間にカバー87が介装されることになる。
【0055】
また、下部プレート89上のフラットバー83,85に対向する部位には、各フラットバー83,85を低摩擦係数にて移動可能に支持する球体95が回転可能に設けられている。つまり、両端がストッパ75,77側に固定されている長尺のフラットバー83,85の中央部分が、スライドテーブル29,33上の球体95によって支持されることになる。上記球体95に代えて摺動板でも構わない。
【0056】
図7は、スライドテーブル29,33上に、上部に位置決め治具Jを備えたマニピュレータユニットMを取り付けた具体例を示す正面図で、図8は図7の左側面図である。この例では、マニピュレータユニットMが、スライドテーブル29,33上で、水平面内にてガイドレール35,37と直交する方向に、駆動機構97によって移動可能となっている。この駆動機構97は、前記したスライドテーブル29,33をスライド駆動する駆動機構と同様に、モータ99やモータ99によって回転するボールねじなどを備えて、マニピュレータユニットMを、スライドテーブル29,33上で図8中で左右方向に移動させる。
【0057】
上記した構成のワーク位置決め装置において、モータ27,31の駆動により、ボールねじ41が回転し、ボールねじ41に螺合するナット45と一体のスライドテーブル29,33が図1中で左右方向に適宜移動し、位置決めする対象となるワークに対応する位置でそれぞれ停止する。
【0058】
ここで、モータ27,31からボールねじ41への動力連結部には、カップリング39あるいは49が設けられているので、駆動軸のアライメント狂いに対応可能である。また、ボールねじ41は、回転振れ回り現象が発生しない長さに抑えられており、そのボールねじ41の施設領域までプロペラシャフト47を配置しているので、ボールねじ41は、回転振れ回り現象が発生することなく、レイアウトの自由度が確保されている。
【0059】
また、スライドテーブル29,33の移動時には、球体95によりフラットバー83,85を支持し、これにより、カバー87の中央部分の垂れ下がりが防止されている。
【0060】
スライドテーブル29,33が所定の位置で停止した状態で、作業者がワークを図7および図8に示したマニピュレータユニットMの位置決め治具J上にセットし、その位置決め治具Jによりワークを位置決め固定し、位置決め固定されたワークに対し、所定の作業すなわち溶接作業を、図示しない例えば溶接ロボットにより行う。
【0061】
この溶接作業時に発生するスパッタなどの飛散物が、ワーク下方に落下しても、ボールねじ41などの駆動機構は、カバー87によって覆われているので、前記飛散物の付着が回避され、故障などの不具合発生を防止することができる。また、このカバー87は、透明であることから、内部を目視でき、不具合発生を容易に確認することができる。さらに、上記カバー87は、複数に分割されているので、必要部位のみ取り外して内部の修理もしくは点検が行え、作業効率が向上する。
【0062】
上記したワーク位置決め装置は、ガイドレール35,37が、すべてのスライドテーブル29,33すなわちマニピュレータユニットMに対して共通したものであるため、その分部品点数が少なくて済み、設備コストが低下する。また、ガイドレール35,37が複数のボールねじ41の配列方向側方に配置されているため、装置全体の上下高さ寸法が小さくなり、床を掘削して形成するピットを必要とすることなくワークのセット作業が容易となる。さらに、一対のガイドレール35,37相互の間隔が、相互間にボールねじ41を配置していることから広くなり、スライドユニットとして剛性および安定性において有効なものとなっている。
【0063】
図9は、図1のものに対し、より簡素化した例を示したワーク位置決め装置の平面図である。これは、スライドテーブル29,33を、台形状として1個ずつ設けるとともに、スライドテーブル29については、リニアガイド57を1個、リニアガイド59を2個とし、スライドテーブル33については、リニアガイド57を2個、リニアガイド59を1個とし、各スライドテーブル29,33は、いずれもリニアガイドを図1の4個に対して3個としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示すワーク位置決め装置の平面図である。
【図2】図1のワーク位置決め装置の簡略化した分解斜視図である。
【図3】図1の拡大されたA−A断面図である。
【図4】図2のモータとカップリングとの接続部周辺の拡大された分解斜視図である。
【図5】図4における構成部品を組み付けた状態の正面図である。
【図6】プロペラシャフトを使用した場合の図5に相当する正面図である。
【図7】図1のワーク位置決め装置において、スライドテーブル上にマニピュレータユニットを取り付けた具体例を示す正面図である。
【図8】図7の左側面図である。
【図9】図1のものに対し、より簡素化した例を示したワーク位置決め装置の平面図である。
【図10】複数の位置決め具を、異種のワークに対して位置決めできるように、移動可能に設けたワーク位置決め装置の正面図である。
【図11】図10の左側面図である。
【符号の説明】
M マニピュレータユニット(位置決め具)
27,31 モータ(回転駆動機構)
29,33 スライドテーブル
35,37 ガイドレール
39,49 カップリング(カップリング機構)
41 ボールねじ
45 ナット(ナット部材)
47 プロペラシャフト(回転伝達軸)
57,59 リニアガイド(ガイド部)
83,85 フラットバー(カバー取付用バー)
87 カバー
Claims (9)
- ワークを上部にて位置決め支持する複数の位置決め具を、ガイドレールに沿って水平方向に移動可能に設けて異種のワークに対応可能としたワーク位置決め装置において、前記位置決め具の下方に位置する複数のボールねじを、位置決め具の移動方向と水平面内にて直交する方向に並列配置し、前記複数のボールねじにそれぞれ螺合するナット部材を、前記複数の位置決め具と一体移動するよう位置決め具側に取り付け、前記複数のボールねじの並列配置方向両端側方に、前記複数の位置決め具の移動をガイドする一対のガイドレールを設けたことを特徴とするワーク位置決め装置。
- 位置決め具の移動は、ボールねじの端部に設けられ、ボールねじを回転させる回転駆動機構によってなされることを特徴とする請求項1記載のワーク位置決め装置。
- ボールねじと回転駆動機構との間に回転伝達軸を設けたことを特徴とする請求項2記載のワーク位置決め装置。
- 回転駆動機構とボールねじとの間の動力連結部に、カップリング機構を設けたことを特徴とする請求項2または3記載のワーク位置決め装置。
- 複数のボールねじの上部に位置して位置決め具を保持し、かつ幅方向両端がガイド部を介して一対のガイドレールにガイドされるスライドテーブルを設け、このスライドテーブルは、ナット部材が下面に装着される下部プレートと、前記位置決め具の下部を保持する上部プレートとを有し、前記スライドテーブルの前記下部プレートと前記上部プレートとの間に、長手方向両端が支持されてボールねじのほぼ全長を覆うカバーを設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のワーク位置決め装置。
- スライドテーブルは、カバーの長手方向両端より内側部分を移動可能に支持することを特徴とする請求項5記載のワーク位置決め装置。
- カバーは、透明板で構成されていることを特徴とする請求項5または6記載のワーク位置決め装置。
- カバーは長手方向に複数に分割され、この複数に分割されたカバーは、幅方向両端部が、ボールねじの軸方向に延長されてその両端が支持される一対のカバ取付用バー上に取り付けられていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のワーク位置決め装置。
- 位置決め具の下方に位置する複数のボールねじを、位置決め具の移動方向と水平面内にて直交する方向に並列配置して設け、前記ボールねじをその端部に設けた回転駆動機構によって回転させることで、複数のボールねじに各別に螺合しているナット部材に固定されたそれぞれの位置決め具を、前記複数のボールねじの並列配置方向両端側方に配置した一対のガイドレールに沿って移動させて、ワークに対して位置決めを行うことを特徴とするワーク位置決め方法。
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