JP3853958B2 - 挟み込み検出装置 - Google Patents

挟み込み検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3853958B2
JP3853958B2 JP03936198A JP3936198A JP3853958B2 JP 3853958 B2 JP3853958 B2 JP 3853958B2 JP 03936198 A JP03936198 A JP 03936198A JP 3936198 A JP3936198 A JP 3936198A JP 3853958 B2 JP3853958 B2 JP 3853958B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door glass
detection device
pressing
pressed
pressure sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03936198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11236784A (ja
Inventor
憲二 西尾
昇 柘植
秀典 石原
猛 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP03936198A priority Critical patent/JP3853958B2/ja
Publication of JPH11236784A publication Critical patent/JPH11236784A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3853958B2 publication Critical patent/JP3853958B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、モータ等の駆動力によりドアガラスやルーフパネルが開閉移動するパワーウインド装置や自動サンルーフ装置等においてドアガラスやルーフパネルによる異物等の挟み込みの検出に用いられる挟み込み検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のドアに設けられたドアガラスをモータ等の駆動手段により昇降させてドアパネルの上側を開閉するパワーウインド装置では、上方へ向けて閉移動するドアガラスの上端部と、車両のルーフパネルの側端部との間での異物の挟み込みを防止するための挟み込み防止装置が設けられている。このような挟み込み防止装置としては、例えば、図19に示されるように、図示しないルーフパネルの側端部に沿って設けられたウエザストリップ302の内部にルーフパネルの側端部に沿って長手とされた中空部304を設け、その内部に長尺の感圧センサ306を設けた構成がある。
【0003】
この感圧センサ306は、中空部304の内部に沿って設けられた中空で弾性変形可能な外皮部308を備えており、この外皮部308の上側内面には導電性のゴム材や柔軟な合成樹脂材によって形成された被覆部310により被覆された長尺の電極312が設けられている。また、外皮部308の内部の下側内面には、導電性のゴム材や柔軟な合成樹脂材によって電極312へ向けて開口した断面凹形状に形成された被覆部314に被覆された電極316が設けられている。ドアガラス318とウエザストリップ302との間に異物が挟まり、ウエザストリップ302が弾性変形すると、電極316が変形して電極312へ接触して短絡し、これにより、異物の挟み込みを検出する構成である。
【0004】
ところで、ウエザストリップ302は、ドアガラス318の全閉状態でのシール性を確保するために設けられている。したがって、通常の状態であってもドアガラス318を全閉すれば、ドアガラス318の上端部がウエザストリップ302に圧接する。図20に示されるように、このドアガラス318の圧接によって、ウエザストリップ302が弾性変形して内部の電極312、316が接触する可能性があるため、電極312と電極316との間の距離やウエザストリップ302の形状等を、通常のドアガラス318の圧接では電極312と電極316とが接触しない程度に車種毎に設定しなければならない。
【0005】
一方、特に図示はしないが、特開昭60−163749号に開示されているように、ルーフパネルの側端部近傍の車両内側に設けられたトリムの下端部に長尺の感圧センサ(公報では『テープスイッチ』と称している)が貼着された構成もある。すなわち、この公報に開示されている挟み込み検出装置では、ドアガラスの上昇に伴い異物がドアガラスとルーフパネルの側端部との間(より具体的にはドアガラスとウエザストリップとの間)に挟み込まれた際に、ドアガラスの上端部よりも車両室内側に突出した異物が感圧センサを押圧し、これにより、異物の挟み込みを検出する構成である。
【0006】
しかしながら、トリムの位置は車種毎により異なり、全閉状態でのドアガラスの上端部とトリムとの間の距離が離れている場合には、ドアガラスの上端部から車両室内側への突出量が少ない異物の場合、感圧センサを押圧できないため異物の挟み込みを検知できない可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮して、車種毎の設定が容易で、しかも確実に異物の挟み込みを検出できる挟み込み検出装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の挟み込み検出装置は、車両のドアパネルに設けられたドアガラスを駆動手段の駆動力によって移動させて前記ドアパネル上方の開口部を開閉する車両用パワーウインドウ装置に用いられ、前記ドアガラスが前記開口部を全閉する際に、前記ドアガラスの上端部と前記開口部の縁との間に介在する異物の前記ドアガラスによる挟み込みを検出するための挟み込み検出装置であって、前記開口部に沿って設けられ、前記全閉状態での前記ドアガラスの上端が当接するウエザストリップと、前記ウエザストリップとは別に前記ウエザストリップよりも車両室内側に設けられ、前記全閉状態での前記ドアガラスの上端部の近傍へ向けて近接する如く延出されたトリムと、前記全閉状態における前記ドアガラスの上端部よりも車両室内側で前記トリムに保持され前記異物の前記ドアガラスの上端部よりも前記車両室内側へ突出した部分を介して前記異物が受けた押圧力を受けて前記ドアガラスによる前記異物の挟み込み状態を検出すると共に、前記押圧力によって変位可能な感圧センサと、前記異物からの前記押圧力で変位した前記感圧センサが当接して押し付けられる固定体と、を備えることを特徴としている。
【0013】
上記構成の挟み込み検出装置を適用した車両用パワーウインドウ装置では、駆動手段の駆動力でドアガラスが上昇してドアパネル上方の開口部に沿って設けられたウエザストリップにドアパネルの上端部が当接すると、開口部が全閉される。また、本発明に係る挟み込み検出装置では、上昇するドアガラスが開口部を閉じる際に、ドアガラスの上端部に異物が当接して異物がドアガラスに押圧されて移動すると、異物のドアガラスの上端部よりも車両室内側が、トリムに保持された感圧センサを直接或いは間接的に押圧する。これにより、感圧センサが押圧方向へ変位し、押圧方向側(すなわち、変位方向側)に設けられた固定体に押し付けられる。
このように感圧センサが固定体に押し付けられると、感圧センサが受けた異物からの押圧力及び感圧センサが固定体に押し付けられた際の固定体から反力の少なくとも何れか一方が感圧センサによって検知される。これにより、異物がドアガラスの上端部と開口部の縁との間に異物が挟み込まれたことを検出できる。
【0014】
ここで、本挟み込み検出装置では、感圧センサがウエザストリップとは別にウエザストリップよりも車両室内側に設けられたトリムにより、全閉状態における前記ドアガラスの上端部よりも車両室内側で保持される。したがって、ドアガラスの昇降軌跡上や、昇降軌跡の延長上にトリムや感圧センサはない。このため、通常の全閉状態(すなわち、異物が挟み込まれていない状態)でドアガラスがウエザストリップに当接して押圧しても、このときの押圧力が感圧センサに作用することがない。したがって、異物が挟み込まれていない状態で感圧センサが作動することはない。このため、ウエザストリップの形状等の諸条件を自由に設定でき、また、反対にこの諸条件とは無関係に感圧センサを構成する部材の材質的或いは構造的な性質や検出精度等を設定できる。
【0015】
しかも、本挟み込み検出装置は、基本的に感圧センサが押圧力で移動する構成である。したがって、異物からの押圧力に対抗できるだけの剛性をトリムが有する必要はなく、装置の小型化が可能となる。
なお、本発明が適用される開口部を形成するための縁は、窓枠の如き全てが一体の構成でよいのは勿論のこと、例えば、車両のドアパネルとルーフパネルの関係の如く、開口部の縁を構成する部材がそれぞれ別体であってもよい。
【0016】
請求項記載の挟み込み検出装置は、駆動手段の駆動力によって移動して開口体の開口部を開閉する移動体が前記開口部を全閉する際に、前記移動体の閉移動方向側端部と前記開口体との間に位置する被押圧体の前記移動体による挟み込みを検出するための挟み込み検出装置であって、前記移動体の移動軌跡の側方から前記開口部を前記全閉状態での前記移動体の閉移動方向側端部の近傍へ向けて延出された保持手段と、前記全閉状態における前記移動体の閉移動方向側端部の側方で前記保持手段に保持されると共に、前記被押圧体の前記移動体の閉移動方向側端部よりも前記保持手段側へ突出した部分を介して前記被押圧体が受けた押圧力を受けて前記移動体による前記被押圧体の挟み込み状態を検出する感圧センサと、前記感圧センサの前記移動体の閉移動方向とは反対方向側に設けられ、前記閉移動する移動体の閉移動方向側端部に押圧されて移動する前記被押圧体に押圧されて前記感圧センサへ接近する方向へ向けて変位し、前記感圧センサを押圧する押圧手段と、を備えることを特徴としている。
【0017】
上記構成の挟み込み検出装置によれば、駆動手段の駆動力で移動体が閉移動して開口体の開口部を閉じる際に、移動体の閉移動方向側端部に異物等の被押圧体が当接して被押圧体が移動体に押圧されて移動すると、被押圧体の移動体の閉移動方向側端部よりも保持手段側へ突出している部分が感圧センサの移動体の閉移動方向とは反対方向側に設けられた押圧手段を押圧する。被押圧体からの押圧力を受けた押圧手段は感圧センサへ接近する方向へ向けて変位して感圧センサを押圧する。この押圧手段からの押圧力が感圧センサに検知されることで、被押圧体が移動体の閉移動方向側端部と移動体の閉移動方向側端部と開口体との間に被押圧体が挟み込まれたことが検出される。
ここで、本挟み込み検出装置では、開口体の側方から全閉状態での移動体の閉移動方向側端部へ向けて延出された保持手段に感圧センサが保持されており、移動体の移動軌跡上若しくはその延長上に保持手段や感圧センサはない。したがって、通常の全閉状態(すなわち、被押圧体が挟み込まれていない状態)で移動体が開口体を押圧しても、このときの押圧力が感圧センサに作用することはなく、被押圧体を挟み込まない状態において感圧センサが作動することはない。このため、開口体の材質的或いは構造的な性質や形状等の諸条件を自由に設定でき、また、反対にこの諸条件とは無関係に感圧センサを構成する部材の材質的或いは構造的な性質や検出精度等を設定できる。
【0018】
しかも、本挟み込み検出装置は、押圧手段を介して感圧センサが被押圧体からの押圧力を受ける構成である。したがって、被押圧体の移動体の閉移動方向側端部よりも保持手段側へ突出した部分へ当接できる位置に押圧手段が設けられていれば、感圧センサが移動体から比較的離れた位置に設けられても十分に被押圧体の挟み込みを検出できる。
なお、本発明が適用される開口体は、窓枠の如き全てが一体の構成でよいのは勿論のこと、例えば、車両のドアパネルとルーフパネルの関係の如く(すなわち、開口体を構成する部材がそれぞれ別体であっても)、一方が他方に対して相対移動可能であっても特定の状態のときに一定範囲の開口部が形成される構成であればよい。
また、本挟み込み検出装置は、被押圧体に押圧される押圧手段を設けた構成であり、押圧手段が上述した保持手段とは別体で構成されていてもよいのは勿論のこと、保持手段が押圧手段を兼ねる構成であってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1には本発明の第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置10を適用した車両12が断面図によって示されており、図3には車両12の側面図が示されている。なお、図1は図3の1−1線に沿った断面図である。
【0020】
図3に示されるように、車両12には前部座席及び後部座席の各々に対応してドアパネル14が設けられている。前部座席に対応したドアパネル14(図3のドアパネル14A)は、ドアパネル14(図2のドアパネル14A)と共に開口体を構成する車体16のフロントピラー18とセンターピラー20との間に配置されており、車体16に設けられた図示しないドアヒンジを介して略車両上下方向を軸方向としてその軸周りに旋回可能にフロントピラー18へ連結され、ドアパネル14を旋回することでフロントピラー18とセンターピラー20の間を開閉できるようになっている。一方、後部座席に対応したドアパネル14(図3のドアパネル14B)は、ドアパネル14(図2のドアパネル14A)と共に開口体を構成するセンターピラー20とクオータピラー22との間に配置されており、センターピラー20に設けられた図示しないドアヒンジを介して略車両上下方向を軸方向としてその軸周りに旋回可能にセンターピラー20へ連結され、ドアパネル14を旋回することでセンターピラー20とクオータピラー22の間を開閉できるようになっている。
【0021】
また、各ドアパネル14には、移動体としてのドアガラス24が略車両上下方向に沿って移動可能に設けられており、ドアパネル14の上端部とルーフパネル26の側縁との間を閉止できるようになっている。
【0022】
さらに、これらのドアパネル14は、車両12の室内側に位置するインナパネルと外側に位置するアウタパネルとによって構成されており、図3に示されるように、ドアパネル14の内側(すなわち、インナパネルとアウタパネルの間)にはウインドレギュレータ30が設けられている。
【0023】
図4に示されるように、ウインドレギュレータ30は、車両12に設けられた制御回路32やスイッチ34を介してバッテリ36へ電気的に接続された駆動手段としてのモータ38を備えている。このモータ38の側方にはケーシング39が設けられている。ケーシング39の内部にはモータ38の出力軸に連結されモータ38の駆動力により回転する巻取ドラム40が設けられている。また、この巻取ドラム40の後ろ斜め上方にはプーリ42が設けられており、巻取ドラム40の後ろ斜め下方で且つプーリ42の下方にはプーリ44が設けられている。これらのプーリ42、44には両端が巻取ドラム40に係止されたワイヤ46が掛け回されており、モータ38の駆動力により巻取ドラム40が回転すると、ワイヤ46の一端側が巻取ドラム40へ巻き取られると共に巻取ドラム40へ巻き取られていた他端側が巻取ドラム40から引き出される。これにより、ワイヤ46がその長手方向に沿って移動する。
【0024】
さらに、ワイヤ46のプーリ42とプーリ44との間の部分にはガイドレール48に沿って略車両上下方向に沿ってスライド可能なキャリヤプレート50が係止されており、更に、このキャリヤプレート50にはドアガラス24の下端部が係止されている。したがって、モータ38が駆動してキャリヤプレート50が昇降することでドアガラス24が昇降し、ドアパネル14の上端部とルーフパネル26の側端との間を開閉できるようになっている。
【0025】
一方、図3に示されるように、ルーフパネル26の側縁の下側にはウエザストリップ52が設けられている。このウエザストリップ52はゴム材や柔軟な合成樹脂材等の弾性材によってルーフパネル26の側縁に沿って長手となるように形成されており、上述したドアガラス24が上昇移動してドアパネル14、フロントピラー18、ルーフパネル26の側縁、及びセンターピラー20で囲まれた空間(すなわち、特許請求の範囲で言うところの開口体の開口部)を閉止した際にはドアガラス24の上端部がウエザストリップ52へ当接する。これにより、ドアガラス24の上端部とルーフパネル26の側端との間を密封でき、車両12の外側からの雨水等の浸入を防止できる。
【0026】
また、図1に示されるように、ウエザストリップ52の内部は中空とされており、内部に形成された複数の仕切壁54により仕切られている。これにより、ウエザストリップ52の部分毎の弾性(剛性)が調節されている。さらに、ウエザストリップ52には首部56が形成されており、この首部56がルーフパネル26に取り付けられたルーフドリップモールディング58の支持部60に支持されることでウエザストリップ52がルーフパネル26の下側に取り付けられる。
【0027】
さらに、上述したルーフパネル26の側縁は、ウエザストリップ52よりも車両12の室内側で下方へ向けて屈曲されており、その下端部26Aには全体的にルーフパネル26の側縁に沿って長手とされた保持手段としてのトリム62が取り付けられている。このトリム62は弾性変形可能な合成樹脂材によって形成されており、その内部には略車両上方へ向けて開口した断面コ字形状の芯金64が埋設されている。さらにトリム62には芯金64の形状に対応して略車両上方向へ向けて開口した取付溝66が形成されている。この取付溝66の内壁部分からは、複数の挟持片68が突出形成されており、ルーフパネル26の側縁下端部26Aへトリム62の取付溝66を嵌め込むと、ルーフパネル26の側縁下端部26Aをその厚さ方向両側から挟持片68が弾性力により挟持する。これにより、トリム62がルーフパネル26の側縁下端部26Aへ取り付けられるようになっている。
【0028】
また、このトリム62には保持部70が形成されている。この保持部70はルーフパネル26の側縁下端部26Aに沿って長手とされており、図1に示されるように、その断面は略L字形状とされ、幅方向端部はL字の屈曲部分から全閉状態でのドアガラス24の上端部(すなわち、閉移動方向側端部)の近傍へ向けて接近する如く延出されている。この保持部70の内部には断面略L字形状の芯金72が埋設されており、保持部70自体は弾性を有するものの芯金72の剛性により保持部70は当該略L字形状で且つ所定の位置に設けられる。
【0029】
この芯金72よりも保持部70の幅方向端部側の内部には感圧センサ80が内蔵されている。感圧センサ80はルーフパネル26の側端に沿って長尺(すなわち、保持部70の長手方向に沿って長尺)とされている。
【0030】
詳細には、図5及び図6に示されるように、感圧センサ80は長尺で断面略円形の外皮部82を備えている。この外皮部82は、ゴム材或いは柔軟な合成樹脂材等の絶縁性を有する弾性材により形成されており、その内部には断面十字形状の十字孔84が外皮部82の長手方向に沿って形成されている。この十字孔84は外皮部82の長手方向に沿って外皮部82の中心周りに漸次変位している。また、外皮部82の内部には銅線等の導電性細線を寄り合わせることにより可撓性を有する長尺紐状に形成された電極86、88、90、92が設けられている。図6に示されるように、これらの電極86〜92は十字孔84の中央近傍で十字孔84を介して互いに離間し且つ十字孔84に沿って螺旋状に配置され、十字孔84の内周部へ一体的に固着されている。したがって、外皮部82が弾性変形することで電極86〜92は撓み、特に、十字孔84が潰れる程度に外皮部82が弾性変形すれば、電極86〜92が撓んで、電極86又は電極90が電極88又は電極92と接触して短絡する。また、外皮部82が復元すれば電極86〜92もまた復元する。
【0031】
これらの電極86〜92のうち、電極88、90の一端は図7の回路図に示されるように抵抗94を介して接続されている。また、電極86、92の一端は車体16内に配設されているコード96のリード線98、100へ接続されており、コード96を介して電源へ接続されている。一方、電極86、90の他端部はリード線102を介して互いに接続されており、電極88、92の他端部はリード線104を介して互いに接続されている。すなわち、図7に示されるように、電源からの電流は電極86から電極90、抵抗94、電極88を介して電極92へ流れるようになっている。外皮部82が潰れる程度に弾性変形して電極86又は電極90が電極88又は電極92と接触して短絡すると、電流は抵抗94を通らずに流れるため回路全体の抵抗値が低下し電流値が上昇する。
【0032】
また、図7に示されるように、電極92から流れ出た電流は所定値以上の電流を検出すると信号を発信する電流検出素子106を介して電源へ戻るようになっており、電極86又は電極90が電極88又は電極92と接触して短絡し、これにより電流値が上昇すると、電流検出素子106から信号が発信され、この信号は電流検出素子106と電気的に接続されている制御回路32が受信する。
【0033】
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
車両12に設けられているスイッチ34を操作してウインドレギュレータ30のモータ38を駆動させて巻取ドラム40を回転させると、ワイヤ46の長手方向一端側が巻取ドラム40へ巻き取られると共に巻取ドラム40へ巻き取られていた他端側が引き出され、ワイヤ46全体がその長手方向一端側へ移動し、ワイヤ46に係止されたキャリヤプレート50が昇降する。これにより、キャリヤプレート50に支持されたドアガラス24が昇降して、ドアパネル14の上端部とルーフパネル26の側縁の間が開閉止される。
【0034】
また、ドアガラス24の上昇するとドアガラス24の上端部はウエザストリップ52へ圧接し、ウエザストリップ52がドアガラス24の上端部へ密着する。これにより、ドアガラス24の上方とルーフパネル26の間が密封される(すなわち、ドアガラス24が全閉状態となる)。
【0035】
ところで、ドアガラス24の上端部(閉移動方向側端部)とルーフパネル26の側縁との間に異物(被押圧体)108が存在しているい状態でドアガラス24が上昇すると、ドアガラス24に押圧されて異物108が上昇し、異物108のドアガラス24の上端部よりも車両12の室内側へ突出した部分がトリム62の先端部を押圧する。トリム62は異物108からの押圧力により弾性変形し、トリム62の先端部に内蔵されている感圧センサ80の外皮部82が弾性変形する。外皮部82が弾性変形することで電極86又は電極90が電極88又は電極92と接触して短絡すると、電流値が上昇して電流検出素子106から信号が発信され、この信号が制御回路32に受信される。さらに、電流検出素子106から信号を受信した制御回路32は、スイッチ34が操作されたか否かに関わらず、モータ38を反転駆動させてドアパネル14を下降させる。これにより、ドアパネル14による異物108の挟み込みが防止される。
【0036】
ここで、本挟み込み検出装置10では、ウエザストリップ52と感圧センサ80とが別体で構成されており、しかも、感圧センサ80自体はドアガラス24の昇降移動の移動軌跡上或いはその延長上には位置していないため、ドアガラス24が全閉されることでウエザストリップ52がドアガラス24の上端部に押圧されて弾性変形しても、感圧センサ80の外皮部82が弾性変形させられることはない。したがって、電極86〜92の間の距離は通常状態で互いに接触しない程度に設定されていればよい。このため、基本的にどのような車種であっても、同一の感圧センサ80を使用できるため、設計が容易でコストの軽減も図れる。
【0037】
また、トリム62の保持部70の幅方向端部は、取付溝66側のL字の屈曲部分から全閉状態でのドアガラス24の上端部の近傍へ接近する如く延出されているため、この保持部70の幅方向端部の内部に埋設されている感圧センサ80は全閉状態でのドアガラス24の上端部側方の極めて近いに配置されることになる。したがって、ドアガラス24の上端部から車両室内側への突出量が比較的少ない異物108であっても、十分にトリム62の先端部へ接触することができるので、本挟み込み検出装置10では結果的に突出量が比較的少ない異物108であっても検出できる。
【0038】
(第2の実施の形態)
次に本発明の他の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位については、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0039】
図8には本発明の第2の実施の形態に係る挟み込み検出装置120を適用した車両12の断面図が示されており、図9には本挟み込み検出装置120に適用される感圧センサ124の拡大断面図が示されている。図8に示されるように、本挟み込み検出装置120は前記第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置10とは異なり、トリム122と感圧センサ124とが別体で構成されている。
【0040】
トリム122は前記第1の実施の形態におけるトリム62よりも保持部126が薄肉とされており、保持部126の幅方向端部に感圧センサ124が設けられている。図8及び図9に示されるように、感圧センサ124は外皮部128を備えている。この外皮部128は、前記第1の実施の形態における感圧センサ80の外皮部82とは異なり、厚肉の帯状とされており、その幅方向一端側の端部が車幅方向外側へ向けて張り出した曲面とされ、その略曲率中心部位に前記第1の実施の形態における感圧センサ80の外皮部82と同様の十字孔84が形成され、更に、電極86〜92が設けられている。
【0041】
一方、この外皮部128の幅方向他端部には取付溝130が形成されている。この取付溝130は外皮部128の長手方向に沿って形成されている。また、この取付溝130の内壁部分からはトリム122の取付溝66に形成された挟持片68と同様の挟持片132が突出形成されており、保持部126の先端に外皮部128の取付溝130を嵌め込んだ状態では、この挟持片132がトリム122の先端部分近傍をその厚さ方向両側から弾性力によって挟持する。
【0042】
上記構成の挟み込み検出装置120では、トリム122と感圧センサ124とが別体で構成されている点を除けば基本的に前記第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置10と同様の構成であるため、前記第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置10と同様の作用、効果を奏する。但し、本挟み込み検出装置120ではトリム122と感圧センサ124とが別体で構成されているため、異なる車種のトリム122であっても同種の感圧センサ124の流用が可能となるため、コストを軽減できる。
【0043】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0044】
図10には本発明の第3の実施の形態に係る挟み込み検出装置150を適用した車両12の要部の断面図が示されている。
【0045】
この図に示されるように、本挟み込み検出装置150のトリム152は、前記第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置10における保持部70を有しておらず、代わりに、保持手段で且つ押圧手段としての押圧部154を備えている。この押圧部154は構成は基本的に保持部70と同様であるが、その断面形状は略L字形状ではなく、その基端部からウエザストリップ52の外側を迂回する如く緩やかに湾曲した板状とされており、内部に埋設された芯金156もまた緩やかに湾曲した板状である。この芯金156の幅方向一端部(押圧部154の基端部側の端部)は押圧部154の基端部よりも押圧部154の幅方向端部(車幅方向外側の端部)側に位置している。このため、押圧部154は基端部近傍で幅方向端部側よりも剛性が低く、押圧部154が板厚方向に沿った外力を受けると、基端部周りに押圧部154が回動し、外力が解除されると元の位置に戻る(換言すれば、押圧部154の基端部近傍と幅方向端部側とで剛性を変えることで基端部を外力解除により復元可能な一種のインテグラルヒンジとしている)。
【0046】
また、本挟み込み検出装置150では芯金156の上側に感圧センサ80が配置され、押圧部154(トリム152)を形成する合成樹脂材によって被覆されて芯金156と一体とされている。この感圧センサ80の上方には上述したウエザストリップ52が位置しており、下方からの外力が押圧部154に作用して押圧部154が基端部周り(図10の矢印A方向)に回動すると感圧センサ80が押圧部154とウエザストリップ52との間に挟み込まれる。
【0047】
すなわち、上記構成の挟み込み検出装置150では、上昇するドアガラス24の上端部に異物108が押圧されてドアガラス24と共に異物108が上昇移動すると、異物108のドアガラス24の上端部よりも車両12の室内側へ突出した部分がトリム152の押圧部154を押圧する。異物108からの押圧力を受けた押圧部154は基端部周りに図12の矢印A方向へ回動して押圧部154が感圧センサ80を変位させる。これにより、、感圧センサ80がウエザストリップ52へ押し付けられ、感圧センサ80が押圧部154とウエザストリップ52との間に挟み付けられる(すなわち、本実施の形態では、ウエザストリップ52が特許請求の範囲で言うところの固定体を構成している)。ここで、押圧部154の内部には芯金156が埋設されているため、ウエザストリップ52との間で感圧センサ80を挟み付けた場合の感圧センサ80からの反力で押圧部154が変形することはない。一方、ウエザストリップ52もまた柔軟ではあるが感圧センサ124の外皮部82よりは剛性が高いため押圧部154との間で感圧センサ80を挟み付けた場合の感圧センサ80からの反力でウエザストリップ52が弾性変形することはない。したがって、図11に示されるように、押圧部154とウエザストリップ52との間で感圧センサ80が挟み付けられると、感圧センサ80の外皮部82が弾性変形する。これにより、外皮部82が弾性変形することで電極86又は電極90が電極88又は電極92と接触して短絡すると、電流値が上昇して電流検出素子106から信号が発信され、この信号が制御回路32に受信される。さらに、電流検出素子106から信号を受信した制御回路32は、車両室内のスイッチが操作されたか否かに関わらず、モータ38を反転駆動させてドアガラス24を下降させる。これにより、ドアガラス24による異物108の挟み込みが防止される。
【0048】
ここで、本挟み込み検出装置150では、前記第1の実施の形態と同様にウエザストリップ52と感圧センサ80とが別体で構成されているため、ウエザストリップ52がドアガラス24の上端部に押圧されて弾性変形しても、感圧センサ80の外皮部82が弾性変形させられることはない。したがって、電極86〜92の間の距離は通常状態で互いに接触しない程度に設定されていればよく、基本的にどのような車種であっても、同一の感圧センサ80を使用できるという前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0049】
ところで、本挟み込み検出装置150では、異物108が直接感圧センサ80を押圧せず、異物108からの押圧力を受けて回動するトリム152の押圧部154とウエザストリップ52との間で感圧センサ80を挟み付けることで外皮部82を弾性変形させる構成である。したがって、押圧部154の幅方向端部が全閉状態でのドアガラス24の上端部近傍へ向けて延出されてさえすれば、感圧センサ80の配置位置自体を全閉状態でのドアガラス24の上端部近傍へ配置する必要はない。しかも、本挟み込み検出装置150では、トリム152の押圧部154はその弾性で基端部周りに回動するため、押圧部154に作用する外力(すなわち、異物108からの押圧力等)が解消すれば、押圧部154は弾性力により元の位置に戻るしたがって、ドアガラス24の上端部とルーフパネル26の側端部との間に異物108を挟み込んでいない状態及びそれまで挟み込まれいた異物108が取り外されて挟み込み状態が解消された状態では感圧センサ80は常に一定の位置で保持される。このため、常に感圧センサ80が検知する押圧力の検知範囲が同じとなり信頼性が向上する。
【0050】
なお、上述したように、本実施の形態では、押圧部154の幅方向端部が全閉状態でのドアガラス24の上端部近傍へ向けて延出されてさえすれば、感圧センサ80の配置位置自体を全閉状態でのドアガラス24の上端部近傍へ配置する必要はない。したがって、図12及び図13に示されるように、感圧センサ80を比較的車両12の室内側に配置しても構わない。
【0051】
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0052】
図14には本発明の第4の実施の形態に係る挟み込み検出装置170を適用した車両12の要部の断面図が示されている。
【0053】
この図に示されるように、本挟み込み検出装置170ではトリム172の内部に複数の芯金178、180が埋設されている。芯金178は略車幅方向が板厚方向とされ略車両上下方向が幅方向とされた金属の板材で、下側の幅方向端部は車幅方向外側へ向けて屈曲されている。一方、芯金180は上方へ向けて僅かに凹形状で略車両左右方向が幅方向とされた板材で、幅方向一端が上述した芯金178の下端部近傍に位置し、幅方向他端部が全閉状態におけるドアガラス24の上端部近傍に位置している。これらの芯金178、180はトリム172を形成する合成樹脂材によって被覆されて一体とされているが、芯金178、180は別体で構成されており、しかも、僅かではあるが、芯金178の下端部と芯金180の幅方向一端部は離間しているため、芯金180は幅方向一端部の軸周りに所定角度回動可能とされ、前記第3の実施の形態における押圧部154と同様の保持手段で且つ押圧手段としての押圧部176を構成している。
【0054】
また、芯金180の上側には、固定体としての固定部181が設けられている。この固定部181は上述したトリム172の押圧部176と同様に合成樹脂材によって略車幅方向が板厚方向で略車両上下方向が幅方向の略板状とされ、その車幅方向室内側の端部でトリム172へ連結されて一体とされている。また、この固定部181の内部には芯金182が埋設されている。この芯金182は芯金180と同様にルーフパネル26の側縁下端部26Aに沿って長手とされると共に略車幅方向を幅方向とされた金属板材で、その幅方向一端は芯金178のへ連結されて芯金178と一体とされている。
【0055】
さらに、芯金180の幅方向他端側で且つ芯金180と芯金182の間には感圧センサ80が配置されており、芯金178、180、182と共にトリム172を構成する合成樹脂材により被覆されて芯金178、180、182と一体とされている。
【0056】
上記構成の挟み込み検出装置170では、上昇するドアガラス24の上端部に異物108が押圧されてドアガラス24と共に上昇すると、異物108のドアガラス24の上端部よりも車両12の室内側に突出した部分が押圧部176へ当接して、これにより押圧部176が上方へ押圧される。ここで、芯金180は芯金178とは別体で構成されており、合成樹脂材で被覆されて一体とされているものの芯金180は幅方向基端部周り(図14の矢印A方向)に回動可能であるため、異物108からの押圧力を受けることで押圧部176は芯金180に対応した部分が上方へ回動変位する。このとき、芯金178は変位しないため、芯金178と一体とされた芯金182は変位しない。したがって、芯金180と芯金182との間に配置された感圧センサ80は回動する押圧部176に押圧されて固定部181へ押し付けられる。このときの押し付け力で感圧センサ80の外皮部82が弾性変形して内部に設けられた電極86〜92が短絡する。これにより、異物108がドアガラス24の上端部とルーフパネル26の側縁との間に挟み込まれたことが検出される。
【0057】
ここで、本挟み込み検出装置170は、上述した第3の実施の形態に係る挟み込み検出装置150と同様に異物108が直接感圧センサ80を押圧せず、異物108からの押圧力を受けて回動する押圧部176が感圧センサ80を下方から押圧する構成であるため、基本的に前記第3の実施の形態に係る挟み込み検出装置150と同様の効果を得ることができる。但し、トリム172とウエザストリップ52との間で感圧センサ80を挟み付けて感圧センサ80の外皮部82を弾性変形させるのではなく、固定体としての芯金182側へ感圧センサ80を押し付ける構成である。したがって、本実施の形態では、ウエザストリップ52は通常の状態でドアガラス24の上端部が当接した場合に、ドアガラス24の上端部へ密着してシールできる程度に剛性が設定されていればよく、シール性を向上できる。
【0058】
(第5の実施の形態)
次に本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0059】
図16には本発明の第5の実施の形態に係る挟み込み検出装置200を適用した車両12の要部の断面図が示されている。
【0060】
この図に示されるように、本挟み込み検出装置200を適用した車両12のトリム202は、前記第1乃至第4の実施の形態に係る車両12とは異なり、保持部70が設けられていない。但し、このトリム202の下端側には、部分的に細幅の首部204が形成されている。
【0061】
また、このトリム202の車幅方向外側には固定体としての固定板210が設けられている。この固定板210は上述した第3の実施の形態における芯金180と同様に車幅方向が幅方向とされた板材で、その幅方向一端(車幅方向内側の端部)にはトリム202の首部204へ嵌合可能な凹部212が形成されており、この凹部212を首部204へ嵌合させることで固定板210がトリム202へ固定されるようになっている。この固定板210の幅方向他端部(車幅方向外側の端部)からは下方へ向けて支持部214が延出されており、さらに、この支持部214の下方には感圧センサ80が設けられている。この感圧センサ80の外皮部82には、外皮部82に沿って長手とされた外皮保持体216が取り付けられている。外皮保持体216の上端部には上述した支持部214に対応した溝部218が形成されており、この溝部218が支持部214へ嵌め込まれることで、外皮保持体216が支持部214に支持される。また、外皮保持体216の下端部には下方へ外皮部82の外周の曲率に応じた曲率半径を有する凹部220が形成されており、接着剤等の固着手段によって外皮部82の略上側半分が凹部220の内側へ固着されている。
【0062】
さらに、固定板210の略下方には押圧手段としての押圧板222が配置されている。押圧板222は車幅方向を幅方向とされた金属板材で、その幅方向一端側は、車幅方向内側へ且つ上方へ向けて屈曲され固定板210の凹部212近傍へ延出されている。ここで、凹部212の一対の側壁部224、226のうち、車幅方向外側に位置する側壁部224は固定板210の本体部分210Aに対して下方で且つ車幅方向外側へ向けて屈曲されており、本体部分210Aと側壁部224との間の鋭角部分に押圧板222の幅方向一端部が入り込んでいる。一方、押圧板222の幅方向中間部よりも他端側(車幅方向外側)には上方へ向けて開口した凹部228が形成されている。この凹部228の曲率は感圧センサ80の外皮部82の曲率よりも僅かに大きく、外皮部82の下半分が凹部228の内側に入り込んでいる。さらに、この凹部228の幅方向他端部(すなわち、押圧板222の幅方向他端部)は接着材等の固着手段によって外皮部82へ固着されており、感圧センサ80の外皮部82を介して固定板210へ連結されている。
【0063】
上記構成の挟み込み検出装置200では、上昇するドアガラス24の上端部に押圧されドアガラス24と共に上昇する異物108のドアガラス24の上端部よりも車両室内側へ突出した部分が押圧板222へ接触して押圧板を上側へ押圧すると、この押圧力により押圧板222が上方へ変位し、その幅方向他端側が感圧センサ80を上方へ押圧する。このときの押圧力によって、感圧センサ80の外皮部82は外皮保持体216の凹部228へ押し付けられる。外皮保持体216は固定板210の支持部214に支持されており、固定板210は凹部212がトリム202の首部204へ嵌め込まれることによりトリム202へ固定されているため、外皮部82が外皮保持体216の凹部228へ押し付けられることで、この押し付け力に外皮部82が弾性変形して電極86〜92が短絡する。これにより、異物108がドアガラス24の上端部とルーフパネル26の側縁との間に挟み込まれたことが検出される。
ここで、本挟み込み検出装置200は、固定板210に支持された外皮保持体216と押圧板222との間で感圧センサ80を挟み付けて押圧板222からの押し付け力によって感圧センサ80の外皮部82を弾性変形させる構成であり、合成樹脂材等により被覆さてはいないが、押圧板222を芯金180、固定板210を芯金182に置き換えて考えた場合、基本的に前記第4の実施の形態と同様の構成であるため、前記第4の実施の形態に係る挟み込み検出装置170と同様の作用を奏し、同様の効果を得ることができる。
【0064】
しかも、前記第4の実施の形態に係る挟み込み検出装置170とは異なり、本実施の形態に係る挟み込み検出装置200は、トリム202と押圧板222や固定板210とが別体で構成されており、固定板210の凹部212をトリム202の首部204へ嵌め込むことで固定板210等が車両12へ取り付けられる構成であるため、製造が容易となりコストも安価となる。また、感圧センサ80等を外すことも容易であるためメンテナンス等の作業性も向上する。
【0065】
なお、本実施の形態では、図16からも分かるように、単に金属板材を曲げることで固定板210に凹部212を形成して、固定板210をトリム202へ取り付けできるようにした構成であったが、例えば、図17に示されるように、凹部212に相当する取付溝238を形成する鉤状の一対の縦壁240と、本体部分210Aとを別体で構成し、後にこれらを溶接等の固着手段で一体にして形成してもよい。
【0066】
また、前記第4及び第5の実施の形態では、芯金180や押圧板222は屈曲或いは湾曲されているものの基本的に平板状であったが、例えば、図18に示されるように、芯金180(或いは押圧板222)の断面積がルーフパネル26の側縁下端部26Aに沿って(すなわち、図3及び図18の矢印FR方向に沿って)断面積が連続的に増減する断面波形状としてもよい。このように構成することで、芯金180は、車幅方向に沿った方向の剛性が強くなり、車両12の比較的室内側で異物108が押圧部176を押圧した場合でも、押圧部108の全体が変位するため、確実に異物108の挟み込みが検出できる。
【0067】
さらに、上記各実施の形態及びそれらの変形例は全て本発明をドアガラス24における異物108の挟み込み検出用として適用した構成であったが、請求項3に記載の本発明はドアガラス24における異物108の挟み込み検出用に限定されるものではない。例えば、モータ等の駆動力で車両のルーフパネルの一部或いは全てが自動開閉する自動サンルーフ装置等、基本的にモータ等の駆動力で移動体が自動開閉する構成の装置であればその移動体による挟み込み検出用として適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置を適用した車両の要部の断面図で図3の1−1線に沿った断面図である。
【図2】異物(被押圧体)がドアガラス(移動体)に押圧された状態を示す図1に対応した断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置を適用した車両の概略的な側面図である。
【図4】ドアガラス(移動体)の駆動機構の概略を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置の感圧センサの断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る挟み込み検出装置の感圧センサの斜視図である。
【図7】感圧センサを含む電気回路図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る挟み込み検出装置の構成を示す図1に対応した断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る挟み込み検出装置の感圧センサの拡大断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る挟み込み検出装置の構成を示す図1に対応した断面図である。
【図11】異物(被押圧体)がドアガラス(移動体)に押圧された状態を示す図10に対応した断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る挟み込み検出装置の変形例の構成を示す図10に対応した断面図である。
【図13】異物(被押圧体)がドアガラス(移動体)に押圧された状態を示す図12に対応した断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る挟み込み検出装置の構成を示す図1に対応した断面図である。
【図15】異物(被押圧体)がドアガラス(移動体)に押圧された状態を示す図14に対応した断面図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態に係る挟み込み検出装置の構成を示す図1に対応した断面図である。
【図17】本発明の第5の実施の形態に係る挟み込み検出装置の変形例の構成を示す図16に対応した断面図である。
【図18】芯金の変形例を示す斜視図である。
【図19】従来の挟み込み検出装置の構成の概略を示す断面図である。
【図20】従来の挟み込み検出装置においてドアガラスがウエザストリップに密着した状態を示す図19に対応した断面図である。
【符号の説明】
10 挟み込み検出装置
14 ドアパネル(開口体)
18 フロントピラー(開口体)
20 センターピラー(開口体)
22 クオータピラー(開口体)
26 ルーフパネル(開口体)
38 モータ(駆動手段)
52 ウエザストリップ(第2の実施の形態では特許請求の範囲で言うところの固定体に相当する)
70 保持部(保持手段)
80 感圧センサ
120 挟み込み検出装置
124 感圧センサ
126 保持部(保持手段)
150 挟み込み検出装置
154 押圧部(押圧手段、保持手段)
170 挟み込み検出装置
176 押圧部(押圧手段、保持手段)
181 固定部(固定体)
200 挟み込み検出装置
210 固定板(固定体)
216 外皮保持体(保持手段)
222 押圧板(押圧手段)

Claims (2)

  1. 車両のドアパネルに設けられたドアガラスを駆動手段の駆動力によって移動させて前記ドアパネル上方の開口部を開閉する車両用パワーウインドウ装置に用いられ、前記ドアガラスが前記開口部を全閉する際に、前記ドアガラスの上端部と前記開口部の縁との間に介在する異物の前記ドアガラスによる挟み込みを検出するための挟み込み検出装置であって、
    前記開口部に沿って設けられ、前記全閉状態での前記ドアガラスの上端が当接するウエザストリップと、
    前記ウエザストリップとは別に前記ウエザストリップよりも車両室内側に設けられ、前記全閉状態での前記ドアガラスの上端部の近傍へ向けて近接する如く延出されたトリムと、
    前記全閉状態における前記ドアガラスの上端部よりも車両室内側で前記トリムに保持され前記異物の前記ドアガラスの上端部よりも前記車両室内側へ突出した部分を介して前記異物が受けた押圧力を受けて前記ドアガラスによる前記異物の挟み込み状態を検出すると共に、前記押圧力によって変位可能な感圧センサと、
    前記異物からの前記押圧力で変位した前記感圧センサが当接して押し付けられる固定体と、
    を備えることを特徴とする挟み込み検出装置。
  2. 駆動手段の駆動力によって移動して開口体の開口部を開閉する移動体が前記開口部を全閉する際に、前記移動体の閉移動方向側端部と前記開口体との間に位置する被押圧体の前記移動体による挟み込みを検出するための挟み込み検出装置であって、
    前記移動体の移動軌跡の側方から前記開口部を前記全閉状態での前記移動体の閉移動方向側端部の近傍へ向けて延出された保持手段と、
    前記全閉状態における前記移動体の閉移動方向側端部の側方で前記保持手段に保持されると共に、前記被押圧体の前記移動体の閉移動方向側端部よりも前記保持手段側へ突出した部分を介して前記被押圧体が受けた押圧力を受けて前記移動体による前記被押圧体の挟み込み状態を検出する感圧センサと、
    前記感圧センサの前記移動体の閉移動方向とは反対方向側に設けられ、前記閉移動する移動体の閉移動方向側端部に押圧されて移動する前記被押圧体に押圧されて前記感圧センサへ接近する方向へ向けて変位し、前記感圧センサを押圧する押圧手段と、
    を備えることを特徴とする挟み込み検出装置。
JP03936198A 1998-02-20 1998-02-20 挟み込み検出装置 Expired - Fee Related JP3853958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03936198A JP3853958B2 (ja) 1998-02-20 1998-02-20 挟み込み検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03936198A JP3853958B2 (ja) 1998-02-20 1998-02-20 挟み込み検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11236784A JPH11236784A (ja) 1999-08-31
JP3853958B2 true JP3853958B2 (ja) 2006-12-06

Family

ID=12550939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03936198A Expired - Fee Related JP3853958B2 (ja) 1998-02-20 1998-02-20 挟み込み検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3853958B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9051767B2 (en) 2013-02-27 2015-06-09 Hyundai Motor Company Sliding door device for motor vehicle
US11679655B2 (en) 2021-08-05 2023-06-20 Honda Motor Co., Ltd. Outer pinch sensor

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000050764A (ko) 1999-01-14 2000-08-05 윤종용 광감쇠 아이솔레이터
US8397581B2 (en) 2010-03-29 2013-03-19 Honda Motor Co. Ltd. Pinch sensor with door seal
JP6516052B1 (ja) * 2018-06-25 2019-05-22 日立金属株式会社 挟み込み検知センサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9051767B2 (en) 2013-02-27 2015-06-09 Hyundai Motor Company Sliding door device for motor vehicle
US11679655B2 (en) 2021-08-05 2023-06-20 Honda Motor Co., Ltd. Outer pinch sensor

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11236784A (ja) 1999-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3831325B2 (ja) 開閉装置
CA2203431C (en) Side visor having pinching sensing member and power window apparatus using the same
US7000352B2 (en) Backdoor system of vehicle having pressure sensor for detecting object pinched by backdoor
US20090100755A1 (en) Opening/closing device
JP3853958B2 (ja) 挟み込み検出装置
JP2007056522A (ja) スライドドアの挟み込み検出構造
JP3300660B2 (ja) 自動開閉装置
JP3784969B2 (ja) 圧力検出装置
JP3291234B2 (ja) コードスイッチ端末処理方法及び圧力検知装置
JP3641127B2 (ja) 圧力検出装置
JP5188793B2 (ja) 挟み込み検出装置
US20120119538A1 (en) Door trim for vehicle
JP3788934B2 (ja) 挟み込み検出装置及び車両用バックドア装置
JP2001030764A (ja) センサ装着具及び挟み込み検知用感圧センサ装置
KR20070046292A (ko) 전동식 슬라이딩도어의 안티핀치 센서 유닛
JP4181369B2 (ja) 挟み込み検出装置
JP2007335266A (ja) 圧力検知スイッチ
JP5913494B2 (ja) 接触センサ
JPH11191338A (ja) コードスイッチ
JP2010140768A (ja) センサホルダおよびタッチセンサ
JP3334477B2 (ja) 動力付窓開閉装置
JP2005114670A (ja) 挟み込み検出装置及び荷重検出装置
KR100439909B1 (ko) 자동차의 전동식 도어 윈도 레귤레이터용 장애물 감지 기구
JP2000343951A (ja) 自動車用サンルーフ装置
JPH11238426A (ja) コードスイッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060907

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140915

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees