JP3847811B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、CCDのような撮像素子を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、撮像素子としてCDD(Charge Coupled Device :電荷結合素子)を用いたビデオカメラや電子カメラなどの撮像装置が数多く開発され販売されている。また、マルチメディア機器においては、ビデオ信号に規制されないディジタル画像データが求められている。例えば、ビデオ信号に規制されないデータを扱うようにしたディジタルカメラが実現されている。このようなディジタルカメラに使用するCCDなどの撮像素子は、ビデオ信号に規制されないことから比較的高い自由度で設計することが可能であるが、製品価格を抑制するためにはむしろビデオカメラ用の撮像素子をそのまま使用する方が好ましい。そこで、ディジタルカメラに使用したビデオムービーカメラ用撮像素子を、ビデオムービーカメラに使用したときとは異なる方法で駆動することによって、より高画質の画像データを得ることが提案されている。
【0003】
図11は、ビデオカメラ用CCDとして一般的なインターライン型CCDの概略構成を示す図である。補色市松色差順次方式の色フィルタ構成で各光電変換要素(画素)24が配列された光電変換部20は、入射した光のうち透過した4つの特定波長域の光(Mg,G,Cy,Ye)から電荷を発生する。垂直転送部(VCCD)21は、転送ゲート電極25に4つの電荷転送パルスV1 〜V4 が印加されることによって画素24のそれぞれに蓄えられた電荷を読み出し垂直方向に転送する。水平転送部22は、垂直転送部21から転送されてきた電荷を水平方向に転送する。出力アンプ23は、水平転送部22から転送されてきた電荷を電圧信号に変換して出力する。
【0004】
図11に示すように、CCDからの撮像信号は、1フィールド期間毎に全ラインの画素を走査し、奇数フィールドと偶数フィールドとで1段ずらした画素ラインを垂直転送部21で加算して読み出すフィールドモード、および1フィールド期間毎に1ラインおきの画素をインターレース走査して読み出すフレームモードのいずれかのモードによって読み出される。
【0005】
図12に、フィールドモードにおいて図11の転送ゲート電極25に印加される4つの電荷転送パルスV1 〜V4 のタイムチャートを示す。図12において、電荷転送パルスV1 〜V4 が中間電位VM と低電位VL とを繰り返すことによって電荷が転送される一方で、電荷転送パルスV1 および電荷転送パルスV3 が同時に高電位VH (読み出しパルス)になると、奇数ライン(Mg,G)の画素24および偶数ライン(Cy,Ye)の画素24から垂直転送部21へ蓄積電荷が読み出される。以後、1フィールド期間(1V)ごとに電荷転送パルスV1 および電荷転送パルスV3 が同時に高電位VH になり、全画素24から垂直転送部21への撮像信号の読み出しが行われる。このフィールドモードでは、上下の画素に蓄積された電荷が加算されるためにフレームモードに比べて垂直解像度が半分程度に減少する。
【0006】
図13に、フレームモードにおいて図11の転送ゲート電極25に印加される4つの電荷転送パルスV1 〜V4 のタイムチャートを示す。図13において、電荷転送パルスV1 〜V4 が中間電位VM と低電位VL とを繰り返すことによって電荷が転送される一方で、電荷転送パルスV1 が高電位VH (読み出しパルス)になると、奇数ライン(Mg,G)の画素24から垂直転送部21へ蓄積電荷が読み出される。次に、1フィールド期間経過後に、電荷転送パルスV3 が高電位VH (読み出しパルス)になると、偶数ライン(Cy,Ye)の画素24から垂直転送部21へ蓄積電荷が読み出される。以後、1フィールド期間ごとに電荷転送パルスV1 および電荷転送パルスV3 が交互に高電位VH になり、画素24から垂直転送部21への読み出しが行われる。
【0007】
以上説明したように、汎用的なビデオカメラ用のCCDは、フィールドモードでの駆動を前提としているため、フィールドモードで最適となるようにダイナミックレンジが設定されている。従って、このようなCCDを用いて静止画像の撮影のためにフレーム読み出しを行うと、垂直転送部21の容量を有効に生かせないために、CCDのダイナミックレンジがフィールド読み出しのときよりも狭くなってしまう。つまり、画素24の1個分の最大電荷蓄積容量が垂直転送部21の転送ゲート電極25の1段分の最大電荷蓄積容量よりも小さいために、フレームモードでは転送ゲート電極25部分よりも先に画素24部分の電荷が飽和してしまい、フィールドモードよりも飽和レベルが低くなる。
【0008】
このように、汎用CCDでは、2画素分のダイナミックレンジに対して転送ゲート電極25の1段分のダイナミックレンジが対応しているので、フレームモードにおいてフィールドモードと同等のダイナミックレンジを確保することができず、ダイナミックレンジがほぼ半減してしまう。そのため、特に、垂直高解像度を実現するためにフレーム読み出しを行い静止画像を記憶する電子カメラでは、ダイナミックレンジの減少によって画質が劣化してしまう。例えば、コントラストの高い被写体を撮像すると、信号が飽和して高彩度部分が変色したり、高輝度部分のコントラストが消失したりする。また、最近、全画素を加算せずに1フィールド期間毎に同時に読み出すことのできるCCDが開発されてきている。このようなCCDでは上下の画素からの電荷が加算されず且つ1フィールド期間毎に全画素が読み出されるので、垂直解像度の低下やダイナミックレンジの減少という問題が生じないが、かなり高価であるために安価な撮像装置に用いることができない。
【0009】
一方、不要な蓄積電荷をシリコン基板に掃き捨てることのできる縦形オーバーフロードレイン(VOD:Vertical Overflow Drain )構造を採用することによって、CCDを高感度化、広ダイナミックレンジ化することが最近の主流になっている。図14に示す画素24の基板深さ方向のポテンシャル図により、VOD構造でシリコン基板に不要な蓄積電荷を掃き捨てる原理を説明する。図14において、CCD受光面から入射した光線により画素で発生した電荷は、受光面下部のシリコン基板の電位Vsub によって規定されるポテンシャル障壁内に蓄積される。ここで、シリコン基板の電位Vsub が高いほどポテンシャル障壁のレベルは低くなり(レベル1)、シリコン基板の電位Vsub が低いほどポテンシャル障壁のレベルは高くなる(レベル2)。そこで、シリコン基板の電位Vsub をVsub (2) からVsub (1) にすることによって、不要な蓄積電荷をシリコン基板に掃き捨てることが可能になる。これを応用することによって、シリコン基板の電位Vsub の制御によって電荷蓄積のオン・オフを規定する電子シャッタを設けることができる。
【0010】
そこで、基板電位Vsub の高低によって画素に蓄積される電荷量が変化することに注目し、フレームモードでの基板電位Vsub をフィールドモードよりも低くすることで、フレームモードにおける画素の最大蓄積電荷量を増加させ、ダイナミックレンジを拡大することができる。つまり、フィールドモードでVsub (1) であった基板電位をフレームモードでVsub (2) (Vsub (1) >Vsub (2) )とすることで、ポテンシャル障壁に蓄積される電荷量、すなわちダイナミックレンジが拡大する。これによって、フレームモードでの光電変換部20と垂直転送部21との電荷飽和レベルのバランスが良くなって、トータルとしてCCDのダイナミックレンジを向上させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようにフレームモードでの基板電位Vsub をフィールドモードよりも低くした場合、高輝度被写体を撮像した際に画素24に蓄積された電荷が電荷蓄積期間であるにもかかわらず垂直転送部21へ漏れこんでしまい、ブルーミングなどの弊害が生じてしまう。そこで、本出願人は、この問題を解決するために、基板電位Vsub だけでなく転送ゲート電極25の電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベルを各モード毎に切り換え可能とし、フレームモードでの中間電位VM のレベルをフィールドモードに比べて低い電位に設定することによって、各画素24の電荷蓄積容量を拡大し且つ蓄積電荷が垂直転送部21へ漏れこまないようする発明を提案し、既に出願した(特願平6−137318号、平成6年6月20日出願)。これを図15で簡単に説明する。
【0012】
図15は、図11に示すようなCCDの光電変換部20および垂直転送部21の水平方向のポテンシャル図である。図15において、フレームモードでの電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベルをVM (2) とし、フィールドモードでの電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベルをVM (1) (VM (1) >VM (2) )とした。2つのモードでの中間電位VM のレベルをこのように設定することにより、光電変換部20と垂直転送部21との境界にあるポテンシャル障壁がフィールドモードよりもフレームモードで高くなる。従って、フレームモードでの電荷蓄積容量のレベル(レベル2)がフィールドモードでの電荷蓄積容量のレベル(レベル1)よりも高くなるので、上記のように基板電位Vsub を変更しても、フレームモードにおける蓄積電荷の垂直転送部21への漏れこみを防止することができ、結果としてブルーミングなどの弊害が抑制される。
【0013】
しかしながら、たとえフィールドモードよりもフレームモードで電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM および基板電位Vsub が低くなるようにしたとしても、中間電位VM が低くなることによって中間電位VM と低電位VL との電位差が小さくなるために、フレームモードにおける垂直転送部21での電荷の転送効率が低下してしまう。この転送効率の低下によって、画質が劣化するという問題が生じていた。
【0014】
なお、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベルだけでなく、低電位VL のレベルについてもフレームモードでフィールドモードよりも低くすることによって、垂直転送部21の電荷転送効率の低下を防止することも考えられる。しかし、この場合、各レベル設定用の回路の規模が大きくなってしまい、安価で小型の撮像装置を得ることができないという問題、および低電位VL の最低電位を設定しなければならないために撮像素子自体の設計見直しが必要になって汎用の安価な撮像素子が使用できなくなってしまうという問題が生じていた。
【0015】
そこで、本発明の目的は、静止画像を撮像するフレームモードにおいてフィールドモードと同程度に広いダイナミックレンジを有し、ブルーミングなどの弊害が生じず、且つ電荷の転送効率の高い安価な撮像装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の撮像装置は、半導体基板部の上に形成された複数の光電変換要素からなる光電変換部と、前記光電変換部からの電荷を一方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの電荷を前記一方向と交差する方向に転送する水平転送部とからなるインターライン型CCD撮像素子を有する撮像装置であって、前記撮像素子が、1フィールド期間ごとに水平方向の全ラインの前記光電変換要素を走査して上下2ラインを加算して読み出すフィールドモードと、1フィールド期間ごとに水平方向の1ラインおきの前記光電変換要素をインターレース走査して読み出すフレームモードとの2つのモードで駆動され、前記垂直転送部には、前記光電変換要素から前記垂直転送部へ電荷を読み出すための読み出し電位VH と、電荷を垂直方向に順次転送するための転送電位VM 、VL (VH >VM >VL )とを有する電荷転送パルスが印加される撮像装置において、前記フレームモードでの前記半導体基板部の電位Vsub および前記転送電位VM は、前記フレームモードの第1の期間においてその両方が前記フィールドモードでの前記半導体基板部の電位Vsub および前記転送電位VM よりも低く設定され、前記フレームモードの第2の期間において前記転送電位VM が前記第1の期間よりも高く設定されており、前記フレームモードの前記第1の期間から前記第2の期間への切り換えは、前記フレームモードで前記電荷転送パルスが最初に前記読み出し電位VH となる期間を含みその前後の期間の電荷が前記垂直転送部内を転送されない期間に行われるように構成されている。
【0017】
請求項2の撮像装置は、前記フレームモードの前記第1の期間から前記第2の期間への切り換えが、前記フレームモードで前記電荷転送パルスが最初に前記読み出し電位VH となる期間に行われるように構成されている。
【0018】
請求項3の撮像装置は、前記フレームモードの前記第2の期間での前記転送電位VM が、前記フィールドモードでの前記転送電位VM に等しい値である。
【0019】
請求項4の撮像装置は、前記フレームモードにおいて、前記撮像素子を所定時間露光してから、前記電荷転送パルスを最初に前記読み出し電位VH とする前に前記撮像素子への光線を前記撮像素子の前段に設けた遮光手段で遮光するように構成されている。
【0023】
請求項の撮像装置は、前記フィールドモードでの撮像を所定期間行った後に前記フレームモードでの撮像を行うように構成されている。
【0024】
請求項の撮像装置は、前記フィールドモードで得られた撮像信号をファインダに供給するとともに、前記フレームモードで得られた撮像信号を記録媒体に記録するように構成されている。
【0025】
請求項の撮像装置は、前記撮像素子が縦形オーバーフロードレイン構造を有している。
【0026】
請求項の撮像装置は、前記フレームモードの開始前において、前記半導体基板部の電位Vsubが前記フィールドモードにおける前記半導体基板部の電位Vsubと同等若しくはそれ以上の値となり、前記転送電位VMが前記フィールドモードにおける前記転送電位VMと同等となる期間を設けた。
【0027】
請求項の撮像装置は、前記フレームモードの前記第1の期間において、前記第2の期間への切り換えの前に前記垂直転送部で電荷を高速転送する。
【0028】
請求項10の撮像装置は、前記フレームモードで前記電荷転送パルスを最初に前記読み出し電位VHとする直前の前記電荷転送パルスを所定期間除去する。
【0029】
【作用】
請求項1の発明によると、フレームモードでの転送電位VM を第1の期間にフィールドモードよりも低くした後に第2の期間でこれよりも高くするので、フレームモードでの垂直転送部の電荷転送効率が低下することがない。
また、フレームモードで電荷転送パルスが最初に読み出し電位VH となる期間を含みその前後の期間の電荷が垂直転送部内を転送されない期間に第1の期間から第2の期間への切り換えが行われるので、転送電位VM を第2の期間で第1の期間よりも高くすることによって光電変換要素から垂直転送部に電荷が漏れこんだとしても、漏れこんだ電荷が垂直転送されることにより隣接するラインの電荷が混合することがなく、ブルーミングにより画質が劣化することがない。
また、転送電位VM を第2の期間で第1の期間よりも高く設定しても、フレームモードの第1の期間で蓄積された電荷が撮像信号として無駄なく検出されるので、実質的にダイナミックレンジが狭くなることがない。
【0030】
請求項2の発明によると、フレームモードで最初に電荷転送パルスが読み出し電位VH となる期間に第1の期間から第2の期間への切り換えが行われるので、転送電位VM を第2の期間で第1の期間よりも高くしても光電変換要素から垂直転送部に電荷が漏れこむことがほとんどない。従って、画質の劣化をより確実に防止することができる。
【0031】
請求項3の発明によると、フレームモードの第2の期間での転送電位VM が、フィールドモードでの転送電位VM に等しい値なので、フレームモードとフィールドモードとで等しい転送効率を得ることができるとともに、多数の電位を設定するための回路を設ける必要がなくなる。
【0032】
請求項4の発明によると、撮像素子を所定時間露光してから電荷転送パルスを最初に読み出し電位VH とする前に撮像素子への光線を遮光手段で遮光するようにしたので、余計な電荷が光電変換要素で発生することがなくなる。従って、請求項5のように半導体基板部の電位Vsub を制御しなくても高画質の画像を得ることができる。
【0036】
請求項の発明によると、フィールドモードでの撮像を所定期間行った後にフレームモードでの撮像を行うので、最もよいタイミングでフレームモードでの撮像を行うことができる。
【0037】
請求項の発明によると、フィールドモードで得られた撮像信号をファインダに供給するとともに、フレームモードで得られた撮像信号を記録媒体に記録するので、高解像度の静止画像を最もよいタイミングで記録媒体に記録することができる。
【0038】
請求項の発明によると、撮像素子が縦形オーバーフロードレイン構造を有しているので、電荷を光電変換要素から半導体基板部へ効率よく抜き取ることができる。
【0039】
請求項の発明によると、フレームモードの開始前に半導体基板部の電位Vsubがフィールドモードにおける半導体基板部の電位Vsubと同等若しくはそれ以上の値となり、転送電位VMがフィールドモードにおける転送電位VMと同等となる期間を設けたので、この期間に不要な電荷を光電変換要素から半導体基板部へ抜き取ることができ、不要電荷が垂直転送部に漏れこんで転送されることによる画質の劣化を防止できる。
【0040】
請求項の発明によると、フレームモードの第1の期間において、第2の期間への切り換えの前に垂直転送部で電荷を高速転送するので、これより以前に垂直転送部に漏れこんだ不要な電荷が除去され、画質の劣化を防止できる。
【0041】
請求項10の発明によると、フレームモードで電荷転送パルスを最初に読み出し電位VHとする直前の電荷転送パルスを所定期間除去するので、転送電位VMの電位を変更するタイミングの範囲を広げることができる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明を実施例につき図面を参照して説明する。
【0043】
図1は、本発明の第1実施例のディジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。図1において、撮像素子1は、被写体からの光の光信号を電気信号に変換する素子である。本実施例では、撮像素子1が、図11に示す補色市松色差順次方式の色フィルタ構成で配列されたインターライン型CDDであることを前提に説明する。タイミング信号発生回路(TG)2は、撮像素子1を動作させるために必要なタイミング信号を発生する。駆動電圧設定回路3は、撮像素子1を駆動するための駆動電圧を発生する。撮像素子駆動回路4は、タイミング信号発生回路2からの信号を撮像素子を駆動するのに必要なレベルに増幅する。
【0044】
前置処理回路5は、内部に撮像素子1の出力ノイズ除去のためのCDS(相関2重サンプリング)回路やAGC(自動利得制御)回路を含む回路である。A/D変換器6は、前置処理回路5から出力されるアナログ信号をディジタル信号に変換する。撮像信号処理回路7は、ディジタル化された信号を撮像信号処理する。記録媒体インターフェイス(I/F)8は、記録媒体9に記録のための信号を送る。操作部10は、カメラの撮像開始や撮像素子1の読み出しモードを撮影者が制御するためのものである。設定切換回路11は、操作部10によって設定された撮像素子1の読み出しモードに応じて、基板電位Vsub および電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM を切り換えるための制御信号と、タイミング信号発生回路2の信号タイミングの設定のための信号を出力する。シャッタ12は、機械的なものであり、撮像素子1に入射する光線の入射時間を制御する。EVF(ビューファインダ)13は、撮像信号処理回路7からの画像信号をディスプレイに表示する。
【0045】
次に、本実施例のディジタルカメラの動作について、その動作シーケンスを示すフローチャートである図2、電荷転送パルスV1 〜V4 などのタイミングを示す図3、および図3のaなどの部分拡大図である図4を参照して説明する。
【0046】
まず、撮影者が操作部10の第1スイッチをオンすることにより(ステップS1)、EVF13に画像を映し出すためのファインダモードが起動され、撮像信号の読み出し速度を速くすることのできるフィールドモードによる撮像動作が始まる(ステップS2)。すると、絞り(図示せず)が制御されてシャッタ12が開放状態となり、タイミング信号発生回路2で制御される撮像素子1の電子シャッタが2クロック連続で開いてから電荷転送パルスV1 、V3 が高電位VH になるまで撮像素子1が露光される。そして、この読み出しパルスVH によって、撮像素子1から1フィールド期間ごとに加算された撮像信号が読み出される。読み出された信号は、前置処理回路5でCDS処理やゲインコントロールなどの信号処理を施される。この際、ゲインコントロール回路のゲインは、撮像素子1の感度で決められるので、カメラの製造時に設定される。前置処理回路5の出力信号は、A/D変換器6でディジタル信号に変換され、撮像信号処理回路7に供給される。撮像信号処理回路7で処理された信号は動画信号としてEVF13に出力され、撮影者は撮像範囲や被写体の状況を確認することができる。
【0047】
このファインダモードでの動作はフィールド読み出しで行われるので、撮像素子1の基板電位Vsub の値を図14のVsub (1) にするとともに、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM の値を図15のVM (1) にする。これによって、ファインダモード時のダイナミックレンジおよび垂直転送効率を最適化することができる。
【0048】
図3に、撮像素子1の電荷転送パルスV1 〜V4 、基板電位Vsub (電子シャッタの開閉タイミングを示す)、シャッタ12の開閉制御信号、および基板電位Vsub と中間電位VM との切り換え信号のタイミングチャートを示す。ファインダモードにおいてはシャッタ12は常に開いており、基板に高電位の電子シャッタ開パルスを印加して画素24に蓄積された電荷を基板に逃がしてから電荷転送パルスV1 、V3 が高電位VH になるまでが撮像素子1の露光時間になる。そして、1フィールド期間(1V)毎に電荷転送パルスV1 、V3 が同時に高電位VH となり、水平方向の全ラインの画素24を走査し、上下2ラインを加算して全画素の読み出しが行われる。また、上述のように、撮像素子1の基板電位Vsub はVsub (1) であり、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM の値はVM (1) になっている。
【0049】
ここで、フィールドモードにおける駆動電圧設定回路3の動作について、駆動電圧設定回路3の部分的な等価回路図である図5を参照して説明する。フィールドモードでは、設定切換回路11からの制御信号がLレベル(レベル1)であるので、トランジスタTr1 がオフになってトランジスタTr2 のベース電位は抵抗R3 、R4 および電圧V1 で決められる電位となる。このトランジスタTr2 のベース電位がトランジスタTr2 のベース−エミッタ間レベルVbe分だけ低下し、出力端子から基板電位Vsub (1) または中間電位VM (1) として出力される。
【0050】
次に、撮影者が操作部10の第2スイッチをオンすることにより(ステップS3)、記録媒体9に静止画像を記録するための記録媒体記憶モードが起動され、フレーム読み出しによる撮像動作が始まる(ステップS4)。この記録媒体記憶モードでの動作はフレーム読み出しで行われるので、まず、撮像素子1の基板電位Vsub の値を図14のVsub (2) にするとともに、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM の値を図15のVM (2) にする。そして、すぐ後に、基板に高電位の電子シャッタ開パルスを印加してから撮像素子1への露光が始まる。その後、約1フィールド期間経過後にシャッタ12が閉じられる(ステップS5)ことによって露光が終了する。露光終了後に電荷転送パルスV3 を高電位VH にして偶数ラインの画素(Cy,Ye)24を読み出す。また、これと前後して(後で図4にて詳述する)、撮像素子1の基板電位Vsub の値をVsub (1) にするとともに、電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM の値をVM (1) にする。さらに、電荷転送パルスV3 を高電位VH にし、それから1フィールド期間経過後に電荷転送パルスV1 を高電位VH にして奇数ラインの画素(Mg,G)を読み出す(ステップS6)。
【0051】
ここで、フレームモードにおける駆動電圧設定回路3の動作について、再び図5を参照して説明する。フレームモードでは、設定切換回路11からの制御信号がHレベル(レベル2)であるので、トランジスタTr1 がオンになってトランジスタTr2 のベース電位は抵抗R3 、R4 および電圧V1 のほか、トランジスタTr1 および抵抗R2 で決められる電位となる。このときトランジスタTr2 のベース−グランド間の抵抗値が小さくなるため、トランジスタTr2 のエミッタ電位は、基板電位Vsub (1) または中間電位VM (1) よりも低いレベルの基板電位Vsub (2) または中間電位VM (2) として出力端子から出力される。
【0052】
次に、フレームモードにおける電荷転送パルスV3 を高電位VH にするタイミングと、基板電位Vsub および電荷転送パルスV1 〜V4 の中間電位VM のレベル2からレベル1への切り換えのタイミングとの関係について、図4を参照して説明する。図4は、図3のa内を拡大した撮像素子1の電荷転送パルスV1 、V3 、設定切換回路11からの基板電位Vsub および中間電位VM の切換制御信号、並びに基板電位Vsub および中間電位VM の実際の電位のタイミングチャートである。
【0053】
また、図4において、t1 は電荷転送パルスV3 が高電位VH になる直前において電荷転送パルスによる電荷転送が停止する時刻、t2 は電荷転送パルスV3 が高電位VH になる直前において電荷転送パルスV3 が低電位VL から中間電位VM になる時刻、t3 は電荷転送パルスV3 の高電位VH の開始時刻、t4 は切換制御信号がレベル2からレベル1へ切り換えられて基板電位Vsub および中間電位VM の実際の設定電位の変化が始まる時刻、t5 は基板電位Vsub および中間電位VM がレベル2となって設定電位の変化が終了する時刻、t6 は電荷転送パルスV3 の高電位VH の終了時刻、t7 は電荷転送パルスV3 が高電位VH になった直後において電荷転送パルスV3 が中間電位VM から低電位VL になる時刻、t8 は電荷転送パルスV3 が高電位VH になった直後において電荷転送パルスによる電荷転送が再開する時刻である。また、期間t1 〜t8 では電荷転送パルスV1 、V3 の電位が交互に変化しないため、電荷は垂直転送部21内を転送されない。
【0054】
本実施例のディジタルカメラでは、図4に示すように、電荷転送パルスV3 が高電位VH (読み出し電位)の時刻t4 に、基板電位Vsub および中間電位VM の切換制御信号がレベル2からレベル1へ切り換えられ、これによって、基板電位Vsub および中間電位VM の実際の電位も、電荷転送パルスV3 が高電位VH の期間の時刻t5 までにレベル2からレベル1へ切り換えられる。このように、本実施例のディジタルカメラでは、フレームモードの途中の電荷転送パルスV3 が最初に高電位VH の期間において、中間電位VM をフィールドモードと同じくVM (1) に設定するので、フレームモードでの垂直転送部21の電荷転送効率が低下することがない。切り換え制御信号は、電荷転送パルスV3 が高電位VH の期間内に基板電位Vsub および中間電位VM をレベル2からレベル1へ切り換えるために、電荷転送パルスV3 が高電位VH の期間の前半にレベル2からレベル1へ切り換えられる(|t3 〜t4 |<|t4 〜t5 |)。
【0055】
なお、中間電位VM をVM (1) に設定する時刻は、電荷が垂直転送部21内を転送されない期間t1 〜t8 であればよい。それは、以下の理由による。もし、この期間外に中間電位VM をVM (1) に設定すれば、垂直転送部21に漏れこんだ電荷が垂直転送されて隣接するラインの電荷どうしが混合され、画質が劣化してしまう。しかし、この期間内に中間電位VM をVM (1) に設定した場合、画素24から垂直転送部21に電荷が漏れこんだとしても、漏れこんだ電荷が垂直転送されることにより隣接するラインの電荷が混合することがなく、画質の劣化も生じないからである。特に、本実施例のディジタルカメラのように、電荷転送パルスV3 が最初に高電位VH の期間に中間電位VM をVM (1) に設定すると、画素24から垂直転送部21に電荷が漏れこむことがほとんどなく、ブルーミングによる画質の劣化がほとんど生じない。さらに、本実施例のディジタルカメラでは、中間電位VM を時刻t5 以降においてフィールドモード時と同じに設定するものの、時刻t5 以前のフレームモードで蓄積された電荷が撮像信号として無駄なく検出されるので、実質的にダイナミックレンジが狭くなることがない。
【0056】
また、中間電位VM をフィールドモードと同じ電位であるVM (1) に設定するので、フィールドモードとフレームモードとで等しい転送効率を得ることができ、また、電位を設定するための別の回路を設ける必要がなくなる。
【0057】
また、本実施例のディジタルカメラでは、最初に電荷転送パルスV3 を高電位VH にして、多くの撮像シーンにおいて相対的に信号レベルの高い偶数フィールドの画素(Cy,Ye)24を読み出してから、次に電荷転送パルスV1 を高電位VH にして奇数フィールドの画素(G,Mg)24を読み出す。つまり、4種類の色に対応する画素のうち、蓄積電荷が飽和する頻度が高い画素24が水平方向に配列されたラインがフレームモードで最初に読み出され、次に蓄積電荷が飽和する頻度が比較的低い画素24が水平方向に配列されたラインが読み出される。このような順序で画素24を読み出すことによって、時刻t5 で中間電位VM がVM (1) に設定されて画素24と垂直転送部21とのポテンシャル障壁が低くなっても、画素24、特に未だ読み出されていない奇数フィールドの画素(G,Mg)24から電荷が垂直転送部21に漏れこんでしまうことがほとんどなくなる。従って、画像に悪影響の生じる可能性がきわめて低くなる。
【0058】
さらに、フレームモードで電荷転送パルスV3 が最初に高電位VH の期間に基板の電位Vsub をVsub (2) からフィールドモードと同じVsub (1) に設定したので、すでに画素24の蓄積電荷飽和レベルはフィールド時と同等となり、中間電位VM を切り換えても画素24で発生した電荷が垂直転送部21に漏れこむことがない。なお、基板の電位Vsub をVsub (1) に設定する時刻は、電荷転送パルスV3 が最初に高電位VH となってから画素24の蓄積電荷が最初に飽和レベルに達するまでの期間t3 〜としてもよい。画素24の蓄積電荷が最初に飽和レベルに達するまでに基板の電位Vsub をVsub (1) に設定することが必要なのは、画素の飽和前に画素24の蓄積電荷をシリコン基板に逃がすことができて中間電位VM をVM (1) に設定したことによって画素24の蓄積電荷が転送期間内に垂直転送部21に漏れこむのを防止するためである。
【0059】
また、シリコン基板の電位Vsub をフィールドモードと同じ電位であるVsub (1) に設定するので、電位を設定するための別の回路を設ける必要がなくなる。
【0060】
なお、本実施例のディジタルスチルカメラでは、図3に示すように、電荷転送パルスV3 を高電位VH にして画素24からの読み出しを行う前にシャッタ12を閉じてそれ以降撮像素子1への光線を遮光するので、画素24からの読み出しを行った後に余計な電荷が画素24に発生せず、暗電流のみが流れる。従って、上述したようにシリコン基板の電位Vsub をVsub (1) に設定しなくても、垂直転送部21に電荷が漏れこむことがない。つまり、フレームモードでシリコン基板の電位Vsub を制御しなくても高画質の画像を得ることができる。
【0061】
以上のように、シリコン基板の電位Vsub および中間電位VM をレベル2からレベル1へ切り換えるにあたっては、図5のキャパシタC1 の値を変更することによって、この部分の時定数を制御し、切り換えのタイミングが上述の条件を満たすようにする。このキャパシタC1 は、各設定電位出力の交流インピーダンスを下げてその電位レベルを安定させるための素子である。このキャパシタC1 の影響で各レベル設定切り換え制御信号発生後、実際に印加電位が切り替わるまでには遅延が生じる。また、このキャパシタC1 以外の回路素子によっても遅延が生じる。従って、各設定電位切り換えのタイミングは以上の遅延分を考慮してなるべく早く行い、その分回路の時定数を大きくして電位の安定化を図ることが望ましい。
【0062】
以上のようにして撮像素子1から得られた撮像信号は、前置処理回路5、A/D変換器6および撮像信号処理回路7で所定の処理をされ、フレーム映像出力として記録媒体I/F8で特定フォーマットへの変換処理がされた後、記録媒体9に静止画像として記録される。
【0063】
本実施例のディジタルカメラでは、フィールドモードでの撮像を所定期間行った後にフレームモードでの撮像を行うので、スイッチの切り替えによって最もよいタイミングでフレームモードでの撮像を行うことができる。特に、フィールドモードで得られた撮像信号をEVF13に供給するとともに、フレームモードで得られた撮像信号を記録媒体9に記録するので、高解像度の静止画像を最もよいタイミングで記録媒体9に記録することができる。また、撮像素子1が縦形オーバーフロードレイン構造を有しているので、画素24に蓄積された電荷を画素24からシリコン基板へ効率よく抜き取ることができる。
【0064】
なお、時刻t5 以降のシリコン基板の電位Vsub は、フィールドモードと同じ電位に設定する必要は必ずしもなく、時刻t4 以前よりも高く設定して蓄積電荷をシリコン基板に逃がすことができればよい。また、時刻t5 以降の中間電位VM は、フィールドモードと同じ電位に設定する必要は必ずしもなく、時刻t4 以前よりも高く設定して電荷転送効率の低下による画質の劣化が防止できればよい。
【0065】
また、本実施例のディジタルスチルカメラにおいて、電荷転送パルスV3 を高電位VH にした後にシリコン基板の電位Vsub の電位を切り換え、さらに中間電位VM を切り換えるようにすると、シリコン基板の電位Vsub および中間電位VM の切り換えが行われても、読み出しの行われなかった奇数ラインの画素(Mg,G)24で発生した蓄積電荷がシリコン基板側に流れこむので、この電荷が垂直転送部21に漏れこむことがない。従って、読み出しの行われた偶数ラインの画素(Cy,Ye)24からの電荷と、読み出しの行われなかった奇数ラインの画素(Mg,G)24からの電荷とが垂直転送部21において混合されることがなくなるので、特に高輝度被写体およびその周辺に偽輪郭が生じたり、ブルーミングによる疑似信号が生じて画質が低下することがなく、より好ましい。
【0066】
次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0067】
図6は本実施例のディジタルカメラの撮像シーケンスを示すフローチャートであり、第1実施例とは、操作部第2スイッチオン(ステップS13)の後、フレーム撮影用露光準備として露光開始の前の1フィールド期間において中間電位VM のレベルをVM (2) とし、基板電位Vsub のレベルをVsub (1) とする(ステップS14)点で異なっている。こうすることで、露光準備中に電荷をシリコン基板側に逃がし、画素24から垂直転送部に漏れこむ電荷量が少なくなる。この結果、不要な電荷が垂直転送部21に漏れこんで転送されて画質が劣化するのを防止できる。
【0068】
また、図7のフローチャートのように、操作部第2スイッチオン(ステップS13)の後、フレーム撮影用露光準備として露光開始の前の1フィールド期間の中間電位VM のレベルをレベル2とし、基板電位Vsub のレベルをレベル3(レベル3>レベル1)としてもよい(ステップS14)。こうすることで、画素24の電荷がより確実にシリコン基板側に流れこんで、露光準備中に画素24から垂直転送部に漏れこむ電荷量がさらに少なくなる。この結果、不要な電荷が垂直転送部21に漏れこんで転送されて画質が劣化するのをより確実に防止できる。図8は、図7のシーケンスにおける信号のタイミングチャートである。この例では、露光時間の1フィールド期間前の画素24のダイナミックレンジはフィールド時よりもさらに狭くなり、高輝度部の電荷はほとんど基板を介して流出する。従って、図6の場合よりもさらに垂直転送部21への漏れこみは少なくなり、不要電荷の残存を防止することができる。
【0069】
次に、本発明の第3実施例について説明する。
【0070】
図9に、本実施例のディジタルカメラの信号タイミングチャートを示す。本実施例では、フレームモード開始後電荷転送パルスV3 を高電位VH にする直前に、電荷転送パルスV1 〜V4 を通常の転送パルスの20倍程度の速さで高速転送する。このようにすることで、露光時間中に垂直転送部21に漏れこんだ不要電荷を確実に除去することができ、より一層ブルーミングなどを起こしにくくなる。
【0071】
次に、本発明の第4実施例について説明する。
【0072】
図10に、本実施例のディジタルカメラの信号タイミングチャートを示す。本実施例では、フレームモード開始後電荷転送パルスV3 を高電位VH にする直前に、電荷転送パルスV1 〜V4 を10パルス分程度の所定時間除去する。このようにすることで、中間電位VM のVM (2) からVM (1) への設定電位の切り換え可能な範囲が広がる。つまり、中間電位VM を切り換えてから電荷転送パルスV3 を高電位VH にするまでの時間を長く取ることによって、図5の切り換え回路のキャパシタC1 に関する時定数を大きくとっても、垂直転送部21で電荷の転送が始まるまでに中間電位VM を切り換えを完了させることができる。この結果、より出力交流インピーダンスが低い定電圧回路を設定することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、フレームモードでの転送電位VM を第1の期間にフィールドモードよりも低くした後に第2の期間でこれよりも高くするので、フレームモードでの垂直転送部の電荷転送効率が低下することがない。また、フレームモードで電荷転送パルスが最初に読み出し電位VH となる期間を含みその前後の電荷が垂直転送部内を転送されない期間に第1の期間から第2の期間への切り換えが行われるので、転送電位VM を第2の期間で第1の期間よりも高くすることによって光電変換要素から垂直転送部に電荷が漏れこんだとしても、漏れこんだ電荷が垂直転送されることにより隣接するラインの電荷が混合することがなく、ブルーミングにより画質が劣化することがない。また、転送電位VM を第2の期間で第1の期間よりも低く設定しても、フレームモードの第1の期間で蓄積された電荷が撮像信号として無駄なく検出されるので、実質的にダイナミックレンジが狭くなることがない。従って、フレームモードにおいてフィールドモードと同程度にダイナミックレンジが広く、ブルーミングによって画質が劣化することがなく、且つ電荷の転送効率の高い安価な撮像装置を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例の撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施例の撮像装置の動作を説明するための信号のタイミング図である。
【図4】図3のタイミング図をより詳細に説明するための図である。
【図5】図1の駆動電圧設定回路3の等価回路図である。
【図6】本発明の第2実施例の撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施例の変形例の撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例の撮像装置の動作を説明するための信号のタイミング図である。
【図9】本発明の第3実施例の撮像装置の動作を説明するための信号のタイミング図である。
【図10】本発明の第4実施例の撮像装置の動作を説明するための信号のタイミング図である。
【図11】インターライン型CCDの概略構成を示す図である。
【図12】フィールドモードにおいて図11の転送ゲート電極25に印加される4つの電荷転送パルスV1 〜V4 のタイムチャートである。
【図13】フレームモードにおいて図11の転送ゲート電極25に印加される4つの電荷転送パルスV1 〜V4 のタイムチャートである。
【図14】縦形オーバーフロードレイン(VOD)構造の撮像素子の画素の基板深さ方向のポテンシャル図である。
【図15】CCDの光電変換部および垂直転送部の水平方向のポテンシャル図である。
【符号の説明】
1 撮像素子
2 タイミング信号発生回路(TG)
3 駆動電圧設定回路
4 撮像素子駆動回路
5 前置処理回路
6 A/D変換器
7 撮像信号処理回路
8 記録媒体インターフェイス(I/F)
9 記録媒体
10 操作部
11 設定切換回路
12 シャッタ
13 EVF(ビューファインダ)
20 光電変換部
21 垂直転送部(VCCD)
22 水平転送部(HCCD)
23 出力アンプ
24 光電変換要素(画素)
25 転送ゲート電極
1 〜V4 電荷転送パルス
L 電荷転送パルスの低電位
M 電荷転送パルスの中間電位
H 電荷転送パルスの高電位(読み出し電位)
sub 基板電位

Claims (10)

  1. 半導体基板部の上に形成された複数の光電変換要素からなる光電変換部と、前記光電変換部からの電荷を一方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部からの電荷を前記一方向と交差する方向に転送する水平転送部とからなるインターライン型CCD撮像素子を有する撮像装置であって、前記撮像素子が、1フィールド期間ごとに水平方向の全ラインの前記光電変換要素を走査して上下2ラインを加算して読み出すフィールドモードと、1フィールド期間ごとに水平方向の1ラインおきの前記光電変換要素をインターレース走査して読み出すフレームモードとの2つのモードで駆動され、前記垂直転送部には、前記光電変換要素から前記垂直転送部へ電荷を読み出すための読み出し電位VHと、電荷を垂直方向に順次転送するための転送電位VM、VL(VH>VM>VL)とを有する電荷転送パルスが印加される撮像装置において、
    前記フレームモードでの前記半導体基板部の電位Vsubおよび前記転送電位VMは、前記フレームモードの第1の期間においてその両方が前記フィールドモードでの前記半導体基板部の電位Vsubおよび前記転送電位VMよりも低く設定され、前記フレームモードの第2の期間において前記転送電位VMが前記第1の期間よりも高く設定されており、
    前記フレームモードの前記第1の期間から前記第2の期間への切り換えは、前記フレームモードで前記電荷転送パルスが最初に前記読み出し電位VHとなる期間を含みその前後の期間の電荷が前記垂直転送部内を転送されない期間に行われるように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記フレームモードの前記第1の期間から前記第2の期間への切り換えが、前記フレームモードで前記電荷転送パルスが最初に前記読み出し電位VHとなる期間に行われるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記フレームモードの前記第2の期間での前記転送電位VMが、前記フィールドモードでの前記転送電位VMに等しい値であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記フレームモードにおいて、前記撮像素子を所定時間露光してから、前記電荷転送パルスを最初に前記読み出し電位VHとする前に前記撮像素子への光線を前記撮像素子の前段に設けた遮光手段で遮光するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記フィールドモードでの撮像を所定期間行った後に前記フレームモードでの撮像を行うように構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記フィールドモードで得られた撮像信号をファインダに供給するとともに、前記フレームモードで得られた撮像信号を記録媒体に記録するように構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記撮像素子が縦形オーバーフロードレイン構造を有していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記フレームモードの開始前において、前記半導体基板部の電位Vsubが前記フィールドモードにおける前記半導体基板部の電位Vsubと同等若しくはそれ以上の値となり、前記転送電位VMが前記フィールドモードにおける前記転送電位VMと同等となる期間を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記フレームモードの前記第1の期間において、前記第2の期間への切り換えの前に前記垂直転送部で電荷を高速転送することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記フレームモードで前記電荷転送パルスを最初に前記読み出し電位VHとする直前の前記電荷転送パルスを所定期間除去することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像装置。
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