JP3846439B2 - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド自動車に関し、詳しくは、駆動輪に接続された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関および電動機と、該内燃機関の吸気系の負圧を利用して該内燃機関内部を換気する換気手段とを備えるハイブリッド自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動車としては、エンジンのピストンとシリンダとの隙間からクランクケース内に抜ける未燃焼のガス(ブローバイガス)を吸気系に還元してクランクケース内を換気するシステムを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このシステムでは、エンジンの吸気系の負圧を利用してクランクケース内のブローバイガスを吸気系に吸引させて再燃焼させると共にエアをクランクケース内に導入してクランクケース内を換気している。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−63036号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうしたシステムでは、エンジンのみを搭載する通常の自動車であれば十分に機能させることができるものの、エンジンとモータとを備えるハイブリッド自動車では、十分に機能させることができない場合が生じる。これは、ハイブリッド自動車では、エンジン効率の悪い低負荷の運転領域ではエンジンを停止させてモータのみを運転して走行することができるから、エンジンは常に効率の高い高負荷の領域で運転される状態となり、吸気系の負圧が十分に上昇しないことに基づいている。
【0005】
本発明のハイブリッド自動車は、こうした問題を解決し、ハイブリッド自動車に搭載される内燃機関内の換気を十分に行なうことのできるようにすることを目的の一つとする。また、本発明のハイブリッド自動車は、ハイブリッド自動車に搭載される内燃機関内の換気を換気システムを変更することなく内燃機関と電動機の制御により実行することを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明のハイブリッド自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明のハイブリッド自動車は、
駆動輪に接続された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関および電動機と、該内燃機関の吸気系の負圧を利用して該内燃機関の内部を換気する換気手段とを備えるハイブリッド自動車であって、
要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを運転制御する運転制御手段と、
所定の換気条件が成立したとき、前記運転制御手段による制御に代えて前記要求動力が前記駆動軸に出力されると共に前記換気手段による換気が促進されるよう前記内燃機関と前記電動機とを運転制御する換気時運転制御を行なう換気時運転制御手段と
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明のハイブリッド自動車では、運転制御手段が、要求動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電動機とを運転制御し、所定の換気条件が成立したとき、換気時運転制御手段が、運転制御手段による制御に代えて要求動力が駆動軸に出力されると共に内燃機関内の換気が促進されるよう内燃機関と電動機とを運転制御するから、ハイブリッド自動車における要求動力の出力と内燃機関内の換気の促進とを内燃機関と電動機との運転制御により適切に実施することができる。
【0009】
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記換気時運転制御手段は、前記内燃機関が第1所定時間に亘って運転されたときを前記所定の換気条件の一つとして前記換気時運転制御を行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、より適切なタイミングで内燃機関内の換気を実施することができる。
【0010】
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記換気時運転制御手段は、前記内燃機関の停止が指示されたときを前記所定の換気条件の一つとして前記換気時運転制御を行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、より適切なタイミングで内燃機関内の換気を実施することができる。
【0011】
さらに、本発明のハイブリッド自動車において、前記換気時運転制御手段は、前記内燃機関の吸気系の負圧が高くなる運転領域で該内燃機関が運転されるよう該内燃機関と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明のハイブリッド自動車において、前記換気時運転制御手段は、前記内燃機関がアイドリング運転されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より簡単な処理により内燃機関内の換気を実施することができる。
【0012】
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記換気時運転制御手段は、第2所定時間に亘って前記換気時運転制御を行なう手段であるものとすることもできる。
【0013】
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を電力に変換すると共に残余を前記駆動軸に伝達する動力変換伝達手段を備え、前記運転制御手段は、要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記動力伝達変換手段とを運転制御する手段であり、前記換気時運転制御手段は、前記要求動力が前記駆動軸に出力されると共に前記内燃機関内の換気が促進される運転領域で該内燃機関が運転されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記動力伝達変換手段とを運転制御する手段であるものとすることもできる。この態様の本発明のハイブリッド自動車において、前記運転制御手段は、前記内燃機関が高効率の運転領域で運転されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記動力伝達変換手段とを運転制御する手段であり、前記換気時運転制御手段は、前記運転制御手段により運転される前記内燃機関の運転領域と同一出力上であって該運転領域よりも低トルク高回転となる運転領域で該内燃機関が運転されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記動力伝達変換手段とを運転制御する手段であるものとすることもできる。これらの各態様の本発明のハイブリッド自動車において、前記動力変換伝達手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸とに各々接続された3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力機構と、前記第3の軸に接続された発電可能な第2の電動機とを備え、前記電動機は、前記駆動軸に接続されてなるものとすることもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力入出力機構30と、動力入出力機構30に接続された発電可能なモータMG1と、同じく動力入出力機構30に接続されたモータMG2と、モータMG1およびモータMG2との間で電力のやり取りを行なうバッテリ50と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0015】
図2は、エンジン22の構成の概略を示す構成図である。エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄されたエアをスロットルバルブ124を介して吸気管126内に吸入する共に吸入されたエアとインジェクタ128からのガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ130を介して燃焼室内に吸入して点火プラグによる電気火花により爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。このエンジン22は、ピストン132のシリンダ134との隙間からクランクケース136内に抜ける未燃焼のガス(ブローバイガス)を再び吸気管126に戻して燃焼室で再燃焼させるブローバイガス還元システム90を備えている。ブローバイガス還元システム90は、クランクケース136内の空間とシリンダヘッドカバー138内の空間とを連絡する連絡通路92と、主としてスロットルバルブ124の上流側からシリンダヘッドカバー138内へエアを導入するエア通路94と、主として流量調節バルブ98を介してシリンダヘッドカバー138内のブローバイガスをスロットルバルブ124の下流側(吸気管126)へ導出するブローバイガス通路96とを備えて構成されており、吸気管126内の負圧に応じて流量調節バルブ98の開度を調整することによりクランクケース136内のブローバイガスを連絡通路92,ブローバイガス通路96を介して吸気管126へ還元する。特に、スロットルバルブ124の下流側(吸気管126)が高負圧となるエンジン22の低負荷運転時には、その負圧によりエア通路94を介してクランクケース136内にエア(新気)が導入され、クランクケース136内を換気(浄化)できるようになっている。これにより、ブローバイガスがクランクケース136内に溜まることによる不都合(例えば、エンジン22内の腐食やエンジンオイルの劣化)を回避することができる。
【0016】
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により運転制御(例えば、燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御,ブローバイガス換気制御など)されている。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な信号、例えば、図示しないがクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサからのクランクポジションや、エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサからの冷却水温、燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ130や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサからのカムポジション、スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットルポジション、エンジン22の負荷としての吸入負圧を検出するバキュームセンサからの吸入負圧などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を運転するための種々の制御信号、例えば、インジェクタへの駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータへの駆動信号、イグニッションコイルへの制御信号、流量調節バルブ98への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。また、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0017】
動力入出力機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。この動力入出力機構30のキャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比ρ(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。また、サンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力をキャリア34側に出力してエンジン22をクランキングして始動させることもできる。したがって、モータMG1をエンジン22の始動を担うスタータモータとして機能させることもできる。また、リングギヤ32は、ベルト36,ギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して車両の駆動輪39a,39bに機械的に接続されているから、リングギヤ32に出力された動力は、ベルト36,ギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力されることになる。なお、駆動系として見たときの動力入出力機構30に接続される3軸は、キャリア34に接続されたエンジン22の出力軸であるクランクシャフト26,サンギヤ31に接続されモータMG1の回転軸となるサンギヤ軸31aおよびリングギヤ32に接続されると共に駆動輪39a,39bに機械的に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aとなる。
【0018】
モータMG1およびモータMG2は、共に発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2から生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1とモータMG2とにより電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により運転制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を運転制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。この回転数Nm1,Nm2は、モータMG1がサンギヤ31に接続されていると共にモータMG2がリングギヤ32に接続されていることから、サンギヤ軸31aやリングギヤ軸32aの回転数Ns,Nrとなる。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を運転制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0019】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値や電圧センサにより検出された端子間電圧に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0020】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量に対応したアクセル開度APを検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度AP,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0021】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、基本的には、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度APと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力入出力機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を運転制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力入出力機構30とモータMG1とモータMG2とによりトルク変換されて要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を運転制御する充放電運転モード、低速走行時や低出力要求時などにエンジン22の運転を停止してモータMG2から要求動力に見合う動力がリングギヤ軸32aに出力されるよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
【0022】
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、ブローバイガス還元システム90によりエンジン22のクランクケース136内のブローバイガスを換気させる際のエンジン22やモータMG1,MG2の動作について説明する。図3は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ハイブリッド自動車20の運転モードが前述の通常運転モード,充放電運転モードのうちのいずれかに設定されているときに所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
【0023】
運転制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセル開度APや車速V,バッテリECU52により演算される残容量SOCなど制御に必要な信号を入力し(ステップS100)、入力したアクセル開度APと車速Vとに基づいて駆動軸(リングギヤ軸32a)に要求される要求動力P*を設定する(ステップS102)。ここで、要求動力P*は、実施例では、アクセル開度APと車速Vと駆動軸に要求される要求トルクT*との関係を予め求めてトルク設定マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度APと車速Vとが与えられると、トルク設定マップから対応する要求トルクT*を導出し、これに車速Vと換算係数rを乗じたもの(リングギヤ軸32aの回転数に相当)を設定するものとした。なお、トルク設定マップの一例を図4に示す。
【0024】
続いて、バッテリ50の充放電量Pb(充電側を正とする)を設定する(ステップS104)。バッテリ50の充放電量Pb*は、基本的には、バッテリ50の残容量(SOC)が適正残容量(例えば、60〜70%)となるように設定することにより行なわれる。要求動力P*と充放電量P*とが設定されると、両者の和をとりエンジン22が出力すべき目標出力Pe*を設定する(ステップS106)。
【0025】
そして、クランクケース136内の換気の実行要求を示すフラグである換気実行要求フラグFを入力し(ステップS107)、フラグFの値が値1であるか否か、すなわち換気の実行が要求されているか否かを判定する(ステップS108)。クランクケース内136のブローバイガスの換気の要求は、具体的には、ブローバイガスがクランクケース136内に溜まり換気を要するタイミング、例えば、エンジン22が所定時間以上(例えば、5min以上)に亘って継続して運転されたときのタイミングで換気実行要求フラグFに値1がセットされることにより行なわれる。この換気実行要求フラグFは、図5に例示するフラグ設定処理ルーチンの実行により設定される。以下、図3の運転制御ルーチンの説明を一旦中断して、図5のフラグ設定処理ルーチンについて説明する。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
【0026】
フラグ設定処理ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、エンジンECU24からエンジン22の状態を入力し(ステップS150)、入力した状態からエンジン22が運転中であるか否かを判定する(ステップS152)。エンジン22が運転中であると判定されると、エンジン22の運転時間を示す運転時間カウンタC1の値が閾値C1ref以上であるか否かを判定し(ステップS154)、運転時間カウンタC1の値が閾値C1ref未満のときにはカウンタC1の値を値1だけカウントアップして(ステップS156)、本ルーチンを終了する。前述したように、フラグ設定処理ルーチンは所定時間毎に繰り返し実行されるから、カウンタC1のカウントアップは、カウンタC1の値が閾値C1ref以上となるまで所定時間毎に繰り返されることになる。閾値C1refは、クランクケース136内のブローバイガスの換気を要するエンジン22の継続運転時間(例えば、5min)に相当する値として予め設定されている閾値である。なお、エンジン22が運転中でない、即ち、エンジン22が停止していると判定されると、カウンタC1の値を値0にクリアして(ステップS168)、本ルーチンを終了する。
【0027】
運転時間カウンタC1が閾値C1ref以上,即ちエンジン22の継続運転時間が所定時間以上と判定されると、エンジン22のクランクケース136内のブローバイガスの換気が必要であると判断して、換気の実行を要求するフラグである換気実行要求フラグFを値1にセットする(ステップS158)。このフラグFの値に基づいて行なわれるエンジン22やモータMG1,モータMG2の運転制御処理については後述する。
【0028】
換気実行要求フラグFを値1にセットすると、このフラグに基づいて実行される換気の実行時間を示す換気時間カウンタC2を値1だけカウントアップして(ステップS160)、カウンタC2の値が閾値C2ref以上となるまでカウントアップを繰り返す(ステップS162)。ここで、閾値C2refは、換気の実行に必要な時間(例えば、30sec)に相当する値として予め設定されている閾値である。カウンタC2の値が閾値C2ref以上になると、換気の実行を終了させるために換気実行要求フラグFを値0にリセットすると共に(ステップS164)、換気時間カウンタC2を値0にリセットし(ステップS166)、エンジン22の運転時間カウンタC1を値0にリセットして(ステップS168)、本ルーチンを終了する。
【0029】
図3の運転制御ルーチンのステップS108の処理に戻って、エンジン22のクランクケース136内のブローバイガスの換気が要求されていないと判定、すなわち換気実行要求フラグFの値が値0であると判定されると、ステップS106で設定された目標出力Pe*を出力可能なエンジン22の運転ポイント(トルクと回転数により定まるポイント)のうちエンジン22が最も効率よく運転できるポイントをエンジン22の目標トルクTe*,目標回転数Ne*として設定する(ステップS112)。目標出力Pe*を出力可能な運転ポイントのうちエンジン22が効率よく運転できる運転ポイントを目標回転数Ne*と目標トルクTe*として設定する様子を図6に示す。図中、曲線Aはエンジン最適動作ラインであり、曲線Bは目標出力Pe*における出力一定曲線である。図示するように、エンジン最適動作ラインAと目標出力Pe*の出力一定曲線Bとの交点の運転ポイントでエンジン22を運転すれば、エンジン22から目標出力Pe*を効率よく出力することができる。したがって、ステップS112の処理は、この運転ポイントの回転数とトルクを目標回転数Ne*と目標トルクTe*として設定する処理となる。実施例では、目標出力Pe*と、目標出力Pe*とエンジン最適動作ラインとの交点における運転ポイントの回転数とトルクとの関係を予め実験などにより求めてマップとしてROM74に記憶しておき、目標出力Pe*が与えられるとマップから対応する回転数とトルクとを導出して目標回転数Ne*と目標トルクTe*として設定するものとした。
【0030】
目標トルクTe*と目標回転数Ne*とが設定されると、設定したエンジン22の目標回転数Neと車速Vから比例的に求まるリングギヤ軸32aの回転数と動力入出力機構30のギヤ比ρ(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)とにより例えば次式(1)を用いてモータMG1の目標回転数Nm1*を設定し(ステップS116)、設定したエンジン22の目標トルクTe*と動力入出力機構30のギヤ比ρとにより例えば次式(2)を用いてモータMG1の目標トルクTm1*を設定すると共にエンジン22の目標トルクTe*と動力入出力機構30のギヤ比ρと要求トルクT*とにより例えば次式(3)を用いてモータMG2の目標トルクTm2*を設定する(ステップS118)。
【0031】
Nm1*=(1+ρ)×Ne*/ρ−V・r/ρ (1)
Tm1*=−Te*×ρ/(1+ρ) (2)
Tm2*=T*−Te*×1/(1+ρ) (3)
【0032】
こうしてエンジン22の目標トルクTe*やモータMG1の目標回転数Nm1*および目標トルクTm1*,モータMG2の目標トルクTm2*を設定すると、目標トルクTe*でエンジン22を運転制御すると共に目標回転数Nm1*および目標トルクTm1*でモータMG1を運転制御し、目標トルクTm2*でモータMG2を運転制御して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。エンジン22やモータMG1,モータMG2の運転制御は、具体的には、ハイブリッド用電子制御ユニット70が目標トルクTe*をエンジンECU24に出力することによりエンジンECU24が目標トルクTe*に見合うトルクがエンジン22から出力されるようエンジン22を制御することにより行なわれ、ハイブリッド用電子制御ユニット70が目標トルクTm1*,目標回転数Nm1*,目標トルクTm2*をモータECU40に出力することによりモータECU40が目標トルクTm1*,目標回転数Nm1*でモータMG1が運転されるようモータMG1を制御すると共に目標トルクTm2*に見合うトルクがモータMG2から出力されるようモータMG2を制御することにより行なわれる。
【0033】
ステップS108の判定処理において、クランクケース136内のブローバイガスの換気が要求されていると判定されると、エンジン22の目標出力Pe*が閾値Pref以下であるか否かを判定し(ステップS110)、目標出力Pe*が閾値Pref以下であると判定されると、目標出力Pe*を出力可能なエンジン22の運転ポイントのうちクランクケース136内のブローバイガスを換気するのに適した適正換気領域内の運転ポイントをエンジン22の目標トルクTe*と目標回転数Ne*として設定する(ステップS114)。目標出力Pe*を出力可能な運転ポイントのうちエンジン22(クランクケース136)内のブローバイガスの換気に適した運転ポイントを目標回転数Ne*と目標トルクTe*として設定する様子を図7に示す。図中、曲線Aはエンジン最適動作ラインであり、曲線Bは目標出力Pe*における出力一定曲線であり、領域Cはクランクケース136内の換気に適した所定トルク以下で所定回転数以下のエンジン22の適正換気領域であり、曲線Dはエンジン22が適正換気領域Cで運転可能な目標出力の上限値(閾値Pref)である。図示するように、エンジン22が効率よく運転できる運転ポイント(Te1,Ne1)よりも低トルク高回転数側の運転ポイント(Te2,Ne2)をエンジン22の目標トルクTe*と目標回転数Ne*として設定すれば、クランクケース136内のブローバイガスの換気を効果的に実行できる。エンジン22をその運転効率の高くなる高負荷(高トルク)で運転すると吸気管126内の負圧は低い状態となるから、エアクリーナ122からのエアはクランクケース136内へ導入されにくい。このため、ブローバイガスがクランクケース136内に溜まりエンジン22内の腐食やエンジンオイルの劣化などの悪影響を招く。一方、エンジン22の運転ポイントを変更して一時的に低負荷(低トルク)で運転すれば、吸気管126内の負圧を高い状態にすることができるから、この高負圧を利用してエアクリーナ122からのエアをクランクケース136内に大量に導入することができ、ブローバイガスとエアとが交換されてクランクケース136内を効果的に換気することができるのである。換気運転時のエンジン22の目標トルクTe*と目標回転数Ne*は、実施例では、目標出力Pe*を出力できる適正換気領域C内のエンジン22の運転ポイントのうち最も回転数が低いポイント(図7におけるTe2,Ne2)を設定するものとした。勿論、適正換気領域Cの範囲内で目標出力Pe*を出力できる運転ポイントであれば、如何なるポイントに設定するものとしてもよい。なお、ステップS110の処理においてエンジン22の目標出力Pe*が閾値Prefよりも大きいときには目標出力Pe*上でエンジン22の運転ポイントをどのように変更しても適正換気領域C内でエンジン22を運転させることはできないから、ステップ112の処理を実行、すなわちエンジン22が効率よく運転できるポイントを目標トルクTe*と目標回転数Ne*として設定する。
【0034】
こうしてエンジン22の目標トルクTe*と目標回転数Ne*とが設定されると、モータMG1の目標回転数Nm1*,目標トルクTm1*,モータMG2の目標トルクTm2*を各々設定し(ステップS116,S118)、エンジン22やモータMG1,モータMG2を制御する処理を行なって(ステップS120)、本ルーチンを終了する。
【0035】
続いて、実施例のハイブリッド自動車20の運転モードの設定が通常運転モードや充放電運転モードからモータ運転モードに変更されたときのエンジン22やモータMG1,MG2の動作について説明する。図8は、実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるエンジン停止時運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、運転モードがモータ運転モードに変更されたときから所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
【0036】
エンジン停止時運転制御ルーチンが実行されるとハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセル開度APや車速Vを入力し(ステップS200)、入力したアクセル開度APと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求トルクT*を設定する(ステップS202)。この要求トルクT*の設定は、図3の運転制御ルーチンのステップS102の処理と同様の処理により行なうことができる。そして、エンジン22の目標トルクTe*を値0に、モータMG1の目標トルクTm1*を値0に、モータMG2の目標トルクTm2*を要求トルクT*に設定し(ステップS204)、前述の換気時間カウンタC2と同様の換気時間カウンタC3の値が閾値C3ref以上であるか否かを判定する(ステップS206)。カウンタC3の値が閾値C3ref未満であると判定されると、エンジン22をアイドリング運転で運転制御すると共にモータMG1を目標トルクTm1*(値0)で運転制御し、モータMG2を目標トルクTm2*(値T*)で運転制御して(ステップS208)、換気時間カウンタC3の値を値1だけカウントアップする処理を行なって(ステップS210)、本ルーチンを終了する。これにより、エンジン22は低負荷で運転されることになるから、吸気管126内の負圧を高い状態とすることができ、エアクリーナ122からのエアがエア通路92を介してクランクケース136内へ導入されてブローバイガスの換気を促進させることができる。一方、このエンジン停止時運転制御ルーチンの実行が繰り返されて、カウンタC3の値が閾値C3ref以上となるまでカウントアップ、即ち、閾値C3refに対応する所定時間(例えば、30sec)に亘ってアイドリング運転が継続されると、燃料カットでエンジン22を運転制御すると共にモータMG1を目標トルクTm1*(値0)で運転制御し、モータMG2を目標トルクTm2*(値T*)で運転制御して(ステップS212)、カウンタC3の値を値0にリセットする処理を行なって(ステップS214)、本ルーチンを終了する。
【0037】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、通常は、エンジン22を高効率の高負荷領域で運転し、クランクケース136内のブローバイガスを吸気管126内の負圧を利用してエアクリーナ122からのエア(スロットルバルブ124の上流側のエア)と交換して換気を行なう際には、吸気管126内の負圧が高い状態となるようエンジン22を低負荷領域で運転するから、全体のエネルギ効率の低下を抑えながら、クランクケース136内のブローバイガスを効果的に換気することができる。もとより、目標出力Pe*が出力されるようにエンジン22の運転ポイントを低負荷側に変更して制御するから、クランクケース136内の換気を行なう際でも、運転者が要求する要求動力P*を駆動軸に出力することができる。
【0038】
また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、運転モードの設定がモータ走行モードに変更されたとき、即ちエンジン22の運転停止が要求されたときには、エンジン22を所定時間に亘ってアイドリング運転してから停止させるから、アイドリング運転により吸気管126内の負圧を高い状態とすることができ、クランクケース136内の換気を効果的に行なうことができる。もとより、モータMG2からの出力により運転者が要求する要求動力P*を駆動軸に出力することができる。
【0039】
実施例のハイブリッド自動車20では、図3の運転制御ルーチンのステップS110の処理において、エンジン22の目標出力Pe*が閾値Prefよりも大きいと判定、即ちエンジン22が適正換気領域Cの範囲内で運転できないと判定されたときにはステップS114の処理(クランクケース136内の換気を促進させるための処理)を行なわないものとしたが、残容量SOCなどからバッテリ50の放電が許容される場合であればステップS114の処理を実行するものとしてもよい。この場合、例えば、図3のステップS106で設定された目標出力Pe*を閾値Prefに再設定してステップS114の処理を行なうと共にステップS106で設定された目標出力Pe*と閾値Prefとの偏差の動力がバッテリ50の放電を伴ってモータMG2から出力されるようにエンジン22,モータMG1,モータMG2を制御すればよい。
【0040】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の運転中に図3に例示する運転制御ルーチンを実行し、エンジン22の停止の際に図8に例示するエンジン停止時運転制御ルーチンを実行するものとしたが、いずれか一方のみを実行するものとしてもよい。また、エンジン22の停止の際に必ず図8に例示するエンジン停止時運転制御ルーチンを実行するものに限られず、例えば、エンジン22が所定時間以上に亘って運転された後にエンジン22の停止が要求されたときに図8に例示するエンジン停止時運転制御ルーチンを実行するものとしてもよい。また、これらの他に、モータMG1を駆動してバッテリ50を充電する際や、エアコンのコンプレッサを駆動する際,エンジン22の冷却水の水温を上昇させる際などにエンジン22の運転に伴ってクランクケース136内の換気を促進させるためのエンジン22およびモータMG1,モータMG2の制御処理を実行するものとしてもよい。
【0041】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の停止が要求されたときに、エンジン22を一時的にアイドリング運転の状態にしてから停止させるものとしたが、必ずしもアイドリング運転の状態でエンジン22を運転させる必要はなく、図7に例示する適正換気領域Cの範囲内であれば、如何なる運転領域でエンジン22を運転させるものとしてもよい。
【0042】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22と、エンジン22のクランクシャフト26に接続されると共に駆動軸に接続された3軸式の動力入出力機構30と、動力入出力機構30に接続されたモータMG1と、駆動軸に接続されたモータMG2とを備えるいわゆる機械分配型のハイブリッド自動車として構成するものとしたが、図9に例示するハイブリッド自動車で示すように、エンジン22と、エンジンの22のクランクシャフトに接続されたインナーロータ202と駆動輪39a,39bに接続された駆動軸に取り付けられたアウターロータ204とを有しインナーロータ202とアウターロータ204との電磁的な作用により相対的に回転するモータ200と、駆動軸に直接動力が出力可能に駆動軸に機械的に接続されたモータMG2と備えるいわゆる電気分配型のハイブリッド自動車として構成することもできる。なお、図9のハイブリッド自動車において、図1に例示する実施例のハイブリッド自動車20の同一の構成については同一の符号を付した。また、エンジンとモータとを用いて走行可能なハイブリッド自動車であれば、その他のハイブリッド自動車にも適用可能である。
【0043】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 ブローバイガス還元システム90を備えるエンジン22の構成の概略を示す構成図である。
【図3】 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図4】 アクセル開度APと車速Vと要求トルクT*との関係の一例を示すトルク設定マップである。
【図5】 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるフラグ設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図6】 目標出力Pe*を出力可能な運転ポイントのうちエンジン22が効率よく運転できる運転ポイントを目標回転数Ne*と目標トルクTe*として設定する様子を示す説明図である。
【図7】 目標出力Pe*を出力可能な運転ポイントのうちエンジン22(クランクケース136)内のブローバイガスの換気に適した運転ポイントを目標回転数Ne*と目標トルクTe*として設定する様子を示す説明図である。
【図8】 実施例のハイブリッド自動車20のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるエンジン停止時運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図9】 変形例のハイブリッド自動車の構成の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジンECU、26クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力入出力機構、31 サンギヤ、31a サンギヤ軸、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、36 ベルト、37 ギヤ機構、39a,39b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転数センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 ブローバイガス還元システム、92 連絡通路、94 エア通路、96 ブローバイガス通路、98 流量調節バルブ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 吸気管、128 インジェクタ、130 吸気バルブ、132 ピストン、134 シリンダ、136 クランクケース、138 シリンダヘッドカバー、MG1,MG2 モータ、200 モータ、202 インナーロータ、204 アウターロータ。

Claims (9)

  1. 駆動輪に接続された駆動軸に動力を出力可能な内燃機関および電動機と、該内燃機関の吸気系の負圧を利用して該内燃機関の内部を換気する換気手段とを備えるハイブリッド自動車であって、
    要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを運転制御する運転制御手段と、
    前記内燃機関から出力すべき目標出力が前記換気手段による換気を適正に行なうことができる条件を含む所定の換気条件が成立したとき、前記目標出力を出力可能な運転ポイントのうち前記換気手段による換気を適正に行なうことができる適正換気領域内の運転ポイントで該内燃機関が運転されると共に前記要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを運転制御する換気時運転制御を行なう換気時運転制御手段と
    を備えるハイブリッド自動車。
  2. 請求項1記載のハイブリッド自動車であって、
    前記換気時運転制御手段は、前記内燃機関が第1所定時間に亘って運転されたときを前記所定の換気条件の一つとして前記換気時運転制御を行なう手段である
    ハイブリッド自動車。
  3. 請求項1または2記載のハイブリッド自動車であって、
    前記換気時運転制御手段は、前記内燃機関の停止が指示されたときを前記所定の換気条件の一つとして前記換気時運転制御を行なう手段である
    ハイブリッド自動車。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載のハイブリッド自動車であって、
    前記換気時運転制御手段は、前記内燃機関の吸気系の負圧が高くなる運転領域で該内燃機関が運転されるよう該内燃機関と前記電動機とを制御する手段である
    ハイブリッド自動車。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載のハイブリッド自動車であって、
    前記適正換気領域は、高効率な領域より低トルクの領域である
    ハイブリッド自動車。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載のハイブリッド自動車であって、
    前記換気時運転制御手段は、第2所定時間に亘って前記換気時運転制御を行なう手段である
    ハイブリッド自動車。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載のハイブリッド自動車であって、
    前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を電力に変換すると共に残余を前記駆動軸に伝達する動力変換伝達手段を備え、
    前記運転制御手段は、要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記動力伝達変換手段とを運転制御する手段であり、
    前記換気時運転制御手段は、前記目標出力を出力可能な運転ポイントのうち前記換気手段による換気を適正に行なうことができる適正換気領域内の運転ポイントで該内燃機関が運転されると共に前記要求動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記動力伝達変換手段とを運転制御する手段である
    ハイブリッド自動車。
  8. 請求項7記載のハイブリッド自動車であって、
    前記運転制御手段は、前記内燃機関が高効率の運転領域で運転されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記動力伝達変換手段とを運転制御する手段であり、
    前記換気時運転制御手段は、前記運転制御手段により運転される前記内燃機関の運転領域と同一出力上であって該運転領域よりも低トルク高回転となる運転領域で該内燃機関が運転されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記動力伝達変換手段とを運転制御する手段である
    ハイブリッド自動車。
  9. 請求項7または8記載のハイブリッド自動車であって、
    前記動力変換伝達手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸とに各々接続された3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力が決定されると残余の1軸に入出力される動力が決定される3軸式動力入出力機構と、前記第3の軸に接続された発電可能な第2の電動機とを備え、
    前記電動機は、前記駆動軸に接続されてなる
    ハイブリッド自動車。
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