JP3844115B2 - アクリル樹脂被覆金属板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は建材、電気製品等に使用されるアクリル樹脂被覆金属板及びその製造方法に関し、更に詳しくは、粗粒アクリル樹脂を含有したアクリル樹脂が被覆されることにより、表面に凹凸模様を有するアクリル樹脂被覆金属板及びその製造方法に関する。
背景技術
従来、アクリル樹脂を被覆したアクリル樹脂被覆金属板は、皮膜表面に各種模様を形成することにより意匠性を付与し、建材等の分野を中心に使用されている。
アクリル樹脂被覆金属板に意匠性を付与する方法としては、樹脂皮膜の表面に、印刷を施すことにより模様を形成し、意匠性を付与する方法や、各種模様が彫刻された金属ロールを、加熱した樹脂皮膜表面に圧着し、彫刻模様を皮膜に転写することにより意匠性を付与する方法、あるいは前記2種の方法を併用して意匠性を付与する方法等が用いられている。
しかしながら、印刷により意匠性を付与する方法は、印刷工程が加わることによりコストが高くなり、また、金属ロールにより意匠性を付与する方法は、金属ロールの製作コストが高く、また、皮膜に模様を転写するためには、ある程度皮膜厚が厚いことが必要であり、皮膜コストが高くなる。
本発明は上記の欠点を解消するもので、粗粒アクリル樹脂を含有したアクリル樹脂皮膜を金属板の表層に被覆することにより、彫刻した金属ロール等を用いることなく、簡単かつ安価に凹凸模様が形成でき、皮膜厚が薄い場合においても凹凸感を有するアクリル樹脂被覆金属板及びその製造方法を提供することにある。
発明の開示
本発明のアクリル樹脂被覆金属板は、表面処理された金属板の表層に、接着層を介して凹凸模様のアクリル樹脂皮膜を有するアクリル樹脂被覆金属板において、アクリル樹脂皮膜が平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂を1種以上と、平均粒径20〜200μmの粗粒アクリル樹脂を1種以上含有していることを特徴とし、粗粒アクリル樹脂は架橋されていることが望ましい。
また、前記粗粒アクリル樹脂は、平均粒径20〜100μmの架橋された粗粒アクリル樹脂1種以上と平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクリル樹脂1種以上とからなることが望ましい。
さらに、前記アクリル樹脂皮膜中のアクリル樹脂と粗粒アクリル樹脂の割合がアクリル樹脂10〜95%、粗粒アクリル樹脂5〜90%であることが好ましく、さらに、前記アクリル樹脂皮膜中のアクリル樹脂と架橋された粗粒アクリル樹脂と架橋されていない粗粒アクリル樹脂の割合が平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂10〜90%、平均粒径20〜100μmの架橋された粗粒アクリル樹脂5〜85%、平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクリル樹脂5〜85%であることが望ましい。
また、前記被覆金属板は、凹凸模様の凸部膜厚の最大値x(μm)が次式▲1▼で表される関係を満足し、凹部の膜厚の最低値y(μm)との比が次式▲2▼で表される関係を満足していることが望ましい。
20 ≦ x ≦ 400 ・・・▲1▼
0.10 ≦ y/x ≦ 0.95 ・・・▲2▼
本発明のアクリル樹脂被覆金属板の製造方法は、平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂1種以上を10〜95重量部と平均粒径20〜200μmの粗粒アクリル樹脂1種以上を5〜90重量部混合して計100重量部としたアクリル樹脂混合物と可塑剤10〜100重量部、希釈剤5〜100重量部を混合撹拌してゾルを製造し、該ゾルを接着剤を塗布し焼き付けされた金属板の表面に任意のコーターにより塗布し加熱した後、冷却固化することを特徴とし、粗粒アクリル樹脂が架橋されていることが望ましい。
また、アクリル樹脂混合物が平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂10〜90重量部、平均粒径20〜100μmの架橋された粗粒アクリル樹脂5〜85重量部、平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクリル樹脂5〜85重量部を混合して100重量部としたものであることが好ましい。
発明の実施の形態
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において用いられる表面処理された金属板は金属表面にZn,Ni,Cr,Al,Cu,Sn単独あるいは、これらの金属を含む合金めっき、複合めっきあるいはクロム酸塩処理、リン酸塩処理などの化成処理や塗布型の化成処理を施したものが含まれる。また、これらの表面処理を組み合わせても差し支えない。勿論、金属板の表裏は異なる表面処理であっても差し支えない。次に、上述の表面処理された金属板に粗粒アクリル樹脂を含有したアクリル樹脂皮膜が形成されるのに先だって接着剤が塗布される。本発明に用いる接着剤としては、特に限定されるものではないが、一般には、アクリル系あるいはポリエステル系のものが適している。上述の金属板表面に粗粒アクリル樹脂を含有したアクリル樹脂皮膜が形成される。その、アクリル樹脂皮膜の形成は、アクリルゾルを塗布後、加熱、冷却することにより行われる。
アクリルゾルの配合は、平均粒径1〜1.0μmのアクリル樹脂10〜95重量部と平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクリル樹脂又は架橋された粗粒アクリル樹脂1種以上を、5〜90重量部混合して計100重量部としたアクリル樹脂混合物か、もしくは平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂10〜90重量部と、平均粒径20〜100μmの架橋された粗粒アクリル樹脂5〜85重量部と、平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクリル樹脂5〜85重量部混合して計100重量部としたアクリル樹脂混合物かを、可塑剤10〜100重量部と、希釈剤5〜100重量部とを混合したものからなる。さらにこれに着色剤等の任意の配合剤を加えても差し支えない。
平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂の組成、製造方法は特に限定されるものではない。このアクリル樹脂としてはポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等が好ましく、また、メタクリル酸メチル−メタクリル酸エチル共重合体等のアクリル樹脂系の共重合体であっても差し支えない。その平均粒径は1μmより小さいとゾル粘度の増加が生じ、塗装性が悪くなるので好ましくなく、10μmより大きいとゾルになりにくくなるので好ましくない。また、その配合量は10重量部〜95重量部が好ましく、10重量部より少ないと、ゾルの流動特性が悪くなり、塗装性が悪くなるので好ましくなく、95重量部より多いと、粗粒アクリル樹脂の割合が少なくなり、凹凸感が乏しくなるので好ましくない。
平均粒径20〜200μmの粗粒アクリル樹脂の組成、製造方法は特に限定されるものではない。この粗粒アクリル樹脂としてはポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸エチル等が好ましく、また、メタクリル酸メチル−メタクリル酸エチル共重合体等のアクリル樹脂系共重合体であっても差し支えない。その平均粒径は20μmより小さいと皮膜の凹凸感が乏しくなり、また、200μmを超えると皮膜が厚くなりすぎるためコストが高くなるので好ましくない。その配合量は5〜90重量部が好ましく、90重量部より多いとゾルの流動特性が悪くなることから、塗装性が悪くなり、また、凹凸感もそれほど向上しないので好ましくなく、5重量部より少ないと凹凸感が乏しくなるので好ましくない。また粗粒アクリル樹脂は架橋、着色されていても差し支えない。
粗粒アクリル樹脂が架橋されている場合、アクリルゾルを加熱ゲル化させる際、溶融しにくくなるため粗粒アクリル樹脂により形成される皮膜表面の凹凸がよりシャープになり、架橋されていない場合に比べエンボス感、艶消し感が優れまた、1〜10μmのアクリル樹脂を架橋した場合よりもスクラッチ等によって傷がつきにくく、皮膜表面を手で触った際の指紋跡も付きにくい皮膜を得ることができる。
また、平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクル樹脂により凹凸を形成することによりエンボス感を付与し、平均粒径20〜100μmの架橋された粗粒アクリル樹脂により皮膜表面にシャープな凹凸を付与して表面光沢を制御することにより、上述と同様のエンボス感、艶消し感、耐スクラッチ性、耐指紋性等に優れる皮膜を得ることが可能である。この場合、架橋されていない粗粒アクリル樹脂の平均粒径は20μmより小さいと皮膜表面の凹凸感が乏しくなるので好ましくなく、また、200μmを超えると、皮膜が厚くなりすぎ、皮膜コストが高くなるので好ましくない。その配合量は、5〜85重量部が好ましく、85重量部より多いと架橋された粗粒アクリル樹脂との合計が90重量部を超えるため、ゾルの流動特性が悪くなることから、塗装性が悪くなるので、好ましくなく、5重量部より少ないと凹凸感が乏しくなるので好ましくない。また、架橋された粗粒アクリル樹脂の平均粒径は20μmより小さいと形成される凹凸が微細になり、スクラッチ時等に凹凸が破壊され、傷が付き易く耐スクラッチ性に劣り、また耐指紋性も劣るので好ましくない。また、100μmより大きいと形成される凹凸が大きくなるため、光沢を低下させる効果が低くなるので好ましくない。その配合量は、5〜85重量部が好ましく、85重量部より多いと架橋されていない粗粒アクリル樹脂との合計が90重量部を超えるため、ゾルの流動特性が悪くなることから、塗装性が悪くなるので好ましくなく、5重量部より少ないと光沢低下効果が低くなるので好ましくない。
また、粗粒アクリル樹脂が着色されている場合、凹凸模様に加え柄模様の形成が可能となる。
アクリルゾルの可塑剤としては、ジブチルフタレート(以下「DBP」と略す)、ブチルベンジルフタレート(以下「BBP」と略す)等のフタル酸エステル系、トリクレジルフォスフェート(以下「TCP」と略す)、ジフェニルデシルフォスフェート(以下[DPDP]と略す)等のリン酸エステル系等が好ましく、また、2種以上を混合して用いても差し支えない。その配合量は、10〜100重量部が好ましく、10重量部より少ないと加工性が悪くなり、100重量部より多いと経時において皮膜表面に可塑剤がブリードする場合があるので好ましくない。
希釈剤としては、特に制限されるものではなくエチルセロソルブ、ナフサ、ミネラルスピリット等ポリ塩化ビニルゾル等の希釈剤として一般に用いられる希釈剤であれば差し支えない。また、2種以上を混合して用いても差し支えない。その配合量は5〜100重量部が好ましく、5重量部以下だと加熱ゲル化後の加熱残分が多く凹凸感が乏しくなり、100重量部以上だと、加熱ゲル化時に希釈剤の沸きが生じゲル化後の皮膜に微細な孔が生じるので好ましくない。
着色剤は、通常樹脂の着色に用いられている無機顔料もしくは有機顔料もしくはその混合物と分散剤からなるものであれば差し支えない。無機顔料としては二酸化チタン、チタンブラック等が含まれる。有機顔料としては、フタロシアニンブルー、ジオキサジンバイオレット等が含まれる。分散剤としては可塑剤等が含まれる。その配合量は5〜50重量部が好ましい。5重量部より少ないと皮膜の隠ぺい性が劣り、50重量部より多いと、過剰配合となり、皮膜コストアップとなるので好ましくない。
上記アクリルゾルの金属板表面への塗布方法は特に限定されるものではないが、一般に金属板の塗装において用いられるロールコーター、カーテンフローコーター等による塗装方法を用いることができる。ロールコーターによる製造工程の略図を図2に示す。金属板1の表面に接着剤塗布ロール5にて接着剤を塗布した後、焼き付け加熱炉6にて焼き付けを行い、冷却装置7にて冷却を行い、接着剤層2を形成した後、ゾルコーターロール10にて粗粒アクリル樹脂9を含むアクリルゾル8が塗布される。このとき、ゾルコーターロール10とドクターロール11の隙間は、ゲル化後の皮膜が式▲1▼および式▲2▼の条件を満足する様に設定する必要がある、ゾルの塗布後、焼き付け加熱炉12にて到達板温200〜220℃で加熱し、ゲル化させたのち冷却装置13により冷却して凹凸模様を有するアクリル樹脂被覆金属板を作製する。
図2の製造工程において、ゾルコーターロール10およびドクターロール11で構成されているロールコーターはカーテンフローコーターもしくはその他の塗装装置に変えることが可能であり、カーテンフローコーターを用いる場合は、ロールコーターにおいて、ゾルコーターロール10とドクターロール11の隙間調整により、ゲル化後の皮膜が式▲1▼および式▲2▼の関係を満足するようにしたのと同様に、カーテンフローコーターにおいても塗装ヘッドのスリット巾をゲル化後の皮膜が式▲1▼および式▲2▼の関係を満足する様に調整する必要がある。その他のコーターにおいても、ゲル化後の皮膜が式▲1▼および式▲2▼の条件を満足する様に塗装条件を設定する必要がある。
上記方法により作製されたアクリル樹脂被覆金属板の断面図を図1に示す。本発明の凹凸模様を有するアクリル樹脂被覆金属板は、図1に示す凹凸模様の凸部の膜厚の最大値x(μm)が式▲1▼で表される関係を満足し、凹部の膜厚の最低値y(μm)との比が式▲2▼で表される関係を満足している必要がある。式▲1▼において、配合する粗粒アクリル樹脂の平均粒径の最低値が20μmであることから、xの最低値は20μmとなり、また、粗粒アクリル樹脂の平均粒径の最大値が200μmであることから、式▲2▼の条件を満たすような凹凸感のある皮膜を得るためには、xの最大値は400μmである必要がある。xの最大値値が400μmを越えると、平均粒径200μmの粗粒アクリル樹脂が皮膜中に埋もれてしまい、式▲2▼の条件を満たすような凹凸感のある表面を得ることができない。式▲2▼において、y/xが0.1より小さいと粗粒アクリル樹脂により形成された凸部が皮膜から脱落しやすくなり、0.95より大きいと凹凸感が乏しくなり、一般の彫刻した金属ロールにより転写された凹凸皮膜と同等の凹凸感が得られず意匠性が劣るので好ましくない。
本発明のアクリル樹脂被覆金属板は次に示す方法で、ゾル塗装性、凹凸感、折り曲げ加工性、粗粒アクリル樹脂の被膜への密着性を評価し、凹凸皮膜の凸部の膜厚の最大値xと凹部の膜厚の最低値yの比y/x、光沢度を測定した。
(1)ゾル塗装性の評価方法
アクリルゾルの塗装後の表面状態を目視により評価した。
〔評価〕 ○:良好(塗装欠陥なし)
×:不良(塗装欠陥あり)
(2)凹凸感の評価方法
2次元粗度計により皮膜表面の中心線平均粗さRaを測定し評価した。評価基準としては、砂目模様を彫刻した金属ロールの模様を転写した一般のエンボス加工アクリル樹脂皮膜の内、中心線平均粗さが最も低いレベル(Ra=1.0μm)のものを基準とし、中心線平均粗さがこれ以上の場合を凹凸感良好、これ未満の場合を不良とした。
〔評価〕 ○:良好(Ra≧1.0μm)
×:不良(Ra<1.0μm)
(3)折り曲げ加工性の評価方法
90°折り曲げ試験により加工部の皮膜割れを目視により評価した。
〔評価〕 ○:良好(皮膜割れなし)
×:不良(皮膜割れあり)
(4)粗粒アクリル樹脂の被膜への密着性の評価方法
被膜表面をコインスクラッチし、その後の皮膜表面凹凸の凸部の状態を目視にて観察した。
〔評価〕 ○:良好(凸部の脱落なし)
×:不良(凸部の脱落あり)
(5)凹凸皮膜の凸部の膜厚の最大値xと凹部の膜厚の最小値yの比y/xの測定方法
凹凸皮膜の凸部の膜厚の最大値xはマイクロメーターによる膜厚測定により求めた。凹部の膜厚の最低値yは、2次元粗度計により、最大高さRmaxを求め、xからRmaxを差し引くことにより求めた。以上の方法により求めたx、およびyの値からy/xの値を求めた。
(6)光沢度の測定方法
光沢度計により光沢度(60°グロス)の測定を行った。
実施例
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1〜10
めっき処理後、化成処理を施した板厚0.5mmの軟鋼板表面に接着剤を5μm(乾燥膜厚)塗布した後、ガスオーブンにて板温220℃で焼き付けを行い空冷した後、ロールコーターにて表1、2に示す配合のアクリルゾルを塗布し、その後ガスオーブンにて板温200℃〜220℃で加熱を行い、その後、水冷を行いアクリル樹脂被覆金属板を作製した。
表3に示すように、本発明の実施例1〜10のアクリル樹脂被覆金属板は、ゾル塗装性、凹凸感、折り曲げ加工性に優れていた。
(比較例1〜4)
めっき処理後、化成処理を施した板厚0.5mmの軟鋼板表面に接着剤を5μm(乾燥膜厚)塗布した後、ガスオーブンにて板温220℃で焼き付けを行い空冷した後、ロールコーターにて表4、5に示す配合のアクリルゾルを塗布し、その後ガスオーブンにて板温200℃〜220℃で加熱を行い、その後、水冷を行いアクリル樹脂被覆金属板を作製した。
表6に示すように、比較例1〜4のアクリル樹脂被覆金属板は、ゾル塗装性、凹凸感、折り曲げ加工性を同時に満足するものは得られなかった。
産業上の利用可能性
本発明の凹凸模様を有するアクリル樹脂被覆金属板は意匠性および加工性に優れ、また、本発明の製造方法によれば、模様を彫刻した金属ロール等を用いずに凹凸模様が形成でき、また、模様を彫刻した金属ロールにより模様を転写する方法においては転写困難な薄膜においても、凹凸感が付与出来ることから、経済性にも優れ、建材用等の化粧鋼板として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明のアクリル樹脂被覆金属板の断面図である。図2は、本発明のアクリル樹脂被覆金属板製造工程の模式図である。
Claims (8)
- 表面処理された金属板の表層に、接着層を介して凹凸模様のアクリル樹脂皮膜を有するアクリル樹脂被覆金属板において、
前記アクリル樹脂皮膜が平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂1種以上を10〜95重量部と、平均粒径20〜200μmの粗粒アクリル樹脂1種以上を5〜90重量部と、を含有して計100重量部としたアクリル樹脂混合物であることを特徴とするアクリル樹脂被覆金属板。 - 前記粗粒アクリル樹脂が架橋されていることを特徴とする請求項1記載のアクリル樹脂被覆金属板。
- 前記粗粒アクリル樹脂が、平均粒径20〜100μmの架橋された粗粒アクリル樹脂1種以上と平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクリル樹脂1種以上とからなることを特徴とする請求項1記載のアクリル樹脂被覆金属板。
- アクリル樹脂皮膜中のアクリル樹脂と架橋された粗粒アクリル樹脂と架橋されていない粗粒アクリル樹脂の割合が、平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂10〜90重量部、平均粒径20〜100μmの架橋された粗粒アクリル樹脂5〜85重量部、平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクリル樹脂5〜85重量部であることを特徴とする請求項3記載のアクリル樹脂被覆金属板。
- 前記アクリル樹脂皮膜の凹凸模様の凸部膜厚の最大値x(μm)が次式(1)で表される関係を満足し、凹部の膜厚の最低値y(μm)との比が次式(2)で表される関係を満足していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアクリル樹脂被覆金属板。
20 ≦ x ≦ 400 ・・・(1)
0.10 ≦ y/x ≦ 0.95 ・・・(2) - 平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂1種以上を10〜95重量部と平均粒径20〜200μmの粗粒アクリル樹脂1種以上とを5〜90重量部混合して計100重量部としたアクリル樹脂混合物に、可塑剤10〜100重量部、希釈剤5〜100重量部を混合撹拌してゾルを製造し、該ゾルを接着剤を塗布し焼き付けされた金属板の表面に任意のコーターにより塗布し加熱した後、冷却固化することを特徴とするアクリル樹脂被覆金属板の製造方法。
- 前記粗粒アクリル樹脂が架橋されていることを特徴とする請求項6記載のアクリル樹脂被覆金属板の製造方法。
- 前記アクリル樹脂混合物が、平均粒径1〜10μmのアクリル樹脂10〜90重量部、平均粒径20〜100μmの架橋された粗粒アクリル樹脂5〜85重量部、平均粒径20〜200μmの架橋されていない粗粒アクリル樹脂5〜85重量部を混合して100重量部としたものであることを特徴とする請求項6記載のアクリル樹脂被覆金属板の製造方法。
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