JP3841724B2 - 粉末化粧料の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粉末化粧料、特にスキンケア効果と優れた使用感触を有する粉末化粧料の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧料等に皮膚疾患や肌荒れ、にきび等に対する改善予防効果を付与する有効成分として、消炎剤や抗炎症作用を有するとされる動植物の抽出エキス、或いは保湿・保水作用の高いアミノ酸や多糖、脂質、天然高分子等が知られている。これらは皮膚(患部)の炎症や角質層の水分の消失を防ぐ能力に優れているために従来用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来はいずれにおいてもその改善・予防効果は必ずしも十分ではなかった。さらに、肌荒れ改善を目的とする有効成分として従来検討されてきた有機高分子等の分子状薬剤は、皮膚に対する浸透性を有し、皮膚内部にまで経皮吸収されるため場合によっては皮膚に他の影響を与える可能性がある。そこで、粉体のような皮膚内部へ浸透しない固形物を有効成分として肌荒れ改善に用いることができればより安全性を高めることができる。しかしこのような技術は従来知られていない。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は優れたスキンケア性を有し、且つ良好な使用性を有する粉末化粧料の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究した結果、平均粒子径が1.0μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体と、平均粒子径が1〜20μmの高分子球状弾性粉体と、さらに粉体もしくは粉体と油分を揮発性溶媒中で媒体攪拌ミルを用いて高分散化することにより、優れたスキンケア性を有し、且つなめらかで肌当たりがよいため肌への負担が少ない粉末化粧料が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明にかかる粉末化粧料の製造方法は、平均粒子径が1.0μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体、平均粒子径が1〜20μmの高分子球状弾性粉体、その他の粉末成分、及び結合剤としての油性成分を溶媒中で混合してスラリーとする工程を含み、前記混合を媒体攪拌ミルを用いて行い、各種粉末成分を高分散化し、粉末成分表面を油性成分で均一に被覆することを特徴とする。
【0007】
また、前記製造方法において、微粒子酸化亜鉛の複合体は微粒子酸化亜鉛が1〜60質量%のシリカで被覆あるいは複合化処理されているものであることが好適である。
また、前記製造方法において、媒体攪拌ミルに用いる媒体としてビーズを用いることが好適である。
また、前記製造方法において、前記スラリーを容器内に充填して吸引プレス成型する工程、または前記スラリーを容器内に充填して乾燥または吸引プレスした後さらにプレスする工程を含むことが好適である。
また、前記製造方法において、微粒子酸化亜鉛またはその複合体の配合量が1〜10質量%であることが好適である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。本発明の粉末化粧料は、皮膚疾患、肌荒れ、にきび等に対する改善防止効果を有する成分として、平均粒子径が1.0μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体を用いる。
【0009】
微粒子酸化亜鉛は皮膚疾患、肌荒れ、にきび等に対して優れた改善防止効果を有する。これは本発明者らの研究によれば次の作用によると考えられる。すなわち、微粒子酸化亜鉛はプラスミノーゲンアクチベーターと呼ばれるプロテアーゼに対し、他の粉体に比して特異的に高い吸着作用を有する。プラスミノーゲンアクチベーターとはプラスミンの前駆体であるプラスミノーゲンに特異的に働いて、それを活性なプラスミンに変換するプロテアーゼである。そして肌荒れや角化異常を伴う種々の皮膚疾患の病像形成には、プラスミンやプラスミノーゲンアクチベーターといった線溶系酵素(プラスミノーゲン活性化系酵素)の活性変化が深く関与していることが近年明らかにされつつある。したがって、微粒子酸化亜鉛を成分として含む化粧料等を肌に塗布した場合、微粒子酸化亜鉛がプラスミノーゲンアクチベーターを効率的に吸着し、且つその活性を効果的に阻害することで皮膚疾患、肌荒れ、にきび等に対して優れた改善防止効果を有するものと考えられる。
なお、プラスミノーゲンアクチベーターにはウロキナーゼと組織型プラスミノーゲンアクチベーターと呼ばれる2種類があり、前者は健常な表皮で、後者は主に病的な表皮においてその存在が認められているが、微粒子酸化亜鉛はこの両方のプラスミノーゲンアクチベーターに対し吸着・活性阻害作用を有する。
【0010】
このような肌荒れ等に対する優れた改善防止効果は、酸化亜鉛の平均粒子径が1.0μm以下の微粒子酸化亜鉛を用いた場合に顕著に発揮される。また、酸化亜鉛をH、COの様な還元雰囲気で焼成すると蛍光を発する酸化亜鉛が得られることが知られているが(特開平5−117127)、これらの蛍光酸化亜鉛にはいずれの方法によって製造されたものであっても、プラスミノーゲンアクチベーター吸着・活性阻害作用、並びに肌荒れ等改善作用はほとんど認められない。
【0011】
―般に、酸化亜鉛の製造法は亜鉛板を適当な炉中で強熱酸化する乾式法と、水酸化亜鉛、硝酸亜鉛などを強熱して酸化亜鉛を得る方法や硫酸亜鉛あるいは塩化亜鉛に炭酸ナトリウム溶液を加えて塩基性炭酸亜鉛を沈澱させ、これを洗浄、乾燥後、強熱して酸化亜鉛を得る湿式法とに大別される。本発明に用いる微粒子酸化亜鉛を製造する際にはこれらいずれの方法を用いることもできるが、両製造方法により得られた微粒子酸化亜鉛を比較すると、乾式で製造されたものがその効果において優れている傾向にある。
【0012】
本発明における微粒子酸化亜鉛の複合体とは、化粧品用の粉体と微粒子酸化亜鉛の複合体であれば特に限定するものではない。例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、窒化ホウ素等の無機粉末、二酸化チタン等の無機白色系顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、バルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の無機パール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料等の化粧品用粉体上に、微粒子酸化亜鉛を複合化したものや、微粒子酸化亜鉛表面にシリカや二酸化チタンなどを被覆した粉体等が挙げられる。さらに、必要に応じて上記複合体に、シリカや二酸化チタンを被覆することもある。微粒子酸化亜鉛を化粧品用粉体に被覆する手法としては、湿式法、メカノケミカル法などの乾式法、スプレードライ法により乾燥する際に複合化する方法等が挙げられる。
また、本発明に用いる微粒子酸化亜鉛は、必要に応じてシリコーン処理等で疎水化してもよい。
【0013】
また、シリカで被覆した微粒子酸化亜鉛を用いた場合には肌荒れ等の改善防止効果がさらに向上し、しかも病的皮膚炎などを生じている敏感肌に対しての刺激性も低減することから、特にシリカ被覆微粒子酸化亜鉛が好適に用いられる。
【0014】
微粒子酸化亜鉛表面に被覆するシリカの割合としては、1〜60質量%、特に5〜40質量%が好適である。被覆するシリカの割合が1質量%未満、あるいは60質量%を超えた場合には肌荒れ等の改善防止効果が十分に発揮されず好ましくない。
【0015】
なお、製造方法や被覆構造の異なるシリカ被覆酸化亜鉛がいくつか知られているが(特開平3−183620、特願平9−529975、特開平10−87434、特開平11−193354)、本発明に用いられるシリカ被覆微粒子酸化亜鉛は、微粒子酸化亜鉛に対するシリカの質量比が前記範囲内であれば、いずれの製造方法あるいは被覆構造であっても構わない。
【0016】
以上のように、微粒子酸化亜鉛は肌荒れ等に対して優れた改善防止効果を有し、これを配合した化粧料にも同様の効果が付与される。しかし、微粒子酸化亜鉛やそのシリカ複合体は軋み感がひどく、十分に肌荒れ等の改善防止効果を実現できる程度の量で微粒子酸化亜鉛またはそのシリカ複合体を化粧料に配合した場合にも、実際に使用した際に強い軋み感が残ってしまう。したがって、肌への負担も高いと考えられる。
さらに、微粒子酸化亜鉛またはそのシリカ複合体を化粧料に配合した場合、パウダリーファンデーションなどの粉末固形化粧料の硬度が急激に硬くなり、取れが悪くなってしまう。
【0017】
そこで、化粧料に配合する成分として微粒子酸化亜鉛と共に高分子球状弾性粉体を用い、化粧料製造時にこれらと他の粉体や油分を媒体攪拌ミルを用いて混合・分散することにより、前記した微粒子酸化亜鉛に起因する軋み感は解消され、なめらかで肌あたりの良い使用感触を有する化粧料が得られる。
【0018】
このように高分子球状弾性粉体を用い、且つ各成分を同時に揮発性溶媒中で媒体攪拌ミルを用いて高分散化し、且つ油分により粉末表面を十分に被覆することで、優れたスキンケア性と使用性を併有する粉末化粧料が得られる。
高分子球状弾性粉体は凝集しやすく通常のディスパー等を用いて分散処理を行ったとしても一次粒子に近い状態まで分散させることができない。また、凝集状態のまま高分子球状弾性粉体を用いたとしても前記した効果を得ることができない。
さらに、高分子球状弾性粉体を一次粒子に近い状態まで高分散化するために媒体攪拌ミルで高分子球状弾性粉体を処理した後、他の粉末成分等と通常のディスパー等を用いて混合したとしても前記した効果は得られず、各粉末、油性成分を同時に媒体攪拌ミルを用いて分散処理することによってのみ十分な使用性が得られる。
【0019】
本発明に用いられる高分子球状弾性粉体は、化粧品で使用されるものであれば特に制限はなく、例えばシリコーン、ナイロン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、テフロン、セルロース等が挙げられる。中でもオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体が好ましく、これは市販品から容易に入手でき、例えばトレフィルE−506C(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)が好適である。
高分子球状弾性粉体の大きさとしては平均粒子径が1〜20μmのものが好ましい。平均粒子径が1μm以下のものは、滑らかさに欠け、軋み感が感じられ、平均粒子径が20μmを超えるとざらつき感が感じられるので好ましくない。
また、その配合量としては化粧料全量に対して1〜50質量%が好ましい。1質量%未満だと、肌荒れ改善効果を有する微粒子酸化亜鉛の軋み感を打ち消すことができず、肌への塗布時に軋み感が感じられる。また、50質量%を超えると、肌への塗布時に上滑り感が感じられ、また耐衝撃性の低下も見られる。
【0020】
本発明で用いる媒体攪拌ミルとしては、バスケットミルなどのバッチ式ビーズミル、横型・縦型・アニュラー型の連続式のビーズミル、サンドグラインダーミル、ボールミルなどが好適なものとして例示される。しかし、本発明の目的を達成できるものであればその限りではない。
媒体攪拌ミルで行う湿式分散に用いる溶媒としては、水、アルコール、へキサン、トルエン、塩化メチレン、グリセリン、シリコーン等が挙げられる。
また、媒体攪拌ミルに用いるビーズとしては、ガラス、アルミナ、ジルコニア、スチール、フリント石等を原料としたビーズが使用可能であるが、特にガラス、ジルコニア製が好適である。また、ビーズ径の大きさとしては、直径0.3〜10mm程度のものが好ましい。ビーズ径が0.3mm未満だと、細かすぎてビーズ洗浄に非常に手間がかかってしまい、10mmを超えると大きすぎて粉末の分散が不十分となってしまうので好ましくない。
【0021】
本発明の化粧料には、上記成分の他に、通常化粧料に用いられる水、油分、粉体(顔料、色素、樹脂)、表面撥水処理剤、界面活性剤、フッ素化合物、樹脂、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、無機系を含む。UV−A、Bのいずれに対応していても構わない)、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤等の成分を同時に配合することができる。
【0022】
油分としては、例えばジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサンの他、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、スクワラン、流動パラフィン、軽質イソパラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライト、セレシン等の各種炭化水素油、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、バチルアルコール等の高級アルコール、セチル−2−エチルへキサノエート、2−エチルへキシルパルミテート、2−オクチルドデシルミリステート、ネオぺンチルグリコール−2−エチルへキサノエート、トリオクタン酸グリセリド、2−オクチルドデシルオレエート、イソプロピルミリステート、ミリスチルミリステート、トリイソステアリン酸グリセリド、トリオレイン酸グリセリド、トリヤシ油脂肪酸グリセリド等のエステル類、オリーブ油、アボガド油、ホホバ油、ヒマワリ油、サフラワー油、椿油、シア脂、マカデミアナッツ油、ミンク油、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、ヒマシ油等の油脂、モクロウ等のロウ類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロカーボン等のフッ素系油分、トリメチルシロキシケイ酸、MDQレジン等のシリコーンレジン、高分子シリコーンゴム、アクリル変性シリコーン共重合体等の高分子類等が挙げられる。
【0023】
粉体としては、例えばタルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、窒化ホウ素等の無機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色系顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、バルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の無機パール顔料;アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料;赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号等の有機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、青色1号等のジルコニウムレーキ、バリウムレーキ、アルミニウムレーキ等の有機レーキ顔料;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素等が挙げられる。
【0024】
表面撥水処理剤としては、例えばシリコーン、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アミノ酸、アルキルフォスフェート、カチオン活性剤、パーフルオロアルキルリン酸、デキストリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0025】
界面活性剤としては、通常化粧料に配合されうる界面活性剤であれば、その
イオン性の種類・有無に関わらず用いることができる。アニオン界面活性剤としては例えばセッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレン(以下、POEと略する)ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POEステアリルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルへキシルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、ドデシルべンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルべンゼンスルホン酸塩、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ロウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0026】
カチオン界面活性剤としては、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のジアルキルジメチルアンモニクム塩、塩化セチルピリジウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルべンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化べンザルコニウム、塩化べンゼトニウム等が挙げられる。
【0027】
両性界面活性剤としては、例えば2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム等のイミダゾリン系両性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸べタイン等のべタイン系両性界面活性剤等が挙げられる。
【0028】
親油性非イオン系界面活性剤としては、例えばソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリン等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0029】
親水性非イオン性界面活性剤としては、例えばPOEソルビタンモノステアレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノオレエート等のPOEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリンモノイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEステアリルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル、プルロニック等のプルアロニック型類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPと略する)セチルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合体、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEミツロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪族アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられる。また、これら界面活性剤は1種あるいは2種以上を任意に選択して配合することができる。
【0030】
また、必要に応じてグリセリン、ソルビトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3ブチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコジド、グルコース等の保湿剤を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0031】
本発明の化粧料の形態としては、ファンデーション、白粉、口紅、アイシャドウ、チーク、マスカラ、アイライナー等のメイクアップ化粧料や、クレンジング、パック、サンスクリーン剤等の基礎化粧料が挙げられる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、配合量は質量%で示す。
<実使用性評価>
肌荒れ防止効果試験
1.試料の調製
表1に示す処方のパウダリーファンデーション(試験例1〜6)を製造し、活性剤によって惹起される肌荒れに対する防止効果を評価した。
各パウダリーファンデーションは次のように製造した。すなわち、処方中の粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型した。
【0033】
2.肌荒れ防止効果の判定
男性パネルの前腕内側部2ヵ所に、5%SDS水溶液を浸した脱脂綿(2×2cm)を当て15分間固定し、活性剤を洗い落とした後そこに試料として試験例1〜5のうちいずれかのパウダリーファンデーションと、対照として試験例5のパウダリーファンデーションを塗布した(各試験例についてn=3)。この操作を7日間繰り返し、8日目に被験部位を十分に洗浄し、60分放置した後SDSによって惹起される肌荒れの程度を観察し、以下の評点基準に基づき評点を付けた。さらにパネルごとに対照部位と試料塗布部位の評点差を求め、これを試料ごとに合計し、以下の肌荒れ防止効果判定基準に基づき各試料の効果を判定した。
【0034】
肌荒れ評点基準
評点4:明らかな紅斑及び/または落屑が認められる。
評点3:中等度の紅斑及び/または僅かに落屑が認められる。
評点2:僅かな紅斑及び/または角層に亀裂が認められる。
評点1:角層表面が白っぽい、または粉を吹いたように見える。
評点0:症状なし。
【0035】
肌荒れ防止効果判定基準
◎=明らかに効果あり:評点差6以上
○=やや効果あり:評点差4または5
△=防止傾向あり:評点差2または3
×=無効:評点差1以下。
評価結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003841724
【0037】
表1より明らかなように、酸化亜鉛を配合した試験例1〜5のファンデーションでは肌荒れ改善効果が認められた。酸化亜鉛でも粒子径が特に小さい微粒子酸化亜鉛が肌荒れ改善効果に優れており、また微粒子酸化亜鉛をシリカで被覆すると効果がさらに優れている。このような肌荒れ等に対する優れた改善防止効果は、平均粒子径が1.0μm以下のものを用いた場合に発揮される。
【0038】
なめらかさ・肌あたりのよさ
試験例1〜6と同様の方法で表2に示す処方のパウダリーファンデーション(試験例7〜12)を製造した。各ファンデーションを20名の女性パネラーに塗布し、なめらかさ、肌あたりのよさについて以下の評価基準に基づき評価した。
評価基準
◎:20名中、17名以上がなめらかで肌当たりが良いと回答した。
○:20名中、12〜16名がなめらかで肌当たりが良いと回答した。
△:20名中、9〜11名がなめらかで肌当たりが良いと回答した。
×:20名中、5〜8名がなめらかで肌当たりが良いと回答した。
××:20名中、4名以下がなめらかで肌当たりが良いと回答した。
評価結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 0003841724
【0040】
表2より明らかなように、高分子球状弾性粉体であるオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体を配合することで、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛特有の軋み感がなくなり、肌当たりのよさが向上する。
しかし、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛の配合量が10質量%を超えると、オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体を配合しても軋み感がなくならず、満足のいく使用性が得られなかった。したがって、肌荒れ改善への有効性を含めて考慮すれば、シリカ被覆微粒子酸化亜鉛の配合量は1〜10質量%が好適である。
【0041】
<分散機検討>
表2の試験例9の処方に基づき、以下に示す方法でファンデーション(試験例13〜15)を製造した。
製法1(試験例13):粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型した。
製法2(試験例14):粉末成分中のオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体をエタノール溶媒中ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて、15分間、分散させ、得られた分散液に残りの粉末成分と油分を加え、ディスパーを用いて再度15分間分散・混合を行った。その後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型した。
製法3(試験例15):粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ディスパーを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型した。
【0042】
上記の製法により得られた各ファンデーションについて、成形性、耐衝撃性、使用性(なめらかさ・肌あたりのよさ、しっとりさ、粉っぽさ、均一な仕上がり)に関し以下の評価基準で試験評価を行った。なお、なめらかさ・肌あたりのよさの評価は前記同様の基準で行った。
成形性試験
吸引プレス成型時のパクト表面に発生するクラックの混入率から成形性の良し悪しを判断した。
○:クラック混入率5%未満
×:クラック混入率5%以上
【0043】
耐衝撃性試験
樹脂製中皿内に試料をプレス成型した後、化粧品用のコンパクト容器にセットしサンプルとした。厚さ20mmの鉄板上に高さ30cmからサンプルを水平状態にて落下し、破損するまでの落下回数を耐衝撃性の評価とした。
【0044】
(使用性試験)
しっとりさ
20名の女性パネラーに各試験例のファンデーションを塗布し、しっとりさについて評価した。
評価基準
◎:20名中、17名以上がしっとりさがあると回答した。
○:20名中、12〜16名がしっとりさがあると回答した。
△:20名中、9〜11名がしっとりさがあると回答した。
×:20名中、5〜8名がしっとりさがあると回答した。
××:20名中、4名以下がしっとりさがあると回答した。
【0045】
粉っぽさ
20名の女性パネラーに各試験例のファンデーションを塗布し、粉っぽさについて評価した。
評価基準
◎:20名中、17名以上が粉っぽさがないと回答した。
○:20名中、12〜16名が粉っぽさがないと回答した。
△:20名中、9〜11名が粉っぽさがないと回答した。
×:20名中、5〜8名が粉っぽさがないと回答した。
××:20名中、4名以下が粉っぽさがないと回答した。
【0046】
均一な仕上がり
20名の女性パネラーに各試験例のファンデーションを塗布し、均一な仕上がりについて評価した。
評価基準
◎:20名中、17名以上が均一な仕上がりであると回答した。
○:20名中、12〜16名が均一な仕上がりであると回答した。
△:20名中、9〜11名が均一な仕上がりであると回答した。
×:20名中、5〜8名が均一な仕上がりであると回答した。
××:20名中、4名以下が均一な仕上がりであると回答した。
評価結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
Figure 0003841724
【0048】
表3より明らかなように、媒体攪拌ミルを用いて微粒子酸化亜鉛及び高分子球状弾性粉末を含む各種粉末成分と油性成分を処理した製法1(試験例13)では使用性において優れているばかりでなく、成形性や耐衝撃性にも優れていた。製法1によりしっとりさ、粉っぽさ、均一な仕上がりが優れているのは、媒体攪拌ミルによる処理で粉末成分表面に油分が均一に被覆された結果であると考えられる。
一方高分子球状弾性粉末のみ媒体攪拌ミルにより処理し、各成分をディスパーで分散した製法2の場合や、或いは全ての粉末成分と油性成分をディスパーで分散処理した製法3の場合では各特性が十分に得られなかった。
以下、種々の処方の本発明にかかる化粧料を実施例として示す。
【0049】
実施例1:固形パウダリーファンデーション
(1)シリコーン処理セリサイト 15
(2)シリコーン処理マイカ 20
(3)シリコーン処理合成マイカ 10
(4)シリコーン処理タルク 残余
(5)微粒子酸化亜鉛(平均粒子径0.02μm) 5
(6)オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体 10
(7)網目状シリコーンレジン被覆オルガノポリシロキサン 5
エラストマー球状粉体 (信越化学製KSP-100)
(8)窒化ホウ素 3
(9)ミリスチン酸亜鉛 2
(10)粉末状炭化水素ワックス 3
(11)シリコーン処理酸化チタン 10
(12)シリコーン処理酸化鉄 4
(13)シリコーン処理酸化亜鉛 5
(14)スクワラン 3
(15)ジメチルポリシロキサン 4
(16)パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 3
(17)ポリオキシエチレン・アルキル共変性シリコーン 1
(18)セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
(19)防腐剤 適量
(20)酸化防止剤 適量
(21)香料 適量
製法:粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型し、固形パウダリーファンデーションを得た。
【0050】
実施例2:白粉
(1)タルク 残余
(2)マイカ 12
(3)セリサイト 8
(4)オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体 30
(5)シリカ被覆微粒子酸化亜鉛 7
(平均粒子径:0.03μm、シリカ/酸化亜鉛=3/7)
(6)窒化ホウ素 3
(7)酸化鉄 2
(8)群青被覆雲母チタン 1
(9)N−アシル化リジン 2
(10)ミリスチン酸亜鉛 3
(11)粉末状合成ポリエチレンワックス 1
(12)トリイソオクタン酸グリセリン 3
(13)流動パラフィン 2
(14)セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.5
(15)防腐剤 適量
(16)香料 適量
製法:粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型し、白粉を得た。
【0051】
実施例3:アイシャドー
(1)タルク 残余
(2)セリサイト 7
(3)マイカ 15
(4)球状ナイロン粉末 5
(5)オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体 15
(6)シリカ被覆微粒子酸化亜鉛 4
(平均粒子径0.03μm、シリカ/酸化亜鉛=3/7
(7)酸化鉄 1.5
(8)アルミナ 5
(9)スクワラン 2
(10)ジメチルポリシロキサン 2
(11)モノオレイン酸ソルビタン 0.5
(12)防腐剤 適量
(13)香料 適量
製法:粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型し、アイシャドーを得た。
【0052】
実施例4:固形パウダリーファンデーション
(1)シリコーン処理セリサイト 15
(2)シリコーン処理マイカ 20
(3)シリコーン処理合成マイカ 10
(4)シリコーン処理タルク 残余
(5)シリコーン処理雲母チタン(赤干渉色) 5
(6)オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体 15
(7)微粒子酸化亜鉛(平均粒子径0.01μm) 3
(8)ミリスチン酸亜鉛 2
(9)粉末状炭化水素ワックス 3
(10)シリコーン処理酸化チタン 10
(11)シリコーン処理酸化鉄 4
(12)シリコーン処理酸化亜鉛 5
(13)スクワラン 3
(14)ジメチルポリシロキサン 4
(15)パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 3
(16)ポリオキシエチレン・アルキル共変性シリコーン 1
(17)セスキイソステアリン酸ソルビタン 1
(18)防腐剤 適量
(19)酸化防止剤 適量
(20)香料 適量
製法:粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型し、固形パウダリーファンデーションを得た。
【0053】
実施例5:白粉
(1)タルク 残余
(2)マイカ 12
(3)セリサイト 8
(4)球状メチルシロキサン網状重合粉末 3
(5)オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体 20
(6)酸化アルミニウム被覆雲母チタン(緑干渉色) 4
(7)微粒子酸化亜鉛(平均粒子径0.1μm) 3
(8)酸化鉄 2
(9)窒化ホウ素 1
(10)N−アシル化リジン 2
(11)ミリスチン酸亜鉛 3
(12)粉末状合成ポリエチレンワックス 1
(13)トリイソオクタン酸グリセリン 3
(14)流動パラフィン 2
(15)セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.5
(16)防腐剤 適量
(17)香料 適量
製法:粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型し、白粉を得た。
【0054】
実施例6:アイシャドー
(1)タルク 残余
(2)セリサイト 7
(3)マイカ 15
(4)球状PMMA粉末 5
(5)網目状シリコーンレジン被覆オルガノポリシロキサン 8
エラストマー球状粉体
(6)紺青被覆雲母チタン(赤干渉色) 5
(7)シリカ被覆微粒子酸化亜鉛 4
(平均粒子径:0.01μm、シリカ/酸化亜鉛=3/7) 5
(8)酸化鉄 1.5
(9)硫酸バリウム 5
(10)スクワラン 2
(11)ジメチルポリシロキサン 2
(12)モノオレイン酸ソルビタン 0.5
(13)防腐剤 適量
(14)香料 適量
製法:粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型し、アイシャドーを得た。
【0055】
実施例7 固形パウダリーファンデーション
(1)セリサイト 22.0
(2)合成マイカ 15.0
(3)タルク 残余
(4)微粒子酸化亜鉛被覆タルク 7.0
(平均粒子径:16μm、酸化亜鉛/タルク=1/9)
(5)ベンガラ 0.8
(6)黄酸化鉄 2.0
(7)黒酸化鉄 0.1
(8)亜鉛華 2.0
(9)シリコーン弾性粉末 2.0
(10)球状ポリエチレン 4.0
(11)ジメチルポリシロキサン 3.0
(12)流動パラフィン 5.0
(13)ワセリン 5.0
(14)ソルビタンセスキイソステアレート 1.0
(15)パラベン 適量
(16)酸化防止剤 適量
(17)香料 適量
製法:粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型し、固形パウダリーファンデーションを得た。
【0056】
実施例8 固形パウダリーファンデーション
(1)セリサイト 22.0
(2)合成マイカ 15.0
(3)タルク 残余
(4)シリカ被覆微粒子酸化亜鉛 7.0
(平均粒子径:0.4μm、シリカ/酸化亜鉛=1/19)
(5)ベンガラ 0.8
(6)黄酸化鉄 2.0
(7)黒酸化鉄 0.1
(8)亜鉛華 2.0
(9)シリコーン弾性粉末 2.0
(10)球状ポリエチレン 4.0
(11)ジメチルポリシロキサン 3.0
(12)流動パラフィン 5.0
(13)ワセリン 5.0
(14)ソルビタンセスキイソステアレート 1.0
(15)パラベン 適量
(16)酸化防止剤 適量
(17)香料 適量
製法:粉末成分と油分をエタノール溶媒中にて、ジルコニアビーズを内蔵したサンドグラインダーミルを用いて15分間分散・混合させた後、得られたスラリーを容器(樹脂製中皿)内に充填し、公知の方法で吸引プレス成型し、固形パウダリーファンデーションを得た。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた肌荒れ予防・改善効果を有する微粒子酸化亜鉛と、化粧料としての使用性を改善する高分子球状弾性粉体を併用し、揮発性溶媒中で媒体攪拌ミルを用いて分散・混合することにより、高いスキンケア性を有し、且つなめらかで肌当たりがよいため肌への負担が少ない粉末化粧料が提供される。

Claims (5)

  1. 平均粒子径が1.0μm以下である微粒子酸化亜鉛またはその複合体、平均粒子径が1〜20μmの高分子球状弾性粉体、その他の粉末成分、及び結合剤としての油性成分を溶媒中で混合してスラリーとする工程を含み、前記混合を媒体攪拌ミルを用いて行い、各種粉末成分を高分散化し、粉末成分表面を油性成分で均一に被覆することを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
  2. 請求項記載の製造方法において、微粒子酸化亜鉛の複合体は微粒子酸化亜鉛が1〜60質量%のシリカで被覆あるいは複合化処理されているものであることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
  3. 請求項または記載の製造方法において、媒体攪拌ミルに用いる媒体としてビーズを用いることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法において、前記スラリーを容器内に充填して吸引プレス成型する工程、または前記スラリーを容器内に充填して乾燥または吸引プレスした後さらにプレスする工程を含むことを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法において、微粒子酸化亜鉛またはその複合体の配合量が1〜10質量%であることを特徴とする粉末化粧料の製造方法。
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