JP3835121B2 - 自動変速機のマニュアル変速制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動変速可能な手動変速モードを有する自動変速機の、マニュアル変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機のシフトレバーなどの変速指示部に、通常のP−R−N−Dレンジなどの自動変速モードの外に、運転者がシフトレバーやシフトスイッチでダウン/アップシフトを指示できる手動変速モードが設けられ、運転者の意思でギヤ段をアップダウンさせることが出来るものが知られている。
【0003】
こうした手動変速モードの場合、運転者によるダウンシフトが要求された場合に、車速が高過ぎてそのままダウンシフトを行うとエンジンがオーバーレブ(過回転)してしまう危険性がある時には、当該ダウンシフト要求をキャンセルするか、または一定時間当該要求を記憶しておき、当該一定時間内にダウンシフト許可速度まで車速が下がった場合には、ダウンシフトを行い、該一定時間内に車速が下がらなかった場合には、運転者によるダウンシフト要求をキャンセルする技術が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、運転者が手動変速モードを選択しているにもかかわらず、運転者の意思に無関係に、ダウンシフト要求をキャンセルすることは、運転者に違和感を与え、運転フィーリングが悪化する不都合がある。
【0005】
また、一定時間ダウンシフト要求を記憶する方法も、その時間をどれ程の長さに設定するかが難しく、設定時間が長すぎると、運転者がダウンシフト要求を出したことを忘れた頃に意図しないダウンシフトが発生したり、また、設定時間が短すぎると、ダウンシフト要求がキャンセルされる頻度が高くなり、運転者の要求を十分に満たすことが困難になる。
【0006】
また、こうしたことは、アップシフトについても同様であり、手動変速モードで運転者によるアップシフトが要求された場合に、そのままアップシフトを行うと車速が低すぎる場合に、当該要求を直ちにキャンセルしたりすることは、同様に運転者に違和感を与え、運転フィーリングが悪化する不都合がある。
【0007】
本発明は、上記した事情に鑑み、手動変速モードにおいて、運転者によるダウンシフト動作又はアップシフト動作に際して、シフト動作要求時の車両状態が当該シフト動作の実行に不適切な場合に、運転者に違和感を出来るだけ生じさせることなく、シフト動作を行うことが出来る、自動変速機のマニュアル変速制御装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示する必要のない自動変速モード及び運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示することの出来る手動変速モードを有するシフト指示手段(70)が設けられた、自動変速機の制御装置において、車両状態を検出する車両状態検知手段(22、23)を設け、前記手動変速モードにおいて、前記シフト指示手段から変速指令が出力された際に、前記車両状態検知手段により検知される車両状態が前記変速指令を実行することの出来る所定の変速許可領域(例えば、図5の速度Vo以下の領域、図7の速度V’o以上の領域)に有るか否かを判定する手動変速実行可否判定手段(52、MAP1、MAP2、PRO1、PRO2)を設け、前記手動変速実行可否判定手段により、前記車両状態が所定の変速許可領域に無いものと判定された場合に、前記車両状態が所定の変速指令保持解除状態(例えば、図5の速度V3以上、図7の速度V’3以下の領域)になるまで前記変速指令を保持する手動変速実行制御手段(52、MAP1、MAP2、PRO1、PRO2)を設けて構成される。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1において、前記手動変速実行制御手段は、該手動変速実行制御手段が前記変速指令を保持している間に、前記車両状態が前記所定の変速指令保持解除状態となった場合には、前記変速指令をキャンセルすることを特徴として構成される。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1において、前記手動変速実行制御手段は、該手動変速実行制御手段が前記変速指令を保持している間に、前記手動変速実行可否判定手段が、前記車両状態が所定の変速許可領域(例えば、図5の速度V0以下、図7の速度V’0以上の領域)にあるものと判定した場合には、前記変速指令を実行することを特徴として構成される。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1において、前記所定の変速指令保持解除状態は、前記車両状態が、前記変速許可領域(例えば、図5の速度Vo以下の領域、図7の速度V’o以上の領域)に対して離反する方向(例えば、図5の場合、図中右方向、図7の場合、図中左方向)に移行している状態を含むことを特徴として構成される。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1において、前記手動変速実行制御手段は、前記手動変速実行可否判定手段により、前記車両状態が所定の変速許可領域(例えば、図5の速度Vo以下の領域、図7の速度V’o以上の領域)に無いものと判定されて、該手動変速実行制御手段が前記変速指令を保持する動作に入る際に、前記車両状態が、前記変速指令保持動作許可領域(例えば、図5の速度V1以下の領域、図7の速度V’1以上の領域)にあるか否かを判定し、該車両状態が前記変速指令保持動作許可領域にある場合にのみ、前記変速指令を保持することを特徴として構成される。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1において、前記所定の変速指令保持解除状態は、前記車両の負荷(例えば、スロットル開度)が、前記変速指令が出力された時点に対して所定量増大した状態を含むことを特徴として構成される。
【0014】
請求項7の発明は、請求項4において、前記所定の変速指令保持解除状態は、車速が所定値(例えば、図5の速度V3、図7の速度V’3)を越えて、前記車両状態が、前記変速許可領域(例えば、図5の速度Vo以下の領域、図7の速度V’o以上の領域)に対して離反する方向に移行している状態を含むことを特徴として構成される。
【0015】
請求項8の発明は、請求項5において、前記速指令保持動作許可領域(例えば、図5の速度V1以下の領域、図7の速度V’1以上の領域)と前記変速指令保持解除状態(例えば、図5の速度V3以上、図7の速度V’3以下の領域)との間の車両状態には、所定のパラメータにおいてヒステリシスが設けられていることを特徴として構成される。
【0016】
請求項9の発明は、請求項1において、前記変速指令は、ダウンシフト指令で構成される。
【0017】
請求項10の発明は、請求項1において、前記変速指令は、アップシフト指令で構成される。
【0018】
請求項11の発明は、運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示する必要のない自動変速モード及び運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示することの出来る手動変速モードを有するシフト指示手段が設けられた、自動変速機の制御装置において、車両状態を検出する車両状態検知手段(22、23)を設け、前記手動変速モードにおいて、前記シフト指示手段から変速指令が出力された際に、前記車両状態検知手段により検知される車両状態が前記変速指令を実行することの出来る所定の変速許可領域(例えば、図5の速度Vo以下の領域、図7の速度V’o以上の領域)に有るか否かを判定する手動変速実行可否判定手段(52、MAP1、MAP2、PRO1、PRO2)を設け、 前記手動変速実行可否判定手段により、前記車両状態が所定の変速許可領域に無いものと判定された場合に、前記車両状態が所定の変速指令保持解除状態となった場合には、前記変速指令をキャンセルする手動変速実行制御手段(52、MAP1、MAP2、PRO1、PRO2)を設けて構成される。
【0019】
請求項12の発明は、運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示する必要のない自動変速モード及び運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示することの出来る手動変速モードを有するシフト指示手段が設けられた、自動変速機の制御装置において、車両状態を検出する車両状態検知手段を設け、前記手動変速モードにおいて、前記シフト指示手段から変速指令が出力された際に、前記車両状態検知手段により検知される車両状態が前記変速指令を実行することの出来る所定の変速許可領域に有るか否かを判定する手動変速実行可否判定手段を設け、前記手動変速実行可否判定手段が、前記車両状態が所定の変速許可領域に無いものと判定した場合に、前記車両状態が所定の変速指令保持解除状態となるまでの間に、前記手動変速実行可否判定手段が、前記車両状態が所定の変速許可領域にあるものと更に判定した場合には、前記変速指令を実行する、手動変速実行制御手段(52、MAP1、MAP2、PRO1、PRO2)を設けて構成される。
【0020】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、手動変速実行制御手段(52、MAP1、MAP2、PRO1、PRO2)により、車両状態が所定の変速許可領域に無いものと判定された場合に、車両状態が所定の変速指令保持解除状態(例えば、図5の速度V3以上、図7の速度V’3以下の領域)になるまで変速指令を保持することが出来るので、車両状態が運転者の手動変速モードにおける変速指令を実行できない状態である場合でも、直ちに当該変速指令をキャンセルすることなく保持して、運転者の変速意思を最大限尊重した形での変速制御動作が可能となる。
【0021】
また、単にタイマで変速指令を一定時間保持して、その間車両状態が変速動作を実行可能な状態になるのを待つ従来の方法に比して、変速指令は、車両状態が所定の変速指令保持解除状態(例えば、図5の速度V3以上、図7の速度V’3以下の領域)になるまでの間、従って、車両状態が当該変速動作の実行が適当でなくなる変速指令保持解除状態となるまでの間保持されるので、その間に車両状態が変速動作を実行可能な状態になると、直ちに変速動作を実行することが出来、車両状態に無関係に画一的にタイマで制御する方法に比して、運転者に違和感を与えることなく変速動作を実行することが出来る。
【0022】
請求項2の発明によれば、手動変速実行制御手段は、該手動変速実行制御手段が前記変速指令を保持している間に、前記車両状態が前記所定の変速指令保持解除状態となった場合には、前記変速指令をキャンセルするので、車両状態が運転者の変速指令を実行するに適当でない状態になった場合には、直ちに当該変速指令をキャンセルすることが出来、車両状態が変速指令を実行するに不適当な状態となっているにもかかわらず、変速指令が保持されることが防止され、適切な変速制御が可能となる。
【0023】
請求項3の発明によれば、手動変速実行制御手段は、該手動変速実行制御手段が前記変速指令を保持している間に、手動変速実行可否判定手段が、車両状態が所定の変速許可領域(例えば、図5の速度V0以下、図7の速度V’0以上の領域)にあるものと判定した場合には、変速指令を実行するので、車両状態が、運転者の要求した変速動作が可能な状態となった時点で直ちに変速動作を行うことが出来、遅滞のない変速動作が可能となる。
【0024】
請求項4の発明によれば、車両状態が変速許可領域から外れた方向に移動してゆくと、変速指令保持解除状態に入るようにすることが出来るので、変速動作が変速許可領域から外れた状態で行われることを防止することが出来、信頼性の高い制御装置の提供が可能となる。
【0025】
請求項5の発明によれば、変速指令を保持する条件領域を、変速許可領域以外の任意の領域に設定することが出来るので、変速指令の保持条件を適切に設定することが出来る。
【0026】
請求項6の発明によれば、車両負荷が所定量増大した場合には、運転者の変速意思が、変速指令が出力された時点から変化しているものと判断されるので、当該状態を変速指令保持解除状態とすることにより、変速指令のキャンセルなどの適切な処理を取ることが出来る。
【0027】
請求項7の発明によれば、車速が変速許可領域から外れた方向に移動してゆくと、変速指令保持解除状態に入るようにすることが出来るので、変速動作が変速許可領域から外れた状態で行われることを防止することが出来、信頼性の高い制御装置の提供が可能となる。
【0028】
請求項8の発明によれば、変速指令保持動作許可領域と前記変速指令保持解除状態との間にヒステリシスを設けることにより、変速指令保持動作許可領域により保持された変速指令が直ちに解除されるような事態の発生を防止することが出来、安定的な変速指令の保持動作が可能となる。
【0029】
請求項9の発明は、変速指令がダウンシフトの場合に適用することが出来る。
【0030】
請求項10の発明は、変速指令がアップシフトの場合に適用することが出来る。
【0031】
請求項11の発明は、請求項2と同様な効果を発揮することが出来る。
【0032】
請求項12の発明は、請求項3と同様な効果を発揮することが出来る。
【0033】
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0035】
5速自動変速機1は、図1に示すように、トルクコンバータ4、3速主変速機構2、3速副変速機構5及びディファレンシャル8を備えており、かつこれら各部は互に接合して一体に構成されるケースに収納されている。そして、トルクコンバータ4は、ロックアップクラッチ4aを備えており、エンジンの回転はエンジンクランクシャフト13から、トルクコンバータ内の油流を介して又はロックアップクラッチによる機械的接続を介して主変速機構2の入力軸3に入力する。そして、一体ケースにはクランクシャフトと整列して配置されている第1軸3(具体的には入力軸)及び該第1軸3と平行に第2軸6(カウンタ軸)及び第3軸(左右車軸)14a,14bが回転自在に支持されており、また該ケースの外側にバルブボディが配設されている。
【0036】
主変速機構2は、シンプルプラネタリギヤ7とダブルピニオンプラネタリギヤ9からなるプラネタリギヤユニット15を有しており、シンプルプラネタリギヤ7はサンギヤS1、リングギヤR1、及びこれらギヤに噛合するピニオンP1を支持したキャリヤCRからなり、またダブルピニオンプラネタリギヤ9は上記サンギヤS1と異なる歯数からなるサンギヤS2、リングギヤR2、並びにサンギヤS2に噛合するピニオンP2及びリングギヤR2に噛合するピニオンP3を前記シンプルプラネタリギヤ7のピニオンP1と共に支持する共通キャリヤCRからなる。
【0037】
そして、エンジンクランクシャフト13からトルクコンバータ4を介して連動している入力軸3は、第1の(フォワード)クラッチC1を介してシンプルプラネタリギヤ7のリングギヤR1に連結し得ると共に、第2の(ダイレクト)クラッチC2を介してシンプルプラネタリギヤ7のサンギヤS1に連結し得る。また、ダブルピニオンプラネタリギヤ9のサンギヤS2は、第1のブレーキB1にて直接係止し得ると共に、第1のワンウェイクラッチF1を介して第2のブレーキB2にて係止し得る。更に、ダブルピニオンプラネタリギヤ9のリングギヤR2は、第3のブレーキB3及び第2のワンウェイクラッチF2にて係止し得る。そして、共通キャリヤCRが、主変速機構2の出力部材となるカウンタドライブギヤ18に連結している。
【0038】
一方、副変速機構5は、第2軸を構成するカウンタ軸6の軸線方向リヤ側に向って、出力ギヤ16、第1のシンプルプラネタリギヤ10及び第2のシンプルプラネタリギヤ11が順に配置されており、またカウンタ軸6はベアリングを介して一体ケースに回転自在に支持されている。前記第1及び第2のシンプルプラネタリギヤ10,11は、シンプソンタイプからなる。
【0039】
また、第1のシンプルプラネタリギヤ10は、そのリングギヤR3が前記カウンタドライブギヤ18に噛合するカウンタドリブンギヤ17に連結しており、そのサンギヤS3がカウンタ軸6に回転自在に支持されているスリーブ軸12に固定されている。そして、ピニオンP3はカウンタ軸6に一体に連結されたフランジからなるキャリヤCR3に支持されており、また該ピニオンP3の他端を支持するキャリヤCR3はUDダイレクトクラッチC3のインナハブに連結している。また、第2のシンプルプラネタリギヤ11は、そのサンギヤS4が前記スリーブ軸12に形成されて前記第1のシンプルプラネタリギヤのサンギヤS3に連結されており、そのリングギヤR4は、カウンタ軸6に連結されている。
【0040】
そして、UDダイレクトクラッチC3は、前記第1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3と前記連結されたサンギヤS3,S4との間に介在しており、かつ該連結されたサンギヤS3,S4は、バンドブレーキからなる第4のブレーキB4にて係止し得る。更に、第2のシンプルプラネタリギヤのピニオンP4を支持するキャリヤCR4は、第5のブレーキB5にて係止し得る。
【0041】
ついで、図1及び図2に沿って、本5速自動変速機の機構部分の作用について説明する。
【0042】
D(ドライブ)レンジにおける1速(1ST)状態では、フォワードクラッチC1が接続し、かつ第5のブレーキB5及び第2のワンウェイクラッチF2が係止して、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のキャリヤCR4が停止状態に保持される。この状態では、入力軸3の回転は、フォワードクラッチC1を介してシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1に伝達され、かつダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2は停止状態にあるので、両サンギヤS1、S2を逆方向に空転させながら共通キャリヤCRが正方向に大幅減速回転される。即ち、主変速機構2は、1速状態にあり、該減速回転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5における第1のシンプルプラネタリギヤのリングギヤR3に伝達される。該副変速機構5は、第5のブレーキB5により第2のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR4が停止され、1速状態にあり、前記主変速機構2の減速回転は、該副変速機構5により更に減速されて、出力ギヤ16から出力する。
【0043】
2速(2ND)状態では、フォワードクラッチC1に加えて、第2のブレーキB2(及び第1のブレーキB1)が作動し、更に、第2のワンウェイクラッチF2から第1のワンウェイクラッチF1に作動が切換わり、かつ第5のブレーキB5が係止状態に維持されている。この状態では、サンギヤS2が第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1により停止され、従って入力軸3からフォワードクラッチC1を介して伝達されたシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1の回転は、ダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2を正方向に空転させながらキャリヤCRを正方向に減速回転する。更に、該減速回転は、カウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝達される。即ち、主変速機構2は2速状態となり、副変速機構5は、第5のブレーキB5の係合により1速状態にあり、この2速状態と1速状態が組合されて、自動変速機1全体で2速が得られる。なおこの際、第1のブレーキB1も作動状態となる。
【0044】
3速(3RD)状態では、フォワードクラッチC1、第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1並びに第1のブレーキB1はそのまま係合状態に保持され、第5のブレーキB5の係止が解放されると共に第4のブレーキB4が係合する。即ち、主変速機構2はそのままの状態が保持されて、上述した2速時の回転がカウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝えられ、そして副変速機構5では、第1のシンプルプラネタリギヤのリングギヤR3からの回転がそのサンギヤS3及びサンギヤS4の固定により2速回転としてキャリヤCR3から出力し、従って主変速機構2の2速と副変速機構5の2速で、自動変速機1全体で3速が得られる。
【0045】
4速(4TH)状態では、主変速機構2は、フォワードクラッチC1、第2のブレーキB2及び第1のワンウェイクラッチF1並びに第1のブレーキB1が係合した上述2速及び3速状態と同じであり、副変速機構5は、第4のブレーキB4を解放すると共にUDダイレクトクラッチC3が係合する。この状態では、第1のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR3とサンギヤS3,S4が連結して、プラネタリギヤ10,11が一体回転する直結回転となる。従って、主変速機構2の2速と副変速機構5の直結(3速)が組合されて、自動変速機全体で、4速回転が出力ギヤ16から出力する。
【0046】
5速(5TH)状態では、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が係合して、入力軸3の回転がシンプルプラネタリギヤのリングギヤR1及びサンギヤS1に共に伝達されて、主変速機構2は、ギヤユニットが一体回転する直結回転となる。この際、第1のブレーキB1が解放されかつ第2のブレーキB2は係合状態に保持されるが第1のワンウェイクラッチF1が空転することにより、サンギヤS2は空転する。また、副変速機構5は、UDダイレクトクラッチC3が係合した直結回転となっており、従って主変速機構2の3速(直結)と副変速機構5の3速(直結)が組合されて、自動変速機全体で、5速回転が出力ギヤ16から出力する。
【0047】
更に、本自動変速機は、加速等のダウンシフト時に作動する中間変速段、即ち3速ロー及び4速ローがある。
【0048】
3速ロー状態は、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が接続し(第2ブレーキB2が係合状態にあるがワンウェイクラッチF1によりオーバランする)、主変速機構2はプラネタリギヤユニット15を直結した3速状態にある。一方、第5のブレーキB5が係止して副変速機構5は1速状態にあり、従って主変速機構2の3速状態と副変速機構5の1速状態が組合されて、自動変速機1全体で、前述した2速と3速との間のギヤ比となる変速段が得られる。
【0049】
4速ロー状態は、フォワードクラッチC1及びダイレクトクラッチC2が接続して、主変速機構2は、上記3速ロー状態と同様に3速(直結)状態にある。一方、副変速機構5は、第4のブレーキB4が係合して、第1のシンプルプラネタリギヤ10のサンギヤS3及び第2のシンプルプラネタリギヤ11のサンギヤS4が固定され、2速状態にある。従って、主変速機構2の3速状態と副変速機構5の2速状態が組合されて、自動変速機1全体で、前述した3速と4速との間のギヤ比となる変速段が得られる。
【0050】
なお、図2において点線の丸印は、コースト時エンジンブレーキの作動状態を示す。即ち、1速時、第3のブレーキB3が作動して第2のワンウェイクラッチF2のオーバランによるリングギヤR2の回転を阻止する。また、2速時、3速時及び4速時は、第1のブレーキB1が作動して第1のワンウェイクラッチF1のオーバランによるサンギヤS1の回転を阻止する。
【0051】
また、R(リバース)レンジにあっては、ダイレクトクラッチC2及び第3のブレーキB3が係合すると共に、第5のブレーキB5が係合する。この状態では、入力軸3の回転はダイレクトクラッチC2を介してサンギヤS1に伝達され、かつ第3のブレーキB3によりダブルピニオンプラネタリギヤのリングギヤR2が停止状態にあるので、シンプルプラネタリギヤのリングギヤR1を逆転方向に空転させながらキャリヤCRも逆転し、該逆転が、カウンタギヤ18,17を介して副変速機構5に伝達される。副変速機構5は、第5のブレーキB5に基づき第2のシンプルプラネタリギヤのキャリヤCR4が逆回転方向にも停止され、1速状態に保持される。従って、主変速機構2の逆転と副変速機構5の1速回転が組合されて、出力軸16から逆転減速回転が出力する。
【0052】
図3は、電気制御系を示すブロック図で、21は、マイクロコンピュータ(マイコン)からなる電子制御部(ECU)で、電子制御部21には、車速センサ22、スロットル開度センサ23及びシフト指示手段であるシフトレバー装置70などが接続している。制御部21は、シフト実行制御部52、変速実行部62、手動変速制御部63及び自動変速制御部65などを有している。
【0053】
シフトレバー装置70は、図中右方に形成された、P−R−N−D−3−2レンジからなる自動変速モード部70a及び、現在選択されているギヤ段に対してアップシフトを指示する「+」レンジと現在選択されているギヤ段に対してダウンシフトを指示する「−」レンジとからなる手動変速モード部70bを有しており、自動変速モード部70aと手動変速モード部70bは、Dレンジと、+レンジと−レンジとの中間の待機位置70cとの間を接続する接続溝70dで接続されている。運転者が操作自在な変速レバー70eは自動変速モード部70aと手動変速モード部70bとの間を接続溝70dを介して図中左右方向にも移動自在に設けられている。また、自動変速モード部70aでは、運転者が所望のレンジに変速レバー70eを図中上下方向に移動させることにより位置決めし、自動変速制御部65を介して変速実行部62が図示しない変速マップなどに基づいて自動変速制御を行う。この場合、運転者は、アップシフト及びダウンシフトを電子制御装置9に対して指示する必要はない自動変速モードとなる。
【0054】
また、変速レバー70eは、手動変速モード部70bでは、図示しない付勢手段により待機位置70cに保持されており、運転者が車両の走行状態からギヤ段を、現在選択されているギヤ段に対してダウンシフトしたい場合には変速レバー70eを−レンジ側に移動させ、運転者が車両の走行状態からギヤ段を、現在選択されているギヤ段に対してアップシフトしたい場合には変速レバー70eを+レンジ側に移動させる。変速レバー70eは、付勢手段により待機位置70cに付勢されているので、運転者が変速レバー70eを+又は−レンジに移動させても、直ちに待機位置70cに戻るように駆動される。
【0055】
手動変速モード部70bで変速レバー70eが、+又は−レンジに移動させられると、シフトレバー装置70からは手動シフト信号S1が手動変速制御部63に出力され、手動変速制御部63はこれを受けて、シフト実行制御部52及び変速実行部62に対して、ギヤ段を現在選択されているギヤ段に対して1段アップ又はダウンシフトさせるように指令し、通常、変速実行部62は当該指令を実行する。
【0056】
ついで、図4に沿って、シフトレバー装置70の変速レバー70eが手動変速モード部70bにあり、運転者が変速レバー70eを操作して、ダウンシフト動作を要求した場合について説明する。
【0057】
まず、運転者が変速レバー70eを操作して、ダウンシフト動作を指令すると、手動変速信号S1によりダウンシフト動作が指示されたことを手動変速制御部63は認識する。すると、手動変速制御部63は、シフト実行制御部52に対して、当該運転者の要求によるダウンシフト指令を実行すべきか否かを判定させる。
【0058】
シフト実行制御部52は、図示しないメモリから図4に示すダウンシフト許可制御プログラムPRO1を読み出し、該ダウンシフト許可制御プログラムPRO1に基づいて、手動変速モードによる運転者のダウンシフト指令を、現在の車速に照らして直ちに実行すべきか否かについて判定する。
【0059】
ダウンシフト許可制御プログラムPRO1は、ステップS1で、運転者からのダウンシフト指令が出力されたところで、ステップS2に入り、シフト実行制御部52に、車速センサ22からの信号に基づいて車両の現在の車速Vを検知し、現在の車速Vが所定のダウンシフト許可速度Vo以下であるか否かを判定させる。
【0060】
この判定は、シフト実行制御部52が図示しないメモリに格納されたダウンシフト許可マップMAP1を参照して、現在の車速Voと、その時点のスロットル開度センサ23により検知されたスロットル開度THRから現在車両がダウンシフトを行った場合にオーバーレブが生じる危険性があるか否かを判定する。
【0061】
即ち、ダウンシフト許可マップMAP1には、図5に示すように、車速とスロットル開度をパラメータとして2−1ダウンシフト動作、3−2ダウンシフト動作などの各ダウンシフト動作について、ダウンシフト許可速度Vo、ダウンシフト指令メモリ速度V1及びダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3が設定されており、現在の車速とスロットル開度が分かれば、車両が現在ダウンシフトが許可され得る状態であるか否かは、後述するように直ちに判定することが出来る。
【0062】
シフト実行制御部52は、現在の車速Vと、その時点のスロットル開度センサ23により検知されたスロットル開度THRから、ダウンシフト許可マップMAP1上に車両の現在状態P1をプロットする。例えば、現在状態が、図5に示すように、P1で示され、運転者からのダウンシフト指令が2−1(2速から1速への)ダウンシフトの指令の場合、現在状態P1は、ダウンシフト許可マップMAP1上の2−1ダウンシフトにおけるダウンシフト許可速度Voとダウンシフト指令メモリ速度V1との間の領域に位置する(同一スロットル開度において)こととなる。
【0063】
すると、シフト実行制御部52は、ダウンシフト許可制御プログラムPRO1のステップS2で、車速Vがその時点のスロットル開度における所定のダウンシフト許可速度Vo以下ではなく、このまま運転者の要求に基づいてダウンシフト動作を行うとエンジンがオーバーレブしてしまう危険性があるものと判定し、ステップS3にはいる。
【0064】
一方、ステップS2で、車両の現在状態、例えば状態P2が、図5に示すように、車速Vがダウンシフト許可速度Vo以下と判定される場合には、運転者の要求通りにダウンシフト動作を行ってもエンジンがオーバーレブとなるおそれはないものと判断して、ステップS4に入り、変速実行部62に対して直ちにダウンシフト動作を実行するように指令し、変速実行部62は、例えばB2ブレーキを解放する(必要に応じてB3ブレーキを係合させる)2−1ダウンシフト動作を実行する。
【0065】
また、ステップS2で、車速Vが所定のダウンシフト許可速度Vo以下でではないものと判定され、ステップS3に入ると、シフト実行制御部52は、現在の速度Vが、ダウンシフト指令メモリ速度V1よりも大きいか否かを判定する。同一のダウンシフト動作においては、ダウンシフト指令メモリ速度V1はダウンシフト許可速度Voよりも例えば5km/h程度、大きく設定されており、現在の車両の速度Vがダウンシフト指令メモリ速度V1よりも大きな場合には、当該車両の速度状態では、ダウンシフト動作の実行はオーバーレブを招来する可能性が大きいものと判定し、ステップS5に入り、運転者の手動変速モードによるダウンシフト指令をキャンセルする。
【0066】
ステップS3で、現在の車両の速度Vがダウンシフト指令メモリ速度V1よりも大きくない場合、従って、ダウンシフト許可速度Voとダウンシフト指令メモリ速度V1とのとの間に有る場合、例えば図5における状態P1の場合には、ステップS6に入り、再度、現在の車両速度Vがダウンシフト許可速度Vo以上であることを確認してステップS7にはいる。
【0067】
ステップS7では、現在の車両速度Vがダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3を越えているか否かを判定する。このダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3は、図5からも明らかなように、同一のダウンシフト動作においては、ダウンシフト指令メモリ速度V1よりも高い速度(例えば、3、4km/h程度)に設定されており、そしてダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3よりも大なる速度状態とは、ダウンシフト許可速度Vo以下の、ダウンシフト許可領域とは離反する車両状態を示す方向である。その結果、現在の車両速度Vがダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3を越えている場合にも、ステップS3と同様に、当該車両の速度状態では、ダウンシフト動作の実行はオーバーレブを招来する可能性が大きいものと判定し、ステップS5に入り、運転者の手動変速モードによるダウンシフト指令をキャンセルする。
【0068】
ステップS7で、現在の車両速度Vがダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3を越えていない場合には、ステップS8に入り、シフト実行制御部52は、スロットル開度センサ23からの信号により、現在のスロットル開度を検出し、当該検出されたスロットル開度が、ステップS1でダウンシフト指令が出力された時点よりも所定割合増加しているか否を判定する。運転者が、手動変速モードで変速レバー70eを操作してダウンシフト指令を出力した時点のスロットル開度よりも、所定割合(例えば、5%程度)以上スロットル開度が増加した場合には、車両負荷が増大し、運転者がスロットルをその開度が大なる方向に操作した(例えば、アクセルペダルを踏み込む)ことにより、ダウンシフト動作によるオーバーレブの可能性は増大し、かつ運転者はエンジントルクの増大を要求しており、運転者の要求がダウンシフトを要求したステップS1の状態から変化したものと判断して、ステップS5に入り、運転者の手動変速モードによるダウンシフト指令をキャンセルする。
【0069】
ステップS8で、検出されたスロットル開度が、ステップS1でダウンシフト指令が出力された時点よりも所定割合増加していない、即ち、スロットル開度がステップS1でダウンシフト指令が出力された時点のスロットル開度を略維持しているものと判定された場合には、シフト実行制御部52は、運転者のダウンシフト要求が維持されているものと判定し、ステップS6に戻り、再度、現在の車両速度Vがダウンシフト許可速度Vo以下となっているか否かを判定する。
【0070】
ステップS6で、車速Vがダウンシフト許可速度Vo以下と判定される場合には、運転者の要求通りにダウンシフト動作を行ってもエンジンがオーバーレブとなるおそれはないものと判断して、ステップS4に入り、変速実行部62に対して直ちにダウンシフト動作を実行するように指令し、変速実行部62は、例えばB2ブレーキを解放する(必要に応じてB3ブレーキを係合させる)2−1ダウンシフト動作を実行する。
【0071】
ステップS6で、依然として車速Vがダウンシフト許可速度Vo以下ではないもとは判定された場合には、前述の場合と同様に、ステップS7により現在の車両速度Vがダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3を越えているか否かを判定し、更にステップS8を実行し、スロットル開度が、ステップS1でダウンシフト指令が出力された時点よりも所定割合増加しているか否か、即ち車両の負荷が増大しているか否かを判定する。こうして、現在の車両速度Vがダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3以下で、スロットル開度がステップS1でダウンシフト指令が出力された時点のスロットル開度を略維持しているものと判定された場合には、再度ステップS6に戻る。
【0072】
こうして、ステップS6からステップS8の間で、車速が運転者の要求するダウンシフト動作が実行可能な速度状態(即ち、車速Vがダウンシフト許可速度Vo以下)となってステップS4でダウンシフト動作が行われるか、ステップS7により現在の車両速度Vがダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3を越えるか、ステップS8でスロットル開度が、ステップS1でダウンシフト指令が出力された時点よりも所定割合増加して、ステップS5でダウンシフト指令がキャンセルされるまで、運転者のダウンシフト指令はシフト実行制御部52により保持記憶される形となり、車両の速度状態がダウンシフト動作を実行可能な状態になるや否やステップS6からステップS4に入り、ダウンシフト動作が実行される。従って、運転者のダウンシフト許可は一方的にキャンセルされることがないので、運転者は違和感を持つことなく運転操作を継続することが出来る。また、運転者のダウンシフト指令通りにダウンシフト動作を行うとオーバーレブが生じる場合には、車両の速度Vがダウンシフト動作を実行可能な状態になるのを待つことなく、ステップS7及びS8でステップS5に入り、当該ダウンシフト指令は直ちにキャンセルされるので、車両がオーバーレブ状態となることはない。これにより、運転者のダウンシフト指令がいつまでも保持されて、運転者が意図しない時点でダウンシフト動作が実行されるようなことは未然に防止される。
【0073】
なお、ステップS7におけるダウンシフト指令メモリキャンセル速度V3は、ステップS3におけるダウンシフト指令メモリ速度V1よりもやや大きく設定され、ステップS6からステップS8におけるダウンシフト指令がステップS7でキャンセルされる速度V3は、V1<V3なるヒステリシスが設けられている。これによりステップS6からステップS8までの、運転者のダウンシフト指令を保持する動作に入った際には、直ちにステップS7でダウンシフト指令がキャンセルされることなく、なるべく運転者のダウンシフト指令を実行する方向で制御し、運転者へダウンシフト指令のキャンセルに起因する違和感を与えないようにすることが出来る。
【0074】
次に、図6に沿って、シフトレバー装置70の変速レバー70eが手動変速モード部70bにあり、運転者が変速レバー70eを操作して、アップシフト動作を要求した場合について説明する。
【0075】
まず、運転者が変速レバー70eを操作して、アップシフト動作を指令すると、手動変速信号S1によりアップシフト動作が指示されたことを手動変速制御部63は認識する。すると、手動変速制御部63は、シフト実行制御部52に対して、当該運転者の要求によるアップシフト指令を実行すべきか否かを判定させる。
【0076】
シフト実行制御部52は、図示しないメモリから図6に示すアップシフト許可制御プログラムPRO2を読み出し、該アップシフト許可制御プログラムPRO2に基づいて、手動変速モードによる運転者のアップシフト指令を、現在の車速に照らして直ちに実行すべきか否かについて判定する。
【0077】
アップシフト許可制御プログラムPRO2は、ステップS21で、運転者からのアップシフト指令が出力されたところで、ステップS22に入り、シフト実行制御部52は、車速センサ22からの信号に基づいて車両の現在の車速Vを検知し、現在の車速Vが所定のアップシフト許可速度V’o以上であるか否かを判定する。
【0078】
この判定は、シフト実行制御部52が図示しないメモリに格納されたアップシフト許可マップMAP2を参照して、現在の車速Vと、その時点のスロットル開度センサ23により検知されたスロットル開度THRから現在車両がアップシフトを行った場合に車速が低すぎてエンジントルク不足が生じる危険性があるか否かを判定する。
【0079】
即ち、アップシフト許可マップMAP2には、図7に示すように、車速とスロットル開度をパラメータとして各アップシフト動作について、アップシフト許可速度V’o、アップシフト指令メモリ速度V’1及びアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3が設定されており、現在の車速とスロットル開度が分かれば、車両が現在アップシフトが許可され得る状態であるか否かは、後述するように直ちに判定することが出来る。
【0080】
シフト実行制御部52は、現在の車速V’と、その時点のスロットル開度センサ23により検知されたスロットル開度THRから、アップシフト許可マップMAP2上に車両の現在状態P3をプロットする。例えば、現在状態が、図7に示すように、P3で示された場合、状態P3はアップシフト許可マップMAP2上のアップシフト許可速度V’oとアップシフト指令メモリ速度V’1との間の領域に位置することとなる。
【0081】
すると、シフト実行制御部52は、シフト制御プログラムPRO2のステップS22で、車速Vが所定のアップシフト許可速度V’o以下であり、このまま運転者の要求に基づいてアップシフト動作を行うとエンジントルクが不足してしまう可能性があるものと判定し、ステップS23にはいる。
【0082】
一方、ステップS22で、車両の現在状態P3が、図7に示すように、車速Vがアップシフト許可速度V’o以下ではないと判定される場合には、運転者の要求通りにアップシフト動作を行ってもエンジントルクが不足するおそれはないものと判断して、ステップS24に入り、変速実行部62に対して直ちにアップシフト動作を実行するように指令し、変速実行部62は、例えば3速から4速にアップシフトする、3−4変速の場合には、図2に示すように、B4ブレーキを解放すると共に、C3クラッチを係合させる動作を実行する。
【0083】
また、ステップS22で、車速Vが所定のアップシフト許可速度V’o以下であると判定され、ステップS23に入ると、シフト実行制御部52は、現在の速度Vが、アップシフト指令メモリ速度V’1よりも大きいか否かを判定する。アップシフト指令メモリ速度V’1はアップシフト許可速度V’oよりも小さく設定されており、現在の車両の速度Vがアップシフト指令メモリ速度V’1以下の場合には、当該車両の速度状態では、アップシフト動作の実行は確実にエンジントルクの不足を招来するものと判定し、ステップS25に入り、運転者の手動変速モードによるアップシフト指令をキャンセルする。
【0084】
ステップS23で、現在の車両の速度Vが、同一スロットル開度のアップシフト指令メモリ速度V’1よりも大きい場合、従って、アップシフト許可速度V’oとアップシフト指令メモリ速度V’1との間に有る場合、例えば状態P3の場合には、ステップS26に入り、再度、現在の車両速度Vがアップシフト許可速度V’o以下であることを確認してステップS27にはいる。
【0085】
ステップS27では、現在の車両速度Vがアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3を下回っているか否かを判定する。このアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3は、図7からも明らかなように、アップシフト指令メモリ速度V’1よりも、同一スロットル開度では低い速度に設定されており、そしてアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3よりも小さい速度状態とは、アップシフト許可速度V’o以上の、アップシフト許可領域とは離反する車両状態を示す方向である。その結果、現在の車両速度Vがアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3を下回っている場合にも、ステップS23と同様に、当該車両の速度状態では、アップシフト動作の実行はエンジントルクの不足を招来するものと判定し、ステップS25に入り、運転者の手動変速モードによるアップシフト指令をキャンセルする。
【0086】
ステップS27で、現在の車両速度Vがアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3を下回っていない場合には、ステップS28に入り、シフト実行制御部52は、スロットル開度センサ23からの信号により、現在のスロットル開度を検出し、当該検出されたスロットル開度が、ステップS21でアップシフト指令が出力された時点よりも所定割合増加しているか否を判定する。運転者が、手動変速モードで変速レバー70eを操作してアップシフト指令を出力した時点のスロットル開度よりも、所定割合(例えば、5%程度)以上スロットル開度が増加した場合には、車両負荷が増大し、運転者がスロットルをその開度が大なる方向に操作した(例えば、アクセルペダルを踏み込む)ことにより、運転者がトルクの増大を要求しており、アップシフトを要求したステップS21の状態から運転者の要求が変化したものと判断して、ステップS25に入り、運転者の手動変速モードによるアップシフト指令をキャンセルする。
【0087】
ステップS28で、検出されたスロットル開度が、ステップS21でアップシフト指令が出力された時点よりも所定割合増加していない、即ち、スロットル開度がステップS21でアップシフト指令が出力された時点のスロットル開度を略維持しているものと判定された場合には、シフト実行制御部52は、運転者のアップシフト要求が維持されているものと判定し、ステップS26に戻り、再度、現在の車両速度Vがアップシフト許可速度V’o以下となっているか否かを判定する。
【0088】
ステップS26で、車速Vがアップシフト許可速度V’o以上と判定される場合には、運転者の要求通りにアップシフト動作を行ってもエンジンがトルク不足となるおそれはないものと判断して、ステップS24に入り、変速実行部62に対して直ちにアップシフト動作を実行するように指令し、変速実行部62は、例えばB4ブレーキを解放し、C3クラッチを係合する3−4アップシフト動作を実行する。
【0089】
ステップS26で、車速Vがアップシフト許可速度V’o以上ではないもと判定された場合には、前述の場合と同様に、ステップS27により現在の車両速度Vがアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3を下回っているか否かを判定し、更にステップS28を実行し、スロットル開度が、ステップS21でアップシフト指令が出力された時点よりも所定割合増加しているか否を判定する。こうして、現在の車両速度Vがアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3以上で、スロットル開度がステップS21でアップシフト指令が出力された時点のスロットル開度を略維持しているものと判定された場合には、再度ステップS26に戻る。
【0090】
こうして、ステップS26からステップS28の間で、車速が、運転者の要求するアップシフト動作が実行可能な速度状態(即ち、車速Vがアップシフト許可速度V’o以上)となってステップS24でアップシフト動作が行われるか、ステップS27により現在の車両速度Vがアップシフト指令メモリキャンセル速度V3を下回るか、ステップS28でスロットル開度が、ステップS21でアップシフト指令が出力された時点よりも所定割合増加して、ステップS25でアップシフト指令がキャンセルされるまで、運転者のアップシフト指令はシフト実行制御部52により保持記憶される形となり、車両の速度状態がアップシフト動作を実行可能な状態になるや否やステップS26からステップS24に入り、アップシフト動作が実行される。従って、運転者のアップシフト指令が一方的にキャンセルされることがないので、運転者は違和感を持つことなく運転操作を継続することが出来る。また、運転者のアップシフト指令通りにアップシフト動作を行うとエンジントルクの不足が生じる場合には、車両の速度Vがアップシフト動作を実行可能な状態になるのを待つことなく、ステップS27及び28でステップS25に入り、当該アップシフト指令は直ちにキャンセルされる。これにより、運転者のアップシフト指令がいつまでも保持されて、運転者が意図しない時点でアップシフト動作が実行されるようなことは未然に防止される。
【0091】
なお、ステップS27におけるアップシフト指令メモリキャンセル速度V’3は、ステップS23におけるアップシフト指令メモリ速度V’1よりもやや小さな値に設定され、ステップS26からステップS28におけるアップシフト指令がステップS27でキャンセルされる速度V’3は、V’1>V’3なるヒステリシスが設けられている。これはステップS26からステップS28までの、運転者のアップシフト指令を保持する動作に入った際には、直ちにステップS27でアップシフト指令がキャンセルされることなく、なるべく運転者のアップシフト指令を実行する方向で制御し、運転者へアップシフト指令のキャンセルに起因する違和感を出来るだけ与えないようにするためである。
【0092】
また、手動変速指令を出力する手動変速指令出力手段は、変速レバー70eに限らず、変速スイッチなどの電気的なスイッチにより構成してもよい。
【0093】
なお、上述の実施例では、車両状態検出手段として、車速を検知する車速検知手段及びスロットル開度を検知するスロットル開度センサを設け、該車速検知手段により検知された車速が、スロットル開度センサにより検知されるスロットル開度に対応した所定車速(ダウンシフト動作の場合には、図5に示すように、スロットル開度に係わらず、一定速度)を越えているか否かで、手動変速モードにおける変速指令の実行の可否を判断したが、車両状態検出手段としては、その出力から手動変速モードにおける変速時の、エンジンのオーバーレブやトルクの不足を演算検知することが出来る限りどのようなセンサや装置を用いても良く、車速検知手段やスロットル開度センサなどの他に、エンジンの回転数を検知する手段、自動変速機の入力軸や出力軸の回転数を検知する手段、エンジントルクの演算手段など適宜なセンサや装置を単独であるいはそれらを組み合わせて使用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用しうる自動変速機の機構部分を示すスケルトン図。
【図2】その摩擦係合要素の作動を示す図。
【図3】本発明に係わる電子制御部を示すブロック図。
【図4】ダウンシフト許可制御プログラムの一例を示すフローチャート。
【図5】ダウンシフト許可マップの一例を示す図。
【図6】アップシフト許可制御プログラムの一例を示すフローチャート。
【図7】アップシフト許可マップの一例を示す図。
【符号の説明】
70……シフト指示手段(シフトレバー装置)
22……車両状態検知手段(車速センサ)
23……車両状態検知手段(スロットル開度センサ)
52……手動変速実行可否判定手段、手動変速実行制御手段
(シフト実行制御部)
MAP1……手動変速実行可否判定手段、手動変速実行制御手段
(ダウンシフト許可マップ)
MAP2……手動変速実行可否判定手段、手動変速実行制御手段
(アップシフト許可マップ)
PRO1……手動変速実行可否判定手段、手動変速実行制御手段
(ダウンシフト許可制御プログラム)
PRO2……手動変速実行可否判定手段、手動変速実行制御手段
(アップシフト許可制御プログラム)
Claims (12)
- 運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示する必要のない自動変速モード及び運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示することの出来る手動変速モードを有するシフト指示手段が設けられた、自動変速機の制御装置において、
車両状態を検出する車両状態検知手段を設け、
前記手動変速モードにおいて、前記シフト指示手段から変速指令が出力された際に、前記車両状態検知手段により検知される車両状態が前記変速指令を実行することの出来る所定の変速許可領域に有るか否かを判定する手動変速実行可否判定手段を設け、
前記手動変速実行可否判定手段により、前記車両状態が所定の変速許可領域に無いものと判定された場合に、前記車両状態が所定の変速指令保持解除状態となるまで前記変速指令を保持する手動変速実行制御手段を設けて構成した、自動変速機のマニュアル変速制御装置。 - 前記手動変速実行制御手段は、該手動変速実行制御手段が前記変速指令を保持している間に、前記車両状態が前記所定の変速指令保持解除状態となった場合には、前記変速指令をキャンセルすることを特徴とする、請求項1記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 前記手動変速実行制御手段は、該手動変速実行制御手段が前記変速指令を保持している間に、前記手動変速実行可否判定手段が、前記車両状態が所定の変速許可領域にあるものと判定した場合には、前記変速指令を実行することを特徴とする、請求項1記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 前記所定の変速指令保持解除状態は、前記車両状態が、前記変速許可領域に対して離反する方向に移行している状態を含むことを特徴とする、請求項1記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 前記手動変速実行制御手段は、前記手動変速実行可否判定手段により、前記車両状態が所定の変速許可領域に無いものと判定されて、該手動変速実行制御手段が前記変速指令を保持する動作に入る際に、前記車両状態が、前記変速指令保持動作許可領域にあるか否かを判定し、該車両状態が前記変速指令保持動作許可領域にある場合にのみ、前記変速指令を保持することを特徴とする、請求項1記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 前記所定の変速指令保持解除状態は、前記車両の負荷が、前記変速指令が出力された時点に対して所定量増大した状態を含むことを特徴とする、請求項1記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 前記所定の変速指令保持解除状態は、車速が所定値を越えて、前記車両状態が、前記変速許可領域に対して離反する方向に移行している状態を含むことを特徴とする、請求項4記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 前記変速指令保持動作許可領域と前記変速指令保持解除状態との間の車両状態には、所定のパラメータにおいてヒステリシスが設けられていることを特徴とする、請求項5記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 前記変速指令は、ダウンシフト指令である、請求項1記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 前記変速指令は、アップシフト指令である、請求項1記載の自動変速機のマニュアル変速制御装置。
- 運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示する必要のない自動変速モード及び運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示することの出来る手動変速モードを有するシフト指示手段が設けられた、自動変速機の制御装置において、
車両状態を検出する車両状態検知手段を設け、
前記手動変速モードにおいて、前記シフト指示手段から変速指令が出力された際に、前記車両状態検知手段により検知される車両状態が前記変速指令を実行することの出来る所定の変速許可領域に有るか否かを判定する手動変速実行可否判定手段を設け、
前記手動変速実行可否判定手段により、前記車両状態が所定の変速許可領域に無いものと判定された場合に、前記車両状態が所定の変速指令保持解除状態となった場合には、前記変速指令をキャンセルする手動変速実行制御手段を設けて構成した、自動変速機のマニュアル変速制御装置。 - 運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示する必要のない自動変速モード及び運転者がアップシフト及びダウンシフトを指示することの出来る手動変速モードを有するシフト指示手段が設けられた、自動変速機の制御装置において、
車両状態を検出する車両状態検知手段を設け、
前記手動変速モードにおいて、前記シフト指示手段から変速指令が出力された際に、前記車両状態検知手段により検知される車両状態が前記変速指令を実行することの出来る所定の変速許可領域に有るか否かを判定する手動変速実行可否判定手段を設け、
前記手動変速実行可否判定手段が、前記車両状態が所定の変速許可領域に無いものと判定した場合に、前記車両状態が所定の変速指令保持解除状態となるまでの間に、前記手動変速実行可否判定手段が、前記車両状態が所定の変速許可領域にあるものと更に判定した場合には、前記変速指令を実行する、手動変速実行制御手段を設けて構成した、自動変速機のマニュアル変速制御装置。
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