JP3833137B2 - 溶接電源装置の出力制御方法 - Google Patents

溶接電源装置の出力制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3833137B2
JP3833137B2 JP2002111652A JP2002111652A JP3833137B2 JP 3833137 B2 JP3833137 B2 JP 3833137B2 JP 2002111652 A JP2002111652 A JP 2002111652A JP 2002111652 A JP2002111652 A JP 2002111652A JP 3833137 B2 JP3833137 B2 JP 3833137B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
value
current
setting
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002111652A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003305571A (ja
Inventor
敏郎 上園
健太 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihen Corp filed Critical Daihen Corp
Priority to JP2002111652A priority Critical patent/JP3833137B2/ja
Publication of JP2003305571A publication Critical patent/JP2003305571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3833137B2 publication Critical patent/JP3833137B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arc Welding Control (AREA)
  • Generation Of Surge Voltage And Current (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接電源装置において適正インダクタンス値及び適正外部特性傾きを所望値に設定することができる溶接電源装置の出力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、消耗電極ガスシールドアーク溶接装置の構成図である。溶接電源装置PSは、外部特性が定電圧特性になるように出力制御されて、溶接に適した溶接電圧v及び溶接電流iを出力する。溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給モータWMに直結された送給ロール5の回転によって溶接トーチ4を通って送給されると共に、給電チップ4aを介して給電されて母材2との間でアーク3が発生する。
【0003】
図2は、上述した溶接電源装置PSの等価回路図である。前述したように、溶接電源装置は定電圧特性を有するので、定電圧源E[V]として表わすことができる。また、溶接電源装置の内部抵抗値はRi[Ω]となり、内部インダクタンス値はLi[H]となる。この内部抵抗値Riは、溶接電源装置内部の配線ケーブル等の抵抗値であり、その値は通常0.02〜0.05[Ω]程度と小さな値である。他方、上記の内部インダクタンス値Liは、溶接負荷の変化に応じて変化する溶接電流の変化量を適正化して安定した溶接状態にするためのリアクトルのインダクタンス値である。この内部インダクタンス値Liは、溶接ワイヤの材質、送給速度、溶接法等の溶接条件に応じて100〜500[μH]程度の範囲内で適正値に設定される。例えば、鉄鋼の炭酸ガスアーク溶接では、送給速度が遅い小電流のときの短絡移行域ではLi=120[μH]程度が適正値となり、送給速度が速い中・大電流のときのグロビュール移行域ではLi=240[μH]程度が適正値となる。また、アルミニウムのMIG溶接においては、送給速度が遅い小電流のときの短絡移行域ではLi=200[μH]程度が適正値となり、送給速度が速い中・大電流のときのグロビュール又はスプレー移行域ではLi=300[μH]程度が適正値となる。
【0004】
図3は、上述した短絡移行域の電圧・電流波形図であり、同図(A)は溶接電圧vの時間変化を示し、同図(B)は溶接電流iの時間変化を示す。時刻t1〜t2の短絡期間Ts中は、同図(A)に示すように、溶接電圧vは数[V]程度の短絡電圧vsとなり、同図(B)に示すように、短絡電流isは前述した内部インダクタンス値で定まる傾斜で上昇する。続いて、時刻t2〜t3のアーク期間Ta中は、同図(A)に示すように、アーク電圧vaはアーク長に応じた電圧値となり、同図(B)に示すように、アーク電流iaは前述した内部インダクタンス値で定まる傾斜で下降又は変化する。アーク長の変動によって溶接負荷が変動したときの上述した短絡電流is及びアーク電流iaの変化の傾斜が適正であれば安定した溶接状態となる。したがって、安定した溶接状態を得るためには、上述した内部インダクタンス値を適正値に設定する必要がある。
【0005】
図4は、前述したグロビュール移行域の電圧・電流波形図であり、同図(A)は溶接電圧vの時間変化を示し、同図(B)は溶接電流iの時間変化を示す。時刻t1において、溶滴が移行するとアーク長が急に長くなり溶接負荷が変動するので、同図(A)に示す溶接電圧v及び同図(B)に示す溶接電流iが変化する。これらの電圧・電流変化が適正であれば溶接状態は安定になるので、電圧・電流変化を決める前述した内部インダクタンス値を適正値に設定する必要がある。
【0006】
上述したように、消耗電極ガスシールドアーク溶接用の溶接電源装置では、溶接負荷の変動に対する溶接電圧及び溶接電流の変化を適正化して安定した溶接状態を得るために、内部インダクタンス値を適正値に設定する必要がある。しかしながら、数百[A]が通電する数百[μH]のインダクタンス値を有するリアクトルは、その体積が非常に大きくなり、かつ、その重量も非常に重くなり、コストも高くなる。さらには、前述したように、リアクトルのインダクタンス値は、種々な溶接条件に応じて100〜500[μH]の広い範囲で適正値に設定する必要があるが、鉄芯にケーブルを巻いて形成されるリアクトルにおいてインダクタンス値を任意の値に変更することはできない。したがって、一般的には、標準的な溶接条件を想定してインダクタンス値を設定しており、このために種々の溶接条件において最も安定した溶接状態になるインダクタンス値ではないという問題があった。
【0007】
上述した問題を解決するために、電子回路によってリアクトルと等価な働きをさせるいわゆる電子リアクトル制御が従来から提案されている。以下、この制御方法について説明する。
【0008】
図2で前述した等価回路において、下式が成立する。
E=Ri・i+Li・di/dt+v……(1)式
こ但し、E[V]は出力電圧、Ri[Ω]は内部抵抗値、Li[H]は内部インダクタンス値、i[A]は溶接電流及びv[V]は溶接電圧である。
前述したように、内部抵抗値Riは通常小さな値であり省略できるので、上記(1)式は下式のように整理することができる。
E−Li・di/dt=v……(2)式
上式に対応する等価回路が図5(A)となる。
【0009】
ここで、制御出力電圧Ec=E−Li・di/dtと定義すると、Ec=vとなり、等価回路は図5(B)となる。したがって、図5(A)の内部インダクタンス値Liと等価な働きをさせるためには、上記の制御出力電圧EcがE−Li・di/dtになるように制御すればよいことになる。すなわち、電子リアクトル制御の基本式は下式となる。
Ecr=Er−Lr・di/dt……(3)式
但し、Ecr[V]は制御出力電圧設定値、Er[V]は出力電圧設定値、Lr[H]は内部インダクタンス値Li[H]と同一値のインダクタンス設定値、di/dtは溶接電流iの微分値である。
電子リアクトル制御では、出力電圧設定値Er及びインダクタンス設定値Lrを予め設定し、溶接中の溶接電流の微分値を算出して上記(3)式によって制御出力電圧設定値Ecrを演算し、溶接電源装置の出力電圧が上記の制御出力電圧設定値Ecrと略等しくなるように制御する。以上のように出力電圧を制御することによって、図5(B)に示すように、実際のリアクトルを回路に挿入することなく図5(A)に示すリアクトルの内部インダクタンス値Liと等価な働きをさせることができる。そして、種々な溶接条件に応じて、上記(3)式のインダクタンス設定値Lrを所望値に設定するだけで、最適なインダクタンス値を有する電子的なリアクトルを作り出すことができる。
【0010】
ところで、図5(B)に示す制御出力電圧Ecは、インバータ制御溶接電源装置等によって形成されるのが一般的である。したがって、インバータトランスの2次側のパルス状の出力を平滑するための数十[μH]程度の小さなインダクタンス値を有するリアクトルを溶接電源装置内部に設けるのが一般的である。さらに、溶接電源装置の出力端子と溶接トーチ又は母材を接続する溶接ケーブルによる外部インダクタンス値も回路に挿入されることになる。これらの内外部インダクタンス値をLio[H]として表わすと、等価回路は図5(C)となる。同図において、溶接条件に対応した適正インダクタンス値をLm[H]として表わすと、上記(3)式は下式となる。
Ecr=Er−(Lm−Lioo)・di/dt……(4)式
すなわち、インダクタンス設定値Lr=Lm−Lioに設定すればよいことになる。
【0011】
図6は、上述した電子リアクトル制御の溶接電源装置のブロック図である。以下、同図を参照して各回路ブロックについて説明する。
出力制御回路INVは、3相200V等の商用電源を入力として、後述する電圧誤差増幅信号Ampに従って、インバータ制御、チョッパ制御等の出力制御を行い、出力電圧Eを出力する。直流リアクトルDCLは、前述した内外部インダクタンス値Lioに相当するリアクトルであり、出力を平滑する。出力電圧検出回路EDは、上記の出力電圧Eを検出して、出力電圧検出信号Edを出力する。溶接電流検出回路IDは、溶接電流iを検出して、溶接電流検出信号idを出力する。
【0012】
電子リアクトル制御回路ERCは、上記の溶接電流検出信号idを入力として、
Lr・di/dtの演算を行う。ここで、インダクタンス設定値Lrは、前述したように、適正インダクタンス値LmによってLr=Lm−Lioに設定される。出力電圧設定回路ERは、所望値の出力電圧設定信号Erを出力する。減算回路SUBは、Er−Lr・di/dtの減算を行い、制御出力電圧設定信号Ecrを出力する。したがって、上記の電子リアクトル制御回路ERC及び減算回路SUBによって上記(3)式の演算を行っている。電圧誤差増幅回路AMPは、上記の制御出力電圧設定信号Ecrと出力電圧検出信号Edとの誤差を増幅して電圧誤差増幅信号Ampを出力する。以上の動作によって、前述した図5(C)の等価回路に対応する溶接電源装置が形成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の電子リアクトル制御では、前述した(3)式Ecr=Er−Lr・di/dtに基づいて出力電圧を制御する。そして、溶接条件に応じて定まる適性インダクタンス値Lm及び内外部インダクタンス値Lioによって、インダクタンス設定値Lr=Lm−Lioに設定する。しかし、溶接電源装置の形式によって内部リアクトルの内部インダクタンス値は異なるために、適正インダクタンス値Lmが同一値であっても、溶接電源装置の形式ごとにインダクタンス設定値Lrを微調整する必要があり、微調整に手間がかかる。さらに、溶接ケーブルによる外部インダクタンス値は、溶接ケーブルの長さ及び引き回しによって大きく変化するために、常に適正インダクタンス値Lmに維持するにはインダクタンス設定値Lrを外部インダクタンス値に応じて微調整する必要がある。これを怠ると、適正インダクタンス値から外れることになり、その結果、溶接状態が不安定になる場合も生じる。
【0014】
そこで、本発明では、内外部インダクタンス値Lioが変化しても適正インダクタンス値Lmを常に維持する電子リアクトルを形成することができる溶接電源装置の出力制御方法を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、図7に示すように、
溶接電源装置の出力電圧設定値Erと溶接電圧の検出値vdとの差に予め定めた係数を乗じた値に応じて溶接電流iの変化量を算出して溶接電流iを制御することを特徴とする溶接電源装置の出力制御方法である。
【0016】
第2の発明は、図8に示すように、
溶接電源装置の出力電圧Eを設定する出力電圧設定値Er[V]及び溶接電源装置の適正インダクタンス値Lmを設定するインダクタンス設定値Lr[H]を予め設定し、
溶接中の溶接電圧v及び溶接電流iを検出し、上記溶接電圧検出値vd[V]を入力として電流設定変化量ΔIr=(Er−vd)/Lrを演算し、この電流設定変化量ΔIrを積分して溶接電流制御設定値Ircを算出し、上記溶接電流検出値idが上記溶接電流制御設定値Ircと略等しくなるように出力を制御することを特徴とする溶接電源装置の出力制御方法である。
【0017】
第3の発明は、図9〜11に示すように、
溶接電源装置の出力電圧Eを設定する出力電圧設定値Er[V]及び溶接電源装置の適正インダクタンス値Lmを設定するインダクタンス設定値Lr[H]及び溶接電源装置の外部特性の傾きSを設定する外部特性傾き設定値Sr[V/A]を予め設定し、
溶接中の溶接電圧v及び溶接電流iを検出し、上記溶接電圧検出値vd[V]及び上記溶接電流検出値id[A]を入力として電流設定変化量ΔIr=(Er−vd−Sr・id)/Lrを演算し、この電流設定変化量ΔIrを積分して溶接電流制御設定値Ircを算出し、上記溶接電流検出値idが上記溶接電流制御設定値Ircと略等しくなるように出力を制御することを特徴とする溶接電源装置の出力制御方法である。
【0018】
第4の発明は、図12〜13に示すように、
溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返す消耗電極ガスシールドアーク溶接に使用される溶接電源装置の出力制御方法において、
溶接電流制御設定値Ircが、短絡発生後の予め定めた短絡初期時間Tsi中のみ予め定めた小電流値の短絡初期電流設定値Isiに置換されることを特徴とする第2又は第3の発明記載の溶接電源装置の出力制御方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
図7(A)は、前述した図5(A)に対応しており、適正インダクタンス値Lmを有する定電圧特性の溶接電源装置の等価回路図である。同図において、前述した(2)式と同様に下式が成立する。
E=Lm・di/dt+v
但し、E[V]は出力電圧、Lm[H]は適正インダクタンス値、i[A]は溶接電流、v[V]は溶接電圧である。
上式を整理すると、下式となる。
di/dt=(E−v)/Lm
両辺を積分すると、下式となる。
i=∫((E−v)/Lm)・dt
ここで、溶接電流iを溶接電流制御設定値Ircに、出力電圧Eを出力電圧設定値Erに、適正インダクタンス値Lmをインダクタンス設定値Lrにそれぞれ置換すると、下式となる。
Irc=∫((Er−v)/Lr)・dt……(5)式
上式に対応する等価回路を図7(B)に示す。同図において、溶接電圧vを検出し定電流源CCの溶接電流iに相当する溶接電流制御設定値Ircが、上記(5)の演算値となるように制御する。これによって、溶接負荷の変動に対する溶接電流iの変化は、図7(A)と同一になる。したがって、上記(5)式が本発明の制御の基本式となる。
【0020】
図7(C)は、図5(C)で前述したように、内外部インダクタンス値がLioの場合の等価回路を示す。同図において、上記(5)式のLr=Lmのままで、溶接負荷の変動に対する溶接電流iの変化は同一となる。すばわち、内外部インダクタンス値Lioが変化しても、本発明の制御方法には影響を与えない。したがって、溶接電源装置の形式によって内部インダクタンス値が変化しても、かつ、溶接ケーブルの長さ及び引き回しによって外部インダクタンス値が変化しても、上記(5)式のインダクタンス設定値Lrは常に適正インダクタンス値Lmの設定のままでよい。
【0021】
上述したように、本発明の実施の形態1は、溶接電源装置の出力電圧設定値Erと溶接電圧の検出値vdとの差(Er−vd)に予め定めた係数1/Lrを乗じた値に応じて溶接電流iの変化量Δiを算出して溶接電流iを制御する溶接電源装置の出力制御方法である。
【0022】
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2は、溶接電源装置の出力電圧を設定する出力電圧設定値Er[V]及び溶接電源装置の適正インダクタンス値Lmを設定するインダクタンス設定値Lr[H]を予め設定し、溶接中の溶接電圧v及び溶接電流iを検出し、上記(5)式に基づいて、上記溶接電圧検出値vd[V]を入力として電流設定変化量ΔIr=(Er−vd)/Lrを演算し、この電流設定変化量ΔIrを積分して溶接電流制御設定値Ircを算出し、上記溶接電流検出値idがこの溶接電流制御設定値Ircと略等しくなるように出力を制御する。
【0023】
図8は、実施の形態2の溶接電源装置のブロック図である。以下、同図を参照して各回路ブロックについて説明する。
出力制御回路INVは、3相200V等の商用電源を入力として、後述する電流誤差増幅信号Apiに従って、インバータ制御、チョッパ制御等の出力制御を行い、溶接電流iを出力する。直流リアクトルDCLは、内外部インダクタンス値Lioに相当するリアクトルであり、出力を平滑する。溶接電圧検出回路VDは、溶接電圧vを検出して溶接電圧検出信号vdを出力する。溶接電流検出回路IDは、溶接電流iを検出して溶接電流検出信号idを出力する。
【0024】
出力電圧設定回路ERは、所望値の出力電圧設定信号Erを出力する。インダクタンス設定回路LRは、適正インダクタンス値Lmに相当するインダクタンス設定信号Lrを出力する。電流設定変化量演算回路DIRは、上記の溶接電圧検出信号vd、出力電圧設定信号Er及びインダクタンス設定信号Lrを入力として、(Er−vd)/Lrの演算を行い、電流設定変化量信号ΔIrを出力する。積分回路IIRは、上記の電流設定変化量信号ΔIrを積分して、溶接電流制御設定信号Ircを出力する。電流誤差増幅回路APIは、上記の溶接電流制御設定信号Ircと溶接電流検出信号idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Apiを出力する。以上の動作によって、溶接電源装置は図7(B)及び(C)で前述した定電流源CCを形成することになる。
【0025】
[実施の形態3]
本発明の実施の形態3は、前述した実施の形態2において、溶接電源装置の外部特性の傾きS[V/A]を所望値に設定することができる出力制御方法である。すなわち、本発明の実施の形態3は、出力電圧設定値Er[V]及びインダクタンス設定値Lr[H]及適正外部特性傾き設定値Sr[V/A]を予め設定し、溶接中の溶接電圧v及び溶接電流iを検出し、この溶接電圧検出値vd[V]及び溶接電流検出値id[A]を入力として電流設定変化量ΔIr=(Er−vd−Sr・id)/Lrを演算し、この電流設定変化量ΔIrを積分して溶接電流制御設定値Ircを算出し、上記溶接電流検出値idがこの溶接電流制御設定値Ircと略等しくなるように出力を制御する。
【0026】
図9(A)は、前述した図2に対応しており、適正インダクタンス値Lm及び適正抵抗値Rmを有する定電圧特性の溶接電源装置の等価回路図である。同図において、前述した(1)式と同様に下式が成立する。
E=Rm・i+Lm・di/dt+v……(6)式
但し、E[V]は出力電圧、Rm[Ω]は適正抵抗値、Lm[H]は適正インダクタンス値、i[A]は溶接電流、v[V]は溶接電圧である。
上式において、電流変化di/dt=0のときの溶接電圧vと溶接電流iとの関係が外部特性となる。di/dt=0を上式に代入すると、下式となる。
v=E−Rm・i
上式をグラフで表わすと図10となる。同図において、横軸は溶接電流iを示し、縦軸は溶接電圧vを示す。Rm≧0であるので、グラフは右下がりの直線となり、直線の傾きSm[V/A]=Rm[Ω]となる。したがって、上記(6)式において、Rm=Smを代入すると、下式となる。
E=Sm・i+Lm・di/dt+v
上式を整理すると、下式となる。
di/dt=(E−v−Sm・i)/Lm
両辺を積分すると、下式となる。
i=∫((E−v−Sm・i)/Lm)・dt
ここで、溶接電流iを溶接電流制御設定値Ircに、出力電圧Eを出力電圧設定値Erに、適正外部特性傾きSmを外部特性傾き設定値Srに、適正インダクタンス値Lmをインダクタンス設定値Lrにそれぞれ置換すると、下式となる。
Irc=∫((Er−v−Sr・i)/Lr)・dt……(7)式
上式に対応する等価回路を図9(B)に示す。同図において、溶接電圧v及び溶接電流iを検出し、定電流源CCの溶接電流iに相当する溶接電流制御設定値Ircが、上記(7)式の演算値となるように制御する。これによって、溶接負荷の変動に対する溶接電流iの変化は、図9(A)と同一になる。したがって、上記(7)式が実施の形態3の制御の基本式となる。
【0027】
図9(C)は、図7(C)で前述したように、内外部インダクタンス値がLioであり、内部抵抗及び溶接ケーブルによる外部抵抗を合わせた内外部抵抗値がRioである場合の等価回路を示す。同図において、上記(7)式のLr=Lm及びSr=Smのままで、溶接負荷の変動に対する溶接電流iの変化は同一となる。すばわち、内外部インダクタンス値Lio及び内外部抵抗値Rioが変化しても、実施の形態3の制御方法には影響を与えない。したがって、溶接電源装置の形式によって内部インダクタンス値及び内部抵抗値が変化しても、かつ、溶接ケーブルの長さ及び引き回しによって外部インダクタンス値及び外部抵抗値が変化しても、上記(7)式のインダクタンス設定値Lr及び外部特性傾き設定値Srは常に適正インダクタンス値Lm及び適正外部特性傾きSmの設定のままでよい。
【0028】
上述した実施の形態3において、適正インダクタンス値Lmに加えて適正外部特性傾き設定値Smを設定する理由は、以下のとおりである。すなわち、適正外部特性傾きSmは、鉄鋼の炭酸ガスアーク溶接又はMAG溶接では、0.02〜0.05[V/A]程度であり、アルミニウムのMIG溶接では0.08〜0.15[V/A]程度である。したがって、溶接ワイヤの材質、溶接法等によって、安定した溶接状態を得るためには、外部特性傾きを適正値に設定する必要がある。
【0029】
図11は、上述した実施の形態3の溶接電源装置のブロック図である。同図において、前述した図8と同一の回路ブロックには同一符号を付し、それらの説明は省略する。以下、図8とは異なる点線で示す回路ブロックについて、同図を参照して説明する。
【0030】
外部特性傾き設定回路SRは、所望値の外部特性傾き設定信号Srを出力する。第2の電流設定変化量演算回路DIR2は、溶接電圧検出信号vd、溶接電流検出信号id、出力電圧設定信号Er、インダクタンス設定信号Lr及び上記の外部特性傾き設定信号Srを入力として、(Er−vd−Sr・id)/Lrの演算を行い、電流設定変化量信号ΔIrを出力する。
【0031】
[実施の形態4]
本発明の実施の形態4は、溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返す消耗電極ガスシールドアーク溶接に使用される溶接電源装置の出力制御方法において、実施の形態2〜3に記載する溶接電流制御設定値Ircが、短絡発生後の予め定めた短絡初期時間Tsi中のみ予め定めた小電流値の短絡初期電流設定値Isiに置換される溶接電源装置の出力制御方法である。短絡初期時間Tsi中の溶接電流値を小電流値にする理由は、以下のとおりである。すなわち、短絡発生直後に溶接電流値が増加すると、短絡状態が短時間で解除されて溶滴移行を伴わない微小短絡が発生しやすくなり、その結果スパッタが多く発生してビード外観も悪くなる。短絡直後の溶接電流値を小さくすると、微小短絡の発生を低減することができ、その結果スパッタも少なくなりビード外観もよくなる。以下、図面を参照して説明する。
【0032】
図12は、短絡を伴う消耗電極ガスシールドアーク溶接の電圧・電流波形図であり、同図(A)は溶接電圧vの時間変化を示し、同図(B)は溶接電流iの時間変化を示す。時刻t1において短絡が発生すると、同図(A)に示すように、溶接電圧vは数[V]程度の低い値となる。したがって、前述した実施の形態2の(5)式又は実施の形態3の(7)式において、Er−v>0となるので溶接電流制御設定値Ircは、同図(B)に示すように増加する。前述したように、短絡直後に溶接電流iが増加すると、微小短絡が多く発生するために、ビード外観が悪くなる。これを抑制するために、同図(B)に示すように、短絡発生後の予め定めた短絡初期時間Tsi中は、予め定めた小電流値の短絡初期電流Isiを通電する。
【0033】
図13は、上述した実施の形態4の溶接電源装置のブロック図である。同図は、図11で前述した実施の形態3の溶接電源装置に短絡初期電流制御を付加したものである。同図において、前述した図11と同一の回路ブロックには同一符号を付し、それらの説明は省略する。以下、図11とは異なる点線で示す回路ブロックについて、同図を参照して説明する。
【0034】
短絡判別回路SDは、溶接電圧vを入力として短絡状態を判別してHighレベルとなる短絡判別信号Sdを出力する。短絡初期時間タイマ回路TSIは、上記の短絡判別信号SdがHighレベル(短絡)に変化した時点から予め定めた時間だけHighレベルとなる短絡初期時間信号Tsiを出力する。短絡初期電流設定回路ISIは、予め定めた短絡初期電流設定信号Isiを出力する。電流設定切換回路ISWは、上記の短絡初期時間信号TsiがHighレベルのときには上記の短絡初期電流設定信号Isiを電流設定切換信号Iswとして出力し、Lowレベルのときには溶接電流制御設定信号Ircを電流設定切換信号Iswとして出力する。溶接電流iは、この電流設定切換信号Iswに従って制御される。
【0035】
上記では実施の形態3に短絡初期電流制御を付加した場合について説明したが、図8で前述した実施の形態2の溶接電源装置に付加する場合も同様である。
【0036】
【発明の効果】
本発明の溶接電源装置の出力制御方法によれば、内外部インダクタンス値Lioに影響されることなく適正インダクタンス値Lmを電子的に形成することができるので、溶接負荷の変動に対して溶接電圧及び溶接電流の変化が適正になり、安定した溶接状態を得ることができる。
さらに、本発明の実施の形態3では、上記の効果に加えて溶接電源装置の外部特性傾きを種々の溶接条件に応じて適正値に設定することができるので、さらに溶接状態が安定化する。
さらに、本発明の実施の形態4では、短絡発生直後の溶接電流の増加を抑制することができるので、微小短絡の発生が少なくなり溶接品質が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の消耗電極ガスシールドアーク溶接装置の構成図
【図2】図1の等価回路図
【図3】従来技術における短絡移行溶接の電圧・電流波形図
【図4】従来技術におけるグロビュール移行溶接の電圧・電流波形図
【図5】従来技術の電子リアクトル制御を説明するための等価回路図
【図6】従来技術の電子リアクトル制御溶接電源装置のブロック図
【図7】本発明の実施の形態1を説明するための等価回路図
【図8】本発明の実施の形態2の溶接電源装置のブロック図
【図9】本発明の実施の形態3を説明するための等価回路図
【図10】本発明の実施の形態3によって形成される外部特性図
【図11】本発明の実施の形態3の溶接電源装置のブロック図
【図12】本発明の実施の形態4を説明するための電圧・電流波形図
【図13】本発明の実施の形態4の溶接電源装置のブロック図
【符号の説明】
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
4a 給電チップ
AMP 電圧誤差増幅回路
Amp 電圧誤差増幅信号
API 電流誤差増幅回路
Api 電流誤差増幅信号
CC 定電流源
DCL 直流リアクトル
DIR 電流設定変化量演算回路
DIR2 第2の電流設定変化量演算回路
E 定電圧源、出力電圧
Ec 制御出力電圧
Ecr 制御出力電圧設定信号
ED 出力電圧検出回路
Ed 出力電圧検出信号
ER 出力電圧設定回路
Er 出力電圧設定信号
ERC 電子リアクトル制御回路
i 溶接電流
ia アーク電流
ID 溶接電流検出回路
id 溶接電流検出信号
IIR 積分回路
INV 出力制御回路
Irc 溶接電流制御設定信号
is 短絡電流
ISI 短絡初期電流設定回路
Isi 短絡初期電流(設定信号)
ISW 電流設定切換回路
Isw 電流設定切換信号
Li 内部インダクタンス値
Lio 内外部インダクタンス値
Lm 適正インダクタンス値
LR インダクタンス設定回路
Lr インダクタンス設定信号
PS 溶接電源装置
Ri 内部抵抗値
Rio 内外部抵抗値
Rm 適正抵抗値
SD 短絡判別回路
Sd 短絡判別信号
SR 外部特性傾き設定回路
Sr 外部特性傾き設定信号
SUB 減算回路
Ta アーク期間
Ts 短絡期間
TSI 短絡初期時間タイマ回路
Tsi 短絡初期時間(信号)
v 溶接電圧
va アーク電圧
VD 溶接電圧検出回路
vd 溶接電圧検出信号
vs 短絡電圧
WM ワイヤ送給モータ
ΔIr 電流設定変化量(信号)

Claims (4)

  1. 溶接電源装置の出力電圧設定値と溶接電圧の検出値との差に予め定めた係数を乗じた値に応じて溶接電流の変化量を算出して溶接電流を制御することを特徴とする溶接電源装置の出力制御方法。
  2. 溶接電源装置の出力電圧を設定する出力電圧設定値Er[V]及び溶接電源装置の適正インダクタンス値を設定するインダクタンス設定値Lr[H]を予め設定し、
    溶接中の溶接電圧及び溶接電流を検出し、前記溶接電圧検出値vd[V]を入力として電流設定変化量ΔIr=(Er−vd)/Lrを演算し、この電流設定変化量ΔIrを積分して溶接電流制御設定値を算出し、前記溶接電流検出値が前記溶接電流制御設定値と略等しくなるように出力を制御することを特徴とする溶接電源装置の出力制御方法。
  3. 溶接電源装置の出力電圧を設定する出力電圧設定値Er[V]及び溶接電源装置の適正インダクタンス値を設定するインダクタンス設定値Lr[H]及び溶接電源装置の外部特性の傾きを設定する外部特性傾き設定値Sr[V/A]を予め設定し、
    溶接中の溶接電圧及び溶接電流を検出し、前記溶接電圧検出値vd[V]及び前記溶接電流検出値id[A]を入力として電流設定変化量ΔIr=(Er−vd−Sr・id)/Lrを演算し、この電流設定変化量ΔIrを積分して溶接電流制御設定値を算出し、前記溶接電流検出値が前記溶接電流制御設定値と略等しくなるように出力を制御することを特徴とする溶接電源装置の出力制御方法。
  4. 溶接ワイヤと母材との間で短絡期間とアーク期間とを繰り返す消耗電極ガスシールドアーク溶接に使用される溶接電源装置の出力制御方法において、
    溶接電流制御設定値が、短絡発生後の予め定めた短絡初期時間中のみ予め定めた小電流値の短絡初期電流設定値に置換されることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の溶接電源装置の出力制御方法。
JP2002111652A 2002-04-15 2002-04-15 溶接電源装置の出力制御方法 Expired - Fee Related JP3833137B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002111652A JP3833137B2 (ja) 2002-04-15 2002-04-15 溶接電源装置の出力制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002111652A JP3833137B2 (ja) 2002-04-15 2002-04-15 溶接電源装置の出力制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003305571A JP2003305571A (ja) 2003-10-28
JP3833137B2 true JP3833137B2 (ja) 2006-10-11

Family

ID=29394388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002111652A Expired - Fee Related JP3833137B2 (ja) 2002-04-15 2002-04-15 溶接電源装置の出力制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3833137B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104209630A (zh) * 2013-05-30 2014-12-17 株式会社大亨 焊接电源的缩颈检测控制方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005048464B4 (de) * 2005-10-07 2014-11-06 Dspace Digital Signal Processing And Control Engineering Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Simulieren einer induktiven Last
JP5186227B2 (ja) * 2008-02-01 2013-04-17 株式会社ダイヘン 溶接電源の出力制御方法
JP2010125458A (ja) * 2008-11-25 2010-06-10 Daihen Corp 溶接電源の出力制御方法
JP5756298B2 (ja) * 2011-01-27 2015-07-29 株式会社ダイヘン 溶接用電源装置及び溶接機
JP5868712B2 (ja) * 2012-01-20 2016-02-24 株式会社ダイヘン 溶接用電源装置
CN102699486A (zh) * 2012-03-02 2012-10-03 深圳麦格米特电气股份有限公司 一种电弧焊焊接电源输出特性控制方法
JP6245734B2 (ja) * 2013-08-10 2017-12-13 株式会社ダイヘン 短絡期間の溶接電流制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104209630A (zh) * 2013-05-30 2014-12-17 株式会社大亨 焊接电源的缩颈检测控制方法
CN104209630B (zh) * 2013-05-30 2017-08-08 株式会社大亨 焊接电源的缩颈检测控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003305571A (ja) 2003-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4478378B2 (ja) 溶接電源装置の出力制御方法
US11638966B2 (en) Short arc welding system
JP5214859B2 (ja) 消耗電極アーク溶接電源の出力制御方法
US8963045B2 (en) Non-linear adaptive control system and method for welding
JP3933193B2 (ja) 消耗電極式アーク溶接機
JP5186227B2 (ja) 溶接電源の出力制御方法
JP4334930B2 (ja) パルスアーク溶接のアーク長制御方法
US9296057B2 (en) Welding device and carbon dioxide gas shielded arc welding method
JP3833137B2 (ja) 溶接電源装置の出力制御方法
US10195681B2 (en) Short arc welding system
EP0965409B1 (en) Method of controlling pulse output and consumable electrode type pulse arc welding device
JP2006122957A (ja) 溶接電源の出力制御方法
JP2011235348A (ja) マグ溶接の短絡電流制御方法
JPH07116839A (ja) 消耗電極式直流アーク溶接機
JP2006116546A (ja) 溶接電源の出力制御方法
JP6748555B2 (ja) アーク溶接方法及びアーク溶接装置
JP2006198668A (ja) アーク溶接電源の出力制御方法
JP4472249B2 (ja) 溶接電源装置の出力制御方法
JP5154872B2 (ja) パルスアーク溶接の出力制御方法
JP5090759B2 (ja) 消耗電極交流アーク溶接電源の出力制御方法
CN109693016B (zh) 电弧焊接装置以及电弧焊接方法
JP6748556B2 (ja) アーク溶接方法及びアーク溶接装置
JP5824221B2 (ja) 消耗電極アーク溶接制御方法
JP2009045662A (ja) 溶接電源
JP2005040812A (ja) アルミニウムmig溶接のアークスタート制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3833137

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090728

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100728

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110728

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110728

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120728

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120728

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130728

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees