JP3832174B2 - モータ制御装置及び制御方法 - Google Patents

モータ制御装置及び制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ制御装置及び制御方法に係り、特に、シリアルプリンタのキャリッジを駆動するキャリッジモータ又は紙送りを行う紙送りモータを制御するために使用するエンコーダから出力されるパルス信号の立ち上がりタイミング及び立ち下がりタイミングを選択的に採用することによりモータ速度を検出するモータ制御装置及び制御方法に関する。また、そのモータ制御方法を実行するコンピュータプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
最初に、DCモータ制御装置が用いられるインクジェットプリンタの概略構成及び制御方法について説明する。
【0003】
図9は、インクジェットプリンタの概略構成を示したブロック図である。
【0004】
図9に示したインクジェットプリンタは、紙送りを行う紙送りモータ(以下、PFモータともいう。)1と、紙送りモータ1を駆動する紙送りモータドライバ2と、印刷紙50にインクを吐出するヘッド9が固定され、印刷紙50に対し平行方向かつ紙送り方向に対し垂直方向に駆動されるキャリッジ3と、キャリッジ3を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータともいう。)4と、キャリッジモータ4を駆動するCRモータドライバ5と、CRモータドライバ5に直流電流指令値を払い出すDCユニット6と、ヘッド9の目詰まり防止のためのインクの吸い出しを制御するポンプモータ7と、ポンプモータ7を駆動するポンプモータドライバ8と、ヘッド9を駆動制御するヘッドドライバ10と、キャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ11と、所定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコーダ11用符号板12と、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13と、印刷処理されている紙の終端位置を検出する紙検出センサ15と、プリンタ全体の制御を行うCPU16と、CPU16に対して周期的に割込み信号を発生するタイマIC17と、ホストコンピュータ18との間でデータの送受信を行うインタフェース部(以下、IFともいう。)19と、ホストコンピュータ18からIF19を介して送られてくる印字情報に基づいて印字解像度やヘッド9の駆動波形等を制御するASIC20と、ASIC20及びCPU16の作業領域やプログラム格納領域として用いられるPROM21,RAM22及びEEPROM23と、印刷紙50を支持するプラテン25と、PFモータ1によって駆動されて印刷紙50を搬送する搬送ローラ27と、CRモータ4の回転軸に取付けられたプーリ30と、プーリ30によって駆動されるタイミングベルト31とから構成されている。
【0005】
DCユニット6は、CPU16から送られてくる制御指令、エンコーダ11,13の出力に基づいて紙送りモータドライバ2及びCRモータドライバ5を駆動制御する。また、紙送りモータ1及びCRモータ4はいずれもDCモータで構成されている。
【0006】
図10は、インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の構成を示した斜視図である。
【0007】
図10に示すように、キャリッジ3は、タイミングベルト31によりプーリ30を介してキャリッジモータ4に接続され、ガイド部材32に案内されてプラテン25に平行に移動するように駆動される。キャリッジ3の印刷紙に対向する面には、ブラックインクを吐出するノズル列及びカラーインクを吐出するノズル列を有する記録ヘッド9が設けられ、各ノズルはインクカートリッジ34からインクの供給を受けて印刷紙にインク滴を吐出して文字や画像を印刷する。
【0008】
また、キャリッジ3の非印字領域には、非印字時に記録ヘッド9のノズル開口を封止するためのキャッピング装置35と、図9に示したポンプモータ7を有するポンプユニット36とが設けられている。キャリッジ3が印字領域から非印字領域に移動すると、図示しないレバーにキャリッジ3が当接して、キャッピング装置35が上方に移動し、ヘッド9を封止する。
【0009】
ヘッド9のノズル開口列に目詰まりが生じた場合や、カートリッジ34の交換等を行ってヘッド9から強制的にインクを吐出する場合は、ヘッド9を封止した状態でポンプユニット36を作動させ、ポンプユニット36からの負圧により、ノズル開口列からインクを吸い出す。これにより、ノズル開口列の近傍に付着している塵埃や紙粉が洗浄され、さらにはヘッド9内の気泡がインクとともにキャップ37に排出される。
【0010】
図11は、キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図である。
【0011】
図11に示したエンコーダ11は、発光ダイオード11aと、コリメータレンズ11bと、検出処理部11cとを備えている。検出処理部11cは、複数(4個)のフォトダイオード11dと、信号処理回路11eと、2個のコンパレータ11fA,11fBとを有している。
【0012】
発光ダイオード11aの両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード11aから光が発せられる。この光はコリメータレンズ11bにより平行光に集光されて符号板12を通過する。符号板12には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
【0013】
符号板12を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード11dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード11dから出力される電気信号は信号処理回路11eにおいて信号処理され、信号処理回路11eから出力される信号はコンパレータ11fA,11fBにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレータ11fA,11fBから出力されるパルスENC−A,ENC−Bがエンコーダ11の出力となる。
【0014】
図12は、CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
【0015】
図12(a),(b)に示すように、CRモータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。CRモータ4が正転しているとき、即ち、キャリッジ3が主走査方向に移動しているときは、図12(a)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモータ4が逆転しているときは、図12(b)に示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れるようにエンコーダ4は構成されている。そして、上記パルスの1周期Tは符号板12のスリット間隔(例えば1/180インチ)に対応し、キャリッジ3が上記スリット間隔を移動する時間に等しい。
【0016】
一方、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13は符号板がPFモータ1の回転に応じて回転する回転円板である以外は、リニア式エンコーダ11と同様の構成となっており、2つの出力パルスENC−A,ENC−Bを出力する。インクジェットプリンタにおいては、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13の符号板に設けられている複数のスリットのスリット間隔は1/180インチであり、PFモータ1が上記1スリット間隔だけ回転すると、1/1440インチだけ紙送りされるような構成となっている。
【0017】
図13は、給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視図である。
図13を参照して、図9に示した紙検出センサ15の位置について説明する。図13において、プリンタ60の給紙挿入口61に挿入された印刷紙50は、給紙モータ63により駆動される給紙ローラ64によってプリンタ60内に送り込まれる。プリンタ60内に送り込まれた印刷紙50の先端が例えば光学式の紙検出センサ15により検出される。紙検出センサ15によって先端が検出された紙50は、PFモータ1により駆動される紙送りローラ65及び従動ローラ66によって紙送りが行われる。
【0018】
続いてキャリッジガイド部材32に沿って移動するキャリッジ3に固定された記録ヘッド(図示せず)からインクが滴下されることにより印字が行われる。所定の位置まで紙送りが行われると、現在、印字されている印刷紙50の終端が紙検出センサ15によって検出される。印字が終了した印刷紙50は、PFモータ1により駆動される歯車67A,67Bを介して歯車67Cにより駆動される排紙ローラ68及び従動ローラ69によって排紙口62から外部に排出される。尚、紙送りローラ65の回転軸には、ロータリ式エンコーダ13が連結されている。
【0019】
次に、上述したインクジェットプリンタのCRモータ4を制御する従来のDCモータ制御装置であるDCユニット6の構成、及び、DCユニット6による制御方法について説明する。
【0020】
図14は、DCモータ制御装置であるDCユニット6の構成を示したブロック図であり、図15は、従来のDCユニット6の速度演算部6dにおけるエンコーダパルスエッジ検出条件を示したタイミングチャートであり、図16は、DCユニット6により制御されるCRモータ4のモータ電流及びモータ速度を示したグラフである。
【0021】
図14に示したDCユニット6は、位置演算部6aと、減算器6bと、目標速度演算部6cと、速度演算部6dと、減算器6eと、比例要素6fと、積分要素6gと、微分要素6hと、加算器6iと、D/Aコンバータ6jと、タイマ6kと、加速制御部6mとから構成されている。
【0022】
位置演算部6aは、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bの各々の立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出し、検出されたエッジの個数を計数し、この計数値に基づいて、キャリッジ3の位置を演算する。この計数はCRモータ4が正転しているときは1個のエッジが検出されると「+1」を加算し、逆転しているときは、1個のエッジが検出されると「−1」を加算する。パルスENC−A及びENC−Bの各々の周期は符号板12のスリット間隔に等しく、かつ、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。このため、上記計数のカウント値「1」は符号板12のスリット間隔の1/4に対応する。これにより上記計数値にスリット間隔の1/4を乗算すれば、計数値が「0」に対応するキャリッジ3の位置からの移動量を求めることができる。このときエンコーダ11の解像度は符号板12のスリットの間隔の1/4となる。上記スリットの間隔を1/180インチとすれば解像度は1/720インチとなる。
【0023】
減算器6bは、CPU16から送られてくる目標位置と、位置演算部6aによって求められたキャリッジ3の実際の位置との位置偏差を演算する。
【0024】
目標速度演算部6cは、減算器6bの出力である位置偏差に基づいてキャリッジ3の目標速度を演算する。この演算は位置偏差にゲインKPを乗算することにより行われる。このゲインKPは位置偏差に応じて決定される。尚、このゲインKP の値は、図示しないテーブルに格納されていてもよい。
【0025】
速度演算部6dは、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bに基づいてキャリッジ3の速度を演算する。この速度は次のようにして求められる。
【0026】
速度演算を行うためには、先ず、エンコーダ11の出力パルスENC−A,ENC−Bの立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジを検出する必要があるが、従来の速度演算部6dにおけるパルスエッジ検出条件には、図15(a)、(b)に示す2通りのパターンがある。
【0027】
図15(a)に示す第1のパルスエッジ検出条件においては、出力パルスENC−A,ENC−Bのいずれか一方、例えば出力パルスENC−Aを用い、その立ち上がりエッジのみを順次検出することにより、符号板12のスリット間隔に対応するエッジ間の時間間隔を、タイマカウンタによってカウントする。このカウント値をTとし(T=T1,T2,...)、符号板12のスリット間隔をλとすればキャリッジの速度はλ/Tとして順次求めることができる。
【0028】
図15(b)に示す第2のパルスエッジ検出条件においては、出力パルスENC−A,ENC−Bの双方を用い、両パルスの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを順次検出することにより、符号板12のスリット間隔の1/4に対応するエッジ間の時間間隔を、同様にタイマカウンタによってカウントする。このカウント値をTとし(T=T1,T2,...)、符号板12のスリット間隔をλとすればキャリッジの速度はλ/(4T)として順次求めることができる。
【0029】
上記第1のパルスエッジ検出条件は、速度検出の分解能が比較的低くても足りる場合に使用され、上記第2のパルスエッジ検出条件は、速度検出の分解能が比較的高い必要がある場合に使用される。
【0030】
減算器6eは、目標速度と、速度演算部6dによって演算されたキャリッジ3の実際の速度との速度偏差を演算する。
【0031】
比例要素6fは、上記速度偏差に定数Gpを乗算し、乗算結果を出力する。積分要素6gは、速度偏差に定数Giを乗じたものを積算する。微分要素6hは、現在の速度偏差と、1つ前の速度偏差との差に定数Gdを乗算し、乗算結果を出力する。比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hの演算は、エンコーダ11の出力パルスENC−Aの1周期ごとに、例えば出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行う。
【0032】
比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hの出力は、加算器6iにおいて加算される。そして加算結果、即ちCRモータ4の駆動電流が、D/Aコンバータ6jに送られてアナログ電流に変換される。このアナログ電圧に基づいて、ドライバ5によりCRモータ4が駆動される。
【0033】
また、タイマ6k及び加速制御部6mは、加速制御に用いられ、比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hを使用するPID制御は、加速途中の定速及び減速制御に用いられる。
【0034】
タイマ6kは、CPU16から送られてくるクロック信号に基づいて所定時間ごとにタイマ割込み信号を発生する。
【0035】
加速制御部6mは、上記タイマ割込信号を受ける度ごとに所定の電流値(例えば20mA)を目標電流値に積算し、積算結果、即ち加速時におけるDCモータ4の目標電流値が、D/Aコンバータ6jに送られる。PID制御の場合と同様に、上記目標電流値はD/Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換され、このアナログ電流に基づいて、ドライバ5によりCRモータ4が駆動される。
【0036】
ドライバ5は、例えば4個のトランジスタを備えており、D/Aコンバータ6jの出力に基づいて上記トランジスタを各々ON又はOFFさせることにより(a)CRモータ4を正転又は逆転させる運転モード、(b)回生ブレーキ運転モード(ショートブレーキ運転モード、即ち、CRモータの停止を維持するモード)、(c)CRモータを停止させようとするモード、を行わせることが可能な構成となっている。
【0037】
次に、図16(a),(b)を参照してDCユニット6の動作、即ち、従来のDCモータ制御方法について説明する。
【0038】
CRモータ4が停止しているときに、CPU16からDCユニット6へ、CRモータ4を起動させる起動指令信号が送られると、加速制御部6mから起動初期電流値I0がD/Aコンバータ6jに送られる。この起動初期電流値I0は、起動指令信号とともにCPU16から加速制御部6mに送られてくる。そしてこの電流値I0は、D/Aコンバータ6jによってアナログ電圧に変換されてドライバ5に送られ、ドライバ5によってCRモータ4が起動開始する(図16(a),(b)参照)。起動指令信号を受信した後、所定の時間ごとにタイマ6kからタイマ割込信号が発生される。加速制御部6mは、タイマ割込信号を受信する度ごとに、起動初期電流値I0に所定の電流値(例えば20mA)を積算し、積算した電流値をD/Aコンバータ6jに送る。すると、この積算した電流値は、D/Aコンバータ6jによってアナログ電流に変換されてドライバ5に送られる。そして、CRモータ4に供給される電流の値が上記積算した電流値となるように、ドライバ5によってCRモータが駆動されCRモータ4の速度は上昇する(図16(b)参照)。このためCRモータ4に供給される電流値は、図16(a)に示すように階段状になる。尚、このときPID制御系も動作しているが、D/Aコンバータ6jは加速制御部6mの出力を選択して取込む。
【0039】
加速制御部6mの電流値の積算処理は、積算した電流値が一定の電流値ISとなるまで行われる。時刻t1において積算した電流値が所定値IS となると、加速制御部6mは積算処理を停止し、D/Aコンバータ6jに一定の電流値ISを供給する。これによりCRモータ4に供給される電流の値が電流値ISとなるようにドライバ5によって駆動される(図16(a)参照)。
【0040】
そして、CRモータ4の速度がオーバーシュートするのを防止するために、CRモータ4が所定の速度V1になると(時刻t2参照)、CRモータ4に供給される電流を減小させるように加速制御部6mが制御する。このときCRモータ4の速度は更に上昇するが、CRモータ4の速度が所定の速度Vcに達すると(図16(b)の時刻t3参照)、D/Aコンバータ6jが、PID制御系の出力、即ち加算器6iの出力を選択し、PID制御が行われる。
【0041】
即ち、目標位置と、エンコーダ11の出力から得られる実際の位置との位置偏差に基づいて目標速度が演算され、この目標速度と、エンコーダ11の出力から得られる実際の速度との速度偏差に基づいて、比例要素6f、積分要素6g及び微分要素6hが動作し、各々比例、積分、及び微分演算が行われ、これらの演算結果の和に基づいて、CRモータ4の制御が行われる。尚、上記比例、積分及び微分演算は、例えばエンコーダ11の出力パルスENC−Aの立ち上がりエッジに同期して行われる。これによりDCモータ4の速度は所望の速度Veとなるように制御される。尚、所定の速度Vcは、所望の速度Veの70〜80%の値であることが好ましい。
【0042】
時刻t4からDCモータ4は、所望の速度となるからキャリッジ3も所望の一定の速度Veとなり、印字処理を行うことが可能となる。
【0043】
印字処理が終了し、キャリッジ3が目標位置に近づくと(図16(b)の時刻t5参照)、位置偏差が小さくなるから目標速度も小さくなり、このため速度偏差、即ち減算器6eの出力が負になり、DCモータ4の減速が行われ、時刻t6に停止する。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のモータ制御装置であるDCユニット6の速度演算部6dにおけるエンコーダパルスエッジ検出条件には、以下のような問題点があった。即ち、上記第1のパルスエッジ検出条件では、キャリッジ3の速度が低い場合にモータ速度検出の分解能が低すぎること、上記第2のパルスエッジ検出条件では、各パルスのデューティ比のばらつきや両パルス間の位相差のばらつきが発生することから、いずれのパルスエッジ検出条件によっても常に高精度なモータ速度検出を行うことができないという問題点があった。また、停止制御の際の低速度における位置決め精度が低いという問題点もあった。
【0045】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、モータ速度検出の分解能を大幅に向上させ、常に高精度なモータ速度検出を行うことが可能な構成のモータ制御装置及び制御方法を提供することである。
【0047】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るモータ制御装置によれば、周期がモータ速度に比例する第1のパルス信号、及び、周期が上記モータ速度に比例し、上記第1のパルス信号に対する位相差が約1/4周期である第2のパルス信号を発生する信号発生手段と、同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する第1の検出条件、一方のパルス信号の1周期毎のタイミングでパルスエッジを検出してパルス1周期分の時間計測を行う第2の検出条件、及び、一方のパルス信号の一のエッジから他方のパルス信号の直後の後続のエッジまでの時間をパルス1/4周期分の時間として時間計測を行う第3の検出条件を含む複数の検出条件を記憶し、上記モータ速度、上記第1若しくは第2のパルス信号の周期数、又は、上記モータの駆動量に応じて上記検出条件のいずれかを出力する検出条件記憶手段と、上記検出条件記憶手段から出力された上記検出条件が設定される検出条件設定手段と、上記検出条件設定手段に設定された上記検出条件に従い、上記第1及び第2のパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの一部又は全部を検出するパルスエッジ検出手段と、上記パルスエッジ検出手段により検出されたパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測する時間計測手段と、上記時間計測手段により計測された時間を用いて上記モータ速度への変換を順次行うことにより、上記モータ速度を検出する速度変換手段とを備えたことを特徴とし、この構成により、モータ速度検出の分解能を大幅に向上させて、常に高精度なモータ速度検出を行うことが可能になると共に、複数のエンコーダパルスエッジ検出条件を適当に組み合わせて用いると、より効率的で高精度なモータ速度検出を行うことが可能になる。
【0049】
上記時間計測手段は、少なくとも4つのパルスエッジ間の時間をそれぞれ同時に並行して計測可能なものとするとよい。
【0050】
上記時間計測手段は、上記パルスエッジ検出手段が同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する場合には、同一パルス信号の同一方向エッジごとのパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測するものとするとよい。
【0051】
上記検出条件記憶手段、上記検出条件設定手段は、PROM、EEPROM又はASICのいずれかにより構成されているものとするとよい。
【0052】
上記速度変換手段は、上記パルスエッジ間に対応する距離を上記時間で除算することにより上記モータ速度への変換を行うものとするとよい。
【0053】
上記モータの駆動対象の目標停止位置を示すパルスエッジである目標エッジより所定数前のパルスエッジから上記目標エッジまでの各パルスエッジごとに設定された比較対象値を記憶する比較対象値記憶手段と、上記所定数前のパルスエッジから上記目標エッジまでの各パルスエッジにおいて、上記比較対象値と上記モータ速度とを比較し、上記モータ速度が上記比較対象値以上の値である場合に、上記モータの停止を指令するモータ停止制御手段とをさらに備えたものとするとよい。
【0054】
上記比較対象値記憶手段は、PROM、EEPROM又はASICのいずれかにより構成されているものであり、上記モータ停止制御手段は、CPUにより構成されているものとするとよい。
【0055】
上記パルスエッジ検出手段、上記時間計測手段、上記速度変換手段は、CPUにより構成されているものとするとよい。
【0056】
上記信号発生手段は、エンコーダにより構成されているものとするとよい。
【0061】
本発明に係るモータ制御方法によれば、周期がモータ速度に比例する第1のパルス信号、及び、周期が上記モータ速度に比例し、上記第1のパルス信号に対する位相差が約1/4周期である第2のパルス信号を発生する第1の過程と、同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する第1の検出条件、一方のパルス信号の1周期毎のタイミングでパルスエッジを検出してパルス1周期分の時間計測を行う第2の検出条件、及び、一方のパルス信号の一のエッジから他方のパルス信号の直後の後続のエッジまでの時間をパルス1/4周期分の時間として時間計測を行う第3の検出条件を含む複数の検出条件の中から、上記モータ速度、上記第1若しくは第2のパルス信号の周期数、又は、上記モータの駆動量に応じて、いずれかを選択する第2の過程と、選択された上記検出条件に従い、上記第1及び第2のパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの一部又は全部を検出する第3の過程と、検出されたパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測する第4の過程と、計測された時間を用いて上記モータ速度への変換を順次行うことにより、上記モータ速度を検出する第5の過程とを備えたことを特徴とし、この構成により、モータ速度検出の分解能を大幅に向上させて、常に高精度なモータ速度検出を行うことが可能になると共に、複数のエンコーダパルスエッジ検出条件を適当に組み合わせて用いると、より効率的で高精度なモータ速度検出を行うことが可能になる。
【0063】
上記第3の過程において同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する場合には、上記第4の過程は、同一パルス信号の同一方向エッジごとのパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測するものとするとよい。
【0064】
上記第5の過程は、上記パルスエッジ間に対応する距離を上記時間で除算することにより上記モータ速度への変換を行うものとするとよい。
【0065】
上記モータの駆動対象の目標停止位置を示すパルスエッジである目標エッジより所定数前のパルスエッジから上記目標エッジまでの各パルスエッジにおいて、上記所定数前のパルスエッジから上記目標エッジまでの各パルスエッジごとに設定された比較対象値と上記モータ速度とを比較し、上記モータ速度が上記比較対象値以上の値である場合に、上記モータの停止を指令する第6の過程をさらに備えたものとするとよい。
【0066】
上記パルス信号は、エンコーダにより発生させられるものとするとよい。
【0067】
上記本発明に係るモータ制御装置及び制御方法において、上記エンコーダは、シリアルプリンタのキャリッジに固定されたリニア式エンコーダであるものとし、上記モータは、上記キャリッジを駆動するキャリッジモータであるものとするとよい。
【0068】
又は、上記エンコーダは、シリアルプリンタの紙送りモータ用ロータリ式エンコーダであるものとし、上記モータは、上記シリアルプリンタの紙送りを行う紙送りモータであるものとするとよい。
【0069】
本発明に係るコンピュータプログラムの記録媒体によれば、上記本発明に係るモータ制御方法のいずれかをコンピュータシステムにおいて実行するコンピュータプログラムが記録されたことを特徴とする。
【0070】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るモータ制御装置及び制御方法並びにそのモータ制御方法を実行するコンピュータプログラムを記録した記録媒体の実施の一形態について、図面を参照しながら説明する。
【0071】
図1は、本発明に係るモータ制御装置であるDCユニット6の速度演算部6dの構成を示したブロック図であり、図2は、本発明に係るモータ制御装置であるDCユニット6の速度演算部6dにおけるエンコーダパルスエッジ検出条件を示したタイミングチャートである。尚、DCユニット6全体の構成は、図14に示したブロック図の構成と同様のものであり、インクジェットプリンタ全体の概略構成は、図9に示したブロック図の構成と同様のものである。
【0072】
図1に示した本発明に係るモータ制御装置における速度演算部6dは、エンコーダ11から入力されるエンコーダパルスENC−A,ENC−Bのパルスエッジを、設定されたパルスエッジ検出条件に従って検出し出力するパルスエッジ検出部6daと、パルスエッジ検出部6daにおけるパルスエッジ検出条件が設定される検出条件設定部6dbと、検出条件設定部6dbに設定する1通り以上のパルスエッジ検出条件を記憶し、モータ速度に応じたパルスエッジ検出条件を検出条件設定部6dbに出力して設定する検出条件記憶部6dcと、設定されたパルスエッジ検出条件に従ってパルスエッジ検出部6daにより順次検出され出力されるパルスエッジ間の時間を計測するタイマカウンタ6ddと、設定されたパルスエッジ検出条件におけるパルスエッジ間に対応する距離とタイマカウンタ6ddにより計測される時間とを用いた演算により、モータ速度への変換を行う速度変換部6deとから構成されている。
【0073】
本発明に係るモータ制御装置及び制御方法の最大の特徴は、エンコーダ11から入力される2つのエンコーダパルスENC−A及びENC−Bの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを同一エンコーダパルス(同一チャネルのエンコーダパルス)の同一方向エッジごとに区別して検出し、かつ、同一エンコーダパルスの同一方向エッジごとにパルスエッジ間の時間の計測を行い、同一エンコーダパルスの同一方向エッジごとのパルスエッジ間に対応する距離とそれらのパルスエッジ間の時間とを用いてモータ速度への変換を行う点にある。即ち、図2(a)のタイミングチャートに示すように、エンコーダパルスENC−Aの一の立ち上がりエッジからエンコーダパルスENC−Aの直後の後続の立ち上がりエッジまでの時間T1,エンコーダパルスENC−Bの一の立ち上がりエッジからエンコーダパルスENC−Bの直後の後続の立ち上がりエッジまでの時間T2,エンコーダパルスENC−Aの一の立ち下がりエッジからエンコーダパルスENC−Aの直後の後続の立ち下がりエッジまでの時間T3,エンコーダパルスENC−Bの一の立ち下がりエッジからエンコーダパルスENC−Bの直後の後続の立ち下がりエッジまでの時間T4,以下同様のパルスエッジ間の時間を、時刻t1,t2,t3,t4,...のタイミングで順次計測し、同一エンコーダパルスの同一方向エッジごとのパルスエッジ間に対応する距離とそれらのパルスエッジ間の時間とを用いてモータ速度への変換を行うものである。
【0074】
図2(b)、図2(c)に示したタイミングチャートは、図15(a)、図15(b)に示した従来のDCユニット6の速度演算部6dにおけるエンコーダパルスエッジ検出条件を示したタイミングチャートと同様のものである。
【0075】
本発明に係るモータ制御装置及び制御方法により図2(a)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件でエンコーダパルスエッジを検出してエンコーダパルス1周期分の時間計測を行い、モータ速度への変換を行うと、図2(b)、図2(c)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件でエンコーダパルスエッジを検出して時間計測を行い、モータ速度への変換を行う場合の問題点を解消することができる。
【0076】
図2(b)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件の場合、一方のエンコーダパルスの1周期毎のタイミングでエンコーダパルスエッジを検出してエンコーダパルス1周期分の時間計測を行うので、特にモータ速度が低速の場合にはモータ速度検出の分解能が低すぎるという問題点があった。これに対し、図2(a)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件の場合、総てのエンコーダパルスエッジを同一エンコーダパルスの同一方向エッジごとに区別して検出し、かつ、同一エンコーダパルスの同一方向エッジごとにエンコーダパルス1周期分の時間計測を行うので、モータ速度検出の頻度が4倍になり、モータ速度検出の分解能を大幅に向上させることができる。
【0077】
また、図2(c)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件の場合、総てのエンコーダパルスエッジを検出して時間計測を行っているが、一方のエンコーダパルスの一のエッジから他方のエンコーダパルスの直後の後続のエッジまでの時間をエンコーダパルス1/4周期分の時間として時間計測を行っている。従って、各エンコーダパルスのデューティ比や両エンコーダパルスの位相差が変動すると、いずれかのエンコーダパルス1/4周期分の時間を正確に計測したことにはならず、常に高精度なモータ速度検出を行うことができないという問題点があった。これに対し、図2(a)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件の場合、総てのエンコーダパルスエッジを同一エンコーダパルスの同一方向エッジごとに区別して検出し、かつ、同一エンコーダパルスの同一方向エッジごとにパルスエッジを検出した側のエンコーダパルス1周期分の時間計測を行っている。このように計測されたエンコーダパルスの1周期の長さは、常にその時点のモータ速度に正確に比例しており、各エンコーダパルスのデューティ比や両エンコーダパルス間の位相差が変動しても影響を受けることがないので、エンコーダパルス1周期に対応する距離とエンコーダパルス1周期の時間とから、常に高精度なモータ速度検出を行うことが可能となる。
【0078】
以上より、本発明に係るモータ制御装置及び制御方法により図2(a)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件でエンコーダパルスエッジを検出してエンコーダパルス1周期分の時間計測を行い、モータ速度への変換を行うと、従来の問題点を解決して常に高精度なモータ速度検出を行うことが可能となる。
【0079】
しかし、図2(b)、図2(c)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件でエンコーダパルスエッジを検出して時間計測を行い、モータ速度への変換を行うことが、常に不都合というわけではない。
【0080】
例えば、モータ速度が十分に高速である場合には、図2(b)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件でエンコーダパルスエッジを検出して時間計測を行い、モータ速度への変換を行っても、十分なモータ速度検出の分解能を得ることができる。また、CPU等により構成される速度演算部6dの演算処理能力によっては、図2(a)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件ではなく図2(b)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件の方が都合がよい場合もあり得る。また、多少の誤差があっても、速度情報が無いよりはよい。
【0081】
従って、図2(a)、図2(b)、図2(c)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件を適当に組み合わせて用いることにより、より効率的で高精度なモータ速度検出を行うことが可能となる。
【0082】
そこで、図1に示した本発明に係るモータ制御装置であるDCユニット6の速度演算部6dは、図2(a)、図2(b)、図2(c)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件を組み合わせて用いることを可能とした構成となっている。以下、その動作について説明する。
【0083】
検出条件記憶部6dcには、例えば、上述の図2に示した3通りのエンコーダパルスエッジ検出条件が記憶されており、所定条件に応じたエンコーダパルスエッジ検出条件が検出条件設定部6db及び速度変換部6deに出力されるようになっている。エンコーダパルスエッジ検出条件を選択的に出力するための所定条件は、後述するようにここでは、エンコーダパルスから変換されたモータ速度の値、又は、エンコーダパルスの周期数としている。あるいは、モータの駆動量、即ち、モータの駆動対象の移動距離とすることもできる。
【0084】
検出条件設定部6dbには、上述のように、エンコーダパルスから変換されたモータ速度に応じたエンコーダパルスエッジ検出条件が検出条件記憶部6dcから入力され、設定されるようになっている。例えば、モータが停止状態から動作を開始したときの最初の1周期又は数周期だけは図2(c)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件を設定し、その後、モータ速度が所定値未満のときは図2(a)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件を設定し、モータ速度が所定値以上のときは図2(b)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件を設定するようにする。
【0085】
パルスエッジ検出部6daは、エンコーダ11から入力されるエンコーダパルスENC−A,ENC−Bのパルスエッジを、設定されたパルスエッジ検出条件に従って検出し、検出したパルスエッジをタイマカウンタ6ddに対し順次出力する。ここで、図2(c)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件が設定されている場合には、パルスエッジ検出部6daはパルスエッジを特に区別することなく同一種類のものとして順次出力するが、図2(a)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件が設定されている場合には、パルスエッジ検出部6daはエンコーダパルスENC−Aの立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジ、エンコーダパルスENC−Bの立ち上がりエッジ、立ち下がりエッジをそれぞれ識別できるようにして出力する。また、図2(b)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件が設定されている場合には、パルスエッジ検出部6daはエンコーダパルスENC−Aの立ち上がりエッジのみを他のパルスエッジと識別できるようにして出力する。
【0086】
タイマカウンタ6ddは、パルスエッジ検出部6daから出力されたパルスエッジ間の時間を計測する。但し、パルスエッジ検出部6daから出力されるパルスエッジが複数種類の識別可能なものである場合には、パルスエッジの種類ごとにエッジ間の時間を計測する。即ち、同一方向のパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測する。従って、図2(a)に示したエンコーダパルスエッジ検出条件が設定されている場合に、同一エンコーダパルスの同一方向エッジごとにパルスエッジ間の時間の計測をそれぞれ行うことができるように、タイマカウンタ6ddは、少なくとも4つのパルスエッジ間の時間をそれぞれ同時に並行して計測可能なものとなっている。
【0087】
タイマカウンタ6ddは、計測したパルスエッジ間の時間を順次出力する。但し、パルスエッジの種類ごとにエッジ間の時間を計測した場合であっても、出力する際にはそれらを識別可能なものとして出力する必要はなく、特に区別することなく順次出力するだけで足りる。
【0088】
速度変換部6deは、設定されたパルスエッジ検出条件におけるパルスエッジ間に対応する距離とタイマカウンタ6ddにより計測される時間とを用いた演算により、モータ速度への変換を行う。
【0089】
図2(a)、図2(b)に示すパルスエッジ検出条件が設定されている場合には、タイマカウンタ6ddにより計測されたパルスエッジ間の時間、即ち、タイマカウンタ6ddのカウント値をT(T=T1,T2,...)、エンコーダ11の符号板12のスリット間隔をλとすると、設定されたパルスエッジ検出条件におけるパルスエッジ間に対応する距離はλであるので、演算V=λ/Tを順次行うことにより、モータ速度Vへの変換を行うことができる。
【0090】
図2(c)に示すパルスエッジ検出条件が設定されている場合には、設定されたパルスエッジ検出条件におけるパルスエッジ間に対応する距離はλ/4であるので、演算V=λ/(4T)を順次行うことにより、モータ速度Vへの変換を行うことができる。
【0091】
上述した速度演算部6dの具体的な一構成例として、例えば、パルスエッジ検出部6da、タイマカウンタ6dd、速度変換部6deはCPUで構成し、検出条件設定部6dbはCPU、RAM又はASICで構成し、検出条件記憶部6dcはPROM、EEPROM又はASICで構成することができる。
【0092】
図3は、図2(a)、図2(b)に示すパルスエッジ検出条件の設定切換速度を示したグラフである。
【0093】
図3のグラフに示すように、モータの目標速度の変動が比較的小さく、かつ、モータの目標速度が十分に高速である期間TXには、上述したように、図2(b)に示すパルスエッジ検出条件でも、十分なモータ速度検出の分解能を得ることができ、速度演算部6dの演算処理能力に対する余裕を確保することができる。そこで、この期間TXは、図2(b)に示すパルスエッジ検出条件を設定するとよい。
【0094】
一方、モータの目標速度の変動が比較的大きく、かつ、モータの目標速度が比較的低速であり、各エンコーダパルスのデューティ比や両エンコーダパルス間の位相差が変動しやすい期間TYには、高精度なモータ速度検出を行うことが必要とされるので、図2(a)に示すパルスエッジ検出条件を設定するとよい。
【0095】
他方、モータの目標速度の変動が比較的小さくても、モータの目標速度が低速である期間TY’には、高精度なモータ速度検出を行うことが必要とされるので、図2(b)に示すパルスエッジ検出条件ではなく図2(a)に示すパルスエッジ検出条件を設定するとよい。
【0096】
通常、モータの駆動対象の移動距離が長いほどモータの目標速度は高速になるので、移動距離と目標速度との関係が予め明らかになっているときは、移動距離に応じて期間TX及びTYの制御を予め設定し、あるいは、期間TY’の制御を予め設定することができる。
【0097】
また、上記パルスエッジ検出条件の設定切換は、パルスエッジ検出部6da、タイマカウンタ6dd、速度変換部6de、検出条件設定部6dbの一部又は全部を構成するCPUの演算処理能力に応じて行うようにしてもよい。エンコーダパルスエッジの検出を行うパルスエッジ検出部6daは、フィルタ効果を有するものとしてもよい。
【0098】
次に、動作しているモータを減速させて停止させる際の制御について説明する。モータを停止させる制御は、目標停止位置を示すエンコーダパルスの目標エッジの手前でモータへの通電を切断することによりブレーキをかけてモータを停止させる。このとき、目標エッジからどの程度手前でブレーキをかけるかは、予め実験によりブレーキ特性を調べておき、その実験データに基づいて決定する。
【0099】
図4は、ブレーキ時の速度(ips:inch per second)と行きすぎ量(エッジ)との関係の一例を表したグラフであり、図5は、ブレーキ時の速度測定期間、ブレーキタイミング及び行きすぎ量(エッジ)を示したタイミングチャートであり、図4,図5における期間TP、TQ、TRは相互に対応している。
【0100】
図4のグラフは、図5のタイミングチャートの期間TKにおいて計測された速度と、パルスエッジEDGKでブレーキをかけたときの行きすぎ量との関係を示したものである。図4のグラフに示されるように、ブレーキ直前期間TKの速度が0.2ips以上0.25ips未満のときはちょうど目標区間TP内に停止しているが、速度が0.25ips以上0.3ips未満のときは1エッジに相当する距離だけ行きすぎ、速度が0.3ips以上0.35ips未満のときは2エッジに相当する距離だけ行きすぎることが分かる。即ち、図4及び図5に示すように、ブレーキ直前期間TKの速度が0.2ips以上0.25ips未満のときは期間TPに対応する目標区間内に停止しているが、速度が0.25ips以上0.3ips未満のときは1エッジに相当する距離だけ行きすぎて期間TQに対応する区間内に停止し、速度が0.3ips以上0.35ips未満のときは2エッジに相当する距離だけ行きすぎて期間TRに対応する区間内に停止している。
【0101】
以上のブレーキ特性実験データに基づくモータ停止制御の一例について説明する。
【0102】
図6は、モータ停止制御の一例を示したタイミングチャートであり、期間TYが減速制御期間、期間TZが停止制御期間、パルスエッジEDG(ref-0)が目標エッジ、パルスエッジEDG(ref-0)から直後の後続のパルスエッジまでの期間に対応する区間が目標停止位置である。
【0103】
停止制御期間TZに入ると、モータへの通電を切断してブレーキをかけるか否かの判断がパルスエッジごとに行われる。パルスエッジEDG(ref-2)において速度が0.3ips以上であるときはこの時点でモータへの通電を切断するが、0.3ips未満であるときはモータへの通電を切断せずそのまま速度制御を継続する。パルスエッジEDG(ref-1)において速度が0.25ips以上であるときはこの時点でモータへの通電を切断するが、0.25ips未満であるときはモータへの通電を切断せずそのまま速度制御を継続する。パルスエッジEDG(ref-1)においてモータへの通電を切断しなかったときは目標エッジであるパルスエッジEDG(ref-0)においてモータへの通電を切断し、モータ停止制御を終了する。
【0104】
尚、この例では、期間TZに入る時点、即ち、パルスエッジEDG(ref-4)の時点でモータ速度が0.35ips未満になるように期間TYにおける減速制御を行うこととしているが、パルスエッジEDG(ref-3)の時点でモータ速度が0.35ips以上であるときはこの時点でモータへの通電を切断するように保護動作制御を行うようにしている。
【0105】
以上のようなモータ停止制御は、例えば、目標停止位置と、速度演算部6dの出力である検出速度Vと、停止制御期間TZの各パルスエッジにおける比較対象速度とをCPUに入力し、その比較判断結果を示すCPUの出力信号をD/Aコンバータ6jに入力することにより行うことができる。停止制御期間TZの各パルスエッジにおける比較対象速度は、例えばPROM、EEPROM又はASICに記憶保持しておくことができる。
【0106】
以上の説明におけるエンコーダは、キャリッジ3に固定されたリニア式エンコーダ11として説明したが、PFモータ1用のロータリ式エンコーダ13としてもよい。従って、以上の説明におけるモータは、キャリッジ3を駆動するキャリッジモータ4、又は、紙送りを行う紙送りモータ1とすることができる。
【0107】
図7は、本発明に係るモータ制御方法を実行するコンピュータプログラムが記録された記録媒体及びその記録媒体が使用されるコンピュータシステムの外観構成を示した説明図、図8は、図7に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
図7に示したコンピュータシステム70は、ミニタワー型等の筐体に収納されたコンピュータ本体71と、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)、プラズマディスプレイ、液晶表示装置等の表示装置72と、記録出力装置としてのプリンタ73と、入力装置としてのキーボード74a及びマウス74bと、フレキシブルディスクドライブ装置76と、CD−ROMドライブ装置77とから構成されている。図8は、このコンピュータシステム70の構成をブロック図として表示したものであり、コンピュータ本体71が収納された筐体内には、RAM(Random Access Memory)等の内部メモリ75と、ハードディスクドライブユニット78等の外部メモリがさらに設けられている。本発明に係るモータ制御方法を実行するコンピュータプログラムが記録された記録媒体は、このコンピュータシステム70で使用される。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク81,CD−ROM(Read Only Memory)82が用いられるが、その他、MO(Magneto Optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)、その他の光学的記録ディスク、カードメモリ、磁気テープ等を用いてもよい。
【0109】
本発明に係るモータ制御装置によれば、周期がモータ速度に比例する第1のパルス信号、及び、周期が上記モータ速度に比例し、上記第1のパルス信号に対する位相差が約1/4周期である第2のパルス信号を発生する信号発生手段と、同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する第1の検出条件、一方のパルス信号の1周期毎のタイミングでパルスエッジを検出してパルス1周期分の時間計測を行う第2の検出条件、及び、一方のパルス信号の一のエッジから他方のパルス信号の直後の後続のエッジまでの時間をパルス1/4周期分の時間として時間計測を行う第3の検出条件を含む複数の検出条件を記憶し、上記モータ速度、上記第1若しくは第2のパルス信号の周期数、又は、上記モータの駆動量に応じて上記検出条件のいずれかを出力する検出条件記憶手段と、上記検出条件記憶手段から出力された上記検出条件が設定される検出条件設定手段と、上記検出条件設定手段に設定された上記検出条件に従い、上記第1及び第2のパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの一部又は全部を検出するパルスエッジ検出手段と、上記パルスエッジ検出手段により検出されたパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測する時間計測手段と、上記時間計測手段により計測された時間を用いて上記モータ速度への変換を順次行うことにより、上記モータ速度を検出する速度変換手段とを備えたので、モータ速度検出の分解能を大幅に向上させて、常に高精度なモータ速度検出を行うことが可能になると共に、複数のエンコーダパルスエッジ検出条件を適当に組み合わせて用いると、より効率的で高精度なモータ速度検出を行うことが可能になる。
【0111】
本発明に係るモータ制御方法によれば、周期がモータ速度に比例する第1のパルス信号、及び、周期が上記モータ速度に比例し、上記第1のパルス信号に対する位相差が約1/4周期である第2のパルス信号を発生する第1の過程と、同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する第1の検出条件、一方のパルス信号の1周期毎のタイミングでパルスエッジを検出してパルス1周期分の時間計測を行う第2の検出条件、及び、一方のパルス信号の一のエッジから他方のパルス信号の直後の後続のエッジまでの時間をパルス1/4周期分の時間として時間計測を行う第3の検出条件を含む複数の検出条件の中から、上記モータ速度、上記第1若しくは第2のパルス信号の周期数、又は、上記モータの駆動量に応じて、いずれかを選択する第2の過程と、選択された上記検出条件に従い、上記第1及び第2のパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの一部又は全部を検出する第3の過程と、検出されたパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測する第4の過程と、計測された時間を用いて上記モータ速度への変換を順次行うことにより、上記モータ速度を検出する第5の過程とを備えたので、モータ速度検出の分解能を大幅に向上させて、常に高精度なモータ速度検出を行うことが可能になると共に、複数のエンコーダパルスエッジ検出条件を適当に組み合わせて用いると、より効率的で高精度なモータ速度検出を行うことが可能になる。
【0112】
また、本発明に係るモータ制御装置及び制御方法によれば、低速度における正確な速度検出のみならず、正確な位置決め精度をも実現することができる。
【0113】
本発明に係るコンピュータプログラムの記録媒体によれば、上記本発明に係るモータ制御方法のいずれかをコンピュータシステムにおいて実行するコンピュータプログラムが記録されたものとしたので、モータ制御に使用することにより、上記本発明に係るモータ制御方法の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータ制御装置であるDCユニット6の速度演算部6dの構成を示したブロック図。
【図2】本発明に係るモータ制御装置であるDCユニット6の速度演算部6dにおけるエンコーダパルスエッジ検出条件を示したタイミングチャート。
【図3】図2(a)、(b)に示すパルスエッジ検出条件の設定切換速度を示したグラフ。
【図4】ブレーキ時の速度と行きすぎ量との関係の一例を表したグラフ。
【図5】ブレーキ時の速度測定期間、ブレーキタイミング及び行きすぎ量を示したタイミングチャート。
【図6】モータ停止制御の一例を示したタイミングチャート。
【図7】本発明に係るモータ制御方法を実行するプログラムが記録された記録媒体及びその記録媒体が使用されるコンピュータシステムの外観構成を示した説明図。
【図8】図7に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図。
【図9】インクジェットプリンタの概略構成を示したブロック図。
【図10】インクジェットプリンタのキャリッジ3周辺の構成を示した斜視図。
【図11】キャリッジ3に取付けられたリニア式エンコーダ11の構成を模式的に示した説明図。
【図12】CRモータ正転時及び逆転時におけるエンコーダ11の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャート。
【図13】給紙及び紙検出に関連する部分を示した透視図。
【図14】DCモータ制御装置であるDCユニット6の構成を示したブロック図。
【図15】従来のDCユニット6の速度演算部6dにおけるエンコーダパルスエッジ検出条件を示したタイミングチャート。
【図16】DCユニット6により制御されるCRモータ4のモータ電流及びモータ速度を示したグラフ。
【符号の説明】
1 紙送りモータ(PFモータ)
2 紙送りドライバ
3 キャリッジ
4 キャリッジモータ(CRモータ)
5 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)
6 DCユニット
6a 位置演算部
6b 減算器
6c 目標速度演算手段
6d 速度演算部
6da パルスエッジ検出部
6db 検出条件設定部
6dc 検出条件記憶部
6dd タイマカウンタ
6de 速度変換部
6e 減算器
6f 比例要素
6g 積分要素
6h 微分要素
6j D/Aコンバータ
7 ポンプモータ
8 ポンプモータドライバ
9 記録ヘッド
10 ヘッドドライバ
11 リニア式エンコーダ
12 符号板
13 エンコーダ(ロータリ式エンコーダ)
15 紙検出センサ
16 CPU
17 タイマIC
18 ホストコンピュータ
19 インタフェース部
20 ASIC
21 PROM
22 RAM
23 EEPROM
25 プラテン
30 プーリ
31 タイミングベルト
32 キャリッジモータのガイド部材
34 インクカートリッジ
35 キャッピング装置
36 ポンプユニット
37 キャップ
50 記録紙

Claims (23)

  1. 周期がモータ速度に比例する第1のパルス信号、及び、周期が前記モータ速度に比例し、前記第1のパルス信号に対する位相差が約1/4周期である第2のパルス信号を発生する信号発生手段と、
    同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する第1の検出条件、一方のパルス信号の1周期毎のタイミングでパルスエッジを検出してパルス1周期分の時間計測を行う第2の検出条件、及び、一方のパルス信号の一のエッジから他方のパルス信号の直後の後続のエッジまでの時間をパルス1/4周期分の時間として時間計測を行う第3の検出条件を含む複数の検出条件を記憶し、前記モータ速度、前記第1若しくは第2のパルス信号の周期数、又は、前記モータの駆動量に応じて前記検出条件のいずれかを出力する検出条件記憶手段と、
    前記検出条件記憶手段から出力された前記検出条件が設定される検出条件設定手段と、
    前記検出条件設定手段に設定された前記検出条件に従い、前記第1及び第2のパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの一部又は全部を検出するパルスエッジ検出手段と、
    前記パルスエッジ検出手段により検出されたパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測する時間計測手段と、
    前記時間計測手段により計測された時間を用いて前記モータ速度への変換を順次行うことにより、前記モータ速度を検出する速度変換手段と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記時間計測手段は、少なくとも4つのパルスエッジ間の時間をそれぞれ同時に並行して計測可能なものであることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記時間計測手段は、前記パルスエッジ検出手段が同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する場合には、同一パルス信号の同一方向エッジごとのパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測するものであることを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記検出条件記憶手段、前記検出条件設定手段は、PROM、EEPROM又はASICのいずれかにより構成されているものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 前記速度変換手段は、前記パルスエッジ間に対応する距離を前記時間で除算することにより前記モータ速度への変換を行うものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモータ制御装置。
  6. 前記モータの駆動対象の目標停止位置を示すパルスエッジである目標エッジより所定数前のパルスエッジから前記目標エッジまでの各パルスエッジごとに設定された比較対象値を記憶する比較対象値記憶手段と、
    前記所定数前のパルスエッジから前記目標エッジまでの各パルスエッジにおいて、前記比較対象値と前記モータ速度とを比較し、前記モータ速度が前記比較対象値以上の値である場合に、前記モータの停止を指令するモータ停止制御手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のモータ制御装置。
  7. 前記比較対象値記憶手段は、PROM、EEPROM又はASICのいずれかにより構成されているものであり、前記モータ停止制御手段は、CPUにより構成されているものであることを特徴とする請求項6に記載のモータ制御装置。
  8. 前記パルスエッジ検出手段、前記時間計測手段、前記速度変換手段は、CPUにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のモータ制御装置。
  9. 前記信号発生手段は、エンコーダにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のモータ制御装置。
  10. 前記エンコーダは、シリアルプリンタのキャリッジに固定されたリニア式エンコーダであることを特徴とする請求項9に記載のモータ制御装置。
  11. 前記モータは、前記キャリッジを駆動するキャリッジモータであることを特徴とする請求項10に記載のモータ制御装置。
  12. 前記エンコーダは、シリアルプリンタの紙送りモータ用ロータリ式エンコーダであることを特徴とする請求項9に記載のモータ制御装置。
  13. 前記モータは、前記シリアルプリンタの紙送りを行う紙送りモータであることを特徴とする請求項12に記載のモータ制御装置。
  14. 周期がモータ速度に比例する第1のパルス信号、及び、周期が前記モータ速度に比例し、前記第1のパルス信号に対する位相差が約1/4周期である第2のパルス信号を発生する第1の過程と、
    同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する第1の検出条件、一方のパルス信号の1周期毎のタイミングでパルスエッジを検出してパルス1周期分の時間計測を行う第2の検出条件、及び、一方のパルス信号の一のエッジから他方のパルス信号の直後の後続のエッジまでの時間をパルス1/4周期分の時間として時間計測を行う第3の検出条件を含む複数の検出条件の中から、前記モータ速度、前記第1若しくは第2のパルス信号の周期数、又は、前記モータの駆動量に応じて、いずれかを選択する第2の過程と、
    選択された前記検出条件に従い、前記第1及び第2のパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの一部又は全部を検出する第3の過程と、
    検出されたパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測する第4の過程と、
    計測された時間を用いて前記モータ速度への変換を順次行うことにより、前記モータ速度を検出する第5の過程と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御方法。
  15. 前記第3の過程において同一パルス信号の同一方向エッジごとにパルスエッジを区別して検出する場合には、前記第4の過程は、同一パルス信号の同一方向エッジごとのパルスエッジ間の時間をそれぞれ計測するものであることを特徴とする請求項14に記載のモータ制御方法。
  16. 前記第5の過程は、前記パルスエッジ間に対応する距離を前記時間で除算することにより前記モータ速度への変換を行うものであることを特徴とする請求項14又は15に記載のモータ制御方法。
  17. 前記モータの駆動対象の目標停止位置を示すパルスエッジである目標エッジより所定数前のパルスエッジから前記目標エッジまでの各パルスエッジにおいて、前記所定数前のパルスエッジから前記目標エッジまでの各パルスエッジごとに設定された比較対象値と前記モータ速度とを比較し、前記モータ速度が前記比較対象値以上の値である場合に、前記モータの停止を指令する第6の過程をさらに備えたことを特徴とする請求項14乃至16のいずれかに記載のモータ制御方法。
  18. 前記パルス信号は、エンコーダにより発生させられることを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載のモータ制御方法。
  19. 前記エンコーダは、シリアルプリンタのキャリッジに固定されたリニア式エンコーダであることを特徴とする請求項18に記載のモータ制御方法。
  20. 前記モータは、前記キャリッジを駆動するキャリッジモータであることを特徴とする請求項19に記載のモータ制御方法。
  21. 前記エンコーダは、シリアルプリンタの紙送りモータ用ロータリ式エンコーダであることを特徴とする請求項18に記載のモータ制御方法。
  22. 前記モータは、前記シリアルプリンタの紙送りを行う紙送りモータであることを特徴とする請求項21に記載のモータ制御方法。
  23. 請求項14乃至22のいずれかに記載のモータ制御方法をコンピュータシステムにおいて実行するコンピュータプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータプログラムの記録媒体。
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