JP3828752B2 - 配線用クリップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車体パネルやインストルメントパネル等に電線や複数本の電線を結束したワイヤハーネスといったハーネスを取り付ける配線用クリップに関し、特に一旦ハーネスをパネルに取り付けた後に、専用の治具を使用することなく容易に取り外すことができるようにした配線用クリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等に搭載される電装品はその機能の進展に伴って、使用される電線の本数も多くなる。したがって、自動車組立ラインにおいては、これらワイヤハーネスを車体パネルやインストルメントパネルといったパネルに取り付ける際に、組付工数低減の観点から特殊な配線用クリップを用いて短時間に組み付ける工夫がなされている。しかし、一旦組み付けられたワイヤハーネスは、その後において電装品の修理点検や部品交換の必要がある場合に、効率的に脱着作業が行えることが必要である。
【0003】
従来の配線用クリップとして例えば実公昭64−1259号公報記載の技術(以下「第一の従来技術」という)がある。これを図16〜図18について説明すると、符号1は合成樹脂製の配線用クリップ、2は、クリップ本体1の一部であるクリップ本体である。クリップ2は支柱2aとその先端から末広がりの一対の係止羽根2bとで構成されている。パネル3の係止孔(図示せず)にクリップ2が圧入嵌合される。
【0004】
配線用クリップ1には、電線保持手段としてのバンド4及びワイヤハーネスCを受容する受け台5が一体成形されている。バンド4には、複数の凸部6が形成され、凸部6でハーネスCが固定される。受け台5には、V字状のハーネス受け7が形成され、このハーネス受け7の上にワイヤハーネスCが載置される。また、受け台5の側面に、バンド4を位置決め固定してハーネスCを緊締するためのロック部8が設けられている。このロック部8は、バンド4を挿入する挿入孔9と、挿入されたバンド4の外側に刻設した複数のロック溝10のいずれかと係合するように形成されたロック爪11とを有している。
【0005】
上記配線用クリップ1をパネル3に組み付けるには、先ずハーネスCをハーネス受け7に載置し、バンド4で巻き込み、ロック部8の挿入孔9にバンド4を挿入する。図16のようにハーネスCをバンド4で締め付けると共に、バンド4のロック溝10にロック爪11を係合させることで、ハーネスCが配線用クリップ1に固定される。この状態で図17のようにパネル3の係止孔にクリップ2の先端から圧入し、係止羽根2bの先端の嵌合突起2cを係止孔に嵌合係止させることで、ハーネスCが配線用クリップ1を介してパネル3に位置決め固定される。
【0006】
次に、特開平9−126356号公報記載の第二の従来技術を図19〜図21を用いて説明する。
この配線用クリップ12は合成樹脂製の電線保持板13とクリップ14とから成る。電線保持板13は、固定板部13aとヒンジ13bを介して延在する可動板部13cとを有する。可動板部13cはヒンジ13bから屈曲変位する。クリップ14は、固定板部13aに立設された支柱14aと、支柱14aの先端から末広がりに形成された一対の弾性変位可能な係止羽根14bと、係止羽根14bの先端に設けられた嵌合突起14cと、嵌合突起14cから延長形成された係止解除爪14dとから成る。可動板部13cには、係止解除爪14dに係合可能な駆動爪13dが設けられている。
【0007】
係る構成の配線用クリップ12をパネル15に組み付ける方法は次の通りである。先ず、配線用クリップ12の可動板部13cをテープTの巻き付けによりワイヤハーネスWに結束する。この状態で図20のように、車内ブラケットの如きパネル15の係止孔16にクリップ14を圧入する。係止羽根14bが係止孔16をくぐり抜けることで、係止羽根14bが復元して広がり、係止羽根14bの端面14eと嵌合突起14cとが係止孔16とその孔縁とに係合する。こうして、ワイヤハーネスWは、パネル15に懸垂した状態でガタ付きなく固定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記第一の従来技術では、メインテナンス等において配線用クリップ1をパネル3から取り外す必要が生じた場合に、クリップ2の嵌合突起2cが、パネル3の係止孔に嵌入して固定されているために、クリップの支柱2aを破断させて取り外すか、あるいは特殊な治具を使用して係止羽根2bの広がりを小さくし、係止孔をくぐり抜くようにして取り外すしかなかった。配線用クリップ1を破断する場合には、配線用クリップ1の再利用を行うことができないため、それだけコストが高くつき、また、再利用を行うためには治具を使用して取り外そうとしても、パネル3裏側へ手を入れることができないため、予めバンド4のロック溝11に対するロック爪10の係合を解除してワイヤハーネスWをロック機構8から解放してから行わなければならず、そのため取り外し作業に多くの手間を要してしまうといった問題があった。
【0009】
また、上記第二の従来技術における配線用クリップ12の取り外しは次のようにして行っていた。すなわち、図21のようにワイヤハーネスWの両側を曲げて持ち上げる。すると、可動板部13cはヒンジ13bを支点として矢印P方向に回動する。このため、駆動爪13dの先端が、係止解除爪14dに突き当てられ、これにより、嵌合突起14cが強制的に支柱14a側に弾性変形し、一対の係止羽根14bがその末広がり角度が小さくなって閉じるように弾性変形する。こうして係止羽根14bが係止孔16の内径よりも小さく変形し、係止孔16を通過させることでパネル15から配線用クリップ12を離脱させることができる。
【0010】
ところが、この第二の従来技術では、ワイヤハーネスWと配線用クリップ12とを一体化した状態でパネル15から取り外すことができる点、特殊な治具を用いないでワイヤハーネスWを持ち上げて曲げるだけで取り外せる点、さらには配線用クリップを破壊しないで取り外せる点等において上記第一の従来技術が有していた問題を克服することができたものの、次のような問題を有している。
【0011】
すなわち、ワイヤハーネスWを持ち上げて曲げた状態を維持しておかないと、係止羽根14bの復元力により係止羽根14bが広がり、係止孔16よりも大きくなる。このため、ワイヤハーネスWを曲げた状態を維持しておかなければならず、この状態で図21のように曲げ方向Pとは反対方向であるQ方向に瞬時に力を作用させて係止孔16から係止羽根14bを引き抜く必要があった。このため、取り外し作業に熟練を要し、かつそれだけ作業手間がかかるといった問題があった。また、この配線用クリップ12では、板状をなす可動板部13cをテープTで巻き付ける作業が必要であったため、テープ巻き作業に要する時間を要してしまい、配線用クリップ12に対するワイヤハーネスWの取付作業に手間取るという問題もあった。
【0012】
本発明は、上記した点に鑑み、自動車等のパネルに一旦取り付けられたクリップ本体をパネルやクリップ本体等を損傷させることなく、容易に取り外すことができ、取り外した後のクリップ本体を再びそのまま利用できて電線やワイヤハーネス等を簡便に取り付けられる配線用クリップを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ワイヤハーネスに固定される固定板部に支柱を介して可撓性の一対の係止羽根が設けられ、該一対の係止羽根の先端に、取付母材の係止孔に係合する着座部と、該係止孔を貫通する係止片とが設けられ、該固定板部の両側に一対の可動板部が設けられ、該一対の可動板部から前記支柱に向けて一対の駆動爪が設けられた配線用クリップであって、
前記固定板部と一対の前記係止片とに、前記一対の係止羽根の閉じ状態を維持させる閉じ状態維持手段が設けられ、ハーネスの屈曲等による外力で該一対の可動板部が屈曲変位し、前記一対の駆動爪が該一対の係止片の先端の係合爪を押すことで、該一対の係止羽根が閉止方向に変位して前記係止孔から抜脱可能になると共に、前記外力を除荷した後も該閉じ状態維持手段により該抜脱状態を維持するように構成されたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の配線用クリップにおいて、前記閉じ状態維持手段が、前記固定板部に設けられた係止リブと、前記一対の係止片の先端に設けられ、該係止リブに乗り越えて係合する前記係合爪とを含み、前記一対の駆動爪が一対の該係合爪を内向きに押圧可能であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の配線用クリップにおいて、前記一対の係止片に代えて前記一対の駆動爪に前記閉じ状態維持手段が設けられたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3記載の配線用クリップにおいて、前記閉じ状態維持手段が、前記係止リブと、前記一対の駆動爪の先端に設けられ、該係止リブに乗り越えて係合する係合爪とを含み、該一対の駆動爪が前記一対の係止片を内向きに押圧可能であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか記載の配線用クリップにおいて、ワイヤハーネスに前記固定板部が固定された状態で前記一対の可動板部が作業者の手指で前記一対の係止羽根の閉じ方向に屈曲可能に形成されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか記載の配線用クリップにおいて、前記固定板部に、バンドクランプ体で構成された電線保持手段が設けられたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る配線用クリップの第一の実施形態を図1〜図6に基づいて詳細に説明する。
図1(a) は、取付母材の一形態としての車体構成部材であるビーム20の外観斜視図、図1(b) は、配線用クリップ21をビーム20の係止孔22に取り付けた状態を示す取付外観斜視図、図2は、配線用クリップ21をバンドクランプ体23を介してワイヤハーネスWに取り付けた状態を示す外観斜視図、図3は、ワイヤハーネスWに曲げモーメントを作用させた状態を示す外観斜視図である。
【0015】
符号21(図2)で示す配線用クリップは、合成樹脂材で形成され、電線保持基板部24と、係止孔22に向かって延びた支柱25と、係止羽根26とを一体成型して成るものである。電線保持基板部24の裏面側には従来と同様の電線保持手段としてのバンドクランプ体23が設けられている。このバンドクランプ体23は、電線保持基板部24と一体的に成型されることが好ましいが、別体にして取り付けるように構成してもよい。
【0016】
電線保持基板部24は、支柱25を立設した固定板部27と、固定板部27の両端寄りの中間部に刻設された切欠ヒンジ28と、切欠ヒンジ28を介して屈曲変形可能に連接された可動板部29と、可動板部29から湾曲して支柱25に向かって対向するように延びる一対の駆動爪30とから構成されている。固定板部27と可動板部29とは、ワイヤハーネスWの配索される方向に沿って延びており、これら両板部27,29の間に切欠ヒンジ28を設けることで、ワイヤハーネスWの曲げ動作で可動板部29に曲げ力が作用したとき、可動板部29が切欠ヒンジ28を支点として屈曲変形し易くなっている。図2の本形態で切欠ヒンジ28は裏面側にのみ設けているが、表裏両面に設けることも可能である。
【0017】
支柱25の先端には、可撓性を有する山形の係止羽根26が設けられている。係止羽根26は固定板部27に向かって末広がりに延び、その下端には係止孔22の周縁に係合して着座する着座部32と、着座部32からさらに下方に延長され、取付母材20(図1)の係止孔22に嵌合するように形成された薄肉の係止片33と、係止片の先端において外向きに突出して設けられた係合爪(係合部)38とが位置している。一対の薄肉の係止片33は、支柱25に対して互いに近接する方向に弾圧されることで、係止羽根26全体を支柱25の先端を支点として撓み変形させる。
【0018】
図6にも示すように、係止羽根26と固定板部27との間において係止羽根26に対する閉じ状態維持手段Aが設けられている。閉じ状態維持手段Aは、係止片33と、係止片33の先端に形成された外向きの係合爪38と、固定板部27の幅方向に形成された係止リブ34とで構成されている。係止リブ34は、支柱25(図2)と駆動爪30の立ち上がり基部301との間において切欠ヒンジ28近傍で固定板部27の上面(表面)に設けられ、略半円形の先端面を有している。係止リブ34の先端面に沿って係合爪38が外側から内向きにスムーズに乗り越え可能である。係止リブ34の形状は断面矩形状等、適宜変更可能である。
【0019】
駆動爪30(図2)は可動板から鋭角的に立ち上げられた傾斜部30aと、自由状態で傾斜部30aからワイヤハーネスWと平行に内向きに延びる水平部30bとで構成されている。駆動爪30の先端面30c(図6)は図4の如く可動板部29の水平状態で垂直な自由端面となっており、係合爪38の外端面に近接して、係合爪38を内方向に押圧可能である。係合爪38は係止リブ34の内側に係合可能である。係合爪38の内側面は係止リブ34に対するスムーズな乗り越えを可能とする傾斜面38a(図6)あるいは湾曲面(図示せず)となっていることが好ましい。係合爪38の外側面は係止リブ34に対するほぼ垂直な係止面38bとなっていることが好ましい。
【0020】
電線保持手段としてのバンドクランプ体23(図2)には、上記第一の従来技術と同様にロック部が設けられているが、図1〜図6の何れにおいてもワイヤハーネスWの裏側に隠れた位置に設けられているので、図示されていない。バンド231(図3)には、ロック爪(図示されない)に係合するロック溝232が刻設されている。ワイヤハーネスWに配線用クリップ21を取り付けるには、バンド231でワイヤハーネスWを巻き付け、ロック機構の挿入孔(図示せず)にバンド231を挿入し、ロック溝232にロック爪を係合させることで緊締され、配線用クリップ21とワイヤハーネスWとが一体に組み込まれる。
【0021】
以下に上記構成の配線用クリップ21を取付母材であるビーム20(図1)に取り付ける方法を説明する。
先ず、バンドクランプ体23を介してワイヤハーネスWを配線用クリップ21に一体に取り付ける(図2)。この状態で係羽根26を係孔22(図4)に向けて圧入する。係止羽根26は係止孔22を通過するとき、末広がりの角度が小さくなり、強制的に弾性変形されながら係止孔22に押し込まれる。着座部32が係止孔22の裏側に入り込み、係止孔22の周縁に着座する(図4)一方で、係止片33は係孔22に嵌合する。すなわち、係止羽根26の復元力により、配線用クリップ21が係止孔22の周縁および係止孔22に係合ないしは嵌合することにより、ワイヤハーネス一体の配線用クリップ21がビーム20に緩みの存しない状態で強固に固定される。
【0022】
この状態(図4)においては、係合爪38と、駆動爪30の先端面30cとは、近接ないしはわずかに接触する程度の位置関係にあって、不用意に係合爪38に力が作用しないようにしている。また、係合爪38は係止リブ34の外側から上側にかけて位置し、係止リブ34を乗り越える前の状態となっている。
【0023】
図4のように、係止羽根26を係止孔22に押し込むだけで、ワイヤハーネスWは配線用クリップ21を介してビーム20にガタ付きなく安定的に固定される。これと同時に、ビーム20に懸垂されたワイヤハーネスWの自重は、着座部32が係止孔22の周縁に係合することで支持される。
【0024】
次に、図3,図5,図6に基づいて、配線用クリップ21をビーム20から取り外す方法を説明する。
先ずワイヤハーネスWを配線用クリップ21に向けて矢印P方向に屈曲させ、曲げ力を可動板部29の端部に作用させる。すると、切欠ヒンジ28を支点として可動板部29がP方向に回動して屈曲変形し、駆動爪30が係合爪38に向かって変位して、係合爪38を内向きに押圧する。そして、係合爪38と一体に係止片33が内向きに変位し、一対の係止羽根26が閉じ方向に弾性変形する。係合爪38は、係止リブ34を乗り越えた位置に移動して、係止リブ34の内側面に当接して係止される(図6)。この時、係止羽根26は係止孔22の内径よりも小さく閉じるので、係止孔22から引き抜く力を作用させることにより、ビーム20からスムーズ且つ簡単に取り外すことができる。
【0025】
この状態においては、係止羽根26と、駆動爪30すなわち可動板部29とに復元力が作用している。係止片33には図6の矢印R方向に復元しようとする復元力が作用しており、この復元力に抗して係合爪38が係止リブ34に引っ掛かっている。駆動爪30と可動板部29はワイヤハーネスWから手を離してワイヤハーネスWの屈曲を解除することで、水平方向に復帰する。ワイヤハーネスWの屈曲を解除しても、係止羽根26の屈曲変形すなわち閉じ状態は維持される。
【0026】
このように、本形態の配線用クリップ21によれば、係止羽根26の閉じ状態を維持する係止リブ34と係止片33と係合爪38とを含む閉じ状態維持手段Aを設けたから、配線用クリップ21を摘んで係止孔22から係止羽根26を抜脱するだけで、簡単に配線用クリップ21をビーム20から取り外すことができる。このように、特殊な治具を用いることなく、しかも大きな労力を要することなくワイヤハーネスWと一体の配線用クリップ21を容易に取り外すことができ、取り外し作業の効率化を図れ、ひいては自動車製造組立ラインにおける組み付け、取り外し、さらには再組み込みの作業の効率向上を図ることができる。
【0027】
また、配線用クリップ21やビーム20に何ら損傷を与えることもなく、容易に配線用クリップ21を取り外すことができるので、配線用クリップ21の再利用が可能となり、コスト低減が図られる。さらに、配線用クリップ21へのワイヤハーネスWの固定は、バンドクランプ体23を使用して行うので、テープ巻きで行っていた従来と異なり大幅にワイヤハーネスWの取付作業に要する時間を短縮することができ、取付作業を向上できる。勿論、かかる配線用クリップ21を使用すれば、係止孔22へ係止羽根26を押し込むだけで取付作業を行えるので、ワイヤハーネスWの配索を容易に行えることは言うまでもない。
【0028】
以上、本実施の形態を具体的に詳述してきたが、具体的な構成はこの形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれるものである。
例えば、上記ではビーム20の係止孔22に配線用クリップ21を取り付ける場合を例にあげて説明したが、車体構成部材やその要素であるインストルメントパネルといった各種のパネルにも適用できる。
【0029】
また、切欠ヒンジ29は固定板部27の下面側に設けた場合を示したが、図6のように上面側にも切欠ヒンジ28を設けてもよい。これにより、駆動爪30の動きを容易にすることができる。
また、可動板部29のワイヤハーネスW方向への長さを図2よりも図4,図5の鎖線29′に示すように適宜延長させて形成してもよい。これにより、可動板部29の屈曲変形の大きさをワイヤハーネスWの曲げ力に応じて適宜調整することができる。可動板部29′が外側に突出していればいるほど、ワイヤハーネスWの屈曲角度は小さくて済む。
【0030】
また、ワイヤハーネスWの配索される方向、ビーム20の設けられる位置、あるいはこれらの相対位置関係によっては、適宜ワイヤハーネスWをビーム20に対して90度に捻って引っ張ることで可動板部に曲げ力を与えるようにすることが可能であることは勿論である。
【0031】
また、上記実施形態ではワイヤハーネスを屈曲させることで可動板部29を切欠ヒンジ28から屈曲させているが、ワイヤハーネスWを屈曲させずに、作業者が直接、可動板部29を手指や治具等で屈曲駆動させることも可能である。また、ヒンジの形態は断面三角形状の切欠空部を有する切欠ヒンジ28に限らず、断面矩形状の切欠空部を有する薄肉ヒンジ等であってもよい。
また、上記では自動車等のパネルに取り付けられる場合を説明したが、自動車等に限定される必要はなく、その他一般産業分野にも適用できることは言うまでもない。
【0032】
以下に本発明に係る配線用クリップの第二の実施形態を図7〜図11に基づいて詳細に説明する。前記第一の実施形態と同様の構成部分には同一の符号を用いて説明する。
本形態の配線用クリップ21′は、合成樹脂材で形成され、電線保持基板部24と、係止孔22に向かって延びた支柱25と、係止羽根26とを一体成型して成り、電線保持基板部24の可動板部29の先端に、係止リブ34に対する係合爪38′が設けられたことを特徴とするものである。電線保持基板部24には電線保持手段としてのバンドクランプ体23が設けられている。
【0033】
電線保持基板部24は、支柱25を立設した固定板部27と、固定板部27の両端に刻設された切欠ヒンジ28と、切欠ヒンジ28を介して屈曲変形可能に連接された可動板部29と、可動板部29から湾曲して支柱25に向かって対向するように延びる一対の駆動爪30とから構成されている。固定板部27と可動板部29とは、ワイヤハーネスWの配索される方向に沿って延びており、これら両板部27,29の間に切欠ヒンジ28を設けることで、ワイヤハーネスWの曲げ動作で可動板部29に曲げ力が作用したとき、可動板部29が切欠ヒンジ28を支点として屈曲変形し易くなっている。
【0034】
支柱25の先端には、可撓性を有する山形の係止羽根26が設けられている。係止羽根26は固定板部27に向かって末広がりに延び、その下端には係止孔22の周縁に係合して着座する着座部32と、着座部32からさらに下方に延在した係止孔22に嵌合するように形成された係止片33とが設けられている。一対の係止片33は、支柱27に対して互いに近接する方向に弾圧されることで係止羽根26全体を支柱25の先端を支点として撓み変形する。
【0035】
図11に示されるように、電線保持基板部24と係止片33との間には、閉じ状態維持手段A′が設けられている。閉じ状態維持手段A′は、係止片33と、駆動爪30と、固定板部27に形成した係止リブ34とで構成されている。係止リブ34は、切欠ヒンジ28近傍で、支柱25と駆動爪30の立ち上がり基部301との間における固定板部27の上面に設けられている。
【0036】
駆動爪30の先端には、くびれ部35が設けられている。くびれ部35の上側面に段差が形成され、この段差は係止片33が復元するのを阻止する嵌合突起復元拘束部36と、可動板部29の復元を阻止する可動板部復元拘束部37とで形成されている。また、くびれ部35の下側面には、係止リブ34に係合可能な係合部(爪部本体)38′が形成されている。
【0037】
電線保持手段としてのバンドクランプ体23の構成は上記第一の実施形態と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
以下に上記構成の配線用クリップ21′をビーム20に取り付ける方法を説明する。
先ず、バンドクランプ体23を介してワイヤハーネスWを配線用クリップ21′に一体に取り付ける(図7)。この状態で係羽根26を係孔22に向けて圧入する。係止羽根26は係止孔22を通過するとき、末広がりの角度が小さくなり、強制的に弾性変形されながら係止孔22に押し込まれる。着座部32が係止孔22の裏側に入り込み、係止孔22の周縁に着座する(図9)一方で、係止片33は、係孔22に嵌合する。すなわち、係止羽根26の復元力により、配線用クリップ21′が係止孔22の周縁および係止孔22に係合ないしは嵌合することにより、ワイヤハーネス一体の配線用クリップ21′がビーム20に緩みの存しない状態で強固に固定される。
【0039】
この状態においては、係止片33と、駆動爪30のくびれ部35を形成する嵌合突起復元拘束部36とは、近接ないしはわずかに接触する程度の位置関係にあって、不用意に嵌合突起35に力が作用しないようにしている。また、くびれ部35の係合部38′は、係止リブ34を完全には乗り越えない位置にある。
【0040】
こうして、図9のように、係止羽根26を係止孔22に押し込むだけで、ワイヤハーネスWは配線用クリップ21′を介してビーム20にガタ付きなく安定的に固定される。これと同時に、ビーム20に懸垂されたワイヤハーネスWの自重は、着座部32が係止孔22の周縁に係合することで支持される。
【0041】
次に、図8,図10,図11に基づいて、配線用クリップ21′をビーム20から取り外す方法を説明する。
【0042】
先ずワイヤハーネスWをP方向に引っ張り、引っ張り力を可動板部29の端部に作用させる。すると、切欠ヒンジ28を支点として可動板部29がP方向に回動して屈曲変形し、駆動爪30が係止片33に向かって変位する。係止片33は、嵌合突起復元拘束部36を弾圧し、強制的に一対の係止羽根26を閉じるように弾性変形させる。くびれ部35の係合部38′は、係止リブ34を乗り越えた位置に移動する(図11)。こうして、駆動爪30のくびれ部35は係止片33と係止リブ27との間に挟持される。このとき、係止羽根26は係止孔20の内径よりも小さく閉じるので、係止孔20から引き抜く力を作用させることによりビーム20から取り外すことができる。
【0043】
一方、この状態においては係止羽根26と、駆動爪30すなわち可動板部29とに復元力が作用しているため、右側にある係止片33には図11の矢印R方向に復元しようとする復元力が作用する。また、駆動爪30先端には上方への復元力が作用する。ところが、可動板部復元拘束部37は係止片33の下端に係合するので、上方への復元は阻止されること、及び係止片33が嵌合突起復元拘束部36に係合するので、R方向への復元を阻止されることとの相乗効果により、可動板部29への曲げ力を除荷してもかかる係合状態が維持されることとなる。すなわち、ワイヤハーネスWから手を離して引っ張る力をなくしても、可動板部29の屈曲変形が維持されることになる。
【0044】
このように、本形態の配線用クリップ21′によれば、可動板部の屈曲変形を維持する閉じ状態維持手段A′を設けたから、配線用クリップ21′を摘んで係止孔22から係止羽根26を抜脱するだけで、簡単に配線用クリップ21′をビーム20から取り外すことができる。このように、特殊な治具を用いることなく、しかも大きな労力を要することなくワイヤハーネスWと一体の配線用クリップ21′を容易に取り外すことができ、取り外し作業の効率化を図れ、ひいては自動車製造組立ラインにおける組み付け、取り外し、さらには再組み込みの作業の効率向上を図ることができる。
【0045】
また、配線用クリップ21′やビーム20に何ら損傷を与えることもなく、容易に配線用クリップ21′を取り外すことができるので、配線用クリップ21′の再利用を図れ、コスト低減に有利となる。さらに、配線用クリップ21′へのワイヤハーネスWの固定は、バンドクランプ体23を使用して行うので、テープ巻きで行っていた従来と異なり大幅にワイヤハーネスWの取付作業に要する時間を短縮することができ、取付作業を向上できる。もちろん、かかる配線用クリップ21′を使用すれば、係止孔22へ係止羽根26を押し込むだけで取付作業を行えるので、ワイヤハーネスWの配索を容易に行えることは言うまでもない。
【0046】
以下に、本発明に係る配線用クリップの第三の実施形態を図12〜図15に基づいて詳細に説明する。
この配線用クリップ41は第一の実施形態と類似したものであり、一対の係止羽根42に続く薄肉の係止片43から外側に向けて傾斜状に係合爪片(係合爪)44が突出形成され、係止羽根42を支持する中央の支柱45を立設した固定板部46に、係合爪片44を係止させる一対の係止リブ47が突設され、固定板部46に切欠ヒンジ48を介して屈曲可能に続く可動板部49に、係合爪片44に対する略L字状の駆動爪50が設けられたものである。少なくとも係止リブ47と係合爪片44とで係止羽根42に対する閉じ状態維持手段が構成される。
【0047】
一対の可動板部49は作業者が手指あるいは治具等で図15の如く係止羽根42の方向に容易に屈曲させ得るものである。図14の如く一対の可動板部49は固定板部46の幅よりもワイヤハーネスW(図15)の径方向に長く突出形成され、固定板部46を中心に回転対称に形成されている。これにより、作業者が可動板部49を手指等で屈曲操作しやすくなっている。
【0048】
勿論、ワイヤハーネスWを屈曲させることで、可動板部49を屈曲させることも可能である。ワイヤハーネスWを屈曲させにくい場合に、作業者が可動板部49を直接屈曲させることで、あらゆる取付場所等に適用可能である。ワイヤハーネスWを屈曲させなくて済むから、取付母材49からの配線用クリップ41の離脱作業が作業が楽である。
【0049】
図12の如く可動板部49の初期状態(水平状態)で略L字状の駆動爪50はやや内向きに傾斜して位置し、駆動爪50の先端はクリップ本体51の係合爪片44の先端に近接してないしは軽く接して対向して位置している。駆動爪50は、可動板部49に立設された長辺部50aと、長辺部50aとほぼ直交する短辺部50bとで構成されている。長辺部50aを傾斜状ではなく直角に可動板部49に立設することも可能である。可動板部49の長さ方向中間部に駆動爪50が立設されている。可動板部49がワイヤハーネス長手方向に長いから、手動による屈曲操作が容易である。可動板部49は切欠ヒンジ48を支点に回動するから、可動板部49の長手方向中間部に位置する駆動爪50に梃子の原理で大きな力が作用し、係合爪片44すなわち係止羽根42を容易に内側に撓ませることができる。ヒンジは切欠ヒンジ48に限らず、薄肉ヒンジ等でもよい。
【0050】
係合爪片44はほぼ垂直な係止片43と同等ないしはそれ以上の板厚で形成され、係止片43の延長方向に対して外向きに鋭角的に折曲されている。係止片43は取付母材20の板厚と同等ないしはそれ以上の長さに形成され、係合爪片44は取付母材20から傾斜状に下方に突出する。係止爪片44の下側に係止リブ47が近接して位置している。係止リブ47は先端に外向きの傾斜面47aを有し、傾斜面47aは係止爪片44の傾斜状の下面に沿ってほぼ平行に位置している。係止リブ47の先端の傾斜面47aは鋭角的に係止リブ47の内側面47bに続いている。係止リブ47の内側面47bは係合爪片44に対する係止面として作用する。
【0051】
固定板部46の下側にはバンドクランプ体52が一体に設けられている。バンドクランプ体52の構成は第一の実施形態と同様であり、複数の凹部54ないし孔部を有するバンド53と、バンド53に対する挿通孔55と、挿通孔内でバンド53を係止する係止爪56とを備えている。バンドクランプ体52で配線用クリップ41をワイヤハーネスWに固定するから、可動板部49を面倒なテープ巻きする必要がない。
【0052】
図15の如く、ワイヤハーネスWに配線用クリップ41を固定し、係止羽根42を取付母材20の孔22に挿入し、係止羽根42の着座部57を係止させる。メンテナンス等でワイヤハーネスWを取付母材20から離脱させる際に、作業者が一対の可動板部49を矢印Pの如く取付母材20に向けて屈曲させることで、可動板部49と一体に駆動爪50が回動し、駆動爪50の先端が係合爪片44の先端ないしは外側面を内向きに押圧し、係合爪片44が係止リブ47の先端の傾斜面47aに沿ってスムーズに摺接して係止リブ47を乗り越え、係止リブ47の内側に係合する。これにより、作業者が可動板部49から手を離しても、係合爪片44が自らの弾性(復元力)に抗して係止リブ47の内側に引っ掛かって留まり、係合爪片44に続く係止羽根42が閉じた状態に保持され、係止羽根42がスムーズ且つ容易に取付母材20の孔部22から抜き出される。
【0053】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1又は3記載の発明によれば、取付母材から配線用クリップを取り外す際に、例えば固定板部の両側に延びたワイヤハーネスを係止羽根に向けて屈曲させて、可動板部の端部に曲げモーメントを作用させることで、可動板部がヒンジを支点として外力の作用する方向に屈曲変位するが、その際、閉じ状態維持手段により、駆動爪で係止羽根が閉じ方向に付勢されたままとなるから、作業者がハーネスから手を離しても、係止羽根が閉じられた状態、すなわち係止羽根を係止孔から抜脱させる状態が自動的に維持され、簡単に配線用クリップを取付母材から取り外すことができる。
このため、特殊な取り外し治具を用いることなく、配線用クリップを取付母材から取り外すことができ、ワイヤハーネスや配線用クリップや取付母材を何ら損傷等させることなく、配線用クリップを取り外しでき、且つ再使用することができるので、配線用クリップの脱着作業性の向上とハーネスの取り外し作業の能率化及び部品コストの低減を大幅に図ることができる。また、電装品の修理点検、部品交換する必要がある場合にも、本発明に係る配線用クリップを用いることで、これらの作業を効率的に行うことができる。
【0054】
また、請求項2記載の発明によれば、閉じ状態維持手段である一対の係合爪が一対の駆動爪で内向きに押圧され、それにより一対の係止片を介して一対の係止羽根が閉じ方向に押圧付勢され、係合爪が閉じ状態維持手段である係止リブを乗り越えて係止リブの内側に当接係合する。これにより、ワイヤハーネスの屈曲を解除しても、一対の係止羽根が閉じた状態に維持され、請求項1記載の効果と同様に作業者がハーネスから手を離しても、係止羽根が拡がることがなく、係止羽根を係止孔から容易に離脱させることができる。また、係止リブと係合爪という簡単な構造で係止羽根の閉止状態を維持できるから、部品コストの上昇が防止される。
【0055】
また、請求項4記載の発明によれば、一対の駆動爪に設けられた閉じ状態維持手段である一対の係合爪が、一対の係止羽根に続く一対の係止片を内向きに押圧変位させつつ、閉じ状態維持手段である一対の係止リブを乗り越えて係止リブの内側に係合する。これにより、ワイヤハーネスの屈曲を解除しても、一対の係止羽根が閉じた状態に維持され、請求項3記載の効果と同様に作業者がハーネスから手を離しても、係止羽根が拡がることがなく、係止羽根を係止孔から容易に離脱させることができる。また、係止リブと係合爪という簡単な構造で係止羽根の閉止状態を維持できるから、部品コストの上昇が防止される。
【0056】
また、請求項5記載の発明によれば、作業者がワイヤハーネスを一々屈曲させることなく、一対の可動板部を直接屈曲させることで、取付母材から配線用クリップを簡単に外すことができ、取付母材からのワイヤハーネスの離脱作業が容易化、効率化する。
【0057】
また、請求項6記載の発明によれば、固定板部にバンドクランプ体を設けたことで、バンドクランプ体を電線に巻き付けるだけの操作で配線用クリップをハーネスに簡単に取り付けることができ、ハーネスへの配線用クリップの取付作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a) は本発明に係る配線用クリップに対する取付母材としてのビーム単体を示す外観斜視図、(b) は配線用クリップをビームに取り付けた状態を示す外観斜視図である。
【図2】本発明に係る配線用クリップの第一の実施形態を示し、配線用クリップをバンドクランプ体を介してワイヤハーネスに取り付けた状態を示す外観斜視図である。
【図3】ワイヤハーネスに曲げモーメントを作用させることで配線用クリップを取付母材から脱抜させる状態を示す外観斜視図である。
【図4】配線用クリップと取付母材であるビームとの取付位置の相対関係を説明する図であり、配線用クリップをビームに取り付けた状態の側面図である。
【図5】ワイヤハーネスに曲げ力を作用させて係止羽根を係止孔から抜脱する状態を示す側面図である。
【図6】図5のB部の拡大図である。
【図7】本発明に係る配線用クリップの第二の実施形態を示す外観斜視図である。
【図8】同じく配線用クリップを取付母材から脱抜させる状態を示す外観斜視図である。
【図9】同じく配線用クリップをビームに取り付けた状態の側面図である。
【図10】同じく係止羽根を係止孔から抜脱する状態を示す側面図である。
【図11】図10のB′部の拡大図である。
【図12】本発明に係る配線用クリップの第三の実施形態を示す側面図である。
【図13】同じく配線用クリップを示す正面図である。
【図14】同じく配線用クリップを示す平面図(下面図)である。
【図15】同じく可動板部を直接屈曲させて係止羽根を係止孔から抜脱する状態を示す側面図である。
【図16】第一の従来技術としてバンドクランプ体と一体に形成された配線用クリップを示す外観斜視図である。
【図17】同じく配線用クリップにハーネスを結束した状態を示す断面図である。
【図18】同じく配線用クリップにハーネスを結束した状態を示し、(a) は外観斜視図、(b) は断面図である。
【図19】第二の従来技術における配線用クリップを示す外観斜視図である。
【図20】同じく配線用クリップの使用状態を示す断面図である。
【図21】同じく配線用クリップの取り外し状態を示す断面図である。
【符号の説明】
20 ビーム(取付母材)
21,21′,41 配線用クリップ
22 係止孔
23,52 バンドクランプ体
25,45 支柱
26,42 係止羽根
27,46 固定板部
28,48 切欠ヒンジ(ヒンジ)
29,29′,49 可動板部
30,50 駆動爪
32,57 着座部
33,43 係止片
34,47 係止リブ
38,38′ 係合爪
44 係合爪片(係合爪)
A,A′ 閉じ状態維持手段
W ワイヤハーネス

Claims (6)

  1. ワイヤハーネスに固定される固定板部に支柱を介して可撓性の一対の係止羽根が設けられ、該一対の係止羽根の先端に、取付母材の係止孔に係合する着座部と、該係止孔を貫通する係止片とが設けられ、該固定板部の両側に一対の可動板部が設けられ、該一対の可動板部から前記支柱に向けて一対の駆動爪が設けられた配線用クリップであって、
    前記固定板部と一対の前記係止片とに、前記一対の係止羽根の閉じ状態を維持させる閉じ状態維持手段が設けられ、ハーネスの屈曲等による外力で該一対の可動板部が屈曲変位し、前記一対の駆動爪が該一対の係止片の先端の係合爪を押すことで、該一対の係止羽根が閉止方向に変位して前記係止孔から抜脱可能になると共に、前記外力を除荷した後も該閉じ状態維持手段により該抜脱状態を維持するように構成されたことを特徴とする配線用クリップ。
  2. 前記閉じ状態維持手段が、前記固定板部に設けられた係止リブと、前記一対の係止片の先端に設けられ、該係止リブに乗り越えて係合する前記係合爪とを含み、前記一対の駆動爪が一対の該係合爪を内向きに押圧可能であることを特徴とする請求項1記載の配線用クリップ。
  3. 前記一対の係止片に代えて前記一対の駆動爪に前記閉じ状態維持手段が設けられたことを特徴とする請求項1記載の配線用クリップ。
  4. 前記閉じ状態維持手段が、前記係止リブと、前記一対の駆動爪の先端に設けられ、該係止リブに乗り越えて係合する係合爪とを含み、該一対の駆動爪が前記一対の係止片を内向きに押圧可能であることを特徴とする請求項3記載の配線用クリップ。
  5. ワイヤハーネスに前記固定板部が固定された状態で前記一対の可動板部が作業者の手指で前記一対の係止羽根の閉じ方向に屈曲可能に形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか記載の配線用クリップ。
  6. 前記固定板部に、バンドクランプ体で構成された電線保持手段が設けられたことを特徴とする請求項1〜5の何れか記載の配線用クリップ。
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