JP3825253B2 - ワイヤーハーネス用クランプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤーハーネスを車体などの相手側に固定すると共に、ワイヤーハーネスのアース接続を行うことができるワイヤーハーネス用クランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤーハーネスを車体などに配索する際には、ワイヤーハーネスを所定の部分で車体などに固定するワイヤーハーネス用クランプが用いられている。
【0003】
従来のワイヤーハーネス用クランプは、図6に示すように、ワイヤーハーネス1が挿通されてワイヤーハーネス1を支持するハーネス支持部3と、このハーネス支持部3に設けられてブラケット5に取り付けられるブラケット取付部7とを備えている。
【0004】
このワイヤーハーネス用クランプ9を用いてワイヤーハーネス1を相手側に固定するときには、まず、ハーネス支持部3にワイヤーハーネス1を挿通してワイヤーハーネス1の所定の部分を支持させる。次に、ブラケット取付部7にブラケット5を取り付けて、ハーネス支持部3をブラケット5に固定する。このとき、予めボルトなどからなる締結具11によりブラケット5を相手側に設けられた第1のボス部13に締結固定しておくことで、ハーネス支持部3はブラケット5を介して相手側に固定される。このため、クランプ9は、ワイヤーハーネス1の所定の部分を相手側に固定することができる。
【0005】
この場合、ワイヤーハーネス1のアース接続を行うときは、ワイヤーハーネス1から引き出されたアース線15を相手側に接続する。アース線15を相手側に接続するときには、アース線15の端末にアース端子17を設ける。そこで、アース端子17を相手側に設けられた第2のボス部19にボルトなどからなる締結具11により締結固定する。この結果、アース線15と第2のボス部19とが導通してワイヤーハーネス1がアース接続される。
【0006】
また、ワイヤーハーネス1のアース接続には、公技番号93−26394に記載された電気接続箱を用いるものがある。電気接続箱21は、図7に示すように、接続されたワイヤーハーネス(不図示)を内部に設けられた分岐回路(不図示)により分岐接続しており、分岐回路内に設けられて接続されたワイヤーハーネスのアース線(不図示)に導通接続するアース接続用ブスバー23を備えている。
【0007】
この電気接続箱21を用いてワイヤーハーネスをアース接続する場合には、電気接続箱21にワイヤーハーネスを接続する。このとき、ワイヤーハーネスが分岐回路により分岐接続され、ワイヤーハーネスのアース線がアース接続用ブスバー23に導通接続される。そして、アース接続用ブスバー23と相手側とをボルトなどからなる締結具25により締結固定して電気接続箱21を相手側に固定する。この結果、ワイヤーハーネスを相手側に固定すると共にアース接続用ブスバー23を介してアース線が相手側に接続されてワイヤーハーネスのアース接続が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のワイヤーハーネス用クランプ9を用いてワイヤーハーネス1を相手側に配索するときには、ワイヤーハーネス1のアース接続を行う場合、ワイヤーハーネス1を相手側に固定する作業とは別の作業によりアース接続を行うため、ワイヤーハーネス1の配索作業の作業工数が多く手間がかかっていた。
【0009】
また、アース線15は、ワイヤーハーネス1から引き出されてアース接続されるまで自由状態となっているため、車両のエンジンルームなどの作業スペースの少ない場所でのワイヤーハーネス1の取り回し時に、他の部材などに引っかかり損傷するおそれがあった。
【0010】
また、電気接続箱21によりワイヤーハーネスのアース接続をする場合には、電気接続箱21に接続されて分岐接続されたワイヤーハーネスが、電気接続箱21を相手側に固定することで相手側に固定されると共にアース接続されるため、ワイヤーハーネス1の分岐接続の必要のない部分でワイヤーハーネス1の固定およびアース接続を行うことができなかった。
【0011】
そこで、本発明は、ワイヤーハーネスの任意の部分を相手側に固定すると共にアース接続することができ、かつワイヤーハーネスの相手側への配索作業の作業工数を低減し、さらにワイヤーハーネスの取り回し時のアース線の損傷を防止することができるワイヤーハーネス用クランプの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ワイヤーハーネスが挿通されて前記ワイヤーハーネスを支持するハーネス支持部と、このハーネス支持部に設けられて前記ハーネス支持部を相手側に固定可能とする固定部と、前記ワイヤーハーネスから引き出されたアース線の端末に設けられてアース接続するためのアース端子とを備えたワイヤーハーネス用クランプであって、前記固定部に前記アース端子を係止するための係止部を設け、前記アース端子に前記係止部に係止される被係止部を設け、前記係止部に前記被係止部を係止し、締結具により前記固定部と共に前記アース端子を前記相手側に締結固定して前記アース線と前記相手側とを導通し、前記係止部が、前記固定部の一側面から他側面にかけて貫通した穴からなり、前記被係止部が、前記係止部内に嵌合して係止され、前記係止部に前記被係止部を係止した状態で前記係止部に前記締結具を挿通して前記固定部および前記アース端子を前記相手側に締結固定し、前記被係止部が、前記固定部および前記アース端子を前記相手側に固定するとき、内部に前記締結具が挿通される環状の板体であり、前記被係止部が、前記係止部に係止された状態で、前記係止部の内周面に沿って配置され、前記係止部に前記内周面から外側に向かって設けられた複数の凹部と、前記被係止部の外周面から突設されて前記凹部に係合可能な凸部とを備え、前記被係止部を前記係止部に係止するとき、前記凸部を前記複数の凹部に選択的に係合させて前記被係止部の前記係止部への係止方向を調節することを特徴とする。
【0013】
このように構成された請求項1記載の発明では、ハーネス支持部にワイヤーハーネスを挿通して支持させ、固定部の係止部にアース端子の被係止部を係止して固定部にアース端子を係止し、この状態で固定部と共にアース端子を相手側に締結固定してアース線と相手側とを導通する。このため、固定部とアース端子とを予め一体として取り回して相手側に固定することができ、ワイヤーハーネスの固定と同時にワイヤーハーネスのアース接続を行うことができる。
【0015】
また、このように構成された請求項1記載の発明では、係止部に被係止部を係止した状態で、係止部に締結具を挿通して相手側に固定部と共にアース端子を固定することができる。このため、係止部が固定部の相手側への締結用穴として機能する。
【0017】
また、このように構成された請求項1記載の発明では、被係止部の内部に締結具が挿通されて相手側に固定部と共にアース端子が締結固定される。
【0019】
また、このように構成された請求項1記載の発明では、係止部に被係止部が係止された状態で係止部の内周面に被係止部が沿って配置されるため、係止部に対して被係止部ががたつくなどの不具合を防止する。
【0021】
また、このように構成された請求項1記載の発明では、被係止部を係止部に係止するときに、係止部の複数の凹部に被係止部の凸部が選択的に係合するため、被係止部の係止部への係止方向を調節することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるワイヤーハーネス用クランプの実施形態について説明する。図1は、本発明にかかるワイヤーハーネス用クランプを用いてワイヤーハーネスを相手側に組み付けるときの斜視図である。図2は、図1に示すワイヤーハーネス用クランプによりワイヤーハーネスを相手側に組み付けた状態の断面図である。図3は、図1に示すワイヤーハーネス用クランプの斜視図である。
【0023】
ワイヤーハーネス用クランプ27は、図1に示すように、複数本の電線を束ね、これらの電線の外周に絶縁テープ29を巻いて形成されたワイヤーハーネス31を車体などの相手側に配索する際に、ワイヤーハーネス31の所定部分を相手側に固定すると共に、ワイヤーハーネス31をアース接続している。
【0024】
相手側には、図1に示すように、クランプ27が締結固定される柱状のボス部33が設けられている。ボス部33は、先端から内部にかけてボルトからなる締結具35の雄ねじ部37が締結可能なように雌ねじ部39が設けられていると共に、先端に後述するクランプ27の固定部47およびアース端子53とが締結される締結面41を有している。また、ボス部33は、外周面に先端から長手方向に沿って突設された係合突起43を備えている。
【0025】
このボス部33に固定されているクランプ27は、ワイヤーハーネス31を支持するハーネス支持部45と、このハーネス支持部45に設けられた固定部47と、この固定部47に形成された係止部49と、ワイヤーハーネス31から引き出されたアース線51の端末に設けられたアース端子53と、このアース端子53に形成されて係止部49に係止される被係止部54とを備えている。
【0026】
ハーネス支持部45は、長尺筒状に形成されており、内周面の径がワイヤーハーネス31の外周面の径と略同一の寸法となっている。このハーネス支持部45は、一側から他側にかけてワイヤーハーネス31を挿通されて内周面によりワイヤーハーネス31の長手方向の一部の外周面を支持する。そして、ハーネス支持部45は、外周面55に相手側に固定するための固定部47が設けられている。
【0027】
固定部47は、矩形板状に形成されており、長手方向の一側がハーネス支持部45の長手方向に沿って外周面55に一体成形されている。この固定部47は、長手方向の他側がハーネス支持部45の長手方向に交差する方向にハーネス支持部45の外周面55から突出しており、全体としてボス部33への締結方向のクランプ27の前端となっている。また、固定部47は、ボス部33への締結方向の前端面57に複数の凹条部59を有している。
【0028】
複数の凹条部59は、図1〜図3に示すように、固定部47の幅方向および長手方向の各外周縁からそれぞれ内側に向かって設けられており、後述する係止部49上で隣接間が略直交して相互に連通している。これらの凹条部59は、それぞれ固定部47の前端面57から後端面61側に向けて形成され、図3に示すように、前端面57側に開口63を有している。このように形成された固定部47には、上述したように係止部49が設けられている。
【0029】
係止部49は、図1〜図3に示すように、円形形状の開口を有した穴からなっており、固定部47の前端面57から後端面61にかけて貫通して形成されている。この係止部49は、内周面65の径が締結具35の雄ねじ部37の径よりも若干大きい形状となっている。また、係止部49は、内周面65に複数の凹部67が設けられている。
【0030】
複数の凹部69は、それぞれ係止部49の内周面65から外側に向かって形成されており、固定部47の前端面57から後端面61にかけて連通している。これらの凹部67は、隣接間に所定のピッチを有して設けられている。なお、本実施形態では、図3に示すように、それぞれ複数の凹条部59に対応して設けられて係止部49の内周面65に中心角が約90°ごとに配置されていると共に、凹条部59の幅方向の略中心に配置されている。
【0031】
なお、上記では、ハーネス支持部45に一体成形されてボス部33にハーネス支持部45を固定するための固定部47を備えていたが、従来のように取付用ブラケットを用いてもよい。
【0032】
このような固定部47に係止されるアース端子53は、導電性の金属からなり、図1〜図3に示すように、端子本体69と、この端子本体69の一側に設けられた電線圧着部71と、端子本体69の他側に設けられた被係止部54とを備えている。
【0033】
端子本体69は、矩形板状体からなり、幅方向の寸法が凹条部59の幅方向の寸法と略同一か若干小さい寸法となっており、厚み方向の寸法が凹条部59の開口63から内面73までの寸法と略同一となっている。この端子本体69は、長手方向の中間部にボス部33の係合突起43に係合する係合アーム75が設けられている。
【0034】
係合アーム75は、図1、図3に示すように、端子本体69から外側に向けて延設された引き出し壁部77と、この引き出し壁部77からアース端子53の相手側への締結方向の前端側に向けて延設された係合壁部79とを備えている。引き出し壁部77は、矩形板状に形成されており、端子本体69の幅方向の端面に一体成形されている。この引き出し壁部77は、端子本体69に交差して形成されており、先端がアース端子53をボス部33に締結した状態でボス部33の外周縁から外側に配置される。この引き出し壁部77の先端には、係合壁部79が設けられている。
【0035】
係合壁部79は、矩形板状に形成されて引き出し壁部77に交差して一体成形され、引き出し壁部77からアース端子53のボス部33への締結方向の前端側に突出している。この係合壁部79は、アース端子53をボス部33に締結した状態で、幅方向の端面が係合突起43の側面に係合する。
【0036】
上述した端子本体に設けられている電線圧着部71は、図1〜図3に示すように、アース線51の芯線部81に加締め接続されて圧着され、芯線部81とアース端子53とを導通する芯線接続部83と、アース線51の被覆部85に加締め接続されて圧着され、芯線部81と芯線接続部83との接続を保持する保持加締め部87とで形成されている。
【0037】
被係止部54は、円環状の板体からなり、外周面89に端子本体69の長手方向の一側が一体成形されている。この被係止部54は、図2に示すように、アース端子53のボス部33への締結方向の前端側の開口縁が端子本体69の相手側への締結方向の前端面91と略面一に形成されており、端子本体69の後端面93から外側に突出している。そして、被係止部54は、締結方向の前端側から後端側の寸法が固定部47の厚み方向の寸法と略同一となっている。また、被係止部54は、外周面89の径が係止部49の内周面65の径と略同一か若干大きい寸法となっており、内周面95の径が締結具35の雄ねじ部37の径と略同一か若干大きい寸法となっている。この被係止部54は、図1、図3に示すように、外周面89に突設された凸部97を備えている。
【0038】
凸部97は、被係止部54の外周面89にアース端子53のボス部33への締結方向に沿って突設され、端子本体69の幅方向の中心に対して係止部49の隣接した凹部67間のピッチと略同一のピッチを有して配置されている。この凸部97は、係止部49の複数の各凹部67と略同一形状となっており、係止部49に被係止部54が係止されるときに、選択的に係止部49の複数の凹部67に係合されて、被係止部54の係止部49への係止方向をワイヤーハーネス31の配索スペースなどに応じて適宜調節可能としている。
【0039】
なお、上記では、被係止部54を円環状の板体で形成したが、被係止部を例えば半円形状の板体などで形成してもよい。
【0040】
このように構成されたワイヤーハーネス用クランプ27を用いてワイヤーハーネス31を車体などの相手側に固定するときには、図1に示すように、まずハーネス支持部45にワイヤーハーネス31を支持させる。次に、ワイヤーハーネス31のアース線51に接続されているアース端子53を固定部47に係止し、アース端子53と固定部47とを予め一体とする。その後、固定部47と共にアース端子53を締結具35によりボス部33に締結固定する。
【0041】
ワイヤーハーネス31をハーネス支持部45に支持させるときには、図示しないが、ワイヤーハーネス31をハーネス支持部45の中空内部に挿入してワイヤーハーネス31をハーネス支持部45の一側から他側にかけて挿通する。このため、ワイヤーハーネス31は、図1に示すように、外周面がハーネス支持部45の内周面に密接し、ハーネス支持部45により所定の部分が支持される。そこで、ワイヤーハーネス31のアース線51に接続されているアース端子53を固定部47に係止する。
【0042】
固定部47にアース端子53を係止するときには、図3に示すように、固定部47の係止部49にアース端子53の被係止部54を嵌合する。このとき、図1に示すように、予めアース線51をワイヤーハーネス31の絶縁テープ29から外側に引き出し、このアース線51の被覆を剥離してアース端子53を圧着しておく。
【0043】
固定部47の係止部49をアース端子53の被係止部54に嵌合するときには、図示しないが、まず、被係止部54の後端側の外周縁と固定部47の前端面57の内周縁とを一致させる。このとき、ワイヤーハーネス31の配索スペースなどに応じて係止部49の複数の凹部の内、所定の凹部67に被係止部54の凸部97を位置合わせしておく。この状態では、アース端子53の端子本体69が複数の凹条部59の内、被係止部54の凸部97と係止部49の凹部67との位置合わせに応じた固定部47の所定の凹条部59の開口63に沿って配置されている。
【0044】
次に、アース端子53を全体として固定部47側に移動させる。アース端子53を固定部47側に移動させると、係止部49の内周面65に被係止部54の外周面89が摺接しながら係止部49に被係止部54が圧入されて嵌合される。このとき、アース端子53は、図1、図2、図4に示すように、被係止部54の凸部97が予め位置合わせされた係止部49の所定の凹部67に係合すると共に、図2に示すように、端子本体69が固定部47の所定の凹条部59に収容される。また、アース端子53は、端子本体69の締結方向の後端面93が凹条部59の内面73に当接して被係止部54の係止部49への嵌合位置が位置決められる。
【0045】
この結果、アース端子53は、ワイヤーハーネス31の配索スペースに応じた所定の係止方向で固定部47に係止されて一体とされる。この状態では、図4に示すように、係止部49の所定の凹部67に被係止部54の凸部97が係合しているため、固定部47に対してアース端子53が回転して固定部47への係止方向がずれるのを防止されている。また、被係止部54の外周面89が係止部49の内周面65に沿って配置されている。
【0046】
なお、係止部49に被係止部54を嵌合する前に、ワイヤーハーネス31(不図示)の配索スペースなどに応じて被係止部54の凸部97と位置合わせされる係止部49の複数の凹部67を変更することで、図5に示すように、アース端子53の固定部47への係止方向を変更することができる。
【0047】
このように、図1に示すように、相互に係止されて一体とされた固定部47とアース端子53とは、ボス部33に締結固定される。
【0048】
一体とされた固定部47とアース端子53とをボス部33に締結固定するときには、図示しないが、被係止部54の開口と相手側に設けられたボス部33の開口とを一致させると共に、固定部47の前端面57側をボス部33の締結面41に突き合わせる。このとき、アース端子53は、係合アーム75の係合壁部79の幅方向の端面がボス部33の係止突起43の側面に当接されている。そこで、被係止部54の内部に締結具35の雄ねじ部37を挿通してボス部33の雌ねじ部39に雄ねじ部37を螺合し、固定部47およびアース端子53をボス部33に締結固定する。
【0049】
固定部47とアース端子53とがボス部33に締結固定された状態では、図1に示すように、ワイヤーハーネス31を支持しているハーネス支持部45がボス部33に固定される。また、アース端子53は、図2に示すように、被係止部54のボス部33への締結方向の前端側の開口縁と、端子本体69の長手方向の一側とがボス部33の締結面41に当接してボス部33に導通接続する。さらに、アース端子53は、図示しないが、係合アーム75の係合壁部79の端面がボス部33の係合突起43の側面に当接しているため、ボス部33に対して回転してボス部33への固定方向がずれることを防止されている。
【0050】
この結果、ワイヤーハーネス31は、所定の部分でボス部33を介して相手側に固定されると共に、アース線51がアース端子53を介してボス部33に導通されてワイヤーハーネス31が相手側にアース接続される。
【0051】
上記本実施形態のワイヤーハーネス用クランプ27では、ワイヤーハーネス31をハーネス支持部45に挿通されて支持し、固定部47の係止部49にアース端子53の被係止部54を係止して固定部47とアース端子53とを一体とした状態で、固定部47と共にアース端子53をボス部33に締結固定することができる。このため、クランプ27では、固定部47をボス部33に締結固定すると同時にアース端子53をボス部33に締結固定することができ、ワイヤーハーネス31の相手側への固定作業とワイヤーハーネス31のアース接続とを同一工程で行うことができる。
【0052】
したがって、クランプ27では、ワイヤーハーネス31を所定の部分で相手側に固定することができ、かつワイヤーハーネス31の相手側への配索作業の作業工数を低減してワイヤーハーネス31の相手側への配索作業を容易に行うことができる。
【0053】
また、クランプ27では、固定部47とアース端子53とを一体とした状態でボス部33への固定部47の締結固定と同時にアース端子53の締結固定を行うため、締結具35が固定部47のボス部33への固定用とアース端子53のボス部33への固定用とを共用化することができ、締結具35の数を低減して部品点数を低減することができる。
【0054】
この結果、相手側にワイヤーハーネス31を配索した状態では、相手側の軽量化を図ることができると共に、全体としてコストを低減することができる。
【0055】
さらに、クランプ27では、固定部47とアース端子53とを一体とした状態でボス部33への固定部47の締結固定と同時にアース端子53の締結固定を行うため、固定部47の固定用のボス部33とアース端子53の固定用のボス部33とを共用化でき、ボス部33の数を低減して相手側の省スペース化を図ると共に、相手側の軽量化を図ることができる。
【0056】
本実施形態のクランプ27では、固定部47とアース端子53とを一体としてワイヤーハーネス31の相手側への固定作業が行われるため、ワイヤーハーネス31の取り回し時にアース線51の端末が固定部47に係止された状態となっており、アース線51が相手側の他の部材などに引っかかり損傷することを防止することができる。
【0057】
また、クランプ27では、環状の板体である被係止部54の内部に締結具35を挿通されてアース端子53がボス部33に締結固定されるため、アース端子53とボス部33との接続をより確実に行うことができる。
【0058】
さらに、固定部47がアース端子53に係止された状態では、係止部49の内周面65に被係止部54の外周面が沿って配置されているため、係止部49に対して被係止部54ががたつくなどの不具合を防止して固定部47とアース端子53との係止状態を確実に保持することができる。
【0059】
また本実施形態のクランプ27では、被係止部54を係止部49に係止するときに、複数の凹部67に凸部97を選択的に係合させてアース端子53の固定部47への係止方向を調節することができるため、相手側のワイヤーハーネス31の配索スペースに容易に対応することができる。この結果、クランプ27を汎用化することができ製造コストを低減することができる。
【0060】
また、クランプ27では、被係止部54の係止部49への係止状態で係止部49の凹部67に被係止部54の凸部97が係合するため、被係止部54と係止部49との係止状態をより確実に保持することができる。このため、固定部47とアース端子53とを安定して係止させることができる。
【0061】
なお、上記実施形態では、係止部49を円形形状の開口を有した穴からなっていたが、例えば矩形形状や楕円形状の開口を有した穴により形成してもよい。また、被係止部54は、円環状の板体で形成されていたが、例えば矩形や楕円などの環状の板体で形成することもできる。さらに、係止部49と被係止部54との双方の形状を変更することもできる。
【0062】
また、上記実施形態では、複数の凹部67が係止部49の内周面65の中心角の約90°のピッチを有して配置されているが、例えば、中心角を約45°にするなどクランプ27の仕様に応じて中心角度を変えて複数の凹部67を配置してもよい。この場合には、中心角を小さくすると凹部67の個数が増加し、中心角を大きくすると凹部67の数が減少し、端子本体69の中心に対して被係止部54の凸部97の位置も隣接した凹部67間のピッチに応じて適宜変更される。
【0063】
また、被係止部54に設けられた凸部97の個数を増加することで、被係止部54の係止部49への係止状態をより強固に保持することができる。この場合、凸部97は、隣接間のピッチが凹部67の隣接間のピッチに対応して配置される。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明は、ワイヤーハーネスをハーネス支持部に挿通して支持し、固定部の係止部にアース端子の被係止部を係止して固定部とアース端子とを一体とした状態で固定部と共にアース端子を相手側に締結固定することができる。このため、ワイヤーハーネス用クランプでは、固定部を相手側に締結固定すると同時にアース端子を相手側に締結固定することができ、ワイヤーハーネスを所定の部分で相手側に固定でき、かつワイヤーハーネスのアース接続を行うことができ、ワイヤーハーネスの相手側への配索作業の作業工数を低減して配索作業を容易に行うことができる。
【0065】
また、請求項1記載の発明は、固定部とアース端子とを一体としてワイヤーハーネスの相手側への固定作業が行われるため、ワイヤーハーネスの取り回し時にアース線が相手側の他の部材などに引っかかり損傷することを防止することができる。
【0066】
また、請求項1記載の発明は、係止部に被係止部を係止した状態で、係止部に締結具を挿通して相手側に固定部と共にアース端子を固定することができる。このため、係止部が固定部の相手側への締結用穴として機能し、製造を容易に行うことができる。このため、ワイヤーハーネス用クランプの製造コストを低減することができる。
【0067】
また、請求項1記載の発明は、被係止部の内部に締結具を挿通されて相手側にアース端子が締結固定されるため、アース端子と相手側との接続をより確実に行うことができる。
【0068】
また、請求項1記載の発明は、係止部の内周面に被係止部が沿って配置されるため、係止部に対して被係止部ががたつくなどの不具合を防止して固定部とアース端子との係止状態を確実に保持することができる。
【0069】
また、請求項1記載の発明は、被係止部を係止部に係止するときに、複数の凹部に凸部を選択的に係合させてアース端子の固定部への係止方向を調節することができる。このため、クランプは、相手側のワイヤーハーネスの配索スペースに容易に対応させることができ、汎用化することができて製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかるワイヤーハーネス用クランプを用いてワイヤーハーネスを相手側に組み付けるときの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すワイヤーハーネス用クランプによりワイヤーハーネスを相手側に組み付けた状態の断面図である。
【図3】図3は、図1に示すワイヤーハーネス用クランプの斜視図である。
【図4】図4は、図1に示す被係止部の係止部への係止状態の平面図である。
【図5】図5は、図4に示す被係止部の係止部への係止方向を変更したときの平面図である。
【図6】図6は、従来のワイヤーハーネス用クランプを示す斜視図である。
【図7】図7は、従来の電気接続箱によりワイヤーハーネスのアース接続を行う場合を示す斜視図である。
【符号の説明】
27 ワイヤーハーネス用クランプ
31 ワイヤーハーネス
35 締結具
45 ハーネス支持部
47 固定部
49 係止部
51 アース線
53 アース端子
54 被係止部
57 前端面(一側面)
61 後端面(他側面)
65 係止部の内周面
67 凹部
89 被係止部の外周面
97 凸部

Claims (1)

  1. ワイヤーハーネスが挿通されて前記ワイヤーハーネスを支持するハーネス支持部と、このハーネス支持部に設けられて前記ハーネス支持部を相手側に固定可能とする固定部と、前記ワイヤーハーネスから引き出されたアース線の端末に設けられてアース接続するためのアース端子とを備えたワイヤーハーネス用クランプであって、
    前記固定部に前記アース端子を係止するための係止部を設け、
    前記アース端子に前記係止部に係止される被係止部を設け、
    前記係止部に前記被係止部を係止し、締結具により前記固定部と共に前記アース端子を前記相手側に締結固定して前記アース線と前記相手側とを導通し
    前記係止部が、前記固定部の一側面から他側面にかけて貫通した穴からなり、
    前記被係止部が、前記係止部内に嵌合して係止され、
    前記係止部に前記被係止部を係止した状態で前記係止部に前記締結具を挿通して前記固定部および前記アース端子を前記相手側に締結固定し、
    前記被係止部が、前記固定部および前記アース端子を前記相手側に固定するとき、内部に前記締結具が挿通される環状の板体であり、
    前記被係止部が、前記係止部に係止された状態で、前記係止部の内周面に沿って配置され、
    前記係止部に前記内周面から外側に向かって設けられた複数の凹部と、前記被係止部の外周面から突設されて前記凹部に係合可能な凸部とを備え、
    前記被係止部を前記係止部に係止するとき、前記凸部を前記複数の凹部に選択的に係合させて前記被係止部の前記係止部への係止方向を位置決めすることを特徴とするワイヤーハーネス用クランプ。
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