JP3823906B2 - 耐水素割れ特性および靭性に優れる高強度ラインパイプ用電縫鋼管の製造方法 - Google Patents
耐水素割れ特性および靭性に優れる高強度ラインパイプ用電縫鋼管の製造方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐水素割れ特性および靭性に優れる高強度ラインパイプ用電縫鋼管の製造方法に関し、詳しくは、肉厚25mm以下のAPI X60級以上の高強度ラインパイプ用電縫鋼管に、優れた耐水素割れ特性および低温靭性を効率的に付与しうる耐水素割れ特性および靭性に優れる高強度ラインパイプ用電縫鋼管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電縫鋼管は、UO鋼管と比べて造管方法の違いから同じ素材を用いても、耐水素割れ特性や低温靭性で劣ることから、造管ままでUO鋼管と同等の特性を得るためには、素材の特性がより優れたものを使用する必要があり、不利であった。
【0003】
この不利を、電縫鋼管に熱処理を施すことで解消しようとする技術として、電縫鋼管に耐サワー性、低温靭性、低降伏比を同時に付与するために、電縫鋼管全体を800 ℃以上で加熱し、その後鋼管を焼入するという方法が提案されている(特許文献1参照。)。この方法では、成分組成がC≦0.12% 、Mn:0.5 〜1.4%、Si:0.10〜0.25% 、P≦0.015%、S≦0.0020% 、Ca:0.0010〜0.0060% の範囲内にある低炭素鋼の電縫鋼管を、800 ℃以上のA3 変態点以上のオーステナイト状態にし、冷間歪を除去し、その後焼入れすることで、アシキュラーフェライトまたは低炭素型ベイナイト組織とし、焼戻しは行わないことを特徴としている。
【0004】
【特許文献1】
特公平6−63040号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1所載の方法は、電縫鋼管全体を800 ℃以上のA3 変態点以上のオーステナイト状態にするため、制御圧延‐制御冷却によって折角微細化された造管前鋼板組織を全く活かすことができないという問題がある。また、管全体を加熱するには通常雰囲気炉加熱(所謂バッチ式加熱)が用いられるが、バッチ式加熱では、炉内温度の場所によるばらつきなどがあって、管全体を一様な温度にすることが難しく、そのため、組織を均一微細に制御することが困難であるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑み、造管前の均一微細な熱延鋼板組織を有効に活用しつつ、造管時の材質劣化の問題を容易に解決しうる耐水素割れ特性および靭性に優れる高強度ラインパイプ用電縫鋼管の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、UO鋼管と同じ鋼成分組成の造管ままの電縫鋼管をAc1 点前後の温度域に急速加熱、短時間保持、急速冷却することにより、上記目的が達成できるのではないかと考え、次のような実験を行なった。
C:0.05% 、Si:0.25% 、Mn:1.2%、P:0.009%、S:0.002%、Al:0.033%、Nb:0.045%、Ti:0.009%、N:0.036%およびO:0.0018% 、Ca:0.0022% の鋼成分組成のスラブを、1200℃に加熱後、再結晶域圧延に次いで70% の未再結晶域圧延を施し、570 ℃で巻き取って熱延コイルとした。この熱延コイルを素材として外径24inch(×25.4mm/inch )×肉厚12.7mmの電縫鋼管を造管し、図2に示す3種類の熱処理を施して、その材料特性(強度、低温靭性)を調べた。短時間加熱は外表面から高周波誘導加熱にて行い、鋼管の外表面の温度を測定して加熱温度とした。
【0008】
熱処理後の鋼管の機械的性質を図1に示す。図1から明らかなように、短時間加熱では雰囲気炉を用いたバッチ熱処理による比較的長時間の加熱とは明らかに異なる特性を示した。すなわち、短時間加熱‐水冷(: A)することによって、通常(C:バッチ熱処理)なら強度低下してしまうような温度域への加熱でも強度をあまり変化させることなく、造管歪による低温靭性劣化を補って余りある靭性向上が得られることが判った。一方、短時間加熱しても冷却を空冷で行なう(:B)と、強度の低下が比較的低温側の加熱温度域で起こってしまうばかりか、歪時効と思われる時効により降伏伸びが発生してYR(降伏比)が劣化してしまう。
【0009】
これら特性に違いが出た理由の詳細は明らかでないが、短時間加熱の故に、造管歪や転位の緩和および組織変化と、侵入型固溶元素および置換型固溶元素の拡散などの時差が複雑に関係しあい、このような特性変化になったものと思われる。また、これら熱処理材の耐水素割れ特性を調査した結果、造管歪緩和などにより造管まま材よりも向上していることも判った。
【0010】
本発明は、以上のような知見に基づいてなされたもので、その要旨とするところは、質量% で、C:0.01〜0.10% 、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.5 〜2.0%、P:0.03% 以下、S:0.005%以下、Al:0.005 〜0.050%、N:0.0050% 以下、O:0.0030% 以下を含み、かつNb:0.005 〜0.1%、V:0.005 〜0.1%、Ti:0.005 〜0.1%、Mo:0.05〜0.5%、B:0.0001〜0.0030% 、Ca:0.0005〜0.0060% の1 種または2 種以上を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼素材を、1100℃以上に加熱し、Ar3 点以上の未再結晶域での圧下率が50% 以上になる熱間圧延を行い、600 ℃以下で巻き取ってコイルとした後、電縫鋼管プロセスにて鋼管とし、続いてこの鋼管を高周波加熱にて連続的に3℃/s以上の加熱速度で650 ℃以上850 ℃以下でかつAc1 点以上ではγ分率が20% 以下となる温度へ加熱し、60s 以下の保持の後、冷却速度5〜30℃/sの冷却を施すことを特徴とする耐水素割れ特性および靭性に優れる高強度ラインパイプ用電縫鋼管の製造方法にある。
【0011】
本発明では、前記鋼素材がさらに、質量% で、Ni:0.05〜1.0%、Cu:0.05〜1.0%、Cr:0.05〜1.0%の1 種または2 種以上を含むものであってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
まず、本発明における鋼成分組成の限定理由を以下に述べる。
C:0.01〜0.10%
Cは強度確保のために0.01% 以上含有することが必要であり、一方で0.10% を超えると耐水素割れ特性および靭性が共に低下するため0.10%以下とする。API X60以上の高強度化と耐水素割れ特性および靭性をバランス良く達成させるためには、特に0.025 〜0.07% とすることが好ましい。
【0013】
Si:0.05〜0.5%
Siは脱酸剤および強度確保元素として最低0.05% を必要とするが、過剰に添加するとHAZ(溶接熱影響部)靭性を低下させ、溶接上好ましくないため上限は0.5%とした。
Mn:0.5 〜2.0%
Mnは高強度化のために必要な元素であり0.5%以上を添加するが、一方2.0%を超えると母材靭性が劣化するばかりか、硬質偏析相を形成して耐水素割れ特性を著しく劣化するため0.5 〜2.0%の範囲に限定する。特に優れた耐水素割れ性とするためには1.2%以下とすることが好ましい。
【0014】
P:0.03% 以下
Pは粒界に偏析して粒界強度を低下させる元素であり、母材および溶接部の靭性を低下させるため、粒界割れ防止のために0.03% を上限とした。特に高靭性を必要とする場合には、0.015%以下とすることが好ましい。
S:0.005%以下
SはMnS などの硫化物として鋼中に存在し、耐水素割れ特性および靭性を著しく劣化させる元素で、その影響を抑制するためには0.005%以下、好ましくは0.003%以下、にする必要がある。
【0015】
Al:0.005 〜0.050%
Alは脱酸およびN固定のために必要であり、0.005%以上添加する必要がある。一方、0.050%を超えるとアルミナ系介在物が増え、耐水素割れ特性および靭性を損なうため0.050%を上限とした。
N:0.0050% 以下
Nは0.0050% を超えて存在すると、粗大な窒化物を形成して耐水素割れ特性および靭性を劣化させるため0.0050% 以下とした。
【0016】
O:0.0030% 以下
Oは介在物として存在し、凝集粗大化した場合は水素割れの起点として働くため極力少ない方が好ましいが、0.0030% 以下であれば凝集粗大化しにくくなるため0.0030% 以下とした。特に優れた耐水素割れ特性を必要とする場合には、0.0020% 以下とすることが好ましい。
【0017】
さらに本発明では、以下の成分を耐水素割れ特性向上や靭性向上、強度上昇を目的に1種または2種以上添加する。
Nb:0.005 〜0.1%
Nbは微細な炭窒化物を形成し強度を増加させ、また熱間制御圧延の歪蓄積に有利に働き組織微細化により靭性も向上させる。しかし、0.005%未満ではその効果はなく、0.1%を超えると溶接部靭性に好ましくない影響があるため0.005 〜0.1%に限定する。
【0018】
V:0.005 〜0.1%
VはNbとほぼ同じ効果をもつ元素であるが、Nbに比べて析出硬化能はやや劣る。0.005%未満では硬化能に乏しく、0.1%を超えると溶接部靭性劣化を招くため、0.005 〜0.1%とする。
Ti:0.005 〜0.1%
Tiは強い窒化物形成元素であり、N当量である(N%×(48/14) )程度の添加でN時効を抑制する。またさらに添加することで微細な炭化物を形成して強度を増加させ、Bが鋼中NによりBNとして析出固定されるが、その効果が抑制されないように添加する。0.005%未満では効果なく、とくに(N%×(48/14) )以上添加するのが好ましい。一方、0.1%を超えて添加すると、粗大な窒化物を形成しやすくなり靭性を劣化するため0.1%以下とする。
【0019】
Mo:0.05〜0.5%
Moは固溶しあるいは炭化物を形成して大きな靭性劣化を伴わずに強度を上昇する効果があるが、1.0%を超えるとその効果が飽和してくるばかりか、高価となるので1.0%以下の範囲で添加しても良い。なお強度上昇効果を発揮するためには0.05% 以上添加することが好ましい。
【0020】
B:0.0001〜0.0030%
BはNbと同様に圧延材の組織制御に重要であり、その効果を発揮するには0.0001% 以上の添加が必要である。とくにNbと併用して添加すると相乗効果を示す。また粒界強化元素として粒界割れを抑制して靭性向上に寄与する。一方、過剰に添加してもその効果は飽和するばかりか、溶接部靭性を劣化するので0.0030% を上限とする。
【0021】
Ca:0.0005〜0.0060%
Caは水素割れの起点となる介在物の形態を球状に制御することを目的に添加するが、その効果を発揮するには0.0005% 以上必要で、一方0.0060% を超えるとその効果は飽和するばかりか、粗大介在物を形成するので、0.0005〜0.0060% の範囲とする。
【0022】
さらに本発明では、強度上昇を主目的として以下の元素を1種または2種以上添加することも可能である。
Ni:0.05〜1.0%
Niは強度、靭性を向上させるに有効な元素である。またCuを添加した場合には圧延時のCu割れを防止するにも有効であるが、高価である上、過剰に添加してもその効果が飽和するため0.05〜1.0%の範囲に限定する。特にCu割れの観点からは(Cu% ×0.3 )以上添加するのが好ましい。
【0023】
Cu:0.05〜1.0%
Cuは強度、耐水素割れ特性を向上させるために添加するが、その効果を発揮するには0.05% 以上添加する必要があり、一方1.0%を超えると熱間脆化を引き起こしやすく、また靭性も低下するので0.05〜1.0%の範囲とする。
Cr:0.05〜1.0%
Crは強度上昇に有効であるが過剰に添加すると靭性を低下するため1.0%以下の範囲で添加しても良い。ただし0.05% 未満ではその効果を発揮しないため0.05% 以上添加することが好ましい。
【0024】
次に、工程条件の限定理由を以下に述べる。
まず製鋼法については、常法に従って行なえばよく、それらの条件は特に限定されないが、介在物の浮上処理や凝集抑制などの低減対策をとることが好ましい。また鋳造時の鍛圧や均熱保持炉により、中心偏析の低減を図っても良い。
圧延については、本発明の特徴である耐水素割れ特性向上や靭性向上のためには、圧延前に炭化物を固溶させるべく1100℃以上の加熱が必要であり、再結晶域での圧延は常法によればよいが、制御圧延として圧延仕上温度をAr3 点以上とする圧下率50% 以上の未再結晶域圧延を必要とする。このとき鋳造後の鋳片を1100℃未満に冷却することなく引き続いて圧延するか、もしくは1100℃から常温までの冷却途上から1100℃以上に加熱- 均熱後に圧延しても、本発明の特徴を損なうことはない。
【0025】
さらに制御圧延の効果を有効に発揮すべく圧延後に600 ℃以下の巻取温度でコイル化する必要がある。このとき、圧延終了から巻取り開始までの冷却方法および冷却速度は特に限定されないが、10℃/s以上の冷却速度を確保することが靭性向上に好ましく、組織の単相化が図れて耐水素割れ特性向上も期待できる。
得られた熱延コイルを常法の電縫鋼管プロセスに従い鋼管とするが、このときに必然的に生じる造管ひずみのため、熱延コイル特性に対して大きく耐水素割れ特性や靭性が劣化する。これを抑制するために、造管ひずみを低減する造管方法(例えば、CBR法など)を用いてもかまわない。
【0026】
造管された鋼管はそのライン内で連続もしくは然るべき後に、本発明の特徴である短時間加熱‐冷却処理を行なう。加熱速度はひずみ緩和と侵入型固溶元素および置換型固溶元素拡散による組織変化などの時差を有効に活用すべく、3℃/s以上の加熱速度を必要とする。高速加熱を実施するために必然的に高周波加熱が必要となる。この平均加熱速度で特性改善を目的に650 ℃以上、850 ℃以下に60s以内の均熱時間で加熱する。650 ℃未満では靭性の向上が得られないばかりかYRの劣化が起こりAPI規格を満たすことができない。一方、850 ℃超では強度が低下してしまうため、上限を850 ℃とする。ただし、850 ℃がAc1 点以上の場合は、加熱時のγ(オーステナイト)分率が体積率で20% 以下となる温度を上限とする。これは、γ分率が20% 超では、その後の急冷により著しく靭性が劣化するためγ分率20% 以下の温度を上限とした。高周波による加熱の方法は特に問わないが、生産性の観点から外面よりの一方向加熱でも良い。この場合、高速加熱ゆえに加熱時に鋼管の内外面に必然的に温度差を生じるが、冷却開始時には温度差が50℃以内であることが材料特性上好ましい。
【0027】
加熱後の鋼管は5〜30℃/sの冷却速度で冷却する必要がある。冷却速度が5℃/s未満では強度の低下とYRの上昇が起こるばかりか、靭性の向上代も小さい。また冷却速度30℃/s超の冷却は設備的に多大な費用を必要とし、また均一冷却も困難であるため30℃/sを上限とした。
また、本発明によって得られるラインパイプは、施工のためのメッキ処理など、通常行なわれる表面改質などを施しても、その特徴を損ねることはないのでかまわない。
【0028】
【実施例】
表1に示す成分組成になる鋼スラブを表2に示す加熱‐圧延‐冷却‐巻取り条件で熱間圧延し、得られた熱延コイルを素材として電縫鋼管プロセスにより鋼管を造管し、造管ままの鋼管、および造管後に表3に示す条件で熱処理を施した鋼管について、下記の試験要領によりYS(降伏強度)、TS(引張強度)、YR(降伏比=YS/TS )、DWTT85%FATT (DWTT85% 延性破面遷移温度)、CLR(耐水素割れ特性指標である割れ長さ率)を測定した。
【0029】
YS,TS,YR:API 5Lによる試験方法にて測定
DWTT85%FATT :API RP 5L3による試験方法にて測定
CLR:NACE TM−02−84に従い実施
試験溶液:SolutionA(0.5%酢酸+5%NaCl水溶液、pH2.7 ±0.1 )
ガス:100%H2S
試験温度:25℃± 3℃
試験時間:96時間
結果を表3に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
本発明要件を満たす製造方法で製造された鋼管(発明例)はいずれも、APIX60〜X80の要求強度特性を満たしながら、優れた耐水素割れ特性および靭性を示した。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、造管前の均一微細な熱延鋼板組織を有効に活用しつつ、造管時の材質劣化の問題を容易に解決しうる耐水素割れ特性および靭性に優れる高強度ラインパイプ用電縫鋼管が得られるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電縫溶接後の熱処理条件と強度、靭性の関係の例を示すグラフである。
【図2】熱処理条件の例を示す温度パターン図である。
Claims (2)
- 質量% で、
C:0.01〜0.10% 、Si:0.05〜0.5%、Mn:0.5 〜2.0%、P:0.03% 以下、S:0.005%以下、Al:0.005 〜0.050%、N:0.0050% 以下、O:0.0030% 以下
を含み、かつ
Nb:0.005 〜0.1%、V:0.005 〜0.1%、Ti:0.005 〜0.1%、Mo:0.05〜0.5%、B:0.0001〜0.0030% 、Ca:0.0005〜0.0060%
の1種または2種以上を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼素材を、1100℃以上に加熱し、Ar3 点以上の未再結晶域での圧下率が50% 以上になる熱間圧延を行い、600 ℃以下で巻き取ってコイルとした後、電縫鋼管プロセスにて鋼管とし、続いてこの鋼管を高周波加熱にて連続的に3℃/s以上の加熱速度で650 ℃以上850 ℃以下でかつAc1 点以上ではγ分率が20% 以下となる温度へ加熱し、60s 以下の保持の後、冷却速度5〜30℃/sの冷却を施すことを特徴とする耐水素割れ特性および靭性に優れる高強度ラインパイプ用電縫鋼管の製造方法。 - 前記鋼素材がさらに、質量% で、
Ni:0.05〜1.0%、Cu:0.05〜1.0%、Cr:0.05〜1.0%
の1種または2種以上を含むことを特徴とする耐水素割れ特性および靭性に優れる請求項1記載の高強度ラインパイプ用電縫鋼管の製造方法。
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