JP3823688B2 - トーコレクト作用を有するサスペンションメンバマウント - Google Patents

トーコレクト作用を有するサスペンションメンバマウント Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、例えば自動車用のサスペンションブッシュやサスペンションメンバマウント等として好適に用いられるトーコレクト作用を有するサスペンションメンバマウントに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、互いに径方向に所定距離を隔てて配されたインナ軸部材とアウタ筒部材を、それらの間に介在せしめた本体ゴム弾性体によって弾性的に連結した構造とされて、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振ブッシュが知られており、自動車用のサスペンションブッシュやメンバマウントなどとして採用されている。
【0003】
ところで、このような防振ブッシュでは、各方向に入力される静的および動的な荷重の大きさや周波数等に応じて、各方向の静的および動的なばね定数等を調節する必要があり、そのための一つの方策として、例えば、インナ軸部材を挟んで径方向一方向で対向位置する両側部分に、インナ軸部材とアウタ筒部材の間を軸方向に延びるすぐり穴を設けることが考えられる。
【0004】
ところが、すぐり穴を設けると、インナ軸部材とアウタ筒部材の間への荷重入力時に本体ゴム弾性体に応力集中が発生し易く、耐久性が低下するおそれがあった。特に、すぐり穴を挟んでインナ軸部材とアウタ筒部材が相互に接近/離隔する軸直角方向の振動荷重が入力されると、すぐり穴の外周部分における周方向両側隅部において、内角が大小に変化する屈曲的な変形が本体ゴム弾性体に生ぜしめられるために、そこから本体ゴム弾性体に亀裂等が発生し易く、十分な耐久性を得ることが難しいという問題があった。
【0005】
また、すぐり穴を設けると、すぐり穴を挟んだ方向でのインナ軸部材とアウタ筒部材の変位量、換言すれば本体ゴム弾性体の撓み量が大きくなり過ぎるのを抑制するために、インナ軸部材とアウタ筒部材の相対的な変位量を緩衝的に制限する必要があり、そのために、例えば、インナ軸部材とアウタ筒部材の何れか一方の側から他方の側に向かって突出するストッパをすぐり穴内に設けて、インナ軸部材とアウタ筒部材を該ストッパを介して相互に当接させることにより、それらインナ軸部材とアウタ筒部材の接近方向への相対変位量を制限することが考えられる。
【0006】
ところが、このようなストッパを設けると、ストッパが当接するまではばね特性が柔らかく、当接によって急激に硬くなるために、荷重−撓み特性に屈曲点が発生してしまい、この屈曲点を越える大きさの荷重入力時に、衝撃的な振動が発生し易いという問題があった。
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、すぐり穴の形成に伴う本体ゴム弾性体の応力集中が軽減されて耐久性が向上されると共に、荷重−撓み特定の立ち上がりが緩やかとされて緩衝的なストッパ機能が発揮される、新規な構造の防振ブッシュとしての特にトーコレクト作用を有するサスペンションメンバマウントを提供することにある。
【0008】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0009】
本発明の第一の態様は、インナ軸部材とその外周側に離隔配置されたアウタ筒部材を本体ゴム弾性体で連結すると共に、該本体ゴム弾性体に対して、該インナ軸部材を挟んで軸直角方向一方向で対向位置する両側部分を軸方向に延びるすぐり穴を設け、該インナ軸部材と該アウタ筒部材を自動車のボデーとサスペンションメンバの各一方に取り付けることにより該サスペンションメンバを該ボデーに対し防振連結するサスペンションメンバマウントにおいて、前記インナ軸部材と前記アウタ筒部材の対応する軸方向一方の端部からそれぞれ軸方向に傾斜し外周側に向かって広がる傾斜面を形成すると共に、それらインナ軸部材とアウタ筒部材の両傾斜面間に前記本体ゴム弾性体を延び出させて介在せしめることによってトーコレクト作用部を構成し、前記インナ軸部材および前記アウタ筒部材の軸方向が車両左右方向となり、且つ前記すぐり穴が対向する軸直角方向が車両前後方向となる状態で、前記自動車のボデーと前記サスペンションメンバの間に装着する一方、前記すぐり穴の少なくとも一方を、前記アウタ筒部材側から前記インナ軸部材側に向かって次第に周方向幅寸法が小さくなる軸直角方向断面形状とすると共に、前記傾斜面間に介在せしめられた前記本体ゴム弾性体の端面から該すぐり穴内において軸方向に延び出すストッパを該本体ゴム弾性体と一体形成して、該アウタ筒部材側に支持せしめることにより、該すぐり穴を挟んで該インナ軸部材と該アウタ筒部材が相互に接近せしめられた際に、かかるストッパの内周側が該インナ軸部材側に当接するに先立って該すぐり穴の周方向側壁部に当接する構造とした、トーコレクト作用を有するサスペンションメンバマウントを特徴とする
【0010】
このような本態様に従う構造とされたサスペンションメンバマウントにおいては、軸直角方向の荷重が及ぼされて、すぐり穴を挟んでインナ軸部材とアウタ筒部材が相互に接近変位せしめられた際に、ストッパがすぐり穴の周方向側壁部に当接して、かかる周方向側壁部の弾性変形が制限されることにより、本体ゴム弾性体において、すぐり穴の外周部分における周方向両側隅部の内角の変化量が制限される。これにより、すぐり穴の外周部分における周方向両側隅部の伸縮乃至は屈曲的な変形範囲が小さくされて、本体ゴム弾性体における亀裂等の発生が回避され得る。
【0011】
また、軸直角方向への大荷重入力時において、アウタ筒部材側に支持されたストッパが先に当接せしめられるすぐり穴の周方向側壁部は、本体ゴム弾性体によって形成されていることから、ストッパの当接時にもばね定数の立ち上がりが緩やかとなって、衝撃的な振動発生が回避され得る。しかも、入力荷重が更に増大した場合には、ストッパが、最終的にインナ軸部材に当接して、インナ軸部材とアウタ筒部材の間でストッパに対して直接的な圧縮力が及ぼされることにより、インナ軸部材とアウタ筒部材の相対変位量が確実に且つ緩衝的に制限され得るのである。
【0012】
なお、本態様において、ストッパは、サスペンションメンバマウントの装着状態下で、当初からすぐり穴の周方向側壁部に当接していても良く、それによって、荷重−撓み特性の立ち上がりが一層緩やかに設定することが可能となる。また、ストッパ穴の周方向側壁部に対してストッパを離隔位置せしめて、荷重入力時にストッパが当接するように設定すれば、低荷重入力時における初期のばね特性を一層柔らかく設定することが可能となる。即ち、ストッパを、本体ゴム弾性体におけるインナ軸部材とアウタ筒部材の弾性連結部位から実質的に独立形成せしめて、入力荷重が小さい初期状態では、インナ軸部材とアウタ筒部材の相対変位に伴う荷重が直接に及ぼされないように配設することにより、初期状態では、本体ゴム弾性体の弾性連結部位による本来のばね特性を安定して得ることが出来る。
【0013】
また、ストッパの材質や硬度等は、要求される防振特性等に応じて適宜に設定可能であり、例えばゴム弾性体にてストッパを形成することにより、荷重−撓み特性の立ち上がりを一層緩やかに設定することが出来ると共に、ゴム弾性体からなるストッパを補強材で補強したり、合成樹脂材などの硬度の高い材質でストッパを形成することにより、荷重−撓み特性の立ち上がりを大きくして、インナ軸部材とアウタ筒金具の相対変位を緩衝的に且つ小さく制限することが可能となる。なお、ゴム弾性体によってストッパを形成する場合には、例えば、本体ゴム弾性体とストッパを一体成形しても良い。また、ストッパを合成樹脂材等の硬質材で形成する場合には、ストッパが当接せしめられるインナ軸部材の表面には、本体ゴム弾性体等で緩衝材層を形成して、打音等を緩和することが望ましい。また一方、ストッパをゴム弾性体等の軟質材で形成する場合には、剛性材で形成されたインナ軸部材に対して直接に当接させても良い。
【0014】
さらに、すぐり穴は、インナ軸部材とアウタ筒部材の間を軸方向に貫通している必要はなく、軸方向一方の側だけに開口したり、軸方向両側に開口する有底穴形状であっても良い。また、インナ軸部材を挟んだ両側に設けられた一対のすぐり穴のうち、一方のすぐり穴だけにストッパを配設することも可能である。なお、ストッパは、アウタ筒部材に対して固着されている必要はない。また、ストッパは、必ずしもすぐり穴の周方向両側の側壁部に対して当接される必要はなく、荷重の入力状態や方向等によっては、ストッパが、すぐり穴の周方向一方の側壁部にだけ当接されるようになっていても良い。
【0015】
また、車両の上下方向となる軸直角方向一方向に静的支持荷重が作用せしめられた状態下で、それに直交する軸直角方向となるすぐり穴の対向方向に車両前後方向の動的荷重が及ぼされると、すぐり穴の周方向一方の側に位置する外周側隅部の内角が、動的荷重だけでなく静的支持荷重の影響も受けて、一層小さくなるために大きな応力集中が発生し易いが、本態様に従えば、かくの如き静的荷重と動的荷重が同時に及ぼされるサスペンションメンバマウントにおいても、すぐり穴の外周側隅部における内角の変化量が、ストッパのすぐり穴側壁部に対する当接作用によって抑えられて、優れた耐久性が実現され得るのである。なお、静的荷重と動的荷重を同時に受けるサスペンションメンバマウントとしては、例えば、鉛直方向に及ぼされるボデー荷重による静的荷重を軸直角方向一方向に受けると共に、それに直交する軸直角方向において、段差乗り越えやコーナリング等に伴う動的荷重を受けるように、中心軸を略水平にして配設された自動車用のサスペンションブッシュ等が挙げられる。
【0016】
更にまた、本発明の第の態様は、前記第一の態様に従う構造とされたサスペンションメンバマウントにおいて、本体ゴム弾性体に対して、インナ軸部材を挟んですぐり穴の対向方向に直交する軸直角方向両側をそれぞれ軸方向に延びる一対のスリットを設けたことを、特徴とする。このようなスリットを設けることにより、軸直角方向のばね特性や軸方向と軸直角方向のばね比のチューニング自由度が向上されることに加えて、ストッパが当接せしめられるすぐり穴側壁部がスリットによって薄肉化されることから、ストッパのすぐり穴側壁部への当接に伴うばね定数の立ち上がりが、一層緩やかとなって、当接時の衝撃緩和作用の更なる向上が図られ得るのである。なお、スリットは、軸方向に貫通していても、貫通していなくても良い。また、スリットの中空内部に、すぐり穴内に配設されるようなストッパを設けることも可能である。
【0017】
さらに、本発明の第一の態様に従う傾斜面を備えたサスペンションメンバマウントにおいては、インナ軸部材とアウタ筒部材の間に、軸方向および軸直角方向の何れか一方向への荷重が入力された際、両傾斜面による分力作用によって、インナ軸部材とアウタ筒部材に対して、軸方向および軸直角方向の何れか他方向への力が及ぼされることとなり、それによって、本体ゴム弾性体に対してこじり方向などの変形が生ぜしめられて、すぐり穴の外周側隅部の内角の変化量が大きくなり易いが、本態様に従えば、かくの如き傾斜面の分力作用によってゴム弾性体に複合的な変形が生ぜしめられるサスペンションメンバマウントにおいても、すぐり穴の外周側隅部における内角の変化量が、ストッパのすぐり穴側壁部に対する当接作用によって抑えられて、優れた耐久性が実現され得るのである。なお、かくの如き傾斜面を備えたサスペンションメンバマウントとしては、例えば、独国特許明細書第2838391号明細書や特開昭59−14511号公報,特開平3−287405号公報等に記載されている如き、トーコレクト作用を発揮するサスペンションブッシュやサスペンションメンバマウントなどが挙げられる。
【0018】
【発明の詳細な説明】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0019】
先ず、図1〜3には、本発明の一実施形態としてのサスペンションメンバマウント10が、示されている。このサスペンションメンバマウント10は、インナ軸部材としての内筒金具12とアウタ筒部材としての外筒金具14が、互いに径方向に離隔して配されていると共に、それら内外筒金具12,14間に本体ゴム弾性体15が介装されて、両金具12,14が弾性的に連結された構造を有している。
【0020】
より詳細には、内筒金具12は、小径の円筒形状を有しており、軸方向一方(図2中の左方)の端部近くには、略平板形状の固定プレート16が固着されている。この固定プレート16は、プレス金具等の剛性部材で形成されており、略扇形の平板形状を有しており、扇形の中心部分には、円弧形状の嵌着用切欠20が設けられている。そして、嵌着用切欠20の中心孔18に内筒金具12が挿通され、嵌着用切欠20が内筒金具12に溶着されることによって、固定プレート16が内筒金具12に固着されている。
【0021】
そこにおいて、固定プレート16は、内筒金具12から離れるに従って幅広となる略扇形状を有しており、内筒金具12の中心軸に対して外方に傾斜した平面上において、径方向一方(図1,2中の上方)の側に向かって斜めに突出せしめられている。更に、固定プレート16は、その中心部分の最も小さな幅寸法(図1中の左右方向寸法)が、内筒金具12の外径寸法と外筒金具14の内径寸法の略中間程度にされていると共に、その突出先端部の最も大きな幅寸法が、外筒金具14の内径寸法に略近い大きさとされている。なお、固定プレート16の突出先端面(外周面)は、内筒金具12の中心軸を略中心とする円弧形状とされている。
【0022】
また一方、外筒金具14は、大径の円筒形状を有しており、内筒金具12に外挿されることにより、内筒金具12の径方向外方に離隔して同軸的に配設されている。なお、外筒金具14の軸方向長さは、内筒金具12よりも短くされており、内筒金具12の軸方向略中央部分に外筒金具14が位置せしめられている。また、外筒金具14の軸方向一方(図2中の左方)の開口部分は、絞り加工等によって縮径されて、内外径の小さな小径部34とされている。更に、この小径部34側の開口周縁部には、径方向外方に突出して周方向に連続して延びるフランジ状部36が一体形成されている。
【0023】
そして、このフランジ状部36の周上の一部分(図1,2中の上側部分)は、径方向外方に延長されていると共に、軸方向外方に傾斜せしめられており、それによって、内筒金具12に突設された固定プレート16に対して斜め軸方向に離隔し、該固定プレート16に対して略平行な対向面をもって対向位置する傾斜板対向部40が形成されている。なお、この傾斜板対向部40は、その突出先端面41が、固定プレート16よりも大径の円弧状面とされていると共に、その周方向長さが、固定プレート16よりも十分に大きくされており、固定プレート16の周方向両側に張り出して位置せしめられている。また、本実施形態では、固定プレート16と傾斜板対向部40の各対向面24,26によって、相互に対向位置する傾斜面が構成されている。
【0024】
さらに、本体ゴム弾性体15は、全体として略厚肉の円筒形状を有しており、内筒金具12と外筒金具14の径方向対向面間の略全体に亘って介在せしめられている。そして、本体ゴム弾性体15の内外周面が、内筒金具12の外周面と外筒金具14の内周面にそれぞれ加硫接着されることにより、本体ゴム弾性体15が、それら内外筒金具12,14を有する一体加硫成形品として形成されている。
【0025】
また、本体ゴム弾性体15は、固定プレート16と傾斜板対向部40の対向面24,26間にも延び出しており、以て、それら固定プレート16と傾斜板対向部40の対向面24,26間の全体に亘って充填されたコンプレッションゴム42が、本体ゴム弾性体15と一体的に形成されている。更に、本体ゴム弾性体15は、コンプレッションゴム42が位置しない部分でも、内筒金具12の外周面に沿って固定プレート16まで軸方向に延び出しており、以て、固定プレート16の外周面を被覆する被覆ゴム52が、本体ゴム弾性体15と一体的に形成されている。
【0026】
また、本体ゴム弾性体15には、固定プレート16や傾斜板対向部40が突出する径方向で内筒金具12を挟んだ両側において、内外筒金具12,14間を軸方向に延びる一対のすぐり穴としてのすぐり部56,56が形成されている。更にまた、これら一対のすぐり部56,56の対向方向に直交する径方向で内筒金具12を挟んだ両側には、内外筒金具12,14間を軸方向に延びる一対のスリット66,66が形成されている。なお、一対のすぐり部56,56とスリット66,66は、何れも、コンプレッションゴム42とは反対側(図2中の右側)の軸方向端面に開口して、一定断面形状で軸方向に直線的に形成されている。特に、固定プレート16側に形成された一方のすぐり部56は、固定プレート16に近接する軸方向深さで形成されていると共に、他方のすぐり部56は、本体ゴム弾性体15を軸方向に貫通して形成されている。また、一対のスリット66,66は、僅かな薄膜状の軸方向底部67,67を残しているが、実質的には貫通した軸方向深さをもって形成されている。これにより、一対のすぐり部56,56および一対のスリット66,66の対向位置する各径方向のばね特性が、十分に軟らかく設定されている。
【0027】
さらに、各一対のすぐり部56,56とスリット66,66は、何れも、その断面形状において、外筒金具14側から内筒金具12側に向かって径方向内方に行くに従って次第に周方向幅寸法が小さくなる、換言すれば径方向外方に行くに従って次第に周方向幅寸法が大きくなる扇形断面形状を有している。なお、これらすぐり部56とスリット66は、何れも、実質的に内筒金具12の外周面から外筒金具14の内周面まで至る径方向寸法を有しており、これらすぐり部56とスリット66が形成された部分の内外筒金具12,14の表面には、本体ゴム弾性体15の成形時における型開閉性等の理由で形成された薄肉ゴム層だけが存在しているに過ぎない。
【0028】
すなわち、本体ゴム弾性体15に対して、各一対のすぐり部56,56とスリット66,66が形成されることにより、本体ゴム弾性体15には、互いに周方向に隣接するすぐり部56とスリット66の間を径方向に延びて内筒金具12と外筒金具14を連結する四本の周方向側壁部としての径方向連結部76が形成されているのである。そして、これらの径方向連結部76によって、すぐり部56およびスリット66の周方向両側の側壁部が構成されている。
【0029】
さらに、一対のすぐり部56,56には、それぞれ、外周側壁面の周方向略中央部分から径方向内方に向かって突出する略台形断面のストッパ78が、突設されている。そして、内筒金具12と外筒金具14が、ストッパ78を挟んで相互に接近方向に変位せしめられた際に、ストッパ78が内筒金具12側と外筒金具14側の間で圧縮変形せしめられることにより、それら内外筒金具12,14の相対変位量が緩衝的に制限されるようになっている。ここにおいて、ストッパ78は、本体ゴム弾性体15と一体成形されてゴム弾性体で形成されており、本体ゴム弾性体15の軸直角方向断面において、その周方向幅寸法および高さ寸法が、すぐり部56よりも小さくされている。また、突出先端面は、すぐり部56の内周側端面よりも周方向に幅広で略平坦な先端面を有していると共に、周方向両角部は、円弧状に湾曲したアール面取りが施されている。そして、一対のすぐり部56,56が対向位置する径方向において、ストッパ78の突出先端面とすぐり部56における内筒金具12側の内周側端面との対向面間距離:aよりも、ストッパ78の周方向両角部とすぐり部56の周方向側壁面との対向面間距離:bの方が小さくされている。
【0030】
これにより、かかるストッパ78は、内外筒金具12,14が接近方向に相対変位せしめられた際、先ず、ストッパ78の周方向端部がすぐり部56の径方向連結部76に当接せしめられるようになっている。そして、ストッパ78と径方向連結部76が当接して、それらが弾性変形せしめられた後、ストッパ78が内筒金具12側に直接に当接して、ストッパ78が内外筒金具12,14間で直接的に圧縮変形せしめられるようになっている。そこにおいて、ストッパ78の径方向連結部76への当接に際しては、径方向連結部76が弾性体であることに加えて、ストッパ78と径方向連結部76への当接力の作用方向が純圧縮とならずに剪断方向に及ぼされることから、柔らかいばね特性による大きな緩衝作用が発揮される一方、ストッパ78の内筒金具12側への直接的な当接に際しては、内筒金具12側が実質的に剛性材であることに加えて、ストッパ78への当接力の作用方向が略純圧縮となることから、硬いばね特性による緩衝作用と、大きな変位許容量の規定作用が発揮され得るようになっているのである。なお、すぐり部56の周方向側面からストッパ78の側壁に至る隅部は、円弧形状の連続面をもって形成されており、ストッパ78や径方向連結部76の弾性変形に伴う応力の集中が軽減乃至は回避されるようになっている。
【0031】
また、上述の如き本体ゴム弾性体15の一体加硫成形品には、必要に応じて、外筒金具14に対して絞り加工が施されて縮径されることにより、本体ゴム弾性体15に予圧縮が及ぼされて耐久性の向上が図られることとなる。なお、外筒金具14に対する予圧縮は、例えば、図4に示されているように、外筒金具14の軸方向中間部分だけを所定長さに亘って大径部とした段付形状とすることにより、外筒金具14の圧入等による装着作業性を向上させることも有効である。
【0032】
そして、このような構造とされたサスペンションメンバマウント10は、例えば、セミトレーリングアーム式サスペンション機構を構成するサスペンションメンバに形成された装着孔に外筒金具14を圧入固定する一方、内筒金具12をロッド等を介してボデーに固定することにより、図2において、その左方が車両内方で右方が車両外方となって、図中の左右方向が車両左右方向となり、且つ図中の上下方向が車両前後方向となる状態で装着される。また、サスペンションメンバの車両左右両端部分にそれぞれ対称的に装着される。それによって、前記特開平9−104212号公報等に記載されているように、車両のコーナリングに伴う横力がマウント軸方向に入力されると、固定プレート16と傾斜板対向部40の対向面による分力作用によって、内外筒金具12,14間に、固定プレート16と傾斜板対向部40に対して径方向の相対的変位力が及ぼされることとなり、以て、車両旋回時におけるコンプライアンスステア(横力ステア)や車体ロール変位が軽減され得るのである。
【0033】
そこにおいて、かかるサスペンションメンバマウント10においては、車両の段差乗り越えなどに際して車両前後方向、即ち固定プレート16の突出する軸直角方向に大きな荷重が入力されると、外筒金具14側から突設されたストッパ78が内筒金具12側に当接することによってストッパ作用が発揮されて、内外筒金具12,14の相対変位量および本体ゴム弾性体15の弾性変形量が制限されることとなる。その際、ストッパ78は、前述の如く、本体ゴム弾性体15における径方向連結部76に当接せしめられた後、更なる内外筒金具12,14の相対変位に伴って、内筒金具12に対して直接的に当接せしめられることにより、ストッパ78の当接に伴う高ばね化が、二段階に分けて発揮されて、初期〜中期には緩やかな高ばね化が発揮されると共に、中期〜終期には比較的急な高ばね化が発揮されるのであり、それによって、入力荷重の増大に伴って、全体的に非線形的に緩やかに変化して最終的に確実に相対変位量を規制し得るような理想的なばね特性が実現され得るのである。
【0034】
そして、その結果、固定プレート16と傾斜板対向部40の対向面による分力作用に基づく車両操縦安定性の向上等の効果を確保しつつ、大荷重入力時の衝撃を大幅に軽減することが可能となり、優れた車両の乗り心地が発揮され得るのである。
【0035】
しかも、ストッパ78が径方向連結部76に当接することによって、径方向連結部76のすぐり部56内への倒れ込み方向の変形が制限されることとなり、すぐり部56の外周部分における周方向両側隅部の内角が小さくなる方向の変形が制限されるのであり、その結果、固定プレート16が突出する軸直角方向への荷重入力に際して、すぐり部56の外周部分における周方向両側隅部の伸縮乃至は屈曲的な変形範囲が小さく抑えられ得る。それにより、径方向連結部76における応力集中が軽減乃至は回避されて、本体ゴム弾性体15への亀裂等の発生が防止され得るのであり、所期の防振特性などを、優れた耐久性の下に安定して得ることが可能となるのである。
【0036】
また、本実施形態の如きサスペンションメンバマウント10においては、車両上下方向のばね特性が、一対のスリット66,66によって柔らかく設定されていることから、乗り心地の更なる向上が実現され得るのである。そこにおいて、かかるスリット66,66が対向位置する径方向にも、車両ボデーの荷重等によって僅かな静的荷重が及ぼされることとなり、この静的荷重の作用下で車両前後方向(すぐり部56,56の対向方向)に大きな動的荷重が及ぼされることとなるが、その場合でも、すぐり部56の外周部分の周方向隅部における屈曲変位量が制限されることにより、優れた耐久性が安定して発揮され得るのである。
【0037】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、上述の実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0038】
例えば、インナ軸部材とアウタ筒部材は、装着状態下に及ぼされる静的荷重等を考慮して、装着前の非荷重入力状態下で軸直角方向で偏心位置せしめられていても良い。
【0039】
また、軸方向と軸直角方向の入力荷重に対して分力作用を発揮する傾斜面は、前記実施形態における固定プレート16や傾斜板対向部40のように軸方向端部に設ける必要はなく、例えば特開平8−219211号公報等に記載されているように、内外筒金具12,14の軸方向中央部分に形成することも可能である。更にまた、固定プレート16や傾斜板対向部40の形状や大きさ等は、要求特性に応じて適宜に変更,設定されるものであって、何等、限定されるものでない。
【0040】
加えて、本発明は、ロール変位を抑えるためのサスペンションメンバマウントの他、適度なアンダステア傾向を実現するためのサスペンションメンバマウント、横力コンプライアンスステアを抑制するためのサスペンションブッシュ等、各種のサスペンションメンバマウントやサスペンションブッシュ、或いは自動車のサブフレームとボデーの間に介装されるサブフレームマウントなど、インナ軸部材とアウタ筒部材における傾斜面間に介在せしめられたコンプレッションゴムを備え、それら傾斜板と傾斜板対向部の間での分力作用を利用するようにした各種の筒型防振マウントに対して、何れも、有利に適用され得るものであることは勿論であり、更に、そのような分力作用を発揮する傾斜面を有しない自動車やそれ以外の各種装置に用いられる各種の防振ブッシュに対して、何れも、適用可能であることは、言うまでもない。
【0041】
また、すぐり穴やスリットを、外部空間に対して密閉せしめて、その内部に非圧縮性流体を封入することにより、封入流体の共振作用や粘性抵抗等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式の防振ブッシュにも、本発明は適用可能である。
【0042】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた防振ブッシュにおいては、軸直角方向の荷重入力時に、すぐり穴内に突設されたストッパが本体ゴム弾性体で形成されたすぐり穴の周方向側壁部に当接した後、インナ軸部材側に当接することによって、二段階的にばね特性が変化する緩衝的なストッパ機能が発揮されるのであり、それによって、入力荷重の増大に伴って、初期から滑らかに立ち上がって最終的に硬いばね特性でインナ軸部材とアウタ筒部材の相対変位量を確実に制限し得る非線形的なばね特性が有利に実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのサスペンションメンバマウントを示す横断面図であって、図2におけるI−I断面に相当する図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1におけるIII −III 断面図である。
【図4】図1に示されたサスペンションメンバマウントの絞り加工後の一具体例を参考的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 サスペンションメンバマウント
12 内筒金具
14 外筒金具
15 本体ゴム弾性体
16 固定プレート
40 傾斜板対向部
42 コンプレッションゴム
56 すぐり部
66 スリット
78 ストッパ

Claims (2)

  1. インナ軸部材とその外周側に離隔配置されたアウタ筒部材を本体ゴム弾性体で連結すると共に、該本体ゴム弾性体に対して、該インナ軸部材を挟んで軸直角方向一方向で対向位置する両側部分を軸方向に延びるすぐり穴を設け、該インナ軸部材と該アウタ筒部材を自動車のボデーとサスペンションメンバの各一方に取り付けることにより該サスペンションメンバを該ボデーに対し防振連結するサスペンションメンバマウントにおいて、
    前記インナ軸部材と前記アウタ筒部材の対応する軸方向一方の端部からそれぞれ軸方向に傾斜し外周側に向かって広がる傾斜面を形成すると共に、それらインナ軸部材とアウタ筒部材の両傾斜面間に前記本体ゴム弾性体を延び出させて介在せしめることによってトーコレクト作用部を構成し、
    前記インナ軸部材および前記アウタ筒部材の軸方向が車両左右方向となり、且つ前記すぐり穴が対向する軸直角方向が車両前後方向となる状態で、前記自動車のボデーと前記サスペンションメンバの間に装着する一方、
    前記すぐり穴の少なくとも一方を、前記アウタ筒部材側から前記インナ軸部材側に向かって次第に周方向幅寸法が小さくなる軸直角方向断面形状とすると共に、前記傾斜面間に介在せしめられた前記本体ゴム弾性体の端面から該すぐり穴内において軸方向に延び出すストッパを該本体ゴム弾性体と一体形成して、該アウタ筒部材側に支持せしめることにより、該すぐり穴を挟んで該インナ軸部材と該アウタ筒部材が相互に接近せしめられた際に、かかるストッパの内周側が該インナ軸部材側に当接するに先立って該すぐり穴の周方向側壁部に当接する構造としたことを特徴とするトーコレクト作用を有するサスペンションメンバマウント。
  2. 前記本体ゴム弾性体に対して、前記インナ軸部材を挟んで前記すぐり穴の対向方向に直交する軸直角方向両側をそれぞれ軸方向に延びる一対のスリットを設けた請求項1に記載のトーコレクト作用を有するサスペンションメンバマウント。
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